JP5152650B2 - 画質改善処理液、画質改善処理方法、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画質改善処理液、画質改善処理方法、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は画質改善処理液、画質改善処理方法、画像形成方法及び画像形成装置に関し、詳細にはインクジェット等のインクを液滴化し、画像情報に応じて紙等の記録媒体にインクによる画像を形成する方法及び装置において、記録媒体上のカラーブリーディング、フェザリングなどのインクにじみを防止し、画質を改善する技術である。
インクジェット記録技術は、加圧オンデマンド方式や荷電制御方式などを用い、インクを微小ノズルを通して液滴化し、画像情報に応じて紙等の記録媒体に付着させる技術である。このようなインクジェット記録技術は、プリンタ、ファクシミリ及び複写装置のような画像形成装置に好適に用いられている。インクジェット記録技術は、記録媒体に直接インクを付着させ画像を形成できるため、電子写真記録のような感光体を用いた間接記録に比べ、簡便な装置構成で記録ができ、今後記録媒体への画像記録方式として更なる発展が期待されている。
ここで、インクジェット記録技術について図面を用いて説明する。図12の(a)に示すように、水を主成分とするビヒクル61に顔料や染料からなる色材62が分散しているインクジェット用のインク液滴63を用い、インクジェットヘッドにより、インク液滴を飛翔させ上質紙やざら紙のような非塗工紙などの媒体64に付着させると、図12の(b)に示すように、ビヒクル61及び色材62は、紙のパルプ繊維目に沿って、紙内部に浸透する。このため、紙表面では、パルプ繊維目に沿ってインクが流れるため、フェザリングと呼ばれるインクドットにジャギーのような横流れが生じる。また、カラー画像のように、紙上に1色目のインク滴層を形成後、1色目が紙上で乾燥しないうちに2色目の色のインク滴を付着させると2色目インクドット形状が乱れて紙表面でインクが流れ、カラーブリーディングと呼ばれるドットのにじみが生じる。さらに、色材の大部分が紙内部に浸透するため、画像濃度の低下と紙裏側の濃度上昇(これを画像の裏抜けと呼ぶ)が生じる。更に、紙面でインク液滴が紙内部に浸透する前に別のインク滴と接触すると、インク液滴どうしが合体し、ビーディングと呼ばれる所望のドット径よりも2倍以上大きなドットを形成して著しい粒状感を発生する恐れもある。すなわち、紙や樹脂フィルムなどの記録媒体上の付着インク液滴によって媒体の裏側までインクが浸透するという裏抜け、連続印字において、媒体どうしの重ねで媒体裏面にインクが付着する裏移り、フェザリング、ビーディング、カラーブリーディング、媒体上でのインク液滴の濃度ムラであるモトリングが発生してしまう。
そこで、従来より、特許文献1〜特許文献3に記載のように、記録媒体である上質紙やざら紙にインク液滴を付着する直前にインクを定着させる機能を有するインク処理液、つまり画質改善処理液を塗布し、フェザリングやカラーブリーディングを防止している。以下、この従来の技術について図面を用いて詳細に説明する。この上質紙や樹脂フィルムを媒体とした場合の、インク液滴飛翔による高画質画像を媒体上に形成するため、図13の(a)に示すように、インク液滴63が付着する前に、予めインクの色材62を固定化する液、いわゆる画質改善処理液65を媒体64の表面に形成する。そして、図13の(b)に示すように、その画質改善処理液層にインク液滴63を付着させると、図13の(c)に示すように、インク中の色材62が凝集・固着しパルブ繊維目を色材が通過できなくなり、紙表面に色材がとどまり、一方、ビヒクルは、紙内部に浸透する。このため、フェザリングやカラーブリーディングや画像濃度低下及び画像の裏抜けを防止できる。また、媒体が樹脂フィルムの場合も同様で、ビヒクルはフィルム表面にとどまるものの色材が凝集しているため動くごとができずビーディングを防止できる。
このようなインク中の色材を凝集させるためには、まず、インク中の色材が負イオン性もしくは正イオン性に帯電している必要がある。染料は、水中で色材自身が正又は負にイオン化する。顔料の場合、自己分散型顔料では、水中で顔料自身が正又は負にイオン化する。顔料分散剤を用いる場合は、水中で分散剤が顔料に吸着し正又は負にイオン化することで結果的に顔料自身が正または負にイオン化する。一般に、インク中で色材は負イオン性を帯びて分散している。
画質改善処理の第一の原理は、図14の(a)に示すように、上記の色材が水中で負イオン性を帯びて分散したインクが、図14の(b)に示すように、水中で酸性を示し多量のプロトン(正電荷)を含んだ画質改善処理液に接触すると、図14の(c)に示すように、画質改善処理液中の多量のプロトンに負イオン性を帯びた色材どうしが静電的に結合し、色材どうしが凝集する原理である。
画質改善処理の第二の原理は、図15の(a)に示すように、上記の色材が水中で負イオン性を帯びて分散したインクが、図15の(b)に示すように、水中で正電荷を有するカチオン性部材を含んだ画質改善処理液に接触すると、図15の(c)に示すように、画質改善処理液中のカチオン性部材に負イオン性を帯びた色材どうしが静電的に結合し、色材どうしが凝集する原理である。
しかし、このような画質改善処理液を記録媒体に塗布するために、従来では画質改善処理駅を液滴化する専用のインクジェットヘッドを用いているため、インク処理液中の成分によりインクジェットヘッドのノズル孔が目詰まりする恐れがあり、信頼性に欠ける。また、インクジェットヘッドで液滴化するためには、インク処理液が水程度の低粘度である必要があり、インク処理液に粘度の制限がある。このため、インクにじみに効果があっても液粘度が高くなる部材が利用できない場合や画質改善処理に効果がある部材の濃度を上げることができない場合など、処理液処方の自由度の幅が狭く、顕著なにじみ防止効果を有するインク処理液を作製することが難しい。
そこで、特許文献4に、画質改善処理液を塗布ローラにて紙全面に塗布する技術が提案されている。この技術によれば、画質改善処理液の粘度の範囲は広く、各種の画質改善処理効果を有する部材を画質改善処理液中に、高濃度で、含有させることが可能となる。
ところで、画質改善処理液の紙等の媒体への付着量は少ないほど、画像形成装置における定着液の消費量を抑えて印字に要するコストを低減でき、更には乾燥時間の短縮による高速記録が可能となる。
特開2006−205465号公報 特開2001−301138号公報 特開昭64−9279号公報 特開2006−45522号公報
しかしながら、図16の(a)に示すように、単に液状の画質改善処理液71を上質紙などの表面に凹凸をもつ媒体72に塗布ローラ73などで塗布しようとする場合、上述のようになるべく媒体72への画質改善処理液71の付着量を下げるためには、塗布ローラ73の表面の画質改善処理液71の厚みは極めて薄くする必要がある。図16の(b)に示すように、塗布ローラ73の表面と凹凸をもつ媒体72との接触では、接触性がよくないため、図16の(c)に示すように、部分的にした紙に画質改善処理液71を付着させられない。仮に、A4版紙への画質改善処理液量を20mg付着することを狙うとすると、液状の画質改善処理液では、塗布ローラ上の厚みは、0.32μm程度にする必要がある(転写率100%として)。一方、上質紙の粗さは10〜20μmであることから、上質紙に均一に画質改善処理液を付着させることは不可能である。また、塗布ローラで画質改善処理液を紙に塗布する場合、紙全面に塗布するため、A4版あたり100mg以下の塗布量にすることは難しく、紙がカールしたりシワが生じたりする。また、画質改善処理液の消費が多くなり、画像形成における紙1枚あたりのコストも高くなる。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、画質改善処理液が著しくイオン性を帯びていても媒体に極微量の画質改善処理液を付与でき、かつ顕著な画質改善処理性能が得られ、画質改善処理液の消費を抑えつつ、媒体上でインクにじみが防止でき、コストパフォーマンスに優れた画像形成が可能となる、画質改善処理液、画質改善処理方法、画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクと接触し、インク中の色材と反応して凝集化することで媒体上のインクによる画質を改善する、本発明の画質改善処理液は、カチオン性部材又は水を酸性化する部材と、起泡剤として非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤と、水に不溶な水不溶脂肪酸とを含有することに特徴がある。よって、画質改善処理液が著しくイオン性を帯びていても媒体に極微量の画質改善処理液を付与し、かつ顕著な画質改善処理性能が得られ、画質改善処理液の消費を抑えつつ、媒体上でインクにじみが防止でき、コストパフォーマンスに優れた画像形成が可能となる。
また、両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインの少なくとも1つを含有する。あるいは、両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルアミドプロピルベタインの少なくとも1つを含有する。更には、両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインの少なくとも1つと、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルアミドプロピルベタインの少なくとも1つとを混合したものを含有する。よって、起泡性を向上させつつ、泡沫安定性を良くすることができ、泡化の信頼性が向上する。
更に、両性界面活性剤の親水基がアミノ基を含むベタイン構造をなす画質改善処理液であることにより、画質改善処理液のイオン性が強くなっても起泡力が維持可能となり、優れた泡状画質改善処理液を容易に作製でき、画質改善処理液の媒体への付与信頼性が向上する。
また、水不溶脂肪酸がミリスチン酸、パルミチン酸又はステアリン酸であることにより、泡沫安定性を飛躍的に良くすることができ、泡化の信頼性が著しく向上する。
更に、別の発明としての画質改善処理方法によれば、上記画質改善処理液を泡状にし、予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与することに特徴がある。よって、媒体への極微量かつ均一な画質改善処理液付与が可能となり、信頼性向上とともに媒体の単位面積あたりの印字コストを大幅に低減可能となる。
また、別の発明としての画像形成方法によれば、上記画質改善処理液を泡状にし、予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与し、水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクを画像情報に応じて液滴化して媒体上にインクを付着させることに特徴がある。よって、紙のカールやシワを防止できると共に媒体上でインクにじみが防止でき、コストパフォーマンスに優れた画像形成が可能となる。
更に、別の発明としての画像形成装置は、上記画質改善処理液を泡状にする画質改善処理液泡状化手段と、予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与する泡状画質改善処理液付与手段と、水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクを画像情報に応じて液滴化して媒体上にインクを付着させる記録手段とを有することに特徴がある。よって、紙のカールやシワを防止できると共に媒体上でインクにじみが防止でき、コストパフォーマンスに優れた画像形成が可能となる。
本発明によれば、紙や樹脂フィルムなどの媒体へのインク液滴付与時のビーディングを防止し、上質紙などの非塗工紙へのインク液滴付与時のフェザリングやカラーブリーディングやインクの裏抜けを大幅に低減できる。また、従来に比べ大幅に画質改善処理液の消費を抑えられるため、紙におけるシワやカールが発生せず、また処理液塗布後の乾燥性に優れ、かつ低ランニングコストで高画質な画像を提供可能となる。
はじめに、本発明の原理について概説すると、泡状化可能な画質改善処理液を泡状とし泡密度を下げることで、塗布ローラ上の泡状の画質改善処理液の厚みを厚くでき、紙の凹凸があっても確実に画質改善処理液を付着させることができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る泡状画質改善処理液の塗布の様子を示す概略断面図である。同図の(a)に示すように、塗布ローラ11の表面に付与された泡状の画質改善処理液12の泡密度を0.01g/cmとし、塗布ローラ11上の泡状の画質改善処理液層の厚みを32μmとすれば、紙の最大粗さよりも厚いため、図1の(b)に示すように、記録紙13の面全てを泡状の画質改善処理液12で覆うことができ、図1の(c)に示すように、転写率100%でも画質改善処理液12のA4版の記録紙13への付着量は20mg程度にすることができ、付着した泡は破泡し最終的には図1の(d)に示すように、凹凸を有する記録紙13に、均一かつ極微量に画質改善処理液12を付与することが可能となる。
ここで、起泡性に優れ、かつ泡沫安定性に優れる泡を作成するには、一般に、アニオン性界面活性剤を用いる。図2にアニオン性界面活性剤の泡の概念図を示す。同図(a)に示すように、アニオン性界面活性剤の泡20の泡膜において、同図(a)の点線で囲む部分の拡大図である同図の(b)に示すように水層21の両面にアニオン性界面活性剤22の負イオン化した側を水層21に向けてそれぞれ配向している。このアニオン性界面活性剤22の2重配向により泡膜が強度を保ち、破泡せずに泡20を維持できる。更に、このアニオン性界面活性剤22が優れている理由は、界面活性剤の疎水基どうしが結合して強い配向性を示すからであり、また水層21にて2層の負イオン化した部位層どうしが静電的に反発して水層21をある厚みに維持するからである。
ところが、画質改善処理液中には、酸性を示す部材やカチオン性部材が存在する。このため、酸性を示す部材が水層に存在するときのアニオン性界面活性剤の泡の概念図である図3に示すように、酸性を示す部材23が水層21に存在すると、酸性を示す部材23の負イオン化部位とアニオン性界面活性剤22の負イオン化が静電的に反発し、アニオン性界面活性剤22の配向が乱れ、起泡しなくなる、もしくは起泡しても直ちに破泡する泡となってしまう。また、カチオン性部材24が水層21に存在する場合、カチオン性部材が水層に存在するときのアニオン性界面活性剤の泡の概念図である図4に示すように、カチオン性部材24の正イオン化部位とアニオン性界面活性剤22の負イオン化部位とが静電的に結合し、アニオン性界面活性剤22の配向を乱し、起泡しなくなる、もしくは起泡しても直ちに破泡する泡となってしまう。直ちに破泡する泡、つまり泡沫安定性の悪い泡は、塗布ローラ上に泡膜を形成できないことになってしまう。
一方、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤やカチオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤ほど良好な泡沫安定性を示さず、すぐに破泡する泡しかできない。すなわち、従来からある単に界面活性剤により起泡する方法では、起泡しなくなる、もしくは泡沫安定性の著しく悪い画質改善処理液となり、このため泡膜で紙に画質改善処理液を付与できない問題点がある。
そこで、本発明によれば、非イオン性界面活性剤や両性界面活性剤を起泡剤とし、画質改善処理液に水不溶な脂肪酸を含有することで、起泡性に優れ、かつ極めて優れた泡沫安定性が得られるのである。
画質改善処理液中には、極めてイオン性の強い部材が多量に含有されていることに鑑み、泡を起泡するための起泡剤は、親水基が静電的に中性であること、もしくはイオン性部材が存在しても親水基が中性もしくはイオン性を保てることが求められる。そこで、親水基が静電的に中性である起泡剤として非イオン性界面活性剤が望ましく、また液が酸性の場合はカチオン性を示し、液がアルカリ性の場合は静電的に中性となり、イオン性部材が存在しても中性もしくはイオン性を保てる起泡剤として両性界面活性剤が望ましい。図5は非イオン性界面活性剤を起泡剤として酸性を示す部材が水層に存在するときの非イオン性界面活性剤の泡の概念図である。同図に示すように、非イオン性界面活性剤25の親水基にイオン性がないため、液中に例えば酸性を示す部材23があっても、非イオン性界面活性剤25の配向は乱れることがない。同様のことが両性界面活性剤でも成り立つ。
但し、アニオン性界面活性剤の利点で上述したように、泡膜の水層の両側に配向した界面活性剤の親水基の帯電により親水基どうしが静電的に反発することで水層の厚みを保っている。従って、非イオン性界面活性剤や両性界面活性剤のごとく、親水基が静電的に中性の場合、水層の厚みを保ちにくくなる。このため、単に、イオン性の強い画質改善処理液に非イオン性界面活性剤や両性界面活性剤で起泡した場合、従来のアニオン性界面活性剤と比較して、起泡性は飛躍的に改善され、優れた起泡性を示すが、泡沫安定性が悪く、塗布ローラ上に均一な泡膜が形成できない。
上記の起泡剤の欠点を補うために、画質改善処理液に水不溶な脂肪酸を少量添加すると、著しく泡沫安定性が改善する。そのモデルとしては、図6のように、水中に遊離している極めて微小な脂肪酸粒子26が非イオン性界面活性剤25の表面にとりつき、泡膜21を強化している。
このように、極めてイオン性のつよい画質改善処理液に対し、起泡剤として、非イオン性界面活性剤もしくは両性界面活性剤を用いることで、起泡性に優れた画質改善処理液とすることができ、同時に水不溶の脂肪酸を画質改善処理液に含有させることで、起泡した泡の泡沫安定性が著しくよくなる。
なお、本発明の画質改善処理液中の該酸性部材としては、有機酸が望ましい。有機酸は、体内で生産されたり食品に含まれており、人体残留が少なく、また、無臭なものが多く、家庭やオフィスでの画像形成装置として望ましい。具体的には、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などが適する。また、本発明の画質改善処理液中のカチオン性を示す部材としては、1級から4級までのいずれかのアミン基を有するポリマーが適する。更に、画質改善処理液の起泡剤として非イオン性界面活性剤が適し、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類やポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類やアルキルグリコシド類や脂肪酸アルカノールアミド類などが適する。
また、画質改善処理液の起泡剤として両性界面活性剤が適し、その中でも、両面活性剤の親水基がアミノ基を含むベタイン構造を有する界面活性剤が望ましく、更にその中で、特に下記の式1で表されるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインが適する。
R1−(CHN−CHCOOH ・・・式1
更に、この式1において、アルキル基R1の炭素数が14、16、18のミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基からなるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインの少なくとも1つを含有することが望ましい。
更に、親水基がアミノ基を含むベタイン構造を有する両性界面活性剤として、特に、下記の式2で表されるアルキルアミドプロピルベタインが適する。
R2−CO−NH−(CH−(CHN−CHCOOH ・・・式2
更に、この式2において、アルキル基R2の炭素数が14、16、18のミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基からなるアルキルアミドプロピルベタインの少なくとも1つを含有することが望ましい。
次に、画質改善処理液中に含有する水不溶な脂肪酸としては、アルキル基がある程度長鎖であることが望ましく、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が特に優れた泡沫安定性を高める働きがある。
図7は泡状画質改善処理液付与手段の構成を示す概略図である。同図に示す泡状画質改善処理液付与手段30によれば、画質改善処理液を泡状にして、膜厚制御用ブレード32によって塗布ローラ33上に均一膜厚とされた極微量の泡状の画質改善処理液31を予め紙や樹脂フィルム等の媒体34に付与し、その後インクジェットヘッド35から吐出された各色のインク液滴36を画像情報に応じて媒体34に付着させる。なお、インク液滴36は、水を主成分として、水中で負または正にイオン性を帯びる色材を含有する。特に、カルボキシル基やスルホン基により負イオン性を帯びる色材が望ましい。また、媒体34は、上質紙などの紙媒体や包装フィルムなどの樹脂フィルムが望ましい。更に、インクジェットヘッド35は、圧電部材や膜沸騰を圧力発生源とした加圧オンデマンド型インクジェットヘッドである。その他に、荷電制御型インクジェットヘッドであってもかまわない。また、静電ミストによる静電記録であってもかまわない。
図8は泡状画質改善処理液生成手段の構成を示す概略図である。同図に示す泡状画質改善処理液生成手段40によれば、画質改善処理液容器41内の液状の画質改善処理液42を搬送ポンプ43や搬送チューブ44等の液輸送手段を用いて気体・液体混合部45へ供給する。気体・液体混合部45には、空気口46が設けられ、液の流れとともに、空気口46に負圧が発生し、空気口46から気体が気体・液体混合部45に導入され、液状の画質改善処理液42と気体が混合し、更に微細孔シート47を通過することで、泡径のそろった大きな泡の泡状画質改善処理液を生成させることができる。別の大きな泡の生成方法としては、上記の搬送ポンプより供給された液状の画質改善処理液と空気口からの空気を羽根状攪拌子で攪拌しながら、液に気泡を巻き込みながら大きな泡を生成させる構成や、上記の搬送ポンプより供給された液状の画質改善処理液に空気供給ポンプ等でバブリングを行い大きな泡を生成する構成も望ましい。そして、大きな泡を回転円筒内に入れて、泡にせん断力を加えて、分泡して細かな泡とすることで、密度0.05g/cm以下の非常に密度の低い泡状画質改善処理液を作ることができる。
図9は本発明の泡状画質改善処理液付与装置の構成を示す概略図である。同図に示す本発明の泡状画質改善処理液付与装置50は、図7の泡状画質改善処理液付与手段30と図8の泡状画質改善処理液生成手段40とを組み合わせた具体例である。記録紙にインクジェットヘッドでインク液滴を付着させる前に、記録紙に予め画質改善処理液を極少量で均一に付与することができる。泡状画質改善処理液の塗布ローラ上の膜厚制御は、図10のようにブレードで行い、図10の(a)に示すように膜厚制御用ブレード32と塗布ローラ33面の隙間を狭くすると膜厚は薄くなり、図10の(b)に示すように膜厚制御用ブレード32と塗布ローラ33面の隙間を広くすると泡状画質改善処理液の膜厚は厚くなる。なお、別の塗布として、図11のように、ベルトを用いた方法も考えられる。塗布ベルト37の曲率を有する部分に泡膜を制御する膜厚制御用ブレードを配置する。また、水不溶脂肪酸は、処理液中にある場合、長期保存により水面に分離してしまう不具合がでる場合がある。これが問題となる場合、画像改善処理液に水不溶脂肪酸を最初から含有せず、泡作成時に混合する構成も適する。
また、上述した実施の形態は、画像形成装置内で紙等に予め画質改善処理液を付与する構成であるが、画質改善処理した紙製造にも利用可能であり、泡状画質改善処理液を紙製造工程で塗布する構成も適する。
次に、本発明における画質改善処理液及びインクジェット記録における画質改善の具体例及び比較例について説明する。
[具体例1]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 45.8wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
(アルキル基の炭素数14)
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
(アルキル基の炭素数18)
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[具体例2]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 45.9wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
(アルキル基の炭素数14)
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
(アルキル基の炭素数18)
水不溶脂肪酸:パルミチン酸 0.1wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[具体例3]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 45.9wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
(アルキル基の炭素数14)
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
(アルキル基の炭素数18)
水不溶脂肪酸:ステアリン酸 0.1wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[具体例4]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 45.8wt%
カチオン部材:ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物
(パオゲンP105 センカ) 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
(アルキル基の炭素数14)
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
(アルキル基の炭素数18)
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[具体例5]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 61.8wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:POE(12)ラウリルエーテル(BT−12 日光ケミカル)
2wt%
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 5wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[比較例1]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 44.8wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:ヤシ油脂肪酸ナトリウム 4wt%
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し比較液とした。
[比較例2]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 44.8wt%
カチオン部材:ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物
(パオゲンP105 センカ) 30wt%
起泡剤:ヤシ油脂肪酸ナトリウム 4wt%
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し比較液とした。
[比較例3]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 46.0wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
水不溶脂肪酸:なし
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し比較液とした。
[比較例4]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 46.0wt%
カチオン部材:ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン重縮合物
(パオゲンP105 センカ) 30wt%
起泡剤:ミリスチルアミドプロピルベタイン(ビスターMAP 松本油脂工業)
1wt%
ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール86B 花王)
2wt%
水不溶脂肪酸:なし
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し画質改善処理液とした。
[比較例5]
下記処方にて画質改善処理液を試作する。
◇画質改善処理液処方
希釈溶媒:イオン交換水 44.8wt%
酸性部材:乳酸 30wt%
起泡剤: ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(アンヒトール20B 花王)
4wt%
(アルキル基の炭素数12)
水不溶脂肪酸:ミリスチン酸 0.2wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂 マーポンMM)
1wt%
増泡剤:プロピレングリコール 20wt%
水に全ての材料を混合した後、70℃で湯せんしながら10分間ゆっくり攪拌し静置冷却し比較液とした。
具体例1〜5及び比較例1〜5の各液を下記の泡状画質改善処理液生
成装置にて作製する。
<泡状画質改善処理液生成装置>
◇大きな泡生成部
図8を基に作製した。
液状画質改善処理液保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための微細孔シート:#400のステンレス製メッシュシート(開口部約40μm)
◇微小な泡生成部
図8を基に作製した。
2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モーターにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
◇泡状画質改善処理液付与手段及びインク液滴付着手段
図7を基に作製した。上記の微細な泡を生成する手段を用い、泡状の画質改善処理液を作成しブレードに供給する構成とした。
加圧ローラ:アルミ合金製ローラ(φ10mm、長さ320mm)を芯金とし、外径Φ50mmのポリウレタン泡材(イノアック社 商品名「カラー泡EMO」)を形成したスポンジローラ
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm、長さ320mm)
膜厚制御ブレード:厚み2mm・幅50mm・高さ40mmのアルミ合金製支持板に厚み1mm・幅50mm・高さ20mmの並板ガラスを接着する。ガラス面を塗布ローラ側に向け、塗布ローラに沿って、6個並べ、各ブレードを回転可能(駆動機構は省略)とし、それぞれ10μmから100μmの範囲で塗布ローラとガラス面の隙間を個別に制御できるようにした。
紙搬送速度:150mm/s
インク液滴付着手段として、市販インクジェットプリンタ(GX5000 リコー)を用いた。インクは、アニオン性分散剤を顔料に吸着させ、水中で負イオン性を帯びた色材となっているインクである。上記の手段で泡状画質改善処理液を紙に付与後、液が乾燥しないタイミングで直ちに上記プリンタにて画像を印字した。
泡作成及び印字結果を下記の表1に示す。なお、媒体は上質紙(PPC用紙T−6200 リコー)を用いた。インク液滴の体積は約20pLであった。
Figure 0005152650
表1のように、本発明により、泡化することで非常に密度の低い画質改善処理液が作製でき、紙への100mg/A4以下の微量塗布が可能となり、紙にカールやシワが発生せずに、かつ未処理紙に比べ、画像濃度が高く、紙裏画像濃度の低い画像が得られ、優れた画質改善処理性が得られることがわかった。
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の一実施の形態に係る泡状画質改善処理液の塗布の様子を示す概略断面図である。 アニオン性界面活性剤の泡の概念図である。 酸性を示す部材が水層に存在するときのアニオン性界面活性剤の泡の概念図である。 カチオン性部材が水層に存在するときのアニオン性界面活性剤の泡の概念図である。 非イオン性界面活性剤を起泡剤として酸性を示す部材が水層に存在するときの非イオン性界面活性剤の泡の概念図である。 非イオン性界面活性剤を起泡剤として酸性を示す部材が水層に存在する画質改善処理液に水不溶な脂肪酸を少量添加したときの泡の概念図である。 泡状画質改善処理液付与手段の構成を示す概略図である。 泡状画質改善処理液生成手段の構成を示す概略図である。 本発明の泡状画質改善処理液付与装置の構成を示す概略図である。 液膜厚制御用ブレードを用いた泡状画質改善処理液の塗布ローラ上での膜厚制御の様子を示す概略図である。 本発明の泡状画質改善処理液付与装置の別の構成を示す概略図である。 インクジェットヘッドによる吐出されたインク液滴が記録紙に付着した様子を示す概略図である。 画質改善処理液が塗布された記録紙にインクジェットヘッドによる吐出されたインク液滴が付着した様子を示す概略図である。 画質改善処理の第一の原理を示す概略図である。 画質改善処理の第二の原理を示す概略図である。 液状画質改善処理液の塗布の様子を示す概略断面図である。
符号の説明
11;塗布ローラ、12;泡状の画質改善処理液、
13;記録紙、30;泡状画質改善処理液付与手段、
40;泡状画質改善処理液生成手段、
50;泡状画質改善処理液付与装置。

Claims (9)

  1. 水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクと接触し、インク中の色材と反応して凝集化することで媒体上のインクによる画質を改善する画質改善処理液であって、
    カチオン性部材又は水を酸性化する部材と、
    起泡剤として非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤と、
    水に不溶な水不溶脂肪酸と
    を含有することを特徴とする画質改善処理液。
  2. 前記両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインの少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の画質改善処理液。
  3. 前記両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルアミドプロピルベタインの少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の画質改善処理液。
  4. 前記両性界面活性剤が、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインの少なくとも1つと、炭素数14、16、18のアルキル基からなるアルキルアミドプロピルベタインの少なくとも1つとを混合したものを含有することを特徴とする請求項1記載の画質改善処理液。
  5. 前記両性界面活性剤の親水基がアミノ基を含むベタイン構造をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画質改善処理液。
  6. 前記水不溶脂肪酸がミリスチン酸、パルミチン酸又はステアリン酸であることを特徴とする請求項1記載の画質改善処理液。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画質改善処理液を泡状にし、予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与することを特徴とする画質改善処理方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画質改善処理液を泡状にし、予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与し、水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクを画像情報に応じて液滴化して媒体上にインクを付着させることを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画質改善処理液を泡状にする画質改善処理液泡状化手段と、
    予め媒体上に泡状の画質改善処理液を付与する泡状画質改善処理液付与手段と、
    水と水中でイオン性を帯びる色材又は水中でイオン性を示す部材の吸着によりイオン性を帯びる色材を含有するインクを画像情報に応じて液滴化して媒体上にインクを付着させる記録手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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