JPH07286127A - 被記録媒体のコーティング材料及び記録装置 - Google Patents

被記録媒体のコーティング材料及び記録装置

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JPH07286127A
JPH07286127A JP8077694A JP8077694A JPH07286127A JP H07286127 A JPH07286127 A JP H07286127A JP 8077694 A JP8077694 A JP 8077694A JP 8077694 A JP8077694 A JP 8077694A JP H07286127 A JPH07286127 A JP H07286127A
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JP
Japan
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coating
coating material
recording
polyvinyl alcohol
inkjet
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JP8077694A
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English (en)
Inventor
Hiroshige Ikeno
広重 池野
Shige Sato
樹 佐藤
Masayoshi Shiraishi
政良 白石
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Publication of JPH07286127A publication Critical patent/JPH07286127A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット専用紙あるいは専用OHPフ
ィルム等といった被記録媒体の種類に限定することな
く、高品位で鮮明な高濃度記録を可能とするための被記
録媒体のコーティング材料及び記録装置を提供すること
にある。 【構成】 インクジェット記録に使用される被記録媒体
上に、インクジェット記録によりインクを付着させるよ
り以前に行うコーティングに用いるコーティング材料に
おいて、ポリビニルアルコール、アルコール類を含有
し、そのコーティング材料の表面張力を25乃至45d
yn/cm以内で構成する。 【効果】 本発明における被記録媒体のコーティング材
料によって、使用する被記録媒体の種類に限定されずに
高画質、高記録濃度及び多色記録での色再現性が良好な
高品位なインクジェット記録を可能とする効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット式記録
用の被記録媒体表面にコーティングを行うためのコーテ
ィング材料及びコーティング手段に関し、特にオーバー
ヘッドプロジェクタに用いられるOHPフィルム等とい
った被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品位な
印字を得る事を目的とした被記録媒体のコーティング材
料及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々のイン
ク吐出方式、例えば静電吸引方式、圧電素子を用いてイ
ンクに機械的振動又は変位を与える方式、インクを加熱
して発泡させその圧力を利用する方式等により、インク
の小滴を発生及び飛翔させ、それらの一部若しくは全部
を紙等の被記録媒体上に付着させて記録を行うため、印
字時の騒音の発生が少なく、高速印字、高品位印字、多
色印字の行える記録方式として注目されている。このよ
うなインクジェット記録方式に用いられる被記録媒体に
は、被記録媒体上に付着したインクがにじみや流れを発
生し印字品位を損ねる事が無いように、基紙上に無機顔
料のような多孔質で吸水量が大きく、かつインク中の着
色成分を吸着する特殊な材料による層を塗工したインク
ジェット専用紙や、オーバーヘッドプロジェクタ等に用
いられるOHPフィルムにおいて、インクが流れにくい
ように表面を特殊処理したインクジェット専用OHPフ
ィルムなどのような、インクジェット専用に特殊な処理
を施した専用の被記録媒体を使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなイ
ンクジェット専用紙は前記説明したように基紙上に無機
顔料のような多孔質で吸水量が大きく、かつインク中の
着色成分を吸着する特殊な材料による層を塗工してある
ため、取扱いによっては手に無機顔料が付着したり、イ
ンクジェット装置のインクジェットヘッドノズルに紙粉
と共に塗工材料が付着して目詰まりを発生させる原因と
なることがある。またインクが流れにくいように表面を
特殊処理したインクジェット専用フィルムは、取りあえ
ず表面上にインクの保持が可能となるものの、その特殊
処理により50〜65%Tもの光透過率の低下を招くた
め、全体的に明度の低い不鮮明な画像記録となる等の問
題もある。そして、更に高価格であるインクジェット専
用紙あるいはインクジェット専用フィルムを用いるた
め、高ランニングコストといった問題もある。
【0004】また、このような限定された被記録媒体を
使用しなければ高品位な印字記録が行えないと言う問題
があった。さらに、インクジェット記録方式による印字
記録装置を取り扱う使用者が、誤って被記録媒体の種類
を違えて使用すると、インクのにじみにより高品位な印
字記録が行えないばかりでなく、インクの流れにより印
字記録装置内部に致命的な汚染を生じさせてしまうとい
う問題があった。
【0005】そこで本発明は、上述のような問題点を解
決し、被記録媒体の種類に限定されずに高品位で鮮明な
インクジェット記録を可能とするための、安価な被記録
媒体のコーティング材料及びこのコーティング材料を被
記録媒体上にコーティングするコーティング手段を有す
る記録装置を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決は、以下
の本発明によって達成される。すなわち、本発明はイン
クジェット記録に使用される被記録媒体上に、インクジ
ェット記録によりインクを付着させるより以前に行うコ
ーティングに用いるコーティング材料において、ポリビ
ニルアルコール、アルコール類を含有し、その表面張力
が25乃至45dyn/cm以内であるように構成さ
れ、そのコーティング材料に含まれるポリビニルアルコ
ールの含有量に適合したコーティングをするためのコー
ティング手段を有する記録装置で構成されている。
【0007】
【作用】本発明のコーティング材料に含有するポリビニ
ルアルコールの構造式を(化1)に示す。これは、(化
2)に示す構造式を持つポリ酢酸ビニルをアルカリ中で
加水分解して作られる。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】このように、ポリ酢酸ビニルのCOOR基
の一部叉は全部をOH基に置き換えたものを一般にポリ
ビニルアルコールと称しているが、特にこの置き換えを
97%以上行ったものを完全ケン化ポリビニルアルコー
ル、97%未満のものを部分ケン化ポリビニルアルコー
ルと呼ぶことがあり、この置き換え率は溶媒に対する溶
解性あるいは発泡性に影響する。そして、水に対する溶
解性については、完全ケン化ポリビニルアルコールは2
0℃前後の常温水には膨潤するがほとんど溶解せず、8
0℃以上の温水には溶解するという特徴を持ち、COO
R基からOH基への置き換えの率が低くなるほど常温水
に対する溶解率が向上するという特徴を持つ。また、水
以外の溶媒にはほとんど溶解性を示さないが、本発明の
コーティング材料にも含まれるアルコール類に関して
は、水との混合溶媒により溶解性を示す。また、溶解性
は前記以外にもポリビニルアルコールのケン化率によっ
ても異なり、ケン化率が低下するほど溶解性は向上する
といった特徴を持つものである。
【0011】そして、圧電素子を用いてインクに機械的
振動または変位を与える方式や、インクを加熱して発泡
させその圧力を利用する方式等によって、インクの小滴
を発生及び飛翔させるインクジェット式記録装置におい
ては、使用するインク主成分が水であるため、上述のよ
うな特徴を持つポリビニルアルコールの中から対する溶
解性を選択した材料によって被記録媒体上にコーティン
グ膜を作ることにより、付着したインクに対する溶解性
が選択された被記録媒体上のコーティング膜とする事が
可能である。コーティング材料の表面張力が大きいと発
泡しやすく、コーティング手段に関係なくコーティング
膜を形成したときに気泡状のブツブツができ、このコー
ティング膜上にインクジェット記録を行うと画質が劣化
してしまう。またコーティング材料の表面張力を小さく
するためには、アルコール類を多く含有する必要がある
が、これを多く含有する程コーティング材料の特性が安
定しなくなる。
【0012】本発明においては、ケン化率80乃至97
%の部分ケン化型ポリビニルアルコールまたはケン化率
97%以上の完全ケン化型ポリビニルアルコールを選択
し、アルコール類を含有し、そのコーティング材料の表
面張力が25乃至45dyn/cm以内であるコーティ
ング材料を用いてコーティングを行った。また、そのコ
ーティングにおいては、前記コーティング材料中のポリ
ビニルアルコール含有量に適応したコーティング手段に
より、被記録媒体上に発泡による気泡状のブツブツのな
い、均一なコーティング膜を得ることがきた。このコー
ティング膜においては、インクジェット記録による付着
したインクがコーティング膜を膨潤、溶解させ、インク
自身がコーティング膜中に浸透するため、コーティング
膜をコーティングされた被記録媒体の基材の種類に影響
されず、インクが流れたり、にじんだりすることのない
高品位で鮮明なインクジェット印字記録を可能とする。
【0013】また、被記録媒体がフィルムの場合におい
ても、本発明のコーティング材料及びコーティング手段
を有する記録装置によって、気泡のない、均一なコーテ
ィング膜を作ることで光透過率の高い、極めて鮮明な色
再現性のある高濃度記録が可能となる。
【0014】尚、ポリビニルアルコールは合成糊や、パ
ルプから紙を作るときの添加材として広く使用されてい
る事からもわかるように非常に安価な材料であるため、
安価なコーティング材料を提供することが可能である。
以上説明したように、本発明による被記録媒体のコーテ
ィング材料及び記録装置は、被記録媒体の種類に限定さ
れずに高品位で鮮明なインクジェット記録を可能とする
ための、安価な被記録媒体のコーティング材料と均一で
高透過率のコーティング膜を得るためのコーティング手
段を有する記録装置である。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、これら
の実施例は本発明を具体的に説明するものであり、実施
の態様がこれに限定されるものではない。 (実施例1)本発明のコーティング材料として、材料中
に含有するポリビニルアルコールの平均重合度500,
ケン化率98.5%の完全ケン化型ポリビニルアルコー
ルを用いたコーティング材料における実施例について
は、図1にその組成及び組成比率とコーティング材料の
表面張力値について示す。また、そのコーティング材料
を用いたコーティング手段によるコーティング効果の実
験結果については、図7に普通紙PPC−Kにコーティ
ングした場合のドット径と反射濃度、PETフィルムに
コーティングした場合の光透過率と透過濃度を示した。
【0016】しかし、ここではその中から実施例として
3つのコーティング材料における作製方法、前記コーテ
ィング材料を用いたコーティング手段、その場合のコー
ティング効果について以下に示した。 《コーティング材料1》コーティング材料1の作製方法
として、イオン交換水59%とエタノール(炭素数2の
アルコール類:C26 O)40%の混合溶媒に平均重
合度500、ケン化率98.5%の完全ケン化型ポリビ
ニルアルコール1%を入れ、充分に膨潤させた後、80
〜90℃範囲内で加温しながらかき混ぜて、溶解した
後、冷却放置させたものをコーティング材料として用い
た。そして、前記作製したコーティング材料の材料物性
として、表面張力値について実測した結果、32.8d
yn/cmであった(図1の実験No.5)。
【0017】次に上記コーティング材料のコーティング
は、材料中のポリビニルアルコール含有量が1%である
ため、図13に示したコーティング手段を用いて、一般
的にはPPCと呼ばれる電子写真用普通記録紙である普
通紙PPC−K(大昭和製紙(株)商品名)とPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの表面に、ス
プレーコーティングを行った後、強制乾燥を行った。
【0018】ここで、図13に示すコーティング手段に
ついて簡単に説明しておく。タイミングベルト109に
よってガイドレール110上をしゅう動するキャリッジ
108にコーティングヘッド101が載置されている。
コーティングヘッド101は、高圧ガスを噴射するエア
ーノズル102と、コーティング材料を溜める図示しな
い液溜まりと連通した材料吸い上げノズル103を有し
ている。いま、エアーノズル102から高圧ガスが噴射
されると、ベンチュリー効果でコーティング材料は材料
吸い上げノズル103から吸い出され、霧となって被記
録媒体106上に吹きつけられる。コーティングヘッド
101はガイドレール110上を主走査方向に移動可能
であり、また、被記録媒体106は、被記録媒体送りロ
ーラー107によって、矢印105の方向に回転するか
ら、高圧ガスの噴射タイミングを制御することによっ
て、被記録媒体106は全面もしくは所望の場所がコー
ティングされることになる。このようなコーティング手
段をインクジェット記録装置に取り付けることによっ
て、被記録媒体にインクジェット記録を行う前に、コー
ティング材料を被記録媒体上にコーティングできるイン
クジェット記録装置を構成できる。
【0019】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0020】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0021】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例のコーティング材料1における
コーティング材料とコーティング手段のコーティング効
果を確認した。
【0022】<比較1−1>まず、単色ドット径及び重
色記録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につ
いて、本発明のコーティング材料によるコーティングを
した場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料及びコーティング手段によるコーティングは、前記作
製方法で具体的に説明したコーティング材料1による被
記録媒体でのコーティング効果を示した。
【0023】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約110μm
(図7の実験No.5のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm ここで、ドット径は小さい程にじみが少ないと考えられ
るので、本発明のコーティング材料をコートした普通紙
の方が、インクジェット専用紙と同等かそれよりもにじ
みが少ないと評価できる。
【0024】<記録境界部のにじみ状態>本発明による
コーティング材料のコート無しでの普通紙PPC−K
は、ブリーディングにより150〜200μmもにじみ
が発生するといった状態である。 (1)普通紙PPC−K(コートあり):○にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較1−2>次に単色記録部の印字率100%記録部
分における反射記録濃度あるいは透過記録濃度につい
て、マクベスRD−918反射濃度計またはマクベスT
D−903透過濃度計による濃度比較を行った結果を下
記に示す。
【0025】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
23(図7の実験No.5の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
89(図7の実験No.5の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 反射濃度および透過濃度は、その値が大きい方が鮮明な
色再現ができることを表すので、本発明のコーティング
材料をコートした普通紙やPETフィルムは、インクジ
ェット専用紙やインクジェット専用OHPフィルムと同
等程度に優れているといえる。
【0026】<比較1−3>次に本発明のコーティング
材料及びコーティング手段によりコーティングしたPE
TフィルムをインクジェットOHPフィルムとして用い
る場合を考慮して、販売されているインクジェット専用
OHPフィルムとの光透過率の比較を行った。それは、
OHPフィルムの光透過率が悪いと、インクジェットプ
リンタで記録したフィルムをプロジェクターで投映した
時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ色相で映る等が
問題となるためである。そこで、本発明のコーティング
材料をコーティングしたPETフィルムとインクジェッ
ト専用OHPフィルム4種類について、分光光度計によ
る光透過率比較を行った。本発明のコーティング材料に
よりコーティングしたPETフィルムが、最も光透過率
が高いことがわかる。
【0027】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):91.9%T(図
7の実験No.5の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0028】《コーティング材料2》コーティング材料
2の作製方法として、イオン交換水55%とエタノール
(炭素数2のアルコール類:C26 O)40%の混合
溶媒に平均重合度500、ケン化率98.5%の完全ケ
ン化型ポリビニルアルコール5%を入れ、充分に膨潤さ
せた後、80〜90℃範囲内で加温しながらかき混ぜ
て、溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材
料として用いた。そして、前記作製したコーティング材
料の材料物性として、表面張力値について実測した結
果、32.2dyn/cmであった(図1の実験No.
14)。
【0029】次に上記コーティング材料のコーティング
は、材料中のポリビニルアルコール含有量が5%である
ため、図13に示したコーティング手段を用いて、一般
的にはPPCと呼ばれる電子写真用普通記録紙である普
通紙PPC−K(大昭和製紙(株)商品名)とPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの表面に、ス
プレーコーティングを行った後、強制乾燥を行った。
【0030】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0031】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0032】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例のコーティング材料2における
コーティング材料とコーティング手段のコーティング効
果を確認した。 <比較2−1>まず、単色ドット径及び重色記録と単色
記録の記録境界部のにじみ状態の確認について、本発明
のコーティング材料によるコーティングをした場合とコ
ーティングをしない場合の普通紙PPC−K、そして、
一般的なインクジェット専用紙についての比較結果を下
記に示した。尚、本発明のコーティング材料及びコーテ
ィング手段によるコーティングは、前記作製方法で具体
的に説明したコーティング材料2による被記録媒体での
コーティング効果を示した。
【0033】<単色ドットの直径> (1 通紙PPC−K(コートあり):約80μm(図7
の実験No.14のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜120
μm ここで、ドット径は小さい程にじみが少ないと考えられ
るので、本発明のコーティング材料をコートした普通紙
の方が、インクジェット専用紙とよりもにじみが少ない
と評価できる。
【0034】<記録境界部のにじみ状態>本発明による
コーティング材料のコート無しでの普通紙PPC−K
は、ブリーディングにより150〜200μmもにじみ
が発生するといった状態である。 (1)普通紙PPC−K(コートあり):○にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可。
【0035】<比較2−2>次に単色記録部の印字率1
00%記録部分における反射記録濃度あるいは透過記録
濃度について、マクベスRD−918反射濃度計または
マクベスTD−903透過濃度計による濃度比較を行っ
た結果を下記に示す。
【0036】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
26(図7の実験No.14の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
91(図7の実験No.14の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 反射濃度および透過濃度は、その値が大きい方が鮮明な
色再現ができることを表すので、本発明のコーティング
材料をコートした普通紙やPETフィルムの方が、イン
クジェット専用紙やインクジェット専用OHPフィルム
よりも優れているといえる。
【0037】<比較2−3>次に本発明のコーティング
材料及びコーティング手段によりコーティングしたPE
TフィルムをインクジェットOHPフィルムとして用い
る場合を考慮して、販売されているインクジェット専用
OHPフィルムとの光透過率の比較を行った。それは、
OHPフィルムの光透過率が悪いと、インクジェットプ
リンタで記録したフィルムをプロジェクターで投映した
時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ色相で映る等が
問題となるためである。そこで、本発明のコーティング
材料をコーティングしたPETフィルムとインクジェッ
ト専用OHPフィルム4種類について、分光光度計によ
る光透過率比較を行った。本発明のコーティング材料に
よりコーティングしたPETフィルムが、最も光透過率
が高いことがわかる。
【0038】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):89.5%T(図
7の実験No.14の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0039】《コーティング材料3》コーティング材料
3の作製方法として、イオン交換水80%とメタノール
(炭素数1のアルコール類:CH4 O)5%の混合溶媒
に平均重合度500、ケン化率98.5%の完全ケン化
型ポリビニルアルコール15%を入れ、充分に膨潤させ
た後、80〜90℃範囲内で加温しながらかき混ぜて、
溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材料と
して用いた。そして、前記作製したコーティング材料の
材料物性として、表面張力値について実測した結果、4
2.0dyn/cmであった(図1の実験No.1
9)。
【0040】次に上記コーティング材料のコーティング
は、材料中のポリビニルアルコール含有量が15%であ
るため、コーティング手段として塗布式コーティング手
段である図14に示したローラーコーティング手段を用
いて、一般的にはPPCと呼ばれる電子写真用普通記録
紙である普通紙PPC−K(大昭和製紙(株)商品名)
とPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの表
面に、ローラー転写コーティングを行った後、強制乾燥
を行った。
【0041】ここで、図14に示すコーティング手段に
ついて簡単に説明しておく。図示したコーティング手段
は、被記録媒体106にコーティング材料200を転写
塗布するための転写ローラー204があり、その転写ロ
ーラー204とコーティング材料200を混練するため
の混練ローラー202がケース201内に設置されてい
る。混練ローラー202は図中203方向に回転するこ
とでケース201内に注入されているコーティング材料
200を転写ローラー204に転写し、その転写ローラ
ー204が図中205方向に回転することで転写された
コーティング材料200はローラー間で混練され、均一
なコーティング膜を転写ローラー204上に形成するこ
とになる。そして、その均一なコーティング膜を被記録
媒体上に転写形成するのが転写ローラー204である。
この転写ローラー204は、被記録媒体上に均一なコー
ティング材料200を形成するために、被記録媒体の厚
みに対して図中206方向に移動修正が可能であり、被
記録媒体に転写されたコーティング材料200はブレー
ド208で必要量のコーティング厚みに調整される。ま
た、ローラーブレード207は、操作終了時に転写ロー
ラー上に転写されているコーティング材料200を除去
するメンテナンスのブレードである。このようなコーテ
ィング手段をインクジェット記録装置に取り付けること
によって、被記録媒体にインクジェット記録を行う前
に、コーティング材料を被記録媒体上にコーティングで
きるインクジェット記録装置を構成できる。
【0042】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0043】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0044】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例のコーティング材料2における
コーティング材料とコーティング手段のコーティング効
果を確認した。 <比較3−1>まず、単色ドット径及び重色記録と単色
記録の記録境界部のにじみ状態の確認について、本発明
のコーティング材料によるコーティングをした場合とコ
ーティングをしない場合の普通紙PPC−K、そして、
一般的なインクジェット専用紙についての比較結果を下
記に示した。尚、本発明のコーティング材料及びコーテ
ィング手段によるコーティングは、前記作製方法で具体
的に説明したコーティング材料3による被記録媒体での
コーティング効果を示した。
【0045】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約85μm
(図7の実験No.19のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm ここで、ドット径は小さい程にじみが少ないと考えられ
るので、本発明のコーティング材料をコートした普通紙
の方が、インクジェット専用紙とよりもにじみが少ない
と評価できる。
【0046】<記録境界部のにじみ状態>本発明による
コーティング材料のコート無しでの普通紙PPC−K
は、ブリーディングにより150〜200μmもにじみ
が発生するといった状態である。 (1)普通紙PPC−K(コートあり):○にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較3−2>次に単色記録部の印字率100%記録部
分における反射記録濃度あるいは透過記録濃度につい
て、マクベスRD−918反射濃度計またはマクベスT
D−903透過濃度計による濃度比較を行った結果を下
記に示す。
【0047】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
27(図7の実験No.19の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
95(図7の実験No.19の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 反射濃度および透過濃度は、その値が大きい方が鮮明な
色再現ができることを表すので、本発明のコーティング
材料をコートした普通紙やPETフィルムの方が、イン
クジェット専用紙やインクジェット専用OHPフィルム
よりも優れているといえる。
【0048】<比較3−3>次に本発明のコーティング
材料及びコーティング手段によりコーティングしたPE
TフィルムをインクジェットOHPフィルムとして用い
る場合を考慮して、販売されているインクジェット専用
OHPフィルムとの光透過率の比較を行った。それは、
OHPフィルムの光透過率が悪いと、インクジェットプ
リンタで記録したフィルムをプロジェクターで投映した
時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ色相で映る等が
問題となるためである。そこで、本発明のコーティング
材料をコーティングしたPETフィルムとインクジェッ
ト専用OHPフィルム4種類について、分光光度計によ
る光透過率比較を行った。本発明のコーティング材料に
よりコーティングしたPETフィルムが、最も光透過率
が高いことがわかる。
【0049】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):87.7%T(図
7の実験No.19の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0050】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度500、ケン
化率98.5%の完全ケン化型ポリビニルアルコールを
用いたコーティング材料について、図1の中から3実施
例(実験No.5,14,19)を選択して述べてき
た。また、そのコーティング材料のコーティング手段に
ついても材料に含有するポリビニルアルコールの含有量
によって、噴霧式コーティング手段あるいは塗布式コー
ティング手段といった材料に適応したコーティング手段
によりコーティングを行った。
【0051】すなわち、コーティング材料中のポリビニ
ルアルコール含有量が1乃至10%であれば噴霧式コー
ティング手段を適用し、同含有量が5乃至15%であれ
ば塗布式コーティング手段を適用するようにした。もち
ろん、本発明のコーティング材料をコートすることがで
きる手段であれば何でもよいのであるが、以下の理由に
よりコーティング材料中のポリビニルアルコールの含有
量によってコーティング手段を使い分けることがより好
ましい。
【0052】ポリビニルアルコールの含有量が10%を
越えるとコーティング材料の粘度が比較的大きくなり、
このためコーティング材料を被記録媒体上に噴霧するに
はより大きなガス圧が必要となる。つまり、噴霧式コー
ティング手段の構成が大型化する。また、ポリビニルア
ルコールの含有量が5%以下になると、コーティング材
料中のアルコール類の含有量によっては水の含有量が多
くなり、塗布式コーティング手段でコートしたときに被
記録媒体にシワが発生しやすくなる。したがって、この
ような場合には噴霧式コーティング手段を用いるのが好
ましい。
【0053】上記のように、本発明のコーティング材料
中のポリビニルアルコールの含有量によってコーティン
グ手段を使い分けることは、以下に記載する実施例2乃
至6についても同様である。そして、そのコーティング
効果については、前記実施例の比較で一部具体的に示し
たように普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、効果
的であった。また、本実施例のコーティング材料におけ
るポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表面
張力値、そして、実験結果については、図1と図7に示
すとおりであり、いずれも本発明のコーティング材料に
より良好な結果を得ている。
【0054】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が98.5%以上の場合でも
その化学的特性からコーティングの効果に差はないと推
察できる。なお、図13および図14に示したコーティ
ング手段は、通常のインクジェット記録装置に搭載可能
である。
【0055】図13ではインクジェット記録ヘッドを図
示していないが、コーティング材料が被記録媒体上にコ
ートされた後にインクジェット記録印字が行われる位置
であれば、それはどこに配置されていても良い。もちろ
ん、インクジェット記録ヘッドがコーティング手段を搭
載するキャリッジ108上に配置されていても良いし、
別々に配置されていても良い。
【0056】(実施例2)本発明のコーティング材料と
して、材料中に含有するポリビニルアルコールの平均重
合度500,ケン化率88.0%の部分ケン化型ポリビ
ニルアルコールを用いたコーティング材料における実施
例については、図2にその組成及び組成比率とコーティ
ング材料の表面張力値について示す。また、その場合の
コーティングにおけるコーティング効果の実験結果につ
いては、図8に普通紙PPC−Kにコーティングした場
合のドット径と反射濃度、PETフィルムにコーティン
グした場合の光透過率と透過濃度を示した。
【0057】しかし、ここではその中から一実施例とし
て以下にコーティング材料における作製方法、前記コー
ティング材料を用いたコーティング手段、その場合のコ
ーティング効果について示した。コーティング材料の作
製方法としては、イオン交換水45%とエタノール(炭
素数2のアルコール類:C26 O)40%の混合溶媒
に平均重合度500、ケン化率88.0%の部分ケン化
型ポリビニルアルコール15%を入れ、充分に膨潤させ
た後、60〜70℃範囲内で加温しながらかき混ぜて、
溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材料と
して用いた。そして、前記作製したコーティング材料の
材料物性として、表面張力値について実測した結果、2
8.5dyn/cmであった(図2の実験No.5
0)。また、上記と同様の作製方法により図2に示す本
発明のコーティング材料についても作製し、以下に示す
ようにコーティングあるいはコーティング効果を確認し
た。
【0058】次に上記コーティング材料のコーティング
は、塗布式コーティング手段として図14に示したロー
ラーコーティング手段を用いて、一般的にはPPCと呼
ばれる電子写真用普通記録紙である普通紙PPC−K
(大昭和製紙(株)商品名)とPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの表面に、ローラー転写コーテ
ィングを行った後、強制乾燥を行った。
【0059】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0060】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0061】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例におけるコーティング材料のコ
ーティング効果を確認した。
【0062】<比較1>まず、単色ドット径及び重色記
録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につい
て、本発明のコーティング材料によるコーティングをし
た場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料によるコーティングは前記作製方法で具体的に説明し
た材料による被記録媒体でのコーティング効果を示し
た。
【0063】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約80μm(図
8の実験No.50のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm <記録境界部のにじみ状態>本発明によるコーティング
材料のコート無しでの普通紙PPC−Kは、ブリーディ
ングにより150〜200μmもにじみが発生するとい
った状態である。
【0064】(1)普通紙PPC−K(コートあり):○
にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較2>次に単色記録部の印字率100%記録部分に
おける反射記録濃度あるいは透過記録濃度について、マ
クベスRD−918反射濃度計またはマクベスTD−9
03透過濃度計による濃度比較を行った結果を下記に示
す。
【0065】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
28(図8の実験No.50の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
97(図8の実験No.50の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 <比較3>次に本発明のコーティング材料によりコーテ
ィングしたPETフィルムをインクジェットOHPフィ
ルムとして用いる場合を考慮して、販売されているイン
クジェット専用OHPフィルムとの光透過率の比較を行
った。それは、OHPフィルムの光透過率が悪いと、イ
ンクジェットプリンタで記録したフィルムをプロジェク
ターで投映した時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ
色相で映る等が問題となるためである。そこで、本発明
のコーティング材料をコーティングしたPETフィルム
とインクジェット専用OHPフィルム4種類について、
分光光度計による光透過率比較を行った。本発明のコー
ティング材料によりコーティングしたPETフィルム
が、最も光透過率が高いことがわかる。
【0066】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):87.50%T
(図8の実験No.50の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0067】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度500、ケン
化率88.0%の部分ケン化型ポリビニルアルコールを
用いたコーティング材料について、図2の中から一実施
例(実験No.50)を選択して述べてきた。また、そ
の一実施例で塗布式コーティング手段を用いたのは、コ
ーティング材料中のポリビニルアルコール含有量が15
%であるために、適応したコーティング手段としてロー
ラーコーティングを行ったものである。即ち、本実施例
で示したコーティング材料中のポリビニルアルコールの
含有量が例えば1乃至10%であれば、噴霧式コーティ
ング手段を適用し、含有量が5乃至15%であれば塗布
式コーティング手段を適用するといった材料組成に沿っ
たコーティング手段を適用することで多くのコーティン
グ効果を引き出している。また、そのコーティング効果
については、前記実施例の比較で具体的に示したように
普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、かなり効果的
であった。また、本実施例のコーティング材料における
ポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表面張
力値、そして、実験結果については、図2と図8に示す
とおりであり、いずれも本発明のコーティング材料によ
り良好な結果を得ている。
【0068】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が80%程度までは、本実験
例のコーティング材料と同様な化学的性質を有するの
で、そのコーティング効果に変わりはないと推察でき
る。 (実施例3)本発明のコーティング材料として、材料中
に含有するポリビニルアルコールの平均重合度100
0,ケン化率98.5%の完全ケン化型ポリビニルアル
コールを用いたコーティング材料における実施例につい
ては、図3にその組成及び組成比率とコーティング材料
の表面張力値について示す。また、その場合のコーティ
ングにおけるコーティング効果の実験結果については、
図9に普通紙PPC−Kにコーティングした場合のドッ
ト径と反射濃度、PETフィルムにコーティングした場
合の光透過率と透過濃度を示した。
【0069】しかし、ここではその中から一実施例とし
て以下にコーティング材料における作製方法、前記コー
ティング材料を用いたコーティング手段、その場合のと
コーティング効果について示した。コーティング材料の
作製方法としては、イオン交換水59%とメタノール
(炭素数1のアルコール類:CH4 O)40%の混合溶
媒に平均重合度1000、ケン化率98.5%の完全ケ
ン化型ポリビニルアルコール1%を入れ、充分に膨潤さ
せた後、80〜90℃範囲内で加温しながらかき混ぜ
て、溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材
料として用いた。そして、前記作製したコーティング材
料の材料物性として、表面張力値について実測した結
果、32.5dyn/cmであった(図3の実験No.
56)。また、上記と同様の作製方法により図3に示す
本発明のコーティング材料についても作製し、以下に示
すようにコーティングあるいはコーティング効果を確認
した。
【0070】次に上記コーティング材料のコーティング
は、噴霧式コーティング手段として図13に示したスプ
レーコーティング手段を用いて、一般的にはPPCと呼
ばれる電子写真用普通記録紙である普通紙PPC−K
(大昭和製紙(株)商品名)とPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの表面に、スプレーコーティン
グを行った後、強制乾燥を行った。
【0071】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0072】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0073】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例におけるコーティング材料のコ
ーティング効果を確認した。
【0074】<比較1>まず、単色ドット径及び重色記
録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につい
て、本発明のコーティング材料によるコーティングをし
た場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料によるコーティングは前記作製方法で具体的に説明し
た材料による被記録媒体でのコーティング効果を示し
た。
【0075】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約112μm
(図9の実験No.56のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm <記録境界部のにじみ状態>本発明によるコーティング
材料のコート無しでの普通紙PPC−Kは、ブリーディ
ングにより150〜200μmもにじみが発生するとい
った状態である。
【0076】(1)普通紙PPC−K(コートあり):○
にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較2>次に単色記録部の印字率100%記録部分に
おける反射記録濃度あるいは透過記録濃度について、マ
クベスRD−918反射濃度計またはマクベスTD−9
03透過濃度計による濃度比較を行った結果を下記に示
す。
【0077】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
25(図9の実験No.56の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
90(図9の実験No.56の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 <比較3>次に本発明のコーティング材料によりコーテ
ィングしたPETフィルムをインクジェットOHPフィ
ルムとして用いる場合を考慮して、販売されているイン
クジェット専用OHPフィルムとの光透過率の比較を行
った。それは、OHPフィルムの光透過率が悪いと、イ
ンクジェットプリンタで記録したフィルムをプロジェク
ターで投映した時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ
色相で映る等が問題となるためである。そこで、本発明
のコーティング材料をコーティングしたPETフィルム
とインクジェット専用OHPフィルム4種類について、
分光光度計による光透過率比較を行った。本発明のコー
ティング材料によりコーティングしたPETフィルム
が、最も光透過率が高いことがわかる。
【0078】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):91.50%T
(図9の実験No.56の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0079】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度1000、ケ
ン化率98.5%の完全ケン化型ポリビニルアルコール
を用いたコーティング材料について、図3の中から一実
施例(実験No.56)を選択して述べてきた。また、
その一実施例で噴霧式コーティング手段を用いたのは、
コーティング材料中のポリビニルアルコール含有量が1
%であるために、適応したコーティング手段としてスプ
レーコーティングを行ったものである。即ち、本実施例
で示したコーティング材料中のポリビニルアルコールの
含有量が例えば1乃至10%であれば、噴霧式コーティ
ング手段を適用し、含有量が5乃至15%であれば塗布
式コーティング手段を適用するといった材料組成に沿っ
たコーティング手段を適用することで多くのコーティン
グ効果を引き出している。また、そのコーティング効果
については、前記実施例の比較で具体的に示したように
普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、かなり効果的
であった。また、本実施例のコーティング材料における
ポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表面張
力値、そして、実験結果については、図3と図9に示す
とおりであり、いずれも本発明のコーティング材料によ
り良好な結果を得ている。
【0080】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が98.5%以上の場合でも
その化学的特性からコーティング効果に差はないと推察
できる。 (実施例4)本発明のコーティング材料として、材料中
に含有するポリビニルアルコールの平均重合度100
0,ケン化率88.0%の部分ケン化型ポリビニルアル
コールを用いたコーティング材料における実施例につい
ては、図4にその組成及び組成比率とコーティング材料
の表面張力値について示す。また、その場合のコーティ
ングにおけるコーティング効果の実験結果については、
図10に普通紙PPC−Kにコーティングした場合のド
ット径と反射濃度、PETフィルムにコーティングした
場合の光透過率と透過濃度を示した。
【0081】しかし、ここではその中から一実施例とし
て以下にコーティング材料における作製方法、前記コー
ティング材料を用いたコーティング手段、その場合のコ
ーティング効果について示した。コーティング材料の作
製方法としては、イオン交換水55%とエタノール(炭
素数2のアルコール類:C26 O)40%の混合溶媒
に平均重合度1000、ケン化率80.0%の部分ケン
化型ポリビニルアルコール5%を入れ、充分に膨潤させ
た後、65〜75℃範囲内で加温しながらかき混ぜて、
溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材料と
して用いた。そして、前記作製したコーティング材料の
材料物性として、表面張力値について実測した結果、2
9.7dyn/cmであった(図4の実験No.9
5)。また、上記と同様の作製方法により図4に示す本
発明のコーティング材料についても作製し、以下に示す
ようにコーティングあるいはコーティング効果を確認し
た。
【0082】次に上記コーティング材料のコーティング
は、噴霧式コーティング手段として図13に示したスプ
レーコーティング手段を用いて、一般的にはPPCと呼
ばれる電子写真用普通記録紙である普通紙PPC−K
(大昭和製紙(株)商品名)とPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの表面に、スプレーコーティン
グを行った後、強制乾燥を行った。
【0083】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0084】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0085】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例におけるコーティング材料のコ
ーティング効果を確認した。
【0086】<比較1>まず、単色ドット径及び重色記
録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につい
て、本発明のコーティング材料によるコーティングをし
た場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料によるコーティングは前記作製方法で具体的に説明し
た材料による被記録媒体でのコーティング効果を示し
た。
【0087】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約95μm(図
10の実験No.95のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm <記録境界部のにじみ状態>本発明によるコーティング
材料のコート無しでの普通紙PPC−Kは、ブリーディ
ングにより150〜200μmもにじみが発生するとい
った状態である。
【0088】(1)普通紙PPC−K(コートあり):○
にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可。
【0089】<比較2>次に単色記録部の印字率100
%記録部分における反射記録濃度あるいは透過記録濃度
について、マクベスRD−918反射濃度計またはマク
ベスTD−903透過濃度計による濃度比較を行った結
果を下記に示す。
【0090】<単色部の反射濃度または透過濃度> (2)普通紙PPC−K(コートあり):反射濃度1.2
9(図10の実験No.95の反射濃度) (コート無し):反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
96(図10の実験No.95の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 <比較3>次に本発明のコーティング材料によりコーテ
ィングしたPETフィルムをインクジェットOHPフィ
ルムとして用いる場合を考慮して、販売されているイン
クジェット専用OHPフィルムとの光透過率の比較を行
った。それは、OHPフィルムの光透過率が悪いと、イ
ンクジェットプリンタで記録したフィルムをプロジェク
ターで投映した時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ
色相で映る等が問題となるためである。そこで、本発明
のコーティング材料をコーティングしたPETフィルム
とインクジェット専用OHPフィルム4種類について、
分光光度計による光透過率比較を行った。本発明のコー
ティング材料によりコーティングしたPETフィルム
が、最も光透過率が高いことがわかる。
【0091】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):88.90%T
(図10の実験No.95の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0092】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度1000、ケ
ン化率88.0%の部分ケン化型ポリビニルアルコール
を用いたコーティング材料について、図4の中から一実
施例(実験No.95)を選択して述べてきた。また、
その一実施例で噴霧式コーティング手段を用いたのは、
コーティング材料中のポリビニルアルコール含有量が5
%であるために、適応したコーティング手段としてスプ
レーコーティングを行ったものである。即ち、本実施例
で示したコーティング材料中のポリビニルアルコールの
含有量が例えば1乃至10%であれば、噴霧式コーティ
ング手段を適用し、含有量が5乃至15%であれば塗布
式コーティング手段を適用するといった材料組成に沿っ
たコーティング手段を適用することで多くのコーティン
グ効果を引き出している。また、そのコーティング効果
については、前記実施例の比較で具体的に示したように
普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、かなり効果的
であった。また、本実施例のコーティング材料における
ポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表面張
力値、そして、実験結果については、図4と図10に示
すとおりであり、いずれも本発明のコーティング材料に
より良好な結果を得ている。
【0093】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が98.5%以上の場合でも
その化学的特性からコーティング効果に差はないと推察
できる。 (実施例5)本発明のコーティング材料として、材料中
に含有するポリビニルアルコールの平均重合度200
0,ケン化率99.0%の完全ケン化型ポリビニルアル
コールを用いたコーティング材料における実施例につい
ては、図5にその組成及び組成比率とコーティング材料
の表面張力値について示す。また、その場合のコーティ
ングにおけるコーティング効果の実験結果については、
図11に普通紙PPC−Kにコーティングした場合のド
ット径と反射濃度、PETフィルムにコーティングした
場合の光透過率と透過濃度を示した。
【0094】しかし、ここではその中から一実施例とし
て以下にコーティング材料における作製方法、前記コー
ティング材料を用いたコーティング手段、その場合のコ
ーティング効果について示した。コーティング材料の作
製方法としては、イオン交換水94%と1−ペンタノー
ル(炭素数5のアルコール類:C512O)5%の混合
溶媒に平均重合度2000、ケン化率99.0%の完全
ケン化型ポリビニルアルコール1%を入れ、充分に膨潤
させた後、80〜90℃範囲内で加温しながらかき混ぜ
て、溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材
料として用いた。そして、前記作製したコーティング材
料の材料物性として、表面張力値について実測した結
果、42.4dyn/cmであった(図5の実験No.
115)。また、上記と同様の作製方法により図5に示
す本発明のコーティング材料についても作製し、以下に
示すようにコーティングあるいはコーティング効果を確
認した。
【0095】次に上記コーティング材料のコーティング
は、噴霧式コーティング手段として図13に示したスプ
レーコーティング手段を用いて、一般的にはPPCと呼
ばれる電子写真用普通記録紙である普通紙PPC−K
(大昭和製紙(株)商品名)とPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの表面に、スプレーコーティン
グを行った後、強制乾燥を行った。
【0096】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0097】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0098】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例におけるコーティング材料のコ
ーティング効果を確認した。
【0099】<比較1>まず、単色ドット径及び重色記
録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につい
て、本発明のコーティング材料によるコーティングをし
た場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料によるコーティングは前記作製方法で具体的に説明し
た材料による被記録媒体でのコーティング効果を示し
た。
【0100】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約108μm
(11の実験No.115のドット径) (コートなし):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm <記録境界部のにじみ状態>本発明によるコーティング
材料のコート無しでの普通紙PPC−Kは、ブリーディ
ングにより150〜200μmもにじみが発生するとい
った状態である。
【0101】(1)普通紙PPC−K(コートあり):○
にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較2>次に単色記録部の印字率100%記録部分に
おける反射記録濃度あるいは透過記録濃度について、マ
クベスRD−918反射濃度計またはマクベスTD−9
03透過濃度計による濃度比較を行った結果を下記に示
す。
【0102】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
27(図11の実験No.115の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度0.
93(図11の実験No.115の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 <比較3>次に本発明のコーティング材料によりコーテ
ィングしたPETフィルムをインクジェットOHPフィ
ルムとして用いる場合を考慮して、販売されているイン
クジェット専用OHPフィルムとの光透過率の比較を行
った。それは、OHPフィルムの光透過率が悪いと、イ
ンクジェットプリンタで記録したフィルムをプロジェク
ターで投映した時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ
色相で映る等が問題となるためである。そこで、本発明
のコーティング材料をコーティングしたPETフィルム
とインクジェット専用OHPフィルム4種類について、
分光光度計による光透過率比較を行った。本発明のコー
ティング材料によりコーティングしたPETフィルム
が、最も光透過率が高いことがわかる。 <フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):89.00%T
(図11の実験No.115の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0103】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度2000、ケ
ン化率99.0%の完全ケン化型ポリビニルアルコール
を用いたコーティング材料について、図5の中から一実
施例(実験No.115)を選択して述べてきた。ま
た、その一実施例で噴霧式コーティング手段を用いたの
は、コーティング材料中のポリビニルアルコール含有量
が5%であるために、適応したコーティング手段として
スプレーコーティングを行ったものである。即ち、本実
施例で示したコーティング材料中のポリビニルアルコー
ルの含有量が例えば1乃至10%であれば、噴霧式コー
ティング手段を適用し、含有量が5乃至15%であれば
塗布式コーティング手段を適用するといった材料組成に
沿ったコーティング手段を適用することで多くのコーテ
ィング効果を引き出している。また、そのコーティング
効果については、前記実施例の比較で具体的に示したよ
うに普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、かなり効
果的であった。また、本実施例のコーティング材料にお
けるポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表
面張力値、そして、実験結果については、図5と図11
に示すとおりであり、いずれも本発明のコーティング材
料により良好な結果を得ている。
【0104】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が98.5%以上の場合でも
その化学的特性からコーティング効果に差はないと推察
できる。 (実施例6)本発明のコーティング材料として、材料中
に含有するポリビニルアルコールの平均重合度180
0,ケン化率88.0%の部分ケン化型ポリビニルアル
コールを用いたコーティング材料における実施例につい
ては、図6にその組成及び組成比率とコーティング材料
の表面張力値について示す。また、その場合のコーティ
ングにおけるコーティング効果の実験結果については、
図12に普通紙PPC−Kにコーティングした場合のド
ット径と反射濃度、PETフィルムにコーティングした
場合の光透過率と透過濃度を示した。
【0105】しかし、ここではその中から一実施例とし
て以下にコーティング材料における作製方法、前記コー
ティング材料を用いたコーティング手段、その場合のコ
ーティング効果について示した。コーティング材料の作
製方法としては、イオン交換水55%とエタノール(炭
素数2のアルコール類:C26 O)40%の混合溶媒
に平均重合度1800、ケン化率88.0%の部分ケン
化型ポリビニルアルコール5%を入れ、充分に膨潤させ
た後、65〜70℃範囲内で加温しながらかき混ぜて、
溶解した後、冷却放置させたものをコーティング材料と
して用いた。そして、前記作製したコーティング材料の
材料物性として、表面張力値について実測した結果、3
0.4dyn/cmであった(図6の実験No.14
9)。また、上記と同様の作製方法により図6に示す本
発明のコーティング材料についても作製し、以下に示す
ようにコーティングあるいはコーティング効果を確認し
た。
【0106】次に上記コーティング材料のコーティング
は、噴射式コーティング手段として図13に示したスプ
レーコーティング手段を用いて、一般的にはPPCと呼
ばれる電子写真用普通記録紙である普通紙PPC−K
(大昭和製紙(株)商品名)とPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの表面に、スプレーコーティン
グを行った後、強制乾燥を行った。
【0107】こうして、コーティング材料によるコーテ
ィングを行った被記録媒体に、以下の組成によるインク
を充填したインクジェット記録装置により単色あるいは
重色記録を行って、単色記録ではドット径と印字率10
0%記録部分の記録濃度を確認し、参考に重色記録と単
色記録との記録境界部におけるにじみ確認を行った。
【0108】また、比較のためコーティング材料による
コーティングを行わない普通紙PPC−KとPETフィ
ルム、そして、市販されているインクジェット専用紙と
インクジェット専用OHPフィルムについても、同様の
装置により単色記録と重色記録を行い比較してみた。
【0109】 (インク組成1) C.I.DirectRed277 3.0重量% エタノール 7.0重量% ジエチレングリコール 20.0重量% イオン交換水 70.0重量% (インク組成2) C.I.DirectYellow86 2.0重量% エタノール 5.0重量% ジエチレングリコール 16.0重量% イオン交換水 77.0重量% そして、単色記録はマゼンタインクで記録した部分、重
色記録はイエローインクとマゼンタインクの重ね合わせ
記録した部分で本実施例におけるコーティング材料のコ
ーティング効果を確認した。
【0110】<比較1>まず、単色ドット径及び重色記
録と単色記録の記録境界部のにじみ状態の確認につい
て、本発明のコーティング材料によるコーティングをし
た場合とコーティングをしない場合の普通紙PPC−
K、そして、一般的なインクジェット専用紙についての
比較結果を下記に示した。尚、本発明のコーティング材
料によるコーティングは前記作製方法で具体的に説明し
た材料による被記録媒体でのコーティング効果を示し
た。
【0111】<単色ドットの直径> (1)普通紙PPC−K(コートあり):約87μm(図
12の実験No.149のドット径) (コート無し):約130〜140μm (2)インクジェット専用紙 :約110〜12
0μm <記録境界部のにじみ状態>本発明によるコーティング
材料のコート無しでの普通紙PPC−Kは、ブリーディ
ングにより150〜200μmもにじみが発生するとい
った状態である。
【0112】(1)普通紙PPC−K(コートあり):○
にじみ無し (コート無し):×にじみ部分多い (2)PETフィルム(コートあり) :○にじみ無し (コートなし) :×記録不可 <比較2>次に単色記録部の印字率100%記録部分に
おける反射記録濃度あるいは透過記録濃度について、マ
クベスRD−918反射濃度計またはマクベスTD−9
03透過濃度計による濃度比較を行った結果を下記に示
す。
【0113】<単色部の反射濃度または透過濃度> (1)普通紙PPC−K(コートあり) :反射濃度1.
34(図12の実験No.149の反射濃度) (コート無し) :反射濃度1.15 (2)インクジェット専用紙 :反射濃度1.
24 (3)PETフィルム(コートあり) :透過濃度1.
02(図12の実験No.149の透過濃度) (4)インクジェット専用OHPフィルム:透過濃度0.
88 <比較3>次に本発明のコーティング材料によりコーテ
ィングしたPETフィルムをインクジェットOHPフィ
ルムとして用いる場合を考慮して、販売されているイン
クジェット専用OHPフィルムとの光透過率の比較を行
った。それは、OHPフィルムの光透過率が悪いと、イ
ンクジェットプリンタで記録したフィルムをプロジェク
ターで投映した時に記録部分が鮮明度に欠け、くすんだ
色相で映る等が問題となるためである。そこで、本発明
のコーティング材料をコーティングしたPETフィルム
とインクジェット専用OHPフィルム4種類について、
分光光度計による光透過率比較を行った。本発明のコー
ティング材料によりコーティングしたPETフィルム
が、最も光透過率が高いことがわかる。
【0114】<フィルムの光透過率> (1)PETフィルム(コートあり):88.70%T
(図12の実験No.149の光透過率) (2)A社製専用OHPフィルム :59.42%T B社製専用OHPフィルム :68.33%T C社製専用OHPフィルム :76.06%T D社製専用OHPフィルム :66.16%T 以上のように、本発明の被記録媒体のコーティング材料
により、被記録媒体の種類に影響されずに安定した高品
位な印字が可能なことを確認した。
【0115】尚、本実施例に於いては本発明のコーティ
ング材料に含有する事が可能な平均重合度1800、ケ
ン化率88.0%の部分ケン化型ポリビニルアルコール
を用いたコーティング材料について、図6の中から一実
施例(実験No.149)を選択して述べてきた。ま
た、その一実施例で噴霧式コーティング手段を用いたの
は、コーティング材料中のポリビニルアルコール含有量
が5%であるために、適応したコーティング手段として
スプレーコーティングを行ったものである。即ち、本実
施例で示したコーティング材料中のポリビニルアルコー
ルの含有量が例えば1乃至10%であれば、噴霧式コー
ティング手段を適用し、含有量が5乃至15%であれば
塗布式コーティング手段を適用するといった材料組成に
沿ったコーティング手段を適用することで多くのコーテ
ィング効果を引き出している。また、そのコーティング
効果については、前記実施例の比較で具体的に示したよ
うに普通紙あるいはOHPフィルムにおいて、かなり効
果的であった。また、本実施例のコーティング材料にお
けるポリビニルアルコールとアルコール類の組成及び表
面張力値、そして、実験結果については、図6と図12
に示すとおりであり、いずれも本発明のコーティング材
料により良好な結果を得ている。
【0116】また、コーティング材料としては、ポリビ
ニルアルコールのケン化率が80%程度までは、本実施
例のコーティング材料と同様に化学的性質を有するの
で、そのコーティング効果に変わりはないと推察でき
る。以上、実施例1〜6および、図1〜図12に示した
ように、ポリビニルアルコールとアルコール類を含有す
るコーティング材料で、その表面張力が25〜45dy
n/cmとなるコーティング材料をコーティングした被
記録媒体は、インクジェット専用紙やインクジェット専
用フィルムと同等またはそれ以上に高品位で鮮明なイン
クジェット記録を行うことができる。
【0117】コーティング材料の表面張力を25から4
5dyn/cmとするために、本発明の実施例では、コ
ーティング材料にポリビニルアルコールとアルコール類
を含有し、ポリビニルアルコールの含有量が1乃至15
%、アルコール類の含有量が5乃至60%としたが、こ
れらの組成以外のコーティング材料であっても表面張力
が25乃至45dyn/cmであるものは本発明に含ま
れる。また、本発明の効果は、実施例に示したインクあ
るいは被記録媒体以外でも同様であることはいうまでも
ない。さらに、本発明はコーティング材料に含まれるア
ルコール類の種類に依存しないことも図1〜図12より
明かである。
【0118】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明で
は、インクジェット記録に使用される被記録媒体上に、
インクジェット記録によりインクを付着させるより以前
に行うコーティング材料において、ポリビニルアルコー
ル、アルコール類を含有し、そのコーティング材料の表
面張力が25乃至45dyn/cm以内であることによ
って、使用する被記録媒体の種類に限定されずに高画
質、高記録濃度、および多色記録における色再現性が良
好な高品位なインクジェット記録を可能とする被記録媒
体のコーティング材料及びこのコーティング材料を被記
録媒体上にコートするコーティング手段を有する記録装
置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における平均重合度500、
ケン化率98.5%完全ケン化型ポリビニルアルコール
を含有するコーティング材料の材料構成と組成比率及び
材料の表面張力実測結果である。
【図2】本発明の実施例2における平均重合度500、
ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコール
を含有するコーティング材料の材料構成と組成比率及び
材料の表面張力実測結果である。
【図3】本発明の実施例3における平均重合度100
0、ケン化率98.5%完全ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の材料構成と組成比率
及び材料の表面張力実測結果である。
【図4】本発明の実施例4における平均重合度100
0、ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の材料構成と組成比率
及び材料の表面張力実測結果である。
【図5】本発明の実施例5における平均重合度200
0、ケン化率99.0%完全ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の材料構成と組成比率
及び材料の表面張力実測結果である。
【図6】本発明の実施例6における平均重合度180
0、ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の材料構成と組成比率
及び材料の表面張力実測結果である。
【図7】本発明の実施例1における平均重合度500、
ケン化率98.5%完全ケン化型ポリビニルアルコール
を含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及びP
ETフィルム上へのコーティング効果の結果である。
【図8】本発明の実施例2における平均重合度500、
ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコール
を含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及びP
ETフィルム上へのコーティング効果の結果である。
【図9】本発明の実施例3における平均重合度100
0、ケン化率98.5%完全ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及
びPETフィルム上へのコーティング効果の結果であ
る。
【図10】本発明の実施例4における平均重合度100
0、ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及
びPETフィルム上へのコーティング効果の結果であ
る。
【図11】本発明の実施例5における平均重合度200
0、ケン化率99.0%完全ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及
びPETフィルム上へのコーティング効果の結果であ
る。
【図12】本発明の実施例6における平均重合度180
0、ケン化率88.0%部分ケン化型ポリビニルアルコ
ールを含有するコーティング材料の普通紙PPC−K及
びPETフィルム上へのコーティング効果の結果であ
る。
【図13】本発明で用いた噴霧式コーティング手段であ
るスプレーコーティング手段のスプレー部分の側面図で
ある。
【図14】本発明で用いた塗布式コーティング手段であ
るローラーコーティング手段の概略側面図である。
【0119】
【符号の説明】
101 コーティングヘッド 102 エアーノズル 103 材料吸い上げノズル 104 コーティング材料のコーティング部分 105 被記録媒体の送り方向 106 被記録媒体 107 被記録媒体送りローラー 108 キャリッジ 109 タイミングベルト 110 ガイドレール 200 コーティング材料 201 ケース 202 混練ローラー 204 転写ローラー 207 ローラーブレード 208 ブレード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録に使用される被記録
    媒体上に、インクジェット記録によりインクを付着させ
    るより以前に行うコーティングに用いるコーティング材
    料において、ポリビニルアルコール、アルコール類を含
    有し、そのコーティング材料の表面張力が25乃至45
    dyn/cm以内であることを特徴とする被記録媒体の
    コーティング材料。
  2. 【請求項2】 前記コーティング材料に含有するポリビ
    ニルアルコールは、ケン化率80乃至97%の部分ケン
    化型ポリビニルアルコールまたはケン化率97%以上の
    完全ケン化型ポリビニルアルコールで、その平均重合度
    が500乃至2000であり、その含有量は1乃至15
    %であることを特徴とする請求項1に記載のコーティン
    グ材料。
  3. 【請求項3】 前記コーティング材料に含まれるアルコ
    ール類は、炭素数が5以下の低級アルコールであり、そ
    の含有量は5乃至60%であることを特徴とする請求項
    1に記載のコーティング材料。
  4. 【請求項4】 記録信号に応じてインクジェット記録ヘ
    ッドから記録用インクを吐出し、被記録媒体上に記録用
    インクによる記録がなされるより以前に、被記録媒体に
    請求項1に記載のコーティング材料をコーティングする
    ためのコーティング手段を少なくとも有することを特徴
    とする記録装置。
  5. 【請求項5】 ポリビニルアルコール、アルコール類を
    含有し、その表面張力が25乃至45dyn/cm以内
    であり、かつ前記ポリビニルアルコール含有量が、1乃
    至10%のコーティング材料を用いる噴霧式コーティン
    グ手段を有することを特徴とする請求項4記載の記録装
    置。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコール、アルコール類を
    含有し、その表面張力が25乃至45dyn/cm以内
    であり、かつ前記ポリビニルアルコール含有量が5乃至
    15%のコーティング材料を用いる塗布式コーティング
    手段を有することを特徴とする請求項4記載の記録装
    置。
JP8077694A 1994-04-19 1994-04-19 被記録媒体のコーティング材料及び記録装置 Pending JPH07286127A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012206520A (ja) * 2012-07-30 2012-10-25 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置及び処理液塗布装置
US8651044B2 (en) 2007-09-14 2014-02-18 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and apparatus for coating foam on coating target member

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8651044B2 (en) 2007-09-14 2014-02-18 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and apparatus for coating foam on coating target member
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