JP7251198B2 - 画像形成方法、画像形成セット、画像形成装置、及び印刷物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法、画像形成セット、画像形成装置、及び印刷物の製造方法に関する。
近年、インクジェットプリンターは家庭用のみならず、例えば、食品、飲料、日用品等の包装材料にインクジェットで作像する技術が発展してきている。また、日本国内では、用途においてはプラスチックフィルム等の非吸収性記録媒体が使用されており、そのためのインクが開発されてきている。
このような非吸収性記録媒体にインクジェットで直接印刷するニーズの例としては、例えば、食品や日用品の包装印刷用途などが挙げられる。このような用途は印刷物を至近距離で見る機会が多いことから、非常に高い画像品質が求められる。
一方、包装印刷用途では、現在オフセット印刷やフレキソ印刷といったアナログ印刷が主流であるが、近年包装デザインの少量多品種化に伴って、版を必要としないデジタル印刷としてインクジェットプリンターのニーズが高まっている。
また、インクについては、溶剤系インクやUV硬化性インクを搭載した印刷機が市販されているが、近年、作業者の安全や環境面への配慮から水性インクの需要が高まっているが、水性インクは表面張力が高いため、非吸収性記録媒体には濡れ広がりにくく画像の白抜けが生じやすいという課題がある。
このため、インクジェット用の水性インクとしては、例えば、インク中に特定の物性値を有する水溶性有機溶剤と界面活性剤を含有することで難吸収性基材に対して濃淡ムラや白抜けがなく、吐出安定性と乾燥性に優れたインクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、非吸収性記録媒体の種類に依存せず、少ないインク付着量であっても濃淡ムラの発生が少なく、高い画像濃度が得られ、乾燥性、及びインク吐出安定性に優れた画像形成方法を提供すること目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与工程と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与工程と、を含み、前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、前記記録媒体が非吸収性記録媒体である。
本発明によると、非吸収性記録媒体の種類に依存せず、少ないインク付着量であっても濃淡ムラの発生が少なく、高い画像濃度が得られ、乾燥性、及びインク吐出安定性に優れた画像形成方法を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、本発明の画像形成装置におけるメインタンクの一例を示す斜視説明図である。 図3は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略図である。 図4は、図3の前処理部の前処理液塗布装置を示す概略図である。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与工程と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与工程と、を含み、前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、前記記録媒体が非吸収性記録媒体であり、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与手段と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与手段と、を有し、前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、前記記録媒体が非吸収性記録媒体であり、更に必要に応じてその他の手段を有する。
特許文献1に記載の従来技術では、コート紙等の記録媒体に対する優位性については示されているが、前処理液の付与処理を行わないため、より表面エネルギーが高く濡れにくい非吸収性記録媒体に対しては濡れ性が不十分であり、濃淡ムラが生じてしまうという問題がある。
本発明においては、多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与工程と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与工程と、を含み、前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、前記記録媒体が非吸収性記録媒体であることにより、非吸収性記録媒体の種類によらず均一な濡れ広がりを示し、少ないインク付着量でも画像の埋まりが良好であり、乾燥性と画像濃度に優れ、ノズル内での凝集を抑制することでインク吐出安定性に優れた画像形成方法を提供することができる。
<前処理液付与工程及び前処理液付与手段>
前処理液付与工程は、多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する工程であり、前処理液付与手段により実施される。
<<前処理液>>
前記前処理液は、多価金属塩及び有機溶剤を含有し、水を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
-有機溶剤-
前処理液に含有される有機溶剤の混合SP値は10.0(cal/cm1/2以上12.0(cal/cm1/2以下である。前処理液に含有される有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm1/2以上12.0(cal/cm1/2以下である場合、非吸収性記録媒体の種類によらず均一な濡れ広がりを示し、少ないインク付着量であっても濃淡ムラの発生が少なく良好である。この理由としては、前処理液に含有される有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm1/2以下であれば表面エネルギーの高い非吸収性記録媒体に対しても均一に濡れ広がることができる。また、前処理液に含有される有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm1/2以上であれば、前処理液上に表面張力の高い水性インクが吐出されたときもインクが均一に濡れ広がることができる。
前処理液中に含まれる有機溶剤としては、溶解度パラメーター(SP)値が9.0(cal/cm1/2以上12.0(cal/cm1/2以下であることが好ましく、9.0(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下であることがより好ましい。このようなSP値の低い有機溶剤を多く含むことで、前処理液の非吸収性記録媒体への濡れ性がより高くなりムラなく濡れ広がるため、前処理液上に吐出されるマゼンタインクも均一に濡れ広がることに起因する。
ここで、SP値は溶解パラメーターのことで、溶剤、樹脂や顔料など、水や溶剤に対して溶解又は分散して用いられる材料の親和性、溶解性の指標として一般に広く用いられている。
SP値の求め方は、実験により測定する方法や、浸漬熱など物理特性の測定から計算する方法、分子構造から計算する方法など様々な方法が提唱されているが、本発明ではFedorsが提唱した分子構造から計算する方法を用いる。
この方法は分子構造がわかればSP値が計算できる点と、実験による測定値との差が小さい点で有効である。
Fedorsの方法では、各原子や原子団の25℃における蒸発エネルギーΔe、モル体積Δvから式(A)を用いて、SP値を求めることができる。
SP値=(ΣΔe/Δv1/2 ・・・式(A)
本発明においてはFedorsの方法に基づき、分子構造から算出したSP値を用いるものとし、その単位は、(cal/cm1/2を用いることとする。
なお、本発明では、25℃におけるSP値を用い、温度換算等は行わない。
SP値は、下記文献に記載されているFedorsの法を用いて、計算することができる。
(文献)R.F.Fedors: Polym. Eng. Sci., 14〔2〕,147-154
[混合SP値の定義]
前処理液中の有機溶剤の混合溶液における混合SP値は、前処理液中の各有機溶剤のモル分率に基づいて、下記式(1)により算出できる。なお、混合SP値の計算に用いる有機溶剤は水を含まず、前処理液全体に対して2質量%以上含まれるものを対象とする。
前記前処理液中の有機溶剤の混合溶液における混合SP値(cal/cm0.5
=[有機溶剤AのSP値×有機溶剤Aのモル分率]+[有機溶剤BのSP値×有機溶剤Bのモル分率]+・・・ ・・・式(2)
前記有機溶剤としては、例えば、2-メトキシエタノール(SP値=10.7(cal/cm1/2)、2-エトキシエタノール(SP値=10.4(cal/cm1/2)、3-メトキシブタノール(SP値=10.9(cal/cm1/2)、1-メトキシ-2-プロパノール(プロピレングリコール-1-モノメチルエーテル)(SP値=10.2(cal/cm1/2)、2-メトキシ-1-プロパノール(プロピレングリコール-2-メチルエーテル)(SP値=10.2(cal/cm1/2)、エチレングリコールモノブチルエーテル(SP値=10.0(cal/cm1/2)、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(SP値=9.6(cal/cm1/2)、2,2’-オキシビス-1-プロパノール(SP値=11.7(cal/cm1/2)、プロピレングリコールn-プロピルエーテル(SP値=9.8(cal/cm1/2)、プロピレングリコールn-ブチルエーテル(SP値=9.7(cal/cm1/2)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(SP値=9.7(cal/cm1/2)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(SP値=10.9(cal/cm1/2)、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル(SP値=9.5(cal/cm1/2)、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル(SP値=9.4(cal/cm1/2)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(SP値=9.4(cal/cm1/2)、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル(SP値=9.3(cal/cm1/2)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、非吸収性記録媒体への濡れ広がりの観点から、グリコールエーテル化合物が好ましく、プロピレングリコールアルキルエーテルがより好ましい。
更に、上記有機溶剤以外にも、必要に応じて、その他の有機溶剤を併用することができる。
その他の有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
前処理液中における有機溶剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乾燥性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
-多価金属塩-
多価金属塩は、インク中の色材の分散を不安定化させる機能を有しており、インク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させることができる。
前記多価金属塩における陽イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム(Al(III))、カルシウム(Ca(II))、マグネシウム(Mg(II))、銅(Cu(II))、鉄(Fe(II)又はFe(III))、亜鉛(Zn(II))、スズ(Sn(II)又はSn(IV))、ストロンチウム(Sr(II))、ニッケル(Ni(II))、コバルト(Co(II))、バリウム(Ba(II))、鉛(Pb(II))、ジルコニウム(Zr(IV))、チタン(Ti(IV))、アンチモン(Sb(III))、ビスマス(Bi(III))、タンタル(Ta(V))、砒素(As(III))、セリウム(Ce(III))、ランタン(La(III))、イットリウム(Y(III))、水銀(Hg(II))、ベリリウム(Be(II))等のイオンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルシウム(Ca(II))、マグネシウム(Mg(II))が好ましい。
前記多価金属塩における陰イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等のハロゲン元素のイオン;硝酸イオン(NO )、硫酸イオン(SO 2-);ギ酸、酢酸、乳酸、マロン酸、シュウ酸、マレイン酸、安息香酸等の有機カルボン酸のイオン;ベンゼンスルフォン酸、ナフトールスルフォン酸、アルキルベンゼンスルフォン酸等の有機スルフォン酸のイオン;チオシアンイオン(SCN、チオ硫酸イオンS 2-)、リン酸イオン(PO 3-)、亜硝酸イオン(NO2-)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、コスト、及び安全性の点から、塩素イオン(Cl)、硫酸イオン(SO 2-)、酢酸イオン硝酸イオン(NO )が好ましい。
前記多価金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化ニッケル、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、アンモニウムみょうばんなどが挙げられる。より具体的には、酢酸カルシウム1水和物、硝酸カルシウム4水和物、塩化カルシウム6水和物、酢酸マグネシウム4水和物、硫酸マグネシウム(無水)、硝酸アルミニウム9水和物、塩化ニッケル6水和物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酢酸カルシウム1水和物、硝酸カルシウム4水和物、塩化カルシウム6水和物、酢酸マグネシウム4水和物、硫酸マグネシウム(無水)が好ましい。
前記多価金属塩の含有量としては、前記前処理液の全量に対して、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3質量%以下がより好ましい。
-水-
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-その他の成分-
前記その他の成分としては、例えば、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤などが挙げられる。
--界面活性剤--
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
--消泡剤--
消泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
--防腐防黴剤--
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
--防錆剤--
防錆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記前処理液の付与方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本ロールコート法、5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。前記付与方法は、前記非浸透性記録媒体の材質、厚みなどに応じて、適宜選択することができる。
前記前処理液の付与量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5g/m以上6.3g/m以下が好ましく、1g/m以上6g/m以下がより好ましく、2g/m以上4g/m以下が更に好ましい。前記前処理液の付与量が、0.5g/m以上6.3g/m以下であると、前処理液の多価金属塩とインクの顔料との凝集能、及び前処理液の樹脂粒子によるベタ画像からインクが流れることの抑制能のバランスが良好となるため、高品質な画像を形成することができる。
<記録媒体>
本発明に用いる記録媒体としては、非吸収性記録媒体が特に好適に用いられる。
非吸収性記録媒体とは、水透過性、吸収性及び/又は吸着性が低い表面を有する媒体を指しており、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれる。
より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である媒体を指す。
前記非吸収性記録媒体の中でも、ポリプロピレンフィルムフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムがインクの均一な濡れ広がりが認められる点から好適である。
前記ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製P-2102、P-2002、P-2161、P-4166、SUNTOX社製PA-20、PA-30、PA-20W、フタムラ化学株式会社製FOA、FOS、FORなどが挙げられる。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製E-5100、E-5102、東レ株式会社製P60、P375、帝人デュポンフィルム株式会社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
前記ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ株式会社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
<インク付与工程及びインク付与手段>
インク付与工程は、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与する工程であり、インク付与手段により実施される。
<<マゼンタインク>>
マゼンタインクはC.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
-C.I.Pigment Red 269-
C.I.Pigment Red 269は、下記構造式で表される。
Figure 0007251198000001
マゼンタインク中に高い発色性と優れた色再現性を示すアゾ顔料である上記C.I.Pigment Red269を含むことで、低インク付着量でも十分な画像濃度を発現できる。また、低インク付着量で、画像品質が担保できるため、高速印刷時の短い乾燥時間においても良好な乾燥性を示す。
マゼンタインク中のC.I.Pigment Red 269の含有量は、画像濃度の向上、及び良好なインク吐出安定性の点から、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上6質量%以下がより好ましい。
-有機溶剤-
マゼンタインクに含有される有機溶剤の混合SP値は12.0(cal/cm1/2以上14.0(cal/cm1/2以下である。
有機溶剤の混合SP値が14.0(cal/cm1/2以下であれば、有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm1/2以上12.0(cal/cm1/2以下である前処理液のSP値と近い値となるため、少ないインク付着量でも均一に濡れ広がることができる。一方、マゼンタインクに含有される有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm1/2以上であれば、ノズル内での疎水性溶剤による顔料分散体へのアタックが抑えられることで顔料の凝集による増粘が原因生じる吐出不良を防止できるため、高い吐出性が得られる。
マゼンタインク中に含まれる有機溶剤としては、溶解度パラメーター(SP)値が9.0(cal/cm1/2以上12.0(cal/cm1/2以下であることが好ましく、9.0(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下であることがより好ましい。
前記マゼンタインク中にSP値が9.0(cal/cm1/2以上10.5(cal/cm1/2以下の有機溶剤を含むことにより、前処理液を塗工した非吸収性記録媒体への濡れ性がより高くなる一方で、ノズル内での顔料の凝集による吐出不良が生じることを抑制できる。
前記マゼンタインクにおける有機溶剤としては、前記前処理液に含まれる有機溶剤と同様のものを用いることができ、これらの中から適宜選択して、マゼンタインクにおける有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm1/2以上14.0(cal/cm1/2以下となるように調整することができる。
マゼンタインク中に含まれる有機溶剤としては、グリコールエーテル化合物が好ましく、プロピレングリコールアルキルエーテルがより好ましい。
前記有機溶剤がグリコールエーテル化合物であると、非吸収性記録媒体による濡れ広がりがより均一になるので好ましい。
-水-
マゼンタインクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及びインクの吐出安定性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理液に含まれる水と同様のものを用いることができる。
-樹脂-
マゼンタインク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル-スチレン系樹脂、アクリル-シリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、及びインクの保存安定性の点から、インクの全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
マゼンタインク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
-その他の成分-
前記その他の成分としては、例えば、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などが挙げられる。
--界面活性剤--
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理液に含まれる界面活性剤と同様のものを用いることができる。
--消泡剤--
前記消泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理液に含まれる消泡剤と同様のものを用いることができる。
--防腐防黴剤--
前記防腐防黴剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理液に含まれる防腐防黴剤と同様のものを用いることができる。
--防錆剤--
前記防錆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理液に含まれる防錆剤と同様のものを用いることができる。
--pH調整剤--
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
マゼンタインクは、前記各成分を、例えば、溶媒としての水に分散、又は溶解させ、更に必要に応じて、撹拌して混合することにより、調製することができる。
前記撹拌、混合としては、例えば、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
マゼンタインクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
マゼンタインクの付与方法としては、インクジェット方式が用いられる。
ベタ埋まり性に優れ、カラーブリーディングを抑制し、高品質な画像を形成する点から、ベタ画像を作成する場合のインクの付与量としては、4g/m以上14g/m以下が好ましく、7g/m以上14g/m以下がより好ましい。
なお、インクを小滴で印刷する場合には、インクの付与量を少なくすることが好ましい。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、例えば、乾燥工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、乾燥手段、制御手段などが挙げられる。
(記録装置、記録方法)
本発明で用いられるマゼンタインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これにより、メインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱可能に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
次に、図3に示す前処理液塗布装置を有する画像形成装置、図4に示す前処理部の前処理液塗布装置について説明する。
図3の画像形成装置300は、記録媒体搬送部301と、記録媒体203に前処理液を塗布する前処理部302と、前処理液が塗布された記録媒体203を乾燥させる第一の乾燥部303と、乾燥した記録媒体203に水性顔料インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録部304と、画像が形成された記録媒体に後処理液を塗布する後処理部305と、後処理液が塗布された記録媒体203を乾燥させる第二の乾燥部306で構成されている。
記録媒体搬送部301は、給紙装置307と、複数の搬送ローラーと、巻き取り装置308で構成されている。そして、記録媒体203は、ロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)であり、搬送ローラーにより給紙装置307から巻き出された後、搬送され、巻き取り装置308によって巻き取られる。
記録媒体搬送部301から搬送された記録媒体203は、前処理部302の前処理液塗布装置204により前処理液が塗布される。
図4に示すように、前処理液塗布装置204の内部に、前処理液205が貯留されておいる。ここで、撹拌・供給ローラー206、移送ローラー207及び薄膜化ローラー208により、塗布ローラー209の表面に、前処理液205の薄膜が形成される。そして、塗布ローラー209は、回転する対向ローラー201に押し付けられながら回転し、その間を記録媒体203が通過することで、記録媒体203の表面に前処理液205が塗布される。このとき、圧力調整装置202により、対向ローラー201と塗布ローラー209の間のニップ圧を調整することができ、前処理液205の塗布量を制御することができる。また、塗布ローラー209及び対向ローラー201の回転速度を調整することにより、前処理液205の塗布量を制御することもできる。塗布ローラー209、対向ローラー201は、駆動モーター等の動力源(不図示)により駆動され、動力源のエネルギーを調整することにより、塗布ローラー209、対向ローラー201の回転速度を制御することができる。
このように、塗布ローラー209を用いて、記録媒体203の記録領域に前処理液205を塗布すると、比較的粘度の高い前処理液205を記録媒体203上に薄く塗布することができ、色むらの発生を更に抑制することができる。
前処理部302における前処理液の塗布方法としては、ロールコート法に限定されず、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法等が挙げられる。
なお、前処理液205は、記録媒体203の記録領域の全域に塗布してもよいし、画像が形成される領域のみに塗布してもよい。
前処理液205が塗布された記録媒体203は、第一の乾燥部303のヒートローラー311、312により、乾燥させる。具体的には、前処理液205が塗布された記録媒体203は、搬送ローラーにより、ヒートローラー311、312に搬送される。ヒートローラー311、312は、通常、50~100℃に熱せられているため、前処理液205が塗布された記録媒体203は、ヒートローラー311、312からの接触伝熱により、水分が蒸発し、乾燥する。
第一の乾燥部303における乾燥手段としては、ヒートローラーに限定されず、赤外線乾燥装置、マイクロ波乾燥装置、温風装置等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、前処理液205が塗布される前の記録媒体を加熱してもよい。
乾燥した記録媒体203は、インクジェット記録部304により、画像データに応じて、画像が形成される。
インクジェット記録部304は、フルライン型のヘッドであり、記録媒体203の搬送方向に対して、上流側から、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する4つのインクジェットヘッド304K、304C、304M、304Yが配置されている。
なお、ノズル列は、複数列形成されていてもよい。
また、インクジェットヘッド304C、304M、304Yも同様の構成であり、4つのインクジェットヘッド304K、304C、304M、304Yは、同じピッチを保持して搬送方向に配列されている。これにより、1回の記録動作で記録領域の幅全体に画像を形成することができる。
画像が形成された記録媒体203は、必要に応じて、後処理部305で後処理液が塗布される。
後処理液は、画像が形成された記録媒体203上に、透明な保護層を形成することができる。
なお、後処理液は、記録媒体203の記録領域の全域に塗布してもよいし、画像が形成された領域のみに塗布してもよい。
画像が形成された記録媒体203又は後処理液が塗布された記録媒体203は、第二の乾燥部306のヒートローラー313、314により、第一の乾燥部303と同様にして、乾燥させる。
乾燥した記録媒体203は、巻き取り装置308により巻き取られる。
なお、巻き取り装置308により巻き取られる前の記録媒体203を乾燥させる巻き取り前乾燥部を更に設置してもよい。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(顔料分散体の調製例1)
<マゼンタ顔料分散体Aの調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散してマゼンタ顔料分散体A(顔料濃度:15質量%)を得た。
[処方]
・C.I.Pigment Red 269(Clariant社製)・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤(Disperbyk-2010、BYKジャパン株式会社製)・・・5質量部
・イオン交換水・・・80質量部
(顔料分散体の調製例2)
<マゼンタ顔料分散体Bの調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散してマゼンタ顔料分散体B(顔料濃度:15質量%)を得た。
[処方]
・C.I.Pigment Red 122(Clariant社製)・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤(Disperbyk-2010、BYKジャパン株式会社製)・・・5質量部
・イオン交換水・・・80質量部
(前処理液の調製例1)
<前処理液1の調製>
前処理液1は以下の処方を混合撹拌し、平均孔径5μmのフィルター(ザルトリウス社製、ミニザルト)で濾過して得た。
[処方]
・酢酸カルシウム1水和物:2質量部
・WET-270(Evonik社製、シリコーン系界面活性剤):1質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・1,2-プロパンジオール:5質量部
・3-メトキシブタノール:25質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
(前処理液の調製例2~11)
<前処理液2~11の調製>
前処理液の調製例1において、表1及び表2に記載の処方に変えた以外は、前処理液の調製例1と同様にして、前処理液2~11を調製した。
<有機溶剤の混合SP値>
下記において作製した前処理液中に含有する有機溶剤の混合溶液における混合SP値は、下記式(1)より算出した。ただし、使用する有機溶剤が1種のみである場合は、前記1種の有機溶剤のSP値を混合SP値とした。
作製した前処理液中の有機溶剤の混合溶液における混合SP値(cal/cm0.5
=[有機溶剤AのSP値×有機溶剤Aのモル分率]+[有機溶剤BのSP値×有機溶剤Bのモル分率]+・・・ ・・・式(1)
Figure 0007251198000002
Figure 0007251198000003
表1及び表2の各成分の詳細については、以下のとおりである。
*BYK-348:シリコーン系界面活性剤、BYK社製
*サーフィノール440:アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツ社製
*サーフィノール465:アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツ社製
*サーフィノール485:アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツ社製
*エマゾールL-10V:ソルビタンモノラウレート、花王株式会社製
*FS-300:フッ素系界面活性剤、デュポン株式会社製
(インクの製造例1)
<マゼンタインク1の製造>
下記のインク組成を混合撹拌し、平均孔径0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより、マゼンタインク1を作製した。
[インク組成]
・マゼンタ顔料分散体A:20質量部
・WET-270(Evonik社製、シリコーン系界面活性剤):1質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・1,2-プロパンジオール:25質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:5質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
(インクの製造例2~14)
<マゼンタインク2~14の作製>
インクの製造例1において、表3及び表4に記載の処方に変えた以外は、インクの製造例1と同様にして、マゼンタインク2~14を調製した。
Figure 0007251198000004
Figure 0007251198000005
表3及び表4の各成分の詳細については、以下のとおりである。
*レオドールAO-15V:ソルビタンセスキオレエート、花王株式会社製
(実施例1~14及び比較例1~6)
次に、表5~表7に示す前処理液とインクとを組み合わせた画像形成セットを用いて、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表5~表7に示した。
<インクの濡れ性の評価>
各インクをインクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)に充填し、バーコーターにより各前処理液を塗工して80℃の乾燥機で2分間乾燥させたPP、PET、又はONYの各種フィルムに対して4pLの1ドット画像を印刷し、デジタルマイクロスコープ(キーエンス株式会社製、デジタルマイクロスコープVHX-200)によりドット径を測定した。
本評価では3種類の非吸収性記録媒体間におけるドット径の最大値と最小値の差でランク分けして、インクの濡れ性を評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
[評価基準]
A:非吸収性記録媒体間の最大ドット径と最小ドット径の差が0μm以上3μm未満である
B:非吸収性記録媒体間の最大ドット径と最小ドット径の差が3μm以上5μm未満である
C:非吸収性記録媒体間の最大ドット径と最小ドット径の差が5μm以上10μm未満である
D:非吸収性記録媒体間の最大ドット径と最小ドット径の差が10μm以上20μm以下である
なお、上記インク濡れ性評価で使用した3種類の非吸収性記録媒体の商品名、製造会社名は以下の通りである。
-非吸収性記録媒体-
・PP:東洋紡株式会社製、パイレンP2102
・PET:東洋紡株式会社製、エスペットE5100
・ONY:東洋紡株式会社製、ハーデンN1100
<にじみ>
各インクをインクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)に充填し、バーコーターにより各前処理液を塗工して80℃の乾燥機で2分間乾燥させたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に1,200dpiでベタ画像を形成した。形成されたベタ画像の端部を目視で観察することで、記録媒体の非印刷部分に対して染み出した画像部の染み出し距離を測定し、以下の基準でにじみを評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
[評価基準]
A:ほとんどにじみが見られない
B:染み出し距離1mm未満のにじみが見られる
C:染み出し距離1mm以上3mm未満のにじみが見られる
D:染み出し距離3mm以上のにじみが見られる
<発色性>
測色時の裏地としてリコピーPPC用紙タイプ 6200(株式会社リコー製)10枚を記録媒体の下に敷き、分光測色濃度計(装置名:X-Rite939、X-Rite社製)を用い、印刷された画像中の任意の5箇所において光学濃度(マゼンタ)を測定し、その平均値について、以下の基準で評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
[評価基準]
A:光学濃度(マゼンタ)が2.0以上
B:光学濃度(マゼンタ)が1.5以上2.0未満
C:光学濃度(マゼンタ)が1.2以上1.5未満
D:光学濃度(マゼンタ)が1.2未満
<乾燥性>
作製した各インクをインクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)に充填し、バーコーターにより各前処理液を塗布して80℃の乾燥機で1分間乾燥させたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに1200dpi×1200dpiのベタ画像を印刷した。その後、80℃の乾燥機にて乾燥時間を30秒間乾燥させた後、PETフィルムを取り出し、指でベタ画像部分を擦って、擦った部分の画像の状態を、下記基準で評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能である。
[評価基準]
A:画像に削れはない
B:擦った部分の5%未満が剥がれる
C:擦った部分の5%以上10%未満が剥がれている
D:擦った部分の10%以上が剥がれている
<インクの吐出安定性>
各インクをインクジェットプリンター(装置名:IPSiO GXe5500改造機、株式会社リコー製)に充填し、デキャップ後の吐出安定性を評価した。まず、25℃、20%RHの環境下、インクジェットプリンターのメンテナンスコマンドよりヘッドクリーニングを実行し、テストチャートを印刷してノズルの全チャンネルが吐出状態にあることを確認した。次に、ヘッドのキャップを外した状態で10分間放置した後、再度テストチャートを印刷した。放置前後のテストチャートより、不吐出チャンネル数をカウントし、以下の基準により、インクの吐出安定性を判定した。お、評価がB以上である場合を実用可能であると判断した。
[評価基準]
A:不吐出チャンネル数が1個以下
B:不吐出チャンネル数が2個以上10個未満
C:不吐出チャンネル数が10個以上20個未満
D:不吐出チャンネル数が20個以上
Figure 0007251198000006
Figure 0007251198000007
Figure 0007251198000008
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与工程と、
C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与工程と、を含み、
前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、
前記記録媒体が非吸収性記録媒体であることを特徴とする画像形成方法である。
<2> 前記インク付与工程がインクジェット方式で行われる前記<1>に記載の画像形成方法である。
<3> 前記マゼンタインク中の有機溶剤がグリコールエーテル化合物を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<4> 前記マゼンタインク中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<5> 前記前処理液中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<6> 前記多価金属塩が、カルシウム塩、及びマグネシウム塩の少なくともいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<7> 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与手段と、
C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与手段と、を有し、
前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、
前記記録媒体が非吸収性記録媒体であることを特徴とする画像形成装置である。
<8> 前記インク付与手段がインクジェット吐出ヘッドである前記<7>に記載の画像形成装置である。
<9> 前記マゼンタインク中の有機溶剤がグリコールエーテル化合物を含む前記<7>から<8>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<10> 前記マゼンタインク中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む前記<7>から<9>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<11> 前記前処理液中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む前記<7>から<10>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<12> 前記多価金属塩が、カルシウム塩、及びマグネシウム塩の少なくともいずれかである前記<7>から<11>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<13> 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクとの画像形成セットであって、
前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であることを特徴とする画像形成セットである。
<14> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法を用いて印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法である。
<15> 前記<7>から<12>のいずれかに記載の画像形成装置を用いて形成されたことを特徴とする画像形成物である。
前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法、前記<7>から<12>のいずれかに記載の画像形成装置、前記<13>に記載の画像形成セット、前記<14>に記載の印刷物の製造方法、及び前記<15>に記載の画像形成物によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特許第6376505号公報

Claims (9)

  1. 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与工程と、
    C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与工程と、を含み、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であり、
    前記記録媒体が非吸収性記録媒体であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記インク付与工程がインクジェット方式で行われる請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記マゼンタインク中の有機溶剤がグリコールエーテル化合物を含む請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
  4. 前記マゼンタインク中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記前処理液中にSP値が9.0(cal/cm)以上10.5(cal/cm)以下の有機溶剤を含む請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 前記多価金属塩が、カルシウム塩、及びマグネシウム塩の少なくともいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液を記録媒体に付与する前処理液付与手段と、
    C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクを付与するインク付与手段と、を有し、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であり、
    前記記録媒体が非吸収性記録媒体であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 多価金属塩と有機溶剤を含む前処理液と、C.I.Pigment Red 269と有機溶剤を含むマゼンタインクとの画像形成セットであって、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤の混合SP値が10.0(cal/cm)以上12.0(cal/cm)以下であり、
    前記前処理液に含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤の混合SP値が12.0(cal/cm)以上14.0(cal/cm)以下であり、
    前記マゼンタインクに含まれる有機溶剤が、1,2-プロパンジオール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、2-エトキシエタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、及び3-メトキシブタノールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする画像形成セット。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の画像形成方法を用いて印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法。
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