JP7363095B2 - 前処理液と非浸透性基材のセット、インクと前処理液と非浸透性基材のセット、印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

前処理液と非浸透性基材のセット、インクと前処理液と非浸透性基材のセット、印刷方法及び印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、前処理液、インクと前処理液のセット、印刷方法及び印刷装置に関する。
近年、印刷対象が多様化しており、例えば、商業印刷用のインク吸収性の低い印刷用塗工紙や、食品包装材料等のインク非吸収性のプラスチックフィルムに対しても、インクジェット記録方法により、従来の記録媒体と同等以上の画像品質、印刷速度の高速化が要求されている。
プラスチックフィルムのような非浸透性基材に対しては、着弾した後のインク液滴が、基材中に全く浸透しないため、前記浸透による乾燥が起きず、液滴同士で滲みが発生し、画像品質が損なわれていた。また、非浸透性基材では、インクが全く浸透しないために十分な密着性を得ることが難しい。前記非浸透性基材に対する密着性が不足すると、印刷層(インク膜)が擦れなどにより剥がれ、目的の画像品質が得られない、更には、印刷物が重ねて保管される際、非浸透性基材の裏面にインク膜が取られる現象(ブロッキング現象)が発生する。
このような滲みの抑制を目的として、凝集剤を含有した前処理液の塗膜をメディア表面に形成し、その部分にインクを着弾させて印字する方法が提案されている。前処理液に含まれる凝集剤がインク中の樹脂粒子や色材を固定することで、色材の移動を抑え、ビーディングを抑制することが知られている。前処理液に含まれる凝集剤としては、多価金属塩などの水溶性塩が、電荷反発によって分散している樹脂粒子や色材に対して強い凝集性を示す。
また、非浸透性基材に対する密着性の確保についても、前処理液が提案されている。ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのバインダー樹脂を使用することで、密着機能を付与することができる前処理液が知られている。例えば、特定のポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤、樹脂粒子、及び凝集剤を含有する前処理液が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、非浸透性基材に対して十分に早いインク乾燥性を有し、インクの滲みを防止でき、均一な画像濃度の画像が形成可能である前処理液を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の前処理液と非浸透性基材のセットは、非浸透性基材と、水、有機溶剤、ウレタン樹脂、及び界面活性剤を含有する前処理液と、を有し、前記有機溶剤がプロピレングリコール及びプロピレングリコール-n-プロピルエーテルを含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかを含み、前記有機溶剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下であり、前記界面活性剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であり、前記前処理液を前記非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下である。
本発明によると、非浸透性基材に対して十分に早いインク乾燥性を有し、インクの滲みを防止でき、均一な画像濃度の画像が形成可能である前処理液を提供することができる。
図1は、本発明の印刷方法に用いられる印刷装置の一例を示す概略図である。
(前処理液)
本発明の前処理液は、水、有機溶剤、及び界面活性剤を含有する前処理液であって、前記前処理液を非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
従来技術では、密着性や保存性は改善されているものの、非浸透性基材に対する前処理液の均一塗布性、ベタ画像における画像濃度の均一性は不十分であるという問題がある。
本発明者らが、非浸透性基材に対しても均一な塗布ができる前処理液について鋭意検討を重ねた結果、前処理液を非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であるときに前処理液の均一な塗布が可能であることを見出した。
ここで、接触角は、例えば、協和界面科学株式会社製DMo-601、メイワフォーシス株式会社製P-60などの接触角計を用いて測定することができる。
接触角を測定する際の前処理液の滴下は、針先が30G(30ゲージ、針先のサイズは約0.31mm)の針を用い、液滴の接触角を測定する。
前処理液の液滴の接触角が小さいほど濡れ性がよいことは知られているが、前処理液の液滴を滴下後数秒経過した場合にある程度濡れ性のよい液体であれば、接触角は十分に小さくなる。ところが、液滴を滴下後数秒経過した場合の接触角が小さいにもかかわらず印刷装置において均一塗布性の悪い前処理液が存在する。そこで、滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下を満たすことで前処理液の均一な塗布が可能である。
本発明の前処理液において、有機溶剤がプロピレングリコール-n-プロピルエーテル(PNP)、及び1-メトキシ-2-プロパノール(MP)の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
有機溶剤としてPNP又はMPを使用することにより、十分に早いインク乾燥性を得ることができる。これらの有機溶剤は比較的沸点が低く、印刷装置の乾燥装置において十分に早い乾燥性を示す。
また、これらの有機溶剤はアセチレングリコール界面活性剤又はポリオキシエチレン界面活性剤の界面活性機能を向上させることができる。
界面活性剤としてはアセチレングリコール界面活性剤又はポリオキシエチレン界面活性剤であることが好ましい。これらの界面活性剤は前処理液の液滴の接触角を小さくする効果があると共に、インクの滲み防止、インクの画像濃度均一性の向上に寄与する。
非浸透性基材の中でも、ポリプロピレン(PP)フィルムは、撥水性が強く水系インクや前処理液を塗布する際に親水化することが知られている。本発明においても事前に表面改質処理を行って親水化処理を行うことが本発明の目的を達するために有効である。
表面改質手段としては、コロナ処理やプラズマ処理が知られているが、装置の構成が比較的簡易であり、均一処理を行いやすいことから、導電性のローラーを用いたコロナ処理が有用である。
前処理液は、水、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、樹脂及び多価金属塩を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<有機溶剤>
有機溶剤としては、特に制限はなく、水溶性有機溶剤を用いることができ、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。
炭素数8以上のポリオール化合物としては、例えば、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤の含有量は、前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。前記含有量が10質量%以上であると非浸透性基材への濡れ性が向上し、60質量%以下であると乾燥性が向上する。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。前記シリコーン界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これら界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の前処理液中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性に優れ、画像品質が向上する点から、前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<樹脂>
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル-スチレン樹脂、アクリル-シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<多価金属塩>
多価金属塩は、インク中の色材の分散を不安定化させる機能を有しており、インク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させることができる。
前記多価金属塩における陽イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム(Al(III))、カルシウム(Ca(II))、マグネシウム(Mg(II))、銅(Cu(II))、鉄(Fe(II)又はFe(III))、亜鉛(Zn(II))、スズ(Sn(II)又はSn(IV))、ストロンチウム(Sr(II))、ニッケル(Ni(II))、コバルト(Co(II))、バリウム(Ba(II))、鉛(Pb(II))、ジルコニウム(Zr(IV))、チタン(Ti(IV))、アンチモン(Sb(III))、ビスマス(Bi(III))、タンタル(Ta(V))、砒素(As(III))、セリウム(Ce(III))、ランタン(La(III))、イットリウム(Y(III))、水銀(Hg(II))、ベリリウム(Be(II))等のイオンなどが挙げられる。これらの中でも、カルシウム(Ca(II))、マグネシウム(Mg(II))が好ましい。
前記多価金属塩における陰イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等のハロゲン元素のイオン;硝酸イオン(NO )、硫酸イオン(SO 2-);ギ酸、酢酸、乳酸、マロン酸、シュウ酸、マレイン酸、安息香酸等の有機カルボン酸のイオン;ベンゼンスルフォン酸、ナフトールスルフォン酸、アルキルベンゼンスルフォン酸等の有機スルフォン酸のイオン;チオシアンイオン(SCN、チオ硫酸イオンS 2-)、リン酸イオン(PO 3-)、亜硝酸イオン(NO2-)などが挙げられる。これらの中でも、コスト、及び安全性の点から、塩素イオン(Cl)、硫酸イオン(SO 2-)、酢酸イオン硝酸イオン(NO )が好ましい。
前記多価金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化ニッケル、酢酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、アンモニウムみょうばんなどが挙げられる。より具体的には、酢酸カルシウム1水和物、硝酸カルシウム/4水和物、塩化カルシウム6水和物、硫酸マグネシウム(無水)、硝酸アルミニウム9水和物、塩化ニッケル6水和物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酢酸カルシウム1水和物、硝酸カルシウム/4水和物、塩化カルシウム6水和物、硫酸マグネシウム(無水)が好ましい。
前記多価金属塩の含有量としては、前記前処理液の全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましく、1質量%以上4質量%以下が更に好ましい。
<水>
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前処理液は、必要に応じて顔料や染料などの着色剤を含有してもよい。
前処理液は、その他の添加剤として、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤などを含有してもよい。
-消泡剤-
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン消泡剤、ポリエーテル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン消泡剤が好ましい。
-防腐防黴剤-
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
-防錆剤-
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
[インク]
前記の前処理液と組み合わせて使用するインクとしては、色材、及び樹脂を含み、有機溶剤、水を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。前処理液中の多価金属塩によってインク中の色材や樹脂が凝集する。
<有機溶剤>
有機溶剤としては、水溶性であること以外は特に制限はなく、前記前処理液と共通のものを使用することができる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散性顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他、水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤等の材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いることが好ましい。
顔料分散体における顔料の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。
顔料の粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。 前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
本発明のインクは、前処理液とは別の樹脂を含有することができる。
樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル-スチレン系樹脂、アクリル-シリコーン系樹脂などが挙げられる。
前記樹脂粒子としては、目的に応じ、適宜合成したものを使用してもよく、市販品を使用してもよい。
前記市販の樹脂粒子としては、例えば、マイクロジェルE-1002、E-5002(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、ボンコート5454(スチレン-アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、SAE-1014(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK-200(アクリル系樹脂粒子、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC-22、AC-61(アクリル系樹脂粒子、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX-2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂粒子、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂粒子、御国色素株式会社製)、タケラックW-6061、W-5661(アニオン性ウレタン樹脂、三井化学株式会社製)、アローベースCB-1200(カチオン性オレフィン樹脂、ユニチカ株式会社製)などが挙げられる。
これらの中でも、前処理液の塗膜との密着性と優れた耐擦過性を得る観点から、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、及びインクの保存安定性の点から、インクの全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。前記界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、及び防錆剤としては前処理液と共通のものを使用することができる。
-pH調整剤-
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
本発明の前処理液及びインクは前記構成成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて撹拌混合して作製する。撹拌混合は、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。インクの粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、インクが接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
(インクと前処理液のセット)
本発明のインクと前処理液のセットは、水、有機溶剤、及び界面活性剤を含有する前処理液と、樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクと、を有し、
前記前処理液を非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下である。
本発明においては、非浸透性基材となす接触角が、前処理液の液滴の滴下後1.0秒後に30度以下である前処理液を用いるが、被印刷物としては、以下の被印刷物を用いることができる。
[被印刷物]
本発明に用いる被印刷物(以下、「記録媒体」と称することもある)としては、特に制限はなく、用いることができ、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材が好適である。
非浸透性基材とは、水透過性、吸収性及び/又は吸着性が低い表面を有する基材を指しており、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれる。より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材を指す。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムを好適に使用することができる。
前記非浸透性基材の中でも、特にポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムに対してビーディングの改善が良好である。
前記ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製P-2002、P-2161、P-4166、SUNTOX社製PA-20、PA-30、PA-20W、フタムラ化学株式会社製FOA、FOS、FORなどが挙げられる。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製E-5100、E-5102、東レ株式会社製P60、P375、帝人デュポンフィルム社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
前記ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ株式会社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
<記録装置>
前処理液を記録媒体に付与し、この付与した前処理液を乾燥させた後、記録媒体にインクを付与して画像を記録するための記録装置について、図1の具体例を用いて説明する。図1はライン化されたヘッドを用いる、連帳の記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置である。
図1において、少なくとも1面に塗工層を有する、記録媒体101は搬送ローラーを経て、107の経路で搬送される。そして、記録媒体は前処理液付与装置102により、記録媒体の塗工層面側に前処理液が付与(前処理液付与工程)された後、ローラー103等を経て、乾燥装置104で前処理液が乾燥される(乾燥工程)。その後、印刷装置105により、記録媒体の前処理液付与及び乾燥した面に、インクジェット法により水性インクジェットが吐出して画像が形成され(画像形成工程)、画像形成された記録媒体106になる。
<収容容器>
本発明で用いられる収容容器は、前記の前処理液が充填されているものであり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を構成することもできる。
前記容器としては、その形状、構造、大きさ、材質については特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができる。
<印刷物>
本発明に関する印刷物は、本発明の印刷方法を用いて画像が形成されたものである。本発明の前処理液とインクとからなるセットを用いて、被印刷物に前処理液を塗布し、更にインクを付着させることにより画像が形成される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例では、特に記載が無い場合、前処理液やインクの調製、評価は、室温25℃、湿度60%RHの条件下で行った。
(前処理液の調製例)
表1-1及び表1-2に示す処方に基づき、前処理液1~12を調製した。なお、表1-1及び表1-2中の数値は、質量%を表す。
Figure 0007363095000001
Figure 0007363095000002
表1-1及び表1-2に示す、前処理液の各成分の内容は以下のおりである。
-溶剤-
*PNP:プロピレングリコール-n-プロピルエーテル
*MP:1-メトキシ-2-プロパノール
-界面活性剤-
*シロキサン界面活性剤(エボニック社製、TEGO-WET-270)
*アセチレングリコール界面活性剤(日信化学工業株式会社製、サーフィノール440)
*ポリオキシエチレン界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社製、HCO-30)
-樹脂-
*ウレタン樹脂:第一工業製薬株式会社製、スーパーフレックス470
<非浸透性基材>
非浸透性基材として、以下の(1)及び(2)のポリマーフィルムを用意した。
(1)ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、E-5100)
(2)二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(東洋紡株式会社製、パイレンP2161)
<ポリマーフィルムの表面改質(親水化処理)>
導電性ローラー(春日電機株式会社製、製品名:TEC-4AX)を用い、上記各ポリマーフィルムをコロナ処理し、表面改質を行った。
<前処理液を付与したポリマーフィルムの製造例>
松尾産業株式会社製のKコントロールコーターK202、ワイヤーバーNo.0(巻き線0.10mm)を用い、上記表面改質後のポリマーフィルムに、上記で作製した前処理液をウェット膜厚4.0μm±0.2μmで塗布した。その後、前処理液を塗布したポリマーフィルムを、70℃のエアオーブンに投入し、3分間乾燥させることで、前処理液を付与したポリマーフィルムを作製した。
(顔料分散体PD-Cの調製例)
特開2012-207202号公報の〔顔料表面改質処理〕の-方法A-に記載の方法と同様にして、自己分散型顔料分散体を作製した。
ピグメントブルー15:3(大日精化工業株式会社製、クロモファインブルー)20g、下記構造式(1)で表される化合物20ミリモル、及びイオン交換高純水200mLを、室温(25℃)環境下、Silversonミキサー(6,000rpm)で混合した。得られたスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸20ミリモルを添加した。30分間後に、少量のイオン交換高純水に溶解した亜硝酸ナトリウム(20ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加した。更に、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させることにより、ピグメントブルー15:3に下記構造式(1)で表される化合物を付加した改質顔料を生成した。
次に、NaOH水溶液によりpHを10に調整して、30分間後に改質顔料分散体が得られた。
次に、少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した改質顔料分散体とイオン交換高純水とを透析膜を用いて限外濾過を行った。更に、超音波分散を行って、顔料濃度15質量%のシアンの顔料分散体[PD-C]を得た。
[構造式(1)]
Figure 0007363095000003
(インクの調製例)
表2の処方にて、常法によりインクを調製した。表2中の数値は質量%を表す。
Figure 0007363095000004
-界面活性剤-
*アセチレングリコール界面活性剤:日信化学工業株式会社製、サーフィノール440
-樹脂-
*スチレン-アクリル樹脂粒子:昭和電工株式会社製、商品名:ポリゾールAP-1120(不揮発分:30質量%)
次に、得られた各前処理液を用い、以下のようにして、接触角を測定した。結果を表3~表5に示した。
<接触角の測定>
前処理液の接触角は、接触角計(協和界面科学株式会社製、DMo-601)を用い、前処理液の非浸透性基材表面への滴下は、針先は30G(30ゲージ、針先のサイズは約0.31mm)の針を用いて行い、表3~表5に示す非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角を測定した。
<画像印刷>
表3~表5に示す前処理液と非浸透性基材との組み合わせにより、各前処理液で前処理を施したポリマーフィルムに、インクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSIO GXe5500)を用い、前記インクを用いて印刷を行い、印刷物を得た。
得られた印刷物について、以下の評価を行った。結果を表3~表5に示した。
<前処理液の均一塗布性の評価>
均一塗布性は、前処理液に青色染料(青色一号)を0.05質量%添加した液を調製して、印刷物とは別に同じ方法で塗布したポリマーフィルムを作製し、目視観察により、下記の基準で評価を行った。なお、C以上が実使用可能レベルである。
[評価基準]
A:均一に塗布されている
B:よく見ると全体の1割程度に部分的にムラがある
C:全体の4割程度にムラが見られる
D:一見してざらつき感がある
E:全体にムラが見られる
<インク乾燥性の評価>
印刷後速やかに、印刷物を70℃のエアオーブンに投入した後、1分間ごとに前記印刷物をエアオーブンから取り出し、印刷物の表面を指先で擦り状態を目視観察し、下記の基準でインク乾燥性の評価を行った。なお、C以上が実使用可能レベルである。
[評価基準]
A:エアオーブン投入から1分間後の時点で印刷物が乾燥し、指で擦ってもインクが付着しなかった
B:エアオーブン投入から1分間後には指にインクが付着したが、2分間後は付着しなかった
C:エアオーブン投入から2分間後には指にインクが付着したが、3分間後は付着しなかった
<インク滲み>
インク滲みは、細線解像度試験用のチャートを出力し、細線解像度を目視評価にて、1mmあたり2本から7本までの解像度を評価した。なお、5本以上が実使用可能レベルである。
<画像濃度の均一性>
3cm四方のベタ画像のベタ部について、目視観察により、以下の基準で画像濃度の均一性を評価した。なお、C以上が実使用可能レベルである。
[評価基準]
A:画像濃度ムラは見られない
B:やや画像濃度ムラが見られるが問題無い
C:画像濃度ムラが見られ、目視で明らかに分かるレベル
D:激しい画像濃度ムラが見られる
Figure 0007363095000005
Figure 0007363095000006
Figure 0007363095000007
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 水、有機溶剤、及び界面活性剤を含有する前処理液であって、
前記前処理液を非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であることを特徴とする前処理液である。
<2> 前記有機溶剤がプロピレングリコール-n-プロピルエーテル及び1-メトキシ-2-プロパノールの少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の前処理液である。
<3> 前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の前処理液である。
<4> 前記非浸透性基材がポリマーフィルムである前記<1>から<3>のいずれかに記載の前処理液である。
<5> 前記ポリマーフィルムがポリプロピレンフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである前記<4>に記載の前処理液である。
<6> 前記ポリマーフィルムが表面改質されている前記<4>から<5>のいずれかに記載の前処理液である。
<7> 更に樹脂及び多価金属塩を含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の前処理液である。
<8> 水、有機溶剤、及び界面活性剤を含有する前処理液と、
樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクと、
を有し、
前記前処理液を非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であることを特徴とするインクと前処理液のセットである。
<9> 前記前処理液の有機溶剤がプロピレングリコール-n-プロピルエーテル及び1-メトキシ-2-プロパノールの少なくともいずれかを含む前記<8>に記載のインクと前処理液のセットである。
<10> 前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかである前記<8>から<9>のいずれかに記載のインクと前処理液のセットである。
<11> 非浸透性基材上に前記<1>から<7>のいずれかに記載の前処理液を付与する前処理液付与工程と、
樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクを付与するインク付与工程と、を含むことを特徴とする印刷方法である。
<12> 更に基材を表面改質する表面改質工程を含む前記<11>に記載の印刷方法である。
<13> 非浸透性基材上に前記<1>から<7>のいずれかに記載の前処理液を付与する前処理液付与手段と、
樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクを付与するインク付与手段と、を有することを特徴とする印刷装置である。
<14> 更に基材を表面改質する表面改質手段を有する前記<13>に記載の印刷装置である。
前記<1>から<7>のいずれかに記載の前処理液、前記<8>から<10>のいずれかに記載のインクと前処理液のセット、前記<11>から<12>のいずれかに記載の印刷方法、及び前記<13>から<14>のいずれかに記載の印刷装置によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
101 記録媒体
102 前処理液付与装置
103 ローラー
104 乾燥装置
105 印刷装置
106 画像形成された記録媒体
107 記録媒体の搬送経路
特許第6388243号公報

Claims (14)

  1. 非浸透性基材と、
    水、有機溶剤、ウレタン樹脂、及び界面活性剤を含有する前処理液と、
    を有し、
    前記有機溶剤がプロピレングリコール及びプロピレングリコール-n-プロピルエーテルを含み、
    前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかを含み、
    前記有機溶剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下であり、
    前記界面活性剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であり、
    前記前処理液を前記非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であることを特徴とする前処理液と非浸透性基材のセット。
  2. 前記非浸透性基材がポリマーフィルムである請求項に記載の前処理液と非浸透性基材のセット。
  3. 前記ポリマーフィルムがポリプロピレンフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項に記載の前処理液と非浸透性基材のセット。
  4. 前記ポリマーフィルムが表面改質されている請求項からのいずれかに記載の前処理液と非浸透性基材のセット。
  5. 前記前処理液が更に樹脂及び多価金属塩を含有する請求項1からのいずれかに記載の前処理液と非浸透性基材のセット。
  6. 非浸透性基材と、
    水、有機溶剤、ウレタン樹脂、及び界面活性剤を含有する前処理液と、
    樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクと、
    を有し、
    前記有機溶剤がプロピレングリコール及びプロピレングリコール-n-プロピルエーテルを含み、
    前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかを含み、
    前記有機溶剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下であり、
    前記界面活性剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であり、
    前記前処理液を前記非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であることを特徴とするインクと前処理液と非浸透性基材のセット。
  7. 非浸透性基材上に、水、有機溶剤、ウレタン樹脂、及び界面活性剤を含有する前処理液を付与する前処理液付与工程と、
    樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクを付与するインク付与工程と、を含み、
    前記有機溶剤がプロピレングリコール及びプロピレングリコール-n-プロピルエーテルを含み、
    前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかを含み、
    前記有機溶剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下であり、
    前記界面活性剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であり、
    前記非浸透性基材として、前記前処理液を前記非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下である非浸透性基材を用いることを特徴とする印刷方法。
  8. 更に前記非浸透性基材を表面改質する表面改質工程を含む請求項に記載の印刷方法。
  9. 前記非浸透性基材がポリマーフィルムである請求項からのいずれかに記載の印刷方法。
  10. 前記ポリマーフィルムがポリプロピレンフィルム及びポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかである請求項に記載の印刷方法。
  11. 前記前処理液が更に多価金属塩を含有する請求項から10のいずれかに記載の印刷方法。
  12. 非浸透性基材上に、水、有機溶剤、ウレタン樹脂、及び界面活性剤を含有する前処理液を付与する前処理液付与手段と、
    樹脂、有機溶剤、及び色材を含有するインクを付与するインク付与手段と、を有し、
    前記有機溶剤がプロピレングリコール及びプロピレングリコール-n-プロピルエーテルを含み、
    前記界面活性剤がアセチレングリコール界面活性剤及びポリオキシエチレン界面活性剤のいずれかを含み、
    前記有機溶剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、10質量%以上60質量%以下であり、
    前記界面活性剤の含有量は前記前処理液の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下であり、
    前記非浸透性基材は、前処理液を前記非浸透性基材表面に滴下後1.0秒後の液滴の接触角が30度以下であることを特徴とする印刷装置。
  13. 前記非浸透性基材がポリマーフィルムである請求項12に記載の印刷装置。
  14. 前記ポリマーフィルムがポリプロピレンフィルム及びポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかである請求項13に記載の印刷装置。
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