JP2017210553A - インク、インク収容容器、インクジェット方法、及びインクジェット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】難吸水性記録媒体に対してもメタリック色を着色することができ、長期間にわたってメタリック色が変質することがなく保存安定性に優れたインクの提供。
【解決手段】水、銀粒子、及び有機溶剤を含有するインクであって、前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であり、前記有機溶剤が、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないインクである。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インク収容容器、インクジェット方法、及びインクジェット装置に関する。
従来より、メタリックの発色は金属発色を行う顔料粒子を用いて行っているが、前記顔料粒子は、小粒径することで輝度の低下が起こるため微細化が進んでいなかった。近年、高輝度を示す蒸着アルミニウムを粉砕することで輝度を確保し微小化されたものが開発されている。
このようなメタリック顔料に用いられるアルミニウムは水との反応性を有しており、水と混和すると水素ガスを発生することが知られている。また、小粒径化することで顔料の表面積が増え、水との接触頻度が上がることで反応性が高まることが問題となっている。アルミニウムは水と反応することで水素ガスを発生するだけでなく、酸化されてアルミナに変わるため白色に変化して金属光沢を失い、メタリック顔料では無くなってしまうという問題がある。
そこで、前記課題を解決するため、例えば、水と、銀粒子と、保湿剤とを含有する水系インク組成物であって、前記銀粒子の平均一次粒径が10nm以上100nm以下であり、画像部にて銀粒子同士を融着させることで金属被膜を形成させてメタリックを発現させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、難吸水性記録媒体に対してもメタリック色を着色することができ、長期間にわたってメタリック色が変質することがなく保存安定性に優れたインクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクは、水、銀粒子、及び有機溶剤を含有するインクであって、
前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であり、
前記有機溶剤が、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まない。
本発明によると、難吸水性記録媒体に対してもメタリック色を着色することができ、長期間にわたってメタリック色が変質することがなく保存安定性に優れたインクを提供することができる。
図1は、本発明のインクを用いる記録装置の一例を示す図である。 図2は、本発明のインクを収容するメインタンクの斜視図である。
(インク)
本発明のインクは、水、銀粒子、及び有機溶剤を含有し、
前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であり、
前記有機溶剤が、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まず、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
本発明のインクは、従来技術では、粒径が100nm未満の金属粒子はプラズモンによる発色があり、銀粒子の場合には茶色などに呈色している。このような金属粒子が完全に融着できないとプラズモン発色が残ってしまい着色された金属光沢を示すこと、また、金属粒子同士が高濃度に隣接しないと融着現象を起こさないが、例えば、紙のような目の粗い吸収性のある記録媒体ではインクが記録媒体中に吸収されて広がり、金属粒子同士の隣接が起こりにくく、メタリックを示すのに充分な融着が生じないこと、逆に、吸収性に劣るフィルムやコート紙のような難吸水性記録媒体では銀粒子の分散剤を銀粒子表面から脱離させて銀粒子同士の融着を促進させることができず、メタリックを発現できないこと、更に、粒径20nm未満の金属粒子は生物の細胞に容易に取り込まれるため、金属粒子が細胞内に取り込まれて毒性を示すことがある、という知見に基づくものである。
このため、乾燥定着時にインク乾燥膜が着色しないように、前記銀粒子が粒子表面での表面プラズモン共鳴による発色を呈しないことが求められる。表面プラズモン共鳴による発色は粒子径が小さいものほど吸収波長域が狭く極大吸収が大きくなるため、発色が強くなる。
したがって、本発明のインクは、前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下である。
前記銀粒子の累積10%粒子径(D10)が100nm以上であると、吸収波長域が可視領域全体に広がり極大吸収も小さくなるため、乾燥膜の着色が金属銀のような青味の入った灰色となる。更に、インクジェットインクとしてノズルから吐出されるためには、ノズルに対して充分に小さいサイズでないとノズルが詰まってしまう。また、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であると、安定にインク吐出を行うことができる。
また、フィルムや印刷用コート紙等のような難吸水性記録媒体に対しても水性インクでインクジェット印刷を行うときには、高沸点の有機溶剤が含まれているとインクの乾燥を阻害してしまい、乾燥インク膜の耐久性を著しく低下させる。そのため、前記有機溶剤として、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないことが必要である。
このような組成のインクジェットインクとすることで、難吸水性記録媒体に対しても水性インクでメタリックを発現させることができ、長期間にわたってメタリック色が変質することがなくなる。
<銀粒子>
前記銀粒子は、金属発色を示す粉体であり、銀色を呈色するものであれば特に限定されるものではない。
前記銀粒子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鱗片状、球形状、フレーク状、不定形状、又はこれらを混合したものでもよい。
前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)は、金属光沢の発現性の点から、100nm以上である。前記累積10%粒子径(D10)が、100nm以上であると、銀粒子表面での表面プラズモン共鳴による発色を呈しないようになり、プラズモン起因の着色が起こらないようになる。その結果、前記累積10%粒子径(D10)が100nm以上であると、吸収波長域が可視領域全体に広がり極大吸収も小さくなるため、銀粒子からなる乾燥膜がプラズモンによる着色が無く、一般的な銀色の金属銀となることができる。更に、前記累積10%粒子径(D10)が、300nm以上であると、銀粒子の多くが可視波長を吸収することができるようになり、より強く金属光沢を発現することができるので好ましい。
前記銀粒子の動的光散乱法による累積90%粒子径(D90)は、5,000nm以下である。前記累積90%粒子径(D90)が、5,000nm以下であると、前記銀粒子がインクジェットヘッドのノズルに対して充分に小さく、安定して吐出することができるので好ましい。更に、前記銀粒子の累積90%粒子径(D90)が2,000nm以下であると、銀粒子の一次的な凝集が起こってもインク吐出に影響を及ぼしにくく、連続吐出安定性の面から好ましい。
前記銀粒子の累積50%粒子径(D50)は、単一粒子で金属光沢を発現する点から、300nm以上が好ましく、沈降性を低減させる点から、1,000nm以下が好ましい。
前記銀粒子の累積10%粒子径(D10)、累積50%粒子径(D50)、及び累積90%粒子径(D90)は、銀粒子の直径、存在数を求める測定を行い、結果を統計的に処理して得られる粒径加積曲線から、総質量の10%となるときの粒子の直径を累積10%粒子径(D10)、総質量の50%となるときの粒子の直径を累積50%粒子径(D50)、総質量の90%となるときの粒子の直径を累積90%粒子径(D90)とした値である。前記銀粒子の直径は、銀粒子自身の直径であってもよいし、銀粒子がコロイド状で分散している場合には、前記粒子コロイドの直径であってもよい。
前記銀粒子の直径は、水中分散状態であるなら、例えば、動的光散乱法に基づく粒子径分布測定装置を使用することによって求めることができる。動的光散乱法による粒子径分布測定装置としては、例えば、ナノトラック Wave−UT151(マイクロトラック・ベル株式会社製)、ナノトラック Wave−EX150(日機装株式会社製)、ELSZ−2、DLS−8000(以上、大塚電子株式会社製)、LB−550(株式会社堀場製作所製)などが挙げられる。
なお、これら以外でも電子顕微鏡法によって測定することができる。前記電子顕微鏡により銀粒子の写真を得て、この写真を画像処理して計測することにより、銀粒子の直径を求めることができる。一例として、写真よりランダムに写真中の50個以上の銀粒子の面積を求め、同等となる円の直径を計算し粒子径として求める。そして得られた粒子径から粒径加積曲線を求めることができる。
−銀粒子の製造方法−
前記銀粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インゴット等を粉砕することにより得られた粗大粉末を所望の粒径まで粉砕する粉砕法、蒸着等の気相成膜法等によりフィルム上に形成した金属膜を前記フィルムから剥離し粉砕させる方法(特に、液体中において剥離し粉砕を行い、液体中に分散させる方法)、湿式還元法のような化学的な造粒法等の方法、各種アトマイズ法などが挙げられる。
前記湿式還元法としては、例えば、硝酸銀の水溶液にアンモニア水を加えて銀アンミン錯体を形成した後、ホルマリン、ヒドラジンなどの還元剤を添加して銀に還元させて銀粉を得る方法や硝酸銀の水溶液に水酸化ナトリウムを加えて酸化銀粒子を生成させた後、ホルマリン、ヒドラジンなどの還元剤を添加して銀に還元させて銀粉を得る方法などを挙げることができる。その後、必要に応じて、銀粒子を含有する溶液を固液分離して固形分としての銀粒子と溶液に分離し、その銀粉を適当な洗浄剤で洗浄して銀粉に付着した液体を除去し、更に銀粉を乾燥して水分を除去し、解砕や分級などの処理を行うことで求める粒度の銀粒子を得ることができる。
前記アトマイズ法としては、例えば、溶融金属(溶湯)を水やガス等の冷却剤に衝突させ、微粉化して製造する方法である。前記アトマイズ法によると、粒径の揃った金属粒子が得られる。
−銀粒子分散液の製造方法−
前記銀粒子を水中に分散させて銀粒子分散液を得るには、銀粒子表面に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、銀粒子の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
前記銀粒子の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、銀粒子をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。この場合、インクに配合される銀粒子はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない銀粒子や、部分的に被覆された銀粒子が水中に分散していてもよい。
前記分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
前記分散剤としては、銀粒子や使用するインクの系に応じて、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
これらの中でも、分散剤としては、アニオン界面活性剤及びHLB値10〜20のノニオン系界面活性剤のいずれかが好適である。
前記アニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、NH、Na、Ca等)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩(例えば、NH、Na、Ca等)、ジアルキルサクシネートスルホン酸Na塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物Na塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩(例えば、NH、Na等)、ラウリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、オレイン酸塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジオクチルスルホコハク酸Na塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物Na塩、ポリオキシエチレンスチレンフェニルエーテルスルホン酸NH塩が特に好ましい。
前記HLB値10〜20のノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アセチレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンスチレンフェニルエーテルが特に好ましい。
前記高分子型分散剤としては、下記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル共重合体、水溶性ポリウレタン樹脂、及び水溶性ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種であるものがある。
前記一般式(A)において、Rは炭素数6〜30、好ましくは12〜22、更に好ましくは18〜22のアルキル基を表す。nは1以上の整数を表し、20〜100の整数が好ましい。
前記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体は、原料として、炭素数が異なるオレフィンを含む、オレフィンの混合物を用いて合成することも可能である。
その場合は、R部として、炭素数が異なるアルキル基がランダムに高分子鎖に導入された共重合体となる。
本発明においては、Rの炭素数が均一であるアルキル基が高分子鎖中に導入されたα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体だけでなく、前述のように、Rの炭素数が異なるアルキル基がランダムに高分子鎖中に導入されたα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体を、前記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体として用いることも可能である。
前記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体の重量平均分子量は、5,000以上20,000以下が好ましい。
前記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル共重合体、水溶性ポリウレタン樹脂及び水溶性ポリエステル樹脂は、常温においては固体であり、冷水には殆ど溶けないものである。しかし、前記共重合体及び前記樹脂の酸価と当量以上(好ましくは、酸価の1.0倍〜1.5倍)のアルカリ溶液又はアルカリ水溶液に溶解して用いた場合に分散剤としての効果が発現する。また、前記共重合体及び前記樹脂をアルカリ溶液又はアルカリ水溶液で溶解するには、加熱撹拌すると容易に溶解できる。前記α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体におけるオレフィン鎖が長い場合は比較的溶け難く、不溶物が残る場合があるが、適当なフィルター等で不溶物を除いて用いれば、分散安定化剤としての効果は損なわれない。
前記アルカリ溶液又はアルカリ水溶液における塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物;アンモニア、トリエチルアミン、モルホリン等の塩基性物質;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、コリン等のアルコールアミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記一般式(A)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、T−YP112、T−YP115、T−YP114、T−YP116(いずれも、星光PMC株式会社製)などが挙げられる。
前記スチレン−(メタ)アクリル共重合体としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、JC−05(星光PMC株式会社製)、ARUFON UC−3900、ARUFON UC−3910、ARUFON UC−3920(いずれも、東亞合成株式会社製)などが挙げられる。
前記水溶性ポリウレタン樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、タケラックW−5025、タケラックW−6010、タケラックW−5661(いずれも、三井武田ケミカル株式会社製)などが挙げられる。
前記水溶性ポリエステル樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、ニチゴポリエスターW−0030、ニチゴポリエスターW−0005S30WO、ニチゴポリエスターWR−961(いずれも、日本合成化学工業株式会社製)、ペスレジンA−210、ペスレジンA−520(いずれも、高松油脂株式会社製)などが挙げられる。
前記高分子型分散剤の酸価は、40mgKOH/g以上400mgKOH/g以下が好ましく、60mgKOH/g以上350mgKOH/g以下がより好ましい。
前記酸価が、40mgKOH/g以上であると、アルカリ溶液の溶解性が高くなり、400mgKOH/g以下であると、分散体の粘度を抑えることができ、インク粘度の上昇を抑制できるため吐出を良好に保つことができたり、分散体の分散安定性が高い状態で保つことができる。
前記高分子型分散剤の重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20,000以下が好ましく、5,000以上20,000以下がより好ましい。前記重量平均分子量が、5,000以上であると、顔料分散体の分散安定性が向上しやすく、20,000以下だと、アルカリ溶液の溶解性が高く、粘度が低いため分散体粘度を低下させることができる。
前記分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよく、高分子分散剤、低分子分散剤を複数種組み合わせて使用してもよい。複数種の分散剤を組み合わせて使用することで分散剤の特長を生かした分散体を作り上げることができ、銀粒子の分散性と経時安定性を高めることが可能となる。
前記分散剤の含有量は、前記銀粒子100質量部に対して、1質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下がより好ましい。前記分散剤の含有量が1質量部以上含まれると、銀粒子を分散することができ、分散条件によっては一次粒子まで分散が可能となる。また、前記分散剤の含有量が100質量部以下であると、銀粒子に吸着していない過剰成分が余らず、インク物性に影響を与えない。そのため画像滲みや、耐水性、耐擦性の劣化、ノズルからの吐出性を悪化、経済性の劣化を抑制することができる。
前記銀粒子分散体は、水、銀粒子、分散剤、及び必要に応じてその他の成分を合わせて分散する。前記分散は分散機を用いることが好ましく、水中に前記分散剤を溶解させ、次に、前記銀粒子を加えて充分に湿潤させた後、ホモジナイザーによる高速撹拌、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機等を用いる方法で分散することで、銀粒子分散液を作製することができる。
このような銀粒子の状態を観察するには、透過型電子顕微鏡、反射型電子顕微鏡による観察が有効である。また、銀粒子を確認するには顔料を樹脂に包埋して切断することで断面を出し観察することが有効である。銀粒子分散液の分散状態を把握するには、個々の粒子を観察するには観察試料作製時に凍結レプリカ法を用いて分散液を凍結し、割面を蒸着などで固定化することで、銀粒子の分散状態について状態を確認することが可能となる。
前記銀粒子の組成は、蛍光X線分析にてマクロな組成分析が可能であり、電子線マイクロアナライザ(EPMA)によって微小な部位に関しても組成分析を行うことができる。更に反射型電子顕微鏡(SEM)と組み合わせてエネルギー分散型X線分光法(EDX)を用いることで、銀粒子ごとの組成を把握することができる。
これら以外にも、X線光電子分光法(XPS)にて組成の最表層の元素分析や元素の化学状態を把握可能であり、詳細な膜状態を把握することができる。更にスパッタ法による表面エッチングを行うことで、三次元的な組成分布を把握することができる。
前記銀粒子分散液における銀粒子の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な分散性が得られ、また、インク処方の自由度を高める点から、1質量%以上50質量%以下が好ましく、1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記銀粒子の含有量が、1質量%以上であると、インクの処方として銀粒子濃度を調整することができる。また、前記銀粒子の含有量が50質量%以下であると、分散液の粘度を低くすることができるため、インクを作製するときの取り扱いが容易になる。また、前記銀粒子の含有量が、30質量%以下であると、分散液製造時に撹拌しやすく分散効率を上げることができる。
前記銀粒子分散液は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子を除去することが好ましい。
前記銀粒子のインクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性、及び画像濃度を高める点から、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、0.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%以上であると、難吸水性記録媒体上でメタリック性を示すことができる。また、前記含有量が、30質量%以下であると、インクの粘度を低くすることができるため、様々なインクジェットヘッドで印字が可能になる。また、前記含有量が、10質量%以下であると、インクの比重を低減することができ、また連続吐出を安定させることができる。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
−有機溶剤−
前記有機溶剤としては、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないことが必要である。これにより、難吸水性記録媒体に対しても水性インクでメタリックを発現させることができる。
即ち、フィルムや印刷用コート紙のような難吸水性記録媒体に対しても水性インクでインクジェット印刷を行うときには、高沸点の溶剤が入っていることでインクの乾燥を阻害してしまい、乾燥インク膜の耐久性を著しく低下させる。そのため、インクに添加される有機溶剤として沸点が250℃を超える溶剤を含まないことが必要とされる。
前記沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないとは、不純物からの混合を鑑みて、全く含まれない状態から1質量%未満の存在までの量を示す。
前記沸点が250℃を超える有機溶剤としては、例えば、グリセリンなどが挙げられる。
前記有機溶剤としては、沸点200℃以下の有機溶剤を含み、前記沸点200℃以下の有機溶剤の含有量が、前記有機溶剤の全量に対して50質量%以上であることが好ましい。インク中に含まれる有機溶剤の全量に対して、50質量%以上が、沸点が200℃以下の有機溶剤であることで、難吸水性記録媒体に対しても実用的な乾燥性を実現することができ、塗膜特性の向上やヒーター温度の低下による乾燥に掛かるエネルギー量の低減ができる。
前記沸点が200℃以下の有機溶剤としては、例えば、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,2−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、インクの水との親和性が及び保湿力が向上し、インクジェットヘッドでのインクの乾燥を抑え、吐出曲がりや不吐出といったノズル不良を抑制しつつ、インクの難吸水性記録媒体上での乾燥性を向上させることができる点から、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,2−プロパンジオール、及び2,3−ブタンジオールから選択される少なくとも1種が特に好ましい。
本発明のインクは、前記沸点が250℃を超える有機溶剤を含まず、前記沸点が200℃以下の有機溶剤以外にも、必要に応じて水溶性有機溶剤を含有することができる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
−樹脂−
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
前記樹脂粒子の固形分含有量は、前記銀粒子の固形分含有量よりも少ないことが好ましい。これにより、インクの光沢性と定着性を両立することが可能となる。
即ち、難吸水性記録媒体はインクを吸収する細孔が少なく表面が平滑であるため、難吸水性記録媒体上のインクは非常に脱離しやすい。そのため、インクを難吸水性記録媒体上に定着させる必要がある。本発明のインクでは、樹脂粒子を含むことで定着性を向上させることができる。ただし、銀粒子に対して樹脂粒子が多いと定着性は向上するが、銀粒子の配列が乱され光沢発現が抑制される。そのため、樹脂粒子の固形分含有量が、銀粒子の固形分含有量より少ないように添加することで光沢性と定着性を両立することが可能となる。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有してもよい。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布してもよいし、インク像が形成された領域のみに塗布してもよい。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、難吸水性記録媒体を用いても良好な画像形成が可能である。
前記難吸水性記録媒体とは、水透過性、及び吸収性が低い表面を有する記録媒体であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に記載されているブリストー(Bristow)法において、接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である記録媒体をいう。
前記難吸水性記録媒体としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、印刷用コート紙、アート紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塩化ビニル樹脂フィルム、印刷用コート紙が好ましい。
本発明のインクは、難吸水性記録媒体だけでなく、普通紙やインクジェット用紙のような多孔質媒体及び無機物コート多孔質媒体など、従来用いられてきた多孔質媒体に対しても十分な性能を示す。
本発明のインクは、前記難吸水性記録媒体に高画像品質な印字ができるが、より一層高画質で耐擦性や接着性の高い画像を形成するため、及び高速の印字条件にも対応できるようにするために、印字後に記録媒体を加熱することがより好ましい。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(銀粒子分散液の調製例1)
−銀粒子1分散液の調製−
反応容器中で純水700gに硝酸銀(関東化学株式会社製)340gを添加し、完全に溶解させ硝酸銀水溶液を調製した。これにアンモニア水(関東化学株式会社製、特級)をアンモニア濃度25質量%となるように調整したアンモニア水700gを添加し、撹拌してアンミン銀錯体水溶液を調製し、23℃に温調した。
異なる容器に純水1,260gにヒドロキノン(関東化学株式会社製)111g、及び無水亜硫酸カリウム(関東化学株式会社製)50gを溶解させて還元剤水溶液を調製し、23℃に温調した後、この還元剤水溶液に、同じく23℃に温調した上記のアンミン銀錯体水溶液を一気に添加し、10分間撹拌することにより銀粒子の還元析出を完了させた。
その後、銀粒子をブフナー漏斗で濾過して回収し、水1Lを用いた水洗を3度繰り返し、乾燥させて銀粒子を得た。
得られた銀粒子30質量部、レオドールTW−O120V(花王株式会社製)3質量部、及び純水67質量部をビーカーに加え、スターラーで充分に撹拌した後、水冷しながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、US−300T(チップ直径26mm))にて200μAで1時間処理し分散処理を行い、銀粒子1分散液を得た。
得られた銀粒子1分散液の粒度分布を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、累積10%粒子径(D10)が950nm、累積50%粒子径(D50)が1,540nm、及び累積90%粒子径(D90)が3,020nmであった。
(銀粒子分散液の調製例2)
−銀粒子2分散液の調製−
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、E−5100、平均厚み100μm)にコロナ処理を行い、その表面にポリビニルピロリドンK15(関東化学株式会社製)5質量%、フッ素系界面活性剤(Capstone FS−3100、DuPont社製)0.1質量%、ジエチレングリコール−nブチルエーテル(関東化学株式会社製)10質量%、及びイオン交換水84.9質量%を混合溶解した塗工液をバーコーターで塗布し、70℃で15分間乾燥することで、PETフィルム上に剥離樹脂層を塗布したPETフィルムを作製した。
真空蒸着装置を用いて、前記PETフィルム上に、平均厚み100nmの銀蒸着層を形成し、薄層膜PETフィルムを作製した。
得られた薄層膜PETフィルムを高純水に浸漬し、超音波洗浄機(アズワン社製、VS−150)にて剥離処理を行った。2時間の処理にてPETフィルムから剥離樹脂層ごと銀薄層膜を剥離した後、PETフィルムを取り除いて遠心分離器にて1,000Gを1時間かけることで銀薄層膜を沈殿成分とし分離した。上澄みを廃棄して純水を追加して再度分散させ、遠心分離にて沈殿分離する作業を3度行い銀薄層膜の洗浄を行った。
沈殿成分の固形分を熱分析の熱重量測定から求め、銀固形分100質量部に対して10質量部のレオドールTW−O120V(花王株式会社製)を加え、銀固形分が5質量%となるように純水を加え、水冷しながら超音波ホモジナイザー(US−300T、日本精機製作所製、チップ直径26mm)にて200μAで1時間処理し分散処理を行った。
得られた銀薄層膜分散液を、孔径18μmのSUSメッシュフィルター(ポール社製、LCF−241)にて加圧濾過を行い、続いて、孔径5μmのセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過して粗大粒子を除去し、銀粒子2分散液を得た。
得られた銀粒子2分散液の粒度分布を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、累積10%粒子径(D10)が1,370nm、累積50%粒子径(D50)が1,610nm、及び累積90%粒子径(D90)が1,990nmであった。
(銀粒子分散液の調製例3)
−銀粒子3分散液の調製−
ポリビニルピロリドン(PVP)(K15、関東化学株式会社製)1,000gをプロピレングリコール(関東化学株式会社製)500gに溶解してPVP溶液を得た。また、硝酸銀(関東化学株式会社製)128gを、プロピレングリコール(関東化学株式会社製)500mLに溶解して硝酸銀溶液を得た。
前記PVP溶液と前記硝酸銀溶液とを120℃で90分間、混合撹拌し、硝酸銀が熱還元して銀粒子を生成させた。
得られた銀粒子を遠心分離器にて1,000Gを1時間かけることで銀粒子を沈殿成分とし分離した。上澄みを廃棄して純水を追加して再度分散させ、遠心分離にて沈殿分離する作業を3度行い銀粒子の洗浄を行った。沈殿成分の固形分を熱分析の熱重量測定から求め、銀固形分100質量部に対して10質量部のレオドールTW−O120V(花王株式会社製)を加え、銀固形分が20質量%となるように純水を加え、水冷しながら超音波ホモジナイザー(US−300T、日本精機製作所製、チップ直径26mm)にて200μAで1時間処理し分散処理を行い、銀粒子3分散液を得た。
得られた銀粒子3分散液の粒度分布を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、累積10%粒子径(D10)6nm、累積50%粒子径(D50)8nm、及び累積90%粒子径(D90)15nmであった。
(銀粒子分散液の調製例4)
−銀粒子4分散液の調製−
反応容器中で純水500gに硝酸銀(関東化学株式会社製)340gを添加し、完全に溶解させ硝酸銀水溶液を調製した。これにアンモニア水(関東化学株式会社製、特級)をアンモニア濃度25質量%となるように調整したアンモニア水464gを添加し、撹拌してアンミン銀錯体水溶液を調製し、20℃に温調した。
異なる容器に純水7,000gにヒドロキノン(関東化学株式会社製)70g、及び無水亜硫酸カリウム(関東化学株式会社製)500gを溶解させて還元剤水溶液を調製し、20℃に温調した後、この還元剤水溶液に、同じく20℃に温調した上記のアンミン銀錯体水溶液を一気に添加し、10分間撹拌することにより銀粒子の還元析出を完了させた。
その後、銀粒子をブフナー漏斗で濾過して回収し、水1Lを用いた水洗を3度繰り返し、乾燥させて銀粒子を得た。
得られた銀粒子30質量部、レオドールTW−O120V(花王株式会社製)3質量部、及び純水67質量部をビーカーに加え、スターラーで充分に撹拌した後、水冷しながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、US−300T(チップ直径26mm)にて200μAで1時間処理し分散処理を行い、銀粒子4分散液を得た。
得られた銀粒子4分散液の粒度分布を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、累積10%粒子径(D10)3,520nm、累積50%粒子径(D50)7,560nm、及び累積90%粒子径(D90)18,480nmであった。
(アルミニウム粒子分散液の調製例1)
−アルミニウム粒子分散液の調製−
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、E−5100、平均厚み100μm)にコロナ処理を行い、その表面にポリビニルピロリドンK15(関東化学株式会社製)5質量%、フッ素系界面活性剤(Capstone FS−3100、DuPont社製)0.1質量%、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル(関東化学株式会社製)10質量%、及びイオン交換水84.9質量%を混合溶解した塗工液をバーコーターで塗布し、70℃、15分間乾燥することで、剥離樹脂層を塗布したPETフィルムを作製した。
真空蒸着装置を用いて、前記PETフィルム上に、平均厚み20nmのアルミニウム蒸着層を付け、薄層膜PETフィルムを作製した。
この薄層膜PETフィルムを高純水に付け、超音波洗浄機(アズワン社製、VS−150)にて剥離処理を行った。2時間の処理にてPETフィルムから剥離樹脂層ごとアルミニウム薄層膜を剥離した後、PETフィルムを取り除いて遠心分離器にて1,000Gを1時間かけることでアルミニウム薄層膜を沈殿成分とし分離した。上澄みを廃棄して純水を追加して再度分散させ、遠心分離にて沈殿分離する作業を3度行いアルミニウム薄層膜の洗浄を行った。沈殿成分の固形分を熱分析の熱重量測定から求め、アルミニウム固形分100質量部に対して10質量部のレオドールTW−O120V(花王株式会社製)を加え、アルミニウム固形分が5質量%となるように純水を加え、水冷しながら超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、US−300T、チップ直径26mm)にて200μAで1時間処理し分散処理を行った。
得られたアルミニウム薄層膜分散液を、孔径18μmのSUSメッシュフィルター(ポール社製、LCF−241)にて加圧濾過を、続いて、孔径5μmのセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過して粗大粒子を除去しアルミニウム粒子分散液を得た。
得られたアルミニウム粒子分散液の粒度分布を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、累積10%粒子径(D10)0.43μm、累積50%粒子径(D50)0.82μm、及び累積90%粒子径(D90)2.2μmであった。
(ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例)
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物)1,500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)1,347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次いで、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、及びジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。
この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加し、混合したものの中から4,340gを抜き出して、強撹拌下、水5,400g、及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
得られたポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの体積平均粒径を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、35nmであった。
(ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例)
前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例において、ポリカーボネートジオールの代わりに、ポリエーテルポリオール(第一工業製薬株式会社製、ハイフレックスD2000)を用いた以外は、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例と同様にして、ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
得られたポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンの体積平均粒径を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、13nmであった。
(ポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例)
前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例において、ポリカーボネートジオールの代わりに、ポリエステルポリオール(DIC株式会社製、ポリライ トOD−X−2420)を用いた以外は、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンの調製例と同様にしてポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
得られたポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンの体積平均粒径を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、54nmであった。
(アクリル樹脂エマルジョンの調製例)
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水900g、及びラウリル硫酸ナトリウム1gを仕込み、撹拌下に窒素置換しながら70℃まで昇温した。
内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム4gを添加し、溶解後、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3g、アクリルアミド20g、スチレン365g、ブチルアクリレート545g、及びメタクリル酸10gを撹拌下に加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行った。
得られたアクリル樹脂エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分30質量%、pH8に調整した。
得られたアクリル樹脂エマルジョンの体積平均粒径を粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて測定したところ、88nmであった。
(実施例1〜7及び比較例1〜4)
−インクの作製−
下記表1〜表3に示す組成及び含有量に基づき、有機溶剤1〜3、界面活性剤、消泡剤、抗菌剤、及び高純水をビーカーに添加し、スターラーにて15分間撹拌を行い均一に混合した。この混合液に対して、前記調製した樹脂エマルジョンを添加し、15分間撹拌後、前記光輝顔料分散液を添加し、30分間撹拌し、実施例1〜7及び比較例1〜4のインクを作製した。
使用したインクの各材料の詳細については、以下のとおりである。
−光輝顔料−
・銀粒子1分散液:固形分30質量%、累積10%粒子径(D10)=950nm、累積50%粒子径(D50)=1,540nm、累積90%粒子径(D90)=3,020nm
・銀粒子2分散液:固形分5質量%、累積10%粒子径(D10)=1,370nm、累積50%粒子径(D50)=1,610nm、累積90%粒子径(D90)=1,990nm
・銀粒子3分散液:固形分20質量%、累積10%粒子径(D10)=6nm、累積50%粒子径(D50)=8nm、累積90%粒子径(D90)=15nm
・銀粒子4分散液:固形分30質量%、累積10%粒子径(D10)3,520nm、累積50%粒子径(D50)7,560nm、及び累積90%粒子径(D90)18,480nmであった。
・アルミニウム粒子分散液:固形分5質量%、累積10%粒子径(D10)=430nm、累積50%粒子径(D50)=820nm、累積90%粒子径(D90)=2,200nm
−樹脂エマルジョン−
・ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分30質量%、NMP(沸点202℃、有機溶剤2に該当)の含有量11質量%)
・ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分30質量%、NMP(沸点202℃、有機溶剤2に該当)の含有量11質量%)
・ポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分30質量%、NMP(沸点202℃、有機溶剤2に該当)の含有量11質量%)
・アクリル樹脂エマルジョン(固形分30質量%、NMP(沸点202℃、有機溶剤2に該当)の含有量11質量%)
−有機溶剤1(沸点が200℃以下の有機溶剤)−
・2,3−ブタンジオール(沸点183℃、関東化学株式会社製)
・3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(沸点174℃、関東化学株式会社製)
・1,2−プロパンジオール(沸点188℃、関東化学株式会社製)
・1,2−ブタンジオール(沸点194℃、関東化学株式会社製)
・2−メチル−2,4−ペンタンジオール(沸点197℃、関東化学株式会社製)
−有機溶剤2(沸点が200℃超250℃以下の有機溶剤)−
・1,3−プロパンジオール(沸点211℃、関東化学株式会社製)
・1,3−ブタンジオール(沸点203℃、関東化学株式会社製)
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(沸点244℃、東京化成工業株式会社製)
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点230℃、関東化学株式会社製)
−有機溶剤3(沸点が250℃超の有機溶剤)−
・グリセリン(沸点290℃、関東化学株式会社製)
−界面活性剤−
・Capstone FS−34(Chemours社製)
・BYK−348(BYK社製)
−消泡剤−
・サーフィノールAD01(日信化学工業株式会社製)
−抗菌剤−
・Proxel GXL(Lonza社製)
次に、作製した各インクについて、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表1から表3に示した。
<インク中の固形分の粒度分布>
得られた各インク中の固形分(光輝顔料及び樹脂粒子)の累積10%粒子径(D10)、累積50%粒子径(D50)、及び累積90%粒子径(D90)を、粒度分析装置(Nanotrac Wave−EX150、日機装株式会社製)を用いて動的光散乱法により測定した。
<インクろ過性>
作製した各インクをスターラーで10分間撹拌した後、インク50gを平均孔径5.0μmのセルロースアセテートメンブランフィルターのシリンジフィルターユニット(商品名:ミニザルト17594K、ザルトリウス社製)にて加圧濾過し、フィルターユニット1個当たりの通液量を求め、下記基準によりインクろ過性を評価した。
[評価ランク]
A:通液量が45g以上
B:通液量が35g以上45g未満
C:通液量が25g以上35g未満
D:通液量が25g未満
<印字評価>
−印字条件−
拡張型塗布装置(EV2500、株式会社リコー製)に、記録ヘッド(MH5420、株式会社リコー製、吐出口4列、各320ノズル、インク量35pL、解像度600dpi(横)×600dpi(縦))を用いて印字評価を行った。
まず、インクを5Pa〜10Paの減圧条件で30分間撹拌することでインク中の気体を脱気し、インク袋に充填しインクカートリッジとした。
次に、インクとヘッドノズル面との水頭差を変化させ、インクカートリッジのインクがヘッドに対して正圧になるようにすることで、ヘッドにインクが充填されるようにした。
次に、ヘッド内を40℃に加温しヘッドの全ノズルにインクが充填されたことを全チャンネルの吐出確認チャート(ノズルチェックチャート)にて確認した。
次に、インクジェットマットコート紙(セイコーエプソン株式会社製、スーパーファイン紙)へ1,200dpi×1,200dpiとなる解像度でベタ画像を印字したとき、用紙へのインク付着量が20g/mとなるようにヘッドの駆動電圧を変更することで吐出量を調整した。また、出力画像は1,200dpi×1,200dpi、印字速度は0.15mm/secとなるようにヘッドの駆動周波数を変更し印字速度を調整して印字を行った。
加熱乾燥の温度は用紙表面の温度を設定温度とし、モールド型表面センサーMF−O−K(東亜電器株式会社製)を接触させて計測した。温風温度も同様に温風出口での風の温度を測定した。また、温風温度は70℃となるように、温風乾燥時のプラテンには温風温度と同じ温度になるように加熱するように設定した。温風の風量は10m/m/secとなるように設定した。加熱乾燥は印字中の加熱時間を含めて15分間とし、温風時間は15分間で行った。
印字画像は50mm×50mmのベタ画像で印字を行った。
−記録媒体−
記録媒体としては、PVCフィルム(ローランドディジー社製、DGS−210−WH)、PPフィルム(東洋紡株式会社製、P2161)、PETフィルム(東洋紡株式会社製、E5100)、オフセットコート紙(王子製紙株式会社製、品名:OKトップコート+)、及びインクジェット用光沢紙(富士フィルム株式会社製、画彩写真仕上げ Pro)を用いた。
前記記録媒体について、「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に記載されているブリストー(Bristow)法により、接触開始から30msec1/2までの水吸収量を測定した。結果を表Aに示した。なお、前記水吸収量が10mL/m以下である場合には、難吸水性記録媒体に該当する。
<塗膜の定着状態>
上記印字条件により作成した印字塗膜に対して、塗膜面を指の腹で擦ることで剥離状態を確認し、塗膜の定着状態を評価した。なお、各記録媒体の評価結果から最も悪い状態を評価結果とした。
[評価基準]
A:塗膜が剥がれない
B:塗膜に擦った跡が見える
C:塗膜の一部が剥がれ、インクが広がる
D:塗膜が完全に剥がれて無くなってしまう
<色相評価>
印字乾燥した各塗膜の色相評価は、評価サンプルの下にマイペーパー(株式会社リコー製)を敷き、印字部分を分光測色濃度計X−Rite939(X−Rite社製)を用いて測定した。測定結果から彩度C=((a+(b0.5を算出し、下記評価基準を基に評価した。なお、各記録媒体の評価結果から最も悪い状態を評価結果とした。
[評価基準]
A:彩度Cが10未満
B:彩度Cが10以上20未満
C:彩度Cが20以上30未満
D:彩度Cが30以上
<光沢性>
各塗膜に対してBYKガードナー社製マイクロトリグロスにて60度光沢度を測定し、3箇所の測定値の平均値を塗膜の測定値とし、下記基準により、光沢性を評価した。なお、各記録媒体の評価結果から最も悪い状態を評価結果とした。
[評価基準]
A:光沢度が160以上
B:光沢度が120以上160未満
C:光沢度が80以上120未満
D:光沢度が80未満
<保存安定性>
各インクをインク収容容器に充填して、50℃で1週間保管した後、各インクをスターラーで30分間撹拌してから、平均孔径5.0μmのセルロースアセテートメンブランフィルターのシリンジフィルターユニット(商品名:ミニザルト17594K、ザルトリウス社製)にて加圧濾過を行い、ろ過後のインクにて塗膜の光沢性を評価し、保存安定性の評価とした。なお、評価基準は前記光沢性評価に準ずる。
*比較例2はインクろ過性が悪く、フィルターに銀粒子が取られてしまうため、濾液中の銀粒子含有量が判らない。また、インクジェットヘッドへのインク充填動作にて不吐出ノズルが解消せず、印字評価を行うことができなかった。そのため、インクジェットインクとして評価を行っていない。
表1から表3の結果から、実施例1〜7は、比較例1〜3に比べて、難吸水性記録媒体に対してメタリック色を着色することができ、長期間にわたってメタリック色が変質することがなく保存安定性に優れていることがわかった。
また、比較例1のように銀粒子の累積10%粒子径(D10)が100nm未満であると、PVCやPPのような難吸水性記録媒体で銀色の発色が得られず、黄土色に着色した塗膜となっており、メタリックとしては利用できない。
また、比較例2のように銀粒子の累積90%粒子径(D90)が5,000nmを超えていると、インクろ過性に問題が発生し、インクとして使用できない。
また、比較例3のようにアルミニウム粒子を用いると、保存により白色に変化して金属光沢を失い、メタリック顔料では無くなってしまう。
また、比較例4のように沸点が250℃を超える有機溶剤を含有していると、PVCやPPのような難吸水性記録媒体ではインクの乾燥ができず、インクが湿気った状態となり定着できていない。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 水、銀粒子、及び有機溶剤を含有するインクであって、
前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であり、
前記有機溶剤が、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないことを特徴とするインクである。
<2> 前記銀粒子の動的光散乱法による体積基準の累積10%粒子径(D10)が300nm以上、累積90%粒子径(D90)が2,000nm以下である前記<1>に記載のインクである。
<3> 前記有機溶剤が、沸点が200℃以下の有機溶剤を含み、
前記沸点が200℃以下の有機溶剤の含有量が、前記有機溶剤の全量に対して50質量%以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクである。
<4> 前記沸点が200℃以下の有機溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,2−プロパンジオール、及び2,3−ブタンジオールから選択される少なくとも1種である前記<3>に記載のインクである。
<5> 更に、樹脂粒子を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクである。
<6> 前記樹脂粒子が、ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子、ポリエーテル系ウレタン樹脂粒子、ポリエステル系ウレタン樹脂粒子、及びアクリル樹脂粒子から選択される少なくとも1種である前記<5>に記載のインクである。
<7> 前記樹脂粒子の固形分含有量が、前記銀粒子の固形分含有量よりも少ない前記<5>から<6>のいずれかに記載のインクである。
<8> 前記銀粒子の固形分含有量が、0.1質量%以上30質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクを容器に収容してなることを特徴とするインク収容容器である。
<10> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、記録媒体上に吐出する工程と、
前記記録媒体上のインクを加熱乾燥する工程と、を含むことを特徴とするインクジェット方法である。
<11> 前記刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<10>に記載のインクジェット方法である。
<12> 前記記録媒体が、難吸水性記録媒体である前記<10>から<11>のいずれかに記載のインクジェット方法である。
<13> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、記録媒体上に吐出する手段と、
前記記録媒体上のインクを加熱乾燥する手段と、を有することを特徴とするインクジェット装置である。
<14> 前記刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<13>に記載のインクジェット装置である。
<15> 前記記録媒体が、難吸水性記録媒体である前記<13>から<14>のいずれかに記載のインクジェット装置である。
<16> 記録媒体上に、前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とする画像形成物である。
<17> 前記記録媒体が、難吸水性記録媒体である前記<16>に記載の画像形成物である。
前記<1>から<8>のいずれかに記載のインク、前記<9>に記載のインク収容容器、前記<10>から<12>のいずれかに記載のインクジェット方法、前記<13>から<15>のいずれかに記載のインクジェット装置、及び前記<16>から<17>のいずれかに記載の画像形成物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2015−134935号公報

Claims (8)

  1. 水、銀粒子、及び有機溶剤を含有するインクであって、
    前記銀粒子の動的光散乱法による累積10%粒子径(D10)が100nm以上、累積90%粒子径(D90)が5,000nm以下であり、
    前記有機溶剤が、沸点が250℃を超える有機溶剤を含まないことを特徴とするインク。
  2. 前記有機溶剤が、沸点が200℃以下の有機溶剤を含み、
    前記沸点が200℃以下の有機溶剤の含有量が、前記有機溶剤の全量に対して50質量%以上である請求項1に記載のインク。
  3. 前記沸点が200℃以下の有機溶剤が、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,2−プロパンジオール、及び2,3−ブタンジオールから選択される少なくとも1種である請求項2に記載のインク。
  4. 更に、樹脂粒子を含有する請求項1から3のいずれかに記載のインク。
  5. 前記樹脂粒子の固形分含有量が、前記銀粒子の固形分含有量よりも少ない請求項4に記載のインク。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のインクを容器に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、記録媒体上に吐出する工程と、
    前記記録媒体上のインクを加熱乾燥する工程と、を含むことを特徴とするインクジェット方法。
  8. 請求項1から5のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、記録媒体上に吐出する手段と、
    前記記録媒体上のインクを加熱乾燥する手段と、を有することを特徴とするインクジェット装置。
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