JP5388402B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents
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(1)インク中に分散状態で存在している顔料を、記録媒体表面で強制的に凝集させる場合には、インク滴の体積に比較して、記録媒体表面を色材で被覆することのできる面積(いわゆる、エリアファクター)が十分でない場合がある。従って、同じ画像濃度を得るために必要となるインクの付与量が多くなるという課題。
(2)インクの浸透性を高める場合には、当該インクは記録媒体の表面ばかりでなく、記録媒体の厚み方向へも浸透してしまい、記録媒体の表面近傍に高濃度で色材を分布させることができず、高画像濃度を達成できないという課題。
前記第1の水性インクは、水、顔料、複数の水溶性有機溶剤を含有し、前記複数の水溶性有機溶剤に、前記顔料に対する良溶媒であるグリセリン、及び、前記顔料に対する貧溶媒であるポリエチレングリコールが含まれており、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、前記第1の水性インクにおけるB/Aが、前記第2の水性インクにおけるB/Aよりも大きく、
前記反応液を記録媒体に付与する工程を行う場合には前記第1の水性インクを記録媒体に付与する工程を行い、前記反応液を記録媒体に付与する工程を行わない場合には前記第1の水性インクを記録媒体に付与する工程を行わないことを特徴とする。
ここで、本発明における画像形成のメカニズムについて例を挙げて説明する。本発明にかかる水性インクが、記録媒体、特に普通紙上に印字された場合には、以下に述べるような理由によって、非常に優れた画像濃度及び印字品位をもたらすことが可能になると考えられる。
上記したような想定メカニズムの下で、本発明に用いる良溶媒及び貧溶媒は、水不溶性色材の分散状態を良好に維持できるか否か、即ち、水不溶性色材、又は、水不溶性色材及びその分散に寄与する物質(後述する分散剤や界面活性剤等)との関係において決定される。従って、本発明にかかるインクの調製にあたって、良溶媒と貧溶媒とを選択する場合には、使用する水不溶性色材の分散状態の安定度を観察し、その結果から求めることが好ましい。そして本発明者らは、本発明の効果をもたらす良溶媒と貧溶媒との判定の基準を、本発明の効果との関連の下で種々検討した結果、下記のような判定方法が有効であることを見出した。
・貧溶媒:上記において、粒径(A)が粒径(B)よりも大きい場合、当該判定対象の水溶性有機溶剤を貧溶媒として定義した。
・良溶媒:粒径(A)と粒径(B)と同じか、或いは粒径(A)が粒径(B)よりも減少した場合、当該判定対象の水溶性有機溶剤を良溶媒として定義した。
本発明においては、第1の水性インクに含まれる、種類の異なる複数の水溶性有機溶剤の各々のKa値を比較したときに、Ka値が最大の水溶性有機溶剤が貧溶媒であることが必須となる。
<2液システムに用いる水性インク>
本発明にかかる水性インクの特徴は、上記で述べたように、水性インク中の水不溶性色材に対する良溶媒及び貧溶媒の量的関係を特定の範囲に規定した水性インクを、2液システムに適用することにある。そして、前記水性インクは、少なくとも、水、水不溶性色材、複数の水溶性有機溶剤を含有し、前記複数の水溶性有機溶剤が、前記水不溶性色材に対する良溶媒及び前記水不溶性色材に対する貧溶媒を含有し、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、B/Aが、0.5以上3以下であり、且つ、ブリストウ法によって求められる、前記複数の水溶性有機溶剤の各々のKa値のうち最大のKa値を示す水溶性有機溶剤が前記貧溶媒であるように水性インクを構成する水溶性有機溶剤の種類と含有量を調整することが好ましい。
本発明の別の実施態様にかかる水性インクセットの特徴は、記録媒体の種類に応じて、画像の形成に用いる水性インクを選択することにある。そして、前記水性インクセットは、同一の色相を有する、第1の水性インク及び第2の水性インク、の少なくとも2種の水性インクを含有し、前記第1の水性インクが、反応液を付与する工程を行う場合にのみ反応液と組み合わせて用いるものであり、且つ、前記第1の水性インクは、少なくとも、水、水不溶性色材、複数の水溶性有機溶剤を含有し、前記複数の水溶性有機溶剤が、前記水不溶性色材に対する良溶媒及び貧溶媒を含有し、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、前記第1の水性インクにおけるB/Aが、第2の水性インクにおけるB/Aよりも大きくなるように水性インクを構成する水溶性有機溶剤の種類と含有量を調整することが好ましい。
本発明の別の実施態様にかかる第1の水性インクは、反応液を付与する工程を行う場合にのみ反応液と組み合わせて用いるものであり、少なくとも、水、水不溶性色材、複数の水溶性有機溶剤を含有し、前記複数の水溶性有機溶剤が、前記水不溶性色材に対する良溶媒及び貧溶媒を含有し、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、前記第1の水性インクにおけるB/Aが、第2の水性インクにおけるB/Aよりも大きくなるように水性インクを構成する水溶性有機溶剤の種類と含有量を調整することが好ましい。
本発明の別の実施態様にかかる第2の水性インクは、反応液と組み合わせずに水性インク単独で、或いは記録条件、例えば記録媒体の種類等に応じて、反応液と組み合わせて用いるものであり、少なくとも、水、水不溶性色材、水溶性有機溶剤を含有し、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、B/Aが、反応液を付与する工程に用いられる第1の水性インクのB/Aよりも小さくなるように水性インクを構成する水溶性有機溶剤の種類と含有量を調整することが好ましい。
本発明にかかる水性インクを構成する水性媒体について説明する。前記水性媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である。本発明においては、先に述べた方法で、水溶性有機溶剤を、当該顔料に対する良溶媒と貧溶媒とに判別する。そして、かかる判定結果を踏まえて、水性インクにおいて少なくとも良溶媒と貧溶媒とが混在し、且つ、各水溶性有機溶剤の含有量が本発明で規定する範囲内となるように、水溶性有機溶剤を選択して適宜に配合し、インクを調製することが必要となる。
本発明にかかる水性インクを構成する水不溶性色材について説明する。本発明の水性インクを構成する水不溶性色材は顔料であり、その分散方式にかかわらず、何れのものも用いることができる。顔料は、具体的には、例えば、分散剤や界面活性剤を用いる、いわゆる樹脂分散タイプの顔料(樹脂分散型顔料)や、界面活性剤分散タイプの顔料であってもよいし、顔料自体の分散性を高めて、分散剤等を用いることなく分散可能とした、マイクロカプセル型顔料や、顔料粒子の表面に親水性基を導入した、いわゆる自己分散タイプの顔料(自己分散型顔料)や、更には、顔料粒子の表面に高分子を含有する有機基が化学的に結合している改質された顔料(ポリマー結合型自己分散顔料)等を用いることができる。勿論、これらの分散方法の異なる顔料を組み合わせて使用することも可能である。
本発明にかかる水性インクに用いることのできる顔料は特に限定されず、下記に挙げるようなものを何れも用いることができる。又、1の水性インク中に、必要に応じて複数種の顔料を併用することもできる。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185等
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、71等
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272等
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50等
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等
C.I.ピグメントグリーン7、36等
C.I.ピグメントブラウン23、25、26等
(樹脂分散型顔料)
本発明にかかる水性インクに用いることのできる水不溶性色材は、上記で述べたように、分散剤を用いる樹脂分散型顔料を使用することができる。この場合には、上記に列挙したような疎水性の顔料を分散させるための界面活性剤、樹脂分散剤等の化合物が必要となる。
本発明にかかる水性インクに用いることのできる水不溶性色材は、上記で述べたように、水不溶性色材を有機高分子類で被覆してマイクロカプセル化してなるマイクロカプセル型顔料を使用することができる。水不溶性色材を有機高分子類で被覆してマイクロカプセル化する方法は、化学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法等が挙げられる。具体的には、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化被膜法、コアセルベーション(相分離)法、液中乾燥法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法、酸析法、転相乳化法等が挙げられる。
本発明にかかる水性インクに用いることのできる水不溶性色材は、上記で述べたように、顔料自体の分散性を高め、分散剤等を用いることなく分散可能とした自己分散型顔料を使用することができる。自己分散型顔料は、親水性基が顔料粒子表面に直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合しているものが好ましい。例えば、顔料粒子表面に導入された親水性基が、−COOM1、−SO3M1及び−PO3H(M1)2(式中のM1は、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす。)からなる群から選ばれるもの等を好適に用いることができる。更に、上記他の原子団が、炭素原子数1〜12のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基又は置換若しくは未置換のナフチレン基であるもの等を好適に用いることができる。その他にも、カーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、水中オゾン処理でカーボンブラックを酸化する方法、オゾン処理を施した後に酸化剤により湿式酸化し、カーボンブラック表面を改質する方法等によって得られる、表面酸化処理タイプの自己分散型顔料も好適に用いることができる。
本発明にかかる水性インクに用いることのできる水不溶性色材は、上記で述べたように、顔料自体の分散性を高め、分散剤等を用いることなく分散可能としたポリマー結合型自己分散型顔料を使用することができる。前記ポリマー結合型自己分散顔料は、顔料の表面に、直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合されている官能基と、イオン性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体と、の反応物を含むものを用いることが好ましい。これは、表面を改質する場合に用いる共重合体の形成材料であるイオン性モノマーと疎水性モノマーとの共重合比率を適宜に変化させることができ、これによって改質された顔料の親水性を適宜に調整できるためである。又、使用するイオン性モノマー及び疎水性モノマーの種類や、両者の組み合わせを適宜に変化させることができるため、顔料表面に様々な特性を付与することもできる。
ポリマー結合型自己分散顔料の官能基は、顔料表面に、直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合している。前記官能基は、後述する共重合体との反応によって有機基を構成するためのものであり、官能基の種類は、前記共重合体が担持する官能基との関連において選択される。官能基と共重合体との反応は、当該顔料が水性媒体に分散されるものであることを考慮すると、加水分解等を生じることのない結合、例えばアミド結合等を生じる反応とすることが好ましい。このためには、官能基をアミノ基とし、共重合体にカルボキシル基を担持させることで、共重合体を顔料粒子表面にアミド結合を介して導入することができる。又は、官能基をカルボキシル基とし、共重合体にアミノ基を担持させることでも、前記と同様に、共重合体を顔料粒子表面にアミド結合を介して導入することができる。
イオン性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体は、例えば、アニオン性を有するアニオン性の共重合体、或いはカチオン性を有するカチオン性の共重合体が好ましい。
・第1工程;カーボンブラックにジアゾニウム反応で、アミノフェニル(2−スルホエチル)スルホン基(APSES)を付加する工程。
・第2工程;APSES処理をしたカーボンブラックに、ポリエチレンイミンやペンタエチレンヘキサミン(PEHA)を付加する工程。
・第3工程;疎水性モノマーとカルボキシル基を有するイオン性モノマーとの共重合体をつける工程。
・第1工程;カーボンブラックにジアゾニウム反応でアミノフェニル(2−スルホエチル)スルホン基(APSES)を付加する工程。
・第2工程;疎水性モノマーとカチオン性モノマーとの共重合体をつける工程。
本発明にかかる水性インクは、保湿性維持のために、上記した成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性固形分をインク成分として用いてもよい。尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン等の、保湿性固形分の水性インクにおけるの含有量は、一般には、インク全質量に対して0.1質量%〜20.0質量%、更には3.0質量%〜10.0質量%の範囲が好ましい。
上記構造式(1)中、Rは炭素数8〜21の直鎖又は分岐のアルキル基、nは5〜40の整数であることが好ましい。又、R及び/又はnの値が異なる2種以上の化合物の混合物を使用することもできる。
上記で説明したような構成成分からなる、本発明で使用する水性インクは、インクジェット記録ヘッドから良好に吐出できる特性を有することが好ましい。インクジェット記録ヘッドからの吐出性という観点からは、インクの特性が、例えば、その粘度を1〜15mPa・s、表面張力を25mN/m(dyne/cm)以上、更には、粘度を1〜5mPa・s、表面張力を25〜50mN/m(dyne/cm)とすることが好ましい。
本発明で使用する反応液は、インク中の水不溶性色材の分散安定状態を不溶化若しくは凝集させる反応性成分を含有する。前記反応性成分は、水性媒体中で水不溶性色材が親水性基の作用によって分散又は溶解されているインクと、前記反応液が記録媒体上で接触した際に、該水不溶性色材の分散安定性を低下させ、水不溶性色材を凝集させる。尚、本発明における、インク中の色材の分散状態が不安定化されることとは、記録媒体上でインクと反応液が混合した際に、凝集やゲル化といった状態が引き起こされることを指す。
多価金属イオンは、具体的には、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+及びBa2+等の二価の金属イオンや、Al3+、Fe3+、Cr3+及びY3+等の三価の金属イオンが挙げられる。前記の多価金属イオンを反応液中に含有させる方法には、反応液中に多価金属の塩を添加する方法が挙げられる。前記塩とは、上記に挙げた多価金属イオンと、これらのイオンに結合する陰イオンで構成される金属塩のことであるが、水に可溶であることを要する。塩を形成するための好ましい陰イオンは、例えば、Cl-、NO3 -、I-、Br-、ClO3 -、SO4 2-、CO3 2-、CH3COO-及びHCOO-等が挙げられる。勿論、本発明はこれに限定されるものではない。本発明においては、水性インクと反応液の反応性や着色性、更には、反応液の取り扱いの容易さ等の点から、多価金属イオンは、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Al3+及びY3+が好ましく、更には、Ca2+が特に好ましい。又、陰イオンは、溶解性等の点から、NO3 -が特に好ましい。
反応液を記録媒体に付与する方法には、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法等の塗布方法が挙げられる。又、インクと同様にインクジェット記録方法を用い、インクが付着する画像形成領域及び画像形成領域の近傍のみに反応液を選択的に付着せしめる付与方法も可能である。本発明者らが、反応液の記録媒体への付与方法を検討した結果、ローラーコーティング法が最も優れているという見解に至った。これは、反応液の付与量が少ない場合においても、記録媒体表層部近傍における反応性成分の分布状態が他の手段よりも均一であり、更に、インク付与後のベタ部のムラ、更には裏抜け性等の画質が優れているためである。
反応液の記録媒体への浸透性は、ブリストウ法によって求められるKa値で、1.3mL・m-2・msec-1/2以上6.0mL・m-2・msec-1/2以下であることが好ましく、更には、3.0mL・m-2・msec-1/2より大きく6.0mL・m-2・msec-1/2以下であることが好ましい。又、反応液の塗布量は、0.5g/m2以上5g/m2以下であることが好ましく、更には、2.0g/m2より大きく3.0g/m2以下であることが好ましい。
本発明にかかる第1の水性インク及び第2の水性インクは、これらを組み合わせたインクセットとして用いてもよい。尚、第1の水性インク及び第2の水性インクが同一の色相であれば、その色相は何れのものでもよい。例えば、第1の水性インク及び第2の水性インクの色相を共にブラックとすることができる。又、例えば、1のインクセットを構成する、第1の水性インク及び第2の水性インクの色相をブラックとした場合、他の色相、例えばシアン、マゼンタ、イエロー等においても、第1の水性インク及び第2の水性インクのインクセットとすることができる。更に、ブラックインクのインクセット、シアンインクのインクセット、マゼンタインクのインクセット、イエローインクのインクセットを単独で若しくは組み合わせて用いることもできる。
以下、本発明にかかる画像形成方法について具体例を挙げて説明する。本発明にかかる画像形成方法は、反応液塗布工程に用いられる水性インク、及び、反応液非塗布工程に用いられる水性インクの種類が異なることを特徴とする。
次に、本発明に好適なインクジェット記録装置の一例について以下に説明する。
比表面積が210m2/gでDBP吸油量が74ml/100gであるカーボンブラック10部と、酸価が200で重量平均分子量が10,000であるスチレン−アクリル酸共重合体を10質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和したものの水溶液20部、イオン交換水70部を混合し、サンドグラインダーを用いて1時間分散させた。得られた分散液を遠心分離処理することで粗大粒子を除去した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過して、樹脂分散型顔料1を調製した。更に、上記で得られた樹脂分散型顔料1に水を加えて顔料濃度が10質量%となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、ブラック顔料分散液1を得た。
比表面積が230m2/gでDBP吸油量が70ml/100gであるカーボンブラック10g、p−アミノ−N−安息香酸3.41g、水72gをよく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下して70℃で撹拌した。数分後、5gの水に1.07gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を充分に水洗し、90℃のオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラック2を調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラック2に水を加えて顔料濃度が10質量%となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面にフェニル基を介して親水性基が導入されてなり、アニオン性に帯電した自己分散型カーボンブラック2が水中に分散された状態のブラック顔料分散液2を得た。
下記に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ1μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行い、反応液を調製した。
・硝酸カルシウム(4水和物):18.0質量%
・トリメチロールプロパン:25.0質量%
・アセチレノールEH:1.0質量%
(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物;川研ファインケミカル製)
・純水:56.0質量%
[水溶性有機溶剤の良溶媒・貧溶媒の判定]
上記顔料分散体中の顔料、若しくは顔料と分散剤に対して、良溶媒又は貧溶媒として作用する水溶性有機溶剤を選択するために以下の実験を行った。まず、上記顔料分散液の固形分濃度10質量%水溶液を調製し、これと各水溶性有機溶剤を用いて、以下の配合比にて良溶媒・貧溶媒の判定用分散液A、判定用水分散液Bを調製した。
[判定用分散液A]
・各顔料分散液の固形分濃度10質量%水溶液:50部
・表1に記載の各水溶性有機溶剤:50部
[判定用水分散液B]
・各顔料分散液の固形分濃度10質量%水溶液:50部
・純水:50部
(判定方法)
次に、上記のようにして調製した良溶媒・貧溶媒の判定用分散液A10gを、透明なガラス製フタつきサンプルビンに入れ、蓋をした後、充分攪拌し、これを60℃のオーブン内に48時間静置した。その後、オーブンから取り出した分散液を測定用サンプルとして、当該分散液中の顔料の平均粒径を、濃厚系粒径アナライザー(商品名:FPAR−1000;大塚電子製)を用いて測定した。60℃、48時間保存後の判定用分散液A中の顔料の平均粒径(希釈せずに測定した顔料の平均粒径)とした。一方、判定用水分散液Bは加温保存を行わずに、上記と同様に、当該分散液中の顔料の平均粒径を、濃厚系粒径アナライザーを用いて測定した。そして、判定用分散液A及び判定用水分散液B中の顔料の平均粒径が、判定用分散液Aの方が判定用水分散液Bより大きくなる水溶性有機溶剤を貧溶媒と判定し、判定用分散液Aの平均粒径が、判定用水分散液Bと同等又はそれ以下になる水溶性有機溶剤を良溶媒と判定した。
まず、各水溶性有機溶剤のKa値測定を行うにあたり、下記に示す組成を有する染料濃度0.5質量%の染料水溶液を調製した。かかる染料水溶液を使用するのは、無色透明の試料を着色することにより可視化して、Ka値の測定を容易にするためである。
・水溶性染料C.I.ダイレクトブルー199:0.5部
・純水:99.5部
次いで、この0.5質量%染料水溶液と、測定対象の各水溶性有機溶剤により、下記に示す組成を有する着色された水溶性有機溶剤の20%水溶液をそれぞれ調製した。
・上記0.5質量%染料水溶液:80部
・表1に記載の水溶性有機溶剤:20部
上記で調製した各水溶性有機溶剤の20質量%水溶液を測定用の試料として、動的浸透性試験装置(商品名:動的浸透性試験装置S;東洋精機製作所製)を用い、ブリストウ法により各水溶性有機溶剤の20質量%水溶液のKa値をそれぞれ求めた。
上記のようにして測定した、インクに使用しうる水溶性有機溶剤について、ブラック顔料分散液1及び2に対して良溶媒であるか貧溶媒であるかを判定した結果と、各水溶性有機溶剤の20質量%水溶液におけるKa値の測定結果を表1に示した。尚、表中の、○、×はそれぞれ良溶媒、貧溶媒を表す。
下記表2に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行い、ブラックインクBK1〜BK11を調製した。
<記録物の作製>
上記で調製した各BKインク及び反応液を、下記表3に示すように組み合わせて用い、実施例1〜8、参考例1及び2、比較例1〜4の記録物を作製した。尚、記録物の作製には、図1で示す、反応液を塗布ローラーにより記録媒体に付与する機構を有する装置、及び、記録信号に応じて熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させる、オンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)を用いた。インク及び反応液を組み合わせて用いる際には、反応液を記録媒体(普通紙)に付与し、反応液が記録媒体に定着した後に、各インクを記録媒体に付与して画像を形成した。尚、反応液は、塗布量が2.4g/m2になるように、ローラーの速度及びローラーの記録媒体への接触圧を調整した。
・用紙の種類:普通紙
・印刷品質:標準
・色調整:自動
記録媒体は、下記の普通紙を用いた。
・PPC用紙PB PAPER(キヤノン製)
・PPC用紙SC−250C(キヤノン製)
・PPC用紙4200(ゼロックス製)
・PPC用紙4024(ゼロックス製)
・スーパーホワイトペーパーSW−101(キヤノン製)
・キヤノン用PPC用紙(ノイジドラ製)
・PPC用紙プローバーボンド(フォックスリバー製)
・ハンマーミル(インターナショナルペーパー製)
記録媒体として光沢記録媒体(プロフェッショナルフォトペーパーPR−101:キヤノン製)を用いた際のプリンタドライバは、プロフォトペーパーモードを選択した。プロフォトペーパーモードの設定条件は下記の通りである。
・用紙の種類:プロフォトペーパー
・印刷品質:きれい
・色調整:自動
(実施例1)
実施例1においては、BK1、BK7及び反応液を組み合わせて用いて記録物を作製した。図1で示す、反応液を塗布ローラーにより記録媒体に付与する機構を有する装置を用いて、上記の普通紙に反応液を塗布し、反応液が記録媒体に定着した後に、インクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)のブラックインクの位置にBK1を装着し、2cm×2cmで100%dutyのベタ部を含む文字の印字を行った。更に、反応液が塗布されていない上記の光沢記録媒体に、インクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)のフォトシアンの位置にBK7を装着し、dutyを10%duty刻みで100%dutyまで変化させた5cm×5cmのベタ画像の印字を行った。
実施例2においては、BK2、BK7及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK2、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK7である。
実施例3においては、BK3、BK8及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK3、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK8である。
実施例4においては、BK4、BK8及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK4、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK8である。
実施例5においては、BK2、BK9及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK2、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK9である。
実施例6においては、BK2、BK10及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK2、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK10である。
実施例7においては、BK3、BK7及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK3、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK7である。
実施例8においては、BK8、BK11及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK11、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK8である。
参考例1においては、BK2及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙、及び、光沢記録媒体の印字にはどちらもBK2を用いた。
参考例2においては、BK3及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙、及び、光沢記録媒体の印字にはどちらもBK3を用いた。
比較例1においては、BK1、BK7及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK7、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK1である。
比較例2においては、BK7と反応液とを組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙、及び、光沢記録媒体の印字にはどちらもBK7を用いた。
比較例3においては、BK3、BK7及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK7、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK3である。
比較例4においては、BK5、BK7及び反応液を組み合わせて用いて、実施例1と同様に記録物を作製した。尚、反応液を塗布した普通紙の印字に用いたインクはBK5、光沢記録媒体の印字に用いたインクはBK7である。
実施例1〜8、参考例1及び2、比較例1〜4において、反応液を塗布した普通紙に印字して得られた記録物を1日放置した後、2cm×2cmで100%dutyのベタ部の画像濃度を測定した。画像濃度の測定には、反射濃度計(商品名:マクベスRD−918;マクベス製)を用いた。画像濃度の評価基準は下記の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:すべての紙で十分な画像濃度が得られる。
実施例1〜8、参考例1及び2、比較例1〜4において、光沢記録媒体に印字して得られた記録物を1日放置した後、各印字dutyの違いによる光沢性のバラツキを目視で観察して評価を行った。光沢性の評価基準は下記の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:印字dutyによる光沢性の差が少なく、且つ、高印字duty側も光沢性があまり失われていない。
<記録物の作製>
上記で調製した各BKインク及び反応液を、下記に示すように組み合わせて用い、実施例9及び10、比較例5、参考例3の記録物を作製した。尚、記録物の作製には、図1で示す、反応液を塗布ローラーにより記録媒体に付与する機構を有する装置、及び、記録信号に応じて熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させる、オンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)を用いた。具体的には、反応液を記録媒体(普通紙)に付与し、反応液が記録媒体に定着した後に、各インクを記録媒体に付与して画像を形成した。尚、反応液は、塗布量が2.4g/m2になるように、ローラーの速度及びローラーの記録媒体への接触圧を調整した。
実施例9においては、BK2と反応液とを組み合わせて用いて記録物を作製した。図1で示す、反応液を塗布ローラーにより記録媒体に付与する機構を有する装置を用いて、普通紙(PPC用紙PB PAPER;キヤノン製)に反応液を塗布し、反応液が記録媒体に定着した後に、インクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)のブラックインクの位置にBK2を装着し、2cm×2cmで100%dutyのベタ部を含む文字の印字を行った。
実施例10においては、BK3と反応液とを組み合わせて用いて、実施例9と同様に記録物を作製した。
比較例5においては、BK7と反応液とを組み合わせて用いて、実施例9と同様に記録物を作製した。
参考例3においては、BK2と反応液とを組み合わせて用いて記録物を作製した。インクジェット記録装置BJF900(キヤノン製)のブラックインクの位置に反応液、フォトシアンインクの位置にBK2を装着して、反応液を吐出した直後に、BK2を吐出し、反応液が付与された部分にBK2を付与することで、普通紙(PPC用紙PB PAPER;キヤノン製)に、2cm×2cmで100%dutyのベタ部を含む文字の印字を行った。尚、この際、反応液の記録媒体に対する定着が終了する前にインクを付与した。
実施例9及び10、比較例5、参考例3で得られた記録物を、印字してから10秒後に、印字部分から未印字部分の方向に指で擦り、記録媒体の未印字部分にインクが付着する度合いを評価した。定着性の評価基準は下記の通りである。評価結果を表5に示す。
BK1〜11の各インクをそれぞれショット瓶に入れて密栓し、60℃のオーブンで2週間保存した後にインクの状態を観察した。保存安定性の評価基準は下記の通りである。評価結果を表6に示す。
<カラーインクの調製>
ブリードの評価を行うに当たり、カラーインク(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク)を調製した。下記に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行い、各カラーインクを調製した。
C.I.ダイレクトブルー199:3.5部
グリセリン:7.5部
ジエチレングリコール:7.5部
アセチレノールE−100:1.0部
純水:80.5部
(マゼンタインク)
C.I.アシッドレッド289:2.5部
グリセリン:7.5部
ジエチレングリコール:7.5部
アセチレノールE−100:1.0部
純水:81.5部
(イエローインク)
C.I.ダイレクトイエロー86:2.5部
グリセリン:7.5部
ジエチレングリコール:7.5部
アセチレノールE−100:1.0部
純水:81.5部
<記録物の作製>
BK1及びBK2の各ブラックインク、及び上記で得られたカラーインクを下記表7に示すように組み合わせ、表7に示した各記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に搭載して、ブラックとカラー各色(イエロー、マゼンタ、シアン)のベタ部を隣接して印字した記録物を作製した。尚、記録物の作製には、図1で示す、反応液を塗布ローラーにより記録媒体に付与する機構を有する装置を用いて、PB−PAPER(キヤノン製)に反応液を塗布した記録媒体を用いた。又、図5及び図6で示されるBKIIの位置にはインクを搭載しなかった。
実施例11〜14で得られた記録物において、ブラックとカラー各色の境界部におけるブリードの程度を目視により観察した。画像の混色(ブリード)の評価基準は下記の通りである。評価結果を表8に示す。
AA:ブリードを視認できない。
2:キャリッジ
3:排紙ローラー
4:拍車
5:排紙トレイ
6:塗布ローラー
7:主搬送ローラー
8:ピンチローラー
9:ガイド軸
10:給紙ローラー
11:プラテン
12:中間ローラー
13:供給ローラー
14:フロート
15:反応液
16:給紙カセット
17:給紙トレイ
18:スプリング
19:記録媒体(記録紙)
20:注入口
21:残量表示窓
22:補充タンク
23:注入機具
27:ペーパーガイド
1300:記録媒体
1301:インク滴
1302:ドット外周
1303:ドット中心部
1304:水不溶性色材
1305:ドット
1306:水溶性有機溶剤及び水
1307:貧溶媒
Claims (13)
- 顔料を含有する第1の水性インクを記録媒体に付与する工程、顔料を含有し、かつ、前記第1の水性インクと同一の色相を有する第2の水性インクを記録媒体に付与する工程、顔料を含有する水性インクと接触することによって前記水性インク中の顔料を凝集させる反応液を記録媒体に付与する工程、及び、前記反応液を記録媒体に付与する工程を行うか否かを判断する工程を有するインクジェット記録方法であって、
前記第1の水性インクは、水、顔料、複数の水溶性有機溶剤を含有し、前記複数の水溶性有機溶剤に、前記顔料に対する良溶媒であるグリセリン、及び、前記顔料に対する貧溶媒であるポリエチレングリコールが含まれており、水性インク全質量に対する、良溶媒の含有量の合計をA(質量%)、貧溶媒の含有量の合計をB(質量%)としたときに、前記第1の水性インクにおけるB/Aが、前記第2の水性インクにおけるB/Aよりも大きく、
前記反応液を記録媒体に付与する工程を行う場合には前記第1の水性インクを記録媒体に付与する工程を行い、前記反応液を記録媒体に付与する工程を行わない場合には前記第1の水性インクを記録媒体に付与する工程を行わないことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記第1の水性インクにおけるB/Aが、0.5以上3以下であり、且つ、ブリストウ法によって求められる、前記複数の水溶性有機溶剤の各々のKa値のうち最大のKa値を示す水溶性有機溶剤が前記貧溶媒である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の水性インクにおける、前記貧溶媒の含有量の合計(質量%)が、インク全質量に対して4質量%以上である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第2の水性インクにおけるB/Aが、0.5未満である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の水性インクにおける、前記顔料の含有量(質量%)が、前記第2の水性インクにおける、前記顔料の含有量(質量%)よりも多い請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の水性インクにおいて、前記顔料が、顔料粒子表面に少なくとも1種の親水性基が直接若しくは他の原子団を介して表面に結合している、自己分散型有機顔料又は自己分散型カーボンブラックである請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第2の水性インクにおいて、前記顔料が、樹脂分散型顔料である請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の水性インク及び前記第2の水性インクがブラックインクである請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記顔料がカーボンブラックである請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記反応液を記録媒体に付与する工程を行う場合において、前記反応液の記録媒体に対する定着が終了した後に、前記水性インクを記録媒体に付与する工程を行う請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- ブラックインクと少なくとも1色のカラーインクとを用いて記録媒体にインクジェット記録方式で記録を行う工程を有し、前記ブラックインクによって形成されるブラックの画像と、前記少なくとも1色のカラーインクによって形成されるカラーの画像とが隣接してなる画像を形成する際に、前記ブラックインクを付与する走査を行ってブラックの画像を形成した後、該ブラックの画像に隣接する領域に前記少なくとも1色のカラーインクを付与する走査を行ってカラーの画像を形成する請求項8又は9に記載のインクジェット記録方法。
- 前記ブラックインクを付与する主走査を行った後、少なくとも1回の走査分の時間差を空けた後に前記カラーインクを付与する主走査を行う請求項11に記載のインクジェット記録方法。
- 前記ブラックインクを吐出させるための吐出口列と、前記少なくとも1色のカラーインクを吐出させるための吐出口列が副走査方向にずれて配置されている記録ヘッドを用いる請求項11又は12に記載のインクジェット記録方法。
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