JP5151202B2 - ラテックスの製造方法、及び板状粘土鉱物複合ポリマーの製造方法 - Google Patents

ラテックスの製造方法、及び板状粘土鉱物複合ポリマーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ラテックス製造方法、及び板状粘土鉱物複合ポリマー製造方に関する。
近年、ポリマーの機械的性質等を改善すべく、バンバリーミキサーやニーダー等を使用して板状粘土鉱物とポリマー成分を混練することにより、マトリックスであるポリマー中に板状粘土鉱物を分散させた複合ポリマー(ナノコンポジット)が作製されている。
しかしながら、ポリマーからなるマトリッス中に、混練することによって板状粘土鉱物を分散させた場合であっても、必ずしもポリマーの機械的性質等を改善できるとは限らない。これは、無機材料である板状粘土鉱物と有機材料であるポリマーとの結合が、主として弱い分子間力のみであって化学結合がほとんど関与していないこと、及び両者の親和性が低いこと等に起因して、板状粘土鉱物がマトリックス中に良好な状態で分散されていないためであると考えられる。
このような不具合を解消すべく、関連する従来技術として、水中で分散及び膨潤させた板状粘土鉱物の存在下で、モノマー成分を乳化重合させて得られるナノコンポジットを含むラテックス、並びにこれを用いて製造されるナノコンポジットが開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、特許文献1及び2において開示されたナノコンポジット等の複合ポリマーであっても、マトリックス中における板状粘土鉱物の分散状態は、必ずしも十分に改善されているとはいえなかった。このため、得られる複合ポリマーの引張破断強度、引張破断伸び等の機械的特性については未だ改良の余地がある。また、ガソリン等の燃料に対する耐透過性(耐燃料透過性)は、板状粘土鉱物の分散状態によって大きく左右される特性であることから、板状粘土鉱物の分散状態を更に改善し、良好な耐燃料透過性を有する複合ポリマーを開発することが産業界から要請されている。
特表2001−518122号公報 特開2003−327751号公報
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能なラテックス製造方法を提供することにある。
また、本発明の課題とするところは、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能な板状粘土鉱物複合ポリマー製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、水分散下の板状粘土鉱物を特定の有機化合物によりイオン交換させて得られる板状粘土鉱物成分と、所定の単量体成分とを含有する重合成分系を乳化重合することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すラテックス製造方法、及び板状粘土鉱物複合ポリマー製造方が提供される。
]水分散下の板状粘土鉱物を、下記一般式(1)で表される有機化合物によりイオン交換して得られる板状粘土鉱物成分と、少なくとも一種のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、が含有される重合成分系を乳化重合することを含むラテックスの製造方法(以下、「第一のラテックスの製造方法」ともいう)。
一般式(1):A
(前記一般式(1)中、Aはアニオンを示し、Oは、ラジカル開始能を持った置換基を少なくとも一つ有する、窒素、硫黄、又はリンのオニウムを示す)
]水分散下の板状粘土鉱物と、下記一般式(1)で表される有機化合物と、少なくとも一種のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、が含有される重合成分系を乳化重合することを含むラテックスの製造方法(以下、「第二のラテックスの製造方法」ともいう)。
一般式(1):A
(前記一般式(1)中、Aはアニオンを示し、Oは、ラジカル開始能を持った置換基を少なくとも一つ有する、窒素、硫黄、又はリンのオニウムを示す)
]0〜100℃で乳化重合する前記[]又は[]に記載のラテックスの製造方法。
]前記[1]〜[]のいずれに記載のラテックスに、凝固剤を添加して板状粘土鉱物複合ポリマーを得ることを含む板状粘土鉱物複合ポリマーの製造方法。
本発明で得られるラテックス、及び板状粘土鉱物複合ポリマー、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能であるといった効果を奏するものである。
本発明の第一及び第二のラテックスの製造方法によれば、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能なラテックスを製造することができる。
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーの製造方法によれば、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能な板状粘土鉱物複合ポリマーを製造することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。以降、単に「本発明(本実施形態)の成形体」というときは、第一の成形体と第二の成形体のいずれをも意味する。また、単に「本発明(本実施形態)のラテックスの製造方法」というときは、第一のラテックスの製造方法と第二のラテックスの製造方法のいずれをも意味する。
1.ラテックス:
(板状粘土鉱物)
本発明のラテックスを構成するために用いられる板状粘土鉱物は特に限定されないが、具体例としては、スメクタイト、バーミキュライト、及びハロイサイト等の天然鉱物又は合成鉱物を挙げることができる。また、これらの板状粘土鉱物のうち、スクメタイトの具体例としてはモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、及びスティーブンサイト等を挙げることができる。なかでも、モンモリロナイトが好ましい。これらの板状粘土鉱物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、板状粘土鉱物のアスペクト比(長径/一層の厚み)は、通常、10〜100000程度であり、好ましくは30以上、更に好ましくは50以上である。この範囲内のアスペクト比の板状粘土鉱物を用いることにより、より高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、更に優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能なラテックスとすることができる。
(有機化合物)
本発明のラテックスを構成するために用いられる有機化合物は、一般式(1):Aで表されるものである。この一般式(1)における「A」はアニオンである。「A」の具体例としては、Cl、Br等のハロゲン、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸のアニオンを挙げることができる。なかでも、Cl、硫酸アニオン等が好ましい。
前記一般式(1)中の「O」は、ラジカル開始能を持った置換基を少なくとも一つ有する、窒素(N)、硫黄(S)、又はリン(P)のオニウムである。「ラジカル開始能を持った置換基」の具体例としては、アゾ基、ペルオキシ基等を挙げることができる。なかでも、アゾ基が好ましい。また、前記一般式(1)中、「O」で表されるオニウムは、取り扱い性、反応性、及び入手性といった観点から、アゾ基を有するものであることが好ましい。
前記一般式(1)で表される有機化合物の具体例としては、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(メチレン−トリメチルアンモニウム)プロピオニトリル]ジクロライド等を挙げることができる。なかでも、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライドが好ましい。これらの有機化合物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(ラジカル重合性単量体)
本発明のラテックスを得るために用いられる単量体成分に含まれるラジカル重合性単量体の種類は、ラジカル重合が可能な単量体であれば特に限定されないが、具体的には共役ジエン、不飽和ニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、及び芳香族ビニル等を挙げることができる。これらのラジカル重合性単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
「共役ジエン」は、2つの炭素−炭素二重結合が1つの炭素−炭素単結合により結合された構造を含む化合物である。共役ジエンの具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレン(2−クロロ−1,3−ブタジエン)等を挙げることができる。なかでも、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)が好ましい。これらの共役ジエンは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
「不飽和ニトリル」は、重合性二重結合とニトリル基(シアノ基)を有する化合物である。不飽和ニトリルの具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリル、メチルα−イソプロピルアクリロニトリル、メチルα−n−ブチルアクリロニトリル等の(メタ)アクリロニトリル類;2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−(2−シアノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−(2−シアノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、4−(2−シアノエトキシ)ブチル(メタ)アクリレート、2−〔2−(2−シアノエトキシ)エトキシ〕エチル(メタ)アクリレート等のシアノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;フマロニトリル;2−メチレングルタロニトリル等を挙げることができる。なかでも、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが好ましい。これらの不飽和ニトリルは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
「(メタ)アクリル酸エステル」は、(メタ)アクリル酸とアルコールのエステルであれば、特にその構造等は制限されるものではない。以下、(メタ)アクリル酸エステルの具体例を列挙する。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、3,3,3,2,2−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、4,4,4,3,3,2,2−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリプロピレングリコール等のアルコキシポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数:2〜23程度)の(メタ)アクリレート類;2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のアリーロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
フェノキシポリエチレングリコール、フェノキシポリプロピレングリコール等のアリーロキシポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数:通常2〜23)のモノ(メタ)アクリレート類;2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレート等のシアノアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコールのモノ−(メタ)アクリレート類又はジ−(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数:通常2〜23)のモノ−又はジ−(メタ)アクリレート類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン(アルカンの炭素数:通常1〜3)、テトラメチロールアルカン(アルカンの炭素数:通常1〜3)等の3価以上の多価アルコール類のモノ−又はオリゴ−(メタ)アクリレート類;前記3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物(アルキレングリコール単位数:通常2〜23)のモノ−(メタ)アクリレート類又はオリゴ−(メタ)アクリレート類;
4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール、1,4−ジ−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン等の環式ポリオールのモノ−(メタ)アクリレート類又はオリゴ−(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート等の(ジアルキルアミノアルコキシ)アルキル(メタ)アクリレート類等のカルボキシル基のエステル化されたもの;ラクトン変性(メタ)アクリレート。
上記の(メタ)アクリル酸エステルの具体例のうち、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
「芳香族ビニル」は、ビニル記を有する芳香族化合物である。芳香族ビニルの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン等を挙げることができる。なかでも、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。これらの芳香族ビニルは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(ラテックス及びその製造方法)
本発明のラテックスは、板状粘土鉱物成分と、前述のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、が含有される重合成分系を乳化重合することによって製造することができる(第一のラテックスの製造方法)。この板状粘土鉱物成分は、水に分散させた前述の板状粘土鉱物に対して有機化合物を反応させ、イオン交換させることによって得られる成分である。
板状粘土鉱物を水に分散させた状態で有機化合物に接触させると、板状粘土鉱物の表面上で有機化合物がイオン交換し、結合した状態となると推測される。また、板状粘土鉱物の表面上に結合した有機化合物はラジカル開始能を持った置換基を有するものであるため、板状粘土鉱物の表面上にはラジカル開始能を持った置換基が存在するものと推測される。
本発明のラテックスは、このような板状粘土鉱物の存在下、ラジカル重合性単量体を含有する単量体成分を使用して乳化重合(ラジカル重合)することで調製されるものである。また、板状粘土鉱物の表面上には有機化合物が結合しているため、板状粘土鉱物と形成されるポリマーの親和性が低いといった問題も解消されている。従って、板状粘土鉱物の表面上、かつ、隣接する板状粘土鉱物どうしの間(層間)でラジカル重合反応が進行することとなり、形成されるポリマー(マトリックス)中に板状粘土鉱物が良好な状態で分散した複合ポリマーを含有するラテックスを得ることができる。
なお、本発明のラテックスは、水分散下の板状粘土鉱物と、有機化合物と、前述のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、が含有される重合成分系を乳化重合することによっても製造することができる(第二のラテックスの製造方法)。即ち、第二のラテックスの製造方法では、前述の第一のラテックスの製造方法と異なり、板状粘土鉱物を予め有機化合物を用いてイオン交換せず、乳化重合を行う系内で、板状粘土鉱物と有機化合物を反応させる。このように、予め板状粘土鉱物成分を調製せず、乳化重合と同時に板状粘土鉱物と有機化合物を接触させてもよい。
上述の乳化重合は、一般的なラテックスを製造するための方法に従って行えばよい。乳化重合は、0〜100℃で行うことが好ましく、5〜95℃で行うことが更に好ましい。0℃未満で乳化重合を行うと、重合速度及び重合安定性の低下に伴って生産性が悪化する傾向にある。一方、100℃超で乳化重合を行うと、重合反応系が高圧になって設備が高額になるとともに、作業性も悪くなる傾向にある。
本発明のラテックスの板状粘土鉱物の充填量(ラテックス中の固形分100gあたりの板状粘土鉱物の含有量)は、0.5〜100phrであることが好ましく、1〜50phrであることが更に好ましい。板状粘土鉱物の充填量が0.5phr未満であると、このラテックスを用いて得られる成形体の強度、伸び、耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性等の向上効果が十分に発揮されなくなる傾向にある。一方、100phr超であると、成形体の硬度が高くなり過ぎて柔軟性が不足する傾向にある。
2.板状粘土鉱物複合ポリマー及びその製造方法:
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーは、前述のラテックスを凝固させることによって調製されるものである。このため、本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーは、ポリマー(マトリックス)中に板状粘土鉱物が良好な状態で分散した複合ポリマー(ナノコンポジット)であり、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能なものである。
ラテックスを凝固させるには、一般的なラテックスを凝固させるために用いられる、塩化カルシウム(CaCl)水溶液等の凝固剤を前述のラテックスに添加した後、定法に従って固形分を取り出せばよい。取り出した固形分を適当な条件下で乾燥等することによって、本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーを得ることができる。
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーの板状粘土鉱物の充填量は、0.5phr以上であることが好ましく、1phr以上であることが更に好ましい。板状粘土鉱物の充填量が0.5phr未満であると、この板状粘土鉱物複合ポリマーを用いて得られる成形体の強度、伸び、耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性等の向上効果が十分に発揮されなくなる傾向にある。
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマーのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、通常、10〜200、好ましくは20〜200である。
3.板状粘土鉱物複合ポリマー組成物:
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物は、前述の板状粘土鉱物複合ポリマー、補強剤、可塑剤、及び架橋剤を含有するものである。このため、本発明の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物は、ポリマー(マトリックス)中に板状粘土鉱物が良好な状態で分散した複合ポリマー(ナノコンポジット)を含むものであり、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示す成形体を製造可能なものである。
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物を製造するには、前述の方法に従ってラテックスを凝固させて板状粘土鉱物複合ポリマーを得、得られた板状粘土鉱物複合ポリマーに対して補強剤、可塑剤、及び架橋剤を配合し、定法に従って混練等すればよい。
(補強剤)
補強剤の種類は特に限定されないが、具体的には、カーボンブラック、シリカ、カオリン、クレー、タルク、長石、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等を好適例として挙げることができる。これらの補強剤は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。補強剤の配合量は、板状粘土鉱物複合ポリマー100質量部に対して、通常、1〜100質量部、好ましくは10〜80質量部である。
(可塑剤)
可塑剤の種類は特に限定されないが、具体的には、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ブチルオクチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ジメチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、オクチルデシルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジイソブチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、ジイソオクチルセバケート等の脂肪酸エステル類;トリメリット酸イソデシルエステル、トリメリット酸オクチルエステル、トリメリット酸n−オクチルエステル、トリメリット酸系イソノニルエステル等のトリメリット酸エステル類;の他、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート、ジエチレングリコールモノオレート、グリセリルモノリシノレート、トリラウリルホスフェート、トリステアリルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、エポキシ化大豆油、ポリエーテルエステル等を好適例として挙げることができる。これらの可塑剤は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。可塑剤の配合量は、板状粘土鉱物複合ポリマー100質量部に対して、通常、0〜80質量部、好ましくは10〜60質量部である。可塑剤の配合量を0質量部以上とすると、得られる板状粘土鉱物複合ポリマー組成物に優れた耐寒性を付与することができる。一方、可塑剤の配合量を80質量部以下とすると、得られる板状粘土鉱物複合ポリマー組成物に優れた耐ガソリン透過性を付与することができる。なお、可塑剤の配合量を80質量部超とすると、得られる板状粘土鉱物複合ポリマー組成物を用いて得られる成形体の強度が低下する傾向にある。
(架橋剤)
架橋剤(加硫剤)の種類は特に限定されないが、硫黄、有機過酸化物等を好適例として挙げることができる。なかでも、硫黄が好ましい。これらの架橋剤は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。硫黄を架橋剤として用いる場合における、その配合量は、板状粘土鉱物複合ポリマー100質量部に対して、通常、0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部である。また、有機過酸化物を架橋剤として用いる場合における、その配合量は、板状粘土鉱物複合ポリマー100質量部に対して、通常、0.2〜5質量部、好ましくは0.3〜4質量部である。
(その他の添加剤)
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で各種の添加剤を配合することができる。配合することのできる添加剤としては、例えば、酸化亜鉛(亜鉛華)等の架橋助剤;ステアリン酸等の加工助剤;テトラエチルチウラムジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等の架橋促進剤の他、軟化剤、老化防止剤、オイル、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤等を挙げることができる。
(その他の重合体成分)
本発明の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物は、他の重合体成分を含有するものであってもよい。「他の重合体成分」としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエン・イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン・スチレン・イソプレン共重合体ゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、塩化ビニル樹脂等を挙げることができる。「他の重合体成分」の含有割合は、「他の重合体成分」と板状粘土鉱物複合ポリマーとの和を100質量部としたとき、0〜95質量部とすることが好ましい。
4.成形体:
本発明の第一の成形体は、前述の板状粘土鉱物複合ポリマーを用いて得られるものである。また、本発明の第二の成形体は、前述の板状粘土鉱物複合ポリマー組成物を用いて得られるものである。このため、本発明の第一及び第二の成形体は、ポリマー(マトリックス)中に板状粘土鉱物が良好な状態で分散した複合ポリマー(ナノコンポジット)によって構成されたものであるため、高強度であるとともに伸びが良好であり、かつ、優れた耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示すものである。従って、本発明の成形体は、その優れた特性を生かし、例えば、ガソリンをはじめとする燃料輸送用のホースや各種容器のシール等として好適である。
更に、本発明の第一及び第二の成形体は、耐油性、耐燃料透過性の他、耐候性や耐寒性にも優れているので、オイルクーラーホース、エアーダクトホース、パワーステアリングホース、コントロールホース、インタークーラーホース、トルコンホース、オイルリターンホース、耐熱ホース等のホース;自転車チューブ、ゴム管、理化学用ゴムチュービング等のチューブ;ベアリングシール、バルクステムシール、各種オイルシール等のシールの他、O−リング、パッキン、ガスケット、ダイヤフラム、ゴム板、ベルト、オイルレベルゲージ、ホースマスキング、配管断熱材等の被覆材、ロール等として好適に用いることができ、特にホースやシールとして好適に用いることができる。
第一の成形体を製造するには、一般的なポリマーの加工方法に従い、所望の形状に加工成形すればよい。また、第二の成形体を製造するには、一般的なポリマーの加工方法に従って所望の形状に加工した後、又は加工すると同時に、熱処理等を行うことによってポリマーを架橋(加硫)させればよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[ムーニー粘度(ML1+4,100℃)]:JIS K6300に準拠し、Lローターを使用して、予熱1分、ローター作動時間4分、温度100℃の条件で測定した。
[引張破断強度(T)、引張破断伸び(E)]:JIS K6251に準拠して測定した。なお、引張破断強度(T)と引張破断伸び(E)の値により、成形体の機械的強度を評価した。
[耐燃料透過性(燃料透過量)]:開口部の開口直径が34mmである、おわん型の金属製容器に25mlの試験油(Fuel−C/エタノール=8/2(体積比))を入れ、厚さ2mmの加硫ゴムシートで開口部を密封した。この金属容器を40℃のオーブンに入れ、7日間経過後の試験油減少量(mg)を測定した。測定した試験油減少量を、加硫ゴムシートの厚さ1mm、面積1m、1日当たりの値に換算して、燃料透過量(mg・mm/m/day)を算出した。
[耐寒性(脆化温度)]:JIS K6723に準拠して測定した。なお、測定した脆化温度は、耐寒性の指標とすることができる。
[耐候性(耐オゾン性)]:JIS K6259に準拠して、耐オゾン性を評価した。具体的には、先ず、厚さ2mmの加硫ゴムシートを、JIS K6251に規定されるダンベル状1号形に打ち抜いて試験片を作製した。次いで、作製した試験片を80%伸張し、伸張24時間後にオゾン試験機(80pphm、40℃)に投入した。168時間経過後にオゾン試験機から試験片を取り出し、クラックの発生の有無を確認した。試験片にクラックが生じていない場合「○(良好)」、クラックが生じた場合を「×(不良)」として評価した。なお、評価した耐オゾン性は、耐候性の指標とすることができる。
(実施例1)
水250部に対してモンモリロナイト10部を添加し、2時間撹拌して分散液を調製した。調製した分散液に、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド1部を添加し、更に1時間撹拌して板状粘土鉱物成分を調製した。窒素置換したステンレス製反応器に、調製した板状粘度鉱物成分(モンモリロナイト10部相当を含む)、アクリロニトリル70部、ブタジエン30部、及びラウリル硫酸ナトリウム4部を仕込み、50℃で乳化重合を行った。重合転化率が60%に達したところで(反応時間:12時間)、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.5部を反応系に添加して反応を停止させた。0.25%塩化カルシウム水溶液を反応系に添加して固形分を凝固させ、十分に水洗した後、約90℃で3時間乾燥させることにより、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が75、共重合体に含有されるアクリロニトリルの割合(アクリロニトリル含有割合)が50%である複合体(1)(板状粘土鉱物複合ポリマー)を得た。得られた複合体(1)の灰分から計算したモンモリロナイトの充填量は、16phrであった。配合処方、及び各種物性値の測定結果を表1に示す。
(比較例1)
水250部に対してモンモリロナイト10部を添加し、2時間撹拌して分散液を調製した。調製した分散液に、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド2部を添加し、更に1時間撹拌して板状粘土鉱物成分を調製した。窒素置換したステンレス製反応器に、調製した板状粘度鉱物成分(モンモリロナイト10部相当を含む)、アクリロニトリル70部、ブタジエン30部、ラウリル硫酸ナトリウム4部、及び過硫酸カリウム0.2部を仕込み、50℃で乳化重合を行った。重合転化率が60%に達したところで(反応時間:12時間)、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.5部を反応系に添加して反応を停止させた。0.25%塩化カルシウム水溶液を反応系に添加して固形分を凝固させ、十分に水洗した後、約90℃で3時間乾燥させることにより、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が65、共重合体に含有されるアクリロニトリルの割合(アクリロニトリル含有割合)が50%である複合体(2)を得た。得られた複合体(2)の灰分から計算したモンモリロナイトの充填量は、15phrであった。配合処方、及び各種物性値の測定結果を表1に示す。
(比較例2)
窒素置換したステンレス製反応器に、水250部、アクリロニトリル70部、ブタジエン30部、ラウリル硫酸ナトリウム4部、及び過硫酸カリウム0.2部を仕込み、50℃で乳化重合を行った。重合転化率が60%に達したところで(反応時間:12時間)、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.5部を反応系に添加して反応を停止させた。0.25%塩化カルシウム水溶液を反応系に添加して固形分を凝固させ、十分に水洗した後、約90℃で3時間乾燥させることにより、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が48、共重合体に含有されるアクリロニトリルの割合(アクリロニトリル含有割合)が50%である重合体(1)を得た。配合処方、及び各種物性値の測定結果を表1に示す。
(比較例3)
窒素置換したステンレス製反応器に、水200部、アクリル酸エチル70部、アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニルオキシエチル(DCPOEA)5部、アクリロニトリル25部、ラウリル硫酸ナトリウム4部、及び過硫酸カリウム0.2部を仕込み、50℃で乳化重合を行った。重合転化率がほぼ100%に達したところで(反応時間:15時間)、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン0.5部を反応系に添加して反応を停止させた。0.25%塩化カルシウム水溶液を反応系に添加して固形分を凝固させ、十分に水洗した後、約90℃で3時間乾燥させることにより、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が75、共重合体に含有されるアクリロニトリルの割合(アクリロニトリル含有割合)が25%である重合体(2)を得た。配合処方、及び各種物性値の測定結果を表1に示す。
Figure 0005151202
(実施例2)
複合体(1)116部、カーボンブラック(補強剤、商品名「シースト116」、東海カーボン社製)60部、ステアリン酸(加工助剤、商品名「ルナックS−30」、花王社製)1.0部、硫黄(架橋剤、商品名「粉末硫黄」、鶴見化学社製)0.3部、及び亜鉛華(架橋助剤、商品名「酸化亜鉛2種」、正同化学社製)5.0部を、バンバリーミキサーを使用して70〜180℃で混練することにより混練物(板状粘土鉱物複合ポリマー組成物)を得た。得られた混練物を冷却したものに、テトラエチルチウラムジスルフィド(加硫促進剤、商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業社製)0.6部、及びN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(加硫促進剤、商品名「ノクセラーCZ」、大内新興化学工業社製)1.6部をロールで練り込んだ後、170℃、20分プレス加硫することにより加硫ゴムシートを作製した。作製した加硫ゴムシートの引張破断強度(T)は18MPa、引張破断伸び(E)は250%、燃料透過量は58mg・mm/m/day、脆性温度は−25℃、及び耐候性(耐オゾン性)の評価結果は「○」であった。
(実施例3、比較例4〜6)
表2に示す配合処方としたこと以外は、前述の実施例2と同様にして、加硫ゴムシートを作製した。作製した加硫ゴムシートの各種物性値の測定及び評価結果を表2に示す。
Figure 0005151202
表2に示すように、複合体(1)を用いて作製した実施例2の加硫ゴムシートは、複合体(2)や重合体(1)を用いて作製した比較例4及び5の加硫ゴムシートに比して、高強度であるとともに、伸びが良好であることが明らかである。また、実施例2の加硫ゴムシートは、比較例4及び5の加硫ゴムシートに比して、優れた耐燃料透過性、耐寒性を示すものであることが明らかである。なお、実施例3の加硫ゴムシートは、比較例6の加硫ゴムシートに比して、更に耐候性も優れていることが明らかである。
本発明のラテックスを用いて得られる成形体は、優れた機械特性、耐燃料透過性、耐寒性、及び耐候性を示すものであり、例えば、ガソリンをはじめとする燃料輸送用のホースや各種容器のシール等として好適である。更に、本発明のラテックスを用いて得られる成形体は、耐油性、耐燃料透過性の他、耐候性や耐寒性にも優れているので、オイルクーラーホース、エアーダクトホース、パワーステアリングホース、コントロールホース、インタークーラーホース、トルコンホース、オイルリターンホース、耐熱ホース等のホース;自転車チューブ、ゴム管、理化学用ゴムチュービング等のチューブ;ベアリングシール、バルクステムシール、各種オイルシール等のシールの他、O−リング、パッキン、ガスケット、ダイヤフラム、ゴム板、ベルト、オイルレベルゲージ、ホースマスキング、配管断熱材等の被覆材、ロール等として好適に用いることができ、特にホースやシールとして好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 水分散下の板状粘土鉱物を、下記一般式(1)で表される有機化合物によりイオン交換して得られる板状粘土鉱物成分と、
    少なくとも一種のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、
    が含有される重合成分系を乳化重合することを含むラテックスの製造方法。
    一般式(1):A
    (前記一般式(1)中、Aはアニオンを示し、Oは、ラジカル開始能を持った置換基を少なくとも一つ有する、窒素、硫黄、又はリンのオニウムを示す)
  2. 水分散下の板状粘土鉱物と、
    下記一般式(1)で表される有機化合物と、
    少なくとも一種のラジカル重合性単量体を含む単量体成分と、
    が含有される重合成分系を乳化重合することを含むラテックスの製造方法。
    一般式(1):A
    (前記一般式(1)中、Aはアニオンを示し、Oは、ラジカル開始能を持った置換基を少なくとも一つ有する、窒素、硫黄、又はリンのオニウムを示す)
  3. 0〜100℃で乳化重合する請求項又はに記載のラテックスの製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載のラテックスに、凝固剤を添加して板状粘土鉱物複合ポリマーを得ることを含む板状粘土鉱物複合ポリマーの製造方法。
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