JP5151196B2 - 有機エレクトロルミネッセンス装置とその製造方法、電子機器 - Google Patents
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本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法は、ホールブロック層を含む機能層と、前記機能層に電圧を印加する一対の電極とを備えた有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、電子輸送性を有する芳香環又は電子輸送性を有する複素環を含む置換基をポリビニルピリジンの側鎖ピリジル基に導入してなる、以下の(1)〜(4)に示す有機化合物のいずれか1種以上を含む液体材料を用いて、前記ホールブロック層を10nm以上20nm以下の厚さに成膜することを特徴とする。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置は、上記課題を解決するために、ホールブロック層を含む機能層と、前記機能層に電圧を印加する一対の電極とを備え、前記ホールブロック層が、電子輸送性を有する芳香環又は電子輸送性を有する複素環を含む置換基をポリビニルピリジンの側鎖ピリジル基に導入してなる有機化合物を含んでいることを特徴とする。
また、上記構成において、複数の前記第1電極の間の領域に絶縁膜が形成されていることが好ましく、前記絶縁膜の一部が前記第1電極上に配置されていることが好ましい。このように第1電極間の領域に絶縁膜を形成することで、機能層を平面ベタ状に形成した場合の第1電極間の短絡を効果的に防止することができ、絶縁膜の一部が第1電極上に乗り上げている構成とすれば、さらに確実に短絡を防止することができる。
従来はホールブロック層の電子輸送性を確保するために1〜5nmの厚さに形成する必要があり、このような薄い膜はインクジェット法やスピンコート法などの液層法では形成が困難であった。これに対して、本発明では、電子輸送性を有する材料によりホールブロック層を構成するので、例えばスピンコート法を用いて均一に形成可能な膜厚(例えば10〜20nm)にてホールブロック層を形成できる。したがって、本発明の製造方法によれば、良好なホールブロック性と電子輸送性とを備えたホールブロック層を具備した有機エレクトロルミネッセンス装置を液相法により簡便かつ低コストに製造することができる。
図1は、本実施形態の有機EL装置10の概略構成図である。有機EL装置10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる基体2を備えている。基体2上には、陽極(第1電極)3、正孔注入層4、発光層5、ホールブロック層6、及び陰極(第2電極)8が形成されている。正孔注入層4、発光層5、及びホールブロック層6はいずれも有機材料によって形成されており、正孔注入層4と発光層5とホールブロック層6とによって機能層7が形成されている。また、機能層7は、陽極3と陰極8との間に挟持されており、陽極3、機能層7及び陰極8によって、発光素子である有機EL素子9が形成されている。陽極3と陰極8には、図1に概念的に示すように駆動電圧を印加するための配線が接続される。
(b)はポリビニルピリジンからなるホールブロック層60を発光層5上に形成した従来構成における断面構成図である。
従来構成におけるホールブロック層60は、絶縁体であるポリビニルピリジンからなるものであるため、厚く形成すると陰極から注入された電子まで遮断してしまい、ホールブロック層60として機能しなくなる。そこで図2(b)に示すように、厚さ1〜5nm程度のごく薄いポリビニルピリジン膜を形成することでホールを遮断しつつ電子を透過するようにホールブロック層60を形成していた。しかしながら、このように薄い膜では、ホールの遮断が十分に成されないために意図した効果を得られないことがある。特に、スピンコート法などの液相法を用いた場合には、図2(b)に示すように発光層5表面の凹凸によって局所的にホールブロック層60が薄くなった部位60dが形成されやすい。また、液相法では厚さ5nm以下の薄膜を均一な厚さに形成するのは極めて困難であり、膜厚むらによる発光特性のばらつきが生じやすい。
また、ホールブロック層6を従来の2倍以上の厚さに形成できることから、ホールブロック層6のホールブロック機能も向上させることができ、ホールブロック機能と電子輸送性の双方に優れるホールブロック層6を実現することができる。
まず、図3(a)に示すように、陽極3が形成された基体2上に、先に示した有機材料を用いて正孔注入層4を形成し、正孔注入層4上に発光層5を形成する。これら正孔注入層4及び発光層5の形成工程には公知の成膜工程を用いることができる。例えば、正孔注入層形成材料を含む液体材料をインクジェット法やスピンコート法等を用いて陽極3上に塗布し、これを乾燥固化させることで正孔注入層4を形成することができる。その後、発光層形成材料を含む液体材料を正孔注入層4上に塗布し、乾燥固化させることで発光層5を形成することができる。
なお、化10の下欄には、反応式(i)〜(vi)における反応条件(触媒、反応環境、反応温度、反応時間等)の要部を併記している。
なお、化11中、「1」で示されている物質は、化10の物質「1」と同一のものである。また、化11の下欄には、反応式(i)〜(iii)における反応条件(触媒、反応環境、反応温度、反応時間等)の要部を併記している。
なお、化12中、「1」で示される物質は化10に「1」で示した物質と同一である。また、化12の下欄には、反応式(i)における反応条件(触媒、反応環境、反応温度、反応時間等)の要部を併記している。
なお、化13中、「1」で示される物質は化10に「1」で示した物質と同一である。また、化13の下欄には、反応式(i)〜(iii)における反応条件(触媒、反応環境、反応温度、反応時間等)の要部を併記している。
本実施例では、化9(1)に示す有機化合物からなるホールブロック層6を備えた有機EL装置10を作製した。
まず、基体2上にITO膜をパターン形成して陽極3とした。
次に、陽極3上に、正孔注入層形成材料を含む液体材料をスピンコート法により層厚50〜60nmに塗布し、その後、液体材料を塗布された基体2を150℃で加熱焼成することで、陽極3上に正孔注入層4を形成した。正孔注入層形成材料には、ポリオレフィン誘導体である3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)を用いた。
化9(2)に示した有機化合物からなるホールブロック層6を形成した以外は、実施例1と同様として第2実施例に係る有機EL装置を作製した。
化9(3)に示した有機化合物からなるホールブロック層6を形成した以外は、実施例1と同様として第2実施例に係る有機EL装置を作製した。
化9(4)に示した有機化合物からなるホールブロック層6を形成した以外は、実施例1と同様として第2実施例に係る有機EL装置を作製した。
比較例に係る有機EL装置は、以下の手順で作製した。比較例に係る有機EL装置は、ホールブロック層6を備えない以外は図1に示した有機EL装置10と同様の構成である。すなわち、基体2上に、陽極3と、正孔注入層4と、発光層5と、陰極8とを積層してなる構成を備えた有機EL装置である。
次に、陽極3上に、正孔注入層形成材料を含む液体材料をスピンコート法により層厚50〜60nmに塗布し、その後、液体材料を塗布された基体2を150℃で加熱焼成することで、陽極3上に正孔注入層4を形成した。正孔注入層形成材料には、ポリオレフィン誘導体である3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)を用いた。
以上のようにして作製した実施例1〜4及び比較例に係る有機EL装置について、発光スペクトルを測定した。その結果、実施例1〜4の有機EL装置においては、メインピーク約460nmのポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)由来の発光スペクトルが得られた。一方、比較例の有機EL装置では、やや青色側にシフトした約440nmにピークを有する発光スペクトルが得られた。
なお、電流効率は輝度1cd/cm2当たりに要する電流値であり、半減時間は発光輝度が初期輝度の1/2となるまでの稼働時間である。また表1では、電流効率及び半減時間の値について、それぞれ比較例の電流効率及び半減時間を1とした相対値で表示している。
次に、本発明の有機EL装置を備えた電子機器の第1実施例である画像形成装置について説明する。図4は、有機EL装置をラインヘッドとして備えた画像形成装置100の要部を示す概略構成図である。
次に、本発明の有機EL装置を備えた電子機器の第2実施形態である有機EL表示装置について説明する。図5は、有機EL素子を画素としてマトリクス状に備えた有機EL表示装置200の概略構成図である。
Claims (5)
- 基体上に複数の前記第1電極が配列形成されており、
前記機能層と前記第2電極とが、複数の前記第1電極にわたる平面形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。 - 前記ホールブロック層を、液相法を用いて形成することを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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