JP5149763B2 - 過大トルクリリース機構を有する歯車組立体及びそれを備える減速機 - Google Patents
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Description
なお、凹部の多角形の辺は厳密な直線でなくともよい。
このねじれ力により、小ギア部材と大ギア部材との予圧が生じ、角度滑り時の両部材間のガタが防止される。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る歯車組立体の分解斜視図である。
図2は、図1の歯車組立体を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側断面図、図2(C)は図2(B)のC−C断面図である。
この例の歯車組立体1は、同軸上に連結される小ギア部材10と大ギア部材30とからなり、両部材の間に過大トルクリリース機構20が設けられている。小ギア部材10及び大ギア部材30は、この例では樹脂(例えば、ナイロン系エンジニアプラスチック)製である。その他、用途やリリース保持トルクの関係によっては焼結金属やダイキャスト製とすることができる。
図3は、小ギア部材を示す図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は側断面図である。
小ギア部材10は、ギア部11と、同ギア部11から同軸上に延びるシャフト部15と、を有し、軸芯上には軸孔13が貫通している。シャフト部15の外面15aは、回転対称外周面(この例では正面形状が円形)となっている。シャフト部15の反ギア部側の端面には、軸方向に突出した凸部17が形成されている。図3(A)に示すように、凸部17の外周面には、外方向に突出する外突部18が、等しい中心角度で8個形成されている。
図4は、大ギア部材を示す図であり、図4(A)は正面図、図4(B)は側断面図である。
大ギア部材30は、スリーブ部31と、スリーブ部31の一方の端部から外方向に拡がるフランジ部33とを有し、両部は同じ軸芯上に並んでいる。フランジ部33の外周には、軸芯を中心としたギア34が切られている。スリーブ部31の、反フランジ部側の内周面31aは、小ギア部材10のシャフト部15の外面15aの回転対称外周面と同じ形状の回転対称内周面(この例では正面形状が円形)となっている。回転対称内周面31aの長さは、小ギア部材10のシャフト部15の回転対称外周面15aの長さとほぼ等しい。
図5は、トルクリリース機構を説明する図であり、図5(A)はトルクが所定値以下の場合の、両ギア部材の係合部の一部を模式的に示す図であり、図5(A)はトルクが所定値を超えた場合の、両ギアの係合部の一部を模式的に示す図である。
小ギア部材10あるいは大ギア部材30のいずれかにかかるトルクが所定値以下の場合、図5(A)に示すように、小ギア部材10の凸部17に設けた外突部18と大ギア部材30の凹部35の隅部36との摩擦係合力によりトルクが伝達される。
(1)小ギア部材10の凸部17に設けた外突部18の数(大ギア部材30の凹部35の隅部36の数)を8個以外とすることもできる。ただし、前述の、外突部先端と軸芯間の距離L1と、凹部の側面の中心と軸芯間の距離L2との差を考慮すると、8個以上であることが好ましい。
(2)小ギア部材10の凸部17の正面形状を多角形とし、大ギア部材30の凹部35の側面に、凸部17の角部と同じ数の突部を設けてもよい。
(3)大ギア部材30に設けた肉盗み部41と孔部43を、小ギア部材10の凸部17の、外突部18の内側の部分に設けてもよい。
(4)大ギア部材30の凹部35の正面形状の多角形の各辺は、必ずしも直線でなくてもよい。
図7は、図6の歯車組立体の側断面図である。
図8は、小ギア部材を示す図であり、図8(A)は正面図、図8(B)は側断面図である。
図9は、大ギア部材を示す図であり、図9(A)は正面図、図9(B)は側断面図、図9(C)は図9(A)の一部を拡大して示す図である。
この例の歯車組立体1Aも、第1の実施の形態と同様に、同軸上に連結される小ギア部材10Aと大ギア部材30Aとからなり、両部材の間に過大トルクリリース機構20Aが設けられている。小ギア部材10A及び大ギア部材30Aは樹脂(ナイロン系エンジニアプラスチック)製である。以下、図1の歯車組立体1と異なる部分を主に説明する。図1の歯車組立体と同じ構成・作用を有する部品・部材は、図1と同じ符号を付し、説明を省略する。
図10は、大ギア部材と小ギア部材とを係合状態を模式的に説明する図である。
図7に示すように、小ギア部材10Aと大ギア部材30Aとは、小ギア部材10Aのシャフト部15を、大ギア部材30Aのスリーブ部31に挿入することにより同軸上に連結されている。シャフト部15はスリーブ部31に嵌合しており、シャフト部31の先端面に形成された第1凸部17は、スリーブ部31の第1凹部35に嵌合し、第2凸部27が第2凹部45に嵌合している。ただしこの例においては、図9(C)に示したように、大ギア部材30Aの第1凹部35の隅部36の円周方向位置と第2凹部45の隅部46の円周方向位置とが異なるので、例えば、小ギア部材10Aの第2凸部27の外突部28を大ギア部材30Aの第2凹部45の隅部46に係合させると、第1凸部17の外突部18は、第1凹部35の隅部36に係合しない。
(1)小ギア部材10Aの第1の外突部18と第2の外突部28とは、必ずしも同じ円周方向位置に並んでいなくてもよい。つまり、第1の外突部18と第1の隅部36とが係合する第1の係合部と、第2の外突部28と第2の隅部46とが係合する第2の係合部との間に、円周方向において引き合う力が発生する関係であればよい。
図11は、図1の歯車組立体を有する減速機の構成の一例を模式的に説明する側断面図である。
この例の減速機50は、モータ51の回転軸51a(入力軸)と、同回転軸51aと第1の歯車組立体60と第2の歯車組立体70とを介して回転が伝達される出力軸57とを有する。
10 小ギア部材 11 ギア部
13 軸孔 15 シャフト部
17 凸部(第1凸部) 18 外突部(第1外突部)
20 過大トルクリリース機構
27 第2凸部 28 第2外突部
30 大ギア部材 31 スリーブ部
33 フランジ部 34 ギア
35 凹部(第1凹部) 36 隅部(第1隅部)
37 ベース部 38 軸孔
41 肉盗み部 43 孔部
45 第2凹部 46 第2隅部
50 減速機 51 モータ
52 ギア 55 ケーシング
57 出力軸 58 ギア
60 第1の歯車組立体 61 ピニオン軸
62 入力ギア 63 出力ギア
65 軸受け 70 第2の歯車組立体
71 ピニオン軸 72 軸受け
Claims (5)
- 同軸上において連結された小ギア部材と大ギア部材、及び、両部材の間に設けられた過大トルクリリース機構からなる歯車組立体であって、
いずれか一方の部材には凹部が形成されており、
他方の部材には、前記凹部と嵌合して両部材間でトルク伝達する凸部が形成されており、
前記凹部が、前記軸の垂直断面において同軸を中心とする多角形をしており、
前記凸部が、前記凹部の多角形の各隅部に係合する外突部を有しており、
前記トルクが所定値以下では、前記凹部の隅部と前記外突部の係合により両部材間でトルク伝達され、
前記過大トルクリリース機構として、前記トルクが所定値を超えたときに、前記凸部の外突部が前記凹部の隅部から該凹部の側面上を滑って両凹凸部間で同軸周りの角度滑りが生じる機構が設けられており、
該角度滑りによって発生する、前記凹部の側面と前記凸部の外突部との間に生じる圧縮力を緩和する弾性変形部が、前記凹部の側面又は前記凸部の外突部の近傍に形成されており、
前記小ギア部材が、
ギア部と、該ギア部から同軸上に延びるシャフト部と、を有し、
該シャフト部の先端に前記凸部が形成されており、
前記大ギア部材が、
スリーブ部と、該スリーブ部の一方の端部から外方向に拡がり、周囲にギアが切られたフランジ部と、を有し、
前記スリーブ部の、前記フランジ部側端部付近の内面に、前記凹部が形成されており、
前記小ギア部材のシャフト部外面に回転対称外周面が形成されており、前記大ギア部材のスリーブ部内面に回転対称内周面が形成されており、両周面が密に嵌合することを特徴とする過大トルクリリース機構付き歯車組立体。 - 前記角度滑りによって発生する、前記凹部の側面と前記凸部の外突部との間に生じる圧縮力が、
前記凸部の外突部先端と前記軸間の距離L1と、前記凹部の側面の中心付近と前記軸間の距離L2とが、L1>L2の関係であることによって、前記外突部が前記側面を押し上げる、あるいは、前記側面が前記外突部を押し下げるように作用する力であり、
前記弾性変形部が、前記大ギア部材の前記スリーブ部外面における、前記凹部の各側面の外側に位置する部分に形成された肉盗み部と、該肉盗み部と連通する、前記フランジ部の基部に開けられた孔部と、であることを特徴とする請求項1に記載の歯車組立体。 - 前記凸部及び凹部が、同軸上に2段に配置されており、
前記2段の凹部の隅部及び前記2段の凸部の外突部のいずれか一方又は双方が、各段において円周方向に小角度ずれて配置されており、
前記トルクが所定値以下のとき、前記ずれて配置されている隅部と外突部との係合部の各々の間に、両部の円周方向における中心位置に引き寄せられるねじれ力が発生することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯車組立体。 - 前記小ギア部材が、
ギア部と、該ギア部から同軸上に延びるシャフト部と、を有し、
該シャフト部の先端に前記2段の凸部が形成されており、
前記大ギア部材が、
スリーブ部と、該スリーブ部の一方の端部から外方向に拡がり、周囲にギアが切られたフランジ部と、を有し、
前記スリーブ部の、前記フランジ部側端部の内面に、前記2段の凹部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の歯車組立体。 - 入力軸と、該入力軸と複数の歯車組立体を介して回転を伝達される出力軸と、を有する減速機であって、
前記出力軸の一段前側に設けられた歯車組立体が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯車組立体であることを特徴とする減速機。
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