JP5145815B2 - 基板搬送装置および基板搬送装置のコロ配置の決定方法 - Google Patents

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本装置は基板搬送装置および基板搬送装置のコロ配置の決定方法に関する。
近年、プラズマディスプレイあるいは液晶ディスプレイなど薄型ディスプレイにおける画面サイズのバリエーションの増加や生産性の向上のため、複数の基板サイズに対応した基板処理装置が必要となっている。
このような基板処理装置としては、基板に機能性塗液を塗布する塗布装置やペーストをパターン印刷する印刷装置、乾燥装置、露光装置、製膜装置あるいは処理後の検査装置などがある。生産性の向上のため、複数サイズの基板を1台の処理装置で処理する方が設備投資が少なく好ましいが、そのためには処理装置が複数の基板サイズに対応するのみならず、処理装置に基板を出し入れする基板搬送装置も複数の基板サイズに対応する必要があった。
薄型ディスプレイに用いられるガラス基板は薄く大型で非常に割れやすく、取り扱いが困難である。従来の基板搬送装置では主に多軸のロボットハンドが用いられることが多いが非常に高額であり、薄型ディスプレイの製造コストを押し上げる一因であった。特に近年多く用いられる大型基板を搬送するためにはロボットハンドも大型化しなくてはならず、多大な設備費用がかかるという問題があった。
また、ロボットハンドは1枚ずつ基板を搬送するごとに元の位置に戻って新たに基板を受け取る往復動作を行うため余計に時間がかかるという問題があり、タクトタイムを短縮して生産性を向上させる目的には好ましくなかった。また、基板処理装置への基板の出し入れが同時にできないこともタクトタイム短縮の点で大きな問題であった。
一方、多数の小さなローラーやコロで基板を支持し搬送するコロ搬送装置が知られている。この様なコロ搬送装置は、処理装置への基板の出し入れを同時に行うことができるのでタクトタイムを短縮することができるので多用されているが、生産性をさらに向上するため、高速搬送によるさらなるタクトタイムの短縮が検討されている。
しかしながら、多数のコロの配置は、複数の基板サイズに対し適切に設定するのが難しく、適切でない場合は基板のたわみの影響で高速搬送時にコロとの接触で大きな振動が発生し、基板が搬送方向からズレたり、搬送が不安定になり狙い通りの搬送を行うことができないという問題が発生しやすい。さらに、多くの基板サイズに対応するためコロ数が多くなると設備が複雑になり、多大な設備費用がかかるという問題があった。また、そのように複雑な設備は故障しやすくメンテナンス作業が困難であるという問題もあった。
特に、基板をコロ搬送によって基板処理装置に搬入する場合、処理装置の内部にも(例えば、基板固定用吸着テーブル内に)コロ搬送装置を組み込む必要があるため、処理装置内部の他の機構や構造と干渉して多数のコロを配置できない場合が多く、複数サイズの基板に対応することが困難であった。また、多数のコロを配置できた場合でも、コロの駆動機構や昇降機構が複雑になりメンテナンス作業が困難で故障しやすいという問題があり採用されなかった。
これに対して、基板幅に合わせてコロ間隔が自在に移動する装置が提案されている(特許文献1)が、この技術ではコロ列数は少なくなるが、装置としては却って複雑になるだけでなく、基板サイズを変更するたびにコロ間隔を調整する作業が必要であり、時間のロスが生じるという欠点がある。
また、この技術ではコロ軸が左右の支持板のうち一方のみで支える片持ちタイプのため、そのたわみによってコロが偏芯してしまい正確で安定した基板の搬送が難しいという欠点がある。
特開平10−265018号公報
本発明はこのような、薄型ディスプレイの製造にとって重要な問題を検討してなされたのもで、設備費用が少なく、かつ複数種類の幅の基板を安定して高速で搬送することができる搬送装置を提供することである。また、そのような搬送装置のコロ配置の決定方法を提供することである。
上記問題を解決するため、本発明は、以下の構成を有する。すなわち、基板の搬送方向に配列した複数のコロから構成されるコロ列を複数列有し、予め決められたm種類(mは2以上の整数)の幅の基板を、少なくとも2列のコロ列により搬送する基板搬送装置であって、1〜m種類目までの各基板(i番目の基板の幅をAiとする)について、該基板を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔をB1i、最も外側の2列のコロ列間隔をB2iとしたとき、全ての基板についてコロ列間隔B1i、B2iの関係が下記式(1)を満足するようにコロが配置されていることを特徴とする基板搬送装置である。
0.5Ai≦(B1i+B2i)/2≦0.7Ai (1)
本発明において、幅Aiの基板を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔B1iは、その基板を搬送する際に基板を支えるコロ列のうち、基板の搬送方向中心線に最も近い位置のコロ列と2番目に近い位置のコロ列の間の距離を指す。また、最も外側の2列のコロ列間隔B2iは、その基板を搬送する際に基板を支えるコロ列のうち、基板の搬送方向中心線から最も遠い位置のコロ列と2番目に遠い位置のコロ列の間の距離を指す。上記条件を満たすようなコロ配置は、少ないコロ列数でも複数サイズの基板の全てに対して基板たわみを小さくすることができる。
また、全ての前記コロ列において、前記コロの基板搬送方向の間隔が基板の厚さの50〜200倍となるようにコロが配されている上記に記載の基板搬送装置である。この様にコロを配置することによって、さらに基板たわみを小さくすることができる。
また、前記コロが概略千鳥格子状に配されている上記に記載の基板搬送装置である。ここで該略千鳥格子状とは、図7に示すように各コロ列を構成するコロ間の距離は全て概略一定であるが、搬送方向のコロの位置は全てのコロ列で一致しない、すなわち一部のコロ列を構成するコロと他のコロ列を構成するコロが搬送方向に順に配置されている状態をいう。この様にコロを配置することによって、さらにコロの数を少なくすることができる。
また、基板の幅方向位置を規制する位置決め装置を有する上記に記載の基板搬送装置である。位置規制により高速搬送をさらに安定して行うことができる。
また、基板の搬送方向に配列した複数のコロから構成されるコロ列を複数列有し、予め決められたm種類(mは2以上の整数)の幅の基板を、それぞれ2列以上のコロ列により
さらに、前記m種類の基板で最も小さい幅A1の基板を支える複数のコロ列の位置が、多点のベッセル点を全て含むことを特徴とする基板搬送装置である。
搬送する基板搬送装置のコロ配置の決定方法であって、幅Ai(iは1以上m以下の整数)の基板を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔をB1i、最も外側の2列のコロ列間隔をB2iとしたとき、全ての基板幅Aiについてコロ列間隔B1i、B2iの関係が下記式(1)を満足するようにコロを配置することを特徴とする基板搬送装置のコロ配置の決定方法である。
0.5Ai≦(B1i+B2i)/2≦0.7Ai (1)
本発明の基板搬送装置、及び基板搬送装置のコロ配置の決定方法を用いれば、コロの数が少ない場合であっても複数のサイズの基板を振動なく安定に高速で搬送することが可能である。また、急速に走行を開始したり急激に走行を停止しても、コロの上で基板の位置がずれることがないので処理装置のタクトを短縮することが出来る。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図1〜8を参照しながら説明する。
図1は基板幅の種類が3種類の場合の本発明に係る搬送装置の一例を示した概略図である。図1において、ガラス基板G1〜G3は、図示しない上流側の基板ローダーから取り出され、基板搬送装置1で基板処理装置2に搬入され、そこで処理された後、図示しない下流側基板搬送装置へ排出される。
基板搬送装置1には、搬送に用いられる多数の円筒状のコロ3が実質的に水平面内で搬送方向6に配列して設置されている。図1の例では、6列のコロ列が設けられている。また、コロ3は、駆動軸4を介してモータ、タイミングベルトおよび歯車などから構成される駆動装置(いずれも図示しない)で駆動される。基板G1〜G3はコロ3で略水平に支持され搬送される。ここで、基板搬送方向に対して直角かつ略水平な方向の基板の最大長さを基板の幅とし、基板搬送方向の基板の最大長さを基板の長さとする。図1に示した例において、基板G1〜G3の幅はそれぞれ幅A1〜A3である。
図1の例では、6列全てのコロ列が共通の駆動軸4で駆動されているがこれに限るものではなく、別々の駆動軸で駆動しても良いし、コロ列の一部が非駆動(フリーコロ)であっても良い。
また、6列全てのコロ列の高さは実質的に水平面内に固定されているが、これに限るものではなく、一部のコロ列が同じ支持平面を維持しながら昇降しても良いし、高さが異なる列で基板を支えても良いし、基板を支えるタイミングにおいてのみコロが昇降して支えても良いが、図1の例のように固定されている方が機構が簡単で高精度となりやすいので好ましい。
また、基板搬送装置1には位置決め機構5が設けられており、ローダーから受け取った基板G1〜G3のセンターが基板搬送装置1のセンターと本質的に一致するように基板の位置ズレと傾きを補正する。この基板姿勢の補正は、コロ駆動前にあらかじめなされても良いし、搬送中になされても良いが、基板停止中に接触する方が基板へのダメージが小さいのでコロ駆動前にあらかじめなされるのが好ましい。
図1の例では、最も小さい基板G1はコロ3のなかで最も内側の2列で搬送されている。このため、B11=B21となり、
0.5A1≦(B11+B21)/2≦0.7A1 (2)
となるように配置されている。すなわちB11/A1が0.5〜0.7であるのが好ましいが、これは図1の搬送装置を用いた基板G1の幅方向断面の形状を示した模式図である図2aに示すように、この様な配置にすることによって、基板G1に対するコロ列の支持位置は、実質的に基板G1のたわみを最小にする支持点となる。すなわち、ベッセル点として良く知られた、基板中央部たわみと端部たわみが等しくなる特別な支持点に概略等しくなる。B1/A1=0.5〜0.6とするとさらに好ましい。ベッセル点と一致するように、
B1/A1=0.55 (3)
とするとより好ましい。0.5〜0.7の範囲であれば、2列という少ない列数にも関わらず、基板たわみを小さくすることができ安定した搬送を得ることができる。0.5よりも小さいと、B1の外側の基板部分が大きくたわんでしまうので好ましくない。0.7よりも大きいと、B1の内側の基板部分が大きくたわんでしまうので好ましくない。0.5〜0.7の範囲で内外の基板たわみが同程度となるので、基板全体としてたわみが小さくなる。
次に、基板G1の次に小さい基板G2について見てみると、基板G2は4列のコロ列によって搬送されている。この4列のうち、最も内側の2列のコロ列間隔B11と、最も外側の2列のコロ列間隔B22は、以下の関係を満足する。
0.5A2≦(B12+B22)/2≦0.7A2 (4)
となるように配置されている。図1の搬送装置を用いた基板G2の幅方向断面の形状を示した模式図である図2bに示すように、この様な配置にすることによって、基板G2に対するコロ列の支持位置は、実質的に基板G2のたわみを最小にする支持点に近くなる。すなわち、最も外側のコロ列と最も内側のコロ列の中間点がベッセル点に概略等しくなるように配置している。従って、この場合も基板全体としてたわみが小さくなる。
同様に、一番大きい基板G3について見てみると、基板G3は6列のコロ列によって搬送されている。この6列のうち、最も内側の2列のコロ列間隔B13と、最も外側の2列のコロ列間隔B23は、以下の関係を満足する。
0.5A3≦(B13+B23)/2≦0.7A3 (5)
となるように配置されている。この様な配置にすることによって、基板G3に対するコロ列の支持位置は、実質的に基板G3のたわみを最小にする支持点に近くなる。
次に、配置の決定手順を説明する。まず、予め決められたm種類(mは2以上の整数)の幅の基板のうち最も小さい基板を搬送するコロ列数を決定する。たわみを小さくするには多数のコロ列を設ければよいが、コロ列数が多いと問題が多いため、少ないコロ列数でたわみが小さくなるようにするのが良い。これは搬送方向から見た断面で考えた時、多点のベッセル点を全て含む位置にコロを配置するのが好ましい。
多点のベッセル点とは、支持点間の基板たわみ量と支持点より外側の基板端部のたわみ量が等しくなるような特別な支持点である。図3aに示すように、多点ベッセル点より狭い幅のコロ列で支持した場合、基板端部のたわみがコロ列間のたわみより大きくなる。逆に図3cに示すように、多点ベッセル点より広い幅のコロ列で支持した場合、コロ列間の基板たわみが端部のたわみより大きくなる。多点ベッセル点で支持した場合(図3b)基板端部とコロ列間のたわみ量が等しくなり、コロ列数が同じで有ればたわみ量が最も小さくなる。
以下、多点ベッセル点を全て含む位置にコロを配置するためのコロ列の配置の決定方法を説明する。
図4a,4bに、最も小さい基板を3列または4列のコロ列で支持する場合のコロ配置の例を示す。
図4aのように最も小さい基板を等間隔に配置された3列のコロ列で搬送する場合は、最も内側の2列のコロ列間隔B11は中央のコロ列とその外側に位置するコロ列との間隔を指すが、3列のコロ列が等間隔でない場合は、最も基板の中心線に近いコロ列と2番目に近いコロ列の間の間隔を指す。
図4aのように最も小さい基板を等間隔に配置された3列のコロ列で搬送する場合は、
B11/A1=0.36 (6)
とするのがよい。
図4bのように最も小さい基板を等間隔に配置された4列のコロ列(隣り合ったコロ列同士の間隔がB11である4列のコロ列)で搬送する場合は、
B11/A1=0.26 (7)
とするのがよい。
同様に、最も小さい基板を等間隔に配置された5列のコロ列で搬送する場合は、
B11/A1=0.21 (8)
とし、
最も小さい基板を等間隔に配置された6列のコロ列で搬送する場合は、
B11/A1=0.17 (9)
とすると良い。より大きな基板でも同様であるので省略する。
コロ列同士の間隔は完全に等間隔である必要はなく、少なくとも上記(7)〜(9)式で決められるベッセル点を含む位置にコロ列を配置すればよい。
以上のようなベッセル点支持のもと、最も内側と最も外側の2列のコロ列間隔をそれぞれB11、B21としたとき、
0.5A1≦(B11+B21)/2≦0.7A1 (2)
となるように最小のコロ列数と配置が決定できる。
以上、最も小さい基板G1を複数のコロ列で搬送する場合について、例を挙げたがこれに限定するものではなく、多少の幅の違い、あるいはコロ列位置の等分配からの多少のズレは大きな影響を与えない。
また、最適なコロ列数は、上記(2)式を満たしてさえいれば基板剛性によって決めても良い。すなわち、最も小さい基板G1が自身の幅に比して薄い場合や、厚みに比して幅が大きい場合などたわみやすい場合には、必要なたわみ量になるように適宜列数を設定することができる。たわみ量としては2mm以下にするのが良い。より好ましくは1mm以下を目安とする。列数が3列以上になった場合でも、上記(2)式を満たしながら概略ベッセル点位置に配置すれば、少ないコロ列で小さいたわみを得ることができる。
最も小さい幅の基板についてコロ列の配置が決まると、その次に大きい基板幅のコロ列について、(1)式を用いて検討する。もし、2番目のサイズの基板に対し、先に決めたコロ列幅がそのままの位置で(1)式を満たすことができるなら、コロ列を増やす必要はなく、次の基板サイズの検討に移ればよい。このとき、(1)式を満たすために、先に決めた一番内側のコロ幅B1を変更する必要が発生した場合でも、(1)式を満たす範囲であれば変更しても良い。
この様にして、一つ前の基板サイズのコロ列配置では(1)式を満たせない場合になったときに外側にコロ列を追加すれば良い。これを全ての基板サイズについて順次行うことで全てのコロ列の配置が決まるのである。
次に、図5は基板幅の種類が3種類の場合における本発明に係る搬送装置の他の例を示した概略図である。
図5においては、ガラス基板G1〜G3の端面を搬送装置1の片側(進行方向を向いたとき右側)すなわち紙面の下側に寄せて整列させるように、位置決め機構5によって位置ズレと傾きを補正する。また、図5の例では、4列のコロ列が設置されている。他は図1と同様なので説明を省略する。
図5の例では、最も小さい基板G1はコロ列のなかで下端寄りの2列で搬送されている。この2列のコロ列間隔B11(=B21)は、基板G1の幅A1に対して、
0.5A1≦B11≦0.7A1 (2)
となるように配置されている。このときの基板たわみは図1に示した例の場合と同様に小さくすることができる。
次に、基板G1の次に小さい基板G2について見てみると、基板G2は3列のコロ列によって搬送されている。この3列のうちで最も内側の2列のコロ列間隔B12と最も外側の2列のコロ列間隔B22は、
0.5A2≦(B12+B22)/2≦0.7A2 (4)
となるように配置されている。このことによって、図4aに示した場合と同様に、この様な配置にすることによって、基板G2に対するコロ列の支持位置は、実質的に基板G2のたわみを最小にする支持点に近くすることができる。この例では中央のコロ列は両端のコロ列幅B22を2等分する位置にあるがこれに限るものではない。
同様に、一番大きい基板G3について見てみると、基板G3は4列のコロ列によって搬送されている。この4列のうちで最も内側の2列のコロ列間隔B13と最も外側の2列のコロ列間隔B23は
0.5A3≦(B13+B23)/2≦0.7A3 (5)
となるように配置されている。この様な配置にすることによって、基板G3に対するコロ列の支持位置は、実質的に基板G3のたわみを最小にする支持点に近くすることができる。
以上説明してきたように、本発明の基板搬送装置および本発明の基板搬送装置のコロの配置の決定方法によれば、従来より少ないコロ列で、それぞれの基板において、たわみが小さくなるので安定して基板を搬送することができる。
以上、基板幅方向のコロ列の配置について説明してきたが、基板搬送方向のコロ間隔Cについては、搬送する全ての基板に対し、基板の厚さの50〜200倍とすると搬送方向のたわみが小さくなるので望ましい。50倍より小さいと、搬送方向に多数のコロが必要となり不経済であるばかりでなく、密集した状態で設置することが困難になったり、コロの調整やメンテナンス作業が困難になるので好ましくない。また、200倍以上にすると、搬送方向の基板たわみが大きくなりすぎて安定して高速搬送できなくなるので好ましくない。より好ましくは100〜150倍である。たわみ量としては2mm以下にするのが良い。より好ましくは1mm以下を目安とする。また、基板搬送方向のコロ間隔Cは搬送する基板の長さの半分以下にすることが好ましく、さらに好ましくは4分の1以下である。
また、さらに望ましくは以下のように決定することにより、コロに乗り上げる際の振動を効果的に小さくすることができる。
以下、同一コロ列内の搬送方向のコロ間隔Cの好ましい決定方法を図6を用いて説明する。
まず、基板搬送方向のコロ間隔Cを仮決めし、次のコロに乗り上げる直前の基板たわみ量σの最大値δMAXを求める。直前のたわみ量δの求め方としては各種公知の技術が使用できるが、コロ上に基板を乗せた状態を3次元数値解析で仮想的に再現しても良いし、あるいは実際の基板搬送装置を用いた走行テストにおいてレーザー変位計等を用いて実測しても良く、何れの方法を用いても良い。これをすべての基板幅、全てのコロ列について求める。
次に、基板搬送速度Vの最大値VXMAXから、基板の次コロへの乗り上げ速度の最大値VZMAXを式(10)を用いて評価する。
Figure 0005145815
我々は種々の実験によって、基板の乗り上げ速度が鉛直方向の基板の振動の大きさに関係することを突きとめた。我々は検討の結果、この乗り上げ速度VZMAXが50mm/秒以下であれば振動の発生の少ない安定した基板の搬送が可能であることを見出した。VZMAXが50mm/秒より大きければ、許容できない上下振動が発生しやすいので、仮決めしたコロ間隔Cを小さくすることによってVZMAXが50mm/秒以下となるようにする。あるいはコロ径rを大きくする。
また基板搬送速度が小さく乗り上げ速度VZMAXが50mm/秒を大幅に下回る場合、コロ間隔Cを大きくすることができる。あるいはコロ径rを小さくすることができる。
このようにしてコロ間隔Cを決めると、例えば基板の搬送速度を200mm/秒以上に大きくしても振動が大きくならずに安定して搬送できる。
本発明の基板搬送装置においては、前記コロが千鳥格子状に配されていることが好ましい。ここで、千鳥格子状とは、図7に示すように、各コロ列を構成するコロ間の距離は全て概略一定であるが、搬送方向のコロの位置は全てのコロ列で一致しない、すなわち一部のコロ列を構成するコロと他のコロ列を構成するコロが搬送方向に順に配置されている状態をいう。この様な配置にすることにより、基板たわみをあまり大きく悪化させないでコロの個数を減らすことができるので、搬送設備が複雑にならず、設備コストを低く押さえながら、故障が少ない高速搬送可能な基板搬送装置を得ることができる。
以上図1〜7では、基板処理装置に基板を搬送する搬送装置について説明したが、本発明の基板搬送装置はこれに限らず、基板処理装置に内蔵されたコロ搬送装置にも好適に適用できる。特に基板に機能性塗液を塗布する塗布装置やペーストをパターン印刷する印刷装置、処理後の検査装置などでは、装置内部に多くのコロやコロの駆動系を設置する空間的余裕がないので、本発明のコロ配置方法を用いることによって、少ないコロ数の高速基板搬送機構を基板処理装置内に組み込むことができ、生産性を著しく増大することができる。
実施例1
4種類の幅の異なるガラス基板(基板幅×基板長さ=500mm×900mm、600mm×1000mm、700mm×1200mm、800mm×1300mm、基板厚さは何れもt=1.8mm)に対して、半径がr=20mm、材質が高密度ポリエチレン製のコロ列を図8aのように4列配置した。搬送方向間隔Cを380mm(基板厚さの211倍)、千鳥配置とした。
それぞれのサイズの基板100枚についてこの搬送装置で2mの搬送距離を搬送速度200mm/秒で搬送し、搬送方向からのズレを測定した。ズレ量が1mmを超えた搬送異常枚数で評価を行ったところ、表1のように全ての種類で良好な結果を得た。
なお、搬送ズレの評価は以下の基準で判断した。
◎:搬送異常枚数(ズレ量1mm以上)が0枚
○:搬送異常枚数(ズレ量1mm以上)が1〜2枚
△:搬送異常枚数(ズレ量1mm以上)が3〜10枚
×:搬送異常枚数(ズレ量1mm以上)が11枚以上
また、この時、搬送中の次コロ乗り上げ直前たわみ量をレーザー変位計により測定したところ最大で0.7mmであり、乗り上げ速度を式(10)で求めると54mm/秒であった。
実施例2
3種類の幅の異なるガラス基板(基板幅×基板長さ=1400mm×2300mm、2000mm×2300mm、2400mm×2800mm、基板厚さ何れもt=1.8mm)について、半径rが17.5mm、材質が高密度ポリエチレン製のコロ列を図8bのように7列配置した。
搬送方向のコロ間隔Cを200mm(基板厚さの111倍)、非千鳥配置(格子状配置)とした。
それぞれのサイズの基板100枚についてこの搬送装置で5mの搬送距離を搬送速度100mm/秒で搬送し、搬送方向からのズレを測定した。その結果、表2のように全ての種類で非常に良好な結果を得た。この時、搬送中の次コロ乗り上げ直前たわみ量をレーザー変位計により測定したところ平均で最大値δmaxは0.5mmであり、乗り上げ速度24mm/秒となり、50mm/秒の半分以下であった。
比較例1
実施例1と同じ4種類のガラス基板に対して、コロ列の配置を図8cのように設定した。搬送方向間隔Cを380mm(基板厚さの211倍)、千鳥配置とした。
それぞれのサイズの基板100枚についてコロ列配置の他は実施例1と同じ条件で搬送し、搬送方向からのズレを測定した。表2のように基板2、3においてズレが多く発生し、良好な結果は得られなかった。
また、この時、搬送が悪化した基板3において搬送中の次コロ乗り上げ直前たわみ量をレーザー変位計により測定したところ最大で0.9mmと大きく、乗り上げ速度も62mm/秒と50mm/秒より大きかった。
Figure 0005145815
Figure 0005145815
プラズマディスプレイあるいは液晶ディスプレイなど薄型ディスプレイの製造装置。
本発明は塗布装置のガラス基板搬送方法だけでなく、コロを用いたその他の基材すなわち、樹脂板、金属板、シリコンウェハなどの搬送に適用することができる。特にパーティクルの発生などを嫌うクリーンルームでの使用には好適である。
本発明に係る搬送装置の一例を示した模式図である。 図1の搬送装置を用いた基板G1の幅方向断面の形状を示した模式図である。 図1の搬送装置を用いた基板G2の幅方向断面の形状を示した模式図である。 多点ベッセル点より狭い幅のコロ列で支持した場合の基板のたわみを示す模式図である。 多点ベッセル点で支持した場合の基板のたわみを示す模式図である。 多点ベッセル点より広い幅のコロ列で支持した場合の基板のたわみを示す模式図である。 最も小さい基板を3列のコロ列で支持する場合のコロ配置の例を示す模式図である。 最も小さい基板を4列のコロ列で支持する場合のコロ配置の例を示す模式図である。 本発明に係る搬送装置の他の例を示した模式図である。 本発明に係る搬送装置における搬送方向のたわみを示した模式図である。 本発明に係る搬送装置のさらに他の例におけるコロの配置を示した模式図である。 実施例1のコロ配置を説明した模式図である。 実施例2のコロ配置を説明した模式図である。 比較例1のコロ配置を説明した模式図である。
符号の説明
1 基板搬送装置
2 基板処理装置
3 コロ
4 駆動軸
5 位置決め機構
6 基板搬送方向
A1 基板1の基板幅
A2 基板2の基板幅
A3 基板3の基板幅
A4 基板4の基板幅
B11 基板1を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔
B12 基板2を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔
B13 基板3を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔
B14 基板4を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔
B21 基板1を支えるコロ列のうち最も外側の2列のコロ列間隔
B22 基板2を支えるコロ列のうち最も外側の2列のコロ列間隔
B23 基板3を支えるコロ列のうち最も外側の2列のコロ列間隔
B24 基板4を支えるコロ列のうち最も外側の2列のコロ列間隔
C 搬送方向のコロ間隔
G1 基板1
G2 基板2
G3 基板3
G4 基板4

Claims (6)

  1. 基板の搬送方向に配列した複数のコロから構成されるコロ列を複数列有し、予め決められたm種類(mは2以上の整数)の幅の基板を、コロ間隔を調整することなく、少なくとも2列のコロ列により搬送する基板搬送装置であって、1〜m種類目までの各基板(i番目の基板の幅をAiとする)について、該基板を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔をB1i、最も外側の2列のコロ列間隔をB2iとしたとき、全ての基板についてコロ列間隔B1i、B2iの関係が下記式(1)を満足するようにコロが配置されていることを特徴とする基板搬送装置。
    0.5Ai≦(B1i+B2i)/2≦0.7Ai (1)
  2. 全ての前記コロ列において、前記コロの基板搬送方向の間隔が全ての基板に対し、基板の厚さの50〜200倍となるようにコロが配されている請求項1に記載の基板搬送装置。
  3. 前記コロが概略千鳥格子状に配されている請求項1または2記載の基板搬送置。
  4. 基板の幅方向位置を規制する位置決め手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の基板搬送装置。
  5. 前記m種類の基板で最も小さい幅A1の基板を支える複数のコロ列の位置が、多点のベッセル点を全て含む位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板搬送装置。
  6. 基板の搬送方向に配列した複数のコロから構成されるコロ列を複数列有し、予め決められたm種類(mは2以上の整数)の幅の基板を、コロ間隔を調整することなく、それぞれ2列以上のコロ列により搬送する基板搬送装置のコロ配置の決定方法であって、幅Ai(iは1以上m以下の整数)の基板を支えるコロ列のうち最も内側の2列のコロ列間隔をB1iと最も外側の2列のコロ列間隔をそれぞれB2iとしたとき、全ての基板幅Aiについてコロ列間隔B1i、B2iの関係が下記式(1)を満足するようにコロを配置することを特徴とする基板搬送装置のコロ配置の決定方法。
    0.5Ai≦(B1i+B2i)/2≦0.7Ai (1)
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