JP6089798B2 - 鋼板の連続矯正方法及び装置 - Google Patents
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このように、鋼板をロール矯正機によって矯正する際には、通常、複数パスを要することが多い(例えば、特許文献1参照)。
鋼板を複数パスで矯正する場合には、ロール矯正機の前後面の搬送テーブルを1枚の鋼板のみで占有し、その鋼板を往復搬送しながらロール矯正機での矯正が行われている(例えば、特許文献2参照)。
また、複数の鋼板を一組にして複数パスで矯正する場合にも、複数の鋼板をロール矯正機に送り込む時点では、これらの複数の鋼板を個別に搬送することが行われている(例えば、特許文献3参照)。
上記特許文献3に記載のように、複数の鋼板を一組にして複数パスで矯正することで、上記特許文献1及び2に記載の場合よりも、矯正ピッチを短縮でき、生産性を向上させることができるが、複数の鋼板をロール矯正機に送り込む時点では、これら複数の鋼板が、個別に搬送されるので、矯正ピッチの短縮及び生産性の向上には、限界があった。
また、前記ロール矯正機の前面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に前面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することが好ましい。
さらに、前記ロール矯正機の後面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に後面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報と前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、さらに、前記前面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された前面停止位置基準センサを有
し、前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、さらに、前記後面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された後面停止位置基準センサを有
し、前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することが好ましい。
図1は、本発明の一実施形態に係る鋼板の連続矯正装置の一実施例の構成を示す模式的断面図である。
なお、ここでは、ロール矯正機12の前面とは、矢印aで示す鋼板Sの搬送方向の上流側であり、鋼板Sを複数パスで矯正する場合の最初のパス(又は奇数パス目)を開始する側のことを言う。一方、ロール矯正機12の後面とは、鋼板Sの搬送方向aの下流側で、鋼板Sを複数パスで矯正する場合の偶数パス目を開始する側のことを言う。また、ここでは、上流及び下流は、鋼板Sの搬送方向aに対して定義するものとする。
ロール矯正機12は、図示しないが、さらに、公知のロール矯正機と同様に、上矯正ロール26a〜26dをそれぞれ支持する上バックアップロールと、この上バックアップロールを軸受けを介して取り付けるための上フレームと、上フレームに取り付けられ、上フレーム、上バックアップロールを介して上矯正ロール26a〜26dによる鋼板Sの圧下率(又は圧下量)を調整する圧下装置、例えば鋼板の入側圧下率を調整する入側圧下装置及び鋼板の出側圧下率を調整する出側圧下装置と、下矯正ロール28a〜28eをそれぞれ支持する下バックアップロールと、この下バックアップロールを軸受けを介して取り付けるための下フレームと、を有する。
本発明においては、前後の鋼板Sの板厚の差が大きいと、圧下率の設定に時間がかかるので、複数枚の鋼板Sを一組にする場合、鋼板Sの板厚が近いものを一組にするのが好ましいが、板厚の差が他の鋼板Sと大きく異なるものは1枚の鋼板Sのみを一組としても良く、一組にする鋼板Sの枚数には特に制限を設ける必要はない。
なお、本発明においては、複数枚の鋼板Sを一組にして連続矯正を行うので、コントローラ24による一組の複数枚の鋼板Sの矯正のための圧下率(矯正の圧下設定)が各鋼板Sで異なる場合には、各鋼板の矯正を開始する前に、各鋼板の圧下設定を行う必要があるが、矯正のための圧下率(矯正の圧下設定)が各鋼板Sで同一である場合には、圧下設定を行わずに、各鋼板Sをそのまま連続して矯正する。このような場合には、最初に先行して矯正を行う先行の鋼板Sに対しては、予め圧下設定を行うようにするのが好ましい。
前面搬送テーブル14は、一組をなす複数の鋼板Sを、奇数パス目で、1枚ずつ順次ロール矯正機12に送り込み、偶数パス目で、1枚ずつ順次ロール矯正機12から受け取るもので、一組をなす全ての鋼板Sの矯正が完了したら、これらの一組をなす全ての鋼板Sは図示しないクレーン等により前面搬送テーブル14上から移動される。なお、前述のように、奇数パス目で矯正が完了した場合には、それに続く偶数パス目を省略することができる。この場合、鋼板Sは、後面搬送テーブル16上から、図示しないクレーンなどにより移動され、あるいは、さらに下流へ搬送される。
一方、前面搬送テーブル14は、例えば、コントローラ24の制御の下、戻りのパス、即ち偶数パス目においては、ロール矯正機12から、往復パスで矯正されて、逆方向cに抜けた鋼板Sを、コントローラ24による圧下設定が異なる場合には、必要に応じて、逆方向cに搬送し、後行の鋼板Sがロール矯正機12で矯正されている間、その下流側先端が停止基準位置Paに来るように停止させる。一方、コントローラ24による圧下設定が同一である場合には、ロール矯正機12から逆方向cに抜けた鋼板Sを停止基準位置Paに停止させることなく搬送しても良い。
また、奇数パス目では、コントローラ24の制御の下、先行する鋼板Sがロール矯正機12で矯正されている間に、前面搬送テーブル14が2枚以上の後行の鋼板Sを同時に搬送する場合、コントローラ24による圧下設定が異なる場合には、前面搬送テーブル14は、ロール矯正機12に最も近い1枚の後行の鋼板Sを停止基準位置Paに停止させ、その後に続く1枚以上の後行の鋼板Sを、その時点の位置で停止させて、停止した2枚以上の後行の鋼板Sの間に、衝突しないように、所定の間隔を空けておくのが好ましい。これに対し、コントローラ24による圧下設定が同一である場合には、前面搬送テーブル14は、ロール矯正機12に最も近い1枚の後行の鋼板Sを停止基準位置Paに停止させることなく搬送して、ロール矯正機12に送り込み、2枚以上の後行の鋼板Sを同時に搬送することを続けても良い。
また、偶数パス目では、コントローラ24の制御の下、前面搬送テーブル14が2枚以上の後行の鋼板Sを同時に搬送する場合、ロール矯正機12を抜けた矯正済鋼板Sを受け取り、必要に応じて、逆方向cに搬送して、停止基準位置Paに停止させ、その上流側にある先行する1枚以上の鋼板Sを、その時点の位置で停止させ、停止した2枚以上の先行する鋼板Sの間に所定の間隔を空けておくのが好ましい。これに対し、コントローラ24による圧下設定が同一である場合には、前面搬送テーブル14は、矯正済鋼板Sを停止基準位置Paに停止させることなく、2枚以上の後行の鋼板Sを同時に搬送することを続けとも良い。
後面搬送テーブル16は、一組をなす複数の鋼板Sを、奇数パス目で、1枚ずつ順次ロール矯正機12から受け取り、全ての鋼板Sを受け取った後に、偶数パス目で、1枚ずつ順次全てのロール矯正機12に送り込む。
また、後面搬送テーブル16は、同様に、圧下設定が異なる場合には、コントローラ24の制御の下、奇数パス目において、後行の鋼板Sbがロール矯正機12を抜ける前に、停止基準位置Pbに停止していた先行の鋼板Saを搬送方向aに搬送して、衝突しないように、所定の間隔を空けて、ロール矯正機12を抜けた後行の鋼板Sbを受け取り、同様に、停止基準位置Pbに停止させておき、一組をなす全ての鋼板Sを受け取るまで、順次矯正済鋼板Sの停止基準位置Pbへの停止及び搬送を繰り返す。こうして、後面搬送テーブル16は、2枚以上の鋼板Sを、同時に搬送し、それぞれ所定の間隔を空けて停止させる。
後面搬送テーブル16は、圧下設定が異なる場合には、コントローラ24の制御の下、一組をなす全ての矯正済鋼板Sがロール矯正機12に送り込まれるまで、1枚ずつ順次矯正済鋼板Sのロール矯正機12への送り込み、並びに後続の矯正済鋼板Sの逆方向cへの搬送及び停止基準位置Pbや所定間隔を空けた位置への停止を繰り返す。
なお、上述したように、先行の鋼板Sと後行の鋼板はSで、コントローラ24による圧下設定が異なる場合には、後面搬送テーブル16は、奇数パス目においてロール矯正機12を抜けた矯正済鋼板S、及び、偶数パス目においてロール矯正機12に送り込む前の鋼板Sを停止基準位置Pbに停止させるが、圧下設定が同一である場合には、後面搬送テーブル16は、奇数パス目においても、偶数パス目においても、鋼板Sを、停止基準位置Pbに停止させることなく、そのまま搬送させるのが良い。
なお、奇数パス目で矯正が完了した場合には、それに続く偶数パス目を省略することができる。この場合、鋼板Sは、後面搬送テーブル16上から、図示しないクレーンなどにより移動され、あるいは、さらに下流へ搬送される。
また、前面搬送テーブル14及び後面搬送テーブル16において、前後2枚の鋼板Sの間に空ける所定の間隔は、停止する時や搬送が開始された時に、前後2枚の鋼板Sが衝突しない間隔であれば、どのような間隔でも良いが、例えば1mや1.5mであれば良い。
なお、前面停止位置基準センサ18及び後面停止位置基準センサ20は、鋼板Sの一方の端部がそれぞれ停止基準位置Pa及びPbに来たことを検出できればどのようなものでも良いが、例えば、発光受光素子からなるフォトインタラプタや光電管等の鋼板Sの光の遮断/通過を検出する光学センサや光電素子を用いたセンサ等が好ましく、例えば、受光状態でオフ、遮光状態でオンとなるセンサ等を用いることができる。前面停止位置基準センサ18及び後面停止位置基準センサ20の検出結果は、コントローラ24に送信され、前面搬送テーブル14及び後面搬送テーブル16における鋼板Sの搬送・停止の制御、並びにロール矯正機12における鋼板Sの矯正・搬送の制御に用いられる。
本発明では、板厚測定器22は、鋼板Sの板厚が概略測定できれば、どのようなものでも良く、特に制限はないが、図示例のように、上下に複数のレーザ距離計等からなる平坦度計22a,22bの一部を板厚測定器22と兼用としても良い。
例えば、鋼板Sの裏側の平坦度計22bで鋼板Sの平坦度を計測する場合には、平坦度計22bを構成するレーザ距離計は、平坦度の計測に必要な個数を設置するのがよい。また、例えば、鋼板Sの表側の平坦度計22aを鋼板Sの板厚を測定するために板厚測定器22として兼用する場合には、平坦度計22aを構成するレーザ距離計の個数は平坦度計22bを構成するレーザ距離計の個数より少なくても良いが、設置する位置は、平坦度計22bを構成するレーザ距離計の設置位置に対応する位置とするのが好ましい。
本発明に係る鋼板の連続矯正装置(ロール矯正設備)は、基本的に以上のように構成される。
図2は、本発明の鋼板の連続矯正方法の最初のパス、1パス目の矯正手順の一実施例を示すフローチャートであり、図3(a)〜(e)は、図1に示す鋼板の連続矯正装置(ロール矯正設備)における鋼板の搬送及び矯正の順序を模式的に示す断面図である。
なお、ここでは、代表例として、2枚の鋼板Sa、Sbを一組とした場合について説明する。なお、ロール矯正設備10には、鋼板Sa、鋼板Sbの順で搬送されてきたものとしている。したがって、奇数パス目(上流側から下流側に向かうパス)では、鋼板Saが先行材、鋼板Sbが後行材となり、偶数パス目(下流側から上流側に向かうパス)では、鋼板Sbが先行材、鋼板Saが後行材となる。
ステップS12において、板厚測定器22によって搬送中の鋼板Saの板厚を測定し、上位計算機(図示せず)から送られてきた鋼板Saの板厚情報と一致していることを確認する。ここで、搬送中の鋼板Saの測定板厚と鋼板Saの板厚情報との一致確認は、後述するステップS14の鋼板Saの一時停止中に行われても良い。なお、偶数パス目では、鋼板Saと鋼板Sbの搬送方向が逆転するので、本ステップは不要である。
次に、ステップS16において、停止中に、鋼板Saに対するロール矯正機12の圧下設定を行う。次いで、圧下設定が完了したら、ステップS18において、前面搬送テーブル14を駆動して鋼板Saと鋼板Sbを同時に搬送し、鋼板Saをロール矯正機12に送り込み、鋼板Saの1パス目の矯正を行う。なお、既に、停止基準位置Paでの鋼板Saの停止時点で、鋼板Saに対するロール矯正機12の圧下設定が完了している場合には、停止後直ちに、若しくは停止せずにそのまま、連続して鋼板Saをロール矯正機12に送り込んでも良い。
次に、ステップS21において、先行の鋼板Saと後行の鋼板Sbとで、コントローラ24による圧下設定が同一であるか否かの判定を行う。
判定の結果、コントローラ24による圧下設定が同一である場合には、ステップS20の板厚測定に引き続き、前面搬送テーブル14が駆動されて鋼板Sbが前進された結果、鋼板Sbの先端部が通過して前面停止位置基準センサ18がオン(ON)となり、鋼板Sbの先端部が検出されても、前面搬送テーブル14は、鋼板Sbを停止基準位置Paに停止させることなく連続して搬送して、後述するステップS28に移行し、鋼板Sbをロール矯正機12に送り込む。
一方、判定の結果、コントローラ24による圧下設定が異なる場合には、ステップS22に移行する。
次に、ステップS22においては、ステップS20の板厚測定に引き続き、前面搬送テーブル14が駆動されて鋼板Sbが前進された結果、鋼板Sbの先端部が通過して前面停止位置基準センサ18がオン(ON)となり、鋼板Sbの先端部を検出したら、図3(c)に示すように、鋼板Sbをその位置で一時停止させる。ここで、鋼板Sbは、停止基準位置Paで停止する。
次に、ステップS26において、鋼板Saの停止中に、鋼板Sbに対するロール矯正機12の圧下設定を行う。次いで、圧下設定が完了したら、ステップS28に移行する。
次に、鋼板Sbの圧下設定が鋼板Saと同一である場合や、鋼板Sbの圧下設定が完了している場合には、ステップS28において、前面搬送テーブル14を駆動して鋼板Sbを搬送し、鋼板Sbをロール矯正機12に送り込み、鋼板Sbの1パス目の矯正を行う。即ち、鋼板Sbの圧下設定が鋼板Saと異なり、既に、停止基準位置Paでの鋼板Sbの停止時点で、鋼板Sbに対するロール矯正機12の圧下設定が完了している場合には、停止後直ちに、若しくは停止せずにそのまま、連続して鋼板Sbをロール矯正機12に送り込んでも良い。
なお、上述したように、先行の鋼板Saと後行の鋼板Sbとで、コントローラ24による圧下設定が同一である場合には、前面停止位置基準センサ18で鋼板Sbの先端部が検知された場合であっても、前面搬送テーブル14は、鋼板Sbを停止基準位置Paに停止させることなく連続して搬送するので、ステップS28において、鋼板Sbをロール矯正機12に送り込み、鋼板Sbの矯正を、鋼板Saの矯正に連続して行う。このため、先行して矯正される鋼板Saがロール矯正機12を抜け、後面搬送テーブル3上に移動されて、後面搬送テーブル3によって搬送され、後面停止位置基準センサ20によって鋼板Sbの後端部が検出されても、後面搬送テーブル3は、鋼板Saを停止基準位置Pbで停止させること無く搬送するのが良い。
したがって、2パス目の鋼板Sb及び鋼板Saの矯正は、上述した1パス目のステップS10〜S30の各手順に基づいて行えば良いので、詳細な説明は省略する。しかし、2パス目の鋼板Sb及び鋼板Saの搬送方向は、1パス目の鋼板Saと鋼板Sbの搬送方向aと逆転し、その逆方向cとなり、鋼板Sbが先行材、鋼板Saが後行材となるので、各ステップの説明において、鋼板Saと鋼板Sbとを互いに入れ替え、また、前面搬送テーブル14と後面搬送テーブル16とを互いに入れ替え、前面停止位置基準センサ18と後面停止位置基準センサ20とを互いに入れ替える必要がある。
そして、予め設定された回数の往復パスが終了すると、再び前面搬送テーブル14付近に設置されたクレーン(図示せず)等を使用して、鋼板Sa、鋼板Sbが前面搬送テーブル14上から移動され、次工程に供される。ここで、奇数パス目で矯正が完了した場合には、それに続く偶数パス目を省略することができる。この場合、鋼板Sは、後面搬送テーブル16上から、図示しないクレーンなどにより移動され、あるいは、さらに下流へ搬送される。
但し、その際に、鋼板Sの板厚が同一でない板厚の差が大きい鋼板が混在している場合には、各鋼板Sのパス回数が同じになるようにロール矯正機12の圧下設定をそれぞれの鋼板について個別に行うか、あるいは、パス回数が少なくてすむ鋼板Sには矯正を行わないパス(空パス)を設けて各鋼板Sのパス回数が同じになるようにしても良い。
本発明の鋼板の連続矯正方法は、基本的に以上のように構成される。
12 ロール矯正機
14 前面搬送テーブル
16 後面搬送テーブル
18 前面停止位置基準センサ
20 後面停止位置基準センサ
22 板厚測定器
22a、22b 平坦度計
24 コントローラ
26a〜26d 上矯正ロール
28a〜28e 下矯正ロール
30 テーブルローラ
S、Sa、Sb 鋼板
Claims (18)
- 鋼板をロール矯正機によって複数パスで矯正するに際し、複数枚の鋼板を一組にして同時に搬送を開始し、前記一組の前記複数の鋼板を一組にして往復搬送しながら、前記一組の前記複数の鋼板に対する圧下設定が同一であるか否かの判定を行い、該判定を行った結果、前記一組の前記複数の鋼板の内の前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板と、該先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板との圧下設定が同一である場合、又は前記先行の鋼板と前記後行の鋼板との圧下設定が異なり、前記後行の鋼板が前記ロール矯正機に送り込まれる前に、前記後行の鋼板に対する前記ロール矯正機の圧下設定が完了している場合には、前記後行の鋼板を停止させることなく、前記先行の鋼板と前記後行の鋼板とを連続して矯正することを特徴とする鋼板の連続矯正方法。
- 前記一組の前記複数の鋼板に対する矯正の圧下設定が同一である場合には、前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板を矯正中に、同時に、前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板を矯正することを特徴とする請求項1に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 前記ロール矯正機の前面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に前面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 前記ロール矯正機の後面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に後面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報と前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することを特徴とする請求項3に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 鋼板をロール矯正機によって複数パスで矯正するに際し、複数枚の鋼板を一組にして同時に搬送を開始し、前記一組の前記複数の鋼板を一組にして往復搬送しながら連続して矯正し、
前記一組の前記複数の鋼板に対する矯正の圧下設定が同一である場合には、前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板を矯正中に、同時に、前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板を矯正することを特徴とする鋼板の連続矯正方法。 - 前記ロール矯正機の前面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に前面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することを特徴とする請求項5に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 前記ロール矯正機の後面の搬送テーブルにおいて、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に後面停止位置基準センサを設置し、各鋼板の板厚情報と前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御することを特徴とする請求項6に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 前記ロール矯正機において先に矯正を開始する前記先行の鋼板と前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する前記後行の鋼板とについて、矯正の圧下設定が同一である場合には、
前記先行の鋼板に続いて前記後行の鋼板が前記前面停止位置基準センサで検知されても、前記後行の鋼板を前記前面の搬送テーブルの前記停止基準位置で一時停止させることなく、前記先行の鋼板が前記ロール矯正機による矯正を受けて前記ロール矯正機を抜ける前に、前記後行の鋼板を前記ロール矯正機に送り込むこととし、
前記先行の鋼板と前記後行の鋼板とについて、矯正の圧下設定が異なる場合には、
前記先行の鋼板に続いて前記後行の鋼板が前記前面停止位置基準センサで検知された時点で、前記後行の鋼板を前記前面の搬送テーブルの前記停止基準位置で一時停止させ、
前記先行の鋼板が前記ロール矯正機による矯正を受けて前記ロール矯正機を抜け、前記後面の搬送テーブル上に移動し、かつ前記後行の鋼板に対する前記ロール矯正機の圧下設定が完了した時点で、前記前面の搬送テーブル上で一時停止していた前記後行の鋼板を前記ロール矯正機に送り込むことを特徴とする請求項6または7に記載の鋼板の連続矯正方法。 - 前記ロール矯正機の前記前面の搬送テーブルに板厚測定手段を設置して、この板厚測定手段によって各鋼板の板厚を確認することを特徴とする請求項3、4、及び6〜8のいずれか1項に記載の鋼板の連続矯正方法。
- 鋼板を矯正するロール矯正機と、
前記ロール矯正機の前面に配置され、前記ロール矯正機において矯正されている鋼板の後に矯正が開始される少なくとも1枚の鋼板を搬送する、又は停止させておく前面の搬送テーブルと、
前記ロール矯正機の後面に配置され、前記ロール矯正機において先に矯正された少なくとも1枚の鋼板を搬送する、又は停止させておく後面の搬送テーブルと、
複数枚の鋼板を一組にして、前記ロール矯正機、並びに前記前面の搬送テーブル及び/又は前記後面の搬送テーブルで同時に往復搬送しながら鋼板を前記ロール矯正機によって複数パスで連続して矯正するように、前記ロール矯正機、前記前面の搬送テーブル及び前記後面の搬送テーブルによる各鋼板の搬送を制御するコントローラとを有し、
前記コントローラは、前記ロール矯正機、並びに前記前面の搬送テーブル及び/又は前記後面の搬送テーブルにおいて、前記一組の前記複数の鋼板の搬送を同時に開始すると共に、前記一組の前記複数の鋼板に対する圧下設定が同一であるか否かの判定を行い、該判定を行った結果、前記一組の前記複数の鋼板の内の前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板と、該先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板との圧下設定が同一である場合、又は前記先行の鋼板と前記後行の鋼板との圧下設定が異なり、前記後行の鋼板が前記ロール矯正機に送り込まれる前に、前記後行の鋼板に対する前記ロール矯正機の圧下設定が完了している場合には、前記後行の鋼板を停止させることなく、前記先行の鋼板と前記後行の鋼板とを連続して矯正するように制御することを特徴とする鋼板の連続矯正装置。 - 前記コントローラは、前記一組の前記複数の鋼板に対する矯正の圧下設定が同一である場合には、前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板を矯正中に、同時に、前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板を矯正するように制御することを特徴とする請求項10に記載の鋼板の連続矯正装置。
- さらに、前記前面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された前面停止位置基準センサを有し、
前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御する請求項10または11に記載の鋼板の連続矯正装置。 - さらに、前記後面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された後面停止位置基準センサを有し、
前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御する請求項12に記載の鋼板の連続矯正装置。 - 鋼板を矯正するロール矯正機と、
前記ロール矯正機の前面に配置され、前記ロール矯正機において矯正されている鋼板の後に矯正が開始される少なくとも1枚の鋼板を搬送する、又は停止させておく前面の搬送テーブルと、
前記ロール矯正機の後面に配置され、前記ロール矯正機において先に矯正された少なくとも1枚の鋼板を搬送する、又は停止させておく後面の搬送テーブルと、
複数枚の鋼板を一組にして、前記ロール矯正機、並びに前記前面の搬送テーブル及び/又は前記後面の搬送テーブルで同時に往復搬送しながら鋼板を前記ロール矯正機によって複数パスで連続して矯正するように、前記ロール矯正機、前記前面の搬送テーブル及び前記後面の搬送テーブルによる各鋼板の搬送を制御するコントローラとを有し、
前記コントローラは、前記ロール矯正機、並びに前記前面の搬送テーブル及び/又は前記後面の搬送テーブルにおいて、前記一組の前記複数の鋼板の搬送を同時に開始するように制御するとともに、前記一組の前記複数の鋼板に対する矯正の圧下設定が同一である場合には、前記ロール矯正機において先に矯正を開始する先行の鋼板を矯正中に、同時に、前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する後行の鋼板を矯正するように制御することを特徴とする鋼板の連続矯正装置。 - さらに、前記前面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された前面停止位置基準センサを有し、
前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記前面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御する請求項14に記載の鋼板の連続矯正装置。 - さらに、前記後面の搬送テーブルの、前記一組の各鋼板が一時停止する際の基準となる停止基準位置に設置された後面停止位置基準センサを有し、
前記コントローラは、前記一組の各鋼板の板厚情報及び前記後面停止位置基準センサの検知結果に基づいて、各鋼板の搬送を制御する請求項15に記載の鋼板の連続矯正装置。 - 前記コントローラは、前記ロール矯正機において先に矯正を開始する前記先行の鋼板と前記先行の鋼板に続いて矯正を開始する前記後行の鋼板とについて、矯正の圧下設定が同一である場合には、前記先行の鋼板に続いて前記後行の鋼板が前記前面停止位置基準センサで検知されたことを示す検知結果を受けても、前記後行の鋼板を前記前面の搬送テーブルの前記停止基準位置で一時停止させることなく、前記先行の鋼板が前記ロール矯正機による矯正を受けて前記ロール矯正機を抜ける前に、前記後行の鋼板を前記ロール矯正機に送り込むように制御し、前記先行の鋼板と前記後行の鋼板とについて、矯正の圧下設定が異なる場合には、前記先行の鋼板に続いて前記後行の鋼板が前記前面停止位置基準センサで検知されたことを示す検知結果を受けて、前記後行の鋼板を前記前面の搬送テーブルの前記停止基準位置で一時停止させ、
前記先行の鋼板が前記ロール矯正機による矯正を受けて前記ロール矯正機を抜け、前記後面の搬送テーブル上に移動したことを示す情報、及び前記後行の鋼板に対する前記ロール矯正機の圧下設定が完了したことを示す情報を受けて、前記前面の搬送テーブル上で一時停止していた前記後行の鋼板を前記ロール矯正機に送り込むように制御することを特徴とする請求項15または16に記載の鋼板の連続矯正装置。 - さらに、前記ロール矯正機の前記前面の搬送テーブルに設置された板厚測定手段を有し、
前記コントローラは、前記板厚測定手段によって各鋼板の板厚を確認することを特徴とする請求項12、13、及び15〜17のいずれか1項に記載の鋼板の連続矯正装置。
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