JP5144319B2 - シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水構造及び止水方法 - Google Patents

シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水構造及び止水方法 Download PDF

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この発明は、例えば、シールド電線におけるドレーン線とアース線とをジョイントするジョイント部の止水構造に関する。
近年、燃費向上や排ガス低減などのために、エンジンが電子的に制御された自動車が一般的になっており、このようなエンジンが電子制御された自動車は、エンジンを電子制御するエンジン電子制御ユニット(Electronic Control Unit、以下においてECUという)をエンジンルーム内に設置することが多い。
このエンジンECUに導入される電線はノイズ防止のためにシールド電線が用いられることが多い。なお、シールド電線は、ドレーン線と複数のコア線とが、シールド層で共に束ねられ、その外側を被覆層で被覆した電線である。
ドレーン線は、複数の素線からなり、編組または撚りによって成形され、かつ被覆のない導体である。コア線は、信号伝達用の被覆電線である。シールド層は、金属箔や金属メッシュ等が用いられている。
なお、シールド電線におけるシールド層と、エンジンECU内の接地端子とをノイズ防止のために導通させるためには、シールド層に接触しているドレーン線を、エンジンECU内の接地端子に導通させる必要がある。
しかし、被覆のない編組線または撚り線で構成されたドレーン線をエンジンECU内に直接導入することは困難であるため、ドレーン線に被覆電線であるアース線を接続し、アース線をエンジンECU内に導入することとなる。このときのドレーン線とアース線との接続は、アース線の被覆を剥き露出させた芯線とドレーン線とをジョイント端子に挿入し、外部からカシメて圧着するカシメ接続や、アース線の芯線とドレン線を、端子等を用いずに集合させて加圧しつつ、超音波振動や抵抗加熱を加えて溶着させる方法もある。
また、エンジンルーム内は水がかかることが多いので、上述したようにエンジンルーム内にエンジンECUを配置する場合、エンジンECU自体は防水性を有しているものの、ドレーン線とアース線とのジョイント部から、アース線の被覆内側を伝ってエンジンECU内部まで水が浸入する場合がある。
詳述すると、ジョイント部では被覆電線であるアース線の被覆が除去されており、カシメ等によって接続されたジョイント端子に水がかかると、毛細管現象によってアース線の芯線間に水が浸入し、被覆内を伝って水がエンジンECU内まで浸入するためと考えられる。
一方、ドレーン線は被覆のない編組線または撚り線であるため、ドレーン線部分が被水すると、ドレーン線の素線間を伝わってシールド電線内に水が浸入するとともに、ジョイント端子を介してアース線側に水が浸入する惧れもある。
このため、エンジンECUに導入されるアース線だけでなく、シールド電線のドレーン線、それらを接続するジョイント部も止水する必要があり、シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水性を確保するために、ジョイント部をペースト状のシール材で覆う止水方法が提案されている(特許文献1参照)。
これにより、シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水性を確保することができる。しかし、特許文献1のようなシール材を用いてジョイント部を覆うような止水方法では、シール材の硬さと、シール部の径が太くなることによって、シールド線の取扱性が低下するとともに、シールド電線で構成するハーネスの柔軟性が低下するといった問題があった。
また、シールド層はノイズ防止のためにあるので、シールド層を剥がす区間はできるだけ短いことが望ましく、必然的にドレーン線とアース線とのジョイント部はエンジンECUに近いところに設けられることが多い。さらには、近年の自動車では、設置するシールド電線の数が増加する傾向にあるが、このようにして、エンジンECUの付近に柔軟性の低い防水シール部が集中し、車両組付け性が悪化するという問題もあった。
特開2007−109684号公報
この発明は、ドレーン線とアース線とのジョイント部を、取扱性を低下させることなく確実に止水することのできる止水構造を提供することを目的とする。
この発明は、複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における端部から前記コア線と前記ドレーン線とが延出され、延出した前記コア線は、車両のエンジン制御ユニット内部に導入され、延出した前記ドレーン線は、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線の少なくとも他端側が露出した他端側露出部分に接続され、前記アース線は、一端が接地端子に接続され、前記アース線の前記他端側露出部分と、前記シールド電線の端部から延出された前記ドレーン線の露出部分と、前記ドレーン線の露出部分、及び前記アース線の前記他端側露出部分を接続するジョイント手段とでなるジョイント部に、少なくとも前記素線及び前記芯線間に浸透する樹脂系の止水剤で構成した止水部を備え、前記樹脂系の止水剤を、シリコーン樹脂系止水剤で構成し、前記止水部を、前記ジョイント部と前記シールド電線の端部とを一体に包み込んで形成したシールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水構造であることを特徴とする
の発明の態様として、前記アース線の一端に接続される前記接地端子を、車両のエンジン電子制御ユニット内に配置することができる。
また、この発明は、複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における前記ドレーン線と、一端が接地端子に接続され、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線における他端側の導体とを、それぞれ露出させ、前記アース線の前記他端側露出部分に向けて前記シールド電線の端部から延出された前記ドレーン線の露出部分と、前記アース線の他端側露出部分とを、ジョイント手段で接続し、該ジョイント手段、前記ドレーン線の露出部分、及び前記アース線の他端側露出部分で構成するジョイント部と、前記ドレーン線が延出されるとともに、車両のエンジン制御ユニット内部に導入されるように前記コア線が延出される前記シールド電線の端部とに、樹脂系の止水剤としてシリコーン樹脂系止水剤を浸透させて、これらジョイント部と前記シールド電線の端部とを、一体に包み込む止水部を形成するシールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水方法であることを特徴とする
記複数の素線からなり、被覆のないドレーン線は、被覆のない編組線で構成されたドレーン線あることを含む。
上記ジョイント部は、シールド電線から延出して露出するドレーン線と、前記アース線の被覆が剥かれて露出する導体と、これらをジョイント手段で接続するジョイント箇所とで構成する部分であることを含む。
上記ジョイント手段は、ジョイント端子や金属スリーブ等のジョイント体を用いたカシメ接続や、アース線の芯線とドレン線を、端子等を用いずに集合させて加圧しつつ、超音波振動や抵抗加熱を加えて溶着させる接続であることを含む。
上記ドレーン線とアース線の他端との接続は、前記シールド層を導通するために、シールド層を構成する金属箔に接触しているドレーン線と、一端が接地端子に接続されたアース線とを接続することを含む。
上記素線及び前記芯線間に浸透する樹脂系の止水剤とは、少なくとも素線及び芯線間へ浸透することのできる流体状の樹脂系の止水剤であり、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、あるいはウレタン樹脂系の止水剤であることを含む。
上記ジョイント部に樹脂系の止水剤を浸透させるは、流体状である樹脂系の止水剤にジョイント部を浸漬する方法や、流体状である樹脂系の止水剤をジョイント部に滴下したり、塗布する方法で浸透させることを含む。
このように、複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における前記ドレーン線と、一端が接地端子に接続され、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線の他端とを接続するジョイント部において、少なくとも前記素線及び前記芯線間に浸透する樹脂系の止水剤で構成した止水部を備えたことによって、ドレーン線とアース線とのジョイント部を、樹脂系の止水剤で構成された止水部で被覆して確実に止水することができる。
詳しくは、ジョイント手段、ドレーン線の露出部分及びアース線の露出する前記他端側導体部分で構成するジョイント部を止水部で止水するとともに、止水部を構成する樹脂系の止水剤が芯線間や素線間に浸透しているため、毛細管現象による芯線間や素線間への水の浸入を防止することができる。
したがって、電気的・機械的に信頼性の高い、シールド電線のドレーン線とアース線のジョイント部を構成することができる。
また、止水部を樹脂系の止水剤で構成したことによって、シールド電線の取扱性の低下を防止するとともに、シールド電線で構成するハーネス柔軟性を低下させることなく止水効果を得ることができる。したがって、例えば、車両への組付け性の低下を防止することができる。
さらにまた、前記樹脂系の止水剤を、シリコーン樹脂系止水剤で構成したことによって、硬化前の粘度、又は硬化後の柔軟性や止水性能等の所望性能を有するとともに、耐熱性、耐寒性及び耐候性に優れた止水部を構成することができる。
また、前記アース線の一端に接続される前記接地端子が車両のエンジン電子制御ユニット内に配置されても、エンジンECU内に水が浸入することを防止できるシールド電線のドレーン線とアース線のジョイント部を構成することができる。
また、シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部を、複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における前記ドレーン線と、一端が接地端子に接続され、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線における他端側の導体とを、それぞれ露出させ、前記アース線の前記他端側露出部分に向けて前記シールド電線の端部から延出された前記ドレーン線の露出部分と、前記アース線の他端側露出部分とを、ジョイント手段で接続し、該ジョイント手段、前記ドレーン線の露出部分、及び前記アース線の他端側露出部分で構成するジョイント部と、前記ドレーン線が延出されるとともに、車両のエンジン制御ユニット内部に導入されるように前記コア線が延出される前記シールド電線の端部とに、樹脂系の止水剤としてシリコーン樹脂系止水剤を浸透させて、これらジョイント部と前記シールド電線の端部とを、一体に包み込む止水部を形成するシールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水方法で止水することによって、容易かつ確実にシールド電線のジョイント部を止水することができる。
したがって、シールド電線で構成するハーネス製造の際の止水作業が容易となり、低コスト化することができる。また、シールド電線におけるコア線の数が増えても、同様の止水作業で止水できるため、利便性が向上する。
さらにまた、前記樹脂系の止水剤を、シリコーン樹脂系止水剤で構成したことによって、硬化前の粘度、又は硬化後の柔軟性や止水性能等の所望性能を有するとともに耐熱性、耐寒性及び耐候性に優れた止水を構成することができる。
殊に、低粘度のシリコーン樹脂系止水剤を用い、流体状の止水剤にジョイント部を浸漬させて止水部を形成する場合、低粘度のシリコーン樹脂系止水剤が素線間や芯線間に浸透するため、より止水性の高い止水部を容易に構成することができる。
この発明によれば、ドレーン線とアース線とのジョイント部を、取扱性を低下させることなく確実に止水することのできる止水構造を提供することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
シールド電線10におけるドレーン線11と、アース線20とのジョイント区間30の止水は、図1に示すように、ジョイント端子31、並びに前記ドレーン線11及び前記アース線20の露出する前記導体21で構成するジョイント区間30を止水するシリコーン止水部40で構成している。なお、図1はシールド電線10のドレーン線11とアース線20とをジョイントするジョイント区間30の概略図を示している。
シールド電線10は、図2に示すように、複数の素線からなる編組線であるドレーン線11と、被覆電線であるコア線12とを、金属箔からなるシールド層13で被覆し、該シールド層13の外側を被覆層14で被覆して構成している。なお、図2はシールド電線10の構成を説明するシールド電線10の断面図を示している。
アース線20は、車両のエンジンECU100内に配置された接地端子(図示省略)に接続され、導体21が複数の芯線からなる被覆電線である。
ジョイント区間30は、複数の素線からなり、シールド電線10から延出するドレーン線11と、アース線20の他端側20aの導体21と、ドレーン線11と導体21とをカシメ接続するジョイント端子31とで構成している。
ジョイント端子31、並びに前記ドレーン線11の露出部分及び前記アース線20の露出する導体21で構成するジョイント区間30を内包して止水するシリコーン止水部40は、ドレーン線11の素線間及び導体21の芯線間に浸透するシリコーン樹脂系止水剤で構成している。
なお、本実施例において、シリコーン止水部40はジョイント区間30を内包して止水しているが、ジョイント区間30の表面全体を覆うことなく、ドレーン線11の素線間及び導体21の芯線間にシリコーン樹脂を確実に浸透させて構成してもよい。
上記構成を詳述すると、シールド電線10は、6本のコア線12と、編組線であるドレーン線11とを、金属箔で構成したシールド層13で束ね、その外側を被覆層14で被覆して構成し、ドレーン線11とシールド層13とは接触して導通性を有している。
そして、ドレーン線11は、シールド電線10の被覆層14及びシールド層13が剥かれた端部10aからコア線12とともに延出している。
このように、シールド電線10の端部10aから延出したコア線12は、エンジンECU100内部に導入され、端部10aから延出したドレーン線11にはアース線20が接続される。なお、ドレーン線11に接続されたアース線20のエンジンECU100側の端部は、コア線12と同様にエンジンECU100内部に導入されて接地端子に接続されている。
このように、エンジンECU100内部に導入されて接地端子に接続されたアース線20は、ノイズを逃がすための電線であり、一般に、JASO(日本自動車技術会の規格)ではAVSS線と呼ばれる自動車用極薄肉型低圧電線(絶縁被覆層が薄い被覆線)が用いられる。
このように、シールド電線10は、アース線20を介してドレーン線11をエンジンECU100内の接地端子に接続することによって、ドレーン線11と導通するシールド層13のシールド性を確保している。
このようなジョイント区間30をシリコーン止水部40で止水することによる、シールド電線10におけるジョイント区間30の止水は、ドレーン線11の素線間やアース線20の導体21の芯線間内に浸み込む程度の低粘度の流体状であるシリコーン樹脂にジョイント区間30を浸して構成している。なお、本実施例において、低粘度のシリコーン樹脂として粘性が0.6Pa・sである低粘度シリコーン樹脂を用いている。
詳しくは、ジョイント区間30を流体状であるシリコーン樹脂に浸漬して、導体21の芯線間やドレーン線11の素線間にシリコーン樹脂を充填した後、このシリコーン樹脂を熱などによって硬化させてシリコーン止水部40を形成している。
このように、ジョイント区間30を止水するシリコーン止水部40は、アース線20の導体21を構成する芯線間の隙間および芯線と被覆の隙間や、ドレーン線11の素線間の隙間に低粘度のシリコーン樹脂を充填させているため、アース線20の導体21の露出部分、シールド電線10の端部10aから延出したドレーン線11、及びジョイント端子31に水がかかっても、毛細管現象による水の吸い上げを防止でき、エンジンECU100への水の浸入を防止することができる。
また、シールド電線10の端部10aから延出したドレーン線11の露出部分の素線間にシリコーン樹脂が充填されているので、ドレーン線11が被水した場合であっても、カシメ接続するジョイント端子31を介してアース線20に水が浸入することを防止している。
さらに、図1に示すように、シリコーン止水部40はシールド電線10の端部10aを一体的にシリコーン樹脂で覆うと、シールド電線10の内部への水の浸入も防止でき、より確実な止水性を確保できるのでより好ましい。
なお、本実施例においてはシールド電線10の端部10aを覆う部分のシリコーン止水部40に粘性が50Pa・sの高粘度のシリコーン樹脂を用いているが、例えば、薄いシート状のブチルゴムを巻き付けてもよい。
このように、流体状態において低粘度であるシリコーン樹脂にジョイント区間30を浸漬することによって、アース線20の導体21の芯線間やドレーン線11の素線間の隙間を充填するとともに、ジョイント区間30とシールド電線10の端部10aとを一体的に包み込むことができるシリコーン止水部40を形成し、容易な止水作業で確実な止水性能を実現することができる。
また、シリコーン止水部40によって、ジョイント区間30とシールド電線10の端部10aとを一体的に包み込んでいるため、シールド電線10の取扱性を低減することなく、確実な止水性能を実現することができる。したがって、車両組付け性の悪化も防止することができる。
また、ドレーン線11の露出部分、すなわちシールド電線10の端部10aから延出する延出部分の長さは短いことが好ましいが、実際にはドレーン線11とアース線20の接続の作業のために適宜の所定長さ(数十〜長い場合は100mm)が必要であり、そのため水がかかる面積が大きくなり、ドレーン線11に接続されたアース線20への水の浸入の可能性は高まる。しかし、ジョイント区間30とシールド電線10の端部10aとをシリコーン止水部40が一体的に包み込んでいるため、確実に止水することができる。
なお、シリコーン止水部40は熱によって硬化されているが、また、硬化させない場合は、シリコーン樹脂が流れ落ちないように、ジョイント区間30を、高粘度のシリコーン樹脂、テープ、熱収縮チューブ、樹脂製のキャップ、あるいは薄いシート状のブチルゴム等で覆ってもよい。
さらには、シリコーン止水部40を構成する低粘度のシリコーン樹脂の外側に、高粘度のシリコーン樹脂や薄いシート状のブチルゴム等をさらに被せても良く、それをさらに樹脂性のキャップ等で覆っても良い。
このように、キャップや熱収縮チューブやテープ等を用いた場合であっても、例えば、シール材でドレーン線全体を覆う場合と比べて、ハーネスの柔軟性は良好に保たれる。
また、ドレーン線11と、アース線20の導体21とはジョイント端子31でカシメて接続されているが、金属スリーブを用いてカシメ接続してもよい。
さらには、ドレーン線11と、アース線20の導体21を集合させて加圧しつつ、超音波振動や抵抗加熱を加える溶着によって接続してもよい。
また、本実施例においては、シリコーン止水部40にシリコーン樹脂を用いたが、浸漬可能な流体状のエポキシ樹脂やウレタン樹脂で構成してもよい。
なお、上記実施例において、ジョイント区間30を流体状であるシリコーン樹脂に浸漬して、導体21の芯線間やドレーン線11の素線間にシリコーン樹脂を充填した後、このシリコーン樹脂を熱などによって硬化させてシリコーン止水部40を形成したが、滴下や塗布によってシリコーン止水部40を形成してもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のジョイント部は、ジョイント区間30に対応し、
以下同様に、
止水部は、シリコーン止水部40に対応し、
ジョイント手段は、ジョイント端子31に対応し、
エンジン電子制御ユニットは、エンジンECU100に対応し、
アース線の他端側露出部分は、アース線20の導体21の露出部分に対応し、
するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
シールド電線のドレーン線とアース線のジョイント区間の概略図。 シールド電線の構成を説明するシールド電線の断面図。
10…シールド電線
11…ドレーン線
12…コア線
13…シールド層
14…被覆層
20…アース線
20a…他端側
21…導体
30…ジョイント区間
31…ジョイント端子
40…シリコーン止水部
100…エンジンECU

Claims (3)

  1. 複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における端部から前記コア線と前記ドレーン線とが延出され、
    延出した前記コア線は、車両のエンジン制御ユニット内部に導入され、延出した前記ドレーン線は、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線の少なくとも他端側が露出した他端側露出部分に接続され、前記アース線は、一端が接地端子に接続され、
    前記アース線の前記他端側露出部分と、
    前記シールド電線の端部から延出された前記ドレーン線の露出部分と、
    前記ドレーン線の露出部分、及び前記アース線の前記他端側露出部分を接続するジョイント手段とでなるジョイント部に、少なくとも前記素線及び前記芯線間に浸透する樹脂系の止水剤で構成した止水部を備え、
    前記樹脂系の止水剤を、
    シリコーン樹脂系止水剤で構成し、
    前記止水部を、前記ジョイント部と前記シールド電線の端部とを一体に包み込んで形成した
    シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水構造。
  2. 前記アース線の一端に接続される前記接地端子を、
    車両のエンジン電子制御ユニット内に配置した
    請求項1に記載のシールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水構造。
  3. 複数の素線からなり、被覆のないドレーン線と、被覆電線であるコア線とを、前記ドレーン線に接触するシールド層で束ね、その外側を絶縁被覆層で被覆して構成したシールド電線における前記ドレーン線と、
    一端が接地端子に接続され、導体が複数の芯線からなる被覆電線であるアース線における他端側の導体とを、それぞれ露出させ、
    前記アース線の前記他端側露出部分に向けて前記シールド電線の端部から延出された前記ドレーン線の露出部分と、前記アース線の他端側露出部分とを、ジョイント手段で接続し、
    該ジョイント手段、前記ドレーン線の露出部分、及び前記アース線の他端側露出部分で構成するジョイント部と、前記ドレーン線が延出されるとともに、車両のエンジン制御ユニット内部に導入されるように前記コア線が延出される前記シールド電線の端部とに、樹脂系の止水剤としてシリコーン樹脂系止水剤を浸透させて、これらジョイント部と前記シールド電線の端部とを、一体に包み込む止水部を形成する
    シールド電線におけるドレーン線とアース線とのジョイント部の止水方法。
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