JP5144128B2 - 速度計 - Google Patents
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Description
しかしながら、歩数を正確に求めることは比較的容易だが、正確な歩幅の設定が困難である。
例えば、特許文献1には、歩数×歩幅で求める移動距離の精度を高めるため、ピッチに応じて歩幅を調整するようにした発明が開示されている。
また、特許文献2には、加速度と歩幅の相関を利用し、加速度から正確な歩幅を求め、それに歩数を掛けて移動距離を求めるようにした発明が開示されている。
しかしながら、「ピッチと歩幅」、「加速度と歩幅」いずれもある程度の相関はあるが、条件が限定されたり、相関が弱かったりと、歩幅について十分な精度が得られない。したがって、歩幅に基づいて正確な速度を求めることは困難という問題がある。
また、前記関係式算出手段は、前記予備モードにおいて、前記使用者が予め定めた所定速度及び所定移動ピッチで複数回移動することによって得られる前記加速度信号レベルの平均値と、前記移動速度及びピッチとの関係に基づいて前記関係式を算出するように構成してもよい。
また、前記加速度センサ手段は、相互に感度軸が異なる複数の加速度センサを含むように構成してもよい。
また、前記速度を表示する表示手段を有し、前記表示手段は腕に装着して使用されるように構成してもよい。
また、前記加速度センサ手段からの加速度信号に基づいて歩数を算出する歩数算出手段を備えて成るように構成してもよい。
図7は、本実施の形態に使用する加速度センサの装着部位を示す図である。
加速度センサ703からの加速度信号に基づいて算出した歩行速度は、無線送信等によって、手首に装着した表示部704により表示する。
本実施の形態に係る速度計は、加速度センサから出力される加速度の、所定時間における平均値と使用者の移動速度に高い相関があり、この相関は、加速度センサの装着部位を脚部に限定すれば歩行ピッチに依存しないという知見に基づいて成されたものである。
尚、図8の特性は、加速度センサ703を使用者701の足部705の甲に装着した状態で計測したものであるが、つま先から大腿部に至る脚部702のいずれの部位に、直接的に、あるいは、衣服や靴等に装着することによって間接的に装着しても同様の結果が得られると考えられる。
図1は、本発明の実施の形態に係る速度計のブロック図である。
図1において、速度計は、使用者の歩行を検出して、その加速度に対応するレベルの加速度信号を出力する検出部101、操作スイッチ等によって構成され速度計測開始操作等の各種操作を行う入力部102、検出部101からの加速度信号に基づいて歩行速度の算出処理等を行う処理部103、計測した歩行速度や歩数等を表示する表示部104、記憶部105、発振部120、歩行パルス検出部121及びスピーカ122を備えている。
加速度センサ部106は、X軸方向の感度軸を有し加速度に応じた信号レベルのアナログ形式の加速度信号を出力する加速度センサ109、加速度センサ109からの加速度信号をサンプリングすることによってアナログ/デジタル(A/D)変換して、対応する信号レベルのデジタル形式加速度信号を出力する加速度レベル検出部110を備えている。
また、加速度センサ113の出力部には、加速度センサ113からの加速度信号に基づいて、歩行に対応する歩行パルス信号を出力する歩行パルス検出部121が接続されている。
記憶部105は、処理部103が実行するプログラムを記憶したROMおよび処理部103がプログラムを実行する際に作業領域等として使用されるRAMから構成される。記憶部105のRAMには、検出部101からの加速度信号に基づいて速度算出を行うための速度演算式の記憶領域115、速度データの記憶領域116、特定速度時の加速度データ1、2、3の記憶領域117、118、119が設けられている。また、図示していないが、歩数やピッチ等のデータを記憶するデータ記憶領域が設けられている。
表示部104は処理部103と有線によって接続するように構成できるが、図7で説明したように、無線によって処理部103と接続するように構成してもよい。
スピーカ122は、処理部103の制御の下、予備モードにおいて所定周波数でピッチ音を出力したり、予備モードや計測モードにおいて警報音を出力する等の報音動作を行う。
関係式算出手段は、予備モードにおいて前記使用者の歩行速度、前記加速度信号及び歩行ピッチの関係式を算出することができる。記憶手段は少なくとも前記関係式を記憶することができる。
速度算出手段は、計測モードにおいて前記加速度センサ手段からの加速度信号を受信し、前記加速度信号、前記ピッチ算出手段が算出した歩行ピッチ、前記記憶手段に記憶した前記関係式を用いて前記使用者の歩行速度を算出することができる。
表示手段は前記速度を表示できると共に、歩数及び/又はピッチも表示でき、例えば、腕に装着して使用するように構成できる。
報音手段は、予備モードにおいて所定周波数でピッチ音を出力することができる。
また、図4及び図5は、前記予備モードにおいて表示部104の表示内容を示す図である。
以下、図1〜図5を用いて、予備モードの動作を説明する。
処理部103は、入力部102による予備モード開始操作に応答して、表示部104が図4(a)の表示を行うように制御する。
使用者は、表示部104の表示を見て、入力部102のボタンを押して予備モードでの計測スタートを入力する。
また、予備モード開始にともない、各加速度センサ109、111、113も歩行検出動作を開始して、加速度に応じた信号レベルのアナログ形式加速度信号を出力する。
処理部103は、前記計測スタートを検出して計測を開始すると、表示部104を図4(b)の計測中表示に切り換えるように制御する。
加速度レベル=√(XA2+YA2+ZA2)
尚、本実施の形態では、3つの加速度センサ109、111、113を用いているため、加速度レベルを前記式によって算出したが、用いる加速度センサの数や条件等に応じて、適宜適切な式を用いて算出することができる。
次に処理部103は、記憶部105に記憶していた加速度レベルの積算値に、今回計測した加速度レベルを積算して、新たな加速度レベルの積算値を記憶部105に保存する(ステップS207)。
使用者は、1分間歩行した時点で、入力部102を操作して計測ストップ指示を入力する。処理部103は、処理ステップS208において、使用者が入力部102から計測ストップ指示を入力したと判断すると、計時動作を終了する(ステップS209)。同時に処理部103は、表示部104を図4(c)の計測終了表示に切り換えるように制御する。
平均加速度レベル1=加速度レベル積算値/カウンタの計数値
次に処理部103は、算出した平均加速度レベル1、平均速度1及びピッチ値1を対応付け、これを特定速度時加速度データ1として記憶部105の記憶領域117に記憶し、第1回目の計測処理を終了する(ステップS211)。
使用者は、表示部104の表示を見て、入力部102のボタンを押して予備モードでの第2回目の計測スタートを入力し、ピッチ値2に対応する周波数(例えば、第1回目と同じピッチ110歩/分に相当する110回/分)のピッチ音2を報音開始するように制御する(ステップS202)。同時に、処理部103は、発振部120からの時計信号に基づいて計時動作を開始する(ステップS203)。
処理部103は、予備モードでの第2回目の計測スタートを検出すると、第1回目の計測と同様の処理を行い、下記式によって単位時間当たりの平均加速度レベル2を算出する。
次に処理部103は、算出した平均加速度レベル2、平均速度2及びピッチ値2を対応付け、これを特定速度時加速度データ2として記憶部105の記憶領域118に記憶し、第2回目の計測処理を終了する(ステップS201〜S211)。
平均加速度レベル2=加速度レベル積算値/カウンタの計数値
第2回目と同じ速度である。
次に処理部103は、算出した平均加速度レベル3、平均速度3及びピッチ値3を対応付け、これを特定速度時加速度データ3として記憶部105の記憶領域119に記憶し、第3回目の計測処理を終了する。
平均加速度レベル3=加速度レベル積算値/カウンタの計数値
平均速度=a×平均加速度レベル+b×ピッチ値+c
このようにして平均速度、平均加速度レベル及びピッチ値の関係式が求められるため、以後、処理部103は、前記速度演算式を用いて、検出部101からの加速度信号に基づいて、当該使用者の平均歩行速度を算出することが可能になる。
処理部103は、入力部102による計測開始指示を検出すると(ステップS601)、計測動作を開始する。
処理部103は、入力部102による計測終了(ストップ)指示を検出した場合には処理を終了するが(ステップS602)、前記指示を検出しない場合には、サンプリングタイミングが到来したか否かを判断する(ステップS603)。
処理部103は、処理ステップS603において、サンプリングタイミングが到来していないと判断すると、歩行パルス検出部121が歩行を検出して対応する歩行パルス信号を出力したか否かを判断する(ステップS615)。
処理部103は処理ステップS615において、歩行パルス検出部121が歩行パルス信号を出力していないと判断した場合には、そのまま処理ステップS602へ戻る。
処理部103は、各加速度レベル検出部110、112、114からのデジタル形式加速度信号を検出し、処理ステップS205と同様にして、加速度レベルを計測する(ステップS604)。尚、用いる加速度センサの数や条件等に応じて、適宜適切な式を用いて算出することができることは前記同様である。
次に、処理部103は、その内部カウンタの計数値に1加算する(ステップ606)。前記カウンタの計数値は、1つの加速度レベル検出部からの加速度信号を計測した数に相当する。
次に、処理部103は、前記カウンタをリセットして計数値を零にする(ステップS609)。
続いて処理部103は、前記速度演算式を参照し(ステップS612)、前記速度演算式に前記平均加速度レベル及びピッチ値を代入することによって、平均速度を算出する(ステップS613)。
また、歩行時に発生する加速度信号に基づいて歩行速度を算出するため、歩数と歩幅設定値をもとに歩行速度を演算する従来の速度計よりも高い精度で歩行速度を計測することが可能である。
また、使用者が歩幅を予め設定する必要はなく、また、歩行時の歩行状態(意図的な歩幅変更)に影響されない精度の高い速度計を実現することが可能になる。
また、速度計全体を一体構成する必要はなく、使用者の利便性を考慮して、加速度センサを搭載した送信部と、表示部を搭載した受信部とを別々の装置としてシステム構成することも可能である。この場合、送信部から受信部へデータを送信する方式として無線通信方式の利用も可能である。
102・・・入力部
103・・・処理部
104・・・表示部
105・・・記憶部
106〜108・・・加速度センサ部
109、111、113・・・加速度センサ
110、112、114・・・加速度レベル検出部
115〜119・・・記憶領域
120・・・発振部
121・・・歩行パルス検出部
122・・・スピーカ
Claims (9)
- 使用者の脚部に装着して使用され、前記使用者の移動によって生じる加速度に対応するレベルの加速度信号を出力する加速度センサ手段と、
前記加速度センサ手段を用いて前記使用者の移動速度、加速度信号及び移動ピッチの関係式を算出する関係式算出手段と、
少なくとも前記関係式を記憶する記憶手段と、
前記加速度信号に基づいて前記使用者の移動ピッチを算出するピッチ算出手段と、
前記加速度センサ手段から加速度信号を受信し、前記加速度信号、前記ピッチ算出手段が算出した移動ピッチ、前記記憶手段に記憶した前記関係式を用いて前記使用者の移動速度を算出する速度算出手段とを備え、
前記関係式算出手段は、前記使用者が予め定めた所定速度及び所定移動ピッチで移動することによって得られる前記加速度信号のレベルと、前記移動速度及びピッチとの関係に基づいて前記関係式を算出することを特徴とする速度計。 - 前記関係式算出手段は、前記使用者が予め定めた所定速度及び所定移動ピッチで複数回移動することによって得られる前記加速度信号レベルの平均値と、前記移動速度及びピッチとの関係に基づいて前記関係式を算出することを特徴とする請求項1記載の速度計。
- 前記関係式はY=aX+bZ+c(但し、Yは平均移動速度、Xは前記加速度信号レベルの平均値、Zは前記移動ピッチ、a、b及びcは定数)であり、前記関係式算出手段は、3回の計測結果に基づいて前記定数a、b、cを算出することを特徴とする請求項1又は2記載の速度計。
- 前記加速度センサ手段は、相互に感度軸が異なる複数の加速度センサを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の速度計。
- 少なくとも前記加速度センサ手段は前記使用者の足部に装着して使用されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の速度計。
- 前記速度を表示する表示手段を有し、前記表示手段は腕に装着して使用されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の速度計。
- 前記加速度センサ手段からの加速度信号に基づいて歩数を算出する歩数算出手段を備えて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の速度計。
- 使用者の脚部に装着して使用され、前記使用者の移動によって生じる加速度に対応するレベルの加速度信号を出力する加速度センサ手段と、
前記加速度センサ手段を用いて前記使用者の移動速度、加速度信号及び移動ピッチの関係式を算出する関係式算出手段と、
少なくとも前記関係式を記憶する記憶手段と、
前記加速度信号に基づいて前記使用者の移動ピッチを算出するピッチ算出手段と、
前記加速度センサ手段から加速度信号を受信し、前記加速度信号、前記ピッチ算出手段が算出した移動ピッチ、前記記憶手段に記憶した前記関係式を用いて前記使用者の移動速度を算出する速度算出手段とを備え、
前記関係式算出手段は、前記使用者が予め定めた所定速度及び所定移動ピッチで複数回移動することによって得られる前記加速度信号レベルの平均値と、前記移動速度及びピッチとの関係に基づいて前記関係式を算出することを特徴とする速度計。 - 使用者の脚部に装着して使用され、前記使用者の移動によって生じる加速度に対応するレベルの加速度信号を出力する加速度センサ手段と、
前記加速度センサ手段を用いて前記使用者の移動速度、加速度信号及び移動ピッチの関係式を算出する関係式算出手段と、
少なくとも前記関係式を記憶する記憶手段と、
前記加速度信号に基づいて前記使用者の移動ピッチを算出するピッチ算出手段と、
前記加速度センサ手段から加速度信号を受信し、前記加速度信号、前記ピッチ算出手段が算出した移動ピッチ、前記記憶手段に記憶した前記関係式を用いて前記使用者の移動速度を算出する速度算出手段とを備え、
前記関係式はY=aX+bZ+c(但し、Yは平均移動速度、Xは前記加速度信号レベルの平均値、Zは前記移動ピッチ、a、b及びcは定数)であり、前記関係式算出手段は、3回の計測結果に基づいて前記定数a、b、cを算出することを特徴とする速度計。
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