JP2006293860A - 歩数計 - Google Patents

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Abstract

【課題】歩数の計数精度が向上するとともに向きにる精度変化が少ない歩数計を提供することにある。
【解決手段】歩数計本体Hは、3軸加速度センサ1と、演算処理装置2と、メモリ部3と、電池電源4とを内蔵するとともに、表示面を外部に露出させた表示器5と、操作釦を有する操作入力部6とを備えている。演算処理装置2は、3軸加速度センサ1から出力される3軸の加速度値の合成値Aを算出し、更にその平方根の値を出力する合成値算出機能20aと合成値算出機能20aからの出力値の大きさに基づいて歩数を計数する歩数計数機能20bからなる歩数算出手段20と、この歩数算出手段20から出力される歩数値を表示器5に表示させる機能やメモリ部3の読み書きを制御する制御処理手段21を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、歩数計に関するものである。
従来、ベルトに装着せず、ポケット等に入れても測定できる歩数計が提供されている(例えば特許文献1)。この歩数計は複数の加速度センサと、角度検出センサとの組み合わせにより、角度センサが検出する本体の向きに対応した加速度センサの出力信号を選択する方法や、複数の加速度センサの内、加速度センサの振動の大きい振動出力を取り出す方法が採用されている。
特開平9−223214号公報(段落番号0018,0038)
ところで、上述の特許文献1に開示されている歩数計の構成では、歩数計の向きによって同じ加速度を与えた場合でも加速度センサの出力値が異なってくるため、選択された方向に対応する加速度センサの出力値が定められた値以上となった数を歩数と計数するのみでは、精度の良い計数ができないという問題があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、歩数の計数精度が向上するとともに向きによる精度変化が少ない歩数計を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、3軸加速度センサと、該3軸加速度センサから出力される3軸の加速度値の合成値を算出するとともに該合成値の大きさに基づいて歩数を算出する歩数算出手段とを備えていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、3軸の加速度値の合成値を用いることで、歩数計の向きがどの方向に向いていても歩数を正確に計数することができ、一方向の出力値のみで歩数を計数する場合に比べて精度変化も少ない、
請求項2の発明では、請求項1の発明において、一定期間の前記合成値の平均、標準偏差、分散の何れか一つの演算値と、当該演算値に対応して予め定めた閾値とを比較して演算値が閾値を越えているか否かにより歩数算数手段による歩数算出の有/無を決定する手段を備えていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、一定期間の歩数の計数誤差が少なくなる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、進行方向の加速度変動量が予め定められた閾値とを比較して加速度変動量が越えているか否かにより歩数算出検出の有/無を決定する手段とを備えていることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、定位置で上下動作と歩行とを区別することで、歩数の計数精度を高めることができる。
請求項4の発明では、請求項1の発明において、一定期間の前記合成値の平均、標準偏差、分散の何れか一つの演算値と、当該演算値に対応して予め定めた閾値とを比較して演算値が閾値を越え且つ進行方向の加速度変動量が予め定められた閾値を越えているか、否かにより歩数算出手段による歩数算出の有/無を決定する手段を備えていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、一定期間の歩数の計数誤差を無くし且つ歩数の計数精度を高めることができる。
請求項5の発明では、請求項1乃至4の何れかの発明において、歩数算出手段で算出する所定単位歩数及び該所定単位歩数の最初の一歩と最後の一歩の時刻差とに基づいて歩行速度を算出する算出手段を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、歩行速度計測機能を併せ持った歩数計を提供することができる。
請求項6の発明では、請求項1乃至5の何れか記載の発明において、前記歩数算出手段が3軸加速度センサの出力をサンプリングして取り込む周期は、出力値が歩行中を示す所定値以上の場合の周期より、前記出力値が前記所定値未満のときのサンプリング周期を長くしていることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、歩行中でない場合の3軸加速度センサのサンプリング周期を長くすることで、3軸加速度センサでの消費電力を小さくし、且つ歩数算出手段の演算負担を小さくして、演算に要する消費電力を小さくすることができ、結果電源として電池を用いた場合の電池消耗の低減が図れる。
請求項7の発明では、請求項1乃至6の何れか記載の発明において、前記3軸加速度センサの加速度の大きさと向きとで操作情報を取り込むユーザーインタフェースを有していることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、歩数計を手で振ったりすることで、操作入力ができ、そのため操作釦を用いる操作入力部を設ける必要も無く、また操作釦の大きさの限界から制限されていた歩数計の小型化が可能となり、しかも3軸加速度センサを操作情報の信号源として兼用できるため、コストも高くならない。
本発明は、3軸の加速度値の合成値を用いることで、歩数計の向きがどの方向に向いていても歩数を正確に計数することができ、一方向の出力値のみで歩数を計数する場合に比べて精度変化も少ないという効果がある。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、3軸加速度センサ1と、マイクロコンピュータからなる演算処理装置2と、メモリ部3と、電池電源4と、歩数等を含む情報を表示するための液晶表示器のような表示器5と、設定や操作のための押釦群からなる操作入力部6とから構成され、歩数計本体Hの内部に3軸加速度センサ1と、演算処理装置2と、メモリ部3と、電池電源4とを内蔵するとともに、表示器5を表示面が外部に臨むように歩数計本体Hに装着し、操作入力部6を押釦が外部から操作可能なように歩数計本体Hに装着してある。
演算処理装置2は、3軸加速度センサ1から出力される3軸の加速度値を所定周期でサンプリングするとともに、サンプリング毎に3軸の加速度値の合成値を算出して歩数を計数する歩数算出手段20と、表示器4に対する制御、操作入力部6の操作情報の処理、更にメモリ部3の読み書きの制御を担う制御処理手段21とを歩数計の基本機能としてソフトウェアで実現している。
ここで歩数算出手段20は3軸の加速度値の合成値の平方根を算出する合成値算出機能20aと、算出された合成値の平方根に基づいて歩数を計数する歩数計数機能20bとを備えており、合成値算出機能20aは3軸加速度センサ1から出力される各軸X、Y、Zの加速度の値をa、a、aとしたとき、合成した加速度値、つまり合成値Aを以下の式(1)に基づいて算出する。
A= a +a +a …(1)
而して例えば、3軸加速度センサ1が直流成分を検出可能な場合、歩数計が静止している場合は必ず重力加速度1Gが合成値Aとして求まることになる。また、静止していない場合も直流成分として、必ず1Gが合成値Aに含まれることになる。
従って合成値Aの平方根の値は重力加速度を含んだ歩数計が受けた加速度の大きさであり、この大きさは歩数計の向きによらない。つまり、歩数計がどの向きに合っても正確に歩数を算出することが可能である。
而して、歩数算出手段20の合成値算出機能20aで算出した合成値Aの平方根の値を取り込む歩数計数機能20では、歩数計数のために予めメモリ部3に登録している閾値T2と合成値Aの平方根の値とを比較して合成値Aの平方根の値が閾値T1を超えていれば一歩と計数して計数値を積算する処理を行い、その時点の積算値を歩数データとして制御処理手段21へ送出する。
尚合成値算出機能20aでの演算を簡単にするために平方根を取らない合成値Aをそのまま用いても構わない。
さて制御処理手段21では歩数算出手段20から送られてくる歩数データを表示器4で数値表示するための処理を行って表示データを表示器4に送ることで、表示値を積算値の変化に応じて時々刻々更新表示させることで被測定者に現時点の歩数を提示する。
尚計数した歩数をメモリ部3に累積保存して、1週間単位や1か月単位での歩数総計の確認等ができるようになっている。
操作入力部6は歩数計測スタート/ストップの操作、累積保存している歩数総計のリセット、更に表示を歩数計測スタートから現時点までの歩数表示や累積保存している歩数総計の表示など歩数計として必要な操作ができるようになっており、操作された入力情報は制御処理手段21に取り込まれ、表示器5の制御、メモリ部3の読み書き制御が為されるようになっている。
(実施形態2)
ところで、被操作者が歩数計を装着又は携行しているものの歩行していない状態(例えば電車に乗車している場合)などにおいても振動が歩数計に伝わって、これにより3軸加速度センサ1が出力する加速度値の合成値Aに基づいて歩数算出手段20が歩数を計数してしまう恐れがある。
そこで瞬間的な加速度の検出や、少しの動きではある一定以上の加速度値を示さない場合には歩数計数を行わないように、歩数計数手段20内に図2に示すように上述の合成値Aの一定期間の平均値(又は分散値或いは標準偏差値)を算出し、この算出結果と予めメモリ部3に登録してある閾値T2とを比較して、算出結果が閾値T2以上無ければ歩行していないと判断して歩数計数機能20bに対して合成値Aの平方根の値と閾値T1との比較に基づいた歩数計数を止める指示を与える、つまり歩数計数を無くす処理を行う歩行判断機能20cを付加した点に特徴がある。
而して、本実施形態では、合成値Aの一定期間の平均値(又は分散値或いは標準偏差値)が閾値T2未満の場合、歩数を計数しないことにより、期間の歩数の計数誤差を少なくすることができることになる。
尚その他の構成は実施形態1に準ずるため、実施形態1の構成及びその説明を参照してここでは図示及び説明を省略する。
尚上述の歩行判断機能20cの代わりに、定位置で被測定者が定位置で上下する場合には前後方向の加速度はほとんど生じないが、歩行している場合は、上下動に加え進行方向の加速度が歩行周期に合わせて変化するため、3軸加速度センサ1の各軸の加速度値の変化を検出することで歩行であるか否かを判断する歩行判断機能を用いても良い。該歩行判断機能と、上述の歩行判断機能20cとを併用して両機能が共に歩行と判断したときのみ歩数計数機能20bによって歩数計数を行うようにして良く、この場合一層の歩数計数の精度を高めることができる。
(実施形態3)
ところで歩数が計数できれば、歩行速度を算出することが可能となるが、例えば一歩と計数したときの時刻と、次に一歩と計数したときの時刻を、3軸加速度センサ1の加速度検出信号をサンプリングする周期を最小単位として保存し、次の一歩を計数したときの時刻と先に保存した時刻との時間間隔で、予め設定している被測定者の歩幅を割ると歩行速度を算出することができるが、計数エラーがあったときには誤差が多くなる。
本実施形態では、実施形態1或いは2の歩数計に、計数エラーによる誤差が生じにくい歩行速度を測定する歩行速度計測手段を付加したものである。
図3は本実施形態の機能構成を示すものであり、実施形態1(或いは実施形態2)において、演算処理装置2内に歩行速度計測手段22を追加した点で、実施形態1(或いは実施形態2)と相違している。
つまり、本実施形態は上述の歩数を計数機能以外に設けた歩行速度計測手段22は、複歩数を一定単位歩数と、歩幅と、最初の一歩と最後の一歩の時間間隔で割ることにより誤差を減らすようにしたもので、下式(2)のようにn歩を単位歩数として、その最初の一歩の時刻と最後の一歩の時刻との時間差で、予め設定している歩幅×歩数(n−1)を除することで、n歩の平均歩行速度Sを算出するようにしたものである。尚n歩は少なくとも3以上であり、誤差を減らすためには10歩以上が望ましい。
S=(歩数(n−1)×歩幅)/(最後の一歩の時刻−最初の一歩の時刻) …(2)
以上のようにして本実施形態では、歩数計としての機能の他に歩行速度計測計としても機能することができる。尚、計測される歩行速度は、制御処理手段21の制御の下で表示器5に歩数と併行表示される。勿論操作入力部6の操作によって切り換え表示するようにしても良い。
(実施形態4)
ところで、歩数の算出を行う場合、3軸加速度センサ1の3軸の加速度値のピーク検出を行うため、歩行周期を2〜3Hzをした場合、少なくとも6Hz以上のサンプリング周期(サンプリング周波数)で加速度値のサンプリングを行わなければならない。
一方サンプリング周波数を上がると、3軸加速度センサ1への電源供給や、演算処理装置2で演算量の増加のため、電力を多く消費する。
そこで、本実施形態は、電力消費を抑えるため、3軸加速度センサ1の加速度値が所定値未満の場合には、歩数算出手段20は、歩数計が動かされたかどうかを検出するに十分なサンプリング周期(1Hz〜0.2Hz)で加速度値を取り込み、歩数計が少しでもでも動かされた場合(加速度を検出した場合)は元のサンプリング周期(例えば6Hz)に戻すように歩数算出手段20にサンプリング周波数の可変機能を持たせている。
而して本実施形態では、精度を確保しつつ消費電力が少ない歩数計を実現できることになる。
尚その他の構成は実施形態1〜3の何れの構成でも良いので、ここでは図示及び説明は省略する。
(実施形態5)
一般的には歩数計は携帯を考慮し、小型に作成されるため入力操作部6の操作釦が小さく操作し難いとい課題があった。
一方、歩数計を使用する場合、被測定者のベルトに装着したりポケットなどに入れて使用するが、この場合歩数計の向きの変化は少なく、また被測定者が歩行している場合は一定方向にほぼ同周期である一定範囲内の加速度を連続で検出しているという特徴がある。
本実施形態では、前記特徴を利用して歩数計本体Hの向きを手で変化させたり、振ることにより、操作釦の操作の代わりとするものである。
つまり本実施形態では図5に示すように3軸加速度センサ1の出力を取り込む操作判別手段23を備え、3軸加速度センサ1とともにユーザーインタフェースを構成している。尚その他の構成は実施形態1〜4の何れの構成でも良いので全体構成の図示及び説明は省略する。
ここで、6つの操作釦を設けた操作入力部の代わりとする場合、六面体の歩数計本体Hの各面に6つの操作入力を振り分け、重力上方向を向いている面番号が操作可能な操作入力となる。つまり操作判別手段23は3軸加速度センサ1の各軸の出力から歩数計本体Hの向き(面番号)を判別し、更に振られるパターン、更に出力の大きさから、面番号に対して割り付けてパターンや出力の大きさに対応付けた操作情報を生成して制御処理手段21へ出力するようになっている。例えば当該面番号を上方向に向けた状態で上下方向に1回振った場合には押釦を1ショット操作した場合に対応する操作情報を、また振る強度を強くしたり、2回振る間隔を短くした場合には押釦を長押し操作した場合に対応する操作情報を発生するというように3軸加速度センサ1の出力から所定の操作情報を出力するのである。
而して本実施形態では、被測定者が操作入力を行う場合、歩数計本体Hを手で持って所望の操作入力に対応した面番号の面を重力方向に対して上向きにし、その状態で所定のパターンで振ることで所望の操作入力が行えることになる。
実施形態1の全体構成図である。 実施形態2に用いる歩行算出手段の構成図である。 実施形態3の全体構成図である。 実施形態5の面番号と歩数計本体との関係説明図である。 実施形態5の要部の構成図である。
符号の説明
1 3軸加速度センサ
2 演算処理装置
20 歩数算出手段
20a 合成値算出機能
20b 歩数計数機能
21 制御処理手段
3 メモリ部
4 電池電源
5 表示器
6 操作入力部

Claims (7)

  1. 3軸加速度センサと、該3軸加速度センサから出力される3軸の加速度値の合成値を算出するとともに該合成値の大きさに基づいて歩数を算出する歩数算出手段とを備えていることを特徴とする歩数計。
  2. 一定期間の前記合成値の平均、標準偏差、分散の何れか一つの演算値と、当該演算値に対応して予め定めた閾値とを比較して演算値が閾値を越えているか否かにより歩数算数手段による歩数算出の有/無を決定する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の歩数計。
  3. 進行方向の加速度変動量が予め定められた閾値とを比較して加速度変動量が越えているか否かにより歩数計数検出の有/無を決定する手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の歩数計。
  4. 一定期間の前記合成値の平均、標準偏差、分散の何れか一つの演算値と、当該演算値に対応して予め定めた閾値とを比較して演算値が閾値を越え且つ進行方向の加速度変動量が予め定められた閾値を越えているか、否かにより歩数算出手段による歩数算出の有/無を決定する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の歩数計。
  5. 歩数算出手段で算出する所定単位歩数及び該所定単位歩数の最初の一歩と最後の一歩の時刻差とに基づいて歩行速度を算出する算出手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の歩数計。
  6. 前記歩数算出手段が3軸加速度センサの出力をサンプリングして取り込む周期は、出力値が歩行中を示す所定値以上の場合の周期より、前記出力値が前記所定値未満のときのサンプリング周期を長くすることを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載の歩数計。
  7. 前記3軸加速度センサの加速度の大きさと向きとで操作情報を取り込むユーザーインタフェースを有していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の歩数計。












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