JP5141836B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置としては、像担持体(感光体ドラム)表面に担持されたトナー像を転写手段で用紙等の記録媒体に転写することにより、前記記録媒体に画像を形成する電子写真方式のものが広く知られている。
この画像形成装置は、画像形成手段(像担持体、帯電装置、露光装置、現像装置)、転写装置、定着装置等を具備する。また、各部の制御には、温度、湿度等の環境情報が用いられる。
この環境情報を測定するためのセンサが、吸気口近傍の画像形成装置内部に配置されたものがある(特許文献1)。この特許文献1では、装置内を流れる空気が、吸気口、センサ、冷却対象(画像形成手段)、空気排出手段、排気口の順に流れるため、センサは、装置内部の環境情報を測定するものではなく、外部の環境情報(例えば、温度)を測定している。そして、この特許文献1では、センサから検出される湿度に応じて、転写バイアスおよび現像バイアスを変化させ、画像品質を安定させるようになっている。
特開2004−020683号公報
ところで、特許文献1に開示された技術においては、装置内の画像形成手段を流れる空気が、像担持体上に残留したトナーを掻き落とすクリーニングユニット、レーザースキャナユニット(露光手段)の順に流れるため、像担持体側で浮遊するトナーにより露光手段が汚れる可能性がある。
本発明は、像担持体側で浮遊するトナーにより、露光手段が汚れるのを防止することを目的とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、複数の像担持体と、前記複数の像担持体の各々を帯電させる帯電手段と、前記複数の像担持体の表面を露光することにより各々の像担持体に静電潜像を形成する複数の露光手段を収容する複数の露光ケーシングであって、隣り合う露光ケーシングとの間に第1の隙間を有するように配置された複数の露光ケーシングと、前記複数の露光ケーシングから第2の隙間を隔てるように配置され、当該複数の露光ケーシングを覆うカバーと、前記複数の像担持体の各々の静電潜像にトナーを付着させて当該像担持体上にトナー像を形成させる複数の現像手段と、前記第2の隙間に発生させた空気流により前記第2の隙間及び前記第1の隙間に正圧を発生させ、前記第2の隙間から前記第1の隙間を経て前記像担持体側へ流れる空気流を発生させる空気供給手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記空気供給手段により発生する空気流は、前記第2の隙間に流れこむとともに、前記複数の像担持体の前記空気供給手段側に流れ込むことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、像担持体側で浮遊するトナーにより、露光手段が汚れるのを防止することができる。
本発明の実施形態による画像形成装置を示す図である。 図1中の矢視II−II方向から見た図である。 図2中の矢視III方向より若干下側から見た斜視図である。 図2中の矢視VI方向から若干上側から見た斜視図である。 図2中の矢視Va方向、矢視Vb方向から見た斜視図である。 空気の流れを示した図2と同様位置から見た図である。 図6の側面を模式的に示した図である。 本実施形態の特徴を示すドラムカートリッジ近傍を示す正面図である。 図8の側面図である。 制御処理を行うための制御ブロック図である。 ファン駆動制御処理を示す流れ図である。 変形例によるドラムカートリッジ近傍を示す正面図である。 図12の側面図である。
<実施形態>
<画像形成装置の構成>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における画像形成装置1のハードウェア構成を模式的に示す図である。以下、複写機の機能を備えた画像形成装置を例示する。
タンデム方式の画像形成装置1は、装置本体を構成する筐体20内に各部位が収容される。
画像形成装置1は、画像形成手段をなすドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10Kを有し、このドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10Kは、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色およびブラック(K)色のトナー像を中間転写ベルト2上に形成する。
ドラムカートリッジ10Yは、矢印A方向に回転する感光体11ドラムYと、感光体ドラム11Yを決められた帯電電位に一様に帯電させる帯電装置12Yと、静電潜像にイエローのトナーを供給し感光体ドラム11Yの表面にトナー像を形成させる現像装置13Yと、一次転写後の感光体ドラム11Yの表面に残留するトナーを除去するクリーニングブレードを有するトナー回収部14Yとを備えている。トナー回収部14Yは、クリーニングブレードで感光体ドラム11に残ったトナーを掻き落とし、Z軸方向に搬送する。
ドラムカートリッジ10Y以外のドラムカートリッジ10M,10C,10Kの構成についても、トナーの種類が異なる点を除けば、ドラムカートリッジ10Kとほぼ同様である。
なお、符号のY,M,C,Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーに対応した構成であることを意味するが、特に区別しないときには単に符号のみで説明する。
また、帯電装置12Y,12M,12Cは帯電ロールによるロール帯電方式で感光体ドラム11Y,11M,11Cの表面を帯電させ、帯電装置12Kはワイヤによるスコロ帯電方式で感光体ドラム11Kの表面を帯電させる。
また、感光体ドラム11Yの下方には、中間転写ベルト2を挟むように一次転写ロール15Yが設けられており、この一次転写ロール15Yには、所定の電圧値となる転写バイアスが印加される。そして、感光体ドラム11Y表面に形成されたトナー像は、一次転写
ロール15Yに印加された転写バイアスによる電界の作用によって、中間転写ベルト2表面に転写される(一次転写)。
さらに、前記ドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10Kの上方位置には、感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kに照射して静電潜像を形成する露光装置16Y,16M,16C,16Kが設けられる。なお、露光装置16Y,16M,16C,16Kは、16Yおよび16M、16Cおよび16Kの対で1つの露光ケーシング17A,17Bに収容されている。さらに、図7に示すように、この露光ケーシング17A,17Bの上側には、隙間を介してカバー17Cで覆われる。
一方、トナー回収部14は、感光体ドラム11に形成されたトナー像を一次転写後に表面に残るトナーを掻き落とすクリーニングブレードを有し、このクリーニングブレードによって掻き落とされたトナーを搬送方向に沿ってZ軸方向(前面から裏面方向)に搬送させる。クリーニングブレードで表面に残るトナーを掻き落とす際に、ドラムカートリッジ10の周辺には、浮遊するトナーが生じる。
中間転写ベルト2は、複数の各種ロール3に掛け渡されており、これらロール3によって矢印B方向に周回移動させられる。このように周回移動させられる中間転写ベルト2には、ドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10Kによって形成されたトナー像が積層された状態で一次転写される。
用紙トレイ4には用紙が複数枚収容されており、給紙トレイ4aによって搬送路に送り出された用紙Pは複数の搬送ロール5によって矢印C方向に搬送される。二次転写ロール6は、上述したように中間転写ベルト2に一次転写されたトナー像を、搬送路上を搬送される用紙Pに二次転写する。
定着装置7は、用紙Pに二次転写されたトナー像を加熱および加圧することによって用紙Pに定着させる。そして、用紙Pは、排紙トレイ8に排出される。
<空気ダクトの構成>
次に、ドラムカートリッジ10近傍に空気流路を形成するための構成について、図2乃至図7を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、画像形成装置1を前面から見た際に、横方向をX軸、高さ方向をY軸、奥行き方向をZ軸として説明する。
図2は、図1中の矢視II−II方向から見た図であり、画像形成装置1のうち、筐体20の基台となるシャーシ21に設けられたドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10K、露光ケーシング17A,17Bおよび第1吸気ダクト30、第2吸気ダクト35並びに排気ダクト40を上面から示す。
図3は、図2中の矢視III方向より若干下側から見た斜視図である。図4は、図2中の矢視VI方向から若干上側から見た斜視図である。図5(a)は、図2中の矢視Va方向から若干上側から見た斜視図である。図5(b)は、図2中の矢視Vb方向から若干上側から見た斜視図である。図6は、図2中の露光ケーシング17A,17Bを省略して空気の流れを見やすくした図である。図7は、図6の側面を模式的に示した図である。
図2において、紙面下側が画像形成装置1の前側となり、紙面上側が画像形成装置1の裏側となる。
画像形成装置1の裏側に位置したシャーシ21には、図2および図3に示すように、ドラムカートリッジ10Y,10M,10C,10K、露光ケーシング17A,17Bおよび第1吸気ダクト30、第2吸気ダクト35並びに排気ダクト40が設けられる。実際には、他のシャーシやステーおよび構成部品も筐体20内に収容されるが、本実施形態の
要旨を明確にするためにこれらの部材の図示は省略する。
ドラムカートリッジ10の軸線は、図3に示すように、Z方向に一致し、このドラムカ
ートリッジ10の上方には、露光装置16Y,16M,16C,16Kを収容した露光ケーシング17A,17Bが配置される。
第1吸気ダクト30は、図2および図3に示すように、画像形成装置1の前面右側で、露光ケーシング17A,17Bの高さ位置に設けられた箱状体からなり、筐体20から外側に開口する部分が外気吸入口30A、内側に開口する部分が外気供給口30Bとなる。この外気供給口30Bは、画像形成装置1の前面から見て左側に開口する。また、外気吸入口30Bにはフィルタ31(図3、参照)および吸気ファン32(図6および図7、参照)が設けられる。
第2吸気ダクト35は、画像形成装置1の左側面中央側で、露光ケーシング17A,17Bの高さ位置に設けられ、ドラムカートリッジ10の軸線方向に延びる長方形の箱状体からなり、筐体20から外側に開口する部分が外気吸入口35A、内側に開口する部分が外気供給口35B,35C(図5(a)および図5(b)、参照)となる。この外気吸入口35Aには、フィルタ36(図3、参照)および吸気ファン37(図6および図7、参照)が設けられる。
外気供給口35Bは、画像形成装置1の前面側からドラムカートリッジ10Kの帯電装置12K側に空気を供給する。一方、外気供給口35Cは、画像形成装置1の裏面側から露光ケーシング17B側に空気を供給する。
この第1吸気ダクト30と第2吸気ダクト35は、本実施形態における空気供給手段を構成する。また、フィルタ31,36は、通過する外気に含まれる塵埃を除去して、浄化した空気をダクト30,35内に供給する。
また、排気ダクト40は、シャーシ21の裏側に設けられる。この排気ダクト40は、図4に示すように、高さ方向(Y軸)に延びる角筒状の主管路41と、この主管路41の一側に形成され、横方向(X軸)に延びる副管路42と、この副管路42の長さ方向(X軸)に離間し、高さ方向(Z軸)に延びる略「L」字状の5本の分岐管路43,43,…とを有する。主管路41の開口部が内気排出口41Aとなり、各分岐管路43の開口部が内気吸入口43A,43B,43C,43D,43E,43Fとなる。
また、主管路41の途中に、拡径して長方形状に形成されたフィルタ収容室41Bには、2つのフィルタ44,45(図6および図7、参照)が設けられ、内気排出口41Aには排気ファン46が設けられる。フィルタ44,45は、筐体20内から外部に排出される内気を浄化する。なお、フィルタ45はオゾンフィルタであり、通過する内気に含まれるオゾンを分離して浄化された空気を排出する。
この排気ダクト40は、本実施形態における空気排出手段を構成する。
そして、この排気ダクト40は、シャーシ21の裏側に取り付けられることにより、図3および図4に示すように、内気吸入口43Aがシャーシ21の貫通孔に挿入されて、前面側に向けて開口することになる。内気吸入口43B〜43Fも同様に、貫通孔に挿入されて、前面側に向けて開口することになる。図3および図7に示すように、ドラムカートリッジ10の奥側となるシャーシ21において、内気吸入口43Aはドラムカートリッジ10Yの右側下に開口し、内気吸入口43Bはドラムカートリッジ10Yの下に開口し、内気吸入口43Cはドラムカートリッジ10Mの下に開口し、内気吸入口43Dはドラムカートリッジ10Cの下に開口する。さらに、内気吸入口43Eはドラムカートリッジ10Kの感光体ドラム11Kの下側に開口し、内気吸入口43Eはドラムカートリッジ10Kの感光体ドラム11Kの上側に開口する。
<空気流路>
吸気ダクト30,35は、吸気ファン32,37を駆動することにより筐体20内に外気を供給し、この空気流により外気供給口30B,35B,35C近傍を正圧にする。一
方、排気ダクト40は、排気ファン46を駆動することにより筐体20外に内気を排出し、排出により発生する空気流により内気吸入口43A〜43F近傍を負圧にする。筐体20内に形成される圧力差により、画像形成装置1を構成する部位の隙間に、外気供給口30B,35Bから内気吸入口43A〜43Fに向けて空気流路が形成されることになる。
ここで、ダクト30,35,40によってドラムカートリッジ10近傍に形成される空気流路について、図6および図7を参照しつつ説明する。
画像形成装置1の前面右上に配置された第1吸気ダクト30の外気供給口30Bから発生する空気流は、図7に示すように、ドラムカートリッジ10Y側の前面側に流れ込む空気流A1と、カバー17Cと露光ケーシング17Aとの間の隙間に流れ込む空気流A2とに分かれる。
画像形成装置1の前面に位置した第1吸気ダクト30の外気供給口30B近傍には、供給される空気の流れによって正圧が発生し、裏面のドラムカートリッジ10よりも下側に位置した排気ダクト40の内気吸入口43B,42C,43D近傍には、吸入される空気の流れによって負圧が発生する。この圧力差により、図6に示すように、ドラムカートリッジ10Y,10M,10Cの隙間には、空気流A1の空気を、排気ダクト40の内気吸入口43B,42C,43Dに向けて流す空気流路50A,50B,50Cが形成され、この空気流路50A,50B,50Cは、前面から裏面(Z軸方向)に向かう空気の流れるとなる。
また、画像形成装置1の左上前面側に配置された第2吸気ダクト35の外気供給口35Bから発生する空気流B1は、外気供給口35B近傍の正圧と排気ダクト40の内気吸入口43E近傍の負圧との圧力差により、ドラムカートリッジ10Kの隙間に、前面から裏面(Z軸方向)に流れる空気流路が形成される。
<空気流路の効果>
吸気ダクト30,35にはフィルタ31,36が設けられているため、塵埃のない空気を空気流路50A,50B,50Cに流す。そして、空気流路を流れる空気は、ドラムカートリッジ10を冷却する。
一方、画像形成装置1の左上裏面側に配置された第2吸気ダクト35の外気供給口35Cから発生する空気流B2は、カバー17Cと露光ケーシング17Bとの間の隙間に流れ込み、第1吸気ダクト30の外気供給口30Bから発生する空気流A2と合流して、露光ケーシング17Aと17Bの隙間からドラムカートリッジ10に向けて流れる。この隙間を流れる空気によって、露光装置16が冷却される。
また、カバー17Cと露光ケーシング17A,17Bとの間には、合流した空気流A2,B2により正圧が発生する。この露光装置16側に発生した正圧は、ドラムカートリッジ10側の空気が露光装置16側に上昇するのを防止する。これにより、ドラムカートリッジ10側の浮遊したトナーは、露光装置16に上昇するのが規制され、トナーによる露光装置16の汚れを防止する。
さらに、露光装置16側に正圧を発生させる条件は、第2吸気ダクト35の外気供給口35Bから供給される空気流B1の風量と、排気ダクト40の内気吸入口43Fから吸入される空気流の風量を等しくし、空気流A2,B2の風量と、内気吸入口43A〜43Eの吸入量が等しくすることである。この条件を満足するように、ファン32,37,46の風量およびダクトの口の大きさ等を設定する。
これにより、露光装置16側が確実に正圧となるため、ドラムカートリッジ10側で発生する浮遊するトナーが露光装置16側に上昇するのを防止することができる。この結果
、浮遊するトナーが露光装置16内を汚すのを防止する。そして、露光装置16が感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成する際の不具合をなくし、画像の品質を保証する。
<環境測定センサ>
次に、本実施形態の特徴となる環境測定センサの取付位置について、図8および図9を参照しつつ説明する。図8はドラムカートリッジ10の近傍を示す正面図、図9は図8の側面図である。
環境測定センサ60は、センサが取り付けられた周辺の環境情報(温度や湿度等)を測定するものである。
この環境測定センサ60は、図8および図9に示すように、空気流路50において感光体ドラム11の画像が形成される領域の端部よりも下流側で、しかも感光体ドラム11に対して重力方向で上方に配置する。空気流路の空気の流れ方向のうち感光体ドラム11の下流側の位置は、感光体ドラム11によって暖められた空気の通る位置となり、感光体ドラム11の上方位置は、熱が上に昇る性質を利用して、空気流路50の空気流が環境測定センサ60に直接当たる際の冷却を受けずに熱の伝わる位置となる。
これにより、環境測定センサ60は、ドラムカートリッジ10、特に感光体ドラム11周辺の環境情報(温度・湿度)を正確に測定することができる。
また、本実施形態においては、環境測定センサ60は、例えば、図6に示すように、帯電ロール方式の帯電装置12Cを有するドラムカートリッジ10Cに対し、感光体ドラム11Cの画像が形成される領域の端部よりも下流側で、しかも感光体ドラム11Cに対して重力方向で上方に配置される。
<ファン駆動制御処理>
次に、この環境測定センサ60の検出結果に基づいて、吸気ファン32,37および排気ファン46の駆動制御について、図10および図11を参照しつつ説明する。
図10は制御ブロック図を示し、図11は制御部61において実行されるファン駆動制御処理を示す流れ図である。
制御部61は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)からなるコントローラ62と、このコントローラ62を制御するためのパラメータが記憶された記憶部63と、コントローラ62を外部とを接続するためのインタフェースとなる入出力制御部64を有する。
コントローラ62のROMには、各種制御を行う制御プログラムおよびパラメータ等が格納される。プログラムとしては、環境測定センサ60からの温度に対応する値に基づいて、ファン32,37,46の駆動制御、環境測定センサ60からの湿度に対応する値に基づいて、転写バイアスおよび現像バイアスの調整を行うための処理動作等である。現像バイアスの調整は、現像装置13に供給される電圧を調整する。なお、転写バイアスおよび現像バイアスの調整についての処理動作は、ここでは省略する。
また、パラメータとしては、環境測定センサ60から測定結果を読み取るタイミングを決める所定時間t0、ドラムカートリッジ10が高温になっている場合に、画像形成装置1を停止させる基準となる所定温度T0等がある。例えば、所定温度T0は、トナーが溶解する温度である。
RAMは、CPUがプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される。
記憶部63には、環境測定センサ60からの測定結果から温度および湿度を算出するための算出テーブル等が記憶される。
入出力制御部64には、その出力側にモータ制御回路65を介してファン32,37,46および制御対象66が接続され、入力側に環境測定センサ60が接続される。モータ
制御回路65は、制御部61からの指令信号によりファンのモータを低回転・高回転で駆動させるための制御回路である。また、制御対象66は、転写バイアスおよび現像バイアスを調整するための電源調整装置等である。
次に、図11の流れ図に基づいてファン駆動制御処理について説明する。
この処理は、画像形成装置1のメインスイッチをONされることにより開始される。
制御部61は、ファン32,37,46を低回転で駆動すべく、指令信号をモータ制御回路65に出力する。ファン32,37,46のモータは低回転でファン32,37,46を駆動する(ステップS1)。これにより、吸気ダクト30,35からは外部から画像形成装置1(筐体20)内に空気を供給する。一方、排気ダクト40は画像形成装置1(筐体20)内の空気を外部に排出する。
制御部61は、内蔵されたタイマーtをリセット・スタートさせ、タイマーtを起動する(ステップS2)。制御部61は、タイマーtが所定時間t0を経過したか否かを判定し、肯定するまでこの処理を繰り返す(ステップS3)。
制御部61は、ステップS3の判定処理において、タイマーtが所定時間t0を超えた場合(ステップS3;YES)には、環境測定センサ60の測定結果を読み込み(ステップS4)、測定結果から温度Tを抽出してRAMに記憶し、この温度Tが所定温度T0を超えているか否かを判定する(ステップS5)。
制御部61は、ステップS5の判定処理において、測定された温度Tが所定温度T0を超えた場合(ステップS5;YES)には、画像形成装置1の駆動を停止し(ステップS6)、ファン32,37,46を高回転で駆動すべく、指令信号をモータ制御回路65に出力する。ファン32,37,46のモータは、ファン32,37,46を高回転で駆動する(ステップS7)。
これにより、ドラムカートリッジ10近傍の空気流路50に流れる風量を増加させ、強制的にドラムカートリッジ10の冷却を図る。
一方、ステップS5の判定処理において否定的な判定となった場合(ステップS5;NO)には、制御部61は画像形成装置1が停止しているか否かを判定する(ステップS8)。画像形成装置1が停止していない場合(ステップS8;NO)には、制御部61は、ステップS2に移り、ステップS2以降の処理を行う。
一方、画像形成装置1が停止している場合(ステップS8;YES)には、先の処理によってステップS6,S7を通過して画像形成装置1を停止させてファン32,37,46を高回転で回転駆動させているから、制御部61は、画像形成装置1を駆動させ(ステップS9)、ファン32,37,46を低回転で駆動すべく、指令信号をモータ制御回路65に出力する。ファン32,37,46のモータは低回転でファン32,37,46を駆動する(ステップS10)。その後、制御部61は、ステップS2に移り、ステップS2以降の処理を行う。
そして、画像形成装置1のメインスイッチがOFFされることで終了する。
<本実施形態の効果>
このように、本実施形態における画像形成装置1では、環境測定センサ60を空気流路50において感光体ドラム11の端部よりも下流で、感光体ドラム11の上方に配置したから、環境測定センサ60は、ドラムカートリッジ10、特に感光体ドラム11周辺の環境情報(温度・湿度)を正確に測定することができる。
また、環境測定センサ60を、空気流路50を流れる空気に晒されない位置で、しかも
露光装置16の下方に配置することにより、環境測定センサ60は、空気流路50を流れる空気による冷却、露光装置16からの熱による加熱等を防止でき、より正確な環境情報を測定することができる。
環境測定センサ60により測定された結果に基づいて、転写バイアスおよび帯電バイアスを調整することにより、ドラムカートリッジ10周辺の環境情報に基づいた調整が可能となり、画像形成装置1は、安定した画像品質を提供することが可能となる。
また、ロール帯電方式の帯電装置12にあっては、感光体ドラム11の帯電状態は、周辺の環境情報の影響を受け易いことが知られている。このため、本実施形態では、ロール帯電方式の帯電装置12Cによって表面が帯電される感光体ドラム11Cの環境情報を測定すべく、この感光体ドラム11Cの画像が形成される領域の下流側に環境測定センサ60を配置した。これにより、環境測定センサ60の測定結果に基づき帯電バイアスを調整することにより、感光体ドラム11C表面の帯電不足等の不具合を確実に防止することができる。
吸気ダクト30,35に設けたフィルタ31,36は、空気中の塵埃を除去するから、吸気ダクト30,35は、浄化された空気を筐体20内に供給する。これにより、塵埃が装置内の部位に付着するのを防止することができる。一方、排気ダクト40に設けたフィルタ44,45は、筐体20内の浮遊したトナーの混ざった空気からトナーを除去して浄化された空気を外部に排出することができる。画像形成装置1の外側がトナー等で汚れるのを防止することができる。
実施形態では、環境測定センサ60がドラムカートリッジ10周辺、特に感光体ドラム11周辺の環境情報(温度・湿度)を測定し、制御部61がこの環境情報に基づいて所定温度T0(トナーが溶解する温度)を超えたら、画像形成装置1を停止させると共に、ダクト30,35,40の風量を増加させる制御を行っているから、ドラムカートリッジ10周辺の冷却効率を高めることができる。
この結果、ドラムカートリッジ10近辺に浮遊するトナーが溶解して付近に付着するのを防止することができる。
しかも、露光装置16側は外部から供給される空気流によって正圧となっているため、ドラムカートリッジ10側で浮遊するトナーが上昇するのを規制し、露光装置16がトナーで汚れるのも防止することができる。
この結果、本実施形態による画像形成装置1は、トナーが付着した部位によって画像形成した際に発生する画質低下等を抑えることができ、画質の安定した画像形成を行うことができる。
さらに、画像形成装置1では、環境測定センサ60が測定した温度Tが所定温度T0を超えた場合には、画像形成装置1を停止させるようになっているから、浮遊しているトナーが溶解しそうな環境での画像形成動作を強制的に停止でき、不具合の発生をより確実に抑えることができる、等種々の効果を奏する。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の態様が可能である。
(1)前記実施形態では、環境測定センサ60を、空気流路50において感光体ドラム11の画像が形成される領域の端部よりも下流側に配置するようにしたが、感光体ドラム11近傍の環境情報を測定するためには、この位置に限らず、空気流路50において感光体
ドラム11軸方向の中央部よりも下流側に配置してもよいが、空気流路50を流れる空気は感光体ドラム11に沿って下流に行くにしたがって温度が上昇するので、感光体ドラム11の画像が形成される領域の下流側の端部よりも下流側で、且つ、回収したトナーが感光体ドラム11に沿って搬送されるトナー回収部14の下流側の端部よりも上流側で、しかも感光体ドラム11に対して重力方向上方で重複する位置に配置するのが好ましい。
一方、トナーは量が少ないときよりも多いときの方が熱の影響を受け易い。このため、トナー回収部14内に貯まるトナーに着目すると、トナーの量が多くなった場合に、周囲の温度がトナーの溶解温度近くまで上昇すると、トナー回収部14内のトナーが溶解して凝集することが懸念される。
そこで、図12および図13に示すように、Z軸方向にトナーを搬送するための搬送オーガ14Aを有するトナー回収部14の搬送方向を、空気流路50の空気の流れ方向(Z軸方向)と一致するようにして、トナー回収部14において搬送方向下流側の温度を環境測定センサ60により測定する。
このように、空気流路50の空気の流れ方向とトナー回収部14内のトナーの搬送方向とを一致させることにより、環境測定センサ60は、トナー回収部14の下流側における環境情報を測定することになり、前述した如くの制御によって、ドラムカートリッジ10を冷却することで、トナー回収部14内のトナーが溶解して凝集するのを防止することができる。特に、トナー回収部14内に回収されたトナー量が多くなった場合であっても、周囲の温度上昇を抑えることで、凝集を防止することができる。
(2)前記実施形態では、環境測定センサ60により測定された温度Tが所定温度T0を越えた場合に、画像形成装置1を停止させるようにしたが、所定温度T0をトナーが溶解する温度よりも若干低い値に設定し、画像形成装置1を停止させずに、空気流路を流れる空気の流量を調整することによって、ドラムカートリッジ10の温度上昇を抑制するようにしてもよい。
さらに、前記実施形態では、ファン32,37,46の回転数を低回転と高回転の2種類で制御する場合を例示したが、測定された環境情報によって回転数を多段階で調整するようにしてもよい。
(3)前記実施形態では、ロール帯電方式の帯電装置12Cによって帯電される感光体ドラム11Cの環境情報を測定すべく、この感光体ドラム11Cの下流側に環境測定センサ60を配置したが、本発明はこれに限らず、ロール帯電方式の帯電装置12を有する他の感光体ドラム11Y,11Mに対して環境測定センサ60を設けても、スコロ帯電方式の帯電装置12Kによって帯電される感光体ドラム11Kの下流側に環境測定センサ60を設けてもよい。
1…画像形成装置、10,10Y,10M,10C,10K…ドラムカートリッジ(画像形成手段)、11,11Y,11M,11C,11K…感光体ドラム(像担持体)、12,12Y,12M,12C,12K…帯電装置、13,13Y,13M,13C,13K…現像装置、14,14Y,14M,14C,14K…トナー回収部、15Y,15M,15C,15K…一次転写ロール、16Y,16M,16C,16K…露光装置、17A,17B…露光ケーシング、17C…カバー、20…筐体、21…シャーシ、30…第1吸気ダクト(空気供給手段)、30A,35A…外気吸入口、30B,35B,35C…外気供給口、31,36,44,45…フィルタ、32,37…吸気ファン、35…第2吸気ダクト、40…排気ダクト、41…主管路、41A…内気排出口、42…副管路、43…分岐管路、43A,43B,43C,43D,43E,43F…内気吸入口、46…排気ファン、60…環境測定センサ、61…制御部、62…コントローラ

Claims (2)

  1. 複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体の各々を帯電させる帯電手段と、
    前記複数の像担持体の表面を露光することにより各々の像担持体に静電潜像を形成する複数の露光手段を収容する複数の露光ケーシングであって、隣り合う露光ケーシングとの間に第1の隙間を有するように配置された複数の露光ケーシングと、
    前記複数の露光ケーシングから第2の隙間を隔てるように配置され、当該複数の露光ケーシングを覆うカバーと、
    前記複数の像担持体の各々の静電潜像にトナーを付着させて当該像担持体上にトナー像を形成させる複数の現像手段と、
    前記第2の隙間に発生させた空気流により前記第2の隙間及び前記第1の隙間に正圧を発生させ、前記第2の隙間から前記第1の隙間を経て前記像担持体側へ流れる空気流を発生させる空気供給手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記空気供給手段により発生する空気流は、前記第2の隙間に流れこむとともに、前記複数の像担持体の前記空気供給手段側に流れ込む
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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