JP2004354663A - 画像形成装置および排気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置において各画像形成ユニットからの排気を効率良くし、高品質の画像を形成することを目的とする。
【解決手段】トナー像を形成する複数の画像形成ユニット10が配置された画像形成装置であり、複数の画像形成ユニット10のそれぞれには、各々の画像形成ユニット10近傍の空気を排気する排気ダクト18が配設され、これら複数の排気ダクト18を連通ダクト70に連結し、連通ダクト70内の空気圧が所定値以下となるように制御部40によって排気ダクト18からの空気排出量を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】トナー像を形成する複数の画像形成ユニット10が配置された画像形成装置であり、複数の画像形成ユニット10のそれぞれには、各々の画像形成ユニット10近傍の空気を排気する排気ダクト18が配設され、これら複数の排気ダクト18を連通ダクト70に連結し、連通ダクト70内の空気圧が所定値以下となるように制御部40によって排気ダクト18からの空気排出量を制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機などの画像形成装置等に係り、より詳しくは、電子写真方式を用いた画像形成装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、カラー画像を高速且つ高画質に形成することを目的として、例えばフルカラーのタンデム機が提案されている。このタンデム機の代表的なものでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットを互いに並列的に配置し、これらの各画像形成ユニットにて順次形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を、中間転写体である中間転写ベルト上に一旦、多重に転写(一次転写)した後、この中間転写ベルトから転写紙上に一括して転写(二次転写)し、この転写紙上に形成されたトナー像を定着することによって、フルカラーや白黒(モノクロ)の画像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置の各画像形成ユニットでは、例えばドラム状に構成された感光体を帯電器によって一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器によってトナー像を形成している。そして、ここで用いられる帯電器としては、高速で回転する感光体に対し十分な電荷を付与することができるコロナ放電方式のコロトロンやスコロトロンが用いられる場合が多い。ところが、コロトロンやスコロトロンは帯電能力が大きい反面、コロナ放電流を感光体に放射するものであるためオゾンが発生し易い。そこで、このオゾンが感光体周囲に滞留すると感光体にダメージを与えることから、コロトロンやスコロトロンの近傍には排気ダクトが配置され、この排気ダクトからコロトロンやスコロトロンの近傍の空気を吸引することで滞留したオゾンを機内から排出するように構成されている。
【0004】
また、現像器においても、高速で回転する感光体上の静電潜像を現像するために現像剤担持体である現像ロールを高速で回転させるのでトナーが機内に飛散し易い。そこで、この飛散したトナーが帯電器に付着すると帯電不良の原因になったり、用紙搬送系や用紙自体に付着して画像汚れを引き起こしたりする場合があることから、現像器の近傍にも排気ダクトが配置され、現像器から飛散したトナークラウドを機内から排出するように構成されている。
【0005】
ここで従来技術として、例えば、像担持体と、帯電、露光、現像、転写などの画像形成手段とからなる画像形成ステーションを複数組備え、各々の画像形成ステーションに対応して、それぞれが独立に制御可能な換気手段を備えた画像形成装置において、それぞれの換気手段が形成する空気流路を1個所に合流させ、機外に向けて1個所の換気口を形成すると共に、換気口近傍には各換気手段に共通の空気清浄手段を設けた技術が存在する (例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−149067号公報(第3−4頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したタンデム機のように複数の画像形成ユニットを備えた画像形成装置では、各画像形成ユニットに配設した排気ダクトからの空気流を、1つの排気ダクトに合流させて機外に排気するように構成することは、排気ダクト内に設けられるオゾンフィルタ等のフィルタを1箇所に配置すればよく、また排出口も1箇所に集約できるので装置構成の簡素化が図れるという利点がある。
しかしながら、特許文献1に記載された技術のように、各画像形成ユニットに配設された排気ダクトを1つの排気ダクトに合流させた構成を採用した場合には、各画像形成ユニットに設けられた排気ダクトからの空気流が集中することにより、合流した排気ダクト内において空気圧が高くなる。そのため、各画像形成ユニットの排気ダクトから排出されてくる空気流が合流した排気ダクト内に流入し難くなり、各画像形成ユニットからの排気効率が低下するという現象が生じる。その結果、各画像形成ユニット内のオゾン濃度が上昇したり、定着器からの熱がこもって機内昇温が発生して、感光体や現像剤にダメージを与えるという問題があった。また、トナークラウドが帯電器を汚し、帯電不良を引き起こすという問題もあった。
【0008】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、各画像形成ユニットからの排気を効率良くし、高品質の画像を形成することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成する複数のトナー像形成手段が配置された画像形成装置であり、複数のトナー像形成手段のそれぞれには、各々のトナー像形成手段近傍の空気を排気する排気手段が配設され、これら複数の排気手段を集合排気手段に連結し、集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように排気量制御手段によって排気手段の空気排出量を制御することを特徴としている。ここで、集合排気手段内の空気圧を計測する空気圧計測手段をさらに備え、この空気圧計測手段による計測値に基づき排気量制御手段によって排気手段を制御することができる。その際に、排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、排気量制御手段は排気ファンの回転数を制御することを特徴とすることができる。
また、排気手段の空気排出量を計測する排気量計測手段をさらに備え、この排気量計測手段による計測値に基づき排気量制御手段によって排気手段を制御することもできる。その際に、排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、排気量計測手段は排気ファンの回転数を検知して空気排出量を計測し、排気量制御手段は排気ファンの回転数を制御することを特徴とすることもできる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成する複数のトナー像形成手段が配置された画像形成装置であり、複数のトナー像形成手段のそれぞれには、各々のトナー像形成手段近傍の空気を排気する排気手段が配設され、これら複数の排気手段を集合排気手段に連結している。そして、集合排気手段内の空気圧を空気圧計測手段によって計測して、この空気圧計測手段による計測値に基づいて排気量制御手段によって排気手段の空気排出量を制御することを特徴としている。ここで、排気量制御手段は、集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように排気手段の空気排出量を制御することができる。また、排気量制御手段は、各排気手段を独立に制御することもできる。
【0011】
さらに、集合排気手段内にオゾン除去手段をさらに備え、空気圧計測手段は、集合排気手段内のオゾン除去手段の上流部の空気圧を計測することを特徴とすることができる。特に、空気圧計測手段は、集合排気手段内の最上流部とオゾン除去手段の上流部近傍とに配設されたことを特徴とすることができる。また、空気圧計測手段は、集合排気手段と排気手段との連結部近傍に配設されたことを特徴とすることもできる。
また、排気手段と集合排気手段の連結部の間に、集合排気手段内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設することもできる。
【0012】
一方、本発明を排気装置として捉え、複数の排気ダクトと、複数の排気ダクトが連結された連通ダクトと、連通ダクト内の空気圧を計測する空気圧センサと、排気ダクト内に配置され、空気圧センサによる計測値に基づいて駆動が制御される排気ファンとを備えたことを特徴としている。ここで、排気ダクト内に粉塵フィルタをさらに備えることができる。また、連通ダクト内にオゾンフィルタをさらに備えることもできる。さらに、排気ダクトと連通ダクトの連結部の間に、連通ダクト内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設したことを特徴とすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。図1に示す画像形成装置は、電子写真方式を用いた画像形成装置であって、各色成分のトナー像が形成されるトナー像形成手段の一例としての複数の画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録媒体である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
【0014】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)では、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電するコロトロンやスコロトロン等で形成された帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を形成するレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが順次配設されている。そして、帯電器12と現像器14との間には、帯電器12からのオゾンと現像器14からのトナークラウドを排気するための排気ダクト18が配設されている。
なお、これらの画像形成ユニット10は、中間転写ベルト15の上流側から、特色(S)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。ここで、特色(S)の画像形成ユニット10Sは、コーポレートカラーや白色のように、個々のユーザに良く使用される色やカラー紙に使用する白色等の特定の用途で使用される色のトナー像を形成するユニットである。
【0015】
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等からなるフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
【0016】
各感光体ドラム11に対向し、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
【0017】
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写搬送ベルト21と、バックアップロール25等とによって構成される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト21の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
【0018】
一方、二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール22とアイドルロール23とによって張架された、例えば体積抵抗率が106〜1010Ωcmの半導電性の無端ベルトである。この二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール22によって、所定の速度で搬送され、アイドルロール23によって所定のテンションが与えられている。駆動ロール22は、接地されている。そして二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、二次転写搬送ベルト21上に搬送される用紙Pに二次転写を行う二次転写ロールとして機能している。
【0019】
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ35が設けられている。一方、特色の画像形成ユニット10Sの上流側には、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置され、また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。
【0020】
さらに、本実施の形態では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する複数の用紙トレイ50a、50b、この用紙トレイ50a、50bに集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写搬送ベルト21によって二次転写された後に搬送される用紙Pを定着器60へと搬送する搬送ベルト55を備えている。
【0021】
また、定着器60は、定着ロールと加圧ロールとで構成され、定着ロールと加圧ロールとは互いに圧接されてニップ部を形成しながら一定速度で回転する。そして用紙Pがニップ部を通過する際に、用紙Pに転写されたトナー像に対して加熱および加圧を行うことによって、トナー像を用紙Pに定着させる。
【0022】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示す画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、S、Y、M、C、Kの5色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
【0023】
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kにおいて、現像器14によってS、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
【0024】
画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16から中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部20に搬送される。
【0025】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50a、50bの中の選択された方から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、上述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0026】
二次転写部20では、半導電性の二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を介して、駆動ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との間に挟み込まれる。そして、給電ロール26にトナーの帯電極性と同極性の電圧(正規の転写バイアス)が印加されると、二次転写搬送ベルト21を対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、駆動ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写位置において、用紙Pに静電転写される。
【0027】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト21によって中間転写ベルト15から剥離されて搬送され、二次転写搬送ベルト21の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55まで送られる。搬送ベルト55では、定着器60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着器60まで搬送する。定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60のニップ部を通過する際に熱および圧力を受けることで用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34およびベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
【0028】
次に、本実施の形態の画像形成装置内の排気について説明する。
図2は、画像形成装置の排気系の構成を示す図である。図2に示したように、各画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kには、帯電器12と現像器14との間に、帯電器12および現像器14の周辺のオゾンやトナークラウドを含んだ空気を排気するための排気手段の一部を構成する排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kが配設されている(図1も併せて参照)。そして、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kはそれぞれ集合排気手段の一例としての連通ダクト70に連結されている。
また、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kの経路中には、帯電器12および現像器14の周辺の空気を排気する排気手段の一部を構成する排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kがそれぞれ配置されている。さらに、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの上流側には、粉塵を除去する粉塵フィルタの一例としてのサクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82Kがそれぞれ設置されている。
【0029】
ここで、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kは、軸流ファンが用いられ、制御部40からの信号に基づき駆動電圧を調整することで排気ファン回転数を制御することができるように構成されている。ここでは、制御部40は排気量制御手段の一つとして機能する。また、排気ファン回転数を検出する排気量計測手段の一例としてのファン回転数検出器を配置し、ファン回転数検出器によって検出された排気ファン回転数を制御部40に送信できるように構成することもできる。
また、サクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82Kは、例えばポリオレフィン系、ポリエステル系の合成繊維またはガラス繊維等の不織布から成り、ジグザグに折り畳んだ蛇腹状に形成されている。
【0030】
一方、連通ダクト70の内部には、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kの中で最も下流側に連結された排気ダクト18Kよりもさらに下流側に、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから排気されてくる空気中のオゾンを除去するためのオゾン除去手段の一例としてのオゾンフィルタ72が配設されている。そして、連通ダクト70に流入した空気流はこのオゾンフィルタ72を通過してオゾンが除去された後、排出口73から機外に排出される。
また、このオゾンフィルタ72の上流側近傍には、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部における空気圧を計測するための空気圧計測手段の一例としての空気圧計測器71が配置されている。
【0031】
空気圧計測器71は、感圧素子として、圧電効果を利用したセラミック圧力センサ、振動式圧力センサ、抵抗変化を利用した半導体圧力センサ、ストレインゲージ式圧力センサ、光弾性効果を利用した光ファイバ圧力センサ、静電効果を利用した静電容量式圧力センサ等を用いて構成されている。そして、計測した連通ダクト70の内の空気圧データを制御部40に送信する。
【0032】
オゾンフィルタ72では、活性炭オゾンフィルタや触媒型オゾンフィルタ等が用いられる。ここで、活性炭オゾンフィルタとしては、活性炭をハニカム状に成型したものを用いることができる。そして、活性炭オゾンフィルタは、活性炭にオゾンを吸着させることで空気中からオゾンを除去する。
また、触媒型オゾンフィルタは、MnO2を触媒成分とするハニカム状に形成されたセラミック触媒で形成されている。空気中に含まれるオゾンは、この触媒型オゾンフィルタと接する際に、O2に分解されることで空気中からオゾンを除去する。ここで触媒成分としては、ポーラス状で表面積比が大きく、比較的オゾン分解性能の高いMnO2の他に、NiO、Fe2O3、TiO2、ZnOなどの金属酸化物を用いることもできる。なお、触媒型オゾンフィルタでは、少なくとも触媒型オゾンフィルタの表面に金属酸化物が塗布されていればよいが、全体をMnO2等の金属酸化物で構成してもよい。
【0033】
ところで、オゾンフィルタ72がオゾンを分解する性能は、オゾンフィルタ72と空気との接触の機会が多く、かつ時間が長いほど高くなるため、オゾンフィルタ72のセルは小さく、かつセル数が多いほどオゾン除去効率は増加する。その反面、セル数を多くすることは、オゾンフィルタ72を通過する空気流量を低下させることになる。そこで、オゾンフィルタ72のセルの大きさ、およびセル数に関しては、オゾン除去効率と通過する空気流量との調和を図る観点から設定されている。しかしながら、オゾンフィルタ72を設置することで、オゾンフィルタ72を通過する空気流量の低下は免れず、連通ダクト70におけるオゾンフィルタ72の上流側では、オゾンフィルタ72の下流側(1気圧)に比べ空気圧は高い状態となる。
【0034】
そのため、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70に流入する空気量が多くなって連通ダクト70内の空気圧が高くなり過ぎた状態に至ると、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの排気力を超えて連通ダクト70内の空気圧が上がり過ぎて、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70へ排出される空気流量が低下することとなる。その結果、帯電器12および現像器14の周辺の空気の排気効率が低下して、オゾンやトナークラウドを充分に排気できなくなったり、定着器60からの熱がこもり機内の温度が上昇するという現象が発生する。
また、連通ダクト70内の空気圧が高くなり過ぎると、オゾンフィルタ72を通過する空気流の通過速度が高くなり、オゾン除去効率が低下するという現象も生じる。
【0035】
そこで、本実施の形態の画像形成装置では、上述したように空気圧計測器71を連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流側近傍に配設して、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧を計測し、その計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御し、連通ダクト70内での空気圧が所定値以下となるように調整している。
これによって、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70に流入する空気量が調整されるので、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧を所定値以下に維持することができ、帯電器12および現像器14周辺の空気の排気効率が低下することを抑制することが可能となる。
【0036】
ここで、本実施の形態の画像形成装置における各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動制御について説明する。
図3は、各排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動制御に用いられる構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、画像形成装置では、空気圧計測器71と、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)とが制御部40に接続されている。そして、この制御部40は、装置全体を制御するCPU40aと、CPU40aの作業用メモリ等として用いられるRAM40bと、CPU40aにより実行される制御プログラム等が格納されるROM40cと、画像形成装置に関する種々の情報等を記憶する不揮発性メモリ40dと、制御部40に接続される入出力装置等の各種デバイスを制御するインターフェース40eとを備えている。そして空気圧計測器71、排気ファン81は、インターフェース40eを介して制御部40に接続され、バスラインによって接続されたCPU40aによって制御される。
【0037】
本実施の形態の画像形成装置では、制御部40は、画像形成動作を開始させると同時に、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)を予め設定されている初期駆動電圧で回転させる。そして空気圧計測器71が連通ダクト70内の空気圧を計測し、その計測値を制御部40に送信する。制御部40は、受信した空気圧値に基づき、排気ファン81の駆動電圧を制御する。すなわち、計測された空気圧値が所定値を超えている場合には、排気ファン81の駆動電圧を所定量だけ低下させる。そしてこの空気圧の計測と排気ファン81の駆動電圧の低下とを繰り返して、連通ダクト70内の空気圧を所定値まで調整する。
なお、計測された空気圧値が所定値よりも低い場合には、排気ファン81の駆動電圧を所定量だけ上昇させて、連通ダクト70内の空気圧を所定値まで高めることも可能である。
【0038】
ここで、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動電圧を低下させる際に、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動電圧を一律に低下させる他に、連通ダクト70内では空気圧がオゾンフィルタ72側に近づく程大きくなるという空気圧分布を考慮して、連通ダクト70のオゾンフィルタ72側から最も遠くに配置された排気ダクト18Sの排気ファン81Sにおける駆動電圧の低下量を小さく設定し、オゾンフィルタ72側により近く配置される排気ファン81Y,81M,81C,81Kほど駆動電圧の低下量を大きく設定するというように、各排気ファン81Y,81M,81C,81Kの駆動を独立に制御することも可能である。
【0039】
また、連通ダクト70のオゾンフィルタ72側から最も上流側に配置された排気ダクト18Sの近傍に空気圧計測器71をさらに配設し、オゾンフィルタ72上流側近傍に配設された空気圧計測器71と排気ダクト18S近傍の空気圧計測器71との計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御することも可能である。さらにまた、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kと連通ダクト70との連結部近傍にそれぞれ空気圧計測器71を配設し、それらの空気圧計測器71からの計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御することも可能である。
【0040】
図4は、制御部40が行う排気ファン81の駆動制御に関する処理の流れを示すフローチャートの一例である。図4に示すように、画像形成装置の画像形成動作が開始されるのと同時に処理が開始され(S101)、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kが予め設定されている初期駆動電圧で駆動を開始する(S102)。そして、空気圧計測器71において、連通ダクト70内の空気圧が計測される(S103)。その計測された連通ダクト70内の空気圧が所定値を超えているか否かを判断する(S104)。連通ダクト70内の空気圧が所定値以下であれば、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動電圧はそのままの電圧に維持する(S105)。その後、ステップS103に戻り、連通ダクト70内の空気圧を監視する。
一方、連通ダクト70内の空気圧が所定値を超えていれば、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動電圧を所定量だけ減少させる(S106)。そして、ステップS103に戻ることを繰り返して、連通ダクト70内の空気圧を所定値に調整する。
【0041】
なお、空気圧計測器71によって計測される連通ダクト70内の空気圧の計測値によらず、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kに配設されたファン回転数検出器によって検出された各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数に基づいて、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動をそれぞれ独立に制御し、連通ダクト70内の空気圧を所定値に調整することも可能である。この場合、空気圧計測器71によって計測される連通ダクト70内の空気圧の計測値を同時に用いてもよい。
ここで、ファン回転数検出器は、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数を直接検出する場合の他、駆動電圧を検出することによってファン回転数を間接的に検出することもできる。
【0042】
このように、本実施の形態の画像形成装置では、空気圧計測器71により連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧または/および各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数を計測し、その計測値に基づいて排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動を制御することによって、排気ダクト18(18S,18Y,18M,18C,18K)から連通ダクト70に流入する空気量を調整する。これによって、連通ダクト70内の空気圧を所定値に維持することができ、排気ダクト18からの排気効率が低下することを抑制することが可能となるので、帯電器12および現像器14の周辺の空気を充分に排気することができる。その結果、オゾンや機内昇温により感光体や現像剤にダメージが生じることなく、また、トナークラウドが帯電器12を汚し、帯電不良を引き起こすこともないので、常に高品質の画像を形成することが可能となった。
【0043】
また、排気ファン81に過度な負荷がかかることもないので、排気ファン81からの駆動音を低レベルに抑えることができ、騒音が生じることもない。
さらに、オゾンフィルタ72を通過する空気の流速が適度に低下するので、オゾン除去効率の向上も図れる。
特に、タンデム型の画像形成装置では、一般に4つまたは5つの画像形成ユニットを配設しているので、連通ダクト70に流入する空気流は多く、連通ダクト70内の空気圧は高くなり易いので、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧計測値に基づいて各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御する効果は大きい。
【0044】
次に、本実施の形態の画像形成装置の排気系において、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18K内に配設した排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kや、サクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82K、さらには連通ダクト70、空気圧計測器71、オゾンフィルタ72を一体的に構成したコンポーネント(エコロジーボックス)であって、画像形成装置本体とは別体に着脱自在な構成とした場合について述べる。
【0045】
図5および図6は、エコロジーボックス100の構成を説明する図である。図5はエコロジーボックス100を装置本体背面方向から見た斜視図であり、図6はエコロジーボックス100を装置本体正面方向から見た斜視図である。
図5に示すように、エコロジーボックス100は、吸入口111S,111Y,111M,111C,111Kを介して装置本体側の各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kに連結される排気ユニット110S,110Y,110M,110C,110Kと、連通ダクト70と、各排気ユニット110S,110Y,110M,110C,110Kを連通ダクト70に連結する結合路120S,120Y,120M,120C,120Kと、連通ダクト70の最下流部に配設された空気圧計測器71と、連通ダクト70の一部であって空気流を外部に排出する排出路130と、排出路130の経路中に配置されたオゾンフィルタ72とで構成されている。
また、図6に示すように、吸入口111S,111Y,111M,111C,111Kは突出して形成され、装置本体側の各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kに連結されるように構成されている。
【0046】
排気ユニット110は、図7に示したように、吸入口111、排気ファン81、排気ファン81の上流側に配置されたサクションフィルタ82で構成されている。排気ファン81により吸入口111から吸入された空気流は、サクションフィルタ82によってトナークラウド等の粉塵が除去されて、結合路120に設けられた開口121から連通ダクト70に排出される。
ここで、結合路120は連通ダクト70の長手方向に対して開口121が45°の方向を向くように突出して形成され、排気ユニット110から排出される空気流が連通ダクト70の下流側に向かうように構成されている。
【0047】
空気圧計測器71は連通ダクト70内の空気圧を計測して装置本体の制御部40に送信し、上述したのと同様に、計測された空気圧計測値に基づいて制御部40が排気ファン81の駆動を制御する。
連通ダクト70を通過した空気流は、連結口140から排出路130に送られる。排出路130の経路中にはオゾンフィルタ72が配置され、通過する空気流からオゾンを除去する。ここで、オゾンフィルタ72はエコロジーボックス100の側面に設けられたオゾンフィルタ取出し口131から交換可能なように構成されている。
そして、オゾンフィルタ72を通過した空気流は、排出口73から機外に排出される。
【0048】
このようにエコロジーボックス100として排気ファン81、サクションフィルタ82、さらには連通ダクト70、空気圧計測器71、オゾンフィルタ72を一体的に構成し、画像形成装置本体に着脱自在に構成することで、プリントボリュームの大きな画像形成装置のように、現像器14やドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスの設計が大きく、装置本体内において各排気ダクト18に排気ファン81やサクションフィルタ82を配置するスペース的な余裕がない場合でも対応可能となる。
また、このエコロジーボックス100には、サクションフィルタ82やオゾンフィルタ72等の消耗品、排気ファン81や空気圧計測器71等の電気部品が配設されているが、これらを交換し、または再使用することで、エコロジーボックス100自体の再生が可能である。
さらに、画像形成装置本体とは別体の着脱自在なモジュールとして構成されるので、物流時に搬送が容易となり、物流汎用性の向上を図ることができる。
【0049】
ところで、図8に示したように、連通ダクト70内の各結合路120S,120Y,120M,120C,120Kのそれぞれの間に、互いを仕切る隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置し、連通ダクト70内の空気流を遮断することができるように構成することも可能である。ここで、隔壁150A,150B,150C,150Dは、それぞれレール151A,151B,151C,151Dにスライドさせて設置することができるように構成されている。これにより、画像形成ユニット10の使用が任意に選択される場合においても、隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置して連通ダクト70内の空気流を遮断することで、エコロジーボックス100を共通して使用することが可能となる。
特に、画像形成装置において特色(S)のトナー像を形成する画像形成ユニット10Sをオプション設定とした場合に、画像形成ユニット10Sが設置されない状態において、結合路120Sと結合路120Yとの間を隔壁150Aで仕切り、結合路120Sからの空気流を遮断することができる。これによって、画像形成ユニット10Sを含めた5つの画像形成ユニットによる構成の場合と、画像形成ユニット10Sを除いた4つの画像形成ユニットによる構成の場合とにおいて、エコロジーボックス100を共通して使用することができるので、製造コストを抑えることが可能となる。
【0050】
この構成においても、空気圧計測器71によって連通ダクト70内の空気圧を計測して排気ファン81の駆動を制御するので、5つの画像形成ユニットによる構成と、4つの画像形成ユニットによる構成とのいずれの場合においても、連通ダクト70内の空気圧を所定値に維持できるので、排気ダクト18からの排気効率が低下することを抑制することが可能となる。その結果、5つの画像形成ユニットによる構成と、4つの画像形成ユニットによる構成とのいずれを選択しても、帯電器12および現像器14の周辺の空気を充分に排気することができるので、オゾンや機内昇温により感光体や現像剤にダメージが生じることなく、また、トナークラウドが帯電器12を汚して帯電不良を引き起こすこともなくなり、常に高品質の画像を形成することが可能となる。
【0051】
なお、連通ダクト70を装置本体に配置する構成においても、隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置できるように構成し、画像形成ユニット10Sをオプション設定とした際の、5つの画像形成ユニットによる構成と4つの画像形成ユニットによる構成の双方に対応可能に設定することも可能である。
また、特色(S)の画像形成ユニット10Sを複数設置する6画像形成ユニット構成、さらにはそれ以上の画像形成ユニット構成とした場合にも対応することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、各画像形成ユニットからの排気を効率良くし、高品質の画像を形成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。
【図2】本実施の形態の画像形成装置の排気系の構成を示す図である。
【図3】排気ファンの駆動制御に用いる構成を示すブロック図である。
【図4】排気ファンの駆動制御に関する処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【図5】エコロジーボックスを装置本体背面方向から見た斜視図である。
【図6】エコロジーボックスを装置本体正面方向から見た斜視図である。
【図7】排気ユニットの構成を説明する図である。
【図8】連通ダクト内の構成を説明する図である。
【符号の説明】
10(10S,10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、18(18S,18Y,18M,18C,18K)…排気ダクト、20…二次転写部、21…二次転写搬送ベルト、40…制御部、70…連通ダクト、71…空気圧計測器、72…オゾンフィルタ、81(81S,81Y,81M,81C,81K)…排気ファン、82(82S,82Y,82M,82C,82K)…サクションフィルタ、100…エコロジーボックス、110(110S,110Y,110M,110C,110K)…排気ユニット、111(111S,111Y,111M,111C,111K)…吸入口、120(120S,120Y,120M,120C,120K)…結合路、150A,150B,150C,150D…隔壁
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機などの画像形成装置等に係り、より詳しくは、電子写真方式を用いた画像形成装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、カラー画像を高速且つ高画質に形成することを目的として、例えばフルカラーのタンデム機が提案されている。このタンデム機の代表的なものでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットを互いに並列的に配置し、これらの各画像形成ユニットにて順次形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を、中間転写体である中間転写ベルト上に一旦、多重に転写(一次転写)した後、この中間転写ベルトから転写紙上に一括して転写(二次転写)し、この転写紙上に形成されたトナー像を定着することによって、フルカラーや白黒(モノクロ)の画像を形成している。
【0003】
このような画像形成装置の各画像形成ユニットでは、例えばドラム状に構成された感光体を帯電器によって一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器によってトナー像を形成している。そして、ここで用いられる帯電器としては、高速で回転する感光体に対し十分な電荷を付与することができるコロナ放電方式のコロトロンやスコロトロンが用いられる場合が多い。ところが、コロトロンやスコロトロンは帯電能力が大きい反面、コロナ放電流を感光体に放射するものであるためオゾンが発生し易い。そこで、このオゾンが感光体周囲に滞留すると感光体にダメージを与えることから、コロトロンやスコロトロンの近傍には排気ダクトが配置され、この排気ダクトからコロトロンやスコロトロンの近傍の空気を吸引することで滞留したオゾンを機内から排出するように構成されている。
【0004】
また、現像器においても、高速で回転する感光体上の静電潜像を現像するために現像剤担持体である現像ロールを高速で回転させるのでトナーが機内に飛散し易い。そこで、この飛散したトナーが帯電器に付着すると帯電不良の原因になったり、用紙搬送系や用紙自体に付着して画像汚れを引き起こしたりする場合があることから、現像器の近傍にも排気ダクトが配置され、現像器から飛散したトナークラウドを機内から排出するように構成されている。
【0005】
ここで従来技術として、例えば、像担持体と、帯電、露光、現像、転写などの画像形成手段とからなる画像形成ステーションを複数組備え、各々の画像形成ステーションに対応して、それぞれが独立に制御可能な換気手段を備えた画像形成装置において、それぞれの換気手段が形成する空気流路を1個所に合流させ、機外に向けて1個所の換気口を形成すると共に、換気口近傍には各換気手段に共通の空気清浄手段を設けた技術が存在する (例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−149067号公報(第3−4頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したタンデム機のように複数の画像形成ユニットを備えた画像形成装置では、各画像形成ユニットに配設した排気ダクトからの空気流を、1つの排気ダクトに合流させて機外に排気するように構成することは、排気ダクト内に設けられるオゾンフィルタ等のフィルタを1箇所に配置すればよく、また排出口も1箇所に集約できるので装置構成の簡素化が図れるという利点がある。
しかしながら、特許文献1に記載された技術のように、各画像形成ユニットに配設された排気ダクトを1つの排気ダクトに合流させた構成を採用した場合には、各画像形成ユニットに設けられた排気ダクトからの空気流が集中することにより、合流した排気ダクト内において空気圧が高くなる。そのため、各画像形成ユニットの排気ダクトから排出されてくる空気流が合流した排気ダクト内に流入し難くなり、各画像形成ユニットからの排気効率が低下するという現象が生じる。その結果、各画像形成ユニット内のオゾン濃度が上昇したり、定着器からの熱がこもって機内昇温が発生して、感光体や現像剤にダメージを与えるという問題があった。また、トナークラウドが帯電器を汚し、帯電不良を引き起こすという問題もあった。
【0008】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、各画像形成ユニットからの排気を効率良くし、高品質の画像を形成することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成する複数のトナー像形成手段が配置された画像形成装置であり、複数のトナー像形成手段のそれぞれには、各々のトナー像形成手段近傍の空気を排気する排気手段が配設され、これら複数の排気手段を集合排気手段に連結し、集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように排気量制御手段によって排気手段の空気排出量を制御することを特徴としている。ここで、集合排気手段内の空気圧を計測する空気圧計測手段をさらに備え、この空気圧計測手段による計測値に基づき排気量制御手段によって排気手段を制御することができる。その際に、排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、排気量制御手段は排気ファンの回転数を制御することを特徴とすることができる。
また、排気手段の空気排出量を計測する排気量計測手段をさらに備え、この排気量計測手段による計測値に基づき排気量制御手段によって排気手段を制御することもできる。その際に、排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、排気量計測手段は排気ファンの回転数を検知して空気排出量を計測し、排気量制御手段は排気ファンの回転数を制御することを特徴とすることもできる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成する複数のトナー像形成手段が配置された画像形成装置であり、複数のトナー像形成手段のそれぞれには、各々のトナー像形成手段近傍の空気を排気する排気手段が配設され、これら複数の排気手段を集合排気手段に連結している。そして、集合排気手段内の空気圧を空気圧計測手段によって計測して、この空気圧計測手段による計測値に基づいて排気量制御手段によって排気手段の空気排出量を制御することを特徴としている。ここで、排気量制御手段は、集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように排気手段の空気排出量を制御することができる。また、排気量制御手段は、各排気手段を独立に制御することもできる。
【0011】
さらに、集合排気手段内にオゾン除去手段をさらに備え、空気圧計測手段は、集合排気手段内のオゾン除去手段の上流部の空気圧を計測することを特徴とすることができる。特に、空気圧計測手段は、集合排気手段内の最上流部とオゾン除去手段の上流部近傍とに配設されたことを特徴とすることができる。また、空気圧計測手段は、集合排気手段と排気手段との連結部近傍に配設されたことを特徴とすることもできる。
また、排気手段と集合排気手段の連結部の間に、集合排気手段内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設することもできる。
【0012】
一方、本発明を排気装置として捉え、複数の排気ダクトと、複数の排気ダクトが連結された連通ダクトと、連通ダクト内の空気圧を計測する空気圧センサと、排気ダクト内に配置され、空気圧センサによる計測値に基づいて駆動が制御される排気ファンとを備えたことを特徴としている。ここで、排気ダクト内に粉塵フィルタをさらに備えることができる。また、連通ダクト内にオゾンフィルタをさらに備えることもできる。さらに、排気ダクトと連通ダクトの連結部の間に、連通ダクト内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設したことを特徴とすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。図1に示す画像形成装置は、電子写真方式を用いた画像形成装置であって、各色成分のトナー像が形成されるトナー像形成手段の一例としての複数の画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録媒体である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
【0014】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)では、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電するコロトロンやスコロトロン等で形成された帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を形成するレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが順次配設されている。そして、帯電器12と現像器14との間には、帯電器12からのオゾンと現像器14からのトナークラウドを排気するための排気ダクト18が配設されている。
なお、これらの画像形成ユニット10は、中間転写ベルト15の上流側から、特色(S)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。ここで、特色(S)の画像形成ユニット10Sは、コーポレートカラーや白色のように、個々のユーザに良く使用される色やカラー紙に使用する白色等の特定の用途で使用される色のトナー像を形成するユニットである。
【0015】
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等からなるフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
【0016】
各感光体ドラム11に対向し、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
【0017】
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写搬送ベルト21と、バックアップロール25等とによって構成される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト21の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
【0018】
一方、二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール22とアイドルロール23とによって張架された、例えば体積抵抗率が106〜1010Ωcmの半導電性の無端ベルトである。この二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール22によって、所定の速度で搬送され、アイドルロール23によって所定のテンションが与えられている。駆動ロール22は、接地されている。そして二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、二次転写搬送ベルト21上に搬送される用紙Pに二次転写を行う二次転写ロールとして機能している。
【0019】
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ35が設けられている。一方、特色の画像形成ユニット10Sの上流側には、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置され、また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10(10S,10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。
【0020】
さらに、本実施の形態では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する複数の用紙トレイ50a、50b、この用紙トレイ50a、50bに集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写搬送ベルト21によって二次転写された後に搬送される用紙Pを定着器60へと搬送する搬送ベルト55を備えている。
【0021】
また、定着器60は、定着ロールと加圧ロールとで構成され、定着ロールと加圧ロールとは互いに圧接されてニップ部を形成しながら一定速度で回転する。そして用紙Pがニップ部を通過する際に、用紙Pに転写されたトナー像に対して加熱および加圧を行うことによって、トナー像を用紙Pに定着させる。
【0022】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示す画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、S、Y、M、C、Kの5色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
【0023】
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kにおいて、現像器14によってS、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
【0024】
画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16から中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部20に搬送される。
【0025】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50a、50bの中の選択された方から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、上述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0026】
二次転写部20では、半導電性の二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を介して、駆動ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との間に挟み込まれる。そして、給電ロール26にトナーの帯電極性と同極性の電圧(正規の転写バイアス)が印加されると、二次転写搬送ベルト21を対向電極として転写電界が形成され、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、駆動ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写位置において、用紙Pに静電転写される。
【0027】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト21によって中間転写ベルト15から剥離されて搬送され、二次転写搬送ベルト21の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55まで送られる。搬送ベルト55では、定着器60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着器60まで搬送する。定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60のニップ部を通過する際に熱および圧力を受けることで用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34およびベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
【0028】
次に、本実施の形態の画像形成装置内の排気について説明する。
図2は、画像形成装置の排気系の構成を示す図である。図2に示したように、各画像形成ユニット10S,10Y,10M,10C,10Kには、帯電器12と現像器14との間に、帯電器12および現像器14の周辺のオゾンやトナークラウドを含んだ空気を排気するための排気手段の一部を構成する排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kが配設されている(図1も併せて参照)。そして、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kはそれぞれ集合排気手段の一例としての連通ダクト70に連結されている。
また、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kの経路中には、帯電器12および現像器14の周辺の空気を排気する排気手段の一部を構成する排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kがそれぞれ配置されている。さらに、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの上流側には、粉塵を除去する粉塵フィルタの一例としてのサクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82Kがそれぞれ設置されている。
【0029】
ここで、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kは、軸流ファンが用いられ、制御部40からの信号に基づき駆動電圧を調整することで排気ファン回転数を制御することができるように構成されている。ここでは、制御部40は排気量制御手段の一つとして機能する。また、排気ファン回転数を検出する排気量計測手段の一例としてのファン回転数検出器を配置し、ファン回転数検出器によって検出された排気ファン回転数を制御部40に送信できるように構成することもできる。
また、サクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82Kは、例えばポリオレフィン系、ポリエステル系の合成繊維またはガラス繊維等の不織布から成り、ジグザグに折り畳んだ蛇腹状に形成されている。
【0030】
一方、連通ダクト70の内部には、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kの中で最も下流側に連結された排気ダクト18Kよりもさらに下流側に、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから排気されてくる空気中のオゾンを除去するためのオゾン除去手段の一例としてのオゾンフィルタ72が配設されている。そして、連通ダクト70に流入した空気流はこのオゾンフィルタ72を通過してオゾンが除去された後、排出口73から機外に排出される。
また、このオゾンフィルタ72の上流側近傍には、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部における空気圧を計測するための空気圧計測手段の一例としての空気圧計測器71が配置されている。
【0031】
空気圧計測器71は、感圧素子として、圧電効果を利用したセラミック圧力センサ、振動式圧力センサ、抵抗変化を利用した半導体圧力センサ、ストレインゲージ式圧力センサ、光弾性効果を利用した光ファイバ圧力センサ、静電効果を利用した静電容量式圧力センサ等を用いて構成されている。そして、計測した連通ダクト70の内の空気圧データを制御部40に送信する。
【0032】
オゾンフィルタ72では、活性炭オゾンフィルタや触媒型オゾンフィルタ等が用いられる。ここで、活性炭オゾンフィルタとしては、活性炭をハニカム状に成型したものを用いることができる。そして、活性炭オゾンフィルタは、活性炭にオゾンを吸着させることで空気中からオゾンを除去する。
また、触媒型オゾンフィルタは、MnO2を触媒成分とするハニカム状に形成されたセラミック触媒で形成されている。空気中に含まれるオゾンは、この触媒型オゾンフィルタと接する際に、O2に分解されることで空気中からオゾンを除去する。ここで触媒成分としては、ポーラス状で表面積比が大きく、比較的オゾン分解性能の高いMnO2の他に、NiO、Fe2O3、TiO2、ZnOなどの金属酸化物を用いることもできる。なお、触媒型オゾンフィルタでは、少なくとも触媒型オゾンフィルタの表面に金属酸化物が塗布されていればよいが、全体をMnO2等の金属酸化物で構成してもよい。
【0033】
ところで、オゾンフィルタ72がオゾンを分解する性能は、オゾンフィルタ72と空気との接触の機会が多く、かつ時間が長いほど高くなるため、オゾンフィルタ72のセルは小さく、かつセル数が多いほどオゾン除去効率は増加する。その反面、セル数を多くすることは、オゾンフィルタ72を通過する空気流量を低下させることになる。そこで、オゾンフィルタ72のセルの大きさ、およびセル数に関しては、オゾン除去効率と通過する空気流量との調和を図る観点から設定されている。しかしながら、オゾンフィルタ72を設置することで、オゾンフィルタ72を通過する空気流量の低下は免れず、連通ダクト70におけるオゾンフィルタ72の上流側では、オゾンフィルタ72の下流側(1気圧)に比べ空気圧は高い状態となる。
【0034】
そのため、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70に流入する空気量が多くなって連通ダクト70内の空気圧が高くなり過ぎた状態に至ると、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの排気力を超えて連通ダクト70内の空気圧が上がり過ぎて、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70へ排出される空気流量が低下することとなる。その結果、帯電器12および現像器14の周辺の空気の排気効率が低下して、オゾンやトナークラウドを充分に排気できなくなったり、定着器60からの熱がこもり機内の温度が上昇するという現象が発生する。
また、連通ダクト70内の空気圧が高くなり過ぎると、オゾンフィルタ72を通過する空気流の通過速度が高くなり、オゾン除去効率が低下するという現象も生じる。
【0035】
そこで、本実施の形態の画像形成装置では、上述したように空気圧計測器71を連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流側近傍に配設して、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧を計測し、その計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御し、連通ダクト70内での空気圧が所定値以下となるように調整している。
これによって、排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kから連通ダクト70に流入する空気量が調整されるので、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧を所定値以下に維持することができ、帯電器12および現像器14周辺の空気の排気効率が低下することを抑制することが可能となる。
【0036】
ここで、本実施の形態の画像形成装置における各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動制御について説明する。
図3は、各排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動制御に用いられる構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、画像形成装置では、空気圧計測器71と、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)とが制御部40に接続されている。そして、この制御部40は、装置全体を制御するCPU40aと、CPU40aの作業用メモリ等として用いられるRAM40bと、CPU40aにより実行される制御プログラム等が格納されるROM40cと、画像形成装置に関する種々の情報等を記憶する不揮発性メモリ40dと、制御部40に接続される入出力装置等の各種デバイスを制御するインターフェース40eとを備えている。そして空気圧計測器71、排気ファン81は、インターフェース40eを介して制御部40に接続され、バスラインによって接続されたCPU40aによって制御される。
【0037】
本実施の形態の画像形成装置では、制御部40は、画像形成動作を開始させると同時に、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)を予め設定されている初期駆動電圧で回転させる。そして空気圧計測器71が連通ダクト70内の空気圧を計測し、その計測値を制御部40に送信する。制御部40は、受信した空気圧値に基づき、排気ファン81の駆動電圧を制御する。すなわち、計測された空気圧値が所定値を超えている場合には、排気ファン81の駆動電圧を所定量だけ低下させる。そしてこの空気圧の計測と排気ファン81の駆動電圧の低下とを繰り返して、連通ダクト70内の空気圧を所定値まで調整する。
なお、計測された空気圧値が所定値よりも低い場合には、排気ファン81の駆動電圧を所定量だけ上昇させて、連通ダクト70内の空気圧を所定値まで高めることも可能である。
【0038】
ここで、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動電圧を低下させる際に、排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動電圧を一律に低下させる他に、連通ダクト70内では空気圧がオゾンフィルタ72側に近づく程大きくなるという空気圧分布を考慮して、連通ダクト70のオゾンフィルタ72側から最も遠くに配置された排気ダクト18Sの排気ファン81Sにおける駆動電圧の低下量を小さく設定し、オゾンフィルタ72側により近く配置される排気ファン81Y,81M,81C,81Kほど駆動電圧の低下量を大きく設定するというように、各排気ファン81Y,81M,81C,81Kの駆動を独立に制御することも可能である。
【0039】
また、連通ダクト70のオゾンフィルタ72側から最も上流側に配置された排気ダクト18Sの近傍に空気圧計測器71をさらに配設し、オゾンフィルタ72上流側近傍に配設された空気圧計測器71と排気ダクト18S近傍の空気圧計測器71との計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御することも可能である。さらにまた、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kと連通ダクト70との連結部近傍にそれぞれ空気圧計測器71を配設し、それらの空気圧計測器71からの計測結果に基づいて排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御することも可能である。
【0040】
図4は、制御部40が行う排気ファン81の駆動制御に関する処理の流れを示すフローチャートの一例である。図4に示すように、画像形成装置の画像形成動作が開始されるのと同時に処理が開始され(S101)、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kが予め設定されている初期駆動電圧で駆動を開始する(S102)。そして、空気圧計測器71において、連通ダクト70内の空気圧が計測される(S103)。その計測された連通ダクト70内の空気圧が所定値を超えているか否かを判断する(S104)。連通ダクト70内の空気圧が所定値以下であれば、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動電圧はそのままの電圧に維持する(S105)。その後、ステップS103に戻り、連通ダクト70内の空気圧を監視する。
一方、連通ダクト70内の空気圧が所定値を超えていれば、排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動電圧を所定量だけ減少させる(S106)。そして、ステップS103に戻ることを繰り返して、連通ダクト70内の空気圧を所定値に調整する。
【0041】
なお、空気圧計測器71によって計測される連通ダクト70内の空気圧の計測値によらず、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kに配設されたファン回転数検出器によって検出された各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数に基づいて、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動をそれぞれ独立に制御し、連通ダクト70内の空気圧を所定値に調整することも可能である。この場合、空気圧計測器71によって計測される連通ダクト70内の空気圧の計測値を同時に用いてもよい。
ここで、ファン回転数検出器は、各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数を直接検出する場合の他、駆動電圧を検出することによってファン回転数を間接的に検出することもできる。
【0042】
このように、本実施の形態の画像形成装置では、空気圧計測器71により連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧または/および各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kのファン回転数を計測し、その計測値に基づいて排気ファン81(81S,81Y,81M,81C,81K)の駆動を制御することによって、排気ダクト18(18S,18Y,18M,18C,18K)から連通ダクト70に流入する空気量を調整する。これによって、連通ダクト70内の空気圧を所定値に維持することができ、排気ダクト18からの排気効率が低下することを抑制することが可能となるので、帯電器12および現像器14の周辺の空気を充分に排気することができる。その結果、オゾンや機内昇温により感光体や現像剤にダメージが生じることなく、また、トナークラウドが帯電器12を汚し、帯電不良を引き起こすこともないので、常に高品質の画像を形成することが可能となった。
【0043】
また、排気ファン81に過度な負荷がかかることもないので、排気ファン81からの駆動音を低レベルに抑えることができ、騒音が生じることもない。
さらに、オゾンフィルタ72を通過する空気の流速が適度に低下するので、オゾン除去効率の向上も図れる。
特に、タンデム型の画像形成装置では、一般に4つまたは5つの画像形成ユニットを配設しているので、連通ダクト70に流入する空気流は多く、連通ダクト70内の空気圧は高くなり易いので、連通ダクト70内のオゾンフィルタ72上流部での空気圧計測値に基づいて各排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kの駆動を制御する効果は大きい。
【0044】
次に、本実施の形態の画像形成装置の排気系において、各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18K内に配設した排気ファン81S,81Y,81M,81C,81Kや、サクションフィルタ82S,82Y,82M,82C,82K、さらには連通ダクト70、空気圧計測器71、オゾンフィルタ72を一体的に構成したコンポーネント(エコロジーボックス)であって、画像形成装置本体とは別体に着脱自在な構成とした場合について述べる。
【0045】
図5および図6は、エコロジーボックス100の構成を説明する図である。図5はエコロジーボックス100を装置本体背面方向から見た斜視図であり、図6はエコロジーボックス100を装置本体正面方向から見た斜視図である。
図5に示すように、エコロジーボックス100は、吸入口111S,111Y,111M,111C,111Kを介して装置本体側の各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kに連結される排気ユニット110S,110Y,110M,110C,110Kと、連通ダクト70と、各排気ユニット110S,110Y,110M,110C,110Kを連通ダクト70に連結する結合路120S,120Y,120M,120C,120Kと、連通ダクト70の最下流部に配設された空気圧計測器71と、連通ダクト70の一部であって空気流を外部に排出する排出路130と、排出路130の経路中に配置されたオゾンフィルタ72とで構成されている。
また、図6に示すように、吸入口111S,111Y,111M,111C,111Kは突出して形成され、装置本体側の各排気ダクト18S,18Y,18M,18C,18Kに連結されるように構成されている。
【0046】
排気ユニット110は、図7に示したように、吸入口111、排気ファン81、排気ファン81の上流側に配置されたサクションフィルタ82で構成されている。排気ファン81により吸入口111から吸入された空気流は、サクションフィルタ82によってトナークラウド等の粉塵が除去されて、結合路120に設けられた開口121から連通ダクト70に排出される。
ここで、結合路120は連通ダクト70の長手方向に対して開口121が45°の方向を向くように突出して形成され、排気ユニット110から排出される空気流が連通ダクト70の下流側に向かうように構成されている。
【0047】
空気圧計測器71は連通ダクト70内の空気圧を計測して装置本体の制御部40に送信し、上述したのと同様に、計測された空気圧計測値に基づいて制御部40が排気ファン81の駆動を制御する。
連通ダクト70を通過した空気流は、連結口140から排出路130に送られる。排出路130の経路中にはオゾンフィルタ72が配置され、通過する空気流からオゾンを除去する。ここで、オゾンフィルタ72はエコロジーボックス100の側面に設けられたオゾンフィルタ取出し口131から交換可能なように構成されている。
そして、オゾンフィルタ72を通過した空気流は、排出口73から機外に排出される。
【0048】
このようにエコロジーボックス100として排気ファン81、サクションフィルタ82、さらには連通ダクト70、空気圧計測器71、オゾンフィルタ72を一体的に構成し、画像形成装置本体に着脱自在に構成することで、プリントボリュームの大きな画像形成装置のように、現像器14やドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスの設計が大きく、装置本体内において各排気ダクト18に排気ファン81やサクションフィルタ82を配置するスペース的な余裕がない場合でも対応可能となる。
また、このエコロジーボックス100には、サクションフィルタ82やオゾンフィルタ72等の消耗品、排気ファン81や空気圧計測器71等の電気部品が配設されているが、これらを交換し、または再使用することで、エコロジーボックス100自体の再生が可能である。
さらに、画像形成装置本体とは別体の着脱自在なモジュールとして構成されるので、物流時に搬送が容易となり、物流汎用性の向上を図ることができる。
【0049】
ところで、図8に示したように、連通ダクト70内の各結合路120S,120Y,120M,120C,120Kのそれぞれの間に、互いを仕切る隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置し、連通ダクト70内の空気流を遮断することができるように構成することも可能である。ここで、隔壁150A,150B,150C,150Dは、それぞれレール151A,151B,151C,151Dにスライドさせて設置することができるように構成されている。これにより、画像形成ユニット10の使用が任意に選択される場合においても、隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置して連通ダクト70内の空気流を遮断することで、エコロジーボックス100を共通して使用することが可能となる。
特に、画像形成装置において特色(S)のトナー像を形成する画像形成ユニット10Sをオプション設定とした場合に、画像形成ユニット10Sが設置されない状態において、結合路120Sと結合路120Yとの間を隔壁150Aで仕切り、結合路120Sからの空気流を遮断することができる。これによって、画像形成ユニット10Sを含めた5つの画像形成ユニットによる構成の場合と、画像形成ユニット10Sを除いた4つの画像形成ユニットによる構成の場合とにおいて、エコロジーボックス100を共通して使用することができるので、製造コストを抑えることが可能となる。
【0050】
この構成においても、空気圧計測器71によって連通ダクト70内の空気圧を計測して排気ファン81の駆動を制御するので、5つの画像形成ユニットによる構成と、4つの画像形成ユニットによる構成とのいずれの場合においても、連通ダクト70内の空気圧を所定値に維持できるので、排気ダクト18からの排気効率が低下することを抑制することが可能となる。その結果、5つの画像形成ユニットによる構成と、4つの画像形成ユニットによる構成とのいずれを選択しても、帯電器12および現像器14の周辺の空気を充分に排気することができるので、オゾンや機内昇温により感光体や現像剤にダメージが生じることなく、また、トナークラウドが帯電器12を汚して帯電不良を引き起こすこともなくなり、常に高品質の画像を形成することが可能となる。
【0051】
なお、連通ダクト70を装置本体に配置する構成においても、隔壁150A,150B,150C,150Dを任意に配置できるように構成し、画像形成ユニット10Sをオプション設定とした際の、5つの画像形成ユニットによる構成と4つの画像形成ユニットによる構成の双方に対応可能に設定することも可能である。
また、特色(S)の画像形成ユニット10Sを複数設置する6画像形成ユニット構成、さらにはそれ以上の画像形成ユニット構成とした場合にも対応することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、各画像形成ユニットからの排気を効率良くし、高品質の画像を形成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置を示した図である。
【図2】本実施の形態の画像形成装置の排気系の構成を示す図である。
【図3】排気ファンの駆動制御に用いる構成を示すブロック図である。
【図4】排気ファンの駆動制御に関する処理の流れを示すフローチャートの一例である。
【図5】エコロジーボックスを装置本体背面方向から見た斜視図である。
【図6】エコロジーボックスを装置本体正面方向から見た斜視図である。
【図7】排気ユニットの構成を説明する図である。
【図8】連通ダクト内の構成を説明する図である。
【符号の説明】
10(10S,10Y,10M,10C,10K)…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、18(18S,18Y,18M,18C,18K)…排気ダクト、20…二次転写部、21…二次転写搬送ベルト、40…制御部、70…連通ダクト、71…空気圧計測器、72…オゾンフィルタ、81(81S,81Y,81M,81C,81K)…排気ファン、82(82S,82Y,82M,82C,82K)…サクションフィルタ、100…エコロジーボックス、110(110S,110Y,110M,110C,110K)…排気ユニット、111(111S,111Y,111M,111C,111K)…吸入口、120(120S,120Y,120M,120C,120K)…結合路、150A,150B,150C,150D…隔壁
Claims (16)
- トナー像を形成する複数のトナー像形成手段と、
複数の前記トナー像形成手段に設けられ、当該トナー像形成手段近傍の空気を排気する複数の排気手段と、
複数の前記排気手段が連結された集合排気手段と、
前記集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように前記排気手段の空気排出量を制御する排気量制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記集合排気手段内の空気圧を計測する空気圧計測手段をさらに備え、前記排気量制御手段は、当該空気圧計測手段による計測値に基づき前記排気手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、前記排気量制御手段は当該排気ファンの回転数を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記排気手段の空気排出量を計測する排気量計測手段をさらに備え、前記排気量制御手段は、当該排気量計測手段による計測値に基づき前記排気手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記排気手段は排気ダクトと排気ファンとを有し、前記排気量計測手段は当該排気ファンの回転数を検知して空気排出量を計測し、前記排気量制御手段は当該排気ファンの回転数を制御することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- トナー像を形成する複数のトナー像形成手段と、
複数の前記トナー像形成手段に設けられ、当該トナー像形成手段近傍の空気を排気する複数の排気手段と、
複数の前記排気手段が連結された集合排気手段と、
前記集合排気手段内の空気圧を計測する空気圧計測手段と、
前記空気圧計測手段による計測値に基づいて前記排気手段の空気排出量を制御する排気量制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記排気量制御手段は、前記集合排気手段内の空気圧が所定値以下となるように前記排気手段の空気排出量を制御することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記排気量制御手段は、前記各排気手段を独立に制御することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記集合排気手段内にオゾン除去手段をさらに備え、前記空気圧計測手段は、当該集合排気手段内のオゾン除去手段の上流部の空気圧を計測することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記空気圧計測手段は、前記集合排気手段内の最上流部と前記オゾン除去手段の上流部近傍とに配設されたことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
- 前記空気圧計測手段は、前記集合排気手段と前記排気手段との連結部近傍に配設されたことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
- 前記排気手段と前記集合排気手段の連結部の間に、当該集合排気手段内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設したことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 複数の排気ダクトと、
複数の前記排気ダクトが連結された連通ダクトと、
前記連通ダクト内の空気圧を計測する空気圧センサと、
前記排気ダクト内に配置され、前記空気圧センサによる計測値に基づいて駆動が制御される排気ファンと
を備えたことを特徴とする排気装置。 - 前記排気ダクト内に粉塵フィルタをさらに備えたことを特徴とする請求項13記載の排気装置。
- 前記連通ダクト内にオゾンフィルタをさらに備えたことを特徴とする請求項13記載の排気装置。
- 前記排気ダクトと前記連通ダクトの連結部の間に、当該連通ダクト内の空気流を遮断する隔壁を着脱自在に配設したことを特徴とする請求項13記載の排気装置。
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