JP5138986B2 - 水素生成装置及びそれを備える燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、水素含有ガスを生成する改質器と一酸化炭素の濃度を低減する変成器及び選択酸化器とそれらを加熱するための加熱器とが一体化された水素生成装置及びそれを備える燃料電池システムに関する。
従来から、小規模な高効率発電が可能である燃料電池システムは、発電運転の際に発生する熱エネルギーを利用するためのシステム構築が容易であるため、高いエネルギー利用効率を実現することが可能な分散型の発電システムとして開発が進められている。
燃料電池システムでは、発電運転の際、その発電部の本体として配設された燃料電池スタック(以下、単に「燃料電池」という)に、水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとが各々供給される。すると、燃料電池では、その供給される水素含有ガスに含まれる水素と酸素含有ガスに含まれる酸素とが用いられて、所定の電気化学反応が進行する。この所定の電気化学反応が進行することにより、燃料電池において、水素及び酸素が有する化学的なエネルギーが電気的なエネルギーに直接変換される。これにより、燃料電池システムは、負荷に向けて電力を出力する。
さて、燃料電池システムの発電運転時に必要となる水素含有ガスの供給手段は、通常、インフラストラクチャーとして整備されていない。そのため、従来の燃料電池システムでは、例えば既存の化石原料インフラストラクチャーから得られる都市ガス又はLPG等の原料ガスと水蒸発器により生成した水蒸気とを用いて600℃〜700℃の温度で水蒸気改質反応を進行させて水素含有ガスを生成する改質器が、燃料電池と共に配設されていることが多い。一方、水蒸気改質反応により得られる水素含有ガスには、通常、原料ガスに由来する一酸化炭素及び二酸化炭素が大量に含まれている。そこで、従来の燃料電池システムでは、改質器で生成された水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減するために、水素含有ガスの温度を低下させ、200℃〜350℃の温度で水性ガスシフト反応を進行させることにより一酸化炭素の濃度を低減する変成器、及び、100℃〜150℃の温度で選択酸化反応を進行させることにより一酸化炭素の濃度を更に低減する選択酸化器が、燃料電池や改質器と共に配設されていることが多い。ここで、従来の燃料電池システムでは、これらの改質器及び変成器及び選択酸化器により、水素生成装置が構成されている。尚、これらの改質器及び変成器及び選択酸化器の各々には、水蒸気改質反応、水性ガスシフト反応、選択酸化反応の各々を進行させるための各化学反応に適した触媒が各々配設されている。例えば、改質器には、Ru触媒やNi触媒が配設されている。又、変成器には、Cu−Zn触媒や貴金属系触媒が配設されている。又、選択酸化器には、Ru触媒等が配設されている。
ところで、上記構成を有する水素生成装置では、一般的に、各反応器での化学反応を適切に進行させるために、各反応器の温度を最適な温度に維持する必要がある。又、上記構成を有する水素生成装置では、各反応器の温度を最適な温度に維持する際に必要となる熱エネルギーを有効に利用することが重要な課題になっている。
そこで、改質器、水蒸発器、変成器、及び選択酸化器の各々を加熱器の周りに同心円筒状に配設する水素生成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記特許文献1に記載のような水素生成装置の構成の場合、通常、改質器の外周側に配設される水蒸発器で生成した水蒸気を改質器に供給する際に、水蒸発器から送出された水蒸気の流れを水蒸発器の軸方向から周方向に変更させることに起因して、水蒸気流路の構成が複雑化する。これにより、例えば、水蒸気流路と改質器入口とを連結する混合ガス供給パイプは径方向に延び、この混合ガス供給パイプと軸方向に延びる改質器との接続箇所においては、溶接等の配管施工を施すことが必要となる。この水蒸気流路の配管施工は、水素生成装置のコストアップや耐久性能の劣化をもたらす可能性がある。
そこで、同一軸方向に各々筒状の水蒸発器と改質器とを並べて配置する水素生成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−187705号公報 特開2005−225684号公報
ここで、水蒸気流路の複雑な構成に起因する水素生成装置のコストアップや耐久性能の劣化の問題を解消するためには、上記特許文献1に記載の水素生成装置に対して上記特許文献2に記載のように同一軸方向に各々筒状の水蒸発器と改質器とを並べて配置する構成を組み入れることが想定される。
しかしながら、その場合には、水蒸発器が改質器の上方に配置されるため、水蒸発器で蒸発しなかった液水が改質器内の改質触媒に直接供給される可能性がある。この場合、改質触媒が局所的に急冷されることで、改質反応の阻害や改質触媒の破壊が引き起こされる可能性がある。
本発明は、上記従来の水素生成装置及びそれを備える燃料電池システムが有する上記課題を解決するためになされたものであり、水蒸気流路の複雑化を抑制し、耐久性能の向上を図るだけではなく、水蒸発器から供給される未蒸発の液水により改質反応の阻害や改質触媒の破壊が引き起こされる可能性を低減した水素生成装置及びそれを備える燃料電池システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る水素生成装置は、燃焼用燃料と燃焼用空気との混合気を燃焼して燃焼ガスを生成する加熱器と、前記加熱器が生成する前記燃焼ガスにより原料及び水が加熱されて該原料と水蒸気との混合気を生成する環状の予熱蒸発器と、前記予熱蒸発器の下方に、前記予熱蒸発器が生成する前記混合気を前記燃焼ガスにより加熱された改質触媒に通過させることにより水素含有ガスを生成する環状の改質器と、前記予熱蒸発器から排出された液水をトラップする水トラップ部と、前記予熱蒸発器の外周に、前記改質器で生成された前記水素含有ガス中の一酸化炭素をシフト反応により低減する変成触媒を内蔵する環状の変成器と、前記加熱器に前記燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給器と、前記予熱蒸発器に前記水を供給する水供給器と、前記変成器が内蔵する前記変成触媒の温度を検出する温度検出器と、制御器と、を備え、前記改質器から前記変成器に供給される前記水素含有ガスと前記水トラップ部内の液水とが熱交換するように構成され、前記制御器が、前記温度検出器により検出される前記変成触媒の温度に基づき前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量及び前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量の少なくとも一方を制御する。
かかる構成とすると、水トラップ部により予熱蒸発器から排出された液水がトラップされるため、改質器に充填された改質触媒に液水が直接供給され改質触媒が局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や触媒の破壊の可能性を低減することが可能となる。
かかる構成とすると、水トラップ部内の液水と変成器に供給される水素含有ガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換により変成器に供給される水素含有ガスの温度を好適に低下させることが可能になる。また、かかる構成とすると、制御器が温度検出器により検出される変成触媒の温度に基づき水供給器から予熱蒸発器への水供給量及び燃焼用空気供給器から加熱器への燃焼用空気供給量の少なくとも一方を制御することで予熱蒸発器の温度が変化し、これに伴い予熱蒸発部の外周に設けられた変成器の温度を制御することが可能になる。
この場合、前記加熱器の外方に、前記予熱蒸発器と、前記水トラップ部と、前記改質器及び前記変成器とを各々筒状に備え、前記予熱蒸発器に前記変成器が周設され、前記予熱蒸発器と、前記水トラップ部と、前記改質器とが、該予熱蒸発器から該水トラップ部を介して該改質器に前記混合気が供給されるように連設され、前記改質器で生成された前記水素含有ガスが前記変成器に供給される前に前記水トラップ部と接触するように構成されている。
かかる構成とすると、水トラップ部内の液水と変成器に供給される水素含有ガスとの間で熱交換が行われ、この熱交換により変成器に供給される水素含有ガスの温度を好適に低下させることが可能になる。
この場合、前記原料の供給口及び前記水の供給口を、前記予熱蒸発器の前記水トラップ部が連設されない他端側に備えている。
かかる構成とすると、原料の供給口及び水の供給口を予熱蒸発器の熱交換器が連設されない他端側に備えているので、予熱蒸発器における原料と水蒸気との混合気の流通方向と重力方向とが実質的に一致しかつ改質器を重力方向下方に配置するよう水素生成装置を配設した場合に、予熱蒸発器の重力方向上方で生成された原料と水蒸気との混合気を滞留することなく重力方向下方にある改質器に効率よく供給することが可能になる。
この場合、水素生成装置は、前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報を有する記憶器を備え、前記制御器が、前記温度検出器の検出温度が前記上限温度以上になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を増量させるよう前記水供給器を制御し、前記温度検出器の検出温度が前記下限温度以下になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を減量させるよう前記水供給器を制御する。
かかる構成とすると、水供給器から予熱蒸発器への水供給量を制御することで、予熱蒸発器の温度が変化、又は、水トラップ部内の液水量が変動し、これが、変成器から予熱蒸発器への伝熱量、若しくは変成器に供給される水素含有ガスと水トラップ部との熱交換量の変動につながり、変成触媒の温度を制御することが可能になる。
この場合、前記記憶器が前記水供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報を更に有し、前記制御器が、前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記上限供給量以上になった場合又は前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記下限供給量以下になった場合に異常と判断する。
かかる構成とすると、制御器が水供給器から予熱蒸発器への水供給量が上限供給量以上になった場合や下限供給量以下になった場合に異常と判断するので、オペレータや使用者が異常の発生を察知することが可能になる。
又、上記の場合、水素生成装置は、前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報を有する記憶器を備え、前記制御器が、前記温度検出器の検出温度が前記上限温度以上になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を減量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御し、前記温度検出器の検出温度が前記下限温度以下になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を増量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御する。
かかる構成とすると、燃焼用空気供給器から加熱器への燃焼用空気供給量を制御することにより、燃焼ガスから予熱蒸発器への伝熱量が変動するので、予熱蒸発器の温度が変化する。これが、変成器から予熱蒸発器への伝熱量の変動につながり、変成触媒の温度を制御することが可能になる。
この場合、前記記憶器が前記燃焼用空気供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報を更に有し、前記制御器が、前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記上限供給量以上になった場合又は前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記下限供給量以下になった場合に異常と判断する。
かかる構成とすると、制御器が燃焼用空気供給器から加熱器への燃焼用空気供給量が上限供給量以上になった場合や下限供給量以下になった場合に異常と判断するので、オペレータや使用者が異常の発生を察知することが可能になる。
又、上記の場合、水素生成装置は、前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報と前記水供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報とを有する記憶器を備え、前記制御器が、前記変成触媒の温度が前記上限温度以上になりかつ前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記上限供給量以下になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を減量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御し、前記変成触媒の温度が前記下限温度以下になりかつ前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記下限供給量以下になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を増量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御する。
或いは、上記の場合、水素生成装置は、前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報と前記燃焼用空気供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報とを有する記憶器を備え、前記制御器が、前記変成触媒の温度が前記上限温度以上になりかつ前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記下限供給量以下になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を増量させるよう前記水供給器を制御し、前記変成触媒の温度が前記下限温度以下になりかつ前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記上限供給量以上になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を減量させるよう前記水供給器を制御する。
かかる構成とすると、水供給器から予熱蒸発器への水供給量の制御と燃焼用空気供給器から加熱器への燃焼用空気供給量の制御との双方により変成器が内蔵する変成触媒の温度を制御するので、その変成触媒の温度制御を燃料電池システムの運転中においてより一層確実に実施することが可能になる。
一方、本発明に係る燃料電池システムは、上記本発明に係る特徴的な水素生成装置と、前記水素生成装置から供給される前記水素含有ガスと酸素含有ガスとを用いて発電する燃料電池と、を少なくとも備えている。
かかる構成とすると、燃料電池システムが、本発明に係る特徴的な水素生成装置と、この水素生成装置から供給される水素含有ガスと酸素含有ガスとを用いて発電する燃料電池とを備えているので、改質器に充填された改質触媒に液水が直接供給され改質触媒が局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や触媒の破壊の可能性が低減され、組成の安定した水素含有ガスが供給されるようになる。これにより、安定した運転を継続可能な燃料電池システムを提供することが可能になる。
本発明に係る水素生成装置によれば、水トラップ部により予熱蒸発器からの液水がトラップされるため、改質器に充填された改質触媒に直接液水が供給され、改質触媒が局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や触媒の破壊の可能性が低減されるので、安定した水素生成が可能となる。
又、本発明に係る水素生成装置を備える燃料電池システムによれば、水素生成装置が安定に動作して、組成の安定した良質な水素含有ガスが燃料電池に向けて安定して供給される、安定な発電運転が可能な燃料電池システムを提供することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
先ず、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の基本的な構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の第1の構成と、これを駆動するための付加的構成とを模式的に示すブロック図及び断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る水素生成装置100aは、既存の化石原料インフラストラクチャーから得られる都市ガス又はLPG等の原料ガス、又は、燃料電池に供給することができない一酸化炭素を既定濃度以上に含む水素含有ガスを燃焼して後述する改質部2及び変成部3及び選択酸化部4を加熱するための円筒状の加熱部1と、この加熱部1の周りに加熱部1と同心円筒状にかつ一体的に配設された改質部2及び変成部3及び選択酸化部4の各々とを備えている。
具体的に説明すると、この水素生成装置100aは、図1に示すように、所定の直径を有しかつその上方の開口部及び下方の開口部が上壁部a及び下壁部bにより閉鎖された円筒状の外壁部Aと、この外壁部Aの上方及び下方に配設された上壁部a及び下壁部bにその上端及び下端が接続するよう外壁部Aと同心状に内設された外壁部Aの直径よりも小さい直径を有する略円筒状の内壁部Bとを備えている。
ここで、内壁部Bは、上壁部aから鉛直下方に向けて所定の位置まで延出する円筒状の第1の内壁部B1と、この第1の内壁部B1の下端にその外縁部が接続されたリング状の第2の内壁部B2と、この第2の内壁部B2の内縁部にその上端が接続されかつ鉛直下方に向けて下壁部bまで延出する円筒状の第3の内壁部B3とを備えている。
又、図1に示すように、この水素生成装置100aは、外壁部Aと内壁部Bとの間に、略円筒状の隔壁部Cを備えている。
ここで、この隔壁部Cの上端は上壁部aから所定の距離を隔てた外壁部Aの上方に接続され、隔壁部Cは、この接続部から所定の角度で下方に傾斜して内壁部B近傍の所定の位置まで延出する逆円錐状の第1の隔壁部C1と、この第1の隔壁部C1の下端から鉛直下方に向けて所定の位置まで延出する円筒状の第2の隔壁部C2とを備えている。
そして、内壁部Bにより囲まれる円柱状の領域の上方には、その中心軸と水素生成装置100aの中心軸とが一致しかつその壁部と第1の内壁部B1との間に燃焼ガス流路5を形成するようにして、改質部2の改質触媒2aを第3の内壁部B3を介して加熱するための円筒状の加熱部1が配設されている。この加熱部1は、図1では図示しない燃焼バーナー備え、シロッコファン等を備える後述する燃焼用空気供給器11から供給される燃焼用の空気を用いて、後述する原料供給器10から供給される原料ガスの一部、又は、後述する流路切り替え弁13a,13bを介して供給される燃料電池に供給することができない一酸化炭素を既定濃度以上に含む水素含有ガスを燃焼することにより、改質部2における改質触媒2aの温度を水蒸気改質反応の進行に適した温度にまで加熱して保温する。ここで、本実施の形態では、水素含有ガスを生成する際における熱効率を向上させるために、加熱部1から排出される燃焼ガスが、改質部2の改質触媒2aを加熱した後に、燃焼ガス流路5を通過して後述する予熱蒸発部6をも加熱する構成としている。尚、加熱部1から排出され、改質部2の改質触媒2a及び予熱蒸発部6を加熱するために用いられた燃焼ガスは、水素生成装置100aの上部に設けられた排気ガス排出口から排気ガスとして水素生成装置100aの外部に排出される。
又、図1に示すように、この水素生成装置100aは、第3の内壁部B3における下方の所定の部分と第2の隔壁部C2との間に、円筒状の改質触媒2aを備えている。この改質触媒2aは、本実施の形態ではRu系の触媒により構成され、都市ガス、LPG等の炭化水素系成分、メタノール等のアルコール類、或いはナフサ成分等の原料又は原料ガスと水蒸気とを用いる水蒸気改質反応を主に進行させ、これにより、水素を主成分として含みかつ一酸化炭素を副成分として含む水素含有ガスを生成する。ここで、本実施の形態に係る改質部2は、改質触媒2aと、この改質触媒2aから排出される水素含有ガスの温度を検出して改質触媒2aの温度を間接的に検出する温度検出部2bとを備えている。
又、図1に示すように、この水素生成装置100aでは、外壁部Aにおける上方の所定の部分と第2の隔壁部C2との間に、各々円筒状の変成触媒3a及び選択酸化触媒4aが配設されている。ここで、変成触媒3aは、外壁部Aにおける所定の部分と第2の隔壁部C2とにより囲まれる円筒状の領域における改質触媒2aに近い側の所定の位置(即ち、水素含有ガスの流れの上流側)に配設されている。一方、選択酸化触媒4aは、その円筒状の領域における改質触媒2aから遠い側の所定の位置(即ち、水素含有ガスの流れの下流側)に配設されている。又、変成触媒3aと選択酸化触媒4aとは、互いに所定の距離を隔てるようにして、各々配設されている。そして、この変成触媒3aと選択酸化触媒4aとの間の空間に連通するように、空気供給口103が設けられている。又、選択酸化触媒4aの上方の空間に連通するように、外壁部Aに燃料ガス取り出し口105が設けられている。
変成触媒3aは、本実施の形態ではCu−Zn系の触媒により構成され、改質部2において生成した水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を、水蒸気を用いる水性ガスシフト反応を主に進行させることにより、所定の濃度以下にまで低減する。ここで、本実施の形態に係る変成部3は、変成触媒3aと、この変成触媒3aに導入される水素含有ガスの温度を検出して変成触媒3aの温度を間接的に検出する温度検出部3bと、変成触媒3aの温度を直接検出する温度検出部3cとを備えている。一方、選択酸化触媒4aは、本実施の形態ではRu系の触媒により構成され、変成部3において一酸化炭素の濃度が低減された水素含有ガスに依然として含まれる一酸化炭素の濃度を、後述する選択酸化用空気供給器12が空気供給口103から供給する空気を用いる選択酸化反応を主に進行させることにより、所定の濃度以下にまで更に低減する。この選択酸化触媒4aを通過した水素含有ガスは、燃料ガス取り出し口105から取り出される。ここで、本実施の形態に係る選択酸化部4は、選択酸化触媒4aと、この選択酸化触媒4aの温度を直接検出する温度検出部4bとを備えている。
次に、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置における予熱蒸発部及び熱交換部の構成について説明する。
本実施の形態に係る水素生成装置100aでは、外壁部Aの上部及び上壁部aの端部及び内壁部Bの上部及び隔壁部Cにおける第1,第2の隔壁部C1,C2により包囲される所定の領域において、後述する水供給器9から供給される水を蒸発させるための予熱蒸発部6が構成されている。そして、この予熱蒸発部6には、内壁部Bにおける第1の内壁部B1とそれと対向する第2の隔壁部C2における所定の部分との間の円筒状の領域に、蒸発棒6aが配設されている。この蒸発棒6aは、本実施の形態では、隔壁部Cにおける第2の隔壁部C2の上端から下端に向かう鉛直方向において、内壁部Bと第2の隔壁部C2との間の円筒状領域を加熱部1の周りに螺旋状に旋回するように延在している。又、この蒸発棒6aは、その外周部が内壁部Bと第2の隔壁部C2とに接するように配設されている。そして、上壁部aには、予熱蒸発部6に連通するように、水供給口101が設けられている。つまり、本実施の形態では、予熱蒸発部6は、水供給器9から水供給口101を通って供給される水が隔壁部Cにおける第1の隔壁部C1に沿って流れ、その後、蒸発棒6aに沿って鉛直下方に向けて内壁部Bと第2の隔壁部C2との間を螺旋状に旋回しながら流れ落ちるように構成されている。又、この予熱蒸発部6は、外壁部Aに予熱蒸発部6に連通する原料供給口102が設けられていて、後述する原料供給器10から原料供給口102を通って供給される原料ガスが隔壁部Cにおける第1の隔壁部C1上の空間に供給され、その後、蒸発棒6a上の空間を鉛直下方に向けて内壁部Bと第2の隔壁部C2との間を螺旋状に旋回しながら移動するように構成されている。この予熱蒸発部6により、原料供給器10から供給される原料ガスは、加熱部1が排出する高温状態の燃焼ガスにより所定の温度にまで加熱されると共に、水供給器9から供給される水を蒸発させて得た水蒸気と十分に混合される。これにより、予熱蒸発部6において、原料ガスと水蒸気との混合気が生成される。この原料ガスと水蒸気との混合気が、その後、改質部2における改質触媒2aに供給される。
又、図1に示すように、本実施の形態に係る水素生成装置100aでは、隔壁部Cにおける第2の隔壁部C2の一部と、この第2の隔壁部C2の一部の内側にその全周に渡って環状に設けられた凹状の水トラップ部7とにより、熱交換部8が構成されている。この熱交換部8は、改質部2から排出され変成部3に供給される前の水素含有ガスが保有する熱を、第2の隔壁部C2を介して、変成部3側から予熱蒸発部6側へと熱交換により移動させるように構成されている。ここで、水トラップ部7は、予熱蒸発部6の蒸発棒6aに沿って螺旋状に流れ、予熱蒸発部6において蒸発し切れずに排出された液水をトラップするように構成されている。又、隔壁部Cにおける第2の隔壁部C2は、水トラップ部7に貯蔵される液水と、変成部3に導入される前の水素含有ガスとの間の熱の移動を媒介する。尚、予熱蒸発部6で生成された原料ガスと水蒸気との混合気は、熱交換部8に滞留することなく、熱交換部8と内壁部Bとの間に全周に渡り形成された所定の間隙104を通過して、改質部2における改質触媒2aに順次供給される。
このように、本実施の形態では、水素生成装置100aにおいて、加熱部1をその中心部に配置すると共に、その加熱部1の周りの重力方向上側に円筒状の予熱蒸発部6を、その重力方向下側に円筒状の熱交換部8及び改質部2を配置している。ここで、改質部2の改質触媒2aを加熱した後に予熱蒸発部6を加熱するために、加熱部1と予熱蒸発部6との間に、加熱部1から排出される燃焼ガスを通流させるための燃焼ガス流路5を配置している。又、本実施の形態では、熱交換部8を、原料ガスと水蒸気との混合気が流れる流路と変成部3に供給される水素含有ガスが流れる流路との境界部に配置し、変成部3に供給される前の水素含有ガスの温度を第2の隔壁部C2を介して適宜制御することが可能となるように構成している。又、本実施の形態では、改質部2で生成された水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減する変成部3及び選択酸化部4を予熱蒸発部6の外側に配置して、変成部3及び選択酸化部4で余剰となった熱エネルギーを予熱蒸発部6へ供給可能とする構成としている。
又、本実施の形態では、熱交換器8に設けた水トラップ部7により予熱蒸発器6からの液水が確実にトラップされるため、改質部2に充填された改質触媒2aに液水が直接供給され、改質触媒2aが局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や改質触媒2aの破壊を防止することが可能となる。
一方、図2は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の第2の構成と、これを駆動するための付加的構成とを模式的に示すブロック図及び断面図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る水素生成装置100bでは、熱交換部8及びその周辺の構成が、水素生成装置100aにおける構成と比べて若干異なっている。
具体的に説明すると、本実施の形態に係る水素生成装置100bは、水素生成装置100aと同様、円筒状の外壁部Aと、この外壁部Aの上方及び下方に配設された上壁部a及び下壁部bにその上端及び下端が接続するよう外壁部Aと同心状に内設された外壁部Aの直径よりも小さい直径を有する円筒状の内壁部Bとを備えている。又、この水素生成装置100bは、水素生成装置100aと同様、外壁部Aと内壁部Bとの間に略円筒状の隔壁部Cを備えている。
ここで、隔壁部Cは、外壁部Aとの接続部から所定の角度で下方に傾斜して内壁部B近傍の所定の位置まで延出する逆円錐状の第1の隔壁部C1と、この第1の隔壁部C1の下端から鉛直下方に向けて所定の位置まで延出する円筒状の第2の隔壁部C2と、この第2の隔壁部C2の下端にその内縁部が接続されたリング状の第3の隔壁部C3と、この第3の隔壁部C3の外縁部にその上端が接続されかつ鉛直下方に向けて下壁部b近傍の所定の位置まで延出する円筒状の第4の隔壁部C4とを備えている。
そして、図2に示すように、本実施の形態に係る水素生成装置100bでは、隔壁部Cにおける第4の隔壁部C4の一部と、この第4の隔壁部C4の一部の内側に内壁部Bの全周に渡って環状に設けられた凹状の水トラップ部7とにより、熱交換部8が構成されている。換言すれば、本実施の形態に係る水素生成装置100bでは、隔壁部Cにおける第4の隔壁部C4の内側に原料ガスと水蒸気との混合気が流れる流路が設けられており、その内側に、水トラップ部7が配置される構成が採られている。ここで、水素生成装置100bの水トラップ部7は、水素生成装置100aの場合と同様、予熱蒸発部6の蒸発棒6aに沿って螺旋状に流れ、予熱蒸発部6において蒸発し切れずに排出された液水をトラップするように構成されている。かかる構成においても、図1に示す水素生成装置100aを用いる場合と同様、変成部3に供給される前の水素含有ガスの温度を第4の隔壁部C4を介して適宜制御することが可能となる。尚、その他の点については、水素生成装置100bの構成と水素生成装置100aの構成とは同様である。
次に、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置を駆動するための付加的構成について説明する。尚、以下の説明では、便宜上、水素生成装置100aを駆動するための付加的構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る燃料電池システムは、その発電運転の際に水素生成装置100aを駆動するために、水素生成装置100aの予熱蒸発部6に水蒸気改質反応を進行させる際に必要となる水を供給する水供給器9と、水素生成装置100aの加熱部1及び予熱蒸発部6に水蒸気改質反応を進行させる際に必要となる都市ガス又はLPG等の原料ガスを供給する原料供給器10と、水素生成装置100aの加熱部1に燃焼バーナーでの都市ガス等の燃焼のために必要となる燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給器11と、水素生成装置100aの選択酸化部4に選択酸化反応を進行させる際に必要となる選択酸化用空気を供給する選択酸化用空気供給器12とを各々備えている。
水供給器9は、例えば、水道等の水を常時供給することが可能であるインフラストラクチャー等に接続されている。そして、水供給器9は、必要に応じて異物等を除去した後、水道等から供給される水の供給量を適切に制御しながら、その供給量が適切に制御された水を水素生成装置100aにおける予熱蒸発部6に水供給口101を通じて供給する。
又、原料供給器10は、本実施の形態では、都市ガスのインフラストラクチャーに接続されている。そして、この原料供給器10は、必要に応じて都市ガスに含まれている硫黄等の燃料電池システムにとって有害な成分を除去した後、その硫黄等が除去された都市ガスの供給量を適切に制御しながら、その供給量が適切に制御された都市ガスを水素生成装置100aにおける予熱蒸発部6に原料供給口102を通じて供給すると共に、加熱部1にも供給する。
又、燃焼用空気供給器11は、例えばシロッコファン等を備え、フィルター等により必要に応じて粉塵や異物等を除去した後、適切な供給量で空気を水素生成装置100aにおける加熱部1に供給する。
又、選択酸化用空気供給器12は、例えばダイアフラム式ポンプ等を備え、燃焼用空気供給器11と同様にしてフィルター等により必要に応じて粉塵や異物等を除去した後、適切な供給量で空気を水素生成装置100aにおける選択酸化部4に空気供給口103を通じて供給する。
又、図1に示すように、本実施の形態に係る燃料電池システムは、流路切り替え弁13a,13bを備えている。ここで、流路切り替え弁13aは、例えば三方弁により構成され、水素生成装置100aにおいて生成された水素含有ガスが流れる流路を切り替える。本実施の形態では、この流路切り替え弁13aは、水素生成装置100aで生成された水素含有ガスの供給先を、燃料電池と、加熱部1との間で切り替える。又、流路切り替え弁13bは、流路切り替え弁13aと同様にして例えば三方弁により構成され、水素生成装置100aにおける加熱部1への燃焼用ガスの供給元を、原料ガスを供給する原料供給器10と水素含有ガスを供給する水素生成装置100aとの間で切り替える。
又、図1に示すように、本実施の形態に係る燃料電池システムは、制御器14を備えている。この制御器14は、マイコン等の演算装置により構成され、CPU等からなる演算部(図1では図示せず)と、内部メモリ等からなる記憶部(図1では図示せず)等とを有している。そして、この制御器14は、燃料電池システムの発電運転等の際、図1に示す温度検出部2b,3b,3c,4b等の出力信号や記憶部に記憶されているシーケンス等に基づき、水供給器9、原料供給器10、燃焼用空気供給器11、選択酸化用空気供給器12、流路切り替え弁13a及び13b等の燃料電池システムを構成する各構成要素の動作を適宜制御する。
次に、以下に記載する本実施の形態に係る水素生成装置の特徴的な動作の基礎となる、本発明の原理について模式的に説明する。
図3は、本発明の原理を説明するための模式図である。尚、以下の説明においては、便宜上、供給量S1<供給量S2とし、熱量H1<熱量H2とする。又、以下の説明では、仮想上のモデルに基づいて本発明の原理を模式的に説明する。
図3(a)に示すように、図1に示す予熱蒸発部6に相当する蒸発部P1に対して供給量S1で水が供給され、かつその蒸発部P1に対して熱量H1で熱エネルギーが供給される際、図1に示す熱交換部8に相当する熱交換部P2の水トラップ部には、蒸発部P1の図1に示す蒸発棒6aに相当する蒸発棒から蒸発し切れずに排出された液水がトラップされる。そして、熱交換部P2の近傍を通過する水素含有ガスは、水トラップ部にトラップされた水量に応じて、熱交換部P2の熱交換作用により、温度T1に調整される。
さて、図3(b)に示すように、蒸発部P1に対して供給量S1よりも多い供給量S2で水が供給され、かつその蒸発部P1に対して図3(a)の場合と同様の熱量H1で熱エネルギーが供給される場合には、蒸発部P1の蒸発棒からは蒸発しなかった液水が比較的大量に排出されて、熱交換部P2の水トラップ部には体積V1よりも多い体積V2の水が貯蔵される。そして、この場合は、熱交換部P2が貯蔵する体積V2の水によりより一層冷却されるので、熱交換部P2の近傍を通過する水素含有ガスは、温度T1よりも低い温度T2に調整される。つまり、蒸発部P1に供給する熱エネルギーの熱量を変化させない場合、蒸発部P1に供給する水量を制御することにより、熱交換部P2に接触する水素含有ガスの温度を任意に制御することができる。
一方、図3(c)に示すように、蒸発部P1に対して供給量S2で水が供給され、かつその蒸発部P1に対して熱量H1で熱エネルギーが供給される際、熱交換部P2の水トラップ部には、蒸発部P1の蒸発棒から蒸発しなかった液水が排出されて、体積V2の水が貯蔵されるとする。そして、この場合、熱交換部P2の近傍を通過する水素含有ガスが、熱交換部P2の熱交換作用により、温度T2に調整されるとする。
さて、図3(d)に示すように、蒸発部P1に対して供給量S2で水が供給され、かつその蒸発部P1に対して熱量H1よりも多い熱量H2で熱エネルギーが供給される場合には、蒸発部P1の蒸発棒から蒸発しなかった液水の排出量が減少して、熱交換部P2の水トラップ部には体積V2よりも少ない体積V1の水が貯蔵される。そして、この場合は、熱交換部P2が貯蔵する体積V1の水により弱く冷却されるので、熱交換部P2の近傍を通過する水素含有ガスは、温度T2よりも高い温度T1に調整される。つまり、蒸発部P1に供給する水量を変化させない場合は、蒸発部P1に供給する熱エネルギーの熱量を制御することにより、水素含有ガスの温度を任意に制御することができる。
このような原理に基づいて、本発明では、図1に示す予熱蒸発部6に供給する熱量及び水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水量の少なくとも一方を適切に制御して、水素生成装置100aにおける熱交換部8の水トラップ部7の貯水量を適切に制御することにより、変成部3に導入される水素含有ガスの温度を適切に制御する。
次に、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の基本的な動作について、図1を参照しながら説明する。
先ず、本発明に係る燃料電池システムを起動する際には、水供給器9と原料供給器10とを作動させ、水と原料ガスとを水素生成装置100aの予熱蒸発部6に供給する。ここで、本実施の形態では、原料ガスとして、脱硫後のメタンを主成分とする都市ガスを使用する。又、水の供給量については、原料ガス平均組成の炭素原子の3倍量となる酸素分子を含むように、水の供給量を設定する。尚、本実施の形態では、メタンを主成分とする都市ガスを原料ガスとして用いる構成とするため、供給する1モルのメタンに対して3モルの水蒸気が存在するために必要な量の水を予熱蒸発部6に供給する。即ち、スチームカーボン比(S/C比)が3となるように、水供給器9から予熱蒸発部6に向けて水を供給する。
本実施の形態において、原料ガス及び水は、予熱蒸発部6の上部より供給する。これにより、予熱蒸発部6の内部において、加熱部1が排出する高温状態の燃焼ガス及び選択酸化部4と変成部3とからの伝熱により原料ガス及び水が加熱される。そして、最終的に熱交換部8を介する伝熱により、改質部2の手前の予熱蒸発部6では原料ガスと水蒸気との混合気となり、この混合気が改質部2に供給される。
本実施の形態では、水蒸気及び原料ガスからなる混合気は、図1において上方から下方に向かって予熱蒸発部6から改質部2に流入することになる。尚、水供給器9から供給される水は、蒸発に伴う体積増加のため、予熱蒸発部6において少なからず圧力変動を発生させる。ここで、その圧力変動が大きい場合、予熱蒸発部6に向けて同時に供給する原料ガスの供給量にその圧力変動に起因する変動が発生する。しかし、本実施の形態では、水供給器9から水を予熱蒸発部6の上部より供給することで、蒸発に伴う体積増加時においてもその供給する水を重力に従い予熱蒸発部6の内部において下流側に流すことができるため、予熱蒸発部6の内部における圧力変動を防止することを可能としている。
又、本実施の形態では、熱交換器8に設けた水トラップ部7が、予熱蒸発器6の重力方向下方に配置されている。従って、予熱蒸発部6から排出された液水は、重力方向下方に移動した後、水トラップ部7にトラップされる。そのため、改質部2に充填された改質触媒2aに液水が直接供給されることはない。よって、このような構成により、改質触媒2aが局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や改質触媒2aの破壊を確実に防止することが可能となる。
又、本実施の形態では、加熱部1の動作は、温度検出部2bにより検出される温度を目安にして制御する。ここで、加熱部1から排出される高温状態の燃焼ガスは、改質部2における改質触媒2aを加熱した後、燃焼ガス流路5を通過する際に予熱蒸発部6をも加熱する。本実施の形態では、改質部2の直後(下方)に設けられた温度検出部2bにより検出される改質触媒2aから排出された水素含有ガスの温度が約650℃となるように、加熱部1が排出する燃焼ガスの温度を制御する。その結果、改質部2の出口では、都市ガスの約85%が水蒸気改質反応により水素含有ガスとなる。
改質部2から排出される水素含有ガスは、その後、改質部2の下方において進行方向が反転され、熱交換部8に沿って上方に向かう。この際、水素含有ガスは、熱交換部8において予熱蒸発部6側と熱交換を行った後、変成部3における変成触媒3aに供給される。すると、変成部3では、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が、水蒸気を用いる水性ガスシフト反応により所定の濃度にまで低減される。ここで、本実施の形態では、変成部3における温度検出部3bにより検出される温度が250℃程度となるよう、変成部3を動作させる。これにより、変成部3の出口における水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が約0.5%(ドライガスベース)となる。尚、通常の動作時においては、改質部2から排出される水素含有ガスの保有熱により反応温度を250℃程度に維持することができるため、変成部3の変成触媒3aを加熱器等により加熱する必要はない。
その後、変成部3から排出される水素含有ガスには、選択酸化用空気供給器12から空気が供給される。ここで、選択酸化用空気供給器12から水素含有ガスに供給する空気の供給量は、水素含有ガスに含まれる酸素量が一酸化炭素の約2倍のモル数となるように設定する。尚、生成させる水素量を基準として供給する空気量を予め設定することにより、選択酸化用空気供給器12から供給する空気量を制御する。又、本実施の形態では、選択酸化用空気供給器12からの空気の供給量を制御することにより、選択酸化部4における温度検出部4bにより検出される温度が125℃となるように、選択酸化部4を動作させる。尚、変成部3と選択酸化部4との間の空間、或いは選択酸化部4の外壁面に選択酸化冷却器としての空冷ファンを設け、これにより、選択酸化部4の動作温度を精度良く制御する構成としてもよい。尚、本実施の形態では、改質部2を予熱蒸発部6の下方(重力方向下側)に設けることにより、予熱蒸発部6から原料ガス及び水蒸気の混合気を改質部2にスムーズに供給できる構成としている。又、万が一予熱蒸発部6において水を蒸発させることができない場合においても、高温となる改質部2ではその水を蒸発させることができる。その結果、改質部2において水蒸気改質反応を好適に進行させるために必要な水蒸気が不足することが防止される。
このように、本発明の実施の形態に係る水素生成装置100aは、通常運転時、従来の一般的な水素生成装置の動作と同様に動作する。そして、上記一連の運転動作により、水素生成装置100aは、一酸化炭素の濃度が約20ppm以下となるように水素含有ガスを生成する。
次に、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の特徴的な動作について、図1及び図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の特徴的な動作の1サイクルを模式的に示すフローチャートである。尚、実際には、燃料電池システムの発電運転の際には、例えば、図4に示す1サイクルの動作が断続することなく連続して実行される。
さて、図4に示すように、水素生成装置100aにおいて水素含有ガスの生成が開始されると、燃料電池システムが備える制御器14は、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方の出力信号に基づいて、変成触媒3aの温度Tsを取得する(ステップS1)。
そして、制御器14は、その変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上であるか否かを判定する(ステップS2a)。ここで、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上ではないと判定した場合(ステップS2aでNO)、その変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下であるか否かを判定する(ステップS2b)。ここで、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下ではないと判定した場合(ステップS2bでNO)、変成触媒3aの温度Tsを再び取得する。
一方、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上であると判定した場合(ステップS2aでYES)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を増量する(ステップS3a)。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下であると判定した場合(ステップS2bでYES)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を減量する(ステップS3b)。ここで、本実施の形態では、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量の増量は、予め設定される増量データに従い実行される。又、同様にして、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量の減量も、予め設定される減量データに従い実行される。
このように、本実施の形態に係る水素生成装置100aの特徴的な動作は、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度に対して上限温度Tu及び下限温度Tlを予め設定して、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度が上限温度Tu以上となった場合には水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の量を増量させることで予熱蒸発部6において必要蒸発潜熱量を増量させる点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。又、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度が下限温度Tl以下となった場合には水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の量を減量させることで予熱蒸発部6において必要蒸発潜熱量を減量させる点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。
そして、制御器14は、ステップS3aにおいて水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量が増量された後、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu以上ではなくなったか否かを判定する(ステップS4a)。又は、制御器14は、ステップS3bにおいて水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量が減量された後、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tl以下ではなくなったか否かを判定する(ステップS4b)。
ここで、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが未だ上限温度Tu以上であると判定した場合には(ステップS4aでNO)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を更に増量させる。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが未だ下限温度Tl以下であると判定した場合には(ステップS4bでNO)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を更に減量させる。
一方、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu未満になったと判定した場合(ステップS4aでYES)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を維持させたまま、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tl以下でないか否かを判定する(ステップS5)。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tlを超えると判定した場合(ステップS4bでYES)、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を維持させたまま、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu以上でないか否かを判定する(ステップS5)。そして、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが過剰に低下して下限温度Tl以下となった場合や、変成触媒3aの温度Tsが過剰に上昇して上限温度Tu以上となった場合(ステップS5でNO)、例えばオペレータや使用者に向けてアラームを出力する(ステップS6)。しかしながら、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu及び下限温度Tlの間の温度である場合(ステップS5でYES)、変成触媒3aの温度制御を終了する。
このように、本実施の形態に係る水素生成装置100aの特徴的な動作は、図4に示すステップS1〜S5の動作により変成部3における変成触媒3aの温度を最適な温度に制御する点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。
ここで、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを低下させることができる理由は、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の量を増量させることにより、熱交換部8における水トラップ部7の貯水量が増量され、これにより、改質部2から排出された水素含有ガスからの予熱蒸発部6側への熱交換量が増量されるため、変成部3へ供給される水素含有ガスの温度が低下するからである。又、それとは反対に、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを上昇させることができる理由は、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の量を減量させることで、熱交換部8における水トラップ部7の貯水量が減量され、これにより、改質部2から排出された水素含有ガスからの予熱蒸発部6側への熱交換量が減量されるため、変成部3へ供給される水素含有ガスの温度が上昇するからである。
又、改質部2、変成部3及び選択酸化部4等の一酸化炭素除去部を一体化して構成した水素生成装置100aでは、それぞれの動作温度で熱の授受が安定化しているため、1つの反応部の温度が変化するとそのバランスが変化し、最適な動作温度を保つことができなくなる場合がある。即ち、一酸化炭素除去部の温度の変化は、水或いは原料ガスの供給バランスが崩れることがその要因となることが多い。特に、水の供給量が変化した場合、例えば、何らかの原因により水の供給量が想定する供給量よりも少なくなると、上述のように変成部3における変成触媒3aの温度が上昇することになる。従って、本実施の形態で示す構成によれば、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を増量させる制御となるため、最終的に温度検出部3b(又は、温度検出部3c)により検出される温度が適正な範囲内で安定する、適正な範囲内の供給量の水を供給することができるようになるという効果も併せて発揮されることになる。尚、本実施の形態では、熱交換部8を変成部3への水素含有ガスの流路に設ける構成により、変成部3における変成触媒3aの温度を水蒸気改質反応のために供給する水の供給量を制御することにより容易に制御可能としている。
又、本実施の形態においては、制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu及び下限温度Tlを、変成触媒3aの触媒特性を考慮して決定する必要がある。
図6は、本発明の実施の形態1に係るCu−Zn系変成触媒の温度活性に関する一評価例の結果を模式的に示すグラフである。尚、この図6では、Cu−Zn系変成触媒の固定相流通装置における一評価例の結果を示している。又、この図6では、一酸化炭素の含有率が10%でありかつ二酸化炭素の含有率が10%である水素バランスガス(ドライガスベース)に水蒸気を添加した疑似混合ガスを用いて、水蒸気改質反応を想定したS/C=2.7,S/C=3.0,S/C=3.3における空間速度(SV)=1000/時間での評価結果を示している。
図6によれば、S/Cの値に関係なく、改質部2から排出される水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を効果的に低減するためには、変成部3における変成触媒3aの温度を約220℃に制御することが望ましい。
一方、この図6によれば、S/Cの値が低下するにつれて、特に低温領域において一酸化炭素の低減効率が低下することが分かる。実際の水素生成装置では、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量の減量に伴い変成部3における変成触媒3aの温度が上昇するため、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が著しく上昇する可能性は小さい。そして、その状態で、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を増量させた場合、変成部3における変成触媒3aの温度は低下するが、S/Cの値が上昇するので、一酸化炭素の低減効率が著しく低下する可能性は小さい。そのため、変成部3から排出される水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇しないよう制御することが可能となる。
本実施の形態では、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して、上限温度Tuを240℃とし、かつ下限温度Tlを200℃と設定している。そして、水供給器9から予熱蒸発部6へ供給する水の量を適切に増減させることにより、変成部3の出口における水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が0.5%(ドライガスベース)を上回らないように制御する。尚、温度検出部3bにより検出される温度に対する上限温度Tu及び下限温度Tlは、変成触媒3aの大きさ、適用する触媒の種類、触媒の充填量、運転条件等、水素生成装置100aの構成により相違するものである。そのため、上限温度Tu及び下限温度Tlの設定においては、水素生成装置100a毎に供給水量と温度検出部3bにより検出される温度との相関関係を予め測定して決定する必要がある。又、本実施の形態では、変成部3における変成触媒3aの温度をその近傍に配設される温度検出部3b等により検出する構成としているが、この構成に限定されることはなく、変成部3における変成触媒3aの温度を直接又は間接的に検出することが可能な位置であれば、如何なる位置に温度検出部を配設することができる。
又、本実施の形態においては、例えば、水供給器9から予熱蒸発部6の間に水の流量計を配設すると共に、予熱蒸発部6への水の供給量に上限供給量と下限供給量とを各々設定することにより、燃料電池システムにおける温度検出部3b及び3c等の性能劣化を検知することが可能になる。即ち、燃料電池システムの自己診断を実施することができる。
例えば、水供給器9に水の流量計を内蔵させる共に、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量に対して予め上限供給量及び下限供給量を設ける。そして、例えば、温度検出部3bにより検出される温度が上限温度Tu以上となり、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量を増量させた際、その増量させた後の水の供給量が上述した上限供給量以上となる場合には、温度検出部3b及び3c等に性能劣化が発生したと判断する。又は、温度検出部3bで検出される温度が下限温度Tl以下となり、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量を減量させた際、その減量させた後の水の供給量が上述した下限供給量以下となる場合、温度検出部3b及び3c等に性能劣化が発生したと判断する。
又、他の例を挙げて説明すると、本実施の形態において例示する改質部2及び変成部3及び選択酸化部4が一体化された水素生成装置100aでは、原料ガス及び水の供給量が安定している場合、それぞれの動作温度で熱の授受が安定化しているため、各反応部の温度は比較的安定な状態で推移する。従って、水供給器9からの水の供給量を制御することにより、変成部3における変成触媒3aの温度を想定範囲内において安定化させることができる。
しかしながら、例えば、想定範囲内において水の供給量を制御しても温度検出部3bで検出される温度が想定範囲内において制御されない場合には、それぞれの反応部での熱の授受が不安定となっている。この場合、その熱の授受の不安定化を引き起こす要因としては、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量が想定範囲内から逸脱していることが考えられる。例えば、水供給器9の性能が経年劣化した場合には、入力電圧に対して正しい供給量で水を供給することができない場合がある。又、温度検出部3b等の温度検出部の性能が経年劣化した場合にも、初期に想定した温度範囲内において安定しない場合がある。このような場合、格別な処置を施さないまま燃料電池システムの運転を継続させると、実際に供給される水の供給量が少ない場合には、変成部3から排出される水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇する。又、実際に供給される水の供給量が多い場合には、水を蒸発させるために過剰の熱エネルギーを消費するため、水素生成効率が低下する。しかしながら、上述した流量計を配設すると共に水の供給量に上限供給量と下限供給量とを設定する構成によれば、水供給器9や温度検出部3b及び3c等の性能劣化を検出することができるので、本実施の形態で例示する水素生成装置100aの特徴的な動作を好適にかつ確実に実行させることが可能になる。又、かかる構成によれば、燃料電池システムの異常な発電運転の継続を回避することが可能になる。
以上、改質部及び変成部及び選択酸化部を一体化した水素生成装置では、個々の動作温度を最適化するために反応部毎に個別の温度制御機構を設ける場合には大型化により放熱量が増加して水素の生成効率が低下するが、本実施の形態によれば、予熱蒸発部に供給する水の供給量を変化させることにより、水素の生成効率を低下させることなく変成部3における変成触媒3aの温度を適切に制御することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る水素生成装置のハードウェアの構成及びそれを駆動するための付加的なハードウェアの構成、及び、水素生成装置の基本的な動作については、実施の形態1の場合と同様である。従って、本発明の実施の形態2では、それらの説明については省略する。
本実施の形態に示す水素生成装置の特徴的な動作と、実施の形態1に示す水素生成装置の特徴的な動作との相違点は、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して予め上限温度Tu及び下限温度Tlを設定して、温度検出部3bにより検出される温度が上限温度Tu以上となった場合に、加熱部1に供給する燃焼用の空気の供給量を減量させる点である。又、他の相違点は、例えば、温度検出部3bにより検出される温度が下限温度Tl以下となった場合に、加熱部1に供給する燃焼用の空気の供給量を増量させる点である。このような特徴的な動作により、変成部3における変成触媒3aの温度を最適な温度に制御することを可能にする。
以下、本発明の実施の形態2に係る水素生成装置の特徴的な動作について、図1及び図5を参照しながら説明する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る水素生成装置の特徴的な動作の1サイクルを模式的に示すフローチャートである。
さて、図5に示すように、水素生成装置100aにおいて水素含有ガスの生成が開始されると、燃料電池システムが備える制御器14は、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方の出力信号に基づいて、変成触媒3aの温度Tsを取得する(ステップS1)。
そして、制御器14は、その変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上であるか否かを判定する(ステップS2a)。ここで、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上ではないと判定した場合(ステップS2aでNO)、その変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下であるか否かを判定する(ステップS2b)。ここで、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下ではないと判定した場合(ステップS2bでNO)、変成触媒3aの温度Tsを再び取得する。
一方、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される上限温度Tu以上であると判定した場合には(ステップS2aでYES)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を減量する(ステップS3a)。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが制御器14の記憶部に予め設定される下限温度Tl以下であると判定した場合(ステップS2bでYES)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を増量する(ステップS3b)。ここで、本実施の形態では、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量の減量は、予め設定される減量データに従い実行される。又、同様にして、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量の増量は、予め設定される増量データに従い実行される。
このように、本実施の形態に係る水素生成装置100aの特徴的な動作は、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度に対して上限温度Tu及び下限温度Tlを予め設定して、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度が上限温度Tu以上となった場合には燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量を減量させることで予熱蒸発部6に供給する熱量を減量させる点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。又、温度検出部3b及び3cの少なくとも一方により検出される温度が下限温度Tl以下となった場合には燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量を増量させることで予熱蒸発部6に供給する熱量を増量させる点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。
そして、制御器14は、ステップS3aにおいて燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量が減量された後、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu未満となったか否かを判定する(ステップS4a)。又は、制御器14は、ステップS3bにおいて燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量が増量された後、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tlを超えたか否かを判定する(ステップS4b)。
ここで、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが未だ上限温度Tu以上であると判定した場合には(ステップS4aでNO)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を更に減量させる。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが未だ下限温度Tl以下であると判定した場合には(ステップS4bでNO)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を更に増量させる。
一方、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu未満であると判定した場合には(ステップS4aでYES)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を維持させたまま、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tl以下でないか否かを判定する(ステップS5)。又は、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが下限温度Tlを超えたと判定した場合(ステップS4bでYES)、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を維持させたまま、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu以上でないか否かを判定する(ステップS5)。そして、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが過剰に低下して下限温度Tl以下となった場合や、変成触媒3aの温度Tsが過剰に上昇して上限温度Tu以上となった場合(ステップS5でNO)、オペレータや使用者に向けてアラームを出力する(ステップS6)。しかしながら、制御器14は、変成触媒3aの温度Tsが上限温度Tu及び下限温度Tlの間の温度となった場合には(ステップS5でYES)、変成触媒3aの温度制御を終了する。
このように、本実施の形態に係る水素生成装置100aの特徴的な動作は、図5に示すステップS1〜S5の動作により変成部3における変成触媒3aの温度を最適な温度に制御する点で、従来の水素生成装置の動作と異なっている。
ここで、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを低下させることができる理由は、以下のように説明される。
即ち、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の量を減量させることによって、燃焼ガス流路5に供給される燃焼ガスの流量が減量するので、加熱部1から予熱蒸発部6に供給される熱量が減量される。この際、予熱蒸発部6において必要となる必要蒸発潜熱量は一定であるため、熱交換部8における水トラップ部7の貯水量が増量される。これにより、改質部2から排出された水素含有ガスからの予熱蒸発部6側への熱交換量が増量されるため、変成部3へ供給される水素含有ガスの温度が低下する。従って、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを低下させることができる。
又、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを上昇させることができる理由は、以下のように説明される。
即ち、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の量を増量させることによって、燃焼ガス流路5に供給される燃焼ガスの流量が増量するので、加熱部1から予熱蒸発部6に供給される熱量が増量される。この際、予熱蒸発部6において必要となる必要蒸発潜熱量は一定であるため、熱交換部8における水トラップ部7の貯水量が減量される。これにより、改質部2から排出された水素含有ガスからの予熱蒸発部6側への熱交換量が減量されるため、変成部3へ供給される水素含有ガスの温度が上昇する。従って、変成部3における変成触媒3aの温度Tsを上昇させることができる。
尚、本実施の形態では、シロッコファン等への印加電圧と空気の供給量との関係を予めデータベース化することにより、加熱部1へ供給する空気の供給量の増減を、シロッコファン等への印加電圧を変化させることにより制御する。尚、シロッコファン等の回転数と空気の供給量との関係を予めデータベース化することにより、シロッコファン等の回転数の制御によっても加熱部1へ供給する空気の供給量を増減させることが可能である。
又、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して設定する上限温度Tu及び下限温度Tlは、変成触媒3aの大きさ、適用する触媒の種類、触媒の充填量、運転条件等、水素生成装置100aの構成により相違するものである。そのため、上限温度Tu及び下限温度Tlの設定においては、水素生成装置100a毎に供給空気量と温度検出部3bにより検出される温度との相関関係を予め測定して決定する必要がある。
又、本実施の形態においても、例えば、燃焼用空気供給器11から加熱部1の間に空気の流量計を配設すると共に、加熱部1への空気の供給量に対して上限供給量と下限供給量とを各々設定することにより、燃料電池システムにおける温度検出部3b及び3c等の性能劣化を検出することが可能になる。即ち、燃料電池システムの自己診断を実施することができる。
例えば、燃焼用空気供給器11に空気の流量計を内蔵させる共に、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量に対して、予め上限供給量及び下限供給量を設ける。そして、温度検出部3bで検出される温度が上限温度Tu以上となり、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量を減量させた際、その減量させた後の空気の供給量が上述した下限供給量以下となる場合には、温度検出部3b及び3c等に性能の劣化が発生したと判断する。又は、温度検出部3bで検出される温度が下限温度Tl以下となり、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量を増量させた際、その増量させた後の空気の供給量が上述した上限供給量以上となる場合には、温度検出部3b及び3c等に性能の劣化が発生したと判断する。
又、他の例を上げて説明すると、本実施の形態において例示する改質部2及び変成部3及び選択酸化部4が一体化された水素生成装置100aでは、原料ガス及び水の供給量が安定している場合、それぞれの動作温度で熱の授受が安定化しているため、各反応部の温度は比較的安定な状態で推移する。従って、燃焼用空気供給器11からの空気の供給量を制御することにより、変成部3における変成触媒3aの温度を想定範囲内において安定化させることができる。
しかしながら、例えば、想定範囲内において空気の供給量を制御しても温度検出部3bで検出される温度が想定範囲内において制御されない場合には、それぞれの反応部での熱の授受が不安定となっている。そして、その熱の授受の不安定化を引き起こす要因としては、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量が想定範囲内から逸脱していることが考えられる。
例えば、燃焼用空気供給器11に配設されたシロッコファンの性能が経年劣化した場合には、入力電圧に対して正しい供給量で空気を供給することができない場合がある。又、温度検出部3b等の温度検出部の性能が経年劣化した場合にも、初期に想定した温度範囲内において安定しない場合がある。更には、燃焼用空気供給器11における空気取り入れ口の封鎖や、加熱部1の内部における圧損上昇等によりシロッコファンが所定の能力を十分に発揮できない場合もある。
このような場合、格別な処置を施さないまま燃料電池システムの運転を継続させると、実際に供給される空気の供給量が少ない場合には、加熱部1から排出される燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇する。一方、実際に供給される空気の供給量が多い場合には、加熱部1における燃焼状態が不安定となり、やはり、加熱部1から排出される燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇する。或いは、水素生成装置100aから排出される燃焼ガスの持ち出し熱エネルギーが増加するため、水素生成装置100aにおける水素生成効率が低下する。
しかしながら、上述した流量計を配設すると共に空気の供給量に上限供給量と下限供給量とを設定する構成によれば、燃焼用空気供給器11や温度検出部3b及び3c等の性能劣化を検出することができるので、本実施の形態で例示する水素生成装置100aの特徴的な動作を好適にかつ確実に実行させることが可能になる。又、かかる構成によれば、燃料電池システムの異常な発電運転の継続を回避することが可能になる。
以上、改質部及び変成部及び選択酸化部を一体化した水素生成装置では、個々の動作温度を最適化するために反応部毎に個別の温度制御機構を設ける場合には大型化により放熱量が増加して水素の生成効率が低下するが、本実施の形態によれば、加熱部に供給する空気の供給量を変化させることにより、水素の生成効率を低下させることなく、変成部3における変成触媒3aの温度を適切に制御することができる。
尚、その他の点については、実施の形態1の場合と同様である。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る水素生成装置のハードウェアの構成及びそれを駆動するための付加的なハードウェアの構成、及び、水素生成装置の基本的な動作については、実施の形態1及び2の場合と同様である。従って、本発明の実施の形態3では、それらの説明については省略する。
本実施の形態に示す水素生成装置100aの特徴的な動作は、実施の形態1に示す水素生成装置100aの特徴的な動作と、実施の形態2に示す水素生成装置100aの特徴的な動作とを適宜組み合わせた動作として説明される。
即ち、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して予め上限温度Tu及び下限温度Tlを設定すると共に、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量に対しても予め上限供給量及び下限供給量を設定する。そして、温度検出部3bにより検出される温度が上限温度Tu以上となりかつ水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量が上限供給量以上となった場合に、加熱部1に供給する燃焼用の空気の供給量を減量させる。又、例えば、温度検出部3bにより検出される温度が下限温度Tl以下となりかつ水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量が下限供給量以下となった場合に、加熱部1に供給する燃焼用の空気の供給量を増量させる。このような特徴的な動作により、変成部3における変成触媒3aの温度を最適な温度に適切に制御する。
ここで、変成部3において水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を効果的に低減するためには、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量をある程度確保することが望ましい。一方、水素生成装置100aにおける水素生成効率を十分に確保するためには、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量が大幅に増加することを避ける必要がある。
本実施の形態によれば、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を増減させるという第1の制御因子と、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を増減させるという第2の制御因子との2つの制御因子によって変成部3における変成触媒3aの温度を制御するので、水の供給量に係る上限供給量と下限供給量との差(即ち、水の供給量の変化幅)を抑制することが可能になる。又、上限供給量と下限供給量との差を抑制することが可能になることにより、変成部3以外の改質部2や選択酸化部4における改質触媒2aや選択酸化触媒4aの温度を安定化させることが可能になる。
尚、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量の変化幅を小さく設定した場合、変成部3における変成触媒3aの温度の制御範囲が狭くなるが、その制御範囲を越した場合でも、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を制御することにより、変成部3における変成触媒3aの温度を制御することができる。その結果、変成部3における一酸化炭素の発生確率を抑制することができると共に、一酸化炭素除去部の動作温度をより一層適切な動作温度に制御することができる。
又、上述した制御動作に加えて、温度検出部2bで検出される温度が予め設定した温度となるように加熱部1での燃焼量を調整する制御を併用することにより、加熱部1に供給する燃焼用の空気の供給量を増加させた場合でも、改質部2での動作温度が安定化して水素生成反応も安定化するため、水素生成装置100aをより一層適切に動作させることができる。
又、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して設定する上限温度Tu及び下限温度Tlは、変成触媒3aの大きさ、適用する触媒の種類、触媒の充填量、運転条件等、水素生成装置100aの構成により相違するものである。そのため、上限温度Tu及び下限温度Tlの設定においては、水素生成装置100a毎に予熱蒸発部6への供給水量及び加熱部1への供給空気量と温度検出部3bにより検出される温度との相関関係を予め測定して決定する必要がある。
尚、その他の点については、実施の形態1及び2の場合と同様である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る水素生成装置のハードウェアの構成及びそれを駆動するための付加的なハードウェアの構成、及び、水素生成装置の基本的な動作については、実施の形態1〜3の場合と同様である。従って、本発明の実施の形態4では、それらの説明については省略する。
本実施の形態に示す水素生成装置100aの特徴的な動作は、実施の形態1に示す水素生成装置100aの特徴的な動作と、実施の形態2に示す水素生成装置100aの特徴的な動作とを適宜組み合わせた他の動作として説明される。
即ち、例えば、温度検出部3bにより検出される温度に対して予め上限温度Tu及び下限温度Tlを設定すると共に、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量に対しても予め上限供給量及び下限供給量を設定する。そして、温度検出部3bにより検出される温度が上限温度Tu以上となりかつ燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量が下限供給量以下となった場合に、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量を増量させる。又、例えば、温度検出部3bにより検出される温度が下限温度Tl以下となりかつ燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量が上限供給量以上となった場合に、水供給器9から予熱蒸発部6に供給する水の供給量を減量させる。このような特徴的な動作により、変成部3における変成触媒3aの温度を最適な温度に適切に制御する。
本実施の形態に示す水素生成装置100aの特徴的な動作と、実施の形態3に示す水素生成装置100aの特徴的な動作との相違点は、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量に対する上限供給量及び下限供給量の設定を優先させた点である。これにより、加熱部1の動作に関わる課題である、空気の供給量が少ない場合に燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇することや、空気の供給量が多い場合に燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇すること、及び、燃焼ガスが水素生成装置100aの外部へ持ち出す熱エネルギーが増加すること等の課題を、優先的に回避することができる。
ここで、燃焼用空気供給器11から加熱部1に供給する空気の供給量に対する上限供給量と下限供給量との差が大きい場合、加熱部1に供給される空気の供給量が少ないと、不完全燃焼が発生して、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇する。又、加熱部1に供給される空気の供給量が多いと、燃焼状態が不安定となり、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が上昇する。或いは、燃焼ガスが水素生成装置100aの外部に持ち出す熱エネルギーが増加するため、水素生成装置100aの水素生成効率が低下する。
本実施の形態によれば、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を増減させるという第1の制御因子と、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量を増減させるという第2の制御因子との2つの制御因子によって変成部3における変成触媒3aの温度を制御するので、空気の供給量に係る上限供給量と下限供給量との差(即ち、空気の供給量の変化幅)を抑制することが可能になる。又、上限供給量と下限供給量との差を抑制することが可能になることにより、特に改質部2における改質触媒2aの温度を安定化させることが可能になる。又、変成部3における変成触媒3aの温度制御性を十分に確保することが可能になる。
尚、燃焼用空気供給器11から加熱部1への空気の供給量の変化幅を小さく設定した場合には、変成部3における変成触媒3aの温度の制御範囲が狭くなるが、その制御範囲を越した場合であっても、水供給器9から予熱蒸発部6への水の供給量を制御することにより、変成部3における変成触媒3aの温度を制御することができる。その結果、変成部3における一酸化炭素の発生確率を抑制することができると共に、一酸化炭素除去部の動作温度をより一層適切な動作温度に制御することができる。
尚、その他の点については、実施の形態1〜3の場合と同様である。
以上、本発明の実施の形態に係る水素生成装置では、変成部の温度を検出するための温度検出部により検出される温度に対して予め上限温度及び下限温度を設定し、その温度検出部により検出される温度が上限温度以上となった場合、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量を増量させることで、予熱蒸発部において必要蒸発潜熱量を増加させる。これにより、改質部から排出された水素含有ガスから予熱蒸発部側への熱交換量が増加するため、変成部に供給される水素含有ガスの温度が低下し、変成部における変成触媒の温度を低下させることができる。一方、温度検出部により検出される温度が下限温度以下となった場合には、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量を減量させることで、予熱蒸発部において必要蒸発潜熱量を減少させる。これにより、改質部から排出された水素含有ガスから予熱蒸発部側への熱交換量が減少するため、変成部に供給される水素含有ガスの温度が上昇し、変成部における変成触媒の温度を上昇させることができる。そして、これらの制御動作により、変成部における変成触媒の温度を適切に制御することが可能になる。
又、本発明の実施の形態に係る水素生成装置によれば、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量に対して予め上限供給量及び下限供給量を設け、温度検出部で検出される温度が上限温度以上となりかつ水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量が上限供給量以上となった場合、又は、温度検出部で検出される温度が下限温度以下となりかつ水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量が下限供給量以下となった場合、水素生成装置の運転が異常であると判断することができる。ここで、改質部、変成部及び選択酸化部等の一酸化炭素除去部を一体化した水素生成装置では、供給する水の供給量により予熱蒸発部での熱交換量が決まるため、各反応部の温度バランスは概ね一定となる。従って、水素生成装置の運転に対して支障の出ない範囲で、温度検出部で検出される温度に上限温度及び下限温度を設定しておくことにより、予熱蒸発部への水の供給量が想定範囲内であるか否かを判断することができ、水素生成装置における想定範囲外の異常を判断することができる。
又、温度検出部で検出される温度に対して予め上限温度及び下限温度を設定して、温度検出部で検出される温度が上限温度以上となった場合、加熱部に供給する燃焼用の空気の供給量を減量させることにより、加熱部の外側に設けてある予熱蒸発部への加熱部からの熱量を減少させることができる。この場合、予熱蒸発部で必要となる必要蒸発潜熱量は一定であるため、改質部から排出される水素含有ガスから予熱蒸発部側への熱交換量が増加し、変成部へ供給される水素含有ガスの温度が低下する。これにより、変成部における変成触媒の温度を低下させることができる。又、温度検出部で検出される温度が下限温度以下となった場合、加熱部に供給する燃焼用の空気の供給量を増量させることにより、加熱部の外側に設けてある予熱蒸発部への加熱部からの熱量を増加させることができる。この場合、予熱蒸発部で必要となる必要蒸発潜熱量は一定であるため、改質部から排出される水素含有ガスから予熱蒸発部側への熱交換量が減少し、変成部へ供給される水素含有ガスの温度が上昇する。これにより、変成部における変成触媒の温度を上昇させることができる。
又、燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量に対して予め上限供給量及び下限供給量を設けることにより、温度検出部で検出される温度が上限温度以上となりかつ燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量が下限供給量以下となった場合、又は、温度検出部で検出される温度が下限温度以下となりかつ燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量が上限供給量以上となった場合に、水素生成装置の運転が異常であると判断することができる。ここで、改質部、変成部及び選択酸化部等の一酸化炭素除去部を一体化した水素生成装置では、供給する水や原料の供給量が安定している場合には加熱部での熱交換量が決まるため、各反応部の温度バランスは概ね一定となる。従って、水素生成装置の運転に対して支障の出ない範囲で、温度検出部で検出される温度に上限温度及び下限温度を設定しておくことにより、燃焼用空気供給器の動作が想定範囲内であるか否かを判断することができ、水素生成装置における想定範囲外の異常を判断することができる。
又、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量に対して予め上限供給量及び下限供給量を設け、温度検出部で検出される温度が上限温度以上となりかつ水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量が上限供給量以上となった場合、燃焼用空気供給器から加熱部に供給する燃焼用の空気の供給量を減量させる。又は、温度検出部で検出される温度が下限温度以下となりかつ水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量が下限供給量以下となった場合には、燃焼用空気供給器から加熱部に供給する燃焼用の空気の供給量を増量させる。かかる2つの制御因子により変成部における変成触媒の温度を制御するため、上限供給量及び下限供給量の設定に余裕を持たせることができる。又、一酸化炭素除去部における一酸化炭素の発生確率を小さくすることができると共に、一酸化炭素除去部の動作温度をより最適な動作温度に制御することができる。そして、これらの制御動作と、改質触媒の温度を検出する温度検出部で検出される温度が予め設定した温度となるように加熱部での燃焼量を調整することとを併用することにより、改質部における水蒸気改質反応をも安定化することができるため、水素生成装置をより一層最適に動作させることが可能になる。
又、燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量に対して予め上限供給量及び下限供給量を設け、温度検出部で検出される温度が上限温度以上となりかつ燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量が下限供給量以下となった場合、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量を増量させる。又は、温度検出部で検出される温度が下限温度以下となりかつ燃焼用空気供給器から加熱部に供給する空気の供給量が上限供給量以上となった場合、水供給器から予熱蒸発部に供給する水の供給量を減量させる。かかる2つの制御因子により変成部における変成触媒の温度を制御するため、上限供給量及び下限供給量の設定に余裕を持たせることができる。又、一酸化炭素除去部における一酸化炭素の発生確率を小さくすることができると共に、一酸化炭素除去部の動作温度をより最適な動作温度に制御することができる。
又、予熱蒸発部における重力方向の上方から原料及び水を供給することにより、予熱蒸発部において水の蒸発時に発生する圧力変動を抑制することが可能となり、改質部に対する原料及び水の供給をスムーズに行うことが可能になる。
又、一酸化炭素除去部を変成部とする場合、変成部に変成触媒の温度を検出するよう温度検出部を設けることにより、変成部における変成触媒の温度状態を安定化することができるため、選択酸化部への空気供給量を増加させることなく、一酸化炭素の濃度が十分に低減された良質の水素含有ガスを燃料電池に供給することが可能になる。
そして、本発明によれば、比較的単純な構成により、原料ガスと水との水蒸気改質反応により水素含有ガスを生成する改質部と変成部及び選択酸化部等の一酸化炭素除去部とを加熱部の周りに円筒状に配置しかつ一体化した水素生成装置において、特別な温度制御機構を設けることなく、変成部における変成触媒の温度を適切に制御することができるようになる。又、空冷ファン等の温度制御機構を必要としないため、放熱量が増加しない水素生成装置を構成することが可能となる。又、水素生成装置に求められている水素生成効率を損なうことなく、水素生成装置の構成の簡便化と水素生成効率の高効率化との両立を実現することが可能となる。
本発明に係る水素生成装置は、水トラップ部により予熱蒸発器からの液水がトラップされるため、改質器に充填された改質触媒に直接液水が供給され、改質触媒が局所的に急冷されることで生じる改質反応の阻害や触媒の破壊の可能性が低減される、安定した水素生成が可能な水素生成装置として、産業上利用することが可能である。
又、本発明に係る水素生成装置を備える燃料電池システムは、水素生成装置が安定に動作して組成の安定した良質な水素含有ガスが燃料電池に向けて安定して供給される、安定な発電運転が可能な燃料電池システムとして、産業上利用することが可能である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の第1の構成とこれを駆動するための付加的構成とを模式的に示すブロック図及び断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の第2の構成とこれを駆動するための付加的構成とを模式的に示すブロック図及び断面図である。 図3は、本発明の原理を説明するための模式図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の特徴的な動作の1サイクルを模式的に示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態2に係る水素生成装置の特徴的な動作の1サイクルを模式的に示すフローチャートである。 図6は、Cu−Zn系変成触媒の温度活性に関する一評価例の結果を模式的に示すグラフである。
符号の説明
1 加熱部
2 改質部
2a 改質触媒
2b 温度検出部
3 変成部
3a 変成触媒
3b,3c 温度検出部
4 選択酸化部
4a 選択酸化触媒
4b 温度検出部
5 燃焼ガス流路
6 予熱蒸発部
6a 蒸発棒
7 水トラップ部
8 熱交換部
9 水供給器
10 原料供給器
11 燃焼用空気供給器
12 選択酸化用空気供給器
13a,13b 流路切り替え弁
14 制御器
a 上壁部
b 下壁部
A 外壁部
B 内壁部
B1 第1の内壁部
B2 第2の内壁部
B3 第3の内壁部
C 隔壁部
C1 第1の隔壁部
C2 第2の隔壁部
C3 第3の隔壁部
C4 第4の隔壁部
P1 蒸発部
P2 熱交換部
100a,100b 水素生成装置
101 水供給口
102 原料供給口
103 空気供給口
104 間隙
105 燃料ガス取り出し口

Claims (10)

  1. 燃焼用燃料と燃焼用空気との混合気を燃焼して燃焼ガスを生成する加熱器と、
    前記加熱器が生成する前記燃焼ガスにより原料及び水が加熱されて該原料と水蒸気との混合気を生成する環状の予熱蒸発器と、
    前記予熱蒸発器の下方に、前記予熱蒸発器が生成する前記混合気を前記燃焼ガスにより加熱された改質触媒に通過させることにより水素含有ガスを生成する環状の改質器と
    記予熱蒸発器から排出された液水をトラップする水トラップ部と、
    前記予熱蒸発器の外周に、前記改質器で生成された前記水素含有ガス中の一酸化炭素をシフト反応により低減する変成触媒を内蔵する環状の変成器と、
    前記加熱器に前記燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給器と、
    前記予熱蒸発器に前記水を供給する水供給器と、
    前記変成器が内蔵する前記変成触媒の温度を検出する温度検出器と、
    制御器と、を備え、
    前記改質器から前記変成器に供給される前記水素含有ガスと前記水トラップ部内の液水とが熱交換するように構成され、
    前記制御器が、前記温度検出器により検出される前記変成触媒の温度に基づき前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量及び前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量の少なくとも一方を制御する、水素生成装置。
  2. 前記加熱器の外方に、前記予熱蒸発器と、前記水トラップ部と、前記改質器及び前記変成器とを各々筒状に備え、
    前記予熱蒸発器に前記変成器が周設され、
    前記予熱蒸発器と、前記水トラップ部と、前記改質器とが、該予熱蒸発器から該水トラップ部を介して該改質器に前記混合気が供給されるように連設され、
    前記改質器で生成された前記水素含有ガスが前記変成器に供給される前に前記水トラップ部と接触するように構成されている、請求項記載の水素生成装置。
  3. 前記原料の供給口及び前記水の供給口を、前記予熱蒸発器の前記水トラップ部が連設されない他端側に備えている、請求項記載の水素生成装置。
  4. 前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報を有する記憶器を備え、
    前記制御器が、前記温度検出器の検出温度が前記上限温度以上になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を増量させるよう前記水供給器を制御し、前記温度検出器の検出温度が前記下限温度以下になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を減量させるよう前記水供給器を制御する、請求項記載の水素生成装置。
  5. 前記記憶器が前記水供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報を更に有し、
    前記制御器が、前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記上限供給量以上になった場合又は前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記下限供給量以下になった場合に異常と判断する、請求項記載の水素生成装置。
  6. 前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報を有する記憶器を備え、
    前記制御器が、前記温度検出器の検出温度が前記上限温度以上になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を減量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御し、前記温度検出器の検出温度が前記下限温度以下になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を増量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御する、請求項記載の水素生成装置。
  7. 前記記憶器が前記燃焼用空気供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報を更に有し、
    前記制御器が、前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記上限供給量以上になった場合又は前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記下限供給量以下になった場合に異常と判断する、請求項記載の水素生成装置。
  8. 前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報と前記水供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報とを有する記憶器を備え、
    前記制御器が、前記変成触媒の温度が前記上限温度以上になりかつ前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記上限供給量以上になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を減量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御し、前記変成触媒の温度が前記下限温度以下になりかつ前記水供給器から前記予熱蒸発器への水供給量が前記下限供給量以下になった場合には前記加熱器への燃焼用空気供給量を増量させるよう前記燃焼用空気供給器を制御する、請求項記載の水素生成装置。
  9. 前記変成触媒の温度制御に係る上限温度及び下限温度の情報と前記燃焼用空気供給量の制御に係る上限供給量及び下限供給量の情報とを有する記憶器を備え、
    前記制御器が、前記変成触媒の温度が前記上限温度以上になりかつ前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記下限供給量以下になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を増量させるよう前記水供給器を制御し、前記変成触媒の温度が前記下限温度以下になりかつ前記燃焼用空気供給器から前記加熱器への燃焼用空気供給量が前記上限供給量以上になった場合には前記予熱蒸発器への水供給量を減量させるよう前記水供給器を制御する、請求項記載の水素生成装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の水素生成装置と、
    前記水素生成装置から供給される前記水素含有ガスと酸素含有ガスとを用いて発電する燃料電池と、
    を少なくとも備えている、燃料電池システム。
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