JP5138356B2 - オープンショーケース - Google Patents
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Description
上記特許文献1では、下庫室に送風される冷風量を制御でき、また、上記特許文献2では、中仕切棚の下面や下庫室内の商品棚の下面に設置されるヒータにより下庫室内の温度を制御できるものの、下庫室内の温度を迅速に均一にすることはできず、その温度制御の制御性には依然として課題が残されており、下庫室内の温度を適正に保持することができない。
こうして、下庫室内を適正の温度に保持することができないと、例えば、冬季や夏季の過剰冷房時における店舗内の温度低下に伴い下庫室内の温度も低下し、下庫室に陳列される弁当の米飯の水分が蒸発して乾燥してしまい、下庫室に陳列される商品の品質が低下するおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、店舗内温度に拘わらず庫室内を適正な温度に保持し、その冷却効率及び運用性を大幅に向上することができるオープンショーケースを提供することを目的とする。
また、請求項5記載の発明では、請求項3または4において、底面側冷風路内に配置され、ファンから送風される冷風を冷却器に導いてメイン冷風路を形成するファンダクトと、背面側冷風路に沿って配置され、中空部と底面側冷風路とを連通させるとともに、リターンファンから送風される冷風をファンに導いてリターン冷風路を形成するリターンダクトと、ファンダクトの上側に配置され、温風ファン及びヒータユニットが収容される温風ファンダクトと、背面側冷風路に沿って配置され、温風ファンダクトに連通されて温風ファンからヒータユニットを経て送風された温風を温風吹出口に導いて温風路を形成する温風ダクトとを具備することを特徴としている。
更にまた、請求項7記載の発明では、請求項5または6において、中仕切棚は、所定の上下可動範囲に亘る複数箇所において係脱可能であって、ショーケース本体はその上面、底面及び背面を断熱壁によって覆われ、上面側、背面側の各冷風路は、断熱壁とそれぞれ上面側、背面側を覆う上面板、背面板との間に形成され、リターンダクトは背面板と断熱壁との間に中仕切棚の所定の上下可動範囲に亘って延設される第1仕切板により背面側冷風路を仕切って形成され、背面板は、中仕切棚が挿入される第1連通孔を有することを特徴としている。
更に、請求項9記載の発明では、請求項7または8において、中仕切棚は、第1連通孔への中仕切棚の挿入に伴い、中仕切棚の底部によって温風ダクトの上開口部を塞いで温風路を形成することを特徴としている。
また、請求項11記載の発明では、請求項10において、第2仕切板は、第2連通孔を開閉可能に位置づけられる第2フラッパーを有し、第2フラッパーは、第2連通孔への中仕切棚の挿入に伴い背面板側に付勢されて第2連通孔を開放するとともに、温風ダクトの上開口部を塞いでリターン冷風路を形成することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明によれば、中仕切棚の前端、及び第2吸込口を吹出口と吸込口とを結んだエアカーテンの流路をなす仮想直線より庫内側に設けるとともに、中仕切棚の中空部内にリターンファンを設けることにより、エアカーテンの安定的な形成を確保しつつ、その漏れ空気をリターン冷風路に積極的に利用することができる。これにより、エアカーテンの乱れが防止されて店舗内温度の変化による庫室の温度変化を最小限に抑えることができ、下庫内の空気と店舗内の空気との断熱性能が向上し、庫室の温度制御の制御性を更に向上できると共に、ショーケースの冷却効率を向上することができる。
更にまた、請求項5及び6記載の発明によれば、温風ファンダクトは、その後端側に設けられた係合部と、ショーケース本体側に係合部が係脱可能に設けられた係合手段とによりショーケース本体に着脱可能に固定されることにより、底面側冷風路やファンダクト、温風ファンダクト等に係るメンテナンスを容易に行うことができ、ショーケースの運用性を大幅に向上することができる。
図1は、本実施形態のオープンショーケース2の側面断面図を示している。このショーケース2は、例えばコンビニエンスストア等の店舗内に設置され、前面に開口部4を有するショーケース本体6と、図示しない冷凍回路を構成する凝縮器や圧縮機等が収容されると共に後述する冷却器42が接続される冷凍ユニット8とから構成され、ショーケース本体6の上部にはショーケース2の庫内の温度、圧力、排水状況等の管理、制御を行う電装ユニット10が備えられている。
ファン34は、底面側通風路30の前後方向に延設される着脱可能なファンダクト36の上面に取り付けられ、ファンダクト36の後端は背面側通風路40に連通しており、吸入口32から吸入されてファン34から送風される空気はファンダクト36を介して背面側通風路40に設置される冷却器42に導かれる。
こうして、吹出口24から吹き出された冷風が吸込口32から吸い込まれることにより、開口部4に庫内をその外部と断熱するエアカーテン50が形成され、換言すると、各冷風路20,30,40はエアカーテン50を形成するための主たる冷風路としてのメイン冷風路52を構成している。
詳しくは、中仕切棚14は、その前端が吹出口24と吸込口32とを結んだエアカーテン50の流路をなす仮想直線54よりも若干庫内側に位置づけられ、中仕切棚14によってメイン冷風路52によるエアカーテン50の形成が妨げられないようになっている。
温風路70では、底面側冷風路30の前端において吸込口32より庫内側に形成される第3吸込口72から吸い込まれた冷風がヒータユニット73により温風にされ、上下方向に隣り合う商品棚19の略中間位置に形成される温風吹出口74から吹き出される。
図2は、温風ファンダクト76をチルトアップした状態を示した斜視図であって、温風吹出口74は下庫室18の背面18aにおいて上下に隣設される商品棚19の略中央位置に複数形成されると共に、温風ファンダクト76は、その後端を支点としてチルトアップ可能な取り付け構造を有しており、メンテナンス作業の際には、作業者が底面側冷風路30やファンダクト36に容易にアクセス可能になっている。
一方、ショーケース本体6のフレーム83に、金属板82を温風ダクト77の側面との間に挿入可能に金属板84が取り付けられ、金属板84には係合部80が係合可能に上方且つ前方に切り欠かれた切欠部86が形成されており、これより温風ファンダクト76はチルトアップ可能で且つショーケース本体6から着脱可能に固定されている(係合手段)。
図5は、下庫室18の背面18aに中仕切棚14が取り付けられた状態を詳細に示す側面断面図であり、温風ダクト77は中仕切棚14とリターンダクト67との間に位置づけられている。
温風路70は、下庫室18の背面18a、すなわち第2仕切板78への中仕切棚14の取り付けに伴い、中仕切棚14の底部14aによって温風ダクト77の上開口部77aが塞がれることにより形成され、底部14aの下側に形成される温風吹出口74より温風が吹き出し可能となる。
第1、第2フラッパー96,98は、固定端が中仕切棚14の第2仕切板78へ挿入されて回動可能にそれぞれ背面板44のリターン冷風路60側、第2仕切板78の下庫室18側、すなわち背面18aに支持されている。第2フラッパー98は、その可動端が中仕切棚14の上面によって押し上げられて傾倒して背面板44側に付勢されることにより、第2連通孔94を開放すると共に温風ダクト77の上開口部77aを塞いでいる。
具体的には、例えば、店舗内の温度や、第2吸込口62近傍、温風ファンダクト76内、下庫室18内等の温度に応じて温風ファン75の回転数やヒータ部90における加熱温度を制御することにより、温風路70において形成される温風の量や温度を調整することができる。従って、冬季や夏季の店舗内過剰冷房時等において、店舗内温度が例えば上庫室16の設定温度である15℃以下の低温となる場合であっても、店舗内温度に拘わらず下庫室18をその設定温度である20℃程度に保持することができ、ひいては低温となる冷風の吹きつけにより下庫室18の商品棚19に陳列される弁当の米飯の水分が蒸発して乾燥することを防止でき、商品棚19に陳列される商品の品質を適正に管理することができる。
また、中仕切棚14の前端、ひいては第2吸込口62を吹出口24と吸込口32とを結んだエアカーテン50の流路をなす仮想直線54より庫内側に設け、更に吸込口32とは異なる温風路70専用の第3吸込口72を吸込口32より庫内側に設けることにより、上下庫室16,18の前面におけるエアカーテン50の安定的な形成を確保しつつ、その漏れ空気をリターン冷風路60及び温風路70に利用することができる。これにより、エアカーテン50の乱れが防止されて店舗内温度の変化による下庫室18の温度変化を最小限に抑えることができ、下庫室18内の空気と店舗内の空気との断熱性能が向上し、下庫室18の温度制御の制御性を更に向上することができると共に、ショーケース2の冷却効率を向上することができる。
更に、背面板44をそれぞれ第1、第2仕切板68,78で挟んで仕切ることによりリターンダクト67及び温風ダクト77を形成し、背面板44、第2仕切板78にそれぞれ第1、第2フラッパー96,98を設けた2連フラッパー構造によって中仕切棚14を取り付けることにより、リターン冷風路60及び温風路70の形成が妨げられることなく、中仕切棚14を上下2段階に位置変更できるため、商品の種類や数に応じてショーケース2のレイアウトを容易に変更することができ、ショーケース2の運用性を更に向上することができる。
例えば、上記実施形態では2温度式のオープンショーケース2について説明しているが、例えば、中仕切棚14を3段階以上に位置変更可能にしたり、複数の中仕切棚14を設けて複数のリターン冷風路60を形成したり、或いは、複数の温度帯の温風を形成可能な温風路70を形成したりして庫内を3つ以上に仕切っても個別に温度管理しても良く、この場合には、複数の2連フラッパー構造を形成することにより、上記と同様に、リターン冷風路60及び温風路70の形成を確保しながら、店舗内の温度に拘わらず各庫室の温度を適正に保持しつつ、ショーケース2の運用性を向上することができる。
4 開口部
6 ショーケース本体
12 断熱壁
14 中仕切棚
14a 中仕切棚の底部
16 上庫室(庫室)
18 下庫室(所定の庫室)
18a 背面
20 上面側冷風路
22 上面板
24 吹出口
30 底面側冷風路
32 吸込口
34 ファン
36 ファンダクト
40 背面側冷風路
42 冷却器
44 背面板
50 エアカーテン
52 メイン冷風路
54 仮想直線
60 リターン冷風路
62 第2吸込口
64 中空部
66 リターンファン
67 リターンダクト
67b リターンダクトの上開口部
68 第1仕切板
70 温風路
72 第3吸込口
73 ヒータユニット
74 温風吹出口
75 温風ファン
76 温風ファンダクト
77 温風ダクト
77a 温風ダクトの上開口部
78 第2仕切板
80 係合部
86 切欠部
88 ハニカム構造部
90 ヒータ部
92 第1連通孔
94 第2連通孔
96 第1フラッパー
98 第2フラッパー
Claims (11)
- 前面に開口部を有するショーケース本体と、前記ショーケース本体の庫内を異なる温度の庫室に仕切る中仕切棚と、前記ショーケース本体の上面、背面及び底面に沿って形成されるメイン冷風路と、前記底面側冷風路内に配置されるファンと、前記背面側冷風路内に配置される冷却器とを備え、前記底面側冷風路内の空気が前記ファンを経由して前記冷却器によって冷却され、該冷風が前記上面側冷風路の前端に形成される吹出口から吹き出された後に、前記底面側冷風路の前端に形成される吸込口から吸い込まれることにより、前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースであって、
前記エアカーテンを形成する冷風の一部を前記庫室のうち所定の庫室の前面をバイパスさせて前記冷却器に戻すリターン冷風路と、
前記エアカーテンを形成する冷風の一部をヒータユニットにて加熱して温風を形成し、該温風を前記所定の庫室の背面に形成される温風吹出口から吹き出す温風路と
を備えることを特徴とするオープンショーケース。 - 前記リターン冷風路は、前記中仕切棚の前端に形成される第2吸込口から吸い込まれた冷風を前記中仕切棚の中空部を経て前記吹出口から吹き出し、
前記中仕切棚の前端及び前記第2吸込口は、前記吹出口と前記吸込口とを結んだ前記エアカーテンの流路をなす仮想直線より前記庫内側に設けられるとともに、前記中仕切棚の前記中空部内には、前記エアカーテンを形成する冷風の一部を吸い込むリターンファンが設けられることを特徴とする請求項1に記載のオープンショーケース。 - 前記温風路は、前記底面側冷風路の前端に形成される第3吸込口から吸い込まれた前記冷風を温風にして温風吹出口から吹き出し、
前記第3吸込口は、前記吸込口より前記庫内側に設けられるとともに、前記温風路には、前記第3吸込口から冷風を吸い込んで前記ヒータユニットに送風する温風ファンが設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のオープンショーケース。 - 前記ヒータユニットは、アルミニウム系材料からなると共に温風が流通されるハニカム構造部と、前記ハニカム構造部を挟装するヒータ部とからなることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のオープンショーケース。
- 前記底面側冷風路内に配置され、前記ファンから送風される冷風を前記冷却器に導いて前記メイン冷風路を形成するファンダクトと、
前記背面側冷風路に沿って配置され、前記中空部と前記底面側冷風路とを連通させるとともに、前記リターンファンから送風される冷風を前記ファンに導いて前記リターン冷風路を形成するリターンダクトと、
前記ファンダクトの上側に配置され、前記温風ファン及び前記ヒータユニットが収容される温風ファンダクトと、
前記背面側冷風路に沿って配置され、前記温風ファンダクトに連通されて前記温風ファンから前記ヒータユニットを経て送風された温風を前記温風吹出口に導いて前記温風路を形成する温風ダクトと
を具備することを特徴とする請求項3または4に記載のオープンショーケース。 - 前記温風ファンダクトは、その後端側に設けられた係合部と、前記ショーケース本体側に前記係合部が係脱可能に設けられた係合手段とにより前記ショーケース本体に着脱可能に固定されることを特徴とする請求項5に記載のオープンショーケース。
- 前記中仕切棚は、所定の上下可動範囲に亘る複数箇所において係脱可能であって、
前記ショーケース本体はその前記上面、前記底面及び前記背面を断熱壁によって覆われ、
前記上面側、前記背面側の前記各冷風路は、前記断熱壁とそれぞれ前記上面側、前記背面側を覆う上面板、背面板との間に形成され、
前記リターンダクトは前記背面板と前記断熱壁との間に前記中仕切棚の前記所定の上下可動範囲に亘って延設される第1仕切板により前記背面側冷風路を仕切って形成され、
前記背面板は、前記中仕切棚が挿入される第1連通孔を有することを特徴とする請求項5または6に記載のオープンショーケース。 - 前記背面板は、前記第1連通孔を開閉可能に位置づけられる第1フラッパーを有し、
前記第1フラッパーは、前記第1連通孔への前記中仕切棚の挿入に伴い前記第1仕切板側に付勢されて前記第1連通孔を開放するとともに、前記リターンダクトの上開口部を塞いで前記リターン冷風路を形成することを特徴とする請求項7に記載のオープンショーケース。 - 前記中仕切棚は、前記第1連通孔への前記中仕切棚の挿入に伴い、前記中仕切棚の底部によって前記温風ダクトの上開口部を塞いで前記温風路を形成することを特徴とする請求項7または8に記載のオープンショーケース。
- 前記温風ダクトは前記背面板の前記庫内側に前記中仕切棚の前記所定の上下可動範囲に亘って延設される第2仕切板により仕切られて形成され、
第2仕切板は、前記中仕切棚が挿入される第2連通孔を有することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載のオープンショーケース。 - 前記第2仕切板は、前記第2連通孔を開閉可能に位置づけられる第2フラッパーを有し、
前記第2フラッパーは、前記第2連通孔への前記中仕切棚の挿入に伴い前記背面板側に付勢されて前記第2連通孔を開放するとともに、前記温風ダクトの前記上開口部を塞いで前記リターン冷風路を形成することを特徴とする請求項10に記載のオープンショーケース。
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