JP5137730B2 - 電池用セパレータの検査方法および電池の検査方法 - Google Patents

電池用セパレータの検査方法および電池の検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、親水化処理が施された電池用セパレータの検査方法および親水化処理が施されたセパレータを備えた電池の検査方法に関する。
近年、サイクル寿命が短く、将来的にショートにいたる可能性が大きい電池(所謂、潜在ショート電池)を正確に識別する必要が生じた。特に、多数の電池を直列接続したり、長寿命が必要とされるハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)や電気自動車(PEV:Pure Electric Vehicle)等の用途に用いられる電池においては、より厳しく潜在ショート電池を選別する必要が生じた。
そこで、正極と負極とからなる一対の電極をセパレータを介して巻回もしくは積層して形成した電極群を電解液に接触させない状態で、両電極間に電圧を印加し、両電極間が絶縁破壊する電流を検出して、潜在ショート電池と良品電池を識別する方法が、例えば特許文献1(特開2000−195565号公報)にて提案されるようになった。
上述した特許文献1にて提案された識別方法においては、電解液の注液前に、電極間に印加する電圧を高くしていくと、絶縁破壊に至るアーク放電が起こる電圧よりも低い電圧で、局所的な放電、即ち、部分放電が起こることがある。この部分放電は、セパレータ中に不均一な部分(例えば、欠損、ボイドなど)が存在すると、その部分の静電容量が小さいために、電圧を印加したときに他の部分よりも低い電圧で放電が起きるために生じるものである。
このような部分放電が起こると、オゾンや窒素酸化物等が発生してセパレータが劣化する。このため、正常電池の電極群が絶縁破壊するよりも低い電圧であっても、セパレータ内では部分放電が起きる可能性があり、正常電池の電極群のセパレータにダメージを与える可能性がある。
このような背景にあって、正常電池の電極群にダメージを与えることなく、潜在ショート電池の電極群を精度よく判別する不良品検査方法が望まれるようになった。
そこで、潜在ショート電池の電極群を精度よく判別する不良品検査方法が特許文献2(特開2004−342476号公報)にて提案されるようになった。
この特許文献2にて提案された不良品検査方法においては、セパレータを介して対向する一対の電極からなる電極群に電圧を印加して電極群に電流を流し、計測された電流と、正常な電極群に流れる所定の電流とを比較することにより、電極群の品質を判定するようにしている。
特開2000−195565号公報 特開2004−342476号公報
しかしながら、上述した特許文献2にて提案された不良品検査方法においては、通電電流の大小だけで良品、不良品を判定するため、信頼性に劣り、かつ高精度の判定を行うことができなかった。
これは、セパレータの物性値などのバラツキによって、通電電流がばらつくためである。即ち、潜在ショート判定の電流値を低く設定した場合には、良品電池まで不良と判定する場合もあって、ロスの発生割合が多い場合があった。一方、潜在ショート判定の電流値を高く設定した場合には、不良品であっても良品電池と判定されて、不良品が流出して信頼性が損なわれる恐れがあった。
このため、使用するセパレータの目付(即ち、繊維量)や、親水化処理の程度などについてのセパレータの検査が行われるようになった。
ところが、セパレータの物性値などのバラツキだけでなく、親水化処理のバラツキ(例えば、親水化処理に起因する官能基量や処理残留成分のバラツキ)や、セパレータの保管条件のバラツキ(例えば、フープ外側などの外気との接触程度に起因するセパレータの誘電率のバラツキ)などにより、良品電池であっても潜在ショート電池(擬似ショート)と判定される場合もあって、必ずしも潜在ショートの検出が精度よくなされているとは言えなかった。
そこで、本発明は上記した問題を解決するためになされたものであって、セパレータにダメージを与えることなく、精度良くセパレータの良、不良の判定をして、ロスの発生が少なく、潜在ショート電池の判定を高精度に行える電池用セパレータの検査方法および電池の検査方法を提供することを目的とするものである。
本発明の親水化処理が施された電池用セパレータの検査方法は、表面積がS(cm2)で電極間距離がt(mm)となるように配置された一対の金属電極でセパレータの表裏面を挟持した状態で部分放電が起きない交流電圧E(V)を当該一対の電極間に印加して当該金属電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて耐圧指数Z(Z=I×(t/SE))を求める耐圧指数算出工程とを備え、求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するようにしている。
一対の金属電極でセパレータの表裏面を挟持した状態で交流電圧を印加すると、これらの電極間は一種のコンデンサと見なすことができる。そして、一対の電極間に流れる電流は、電極間の距離が増大すれば電流が減少し、また対向面積が大きくなれば電流が増大することとなる。そこで、表面積がS(cm2)で、電極間距離がt(mm)の一対の金属電極間にE(V)の電圧を印加して、金属電極間にI(mA)の電流が流れたとすると、金属電極間に流れる電流量I(mA)は、電極間距離(t)、表面積(S)および印加電圧(E)の影響を受けるため、これらの値が変動する場合、補正する必要が生じる。
そこで、金属電極間に流れる電流量の大きさを耐圧指数Zとして定義すると、Z=I×(t/SE)という関係式が得られることとなる。耐圧指数Zが大きいことはセパレータ間に流れる電流が大きいことを意味するので、基準となる値(閾値)を予め設定しておけば、耐圧指数Zが閾値よりも大きいセパレータ、即ち、バラツキの大きいセパレータを予め排除することが可能となる。このため、本発明においては、電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて耐圧指数Z(Z=I×(t/SE))を求める耐圧指数算出工程を備え、求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するようにしている。これにより、使用するセパレータのバラツキを小さくすることが可能となる。
一方、本発明の親水化処理が施されたセパレータを備えた電池の検査方法は、表面積がS(cm2)で電極間距離がt(mm)となるように配置された一対の金属電極でセパレータの表裏面を挟持した状態で部分放電が起きない交流電圧E(V)を当該一対の電極間に印加して当該金属電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて耐圧指数Z(Z=I×(t/SE))を求める耐圧指数算出工程と、求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するセパレータ排除工程と、セパレータ排除工程により排除されなかったセパレータを介して正極板と負極板とが巻回または積層して形成された電極群の正・負電極間に部分放電が起きない交流電圧E(V)を印加して当該電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて潜在ショートを判定する潜在ショート判定工程とを備えるようにしている。
これにより、用いられたセパレータはバラツキが小さいセパレータであるので、電極群での電圧印加検査における電流値のバラツキも抑制できるようになり、潜在ショートの判別精度が格段に向上することとなる。また、電極群に流れる電流値を小さくできるとともに、安定させることが可能となるので、測定装置の電流仕様を小さくでき、測定装置を安価に提供することも可能となる。
本発明においては、求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するようにしているので、使用するセパレータのバラツキを小さくすることが可能となる。また、電極群を判定する前に、セパレータの良・否の判定を行い、良と判定されたセパレータのみを用いて電極群を形成するようにしている。これにより、セパレータのバラツキを抑制できて、電流値のバラツキも抑制できるようになるので、潜在ショートの判別精度が格段に向上する。
ついで、本発明の実施の形態を以下に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。なお、図1は本発明のセパレータに交流電圧を印加して電圧印加検査を行う状態を模式的に示す平面図である。図2は正極と負極とからなる一対の電極をセパレータを介して巻回して形成された渦巻状電極群を模式的に示す斜視図である。図3は、図2の渦巻状電極群に正・負の集電体を溶接して形成された渦巻状電極体に交流電圧を印加して電圧印加検査を行う状態を模式的に示す断面図である。図4は本発明の一例のニッケル−水素蓄電池を模式的に示す断面図である。
1.セパレータ
セパレータの機能として、保液性能を有していることは、電池特性の観点からすると必須である。この場合、セパレータに保液性能を保持させる方法としては、ポリオレフィン樹脂などの親水性がない繊維に親水化処理を行う方法の外、ナイロン樹脂などの元々親水性を有した繊維を使用する方法がある。ここで、HEVやPEVなどの高耐久性が要求される用途の電池に用いられるセパレータにおいては、ナイロン樹脂製繊維などの材質では分解や劣化が生じて耐久性に問題があるため、一般的には、ポリオレフィン樹脂製繊維に親水化処理する方法が用いられている。
そこで、本発明においては、セパレータ10としては、ポリプロピレンのみからなる単繊維と、ポリプロピレンおよびポリエチレンからなる芯鞘繊維とを湿式により抄紙して形成された不織布シートを用いている。この場合、この不織布シートに親水化処理を行うため、フッ素ガスと硫黄原子を含有する反応性ガスとを含む混合ガスに接触させるようにして、不織布シートにスルホン酸基などの官能基を導入している。なお、このセパレータ10は、目付が50g/m2で、厚みが0.13mmになるように形成されている。
上述のように親水化処理を行った場合、官能基のバラツキや親水化処理の残留物のバラツキにより保液性能にバラツキが生じることとなる。このため、a,b,c,d,e,f,gからなる7種類のセパレータ10を用いて、各セパレータa,b,c,d,e,f,gの官能基量(この場合は、S(硫黄)量とした)をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy:X線光電子分光)により求めた。すると、下記の表1に示すような結果となった。この場合、求めた官能基量に基づいて、セパレータaの官能基量を10とし、他のセパレータb,c,d,e,f,gの官能基量をそれとの比(官能基量比)で示した。なお、セパレータaは基準となるセパレータであって、生産過程から経験則などに基づいて、その品質が安定しているものとしてピックアップされたものである。
ついで、上述した各セパレータa,b,c,d,e,f,gの耐圧指数Zを以下のようにして求めた。即ち、図1に示すように、厚みが0.13mmになるように形成されたセパレータ10(a,b,c,d,e,f,g)を、平面のサイズが5cm×5cm(平面の面積SはS=25cm2となる)の一対のニッケル金属製電極11,12の間に、間隔tが0.1mm(t=0.1mm)になるように挟み込んだ。この後、電極11の端子部11aと電極12の端子部12aとの間に60Hzで150Vの交流電圧(E=150V)と電流検出回路16とを接続した。
ついで、これらの端子部11a,12a間に交流電圧源15より、60Hzで150Vの交流電圧(E=150V)を印加して、電極11,12間に流れた電流値I(mA)を電流検出回路16で測定した。そして、測定した電流値I(mA)に基づいて、耐圧指数ZをZ=I×(t/SE)として求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、表1においては、求めたセパレータaの耐圧指数Zを10として表し、他のセパレータb,c,d,e,f,gの耐圧指数Zをそれとの比(耐圧指数比)で表している。
Figure 0005137730
上記表1の結果から明らかなように、セパレータのバラツキの程度を知る指標として、官能基量(S量)を調べたものであるが、必ずしも、耐圧指数Z(なお、この耐圧指数Zはt,S,Eが一定であるため計測された電流値に比例することととなる)とは相関がないことが分かる。これは、親水化処理により導入された官能基量を知る意味で、S(硫黄)量を測定しているが、親水性(保液性能)は官能基量(S量)だけに依存するものではなく、官能基量(S量)と親水化処理の残留成分と空気中水分などが影響するためと考えられるからである。
そして、上記表1の結果に基づいて、耐圧指数比(Z比)が200(この場合、200が閾値となる)以上となるセパレータe,fを排除し、耐圧指数比(Z比)が200(閾値)未満であるセパレータa,b,c,d,gを良品セパレータとして採用することとした。なお、耐圧指数比(Z比)の設定値(閾値)を低く設定するほど、セパレータのバラツキを小さくできるようになる。この結果、後工程の電池の検査において、極間距離の短いものは排除されることとになって、品質の高い検査となる。ところが、セパレータとしては不良品として排除される確率は高くなる。結局、耐圧指数比(Z比)の設定値(閾値)は、セパレータのバラツキ程度と、それらを組み立てたときに不良になる(電池の検査基準を厳しくして疑似ショート品も排出する)かなどを考慮して適宜設定するのが望ましい。
2.電極体
(1)水素吸蔵合金負極
まず、水素吸蔵合金粉末を100質量部に対して、0.1質量%のCMC(カルボキシメチルセルロース)と水(あるいは純水)とからなる水溶性結着剤に、スチレンブタジエンラテックス(SBR)と、炭素系導電剤とを添加した。この後、これらを混合し、混練して水素吸蔵合金スラリーを作製した。ついで、Niメッキ軟鋼材製の多孔性基板(パンチングメタル)からなる負極芯体21を用意し、この負極芯体21に、充填密度が5.0g/cm3となるように水素吸蔵合金スラリーを塗着し、乾燥させた後、所定の厚みになるように圧延して活物質層22を形成した。この後、所定の寸法になるように切断して、水素吸蔵合金負極20を作製した。
(2)ニッケル正極
一方、多孔度が約85%の多孔性ニッケル焼結基板を比重が1.75の硝酸ニッケルと硝酸コバルトの混合水溶液に浸漬して、多孔性ニッケル焼結基板31の細孔内にニッケル塩およびコバルト塩を保持させた。この後、この多孔性ニッケル焼結基板を25質量%の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液中に浸漬して、ニッケル塩およびコバルト塩をそれぞれ水酸化ニッケルおよび水酸化コバルトに転換させた。
ついで、充分に水洗してアルカリ溶液を除去した後、乾燥を行って、多孔性ニッケル焼結基板31の細孔内に水酸化ニッケルを主成分とする活物質を充填した。このような活物質充填操作を所定回数(例えば6回)繰り返して、多孔性焼結基板31の細孔内に水酸化ニッケルを主体とする活物質32の充填密度が2.5g/cm3になるように充填した。この後、室温で乾燥させた後、所定の寸法に切断してニッケル正極30を作製した。
(3)電極体
この後、上述のように作製された水素吸蔵合金負極20とニッケル正極30とを用い、これらの間に、セパレータ10(a,b,c,d,g)を介在させて渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製した。なお、このようにして作製された渦巻状電極群の下部には水素吸蔵合金負極20の芯体露出部23が露出しており、その上部にはニッケル正極30の芯体露出部33が露出している。ついで、得られた渦巻状電極群の下端面に露出する芯体露出部23に負極集電体24を溶接するとともに、渦巻状電極群の上端面に露出するニッケル正極30の芯体露出部33の上に正極集電体34を溶接して、電極体A(A1〜A4,A7)とした。なお、セパレータaを備えたものを電極体A1とし、セパレータbを備えたものを電極体A2とし、セパレータcを備えたものを電極体A3とし、セパレータdを備えたものを電極体A4とし、セパレータgを備えたものを電極体A7とした。
一方、水素吸蔵合金負極20とニッケル正極30とを用い、これらの間に、セパレータ10(a,b,c,d,e,f,g)を介在させて渦巻状に巻回して渦巻状電極群とした後、上述と同様にして、負極集電体24および正極集電体34を溶接して、電極体X(X1〜X7)とした。なお、セパレータaを備えたものを電極体X1とし、セパレータbを備えたものを電極体X2とし、セパレータcを備えたものを電極体X3とし、セパレータdを備えたものを電極体X4とし、セパレータeを備えたものを電極体X5とし、セパレータfを備えたものを電極体X6とし、セパレータgを備えたものを電極体X7とした。
(4)電圧印加検査
ついで、得られた電極体A(A1〜A4,A7)および電極体X(X1〜X7)を用いて、負極集電体24に電圧印加電極25を接続するとともに、正極集電体34に電圧印加電極35を接続した後、これらの電極25,35間に交流電圧源40より、60Hzで150Vの交流電圧(E=150V)を5秒間だけ印加して、電極25,35間に流れた電流値I(mA)を電流検出回路50で測定した。ついで、得られた電流値I(mA)に基づいて、セパレータaを用いた電極体A1,X1の電流値I(mA)を10とし、他のセパレータb,c,d,e,f,gを用いた電極体A2〜A4,A7および電極体X2〜X7の電流値I(mA)をそれとの比(電流値比)で示すと、下記の表2に示すような結果となった。
なお、電圧印加検査後、電極体A1〜A4,A7および電極体X1〜X7をそれぞれ解体調査したところ、各電極体A1〜A4,A7および電極体X1〜X7に潜在ショートが発生してないことを確認した。
Figure 0005137730
上記表2の結果から明らかなように、電極体Aでは最大電流値比が30であるのに対し、電極体Xでは最大電流値比が80であることが分かる。このことから、電極体Aの方が、電圧印加検査における電流値を低く抑えることが可能であることが分かる。
つまり、例えば、潜在ショートに起因した電流値増大が+30とした場合に、電極体Xでは不良品の判定ができない場合がある。これは、最大80に対して+30の110を閾値とした場合、10+30=40となった場合は良品と判定されるからである。また、良品まで不良品であると判定する場合もある。これは10+30=40を閾値とした場合、良品である80(X5)、45(X6)が不良品であると判定されるからである。
これらに対して、電極体Aでは、良品は良品と、不良品は不良品と判定されることとなる。これは、10+30=40を閾値とした場合に、全てが良品と判定できるからである。
なお、セパレータの通電量の閾値、および渦巻電極体の電圧印加検査での閾値については、セパレータ厚みや、極板表面積などの電池設計や、セバレータでの廃棄ロスと渦巻電極体での廃棄ロスとの関係などを考慮して設定するようにすればよい。
3.ニッケル−水素蓄電池
ついで、上述のように作製された電極体A(A1〜A4,A7)を用いてニッケル−水素蓄電池を作製する一例を以下に説明する。この場合、得られた電極体A(A1〜A4,A7)を鉄にニッケルメッキを施した有底筒状の外装缶(底面の外面は負極外部端子となる)60内に収納した後、負極集電体24を外装缶60の内底面に溶接した。一方、正極集電体34より延出する集電リード部35を正極端子を兼ねるとともに外周部に絶縁ガスケット61が装着された封口体62の底部を構成する封口板62aに溶接した。なお、封口体62には正極キャップ62bが設けられていて、この正極キャップ62b内に所定の圧力になると変形する弁体62cとスプリング62dよりなる圧力弁が配置されている。
ついで、外装缶60の上部外周部に環状溝部63を形成した後、電解液を注液し、外装缶60の上部に形成された環状溝部63の上に封口体62の外周部に装着された絶縁ガスケット61を載置した。この後、外装缶60の開口端縁64をかしめることにより、ニッケル−水素蓄電池を作製する。この場合、外装缶60内に30質量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液からなるアルカリ電解液を、電池容量(Ah)当り2.5g(2.5g/Ah)あるいは2.8g(2.8g/Ah)となるように注入する。
なお、上述した実施形態においては、本発明をニッケル−水素蓄電池の製造方法に適用する例について説明したが、本発明の製造方法は、ニッケル−水素蓄電池のみに限られず、他のアルカリ蓄電の製造方法にも適用できことは勿論である。また、本発明の製造方法は、アルカリ蓄電の製造方法のみに限られず、親水化処理が施されたセパレータを備えた電池であればどのような電池にも適用できる。
本発明のセパレータに交流電圧を印加して電圧印加検査を行う状態を模式的に示す平面図である。 正極と負極とからなる一対の電極をセパレータを介して巻回して形成された渦巻状電極群を模式的に示す斜視図である。 図2の渦巻状電極群に正・負の集電体を溶接して形成された渦巻状電極体に交流電圧を印加して電圧印加検査を行う状態を模式的に示す断面図である。 本発明の一例のニッケル−水素蓄電池を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10…セパレータ、11,12…ニッケル金属製電極、15…交流電圧源、16…電流検出回路、20…水素吸蔵合金負極、21…負極芯体、22…活物質層、23…芯体露出部、24…負極集電体、30…ニッケル正極、31…ニッケル焼結基板、33…芯体露出部、34…正極集電体、34a…正極用リード、40…交流電圧源、50…電流検出回路、60…外装缶、61…絶縁ガスケット、62…封口体、62a…封口板、62b…正極キャップ、62c…弁板、62d…スプリング、63…環状溝部、64…開口端縁

Claims (2)

  1. 親水化処理が施された電池用セパレータの検査方法であって、
    表面積がS(cm2)で電極間距離がt(mm)となるように配置された一対の金属電極でセパレータの表裏面を挟持した状態で部分放電が起きない交流電圧E(V)を当該一対の電極間に印加して当該金属電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、
    前記電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて耐圧指数Z(Z=I×(t/SE))を求める耐圧指数算出工程とを備え、
    求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するようにしたことを特徴とする電池用セパレータの検査方法。
  2. 親水化処理が施されたセパレータを備えた電池の検査方法であって、
    表面積がS(cm2)で電極間距離がt(mm)となるように配置された一対の金属電極でセパレータの表裏面を挟持した状態で部分放電が起きない交流電圧E(V)を当該一対の電極間に印加して当該金属電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、
    前記電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて耐圧指数Z(Z=I×(t/SE))を求める耐圧指数算出工程と、
    求めた耐圧指数Zが予め設定した値以上であれば不使用セパレータとして排除するセパレータ排除工程と、
    前記セパレータ排除工程により排除されなかったセパレータを介して正極板と負極板とが巻回または積層して形成された電極群の正・負電極間に部分放電が起きない交流電圧E(V)を印加して当該電極間に流れる電流値I(mA)を測定する電流値測定工程と、
    前記電流値測定工程にて測定された電流値I(mA)に基づいて潜在ショートを判定する潜在ショート判定工程とを備えるようにしたことを特徴とする電池の検査方法。
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