JP2018132487A - 二次電池の劣化判定方法及び二次電池の劣化判定装置 - Google Patents

二次電池の劣化判定方法及び二次電池の劣化判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の劣化判定をより高い精度で行うことのできる二次電池の劣化判定方法、及び、二次電池の劣化判定装置を提供する。
【解決手段】水系電解液を含む電池モジュール10の劣化を判定する方法は、電池モジュール10の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理で第1の電圧降下量を取得する工程と、電池モジュール10の充電量の残容量が第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理で第2の電圧降下量を取得する工程と、第1の電圧降下量と第2の電圧降下量とを比較する工程であって、第1の電圧降下量に対して第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、二次電池に劣化が生じていると判定する工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水系電解液を利用する二次電池の性能を判定する二次電池の劣化判定方法、及び、二次電池の劣化判定装置に関する。
従来、ニッケル水素二次電池等の水系電解液を利用する二次電池においては、正極板、負極板及びセパレータを、正極板と負極板との間にセパレータが介在するように積層して極板群を構成したものが知られている。こうした極板群は電極の間に金属の異物が存在すると、負極板と正極板との間に微小短絡(マイクロショート)を生じることがある。特に、一度使用された後の二次電池は使用環境の振動や充放電に伴う膨張等によって、金属の異物が極板間に挟まったり、セパレータを破ったりするおそれがあることから、再利用するときにはこうした劣化を有する電池を除外することが望ましい。そこで、二次電池の微小短絡の有無を判定する二次電池の検査方法の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の二次電池の検査方法は、まず、二次電池を任意のSOC(充電状態:State Of Charge)に調整しエージング処理時の電圧降下量を測定する第1の電圧降下量測定工程を備える。また、二次電池の検査方法は、複数回繰り返し行われ、二次電池に任意の電流量分だけ充電を行って前回までの電圧降下量測定のSOCとは異なるSOCに調整し、エージング処理時の電圧降下量を測定する第2の電圧降下量測定工程を備える。さらに、二次電池の検査方法は、第1の電圧降下量測定工程での電圧降下量及び基準ラインから第1次推定SOCを算出する第1の推定工程と、第1次推定SOCに各第2の電圧降下量測定工程での電流量分の調整を行って、第2次推定SOCを算出する第2の推定工程とを備える。そして、二次電池の検査方法は、各電圧降下量測定工程での電圧降下量と第1次・第2次推定SOCとの関係を示す実測ラインと、基準ラインとを比較して微小短絡の有無を判定する判定工程とを備える。
特開2014−6205号公報
近年、ハイブリッド自動車や電気自動車の増加に伴い、多くの二次電池についてその再利用の可否を高い精度で判定する必要がある。例えば、特許文献1に記載の二次電池の検査方法は、予め定めた基準ラインと判定対象の二次電池から測定した実測ラインとを比較する方法であるため、判定の際、判定対象である二次電池の有する固有の放電特性を考慮できないことから判定の精度の向上が制約されるおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、二次電池の劣化判定をより高い精度で行うことのできる二次電池の劣化判定方法、及び、二次電池の劣化判定装置を提供することにある。
上記課題を解決する二次電池の劣化判定方法は、水系電解液を含む二次電池の劣化を判定する方法であって、前記二次電池の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理で第1の電圧降下量を取得する工程と、前記二次電池の充電量の残容量が前記第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理で第2の電圧降下量を取得する工程と、前記第1の電圧降下量と前記第2の電圧降下量とを比較する工程であって、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、前記二次電池に劣化が生じていると判定する工程とを備える。
上記課題を解決する二次電池の劣化判定装置は、水系電解液を含む二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、前記二次電池の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理で第1の電圧降下量を取得する第1の電圧降下量取得部と、前記二次電池の充電量の残容量が前記第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理で第2の電圧降下量を取得する第2の電圧降下量取得部と、前記第1の電圧降下量と前記第2の電圧降下量とを比較し、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、前記二次電池に劣化が生じていると判定する判定部とを備える。
このような方法又は構成によれば、二次電池を放置して放電させる処理、いわゆるエージング処理で取得される2つの残容量における各電圧降下量を取得し、この取得した各電圧降下量に基づいて二次電池の劣化が判定される。この判定では、第1の電圧降下量と第2の電圧降下量とが比較されて、第1の電圧降下量に対して第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、二次電池に劣化が生じていると判定する。つまり、第2の電圧降下量が予め設定された規定値と比較されるのではなく、二次電池自身が有する固有の放電特性に係る傾向を含んでいる第1の電圧降下量と比較される。すなわち、自身の固有の放電特性に係る傾向を含んでいる第1の電圧降下量と第2の電圧降下量とを比較することで、二次電池の劣化の状態が、当該二次電池の状態にあわせてより高い精度で得られるようになる。なお、具体的には、第1の電圧降下量と第2の電圧降下量との比較によれば、劣化状態の判定には少なくとも判定対象となる二次電池のメモリー効果に起因する放電特性が考慮される。
好ましい方法として、前記第1の電圧降下量を「D1」とし、前記第2の電圧降下量を「D2」とし、前記所定の割合を1よりも大きい値である「R1」とするとき、「D2−D1×R1」で計算された値が設定された規定値よりも大きいとき、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が前記所定の割合よりも大きいとする。
このような方法によれば、第2の電圧降下量の大きさが第1の電圧降下量に対して1よりも大きい所定の割合よりも大きいことに基づいて、二次電池が劣化していることを判定することができる。
好ましい方法として、前記第1の残容量が前記二次電池の全容量の15%以上の容量であり、前記第2の残容量が前記二次電池の全容量の2%以下の容量である。
二次電池は、例えば、自動車用では全容量の40〜60%の範囲で使用されることが多いことから、再利用する二次電池の残容量は15%以上であることが多い。よって、この方法によるように、二次電池自身が有する固有の放電履歴に係る傾向を含んでいる電圧降下量として、残容量が15%以上あれば、劣化の影響の小さい残容量での第1の電圧降下量を取得することができ、2%以下であれば、微小短絡による劣化の影響が大きく現れる第2の電圧降下量の影響が大きく得られる。
好ましい方法として、前記所定の割合を前記第1の電圧降下量の大きさに合わせて変更する。
二次電池の劣化の態様を第1の電圧降下量の大きさに応じて推定することができる。よって、このような方法によれば、二次電池の劣化の態様に応じて所定の割合を変更することで、劣化を適切に判定することができるようになる。
好ましい方法として、前記二次電池の劣化を微小短絡による不良と判定する。
残容量が低下したときの電圧降下量には微小短絡による影響が大きく出る。よって、このような方法によれば、微小短絡に起因する二次電池の劣化を判定することができる。
好ましい方法として、前記二次電池は、ニッケル水素二次電池である。
ニッケル水素二次電池は、残容量が多いときは電圧降下量にメモリー効果の影響が大きく現れる一方、残容量が少ないとき電圧降下量に微小短絡の影響が大きく現れる。よって、このような方法によれば、第1の残容量よりも小さい第2の残容量のときに第2の電圧降下量を取得することで劣化判定が微小短絡による影響が大きいところでなされ、判定結果に微小短絡による影響がより考慮されるようになる。
本発明によれば、二次電池の劣化判定をより高い精度で行うことができる。
二次電池の劣化判定装置を具体化した一実施形態について、その概略構成を示す概略図。 同実施形態における劣化判定対象となる二次電池の残容量と電圧との関係を示すグラフ。 同実施形態において残容量が相違するときの2つの電圧降下量の関係と劣化判定との関係を示すグラフ。
図1〜3を参照して、二次電池の劣化判定方法を用いた二次電池の劣化判定装置について具体化した一実施形態について説明する。ここで二次電池は、ニッケル水素二次電池であり、ニッケル水素二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に搭載され、車両の走行用モータの電源として用いられる。
まず、ニッケル水素二次電池の再利用の概要について説明する。
一般的に、ニッケル水素二次電池では、満充電された電池容量に対する残存容量(残容量)の割合[%]をSOC(充電状態:State Of Charge)で示す。そして一般に、車両に搭載されたニッケル水素二次電池は、その充放電を、使用範囲として定められたSOCの範囲内(例えば、40%〜60%の間)で行うように規制されている。また、ニッケル水素二次電池は、SOCが使用範囲を下回ると劣化状態が早く進行するおそれが高まる。よって、ニッケル水素二次電池は、使用範囲を下回らないように放電が規制され、また使用範囲を上回らないように充電が規制される。そのため、通常、ニッケル水素二次電池のSOCは、使用後であっても使用範囲内か、それに近い値に維持されている。なお、本実施形態では、単位を[Ah]とするとき残容量と表記し、単位を割合[%]とするときSOCと表記する。
また、車両に搭載されていたニッケル水素二次電池であっても、使用環境や使用状態によっては再利用可能なものも少なくない。ニッケル水素二次電池の再利用は、コストや環境負荷の低減にもつながる。一方、一旦使用されたニッケル水素二次電池は、電池毎に、使用環境から受ける振動、使用状態における温度上昇や充放電に伴う極板の膨張・収縮等が相違している。そのため、再利用するには、各電池を検査して不具合の有無を判定する必要がある。例えば、一旦使用されたニッケル水素二次電池に生じる不具合の1つに微小短絡がある。微小短絡は、金属の異物が極板間に挟まったり、セパレータを破ったりすることによって生じるものであって、製造後であれば製造工程等で発生を排除するようにしているが、使用後のニッケル水素二次電池の場合、使用環境や使用状態に起因して発生するおそれもある。また、各ニッケル水素二次電池は、放電履歴や充電履歴等に基づいてそれぞれがメモリー効果等に起因する固有の放電特性を有している。そこで、不具合の有無を検査するにしても、検査において各電池の有する固有の放電特性等が考慮されることが好ましい。そこで、再利用されるニッケル水素二次電池について、各電池の有するメモリー効果等に起因する固有の放電特性を考慮しつつ、微小短絡の有無を適切に判定できることが好ましい。
そこで、本実施形態では、各電池の有するメモリー効果等に起因する固有の放電特性を考慮しつつ、微小短絡の有無を適切に判定できるニッケル水素二次電池の微小短絡を含む劣化を判定する装置について例示する。ニッケル水素二次電池の劣化判定装置は、二次電池の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理に基づいて第1の電圧降下量を取得し、続いて、二次電池の充電量の残容量が第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理に基づいて第2の電圧降下量を取得する。そして、第1の電圧降下量と第2の電圧降下量とを比較して、第1の電圧降下量に対して第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、二次電池に劣化が生じていると判定する。なお、残容量は、SOCであってもよい。
次に、図1を参照して、ニッケル水素二次電池を詳細に説明する。
図1に示すように、ニッケル水素二次電池は、複数の単電池100(第1〜第6セル101〜106)が直列に接続された電池モジュール10として構成されている。電池モジュール10は、各セル101〜106を電気的に直列接続させてなる正極端子11と、負極端子12とを充放電に用いる入出力端子として備える。正極端子11及び負極端子12にはそれぞれ、外部配線である正側配線PL及び負側配線NLが接続され、これら正側配線PL及び負側配線NLを介して負荷としての電動モータや電源等が接続されている。電池モジュール10は、一体電槽がその内側の空間を隔壁によって仕切ることにより6つの電槽が設けられ、各電槽が各セル101〜106に対応する。単電池100は、水素吸蔵合金を含む所定枚数の負極板111と、水酸化ニッケル(Ni(OH))を含む所定枚数の正極板112とを、耐アルカリ性樹脂の不織布から構成されるセパレータ(図示略)を介して積層した電極群113を備えている。そして、単電池100は、電極群113の負極板111を負極側の集電板114に接続させ、電極群113の正極板112を正極側の集電板115に接続させ、水酸化カリウム(KOH)を主成分とする水系電解質である電解液(図示略)とともに樹脂製の電槽内に収容して構成される。
正極板112は、金属多孔体である発泡ニッケル基板と、発泡ニッケル基板に充填された水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル等のニッケル酸化物を主成分とする正極活物質、添加剤(導電剤等)を有する。
負極板111は、パンチングメタルなどからなる電極支持体と、電極支持体に塗布された水素吸蔵合金(MH)とを有する。
続いて、図1を参照して、ニッケル水素二次電池の劣化判定方法を含む劣化判定装置30について説明する。
劣化判定装置30は、相違する2つのSOCで取得した2つの電圧降下量に基づいて電池モジュール10の劣化を判定する装置である。また、劣化判定装置30は、電池モジュール10の端子間電圧を測定する電圧計23と、電池モジュール10を放電させる放電回路26と、放電回路26に流れる電流を測定する電流計25とに電気的に接続されている。
電圧計23は、正側配線PLと負側配線NLとを介して、電池モジュール10の正極端子11と負極端子12との間に接続されている。電圧計23は、電池モジュール10の端子間電圧を測定するとともに、測定した電圧値を劣化判定装置30に電気信号で出力する。
放電回路26は、正側配線PLと負側配線NLとを介して、電池モジュール10の正極端子11と負極端子12との間に接続されている。放電回路26は、電気負荷と電気負荷に直列接続された開閉器とを有し、劣化判定装置30からの指示信号に基づいて開閉器を開閉させる。放電回路26は、開閉器を開くことで正極端子11と負極端子12との間の回路を開き、開閉器を閉じることで正極端子11と負極端子12とを電気負荷を介して接続させて二次電池を放電させることができる。
電流計25は、正側配線PLと負側配線NLとを介して、電池モジュール10の正極端子11と負極端子12との間に放電回路26と直列に接続されている。電流計25は、放電回路26に流れる電流を測定するとともに、測定した電流値を劣化判定装置30に電気信号で出力する。
劣化判定装置30は、演算部や記憶部を有するコンピュータを含み構成されており、記憶部等に記憶されたプログラムの演算部での演算処理を通じて二次電池の劣化を判定する処理等の各種処理を行う。劣化判定装置30は、入力される各信号から電池モジュール10の端子間電圧を得る。また、劣化判定装置30は、放電回路26を制御可能であり、たとえば定電流(CC)放電や定電圧(CV)放電を行わせることができる。すなわち、電池モジュール10を放電して所定のSOCに調整することができる。
劣化判定装置30は、電圧降下量を取得する電圧降下量取得部31と、二次電池の残容量を推定する残容量推定部32と、ニッケル水素二次電池の劣化状態を判定する判定部33と、判定部33の判定結果を通知する通知部34と、判定処理に要する情報を記憶する記憶部35とを備える。記憶部35は、電圧降下量取得部31が取得した電圧降下量等を記憶する。
電圧降下量取得部31は、電圧計23から取得した電圧に基づいてエージング処理の前後で取得した電圧に基づいて電圧降下量を取得する。詳述すると、電圧降下量取得部31は、電池モジュール10が第1の残容量としての第1のSOCであるとき、第1の電圧降下量ΔV12(単位[V])を取得する。また、電圧降下量取得部31は、電池モジュール10のSOCが第1のSOCよりも低いときの第2の残容量としての第2のSOCであるとき、第2の電圧降下量ΔV34(単位[V])を取得し、それら取得した各電圧降下量を記憶部35に記憶させる。第1のSOCは、例えば、再利用のために回収された電池モジュール10のSOCである。第2のSOCは、再利用のために回収された電池モジュール10のSOCであるが、第1のSOCであったときから所定時間経過した後のSOCである。
なお、エージング処理は、電池モジュール10の端子間を開放した状態にして所定期間放置する処理である。また、電圧降下量は、エージング処理の開始時に測定した電圧である開始時電圧と、二次電池の正負端子間を開放した状態で所定期間放置してから測定した電圧である終了時電圧との間の差、すなわち「電圧降下量=開始時電圧−終了時電圧」として取得される。具体的には、電圧降下量取得部31は、電池モジュール10について、第1のSOCのとき、開始時電圧V1を取得してから、所定期間放置した後、終了時電圧V2を取得し、開始時電圧V1と終了時電圧V2との差である第1の電圧降下量ΔV12を取得する。なお、電池モジュール10のSOCは、開始時電圧V1の取得時は第1のSOCであるが、終了時電圧V2の取得時は第1のSOCよりも多少低下している。同様に、電圧降下量取得部31は、電池モジュール10について、第2のSOCのとき、開始時電圧V3を取得してから、所定期間放置した後、終了時電圧V4を取得し、開始時電圧V3と終了時電圧V4との差である第2の電圧降下量ΔV34を取得する。なお、電池モジュール10のSOCは、開始時電圧V3の取得時は第2のSOCであるが、終了時電圧V4の取得時は第2のSOCよりも多少低下している。
所定期間は、電圧降下量が適切に得られる期間に設定されていればよい。所定期間としては、例えば、2〜3時間から1日程度が設定されることが多いが、判定に適した電圧降下量が得られるのであれば、2〜3時間よりも短く設定されてもよいし、1日よりも長く設定されてもよい。所定期間は、電池モジュール10の種類等に応じて経験や実験、理論に基づいて定めることができる。また、第1のSOCは、15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。車両から回収した電池モジュール10が有しているSOCであれば、充放電等の調整が不要であるため第1のSOCとして好ましい。また、第2のSOCは、第1のSOCよりも小さい値であって、2%以下でもよく、1%以下が好ましく、0%を含む0%近傍であることがより好ましい。なお、回収時のSOCが第1のSOCに適した値よりも小さい二次電池については、適切なSOCになるように充電処理をした後、第1の電圧降下量ΔV12及び第2の電圧降下量ΔV34を取得するようにしてもよい。また、劣化判定に適した第1の電圧降下量ΔV12及び第2の電圧降下量ΔV34が得られるのであれば、第1の電圧降下量ΔV12を取得するための所定期間と、第2の電圧降下量ΔV34を取得するための所定期間とが同じであってもよいし、逆に相違していてもよい。ところで、電池モジュール10のSOCを調整すると電池モジュール10に生じていたメモリー効果の影響が低減される。しかし、使用時にメモリー効果が生じていた電池モジュール10は、再利用時に同様のメモリー効果を生じるおそれが高いことから、SOCを調整することなく回収時のSOCで第1の電圧降下量ΔV12を取得するようにすることで放電履歴等がより好適に考慮される。
電圧降下量取得部31は、電圧降下量を第1の電圧降下量ΔV12、第2の電圧降下量ΔV34の順に取得する。電圧降下量をこの順番に取得すれば、第1のSOCが第2のSOCよりも大きいことから、2つの電圧降下量を取得するときに二次電池に対する充電処理が不要になる。また、二次電池のSOCが減少する方向の一方向にのみ変化することから、SOCが減少方向のみに変化する状態(放電が続く状態)で第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34とを取得することができる。ここで、SOCが減少方向のみに変化する状態とは、途中に充電が挟まれない状態のことであり、端子間に負荷を接続した場合に生じる放電や端子間が開放されている場合に生じる自己放電が連続している状態である。
残容量推定部32は、二次電池のSOCを推定する。SOCの推定は公知の方法を用いることができる。例えば、二次電池の下限電圧まで放電した際のSOCを0%と定義し、放電時の積算電気量から第1のSOCや第2のSOCを大まかに求める(推定する)ことができる。なお、本実施形態では、第2のSOCが第1のSOCよりも小さければよいので、SOCの推定にそれほど高い精度は求められない。
ところで、電池モジュール10の第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34とはいずれもメモリー効果の大きさに応じて大きくなる関係を有している。そこで、発明者らは、電池モジュール10の劣化判定を、従来のように、第2の電圧降下量ΔV34のみに基づいて行うのではなく、第2の電圧降下量ΔV34の第1の電圧降下量ΔV12に対する割合に基づいて行うことで、判定精度を高められることを見出した。
そこで、本実施形態の判定部33は、第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34との関係に基づいてニッケル水素二次電池の劣化状態を判定する。詳述すると、判定部33は、第1の電圧降下量ΔV12の所定の割合に対して第2の電圧降下量ΔV34が大きいと劣化状態が進行している、すなわち劣化していると判定する。具体的には、第1の電圧降下量ΔV12を「D1」とし、第2の電圧降下量ΔV34を「D2」とし、所定の割合を1よりも大きい値である「R1」とするとき、下記「式1」を計算する。
D2−D1×R1…(式1)
そして、「式1」の計算結果が劣化判定用に設定された規定値よりも大きいとき、二次電池に劣化が生じていると判定する。なお、所定の割合「R1」については後で詳しく述べるが、電池モジュール10の種類等に応じて経験や実験、理論に基づいて定めることができる。
図2及び図3を参照して、第1の電圧降下量ΔV12について説明する。
図2は、6つの電池モジュール10について測定された残容量(SOC)と端子間電圧との関係を示すグラフである。図2では、第1の電圧降下量ΔV12は、特定の残容量、例えば2[Ah]のときのエージング処理で取得された値である。また、第2の電圧降下量ΔV34は、端子間電圧が残容量「0Ah」と推定される終止電圧のとき、例えば1セルの終止電圧を1[V]であるとすると6セルの場合には6[V]のとき、エージング処理で取得された値である。6つの電池モジュール10のうち、5つの電池モジュール10A〜10Eは、劣化がないと判定される正常な電池モジュールであって、グラフ「A」〜「E」で示されている。1つの電池モジュール10Fは、劣化していると判定される不良な電池モジュールであって、グラフ「F」で示されている。このとき、メモリー効果に起因する放電特性によって、例えばSOCが15%〜60%における、グラフ「A」〜「F」が特定のSOCで示す電圧の高さが相違している。正常な電池モジュール10A〜10Eにあっては、SOCが0%になる終止電圧はおおよそ同一、例えば6Vであることから、SOCが15%から60%までの間にあるときの端子間電圧が高い方が、電圧降下量が大きくなる傾向にある。また、不良な電池モジュール10Fは、微小短絡等に起因して、正常な電池モジュール10A〜10Eに対してSOCが15%〜60%における電圧降下量は、正常な電池モジュール10A〜10Eと同じか、それより大きい傾向にある。
図3には、残容量が2[Ah]のときにおける、6つの電池モジュール10A〜10Fの第1の電圧降下量ΔV12が示されている。上述のように、電圧降下量は、端子間電圧が高い程大きくなる傾向にあるため、正常な電池モジュール10A〜10Eは、端子間電圧が高い順であるグラフ「E」〜「A」に対応して、第1の電圧降下量ΔV12が大きい。また、不良な電池モジュール10Fは、端子間電圧がグラフ「D」とグラフ「E」との間に対応するグラフ「F」であるから、第1の電圧降下量ΔV12の大きさもグラフ「D」とグラフ「E」との間にあることが示されている。なお、図2では不良な電池モジュールのグラフに「微短電池」と示す。「微短電池」は、微小短絡を有する電池を意味している。
つまり、第1の電圧降下量ΔV12は、残容量が2[Ah]のときグラフ「E」,「F」,「D」,「C」,「B」,「A」の順で大きな値として取得される。
電池モジュール10の第2の電圧降下量ΔV34について説明する。
SOCが「0%」(残容量が「0Ah」)と推定される終止電圧に到達した後のエージング処理では、正常な電池モジュール10A〜10Eと、不良な電池モジュール10Fとで電圧の変化量(電圧降下量)に相違が生じることが知られている。
すなわち、正常な電池モジュール10A〜10Eは、終止電圧に到達した後、通常の自己放電が起こる。このときの端子間電圧は、第1の電圧降下量ΔV12の計測時の電圧よりも低いため、エージング処理で取得される第2の電圧降下量ΔV34はあまり大きな値にはならない。
一方、不良な電池モジュール10Fは、終止電圧に到達した後であっても自己放電量が多い傾向にある。そのため、エージング処理で取得される第2の電圧降下量ΔV34が大きな値になる傾向にある。詳述すると、不良な電池モジュール10F中に含まれる単電池100は、正負極間の微妙な導電パスによってエージング処理中の電圧が低下し続ける。よって、第2の電圧降下量ΔV34として、正常な電池モジュール10A〜10Eから取得される第2の電圧降下量ΔV34よりも大きい値が得られる。また、不良な電池モジュール10Fは、自己分解が早いことに起因して終止電圧が低下しているような場合もある。
また、電池モジュール10A〜10Fが終止電圧にあるとき、エージング処理で取得される第2の電圧降下量ΔV34の値は、第1の電圧降下量ΔV12の値が大きい電池モジュール10の方が大きい傾向にある。これは、電池モジュール10の充電履歴や放電履歴の影響、例えばメモリー効果に起因する影響によるものと考えられる。そのため、例えば、第2の電圧降下量ΔV34を予め定めた所定値(例えば、図3の閾値L2)と比較することで電池モジュール10A〜10Fの不具合を判定しようとすると、電池モジュール10A〜10Cは良品の領域(第2良領域)に含まれるようになる。一方、良品であるがメモリー効果が大きい電池モジュール10D,10Eを含む電池モジュール10D〜10Fが不良品の領域(第2不良領域)に含まれる。つまり、電池モジュール10の劣化の判定精度に改良の余地がある。
また、第1の電圧降下量ΔV12や第2の電圧降下量ΔV34は、SOCが使用範囲より低い範囲(低域)にあるとき、その電圧降下量に微小短絡による影響が大きく現れる。よって、第2の電圧降下量ΔV34を第1の電圧降下量ΔV12よりも低いSOCにおいて取得することで、判定結果を電池モジュール10にある微小短絡に起因する不良判定に適したものとすることができる蓋然性が高くなる。なお、仮に不良の原因が微小短絡ではなかったとしても、第2の電圧降下量ΔV34の値が大きい場合、電池モジュール10に何らかの不都合が生じていることが推測できるため、不良として判定するとよい。
以上のことに鑑みて、発明者らは、第1の電圧降下量ΔV12を取得する第1のSOCを15%程度よりも大きい範囲とし、第2の電圧降下量ΔV34を取得する第2のSOCを0%を含む近傍の範囲としたとき、微小短絡のおそれのある電池モジュール10を、式1に示す「D2−D1×R1」で判定することができることを見出した。
すなわち、正常な電池モジュール10A〜10Eの場合、第1の電圧降下量ΔV12である「D1」は、メモリー効果を含む値として取得される。また、正常な電池モジュール10A〜10Eの場合、第2の電圧降下量ΔV34である「D2」も、メモリー効果を含む値として取得される。そして、取得された「D1」と「D2」とは、その割合「R1」がおおよそ一定の値として得られる。よって、例えば、「R1」の値を一定の値よりも大きくすれば、式1「D2−D1×R1」の結果が「0」以下の値として得られる。
一方、不良な電池モジュール10Fの場合、第1の電圧降下量ΔV12である「D1」は、メモリー効果を含む値として取得される。他方、不良な電池モジュール10Fの場合、第2の電圧降下量ΔV34である「D2」は、メモリー効果を含むものの、微小短絡による電圧降下の影響をより大きく受けた大きい値で取得される。よって、「D1」に対して「D2」が大きい値として取得される。そのため、正常な電池モジュール10A〜10Eに対して設定された「R1」の値を不良な電池モジュール10Fに適用すれば、式1「D2−D1×R1」の結果が「0」よりも大きい値として得られる。
図3の判定線L1は、「D2=D1×R1」を示す線である。この判定線L1は、第1の電圧降下量ΔV12が大きければ、第2の電圧降下量ΔV34が大きくても電池モジュール10が良品であることを示している。つまり、電池モジュール10A〜10Fの充電履歴による影響、例えばメモリー効果を反映させるかたちで電池モジュール10の良否を判定することができる。
なお、「R1」の値は調整してもよい。詳述すると、「R1」を、式1の計算結果が正常な電池モジュール10A〜10Eの場合には「0」又は負となり、不良な電池モジュール10Fの場合には正となるような範囲で調整してもよい。このような調整によって、判定線L1以下の領域、すなわち計算結果が「0」又は負となる範囲は、正常な電池モジュール10A〜10Eであると判定できる第1良領域となる。逆に、判定線L1より上、すなわち計算結果が正となる範囲は、不良な電池モジュール10Fであると判定できる第1不良領域となる。
なお、経験や実験、理論等に基づいて、「D2=D1×R1」にy切片を追加してもよい。また、正常な電池モジュール10A〜10Eと不良な電池モジュール10Fとを判別することができるのであれば、「D2−D1×R1」の結果を良否判定用の規定値と比較して、規定値以下であれば正常であり、規定値を超えるのであれば不良であると判定してもよい。「R1」、y切片、既定値等の値は、電池モジュール10の電池容量や電池性能等によって個々に相違すると考えられることから、微小短絡の有無を判定する対象となる電池モジュール10毎に経験や実験、理論等に基づいて定めることが好ましい。
図1を参照して本実施形態の動作について説明する。
まず、電圧降下量取得部31は、回収した電池モジュール10について、そのときのSOCを第1のSOCとし、第1のSOCの下で第1の電圧降下量ΔV12を取得する。電圧降下量取得部31は、開始時電圧V1を測定し、その後所定期間、端子間を開放した状態で放置してから終了時電圧V2を測定する(エージング処理)。そして、電圧降下量取得部31は、第1の電圧降下量ΔV12を「開始時電圧V1−終了時電圧V2」で算出して記憶部35に記憶する。
その後、電圧降下量取得部31は、残容量推定部32で推定されるSOCを監視しつつ、回収した電池モジュール10のSOCを第2のSOCまで低下させる。第2のSOCは、劣化判定に好適な違いが取得できる程度の大きさまで低下させる。具体的には、第2のSOCは、0%近傍の値とする。電池モジュール10は、端子間を開放したまま放置することによってSOCが調整されてもよいし、放電回路26を利用しての放電によってSOCが調整されてもよい。
そして、電圧降下量取得部31は、電池モジュール10のSOCが第2のSOCになったところで、第2の電圧降下量ΔV34を取得する。まず、電圧降下量取得部31は、開始時電圧V3を測定し、その後所定期間、端子間を開放した状態で放置してから終了時電圧V4を測定する(エージング処理)。その後、電圧降下量取得部31は、第2の電圧降下量ΔV34を「開始時電圧V3−終了時電圧V4」で求めて記憶部35に記憶する。
判定部33は、記憶部35に記憶された第1の電圧降下量ΔV12の値「D1」と、第2の電圧降下量ΔV34の値「D2」とに基づいて「D2−D1×R1」を計算する。そして、判定部33は、計算結果が「0」又は負であれば、電池モジュール10は正常であると判定し、逆に、計算結果が正であれば、電池モジュール10は不良であると判定する。また、この判定結果は、通知部34を介して、他の装置に信号として通知されたり、ユーザに表示や音で通知されたりする。
以上説明したように、本実施形態の二次電池の劣化判定方法を用いた二次電池の劣化判定装置によれば、以下に記載するような効果が得られるようになる。
(1)電池モジュール10を放置して放電させる処理、いわゆるエージング処理で取得される第1のSOC及び第2のSOCにおける各電圧降下量を取得し、この取得した各電圧降下量に基づいて電池モジュール10の劣化が判定される。この判定では、第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34とが比較されて、第1の電圧降下量ΔV12に対して第2の電圧降下量ΔV34が所定の割合「R1」よりも大きいとき、二次電池に劣化が生じていると判定する。つまり、第2の電圧降下量ΔV34が予め設定された規定値と比較されるのではなく、二次電池自身が有する固有の放電特性に係る傾向を含んでいる第1の電圧降下量ΔV12と比較される。すなわち、自身の固有の放電特性に係る傾向を含んでいる第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34とを比較することで、二次電池の劣化の状態が、当該二次電池の状態にあわせてより高い精度で得られるようになる。なお、具体的には、第1の電圧降下量ΔV12と第2の電圧降下量ΔV34との比較によれば、劣化状態の判定には少なくとも判定対象となる電池モジュール10のメモリー効果に起因する放電特性が考慮される。
(2)第2の電圧降下量ΔV34の大きさが第1の電圧降下量ΔV12に対して1よりも大きい所定の割合「R1」よりも大きいことに基づいて、電池モジュール10が劣化していることを判定することができる。
(3)自動車用の電池モジュール10ではSOCが40〜60%の範囲で使用されることが多いことから、再利用する電池モジュール10のSOCは15%以上であることが多い。また、二次電池自身が有する固有の放電履歴に係る傾向を含んでいる電圧降下量として、残容量が15%以上あれば、劣化の影響の小さいSOCでの第1の電圧降下量ΔV12を取得することができる。また、2%以下であれば、微小短絡による劣化の影響が大きく現れる第2の電圧降下量ΔV34の影響が大きく得られる。
(4)SOCが低下したときの電圧降下量には微小短絡による影響が大きく出る。よって、微小短絡に起因する電池モジュール10の劣化を判定することができる。
(5)電池モジュール10は、SOCが高いときは電圧降下量にメモリー効果の影響が大きく現れる一方、SOCが低いとき電圧降下量に微小短絡の影響が大きく現れる。よって、第1のSOCよりも低い第2のSOCのときに第2の電圧降下量ΔV34を取得することで劣化判定が微小短絡による影響が大きいところでなされ、判定結果に微小短絡による影響がより考慮されるようになる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、劣化判定装置30は、電圧計23と、放電回路26と、電流計25とに接続されている場合について例示した。しかしこれに限らず、劣化判定装置は、電圧降下量とSOCの推定ができるのであれば、電流計や放電回路に接続されていなくてもよい。
・上記実施形態では、電池モジュール10が6個の単電池100から構成されたが、6個以外の複数個の単電池から構成されていてもよい。また、電池モジュールは、単電池から構成されていてもよい。
・上記実施形態では、二次電池がニッケル水素二次電池である場合について例示したが、これに限らず、二次電池は、水系電解液を利用するアルカリ二次電池であれば、ニッケルカドミウム二次電池等であってもよい。
・上記実施形態では、調整された所定の割合「R1」が設定されている場合について例示した。しかしこれに限らず、所定の割合「R1」を第1の電圧降下量に基づいて変化させるようにしてもよい。例えば、第1の電圧降下量が大きければ所定の割合を小さくし、逆に、第1の電圧降下量が小さければ所定の割合を大きくするようにしてもよい。これにより、第1の電圧降下量が多少大きく変化するような場合であっても、適切に判定が行えるようになる。
・上記実施形態では、二次電池の劣化判定方法を電池モジュール10に適用する場合について例示したが、これに限らず、二次電池の劣化判定方法を単電池や複数の電池モジュールが組み合わされた電池パックに適用してもよい。そして、電池パックが不良と判定された場合、この電池パックを電池モジュールに分解して劣化を判定するとよい。この場合、電池パックが正常と判定されたとき、この電池パックを解体する必要がないため、判定が容易であるとともに、迅速に行えるようになる。
・上記実施形態では、二次電池は自動車の電源として用いられる場合について例示した。しかしこれに限らず、二次電池は、電源として用いられるものであれば、各種の移動体や固定体など自動車以外の電源として用いられてもよい。
10,10A〜10F…電池モジュール、11…正極端子、12…負極端子、23…電圧計、25…電流計、26…放電回路、30…劣化判定装置、31…電圧降下量取得部、32…残容量推定部、33…判定部、34…通知部、35…記憶部、100…単電池、101〜106…セル、111…負極板、112…正極板、113…電極群、114…集電板、115…集電板、NL…負側配線、PL…正側配線。

Claims (7)

  1. 水系電解液を含む二次電池の劣化を判定する方法であって、
    前記二次電池の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理で第1の電圧降下量を取得する工程と、
    前記二次電池の充電量の残容量が前記第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理で第2の電圧降下量を取得する工程と、
    前記第1の電圧降下量と前記第2の電圧降下量とを比較する工程であって、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、前記二次電池に劣化が生じていると判定する工程とを備える
    二次電池の劣化判定方法。
  2. 前記第1の電圧降下量を「D1」とし、前記第2の電圧降下量を「D2」とし、前記所定の割合を1よりも大きい値である「R1」とするとき、「D2−D1×R1」で計算された値が設定された規定値よりも大きいとき、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が前記所定の割合よりも大きいとする
    請求項1に記載の二次電池の劣化判定方法。
  3. 前記第1の残容量が前記二次電池の全容量の15%以上の容量であり、
    前記第2の残容量が前記二次電池の全容量の2%以下の容量である
    請求項1又は2に記載の二次電池の劣化判定方法。
  4. 前記所定の割合を前記第1の電圧降下量の大きさに合わせて変更する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池の劣化判定方法。
  5. 前記二次電池の劣化を微小短絡による不良と判定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池の劣化判定方法。
  6. 前記二次電池は、ニッケル水素二次電池である
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池の劣化判定方法。
  7. 水系電解液を含む二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、
    前記二次電池の充電量が第1の残容量であるときのエージング処理で第1の電圧降下量を取得する第1の電圧降下量取得部と、
    前記二次電池の充電量の残容量が前記第1の残容量よりも低下した残容量である第2の残容量であるときのエージング処理で第2の電圧降下量を取得する第2の電圧降下量取得部と、
    前記第1の電圧降下量と前記第2の電圧降下量とを比較し、前記第1の電圧降下量に対して前記第2の電圧降下量が所定の割合よりも大きいとき、前記二次電池に劣化が生じていると判定する判定部とを備える
    二次電池の劣化判定装置。
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