JP5137388B2 - レーザ照射装置、レーザ照射方法及び半導体装置の作製方法 - Google Patents

レーザ照射装置、レーザ照射方法及び半導体装置の作製方法 Download PDF

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本発明は、半導体材料などに対して行われるようなレーザ照射を、均一にかつ効率よく行うためのレーザ照射装置(レーザ発振器と、このレーザ発振器から出力されるレーザビームを被照射体まで導くための光学系を含む装置)およびレーザ照射方法に関するものである。また、前記のレーザ照射の工程を含んで作製された半導体装置の作製方法に関するものである。
半導体装置の作製においてレーザ照射法がよく用いられている。その理由として一つは、輻射加熱又は伝導加熱を利用する固相結晶化法と比較して処理時間を大幅に短縮できることがあげられる。またもう一つの理由として、ガラス基板のような熱変形しやすい基板に対し、熱的損傷を与えないことが挙げられる。
レーザ照射を行うためには、レーザ発振器から射出したレーザビームを被照射物上に走査させる必要がある。レーザビームを走査させる手段の一つとして、ガルバノミラーとfθレンズを用いた光学系がある。ガルバノミラーは、その傾斜角度を変化させることができるため、ガルバノミラーにより反射されたレーザビームを被照射物上の任意の場所に照射することができる。これにより、X方向への走査をガルバノミラーで行い、Y方向への移動をステージに設置されたロボットで行ったとすると、被照射物全面にレーザ照射を行うことができる。さらに、ガルバノミラーを2枚設置し、それぞれX方向とY方向への走査を行っても被照射物上の任意の場所にレーザ照射を行うことができる(例えば特許文献1参照)。
特開2003−86507号公報
上記のレーザ照射装置でビームスポットを照射面に走査することにより、半導体材料などに対して行われるようなレーザ照射を行うことができる。この工程として、10W、532nmの第2高調波にしたCW(連続発振)レーザビームを長手方向300μm、短手方向10μm程度の線状のビームスポットに成形し、このビームスポットを短手方向に走査させてレーザ照射を行う方法を例に挙げる。なお、ここで線状のビームスポットとはアスペクト比が大きい長方形状または楕円状のビームスポットをいう。また、ビームスポットを短手方向に走査するのは、それが最も効率のよい走査方法であるからである。ビームスポットが走査された部分には、半導体膜内の結晶の粒径が大きくなった領域が形成される。結晶粒径が大きくなると、この半導体膜を用いて形成されるTFTのチャネル領域に含まれる粒界の数が減る。従って、移動度が高くなり、より高性能なデバイスの開発に利用することができる(以下、本明細書では、そのような結晶粒径の大きな結晶を大粒径結晶と称する)。このとき、一度のスキャンで得られる大粒径結晶の領域の幅は200μm程度となる。そのため、半導体膜全面をレーザ照射により結晶化するためには、ビームスポットの一度の走査によって得られた大粒径結晶領域の幅ずつ、レーザビームを走査する位置を、ビームスポットの長手方向にずらしてレーザ照射を行うことが必要となる。
ここで図16に、レーザ照射に用いるビームスポット1001の半導体膜における照射跡と、ビームスポット1001のA−A’の断面におけるエネルギー密度分布1002を示す。一般に、TEM00モード(シングル横モード)発振のレーザ発振器から射出されたレーザビームの断面は図16の1002で示すガウス分布のエネルギー分布を有しており、均一なエネルギー密度分布を有しているのではない。
ビームスポット中央付近は、大粒径結晶を得ることができるしきい値(Y)より大きいエネルギー密度とする。このとき、ビームスポット端部は、結晶性領域が形成されるしきい値(X)よりはエネルギー密度が大きく、しきい値(Y)よりはエネルギー密度が小さいため、レーザを半導体膜に照射すると、ビームスポット端部が照射された領域1004には溶融しきれない部分が残り、ビームスポット中央付近が照射された領域1003に形成されるような大粒径の結晶粒ではなく、粒径の比較的小さい結晶粒(以下、微結晶と呼ぶ)のみが形成されることになる。
このようにして微結晶が形成された領域、すなわちビームスポット端部が照射された領域1004に半導体素子を形成しても高い特性は実現できない。また、これを避けるためには大粒径の結晶粒が形成された部分、すなわちビームスポット中央付近が照射された領域1003に半導体素子を形成する必要があるため、レイアウト上の制約を受けることは明らかである。従って、レーザビームが照射された領域全体に占める、微結晶が形成される領域の割合を減らすことが求められる。
微結晶領域を排除するためには、レーザビームの光路にスリットを配置し、線状のビームスポット両端におけるエネルギーの弱い領域を排除する方法が考えられる。つまり、レーザの射出直後は図17(a)の形状のエネルギー密度分布を持つビームが、スリットを通すことにより、図17(b)の実線のエネルギー密度分布を有するビームになる。
ここで、偏向器であるガルバノミラー1101とfθレンズ1102を用いた光学系の光路にスリット1103を配置した例を図18(a)に示す。図18(a)の光学系において、スリット1103はガルバノミラー1101の手前に設置されている。通常スリット1103はレーザビームの光路1005中に設置し、ビーム端を遮光して使用する。図18(b)にはレーザビームの断面1105とスリット1103の位置関係を示す。スリット開口部を通過したレーザビームはガルバノミラーで偏向され光学系に入射する。そして、ガルバノミラーの傾斜角度を変化させることにより、レーザビームが照射面上に走査される。ここで、図中の光路1005はfθレンズに対して垂直方向から入射する光路である。一方光路1006はfθレンズに対して斜め方向から入射する光路である。上記の光路を比較すると、光路1006は、角度をもって照射面に入射することになるため、光路1005よりも長い光路長を有する。すなわち、ガルバノミラーの傾斜角度に依存してレーザビームの光路長が異なることになる。
ここで、スリットを光学系に配置する場合、スリットにおけるレーザビームの回折効果を避けるため、投影レンズにより、スリット開口部と照射面とを共役の関係にすることが必要となる。スリット開口部を通過したレーザビームは照射面に投影される。その場合、図18Aの光学系では、上記の通りガルバノミラーの傾斜角度によりレーザビームの光路長が異なることになり、スリット、投影レンズ、照射面の間の距離は一義的に決定することが不可能である。そのため照射領域の全ての範囲内で、スリットと照射面を共役関係とすることが困難となる。また、スリットを基板の近傍に設置した場合においても、スリットにおける回折の影響を完全に排除することは困難である。そのため、ガルバノミラーとfθレンズを用いた光学系で半導体膜を処理した場合、微結晶が形成される領域を排除することが困難となっていた。
そこで本発明は、上記の問題を解決し、ガルバノミラーなどの偏向器とfθレンズを用いた光学系を使ってレーザビームの照射を行う際に、レーザビームが照射された領域全体に占める、微結晶が形成される領域の割合を減らし、半導体膜に対して良好にレーザ照射を行うことができるレーザ照射装置及びレーザ照射方法を提供することを目的とする。またさらに、上記のようなレーザ照射装置、及びレーザ照射方法を用いた半導体製造装置を提供することを目的とする。
本発明のレーザ照射装置に関する構成の1つは、レーザ発振器と、レーザ発振器より射出されるレーザビームを偏向面にて偏向させ、この偏向面の傾斜角度を変化させることにより、レーザビームを照射面上に走査する偏向器と、偏向器により偏向されたレーザビームを照射面に集光する結像光学系とを有し、結像光学系と照射面の間にレーザビームの端部を遮断するためのスリットと、レーザビームの通過線上でスリットにできた像を照射面に投影する投影レンズとを有することを特徴とする。
また、本発明のレーザ照射装置に関する他の構成は、レーザ発振器と、レーザ発振器より射出されるレーザビームを偏向面にて偏向させ、この偏向面の傾斜角度を変化させることにより、レーザビームを照射面上に走査する偏向器と、照射面におけるビームスポットが線状となるようにレーザビームを加工する光学系と、偏向器により偏向されたレーザビームを照射面に集光する結像光学系とを有し、結像光学系と照射面の間にレーザビームの端部を遮断するためのスリットと、レーザビームの通過線上でスリットにできた像を照射面に投影する投影レンズとを有することを特徴とする。
本発明において、レーザ発振器には、連続発振のレーザ発振器またはパルス発振のレーザ発振器を用いることができる。上記レーザ照射装置の構成において連続発振のレーザ発振器は、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザのいずれか一種または複数種であることを特徴とする。
また、上記レーザ照射装置の構成においてパルス発振のレーザ発振器は、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザのいずれか一種または複数種であることを特徴とする。
また、上記レーザ照射装置の構成においてレーザビームは、非線形光学素子により、高調波に変換されていることが望ましい。例えば、YAGレーザは、基本波として、波長1064nmのレーザビームを出すことで知られている。このレーザビームの珪素膜に対する吸収係数は非常に低く、このままではレーザ照射により、半導体膜の1つである非晶質珪素膜の結晶化を行うことは技術的に困難である。ところが、このレーザビームは非線形光学素子を用いることにより、より短波長に変換することができ、高調波として、第2高調波(532nm)、第3高調波(355nm)、第4高調波(266nm)、第5高調波(213nm)が挙げられる。これらの高調波は非晶質珪素膜に対し吸収係数が高いので、非晶質珪素膜の結晶化に用いる事ができる。高調波のレーザ発振器のレーザ媒質は、一般にNd、Yb、Crなどがドープされており、これらの元素が励起しレーザが発振する。
また、上記レーザ照射装置の構成において偏向器には、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、音響光学偏向器(AOD)、電気光学偏向器(EOD)、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナのいずれか一種または複数種を用いることを特徴とする。
また、上記レーザ照射装置の構成において結像光学系はfθレンズまたはテレセントリックfθレンズであることを特徴とする。なお、テレセントリックfθレンズとは、像側テレセントリック特性を持つfθレンズである。テレセントリックfθレンズを使用すると、テレセントリックfθレンズから照射面までのレーザビームの入射角度を一定とすることができる。
また、上記レーザ照射装置の構成において投影レンズは、凸型シリンドリカルレンズであることを特徴とする。
本発明のレーザ照射方法に関する構成の1つは、レーザ発振器より射出されるレーザビームを、偏向面を有し、偏向面の傾斜角度を変化させることのできる偏向器により偏向させ、偏向されたレーザビームを結像光学系に通過させ、結像光学系と照射面の間に設置されたスリットにより、レーザビームの端部を遮断し、レーザビームの通過線上でスリットにできた像を投影レンズにより照射面に投影し、形成されたビームスポットを照射面上に走査させることを特徴とする。
また、本発明のレーザ照射方法に関する他の構成は、レーザ発振器より射出されるレーザビームを、照射面におけるビームスポットが線状となるように光学系により加工し、レーザビームを、偏向面を有し、偏向面の傾斜角度を変化させることのできる偏向器により偏向させ、偏向されたレーザビームを結像光学系に通過させ、結像光学系と照射面の間に設置されたスリットにより、レーザビームの端部を遮断し、レーザビームの通過線上でスリットにできた像を投影レンズにより照射面に投影し、形成されたビームスポットを照射面上に走査させることを特徴とする。
本発明において、レーザ発振器には、連続発振のレーザ発振器またはパルス発振のレーザ発振器を用いることができる。上記レーザ照射方法の構成において連続発振のレーザ発振器は、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザのいずれか一種または複数種であることを特徴とする。
また、上記レーザ照射方法の構成においてパルス発振のレーザ発振器は、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザのいずれか一種または複数種であることを特徴とする。
また、上記レーザ照射方法の構成においてレーザビームは、非線形光学素子により、高調波に変換されていることが望ましい。高調波のレーザ発振器のレーザ媒質は、一般にNd、Yb、Crなどがドープされており、これらの元素が励起しレーザが発振する。
また、上記レーザ照射方法の構成において偏向器には、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、音響光学偏向器(AOD)、電気光学偏向器(EOD)、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナのいずれか一種または複数種を用いることを特徴とする。
また、上記レーザ照射方法の構成において結像光学系はfθレンズまたはテレセントリックfθレンズであることを特徴とする。
また、上記レーザ照射方法の構成において投影レンズは、凸型シリンドリカルレンズであることを特徴とする。
本発明の半導体装置の作製方法に関する構成は、基板上に半導体膜を形成し、本発明のレーザ照射方法を用いてビームスポットを半導体膜上に形成し、半導体膜に対してビームスポットを走査させることにより、半導体膜全体をレーザ照射することを特徴とする。
本明細書中のレーザ照射法とは、半導体基板または半導体膜にイオン注入などにより形成された損傷領域やアモルファス領域を結晶化させる技術や、基板上に形成された非晶質半導体膜にレーザ照射を行って半導体膜を結晶化させる技術、単結晶ではない結晶性半導体膜にニッケルなどの結晶化を促進する元素を導入した後にレーザ照射を行うことによって結晶化をさせる技術などを指している。また、半導体基板または半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる。
また、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、液晶表示装置や発光装置などの電気光学装置、さらにはこれらの電気光学装置を部品として含む電子装置も含まれるものとする。
fθレンズと照射面の間にスリットを設置し、スリット上にレーザビームを走査させながらビームスポット端を削除する。この際、fθレンズとしてテレセントリックfθレンズを使用するか、スリット形状をレーザビームの画角に応じて変化させることにより、スリット開口部における像を照射面上に投影することが容易になる。上記の構成により、偏向器とfθレンズによる光学系を用いたとしても、レーザ照射面積に対する微結晶領域の割合を低減させ、半導体膜に対して良好にレーザ処理を行うことが可能になる。
また、レーザビームの走査は偏向器により行うが、スリットと投影レンズを使用することにより、偏向器における光軸ずれの影響を緩和することができる。また、スリット開口部における像の投影倍率を調整することにより、スリットの加工誤差による影響を緩和することが可能である。そのため、被処理物上における照射領域の位置安定性を保つことができる。また、装置内で高速搬送ステージを使用する必要がないため、装置のフットプリントを小さくできる利点がある。同時に、レーザビームの走査方向を切り替える際の動作停止時間を極めて短くできる。これにより、スループットを向上させることができ、大型基板に形成された半導体膜を効率的にレーザ照射することが可能になる。
以下、発明の実施の形態及び実施例について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細をさまざまに変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本実施の形態に係るレーザ照射装置は、レーザ発振器から射出したレーザビームを、ガルバノミラー等の偏向器により偏向させレーザ照射を行うものである。また、レーザビームの成型を行うため、光学系にはfθレンズ、スリット、シリンドリカルレンズを配置する。図1に本発明のレーザ照射装置の一例を示す。
図1に示すレーザ発振器101は特に制限されることはなく、連続発振のレーザ発振器またはパルス発振のレーザ発振器いずれも用いることができる。例示すると、連続発振のレーザ発振器としては、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザなどを用いることができる。また、パルス発振のレーザ発振器としては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、GaNレーザ、GaAsレーザ、InAsレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザなどを用いることができる。
レーザ発振器101から射出したレーザビームは、レーザビームの幅を一方向に拡大するシリンドリカルエキスパンダ102を通過する。シリンドリカルエキスパンダ102は、照射面において、線状のビームスポットの長手方向を形成するために用いる。なお、レーザ発振器から線状または矩形状のレーザビームが射出する場合などには、シリンドリカルエキスパンダ102は設置しなくとも構わない。シリンドリカルエキスパンダ102を通過したレーザビームは、ガルバノミラー103に入射する。ガルバノミラーはレーザビームを偏向させる機能を有しており、ガルバノミラーの傾斜角度を変えることにより、レーザビームを照射面上に走査させることができる。なお、ここでは偏向手段としてガルバノミラーを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、ガルバノミラーに代えてポリゴンミラー、AOD(Acousto−Optic Deflector:音響光学偏向器)、EOD(Electro Optical Deflector:電気光学偏向器)、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、またはコニカルスキャナなどの偏向器を用いてもよい。
ガルバノミラー103で偏向されたレーザビームは、テレセントリックfθレンズ104に入射する。テレセントリックfθレンズは、像側テレセントリック特性を有するfθレンズである。テレセントリックfθレンズを使用すると、テレセントリックfθレンズから照射面までのレーザビームの入射角度を一定とすることができる。本実施の形態では、この知見を利用して光学系内のスリットの配置を容易にする例を示す。
ここで用いるテレセントリックfθレンズは、レーザビームの波長や、照射面における所望のスキャン範囲、収差特性を勘案し、適宜設計する。テレセントリックfθレンズ104の一例として図3に、波長が532nmのレーザビームに対して設計されたfθレンズの断面図を示す。テレセントリックfθレンズ104は、4枚の球面レンズ(レンズ202、レンズ203、レンズ204、レンズ205)で構成されている。また、レンズ材質としてBK7を使用しており、レンズ202は第1面の曲率半径が−57.5mm、第2面の曲率半径が1638.2mm、レンズ厚さが5.6mm、レンズ203は第1面の曲率半径が−168.3mm、第2面の曲率半径が−91.7mm、レンズ厚さが22.2mm、レンズ204は第1面の曲率半径が3100mm、第2面の曲率半径が−113.3mm、レンズ厚さが41.3mm、レンズ205は第1面の曲率半径が979.5mm、第2面の曲率半径が−358mm、レンズ厚さが20.7mmである。また、レンズ202は、ガルバノミラー201から116.1mm離れた位置に配置する。レンズ間距離は、レンズ202からレンズ203までの距離が10.3mm、レンズ203からレンズ204までの距離が0.1mm、レンズ204からレンズ205までの距離が0.1mmとする。さらに、レンズ205から照射面207までの距離を326.8mmとする。なお、本明細書において、レンズの配置についての説明は、レーザビームの進行方向を前方としている。また、レンズはレーザビームの入射側を第1面、射出側を第2面と表す。そして、用いる曲率半径の符号は、曲率中心がレンズからみてレーザビームの入射側にあるときは負、射出側にあるときは正とする。
ここで、テレセントリックfθレンズ104は図4に示すディストーションを持たせるように設計されている。上記のディストーションにより、テレセントリックfθレンズ104は、yを像高、fを焦点距離、θをテレセントリックfθレンズ104へのレーザビーム入射角とすると、y=fθとなるfθ特性を有することになる。上記のfθ特性により、レーザビームを被処理物の平面内に等速度で走査させることが可能となる。またテレセントリックfθレンズ104は、像側テレセントリック特性を有する。図3には、テレセントリックfθレンズ104の異なる領域を通過するレーザビームの光路を示す。実線で示した光路208はガルバノミラーの傾斜角度が0°、点線で示した光路209は傾斜角度が4°、破線で示した光路210は傾斜角度が8°に相当するが、これらの主光線はテレセントリックfθレンズ104を通過後は、照射面に対して常に垂直方向から入射することになる。ここで、レンズ205と照射面207の間にスリット206を配置した場合、スリット206から照射面207までの距離は傾斜角度が0°、4°、8°のときそれぞれa、b、cで示されるが、上記のテレセントリック特性により、a=b=cとなる。本発明のレーザ照射装置ではこの点に着目し、スリット開口部における像を照射面に投影することによりレーザ照射を行う。上記の構成により、スリットと照射面を、レーザビームの画角によらず常に共役の位置関係とすることが容易にできる。その結果、レーザビームの走査範囲全面を良好に結晶化することが可能になる。
本発明において使用するスリットについては特に制限されることはなく、スリットを通過した際に強度の弱い部分を遮断できる構造あるいは形状のものを使用することができる。例えば、図1で示すような板状のスリット105を用いて遮蔽する。スリット105は、レーザの種類やエネルギーに応じてその位置を調整することができる。これにより、スリット間のスリット開口部の大きさを調整することができる。本発明のレーザ照射装置では、上記のスリット105をビームスポットの長手方向に作用するように設置する。なお図5は、スリット形状とビームスポット断面との関係を示したものである。スリット1201は、ビームスポット1202の走査方向と平行となるように設置されており、スリットの開口部の幅は走査範囲において一定とする。これにより、ビームスポット両端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができ、同時にビームスポットの長手方向の長さを調整することができる。
なお、スリットの形状は図2のスリット109のように、レーザビームが走査される領域に相当する部分のみに開口部を設けたものを使用しても良い。これにより、基板107上の所望の位置にレーザ照射を行うことができる。上記のスリット109を使用してレーザ照射する例を図6を用いて説明する。図6は、半導体膜のパターニングのマスクの形状と、レーザビームが照射される部分の関係を一例として示したものである。図中の矢印はレーザビームの走査方向を表す。レーザビーム照射による結晶化の後、半導体膜のパターニングのマスク形状301に従って半導体膜がパターニングされる。領域303は、レーザビーム302が照射された部分を示している。破線で囲まれている領域304は、スリットによりレーザビームが遮られた部分を示している。上記の方法により、結晶化させる必要のない部分にはレーザビームが照射されないため、基板に与えられるダメージを軽減することができる。
なお、部分的にレーザビームを照射する場合、上記のスリット109を使用する代わりにAO変調器などでレーザビームを遮光しても良い。この場合、マスク情報に基づきレーザビームを走査する部分を把握し、走査するべき部分のみにレーザビームが照射されるようにAO変調器とガルバノミラーの動作を同期させると良い。
スリット109を通過したレーザビームはシリンドリカルレンズ106に入射する。シリンドリカルレンズ106は、照射面におけるビームスポットの長手方向を形成するために設置する。シリンドリカルレンズ106により、スリット開口部と基板107とは、互いに共役の位置関係となる。すなわち、スリット開口部からシリンドリカルレンズ106までの距離をa、シリンドリカルレンズ106から基板107までの距離をb、シリンドリカルレンズ106の焦点距離をfとすると、式(1)の関係が成立している。
1/f=1/a + 1/b …(1)
スリット開口部では、レーザビーム端の領域が排除された像が形成されるため、上記の関係により、基板にもエネルギー分布の良好なレーザビームが照射される。なお、シリンドリカルレンズ106の焦点距離は、スリット開口部の像を、基板に縮小投影するように決定するとよい。スリット開口部の像は、b/aで表される倍率で基板に投影される。したがって上記の光学系内の距離がa>bとなるようにスリット109、シリンドリカルレンズ106、基板107を配置するとよい。上記の構成による利点は、スリット端面の加工誤差も縮小されて基板に投影されるという点である。これにより、スリット端面の加工誤差を比較的大きな値まで許容してスリット開口部の像を作製することができ、かつ照射跡のうねりを低く抑えながらレーザビームの走査を行うことができる。
なお、シリンドリカルレンズについては特に制限されることはなく、入射側、射出側のいずれか一方に凸面が形成されているものでも、両側に凸面が形成されているものでもよいが、低収差、精度の面で入射側に凸面が形成されているものを使用することが好ましい。
基板107には、半導体膜が成膜されており、上記の方法で形成したビームスポットを走査して照射する。基板107は、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどに代表されるガラス基板、石英基板、セラミックス基板、ステンレス基板、プラスチック基板やアクリル基板に代表される可撓性を有する基板、単結晶半導体基板(代表的には、N型またはP型の単結晶シリコン基板、GaAs基板、InP基板、GaN基板、SiC基板、又はZnSe基板)などを用いる。基板107は、レーザ照射の際に吸着ステージ108に固定されていると、位置決めの精度が高く好ましい。吸着ステージ108は、搬送ステージ上に設置されている。X軸方向に、ガルバノミラーによるビームスポットの走査が行われた後に、搬送ステージをビームスポットの長手方向(Y軸方向)に、ビームスポットの長手方向の長さに合わせて移動する。上記の動作を繰り返すことで、基板全面をレーザ照射することができる。なお、レーザビームの走査方法としては、線状のビームスポット110を図7(a)に示すようにX軸を往復して走査させる方法や、図7(b)に示すように一方向に走査させる方法のどちらとしても良い。
以上の方法により、基板107上にレーザビームを走査することが可能である。なお、上記の光学系では、レーザビームの走査の際に、スリット105または109、投影用のシリンドリカルレンズ106、基板107が完全に固定されている。そのため、ガルバノミラーなどの偏向器において光軸ずれが発生したとしても、シリンドリカルレンズ106の転送機能によりレーザビームの照射跡は常に一定の位置に出来ることになる。また、レーザビームを基板面内に走査する際に、搬送ステージを高速動作させる必要がないため、ステージの真直度や、ピッチングなどの影響を受けない。そのため、安定的にレーザ照射を行うことができ、本発明のレーザ照射装置により半導体膜を良好にレーザ照射することが可能になる。
本実施例では、レーザ照射の効率を上げるため、複数のレーザ発振器から射出したレーザビームを合成して半導体膜をレーザ照射する例について示す。
図8のレーザ発振器401及び402は、出力20W、繰り返し周波数80MHz、パルス幅20〜30psec、波長532nm、ビーム径1mm、TEM00(シングル横モード)のモードロックパルスレーザ発振器を用いた。モードロックパルスレーザは、従来のパルス発振のレーザで用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い周波数帯を用いる。パルス発振のレーザビームを半導体膜に照射してから半導体膜が完全に固化するまでの時間は数十nsec〜数百nsecと言われており、10MHz以上のパルスレーザ発振器を用いると、半導体膜がレーザビームによって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザビームを照射できるので、その溶融状態を維持できる。
従来のパルス発振のレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるので、走査方向に沿って連続的に成長した結晶粒を有する半導体膜が形成される。具体的には、含まれる結晶粒の走査方向における幅が10〜30μm、好ましくは10〜60μmであり、走査方向に対して垂直な方向における幅が1〜5μm程度の結晶粒の集合を形成することができる。
レーザ発振器401から射出したレーザビームはλ/2波長板403を通過する。λ/2波長板403を通過することによって、レーザビームの偏光方向はs偏光となる。さらにレーザビームはミラー405で反射され、偏光ビームスプリッタ406に入射する。また、レーザ発振器402から射出したレーザビームはλ/2波長板404を通過する。λ/2波長板404を通過することによって、レーザビームの偏光方向はp偏光となる。偏光ビームスプリッタ406では、上記の2本のレーザビームが合成される。合成されたレーザビームは、シリンドリカルエキスパンダ407を通過する。シリンドリカルエキスパンダ407により、照射面における線状のビームスポットの長手方向を形成する。なお、レーザ発振器から線状または矩形状のレーザビームが射出する場合などには、シリンドリカルエキスパンダ407は設置しなくとも構わない。シリンドリカルエキスパンダ407を通過したレーザビームは、ガルバノミラー408に入射する。ガルバノミラー408はレーザビームを偏向させる機能を有しており、ガルバノミラー408の傾斜角度を変えることにより、線状のビームスポットを照射面上に走査させることができる。
ガルバノミラー408で偏向されたレーザビームは、テレセントリックfθレンズ409に入射する。テレセントリックfθレンズ409により、照射面に形成されたビームスポットを走査する際の走査速度を一定とすることができる。また、ここで用いるテレセントリックfθレンズ409は、像側テレセントリック特性を持たせるように設計する。これにより、テレセントリックfθレンズ409を通過したレーザビームは、ガルバノミラー408の傾斜角度によらず、常に照射面に対して同一の入射角度を有することになる。上記の構成により、テレセントリックfθレンズ409と照射面の間にスリットを設置し、スリットの開口部における像を照射面に投影することが容易になる。上記のテレセントリックfθレンズ409は複数の球面またはシリンドリカルレンズを組み合わせ、レーザビームの波長や、走査範囲、所望の収差特性を勘案し設計する。なおテレセントリックfθレンズ409を構成するレンズ点数が多くなる場合には、光学系におけるレーザビームの損失をできるだけ防止するため、レンズ表面に反射防止膜をコーティングし、レーザビームの損失を防止する構成とすると好ましい。
テレセントリックfθレンズ409を通過したレーザビームは、スリット410を通過する。スリット410は線状のビームスポットの長手方向に作用するように設置することにより、線状のビームスポットの両端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができる。同時に、ビームスポットの長手方向の長さを調節することができる。
その後、線状のビームスポットの長手方向に作用するシリンドリカルレンズ411により、スリット開口部における像が照射面に投影される。シリンドリカルレンズ411により、スリット410と照射面とは共役となる位置に配置される。なお、シリンドリカルレンズ411については特に制限されることはなく、入射側、射出側のいずれか一方に凸面が形成されているものでも、両側に凸面が形成されているものでもよいが、低収差、精度の面で入射側に凸面が形成されているものを使用することが好ましい。
上記の方法で長手方向500μm、短手方向20μmのビームスポットを形成する。形成されたビームスポットは、半導体膜が成膜された基板412上に走査される。基板412は、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどに代表されるガラス基板、石英基板、セラミックス基板、ステンレス基板、プラスチック基板やアクリル基板に代表される可撓性を有する基板、単結晶半導体基板(代表的には、N型またはP型の単結晶シリコン基板、GaAs基板、InP基板、GaN基板、SiC基板、又はZnSe基板)などを用いる。基板412は、レーザ照射の際に吸着ステージ413に固定されていると位置決め精度が高く好ましい。吸着ステージ413は、Yステージ上に設置されている。X軸方向に、ガルバノミラーによるビームスポットの走査が行われた後に、Yステージをビームスポットの長手方向に、ビームスポットの長手方向の長さに合わせて移動する。上記の動作を繰り返すことで、半導体膜全面をレーザ照射することができる。
本実施例のレーザ結晶化装置では、線状のビームスポットの両端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができるため、レーザ照射領域中に占める微結晶領域の割合を低減させることができ、半導体膜を良好にレーザ照射することができる。
本実施例では、複数のレーザ発振器から射出したレーザビームを偏向器で偏向し、照射面において複数のビームスポットを重ね合わせてレーザ照射する例について示す。
図9のレーザ発振器501及び502は、出力10W、繰り返し周波数80MHz、パルス幅20〜30psec、波長532nm、ビーム径1mm、TEM00(シングル横モード)のモードロックパルスレーザ発振器を用いた。モードロックパルスレーザは、従来のパルス発振のレーザで用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い周波数帯を用いる。パルス発振でレーザビームを半導体膜に照射してから半導体膜が完全に固化するまでの時間は数十nsec〜数百nsecと言われており、10MHz以上のパルスレーザ発振器を用いると、半導体膜がレーザビームによって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザビームを照射できるので、その溶融状態を維持できる。
従来のパルス発振のレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるので、走査方向に沿って連続的に成長した結晶粒を有する半導体膜が形成される。具体的には、含まれる結晶粒の走査方向における幅が10〜30μm、好ましくは10〜60μmであり、走査方向に対して垂直な方向における幅が1〜5μm程度の結晶粒の集合を形成することができる。
レーザ発振器501から射出したレーザビームはシリンドリカルエキスパンダ503により、照射面における線状のビームスポットの長手方向を形成する。なお、レーザ発振器から線状または矩形状のレーザビームが射出する場合などには、シリンドリカルエキスパンダ503は設置しなくとも構わない。シリンドリカルエキスパンダ503を通過したレーザビームは、ガルバノミラー505に入射する。ガルバノミラー505はレーザビームを偏向させる機能を有しており、ガルバノミラー505の傾斜角度を変えることにより、レーザビームを照射面上に走査させることができる。
ガルバノミラー505で偏向されたレーザビームは、テレセントリックfθレンズ507に入射する。テレセントリックfθレンズ507により、照射面に形成されたビームスポットを走査する際の走査速度を一定とすることができる。また、ここで用いるテレセントリックfθレンズ507は、像側テレセントリック特性を持たせるように設計する。これにより、テレセントリックfθレンズ507を通過したレーザビームは、ガルバノミラー505の傾斜角度によらず、常に照射面に対して同一の入射角度を有することになる。上記の構成により、テレセントリックfθレンズ507と照射面の間にスリットを設置し、スリットの開口部における像を照射面に投影することが容易になる。上記のテレセントリックfθレンズ507は複数の球面またはシリンドリカルレンズを組み合わせ、レーザビームの波長や、走査範囲、所望の収差特性を勘案し設計する。なおテレセントリックfθレンズ507を構成するレンズ点数が多くなる場合には、光学系におけるレーザビームの損失をできるだけ防止するため、レンズ表面に反射防止膜をコーティングし、レーザビームの損失を防止する構成とすると好ましい。
テレセントリックfθレンズ507を通過したレーザビームは、スリット509を通過する。スリット509は線状のビームスポットの長手方向に作用するように設置することにより、ビームスポットの一方の端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができる。同時に線状のビームスポットの長手方向の長さを調節することができる。
その後、線状のビームスポットの長手方向に作用するシリンドリカルレンズ511により、スリット開口部における像が照射面に投影される。シリンドリカルレンズ511により、スリット509と照射面とは共役となる位置に配置される。なお、シリンドリカルレンズ511については特に制限されることはなく、入射側、射出側のいずれか一方に凸面が形成されているものでも、両側に凸面が形成されているものでもよいが、低収差、精度の面で入射側に凸面が形成されているものを使用することが好ましい。
レーザ発振器502から射出したレーザビームについても上記と同様に、シリンドリカルエキスパンダ504、ガルバノミラー506、テレセントリックfθレンズ508、スリット509、シリンドリカルレンズ512を用いて所望のビームスポットに成形する。
なお、本装置ではスリット509、510はそれぞれビームスポットの長手方向の一方の端部にのみ作用している。スリット509、510を作用させない側のビーム端は、互いのビームスポットを重ね合わせることにより、エネルギー密度を半導体膜のアニールに適したものとする。ここで、レーザビームの合成方法について図10を用いて詳しく説明する。図10(a)は、照射面における2本のビームスポットの形状である。図中で、第1のビームスポット1301はレーザ発振器501から射出したレーザビームにより形成されたビームスポット、第2のビームスポット1302はレーザ発振器502から射出したレーザビームにより形成されたビームスポットを示している。
図10(b)はビームスポットのA−A’の断面のエネルギー密度を示したものである。しきい値(Y)は大粒径結晶が形成されるエネルギー密度、しきい値(Z)は半導体膜に膜裂けなどの損傷がおきるエネルギー密度である。しきい値(Y)からしきい値(Z)の間のエネルギー密度は、大粒径結晶のみが形成されるエネルギー領域であるため、半導体膜のアニールに適している。
第1のビームスポット1301と第2のビームスポット1302を合成して形成されたビームスポットのエネルギー分布は図10(b)の実線で表される。第1のビームスポット1301及び第2のビームスポット1302の長手方向の一方の端は、スリットにより遮光されている。そのため、ビームスポットの両端のエネルギー分布が急峻な形状となっている。一方、第1のビームスポット1301と第2のビームスポット1302が互いに重なり合う側は、ビームスポット合成前は点線で示すガウス分布状の強度分布を有している。そこで、第1のビームスポット1301と第2のビームスポット1302の相対位置を調整して互いのビームスポットを重なり合わせる。これにより、ビームスポットが重なり合ったオーバーラップ領域において、エネルギー密度をアニールに適したエネルギー分布とすることができる。
上記の方法でビームスポットを合成することにより、ビームスポットの長手方向の長さを長くしてレーザ照射を行うことができる。そのため、一度の走査で幅広い領域をレーザ照射することができ、半導体素子の設計に自由度を持たせることができる。また上記の方法は、波長板や偏光ビームスプリッタ等の光学素子を必要としないため、光学系におけるレーザビームの損失も少ない利点がある。また、複数のレーザビームを偏光ビームスプリッタで合成する際に、レーザビームの全エネルギーが偏光ビームスプリッタの損傷しきい値を超えてしまうような場合には、本実施例による方法が有効となる。
なお、本実施例の方法でレーザ照射を行う場合、2本のレーザビームは照射面において常に1つのビームスポットとなるように合成されている必要がある。そのため、ガルバノミラー505とガルバノミラー506の動作を同期させることにより、それぞれのガルバノミラーにより偏向されて形成されたビームスポットが、照射面において常に重なり合うようにするとよい。
上記の方法で長手方向500μm、短手方向20μmのビームスポットを形成する。形成されたビームスポットは、半導体膜が成膜された基板513上に走査される。基板513は、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどに代表されるガラス基板、石英基板、セラミックス基板、ステンレス基板、プラスチック基板やアクリル基板に代表される可撓性を有する基板、単結晶半導体基板(代表的には、N型またはP型の単結晶シリコン基板、GaAs基板、InP基板、GaN基板、SiC基板、又はZnSe基板)などを用いる。基板513は、レーザ照射の際に吸着ステージ514に固定されていると位置決め精度が高く好ましい。吸着ステージ514は、Yステージ上に設置されている。X軸方向に、ガルバノミラーによるビームスポットの走査が行われた後に、Yステージをビームスポットの長手方向に、ビームスポットの長手方向の長さに合わせて移動する。上記の動作を繰り返すことで、半導体膜全面をレーザ照射することができる。
本実施例のレーザ結晶化装置では、線状のビームスポットの両端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができるため、レーザ照射領域中に占める微結晶領域の割合を低減させることができ、半導体膜を良好にレーザ照射することができる。
なお、本実施例では、2つのビームスポットを照射面において合成する例について示したが、合成するビームスポットの数はこれに限定されない。一例として、図11に3本のビームスポットを合成する方法について示す。図11(a)は、照射面における3本のビームスポットの形状であり、図11(b)はビームスポットのA−A’の断面のエネルギー密度を示したものである。図10(b)と同様に、しきい値(Y)からしきい値(Z)の間のエネルギー密度は、大粒径結晶のみが形成されるエネルギー領域であるため、半導体膜のアニールに適している。3本のビームスポットを合成するために、第2のビームスポット1302の両側に、第1のビームスポット1301および第3のビームスポット1303を重ねあわせる。これにより、ガウス分布状の強度分布をオーバーラップ領域で重ね合わせ、合成後のエネルギー密度をアニールに適したエネルギー分布とする。また、第1のビームスポット1301および第3のビームスポット1303の長手方向の一方の端は、スリットにより遮光されている。これにより、ビームスポット端部におけるエネルギーの弱い領域を削除することができレーザ照射領域中に占める微結晶領域の割合を低減させることができる。
本実施例では、fθレンズと照射面の間に設置したスリットの形状を、レーザビームの入射角度に応じて変化させることにより、スリット開口部における像を照射面上に投影する例について示す。
図12に上記光学系の例を示す。レーザ発振器から射出したレーザビームはガルバノミラー601に入射する。ガルバノミラー601はレーザビームを偏向させる機能を有しており、ガルバノミラー601の傾斜角度を変えることにより、レーザビームを照射面上に走査させることができる。ガルバノミラー601で偏向されたレーザビームは、2枚の球面レンズ602a、602bにより構成されるfθレンズ602により、照射面605に集光される。fθレンズ602を通過したレーザビームはスリット603において、そのビームスポットの長手方向の両端が削除される。
スリット603は、図12(a)に示すように、湾曲させて設置されている。湾曲の程度は、照射面に対するレーザビームの入射角度の大きさによって決定されている。ここで、上記入射角度の異なる2つの光路606および607を例に挙げ、本光学系内に設置するスリット603の形状について説明する。光路606は、ガルバノミラー601で偏向されたレーザビームが照射面605に対して垂直方向から入射する時の光路である。一方光路607は、レーザビームが照射面605に対して斜め方向から入射する時の光路である。光路607の入射角度は図中のθで表される。本発明のレーザ照射装置では、光路606については、スリット603から投影レンズ604までの距離と投影レンズ604から照射面605までの距離がそれぞれa、bとなる。また、光路607については、スリット603から投影レンズ604までの距離と投影レンズ604から照射面605までの距離がそれぞれa’、b’となる。ここで、投影レンズ604の焦点距離をfとすると、スリット開口部と照射面とを共役の位置関係とするためには、以下の式(1)、(2)、(3)が満たされれば良い。
1/f=1/a + 1/b …(1)
a’=ab/(b+a(1−cosθ)) …(2)
b’=b/cosθ …(3)
上記の構成により、スリット開口部における像を照射面に投影することが可能になる。そのため、スリットにおける回折光の影響を排除することができる。なお、投影の際の投影倍率は、光路606に対しては、a/b、光路607に対してはa’/b’となり、それぞれの投影倍率が異なることになる。したがって、この差を相殺するように、スリット開口部の幅をレーザビームの入射角度θに応じて変化させると良い。図12(b)は開口部の幅をレーザビームの入射角度に合わせて変化させたスリット603a、603bの形状を示したものである。スリット開口部の幅は光路606が通過する領域ではX、光路607が通過する領域ではXとすると、X>Xとなっている。また、XとXは、下記の式(4)の関係を満たしている。
=bXcosθ/(b+a(1−cosθ)) …(4)
上記の構成によりスリットを作製すれば、照射面全面に等しい長手方向の幅を持つビームスポットを走査することができる。なお、一例として、θ=10°、a=bとした場合を挙げると上記の式(4)により、X=0.97Xとなる。この場合、スリット開口部での幅がXとXで異なる。したがって、Xの領域を通過するレーザビームのエネルギー量はXの領域を通過するレーザビームのエネルギー量と異なるので、照射面に照射されるレーザビームのエネルギー密度に差が生じることになる。しかし、上記の差は数%程度であるため、半導体膜を処理する場合、照射領域内全てを大粒径の結晶粒が得られるエネルギー密度とすることができ実用上は問題が無い。なお、照射エネルギー密度をより一定としたい場合、ガルバノミラーの動作速度を制御し、ビームスポットの走査速度を、上記のエネルギー密度差を相殺する形で連続的に変化させると良い。この時のレーザ照射は、特開2004−146823号公報などに記載の方法に従って行うと良い。またエネルギー密度差を相殺するために、fθレンズを像面湾曲を持たせるように設計し、照射面におけるビームスポットの短手方向の幅をXの領域を通過するレーザビームに対しては太くし、Xの領域を通過するレーザビームに対しては細くなるようにすることで、照射領域全面において照射エネルギー密度を一定としても良い。
なお、上記の方法では、スリットの形状を図12(b)のように作製し、光学系内に湾曲させて配置する例を示したが、本発明のレーザ照射装置に設置するスリットの形状はこれに限定されない。例えば、図5のような、開口部の端面が直線状のスリット1201を使用し、光学系内に湾曲させ、かつ傾斜させて設置するなどの方法を採用しても良い。
以上の方法により、線状のビームスポットの両端におけるエネルギーの弱い領域を削除することができるため、レーザ照射領域中に占める微結晶領域の割合を低減させることができ、半導体膜を良好にレーザ照射することができる。本実施例の利点は、テレセントリックfθレンズを必要としないため、光学系を安価に構成できることである。また、レンズ点数を少なくして光学系を構成することができるため、光学系におけるレーザビームの損失も防止できる利点がある。
本実施例では、実施の形態、実施例1、2または3で説明した方法で作製した基板を用いて、薄膜チップを作製し、画素部が形成された基板に実装する過程を図13及び図14を用いて説明する。
まず、レーザ照射により多結晶半導体薄膜が形成された基板を用意する。図13(A)に、レーザ照射後の基板701及び基板上に形成された半導体膜702を示す。そして、基板701上の結晶化した半導体膜702をパターニングした後や、ゲート電極やマスク等を形成した後、ドーピングを行う。なお、半導体膜はレーザビームによる結晶化の前にパターニングしておいても良いし、パターニング前に結晶化しても良い。その後ドーパントの活性化、各種絶縁膜、配線などの形成を行うことで、基板上に複数の集積回路が形成される。この過程において、ガラス基板やセラミックス基板を用いることで、シリコン基板やSOI基板を用いた場合に比べてメートル単位の大基板を利用することができ、一枚当たりの基板から得られる集積回路が多くなる。従って、スループットの向上が実現でき、大量生産に向いている。そして、集積回路が形成されたら、図13(B)に示すように、基板701を分断することで、集積回路どうしが分離した薄膜チップ703が形成される。
次に、上記作製方法を用いて形成された薄膜チップを、画素部が形成された基板に実装する様子を、図14(A)、図14(B)に示す。図14(A)では、基板801上に画素部802と、走査線駆動回路803とが形成されている。そして、薄膜チップ804に形成された信号線駆動回路が、基板801に実装されている。具体的には、薄膜チップ804に形成された信号線駆動回路が、基板801に貼り合わされ、画素部802と電気的に接続されている。画素部802と、走査線駆動回路803と、薄膜チップ804に形成された信号線駆動回路に、それぞれ電源の電位、各種信号等が、FPC805を介して供給される。
図14(B)では、基板811上に画素部812と、走査線駆動回路813とが形成されている。そして、薄膜チップ814に形成された信号線駆動回路が、基板811に実装されたFPC815に更に実装されている。画素部812と、走査線駆動回路813と、薄膜チップ814に形成された信号線駆動回路とに、それぞれ電源の電位、各種信号等が、FPC815を介して供給される。
薄膜チップの実装方法は、特に限定されるものではなく、公知のCOG(Chip On Glass)方法やワイヤボンディング方法、或いはTAB(Tape Auto Bonding)方法などを用いることができる。また薄膜チップを実装する位置は、電気的な接続が可能であるならば、図14に示した位置に限定されない。また、図14では信号線駆動回路のみを薄膜チップで形成する例について示したが、走査線駆動回路を薄膜チップで形成しても良いし、またコントローラ、CPU、メモリー等を薄膜チップで形成し、実装するようにしても良い。また、信号線駆動回路や走査線駆動回路全体を薄膜チップで形成するのではなく、各駆動回路を構成している回路の一部だけを、薄膜チップで形成するようにしても良い。
なお、駆動回路が薄膜チップとして実装された半導体表示装置において、画素部に用いるトランジスタは、アモルファスシリコンのような非晶質半導体膜で形成されたTFTに限定されない。微結晶半導体膜や多結晶半導体膜を用いたTFTであっても良い。単結晶シリコンを用いて形成されたトランジスタであっても良いし、SOIを用いたトランジスタであっても良い。また、有機半導体を用いたトランジスタであっても良いし、カーボンナノチューブを用いたトランジスタであってもよい。駆動回路などの集積回路を別途薄膜チップで形成して基板に実装することで、全ての回路を画素部と同じ基板上に形成する場合に比べて、歩留まりを高めることができ、また各回路の特性に合わせたプロセスの最適化を容易に行うことができる。
本実施例では、実施の形態、実施例1、2または3で説明した方法で作製した多結晶半導体薄膜基板を用いて作製するCPU(Central Processing Unit)の構成について説明する。
図15に、本実施例のCPUの構成を示す。図15に示すCPUは、基板900上に、演算回路901(ALU:Arithmetic logic unit)、ALUコントローラ902(ALU Controller)、インストラクション・デコーダー903(Instruction Decoder)、インタラップ・コントローラ904(Interrupt Controller)、タイミングコントローラ905(Timing Controller)、レジスタ906(Register)、レジスタ・コントローラ907(Register Controller)、バスインターフェース908(Bus I/F)、読み出し専用メモリー909(ROM:read only memory)とを主に有している。勿論、図15に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。
バスインターフェース908(Bus I/F)を介してCPUに入力された命令は、インストラクション・デコーダー903(Instruction Decoder)に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ902(ALU Controller)、インタラップ・コントローラ904(Interrupt Controller)、レジスタ・コントローラ907(Register Controller)、タイミングコントローラ905(Timing Controller)に入力される。
ALUコントローラ902(ALU Controller)、インタラップ・コントローラ904(Interrupt Controller)、レジスタ・コントローラ907(Register Controller)、タイミングコントローラ905(Timing Controller)は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行う。具体的にALUコントローラ902(ALU Controller)は、演算回路901(ALU)の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラップ・コントローラ904(Interrupt Controller)は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタ・コントローラ907(Register Controller)は、レジスタ906(Register)のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてRegister906の読み出しや書き込みを行う。
タイミングコントローラ905(Timing Controller)は、演算回路901(ALU)、ALUコントローラ902(ALU Controller)、インストラクション・デコーダー903(Instruction Decoder)、インタラップ・コントローラ904(Interrupt Controller)、レジスタ・コントローラ907(Register Controller)の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ905(Timing Controller)は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。読み出し専用メモリー909(ROM)はCPUにおいて実行される各種プログラムが記憶されている。
また本実施例では、CPUを例に挙げて説明したが、本発明の半導体装置はCPUに限定されない。なお、実施例4と同様に、ガラス基板やセラミックス基板を用いることで、一枚の大面積基板に複数のCPUを作製することができ、大量生産に向いていることが利点である。
本発明のレーザ照射装置を説明する図。 本発明のレーザ照射装置を説明する図。 本発明のレーザ照射装置の光学系およびfθレンズのディストーション特性を説明する図。 fθレンズのディストーション特性を説明する図。 本発明のレーザ照射装置の光学系を説明する図。 レーザビームの照射部分とマスク形状との位置関係を示す図。 レーザビームの走査方法を説明する図。 本発明のレーザ照射装置を説明する図。 本発明のレーザ照射装置を説明する図。 ビームスポットの重ね合わせ方を示す図。 ビームスポットの重ね合わせ方を示す図。 本発明のレーザ照射装置およびスリット形状を説明する図。 実施例4の薄膜チップを説明する図。 実施例4の薄膜チップを画素が形成された基板に実装する態様を説明する図。 実施例5のCPUを説明する図。 レーザビームの形状、レーザ照射跡及びエネルギー密度の分布を示す図。 レーザビームのエネルギー密度の分布を示す図。 レーザ照射装置の一例を説明する図。
符号の説明
101 レーザ発振器
102 シリンドリカルエキスパンダ
103 ガルバノミラー
104 テレセントリックfθレンズ
105 スリット
106 シリンドリカルレンズ
107 基板
108 吸着ステージ
109 スリット
110 ビームスポット
201 ガルバノミラー
202 レンズ
203 レンズ
204 レンズ
205 レンズ
206 スリット
207 照射面
208 光路
209 光路
210 光路
301 マスク形状
302 レーザビーム
303 領域
304 領域
401 レーザ発振器
402 レーザ発振器
403 λ/2波長板
404 λ/2波長板
405 ミラー
406 偏光ビームスプリッタ
407 シリンドリカルエキスパンダ
408 ガルバノミラー
409 テレセントリックfθレンズ
410 スリット
411 シリンドリカルレンズ
412 基板
413 吸着ステージ
501 レーザ発振器
502 レーザ発振器
503 シリンドリカルエキスパンダ
504 シリンドリカルエキスパンダ
505 ガルバノミラー
506 ガルバノミラー
507 テレセントリックfθレンズ
508 テレセントリックfθレンズ
509 スリット
510 スリット
511 シリンドリカルレンズ
512 シリンドリカルレンズ
513 基板
514 吸着ステージ
601 ガルバノミラー
602 fθレンズ
602a 球面レンズ
602b 球面レンズ
603 スリット
603a スリット
603b スリット
604 投影レンズ
605 照射面
606 光路
607 光路
701 基板
702 半導体膜
703 薄膜チップ
801 基板
802 画素部
803 走査線駆動回路
804 薄膜チップ
805 FPC
811 基板
812 画素部
813 走査線駆動回路
814 薄膜チップ
815 FPC
900 基板
901 演算回路
902 ALUコントローラ
903 インストラクション・デコーダー
904 インタラップ・コントローラ
905 タイミングコントローラ
906 レジスタ
907 レジスタ・コントローラ
908 バスインターフェース
909 読み出し専用メモリー
1001 ビームスポット
1002 エネルギー密度分布
1003 領域
1004 領域
1005 光路
1006 光路
1101 ガルバノミラー
1102 fθレンズ
1103 スリット
1105 断面
1201 スリット
1202 ビームスポット
1301 第1のビームスポット
1302 第2のビームスポット
1303 第3のビームスポット

Claims (3)

  1. レーザ発振器より射出されるレーザビームを、偏向面を有し、前記偏向面の傾斜角度を変化させることのできる偏向器により偏向させ、
    偏向された前記レーザビームを結像光学系に入射させ、
    前記結像光学系を通過した前記レーザビームをスリットに入射させ、
    前記スリットの開口部における像を投影レンズに入射させて、半導体膜上にビームスポットを形成し、
    前記傾斜角度を変化させることにより、前記半導体膜に対して前記ビームスポットを走査させて、前記半導体膜をレーザ照射し、
    前記スリットにより、前記レーザビームの長手方向における端部が遮断され、
    前記結像光学系は、テレセントリックfθレンズであり、
    前記スリットの開口部から前記投影レンズまでの距離をa、前記投影レンズから前記半導体膜の照射面までの距離をb、前記投影レンズの焦点距離をfとするとき、下記式(1)
    1/f=1/a+1/b (1)
    が満たされることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. レーザ発振器より射出されるレーザビームを、偏向面を有し、前記偏向面の傾斜角度を変化させることのできる偏向器により偏向させ、
    偏向された前記レーザビームを結像光学系に入射させ、
    前記結像光学系を通過した前記レーザビームをスリットに入射させ、
    前記スリットの開口部における像を投影レンズに入射させて、半導体膜上にビームスポットを形成し、
    前記傾斜角度を変化させることにより、前記半導体膜に対して前記ビームスポットを走査させて、前記半導体膜をレーザ照射し、
    前記スリットにより、前記レーザビームの長手方向における端部が遮断され、
    前記結像光学系はfθレンズであり、
    前記レーザビームが前記半導体膜に対して垂直方向から入射するときの光路において、前記スリットから前記投影レンズまでの距離をa、前記投影レンズから前記半導体膜の照射面までの距離をbとし、前記レーザビームが前記半導体膜に対して斜め方向から入射するときの光路において、前記スリットから前記投影レンズまでの距離をa’、前記投影レンズから前記半導体膜までの距離をb’とし、前記投影レンズの焦点距離をfとするとき、下記式(1)乃至式(3)
    1/f=1/a+1/b (1)
    a’=ab/(b+a(1−cosθ)) (2)
    b’=b/cosθ (3)
    が満たされるように、前記スリットが設置されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項2において、
    前記レーザビームが前記半導体膜に対して垂直方向から入射するときの光路における、前記スリットの開口部の幅をX 1 、前記レーザビームが前記半導体膜に対して斜め方向から入射するときの光路における、前記スリットの開口部の幅をX 2 とするとき、下記式(4)
    2 =bX 1 cosθ/(b+a(1−cosθ)) (4)
    が満たされるように、前記スリットが設置されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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