JP5136531B2 - 樹脂エアバッグ - Google Patents

樹脂エアバッグ Download PDF

Info

Publication number
JP5136531B2
JP5136531B2 JP2009223950A JP2009223950A JP5136531B2 JP 5136531 B2 JP5136531 B2 JP 5136531B2 JP 2009223950 A JP2009223950 A JP 2009223950A JP 2009223950 A JP2009223950 A JP 2009223950A JP 5136531 B2 JP5136531 B2 JP 5136531B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
side wall
resin
outer periphery
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009223950A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011073473A (ja
Inventor
つかさ 北沢
雅司 青木
滋幸 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2009223950A priority Critical patent/JP5136531B2/ja
Priority to CN 201010502476 priority patent/CN102029969B/zh
Publication of JP2011073473A publication Critical patent/JP2011073473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5136531B2 publication Critical patent/JP5136531B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両に搭載されるエアバッグ装置に使用され、膨張用ガスを流入させて膨らむエアバッグに関し、特に、織布や不織布等の繊維状素材から形成されるものではなく、ブロー成形や射出成形等によって形成されるシート状の合成樹脂から周壁が構成される樹脂エアバッグに関する。
従来、樹脂エアバッグでは、膝保護用エアバッグ装置に使用されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この樹脂エアバッグは、長方形板状として、短辺側相互を左右方向で対向させるように配置させて、運転者の膝の前方に、配設されていた。そして、この樹脂エアバッグでは、膨らませる側の運転者側の壁部に断面U字状に凹ませた襞部を複数並設させて、その壁部をアコーディオンプリーツ状とし、膨張用ガスの流入時、そのアコーディオンプリーツ状の壁部を、延ばしつつ、運転者側に膨らませ、そして、膨張を完了させた状態として、運転者の膝を受け止めていた。
また、従来の樹脂エアバッグでは、シートの座部に収納されて、車両の前面衝突時に、膨張させ、シートに着座した乗員の大腿部の前部裏面側を止めて、乗員の前方移動(所謂、サブマリン現象)を規制するものもあった(例えば、特許文献2参照)。この場合の樹脂エアバッグも、長方形板状として、一方の長辺側を大きく膨らませるエリアとするように、断面V字状に凹ませた襞部を複数設けて、膨張用ガスの流入時に、厚さ方向に膨らませていた。
特表2002−522286号公報 特表2007−522008号公報
しかし、従来の樹脂エアバッグでは、ともに、長方形板状として、その厚さ方向を増すように膨らませるものであり、さらに、襞部も、エアバッグの厚さ方向から見た平面視で、長方形板状の外周縁に沿った逆U字状に配設されていた。
そのため、従来の樹脂エアバッグでは、膨張完了時の厚さを増すように膨張を完了させる際、長方形板状の各角部、特に、厚さを増すように膨らませた側における長辺の両端の二つの角部付近では、その直交方向に交差する外周縁相互の部位で剛性が高くなり、そして、それらの角部間の内側部位が厚さを増すことから、長方形板状のエアバッグの外周縁における二つの角部間の中央付近(長辺の中央付近)が、内側に進入するように折れ曲がり易く、折れ曲がれば、その折曲部位に応力集中が生じて、ガス漏れを生じさせるような穴を開ける事態を招き易い。
また、皺が発生する場合には、その皺の深さや位置にバラツキが生じ易く、その結果、樹脂エアバッグの膨張完了後の厚さ寸法が、エアバッグ毎に、バラツク虞れも生じ、好ましくない。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張完了時の皺の発生を抑制できる樹脂エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る樹脂エアバッグは、シート状の合成樹脂から周壁を構成されるとともに、膨張用ガスの流入によって、相互に厚さ方向で対向する一方側壁部と他方側壁部とを離隔させるように、膨らむ樹脂エアバッグであって、
一方側壁部と他方側壁部との相互に離隔するように膨らむエリアの外周縁が、相互に幅方向で対向する二つの対向縁と、二つの対向縁を連結する連結縁と、を有する三方囲繞外周縁として、構成され、
三方囲繞外周縁が、厚さ方向に沿う断面として、一方側壁部と他方側壁部とを半割円弧状に連ならせ、かつ、平面視として、外方に膨らんだ連続する曲線状に形成され、
三方囲繞外周縁に囲まれるエリアにおける一方側壁部と他方側壁部との少なくとも一方に、三方囲繞外周縁に沿って三方囲繞外周縁側に膨らむ曲線状として、エアバッグの厚さ方向に凹む襞部が、内側にかけて、同心的に、複数配設されるとともに、
各襞部が、それぞれ、エアバッグの厚さ方向に沿った断面形状を、凹んだ底部と、底部から両側に拡開するように延びる二つの傾斜部と、を備えたV字状に形成されて、膨張用ガスの流入時、開口幅寸法を広げるように塑性変形しつつエアバッグを膨らませる構成とし、
襞部を設けた部位の肉厚寸法が、膨張用ガスを流入させて所定厚さ寸法を確保して膨張を完了させた際に、襞部の外表面側への反転を抑制される範囲内として、設定されていることを特徴とする。
本発明に係る樹脂エアバッグでは、膨張用ガスを流入させれば、一方側壁部と他方側壁部とが相互に離隔するように、厚さ寸法を増して膨らむ。この時、三方囲繞外周縁における一方側壁部と他方側壁部とが、相互の交差角度を広げつつ、各襞部における底部を間にする両傾斜部が、相互の交差角度を広げたり、あるいは、傾斜部の頂部側における周囲への交差角度を広げたりして、換言すれば、各襞部が開口幅寸法を広げるように塑性変形することによって、厚さ寸法が増すこととなる。
そして、本発明に係る樹脂エアバッグでは、膨張時、三方囲繞外周縁が、直線部分を備えず、外側へ膨らむ連続した曲線状としており、また、一方側壁部と他方側壁部とを半割円弧状に連ならせているため、三方囲繞外周縁に、部分的に内側に凹んで生ずる皺が、発生し難い。また、膨張エリアの複数の襞部も、三方囲繞外周縁に沿って三方囲繞外周縁側に膨らむ曲線状として、内側にかけて、同心的に配設されており、最も厚さを厚くする部位、すなわち、最も内側の襞部における内側の傾斜部の頂部付近、にかけて、三方囲繞外周縁側から内側にかける傾斜部の頂部を、皺を発生させずに、順に、高く変位させることができる。さらに加えて、襞部を設けた部位の肉厚寸法が、膨張用ガスを流入させて所定厚さ寸法を確保して膨張を完了させた際に、襞部の外表面側への反転を抑制される範囲内として、設定されており、膨張完了時の襞部が、外表面側に突出するように反転しないことから、膨張完了時の襞部に部分的に皺が発生することも、抑制できる。
したがって、本発明に係る樹脂エアバッグでは、膨張完了時、三方囲繞外周縁やその内側の襞部を設けた膨張エリアでの皺の発生を抑えて、円滑に膨らんで、膨張を完了させることができる。
そして、本発明に係る樹脂エアバッグでは、各襞部におけるエアバッグの厚さ方向に沿った断面形状は、それぞれ、襞部の底部を、襞部の幅方向に沿った中央から、三方囲繞外周縁から離れる内側へずらし、底部から両側に延びる両傾斜部における底部から立ち上がる傾斜角度に関し、三方囲繞外周縁側の傾斜部より内側の傾斜部を大きくして、形成することが望ましい。
このような構成では、襞部における底部を間にした両側の傾斜部は、膨張用ガスの流入時、それぞれ、エアバッグの内周面側の直交方向の外向きに、膨張用ガスの圧力を受けることなり、その際の圧力は、厚さ方向に沿って外向きに作用する「外向き分力」と、襞部の幅方向に沿う、すなわち、エアバッグの厚さ方向と直交するエアバッグの一方側壁部や他方側壁部の面に沿って、相互に打ち消し合う「面沿い分力」と、に分けられる。そして、傾斜角度が小さな三方囲繞外周縁側の傾斜部は、内側の傾斜部に比べて、膨張用ガスの圧力に応じて、小さな傾斜角度分、大きな割合で外向き分力を受ける。さらに、その三方囲繞外周縁側の傾斜部は、底部が三方囲繞外周縁から離れた内側にずれており、内側の傾斜部に比べて、厚さ方向に沿った投影面積が広い。さらにまた、三方囲繞外周縁側の傾斜部は、三方囲繞外周縁側となる外縁側に配置されており、内側の傾斜部に比べて、外周縁側に沿った面積自体も広い。その結果、このような構成の樹脂エアバッグでは、迅速に、襞部を膨らませる方向に移動させることができて、素早く、膨張させることができる。
ちなみに、上記と相違して、襞部の底部が、襞部の幅方向の中央や三方囲繞外周縁側にずれて配置されていれば、膨張用ガスの圧力に応じて大きな割合で外向き分力を受ける傾斜部は、底部から内側に延びる部位となるが、その内側の傾斜部は、外側の傾斜部より、三方囲繞外周縁から離れた内側となることから、結果的に、エアバッグ全体から見れば小さい面積となって、エアバッグを迅速に膨らませる点で、劣ることとなる。
さらに、上記のように、襞部の断面形状に関して、襞部の幅方向に沿った中央から底部を内側にずらす場合には、複数の襞部は、内側から三方囲繞外周縁に接近するに従って、底部の凹む深さを深くするように、形成することが望ましい。
このような構成では、最先に厚さを増加させる部位を、安定して、最も内側の襞部における内側の傾斜部の頂部付近に、設定できる。すなわち、膨張用ガスの流入時、エアバッグは、三方囲繞外周縁における一方側壁部と他方側壁部とが、相互の交差角度を広げつつ、各襞部における底部を間にする両傾斜部が、相互の交差角度を広げたり、あるいは、傾斜部の頂部側における周囲への交差角度を広げたりして、厚さ寸法が増すこととなり、最も内側の襞部における内側の傾斜部の頂部付近は、それらの広がった交差角度の合計で、厚さを増すこととなる。そのため、エアバッグの膨張初期には、交差角度の変位を積算させる作用により、最も内側の襞部における内側の傾斜部の頂部付近が、確実かつ安定して、エアバッグの一方側壁部や他方側壁部から突出し、最先に厚さを増加させることができる。
そして、本発明に係る樹脂エアバッグでは、襞部が、一方側壁部と他方側壁部との両方に配置される場合には、襞部の凹んだ底部は、一方側壁部と他方側壁部との間で、厚さ方向と直交する方向で、ずらして配設することが望ましい。このような構成では、一方側壁部と他方側壁部との襞部における底部相互が、厚さ方向で重ならない。そのため、樹脂エアバッグが、収納時の厚さ寸法を小さくするように構成して、厚さ寸法を小さくする方向に外力を作用されて変形しても、一方側壁部と他方側壁部との襞部における底部付近の相互接触を、極力、防止できて、接触時に発生する異音を生じさせ難い。勿論、このような構成では、一方側壁部と他方側壁部との襞部の深さを深くしても、一方側壁部と他方側壁部との襞部の底部が、厚さ方向と直交する方向でずれて、相互に当たり難いことから、樹脂エアバッグの収納時における厚さ寸法の増加を抑えて、コンパクトに収納することができる。
本発明に係る第1実施形態の樹脂エアバッグを使用したエアバッグ装置のシートへの搭載状態を示す概略縦断面図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグのインフレーターを組み付けた概略平面図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグのインフレーターを組み付けた概略底面図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグの概略縦断面図であり、図2のIV−IV部位に対応する。 第1実施形態の樹脂エアバッグの襞部付近の拡大端面図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグの膨張状態を順に説明する図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグの膨張完了時の概略平面図である。 第1実施形態の樹脂エアバッグを使用したエアバッグ装置の作動完了時を示す概略縦断面図である。 第2実施形態の樹脂エアバッグを示す概略平面図である。 第2実施形態の樹脂エアバッグを示す概略縦断面図であり、図9のX−X部位に対応する。 第2実施形態の樹脂エアバッグの膨張状態を順に説明する図である。 第2実施形態の樹脂エアバッグを使用したエアバッグ装置のシートへの搭載状態を示すとともに、作動完了状態を示す概略縦断面図である。 第3実施形態の樹脂エアバッグのインフレーターを組み付けた概略平面図である。 第3実施形態の樹脂エアバッグのインフレーターを組み付けた概略底面図である。 第3実施形態の樹脂エアバッグを使用したエアバッグ装置のドアへの搭載状態を示すとともに、作動完了状態を示す概略縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態の樹脂エアバッグ(以下、単に、エアバッグとする)20が使用されるエアバッグ装置S1は、図1に示すように、背もたれ部2と座部3とを有した車両用のシート1における座部3に搭載されるものである。そして、このエアバッグ装置S1は、アンチサブマリン用のエアバッグ装置であり、車両の前面衝突時、座部3の前部3a側を上方へ隆起させ、シート1の座部3に着座した乗員Mが、サブマリン現象を生じさせて、座部3上を前方側へ滑ろうとしても、大腿部Tの前部側裏面を隆起させた前部3a側で受け止めて、座部3上の前方への滑りを規制するものである(図8参照)。
なお、サブマリン現象は、着座した乗員Mが、シートベルト装置9のシートベルト10を装着して、背もたれ部2を後方に大きく倒しているような場合に生じ易い。シートベルト装置9は、シートベルト10やバックル12を備えて構成されている。シートベルト10は、タング11をバックル12に締結させれば、図示しないアンカーからタング11までのショルダーベルト部10aが、前方移動しないように、乗員Mの上半身Uを拘束し、タング11から図示しないフロアへの固定部位までのラップベルト部10bが、上方移動や前方移動を規制するように、乗員Mの腰部Wや大腿部Tを拘束することとなる。
シート1の座部3は、板金製のシートパン4の上面4a側に、エアバッグ装置S1のエアバッグ20を介在させて、シートクッション6を配設させて構成され、シートクッション6の周囲には、ファブリック等の表皮7が配設されている。そして、第1実施形態の場合、エアバッグ装置S1は、図8に示すように、シートパン4の上面4a側に載置されたエアバッグ20を膨張させて、座部3の前部3a側を隆起させる。
エアバッグ装置S1は、図1〜4に示すように、ポリアミドやポリプロピレン等のシート状の合成樹脂からなるエアバッグ20と、エアバッグ20の後縁20b側に配置されるインフレーター15と、パイプ状のリテーナ17と、を備えて構成されている。
インフレーター15は、エアバッグ20を膨張させる膨張用ガスGを発生させるものであり、円柱状の本体部15aと、リテーナ17内に挿入される先端側の小径の頭部15bと、を備え、頭部15bに、膨張用ガスGを吐出させるガス吐出口15cを配設させている。本体部15aは、車両の前面衝突時に、所定のエアバッグ作動回路からの作動信号を、図示しないリード線から入力させて作動され、そして、ガス吐出口15cから膨張用ガスGを吐出させることとなる。
リテーナ17は、左右方向に沿って延び、左端側を閉塞壁17bにより塞いだ円筒状に構成され、開口している右端側に、インフレーター15を挿入させている。左右両端は、後述するエアバッグ20の後縁20b側を介在させて、シートパン4に固定される図示しないクランプが装着される取付部位17a,17cとしている。取付部位17a,17c間の中間部位には、膨張用ガスGをエアバッグ20側の前方側へ供給する複数の開口17dが、リテーナ17の軸方向に沿って、配設されている。
なお、リテーナ17は、金属製でもよいが、実施形態の場合、エアバッグ20と同様な材料の合成樹脂から形成されて、エアバッグ20と容易に溶着若しくは接着されて、エアバッグ20の後縁20b側に固着されている。
また、インフレーター15は、既述した図示しないクランプにより、取付部位17cに強固に圧接されて、シール性良く、リテーナ17に保持され、リテーナ17を利用してシートパン4側に固定される。ちなみに、インフレーター15のシートパン4側への固定を安定させるためには、別途、インフレーター15を、直接、シートパン4側に固定するブラケットを使用してもよい。
エアバッグ20は、ポリアミドやポリエステル等のシート状の合成樹脂から周壁21が構成されて、膨張用ガスGの流入によって、相互に厚さ方向で対向する一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23とを離隔させるように、膨らむこととなる。エアバッグ20は、後縁20b側を、左右方向に沿う直線状として、リテーナ17を利用してシートパン4側に取付固定される固定側縁部24とし、その固定側縁部24の前方側を、膨張用ガスGの流入時、上壁部22と下壁部23とを相互に離隔させて、上下方向の厚さ寸法を厚くするように膨らむ膨張エリア25としている。
そして、膨張エリア25の外周縁は、相互に、エアバッグ20の左右方向に沿った幅方向で対向する二つの対向縁26a,26aと、二つの対向縁26a,26aを連結する連結縁26bと、を有する三方囲繞外周縁26として、構成されている。換言すれば、実施形態の場合、三方囲繞外周縁26は、エアバッグ20の後縁20bを除いて、幅方向となる左右方向で対向する対向縁26aとしての左縁20c及び右縁20dと、連結縁26bとしての前縁20aと、を備えて構成されている。
さらに、この三方囲繞外周縁26は、厚さ方向に沿う断面を、図4,5に示すように、上壁部22と下壁部23とを半割円弧状に連ならせ、かつ、平面視として、図2,3に示すように、外方に膨らんだ連続する曲線状に形成されている。なお、実施形態の場合、上壁部22と下壁部23とは、三方囲繞外周縁26での結合状態を、膨張前のエアバッグ20の厚さ寸法T0(図6のA参照)に等しい直径寸法D(図5参照)の半円弧状として、結合されている。
また、三方囲繞外周縁26に囲まれる膨張エリア25には、上壁部22と下壁部23とに、それぞれ、三方囲繞外周縁26に沿って三方囲繞外周縁26側に膨らむ曲線状として、エアバッグ20の厚さ方向に凹む襞部28(28A,28B,28C),33(33A,33B,33C)が、内側にかけて、同心的に、複数(実施形態では三個ずつ)配設されている。これらの各襞部28,33は、それぞれ、エアバッグ20の厚さ方向に沿った断面形状が、凹んだ底部29,34と、底部29,34から両側に拡開するように延びる二つの傾斜部30,31,35,36と、を備えたV字状に形成されている。また、これらの各襞部28,33は、それぞれ、左右方向の中央28a,33aが、最も前端に配置されて、左右両側の端末28b,33bが、固定側縁部24に接近して、左右方向に沿って直線状に並ぶように、配設されている。
さらに、第1実施形態では、各襞部28,33では、エアバッグ20の厚さ方向に沿った断面形状が、それぞれ、底部29,34を、襞部28,33の幅方向に沿った中央から、三方囲繞外周縁26から離れる内側へずらして、底部29,34から両側に延びる両傾斜部30,31,35,36における底部29,34から立ち上がる傾斜角度θf,θb(図5参照)に関し、三方囲繞外周縁26側の傾斜部30,35より内側の傾斜部31,36を大きくして(θf<θb)、形成されている(図5参照)。
さらにまた、第1実施形態では、各襞部28,33が、それぞれ、内側から三方囲繞外周縁26に接近するに従って、図5に示すように、底部29,34の凹む深さ寸法dU2,dU1,dU0,dD2,dD1,dD0を深くするように(dU2<dU1<dU0,dD2<dD1<dD0)、形成されている。
さらに、第1実施形態では、襞部28,33が、上壁部22と下壁部23との両方に配置されるとともに、襞部28,33の凹んだ底部29,34が、上壁部22と下壁部23との間で、厚さ方向と直交する方向で、ずれて、配設されている。
そしてさらに、襞部28,33を設けた部位である膨張エリア25の肉厚寸法tが、膨張用ガスGを流入させて所定厚さ寸法T1を確保して膨張を完了させた際に、襞部28,33の外表面側への反転を抑制される範囲内として、設定されている。勿論、この肉厚寸法tは、エアバッグ20への膨張用ガスGの流入時、各襞部28,33が、塑性変形しつつ、開口幅寸法WU1,WU2,WU3,WD1,WD2,WD3(図5参照)を開口幅寸法WU10,WU20,WU30,WD10,WD20,WD30(図6のC参照)に広げることができるようにも、設定されている。
実施形態の場合、エアバッグ20は、単体での膨張前の厚さ寸法T0を約25〜32mmとし、膨張完了時の内圧値を230KPa程度として、膨張を完了させ、その際のエアバッグ20単体での厚さ寸法T1を約115〜130mmとするように設定されており、肉厚寸法tを0.5〜2.2mmとしたポリアミド製としている。さらに、実施形態のエアバッグ20では、伸び(D638)を40〜200%、曲げ弾性率(D790)を1000〜3000MPaとして、重力が作用しても、上壁部22の全域を下方側に曲げるように変形させることなく、全体の形状を維持できるような形状保持性を確保している。
また、実施形態のエアバッグ20は、ブロー成形によって形成されている。そして、固定側縁部24の内周に、リテーナ17を挿入させ、溶着等により、リテーナ17を固定側縁部24に固着させ、さらに、リテーナ17内にインフレーター15を挿入させれば、エアバッグ装置S1を組み立てることができる。組み立てたエアバッグ装置S1は、リテーナ17の左右の取付部位17a,17cを、図示しないクランプを利用して、シート1の座部3におけるシートパン4上に、取付固定すれば、シート1に組み付けることができ、その後、図示しないエアバッグ作動回路へ接続させる所定のリード線をインフレーター15に結線させつつ、シートクッション6や表皮7を座部3の上面側に組み付け、リード線を図示しないエアバッグ作動回路に結線させるとともに、シート1を車両のフロアに組み付ければ、エアバッグ装置S1を車両に搭載することができる。
エアバッグ装置S1の車両への搭載後、車両が前面衝突して、エアバッグ装置S1が作動されれば、インフレーター15がガス吐出口15cから膨張用ガスGを吐出し、膨張用ガスGが、リテーナ17の各開口17dからエアバッグ20の膨張エリア25内に流入される。
そして、第1実施形態のエアバッグ20は、膨張用ガスGを流入させれば、図6のA〜Cに示すように、一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23とが相互に離隔するように、厚さ寸法T0を厚さ寸法T1とするように、厚さを増して膨らむ。この時、三方囲繞外周縁26における上壁部22と下壁部23とが、相互の交差角度θ0を広げつつ(図6のB,C参照)、各襞部28,33における底部29,34を間にする両傾斜部30,31あるいは両傾斜部35,36が、相互の交差角度θU1,θU2,θU3,θD1,θD2,θD3(図4参照)を広げたり、あるいは、傾斜部30,31,35,36の頂部30a,31a,35a,36a側における周囲への交差角度αU0,αU1,αU2,αU3,αD0,αD1,αD2,αD3(図4参照)を広げたりして、厚さ寸法T0が厚さ寸法T1に増すこととなる。換言すれば、各襞部28,33が、塑性変形しつつ、開口幅寸法WU1,WU2,WU3,WD1,WD2,WD3(図5参照)を開口幅寸法WU10,WU20,WU30,WD10,WD20,WD30(図6のC参照)に広げて、厚さ寸法T0を厚さ寸法T1に増している。
そして、第1実施形態のエアバッグ20では、膨張時、三方囲繞外周縁26が、直線部分を備えず、外側へ膨らむ連続した曲線状としており、また、一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23とを半割円弧状に連ならせているため、三方囲繞外周縁26に、図7に示すように、部分的に内側に凹んで生ずる皺が、発生し難い。また、膨張エリア25の複数の襞部28(28A,28B,28C),33(33A,33B,33C)も、三方囲繞外周縁26に沿って三方囲繞外周縁26側に膨らむ曲線状として、内側にかけて、同心的に配設されており、最も厚さを厚くする部位、すなわち、最も内側の襞部28C,33Cにおける内側の傾斜部31(31C),36(36C)の頂部31Ca、36Ca付近、にかけて、三方囲繞外周縁26側から内側にかける傾斜部30,31,35,36の頂部30a,31a,35a,36aを、皺を発生させずに、順に、高く変位させることができる。さらに加えて、襞部28,33を設けた膨張エリア25の肉厚寸法tが、膨張用ガスGを流入させて所定厚さ寸法T0を確保して膨張を完了させた際に、襞部28,33の外表面側への反転を抑制される範囲内として、設定されており、膨張完了時の襞部28,33が、外表面側に突出するように反転しないことから、膨張完了時の襞部28,33に部分的に皺が発生することも、抑制できる。
したがって、第1実施形態のエアバッグ20では、膨張完了時、三方囲繞外周縁26やその内側の襞部28,33を設けた膨張エリア25での皺の発生を抑えて、円滑に膨らんで、膨張を完了させることができる。
そのため、エアバッグ装置S1では、図8に示すように、エアバッグ20の下面20fがシートパン4に支持されて、シートパン4からの高さHを、略厚さ寸法T1(図6のC参照)分高くするように、座部3の前部3aを隆起させることができて、シート1の座部3に着座した乗員Mが、サブマリン現象を生じさせて、座部3上を前方側へ滑ろうとしても、大腿部Tの前部側裏面を隆起させた前部3a側で受け止めて、座部3上の前方への滑りを好適に規制することができる。
また、第1実施形態のエアバッグ20では、各襞部28,33におけるエアバッグ20の厚さ方向に沿った断面形状が、それぞれ、襞部28,33の底部29,34を、襞部28,33の幅方向に沿った中央から、三方囲繞外周縁26から離れる内側へずらし、底部29,34から両側に延びる両傾斜部30,31,35,36における底部29,34から立ち上がる傾斜角度θf,θbに関し、三方囲繞外周縁26側の傾斜部30,35より内側の傾斜部31,36を大きくして、形成している。このような構成では、襞部28,33における底部29,34を間にした両側の傾斜部30,31,35,36は、膨張用ガスGの流入時、それぞれ、エアバッグ20の内周面側の直交方向の外向きに、膨張用ガスGの圧力GFを受けることなり、その際の圧力GFは、厚さ方向に沿って外向きに作用する「外向き分力」VFと、襞部28,33の幅方向に沿う、すなわち、エアバッグ20の厚さ方向と直交するエアバッグ20の上壁部22や下壁部23の面(上面20eや下面20f)に沿って、相互に打ち消し合う「面沿い分力」LFF,LFBと、に分けられる(図5参照)。そして、傾斜角度θfが小さな三方囲繞外周縁26側の傾斜部30,35は、内側の傾斜部31,36に比べて、膨張用ガスGの圧力に応じて、小さな傾斜角度θf分、大きな割合で外向き分力(VF=GF×cosθf>GF×cosθb(なぜなら、90°未満のθf<θbである))を受ける。さらに、その三方囲繞外周縁26側の傾斜部30,35は、底部29,34が三方囲繞外周縁26から離れた内側にずれており、内側の傾斜部31,36に比べて、厚さ方向に沿った投影面積(SHAf>SHAb)が広い。さらにまた、三方囲繞外周縁26側の傾斜部30,35は、三方囲繞外周縁26側となる外縁側に配置されており、内側の傾斜部31,36に比べて、三方囲繞外周縁26側に沿った面積自体も広い(図2の斜線で示したSAfの傾斜部30のエリア>図2の点状に示したSAbの傾斜部31のエリア参照)。その結果、このような構成のエアバッグ20では、迅速に、襞部28,33を膨らませる方向に移動させることができて、素早く、膨張させることができる。
ちなみに、上記と相違して、襞部28,33の底部29,34が、襞部28,33の幅方向の中央や三方囲繞外周縁26側にずれて配置されていれば、膨張用ガスの圧力に応じて大きな割合で外向き分力VFを受ける傾斜部31,36は、底部から内側に延びる部位となるが、その内側の傾斜部31,36は、外側の傾斜部30,35より、三方囲繞外周縁26から離れた内側となることから、結果的に、エアバッグ全体から見れば小さい面積となって、エアバッグを迅速に膨らませる点で、劣ることとなる。
さらに、第1実施形態では、襞部28,33の断面形状に関して、襞部28,33の幅方向に沿った中央から底部29,34を内側にずらすとともに、各襞部28,33が、内側から三方囲繞外周縁26に接近するに従って、底部29,34の凹む深さ寸法dU2,dU1,dU0,dD2,dD1,dD0を深くするように(dU2<dU1<dU0,dD2<dD1<dD0)、形成されている。
このような構成では、最先に厚さを増加させる部位を、安定して、最も内側の襞部28,33における内側の傾斜部31C,36Cの頂部31Ca,36Ca付近に、設定できる。すなわち、膨張用ガスGの流入時、エアバッグ20は、三方囲繞外周縁26における上壁部22と下壁部23とが、相互の交差角度θ0を広げつつ、各襞部28,33における底部29,34を間にする両傾斜部30,31や両傾斜部35,36が、相互の交差角度θU1,θU2,θU3,θD1,θD2,θD3を広げたり、あるいは、傾斜部30,31,35,36の頂部30a,31a,35a,36a側における周囲への交差角度αU0,αU1,αU2,αU3,αD0,αD1,αD2,αD3を広げたりして、厚さ寸法T0が厚さ寸法T1に増すこととなり、最も内側の襞部28C,33Cにおける内側の傾斜部31C,36Cの頂部31Ca,36Ca付近は、それらの広がった交差角度の合計で、厚さを増すこととなる。そのため、エアバッグ20の膨張初期には、図6のBに示すように、交差角度の変位を積算させる作用により、最も内側の襞部28C、33Cにおける内側の傾斜部31C,36Cの頂部31Ca,36Ca付近が、確実かつ安定して、エアバッグ20の上壁部22や下壁部23から突出し、最先に厚さを増加させることができる。
ちなみに、第1実施形態では、傾斜部31Cの頂部31Caが、エアバッグ20の膨張初期から乗員Mの大腿部Tの前部裏面側を好適に止めることができる配置位置として、座部3の前部3a側に、配置されている。
さらに、第1実施形態のエアバッグ20では、襞部28,33が、一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23との両方に配置されて、襞部28,33の凹んだ底部29,34が、上壁部22と下壁部23との間で、厚さ方向と直交する方向で、ずらして配設されている。そのため、エアバッグ20が、収納時の厚さ寸法T0を小さくするように構成して、厚さ寸法を小さくする方向に外力を作用されて変形しても、上壁部22と下壁部23との襞部28,33の底部29,34付近の相互接触を、極力、防止できて、接触時に生ずる異音を発生させ難い。勿論、このような構成では、上壁部22と下壁部23との襞部28,33の深さ寸法dU0,dU1,dU2,dD0,dD1,dD2を深くしても、上壁部22と下壁部23との相互の襞部28,39の底部29,34が、厚さ方向と直交する方向でずれて、相互に当たり難いことから、エアバッグ20の収納時における厚さ寸法T0の増加を抑えて、エアバッグ20を車両に搭載して収納するスペースをコンパクトにすることができる。
勿論、上記の点を考慮しなければ、一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23とに設ける襞部28,33の底部29,34を、厚さ方向で重なるように、配設してもよい。さらに、膨張完了時のエアバッグが、その厚さ寸法T1を小さくしてもよい場合には、一方側壁部としての上壁部22、あるいは、他方側壁部としての下壁部23、の一方だけに、複数の襞部28,33を設けてもよい。
なお、第1実施形態のエアバッグ20では、単体での形状保持性を確保できるように構成したものを示したが、図9〜12に示す第2実施形態のエアバッグ装置S2のエアバッグ20Aのように、一方側壁部としての上壁部22と他方側壁部としての下壁部23との間に、上壁部22の落ち込みを防止する複数のリブ38を配設させてもよい。このようなリブ38は、上壁部22の下方への落ち込みを防止するもので、勢い良く、重い体重の乗員MBが座部3に座っても、上壁部22が下方に落ち込んで下壁部23と接触して異音を発生させることを、防止できる。
このリブ38は、エアバッグ20Aの膨張時には、分離できるように、構成されている。第2実施形態の場合、上壁部22Aと下壁部23Aとが、ポリアミド等の合成樹脂を使用し、予め、リテーナ17Aを上下二分しつつ、それぞれ、射出成形により、形成されている。そして、このエアバッグ20Aは、二分された上壁部22Aと下壁部23Aとにおける三方囲繞外周縁26と固定側縁部24との部位相互と、二分したリテーナ17Aの部位相互と、を、溶着や接着を利用して、強固に結合させ、また、リブ38の先端38aを、離脱可能に下壁部23Aに結合させている。
なお、このリブ38は、下壁部23Aから突出させて、上壁部22に結合させたり、あるいは、上壁部22Aと下壁部23Aとの両者から突出させて、突出端相互を結合させてもよい。
また、第2実施形態のエアバッグ20Aでは、膨張時、最も内側の襞部28C,33Cにおける内側の傾斜部31C,36Cの頂部31Ca,36Ca付近から円滑に膨らむように、すなわち、リテーナ17Aの開口17dに近い側のリブ38から順に外側のリブ38が分離されるように、リテーナ17A側となる内側に位置するリブ38が、順次、外側に位置するリブ38に対し、リテーナ17Aから放射状でかつ直線的に流れる膨張用ガスGを、遮る位置に配置されている。
さらに、第1,2実施形態では、アンチサブマリン用のシート1の座部3に搭載されるエアバッグ装置S1,S2に使用するエアバッグ20,20Aとして、平面視で半円弧状の襞部28C,33Cの傾斜部31C,36Cの頂部31Ca,36Ca付近を最も高く膨らませるものを例示したが、図13〜15に示すエアバッグ装置S3に使用されるエアバッグ20Bのように、構成してもよい。
このエアバッグ装置S3は、車両のドアVDに搭載され、車両の側面衝突時、インフレーター15がガス吐出口15cから膨張用ガスGを吐出させ、エアバッグ20Bが、ドアトリムDTを車内側に繰り出すように膨張を完了させ、ドアトリムDTを介在させて、車外側に移動する乗員を受け止めるものである。
そして、このエアバッグ20Bでは、第1実施形態のエアバッグ20と略同様に半割円板状として同様な材料から形成されて、リテーナ17とインフレーター15とを設けた固定側縁部24と、三方囲繞外周縁26に囲まれた膨張エリア25と、を備えている。そして、ドアトリムDT側の一方側壁部22Bが、三方囲繞外周縁26に沿って曲線状でかつ同心的に配置される二つの襞部28(28A,28B)を備えているものの、取付ベースDTB側に支持される他方側壁部23Bが、固定側縁部24側に接近して、襞部33D,33Eを、配設させて構成されている。これらの襞部33D,33Eは、固定側縁部24側も厚く膨らませて、エアバッグ20Bの全域を略同じ厚さで膨張させるために配設されている。そして、三方囲繞外周縁26は、エアバッグ20Bの膨張完了時に、固定側縁部24近傍における三方囲繞外周縁26の端末26ab付近に、皺を発生させないように、エアバッグ20Bの左右方向の幅寸法を狭めるように、端末26ab付近を円弧状に縮小させて、リテーナ17に支持されて剛性の高い固定側縁部24に連ならせている。さらに、襞部33D,33Eは、それらの端末26abと直線状の固定側縁部24とに沿い、かつ、内側で、極力、同心的(相似形)となるように、配設されている。
このエアバッグ20Bでは、インフレーター15からの膨張用ガスGを流入させれば、各襞部28,33がそれぞれの開口幅寸法を広げるように塑性変形して、他方側壁部23Bを一方側壁部22Bから離隔させつつ、厚さ寸法を増加させるように、膨張する。そして、このエアバッグ20Bでは、側面視におけるエアバッグ20Bの厚さ方向で襞部28,33の配置エリアを重ねずに、上部20h側と下部20i側とで、襞部28,33の配置エリアを大きくずらしたことから、エアバッグ20Bの膨張エリア25を、広い面で、均等の厚さで膨張させることが可能となって、エアバッグ装置S3を取り付けた取付ベースDTB側から、ドアトリムDTを車内側に平行移動させることができ、かつ、乗員の受止時も、上下や前後左右で、ドアトリムDTを傾けることなく、乗員を受け止めることが可能となる。
なお、図15の符号CMの部材は、ドアトリムDTを保持するように取付ベースDTBから延びて、弾性変形して伸び可能な支持材である。
20,20A,20B…エアバッグ、
21…周壁、
22,22A…(一方側壁部)上壁部、
22B…一方側壁部、
23,23A…(他方側壁部)下壁部、
23B…他方側壁部、
25…膨張エリア、
26…三方囲繞外周縁、
26a…対向縁、
26b…連結縁、
28(28A,28B,28C),33(33A,33B,33C,33D,33E)…襞部、
29,34…底部、
30,30C,31,31C,35,35C,36,36C…傾斜部、
30a,31a,35a,36a…頂部、
G…膨張用ガス、
t…肉厚寸法、
WU1,WU2,WU3,WD1,WD2,WD3,WU10,WU20,WU30,WD10,WD20,WD30…開口幅寸法、
θf,θb…傾斜角度、
dU0,dU1,dU2,dD0,dD1,dD2…深さ寸法。

Claims (4)

  1. シート状の合成樹脂から周壁を構成されるとともに、膨張用ガスの流入によって、相互に厚さ方向で対向する一方側壁部と他方側壁部とを離隔させるように、膨らむ樹脂エアバッグであって、
    前記一方側壁部と前記他方側壁部との相互に離隔するように膨らむエリアの外周縁が、相互に幅方向で対向する二つの対向縁と、二つの前記対向縁を連結する連結縁と、を有する三方囲繞外周縁として、構成され、
    前記三方囲繞外周縁が、厚さ方向に沿う断面として、前記一方側壁部と前記他方側壁部とを半割円弧状に連ならせ、かつ、平面視として、外方に膨らんだ連続する曲線状に形成され、
    前記三方囲繞外周縁に囲まれるエリアにおける前記一方側壁部と前記他方側壁部との少なくとも一方に、前記三方囲繞外周縁に沿って前記三方囲繞外周縁側に膨らむ曲線状として、前記エアバッグの厚さ方向に凹む襞部が、内側にかけて、同心的に、複数配設されるとともに、
    前記各襞部が、それぞれ、前記エアバッグの厚さ方向に沿った断面形状を、凹んだ底部と、該底部から両側に拡開するように延びる二つの傾斜部と、を備えたV字状に形成されて、膨張用ガスの流入時、開口幅寸法を広げるように塑性変形しつつ前記エアバッグを膨らませる構成とし、
    前記襞部を設けた部位の肉厚寸法が、膨張用ガスを流入させて所定厚さ寸法を確保して膨張を完了させた際に、前記襞部の外表面側への反転を抑制される範囲内として、設定されていることを特徴とする樹脂エアバッグ。
  2. 前記各襞部における前記エアバッグの厚さ方向に沿った断面形状が、それぞれ、
    前記襞部の底部を、前記襞部の幅方向に沿った中央から、前記三方囲繞外周縁から離れる内側へずらし、
    前記底部から両側に延びる両傾斜部における前記底部から立ち上がる傾斜角度に関し、前記三方囲繞外周縁側の前記傾斜部より内側の前記傾斜部を大きくして、
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂エアバッグ。
  3. 複数の前記襞部が、内側から前記三方囲繞外周縁に接近するに従って、前記底部の凹む深さを深くするように、形成されていることを特徴とする請求項2に記載の樹脂エアバッグ。
  4. 前記襞部が、前記一方側壁部と前記他方側壁部との両方に配置されるとともに、前記襞部の凹んだ底部が、前記一方側壁部と前記他方側壁部との間で、厚さ方向と直交する方向で、ずれて、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の樹脂エアバッグ。
JP2009223950A 2009-09-29 2009-09-29 樹脂エアバッグ Active JP5136531B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009223950A JP5136531B2 (ja) 2009-09-29 2009-09-29 樹脂エアバッグ
CN 201010502476 CN102029969B (zh) 2009-09-29 2010-09-29 树脂气囊

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009223950A JP5136531B2 (ja) 2009-09-29 2009-09-29 樹脂エアバッグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011073473A JP2011073473A (ja) 2011-04-14
JP5136531B2 true JP5136531B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=44017939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009223950A Active JP5136531B2 (ja) 2009-09-29 2009-09-29 樹脂エアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5136531B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1086775A (ja) * 1997-09-03 1998-04-07 Bridgestone Corp エアバッグの製造方法
GB2410918A (en) * 2004-02-10 2005-08-17 Autoliv Dev Improvements in or relating to a blow-moulded air-bag
GB2415937B (en) * 2004-07-05 2007-11-07 Autoliv Dev Improvements in or relating to an air-bag
JP2006315594A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Nissan Motor Co Ltd 車両用エアバッグ装置
JP4998139B2 (ja) * 2007-08-10 2012-08-15 豊田合成株式会社 乗員保護装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011073473A (ja) 2011-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6915561B2 (ja) ファーサイドエアバッグ装置
US8480128B2 (en) Vehicle side airbag apparatus
JP5664607B2 (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
JP2011020502A (ja) サイドエアバッグ装置
US20080106128A1 (en) Airbag for side collision, airbag device for side collision, and vehicle seat
JP2013147041A (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
US8573633B2 (en) Seat cushion airbag apparatus
EP1920976A2 (en) Airbag for side collision, airbag device for side collision, and vehicle seat
JP4807428B2 (ja) エアバッグ装置
JP2017087991A (ja) エアバッグ装置
JP5470222B2 (ja) エアバッグ装置
CN109693637A (zh) 气囊装置
JP6729499B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP6558292B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP2018150014A (ja) エアバッグ装置
JP2011156907A (ja) 車両用シート
JP6984554B2 (ja) ファーサイドエアバッグ装置
JP6844419B2 (ja) ファーサイドエアバッグ装置
JP5381752B2 (ja) 樹脂エアバッグ
JP5136531B2 (ja) 樹脂エアバッグ
JP2009255827A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2008001270A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2010228623A (ja) エアバッグ装置
JP2010047223A (ja) 乗員保護装置
JP3760537B2 (ja) サイドエアバック装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121016

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5136531

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3