JP5134691B2 - 自励式無効電力補償装置 - Google Patents

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Description

本発明は,電力系統に用いられる自励式無効電力補償装置に関するものである。
STATCOM(Static Synchronous Compensator)、SVG(Static Var Generator)あるいは自励式SVC(Static Var Compensator)などと呼ばれる自励式無効電力補償装置は、系統無効電力を制御することによる系統の安定化向上のために導入されることが多い。自励式無効電力補償装置は、定常運転時の系統の安定度を向上させる場合のみならず、系統事故中や事故除去後といった系統の過渡的な安定度の向上にも有効である。
上記目的を達成するため、自励式無効電力補償装置の制御回路は一般に以下のように構成されている。すなわち制御回路は、系統電圧が所望の系統電圧指令に追従するように無効電流指令を出力する電圧制御ループ(主ループ)と、電力変換器の出力電流がこの無効電流指令に追従するように電力変換器の出力電圧を制御する電流制御ループ(従ループ)とを備えている。
しかしながら、実際の電圧および電流に基づくフィードバック制御だけで系統無効電力を制御した場合、フィードバック制御系の遅れによって所望の応答速度が得られない場合が多い。応答遅れによって系統事故時に生じる急激な系統電圧の変動に自励式無効電力補償装置が追従できない場合、変換器に過電流が流れることが起こりうる。この場合には自励式無効電力補償装置が自身の保護のために停止してしまうことが考えられる。
たとえば特開平6−233544号公報(特許文献1)は、設定交流電流に追従して出力交流電流を高速に制御可能な半導体電力変換装置を開示する。この電力変換装置は、設定交流電流の位相と振幅とから半導体電力変換器の出力電圧指令を生成するフィードフォワード電力制御回路を備える。フィードフォワード電力制御回路からの出力電圧指令は、設定交流電流と系統電流との偏差に基づいて補正される。さらに系統電圧と補正された出力電圧指令との和に基づいて、電力変換器が制御される。
特開平6−233544号公報
特開平6−233544号公報(特許文献1)に示された制御によれば、従来のフィードバック方式による制御に比較して応答速度を改善することができる。しかしながら、この文献に示された制御は、電力系統の過電圧を抑制する目的に自励式無効電力補償装置を使用する場合においては、必ずしもその目的を十分に達成できるとはいえない。
電力系統の過電圧の問題は、特に系統事故の除去直後に生じる場合が多い。系統事故の除去直後は送電線開放などで系統が弱くなっていることが多く、非常に大きな過電圧を生じやすい。フィードフォワード制御を適用した自励式無効電力補償装置は、このような系統事故の除去直後に生じる過電圧の対策に有効であると考えられる。しかしながらフィードフォワード制御によって、事故除去直後に電力系統に生じた過電圧と同じ電圧を自励式無効電力補償装置が出力するおそれがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、系統事故の除去直後といった電力系統の過電圧の生じやすい状態において、過電圧の抑制が可能な自励式無効電力補償装置を提供することである。
本発明のある局面に従うと、自励式無効電力補償装置であって、自励式変換器と、電圧検出器と、電流検出器と、制御装置とを備える。自励式変換器は、複数の相を有する電力系統に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子を含む。電圧検出器は、電力系統の系統電圧を検出する。電流検出器は、電力系統と自励式変換器との間に流れる電流を検出する。制御装置は、スイッチング素子を制御することにより、自励式変換器から電力系統に出力される無効電流を制御する。制御装置は、無効電流検出部と、電圧制御部と、第1の基準生成部と、第2の基準生成部と、選択部と、信号生成部とを含む。無効電流検出部は、電流検出器により検出された電流に基づいて、無効電流を検出する。電圧制御部は、電圧検出器により検出された系統電圧に基づいて、系統電圧が所定の電圧に追従するように、無効電流の電流基準を生成する。第1の基準生成部は、無効電流検出部により検出された無効電流が電流基準に追従するように、自励式変換器から出力される出力電圧の第1の電圧基準を生成する。第2の基準生成部は、無効電流の値が所定値となるように、自励式変換器から出力される出力電圧の第2の電圧基準を生成する。選択部は、第1および第2の電圧基準のうちの最大値を選択する。信号生成部は、選択部によって選択された電圧基準に基づいて、スイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成する。
本発明の他の局面に従うと、自励式無効電力補償装置であって、自励式変換器と、電圧検出器と、電流検出器と、制御装置とを備える。自励式変換器は、複数の相を有する電力系統に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子を含む。電圧検出器は、電力系統の系統電圧を検出する。電流検出器は、電力系統と自励式変換器との間に流れる電流を検出する。制御装置は、スイッチング素子を制御することにより、自励式変換器から電力系統に出力される無効電流を制御する。制御装置は、無効電流検出部と、電圧制御部と、第1の基準生成部と、第2の基準生成部と、選択部と、信号生成部とを含む。無効電流検出部は、電流検出器により検出された電流に基づいて、無効電流を検出する。電圧制御部は、電圧検出器により検出された系統電圧に基づいて、系統電圧が所定の電圧に追従するように、無効電流の電流基準を生成する。第1の基準生成部は、無効電流検出部により検出された無効電流が電流基準に追従するように、自励式変換器から出力される出力電圧の第1の電圧基準を生成する。第2の基準生成部は、無効電流の挙動が変化するように、自励式変換器の出力電圧の第2の電圧基準を生成する。選択部は、系統電圧が過電圧しきい値を下回る場合には、第1および第2の電圧基準のうちの第1の電圧基準を選択する一方、系統電圧が過電圧しきい値を上回る場合には、第2の電圧基準を選択する。信号生成部は、選択部によって選択された電圧基準に基づいて、スイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成する。
この発明によれば、電力系統の過電圧を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。 自励式変換器1の回路図である。 電圧指令演算部19の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。 本発明の実施の形態3に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。 本発明の実施の形態4に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。 図6の出力選択部30の構成を示す機能ブロック図である。 通常のフィードフォワード制御の実行時に系統過電圧が生じた場合の電圧および電流の波形を示す模式図である。 実施の形態4による制御の実行時に系統過電圧が生じた場合の電圧および電流の波形を示す模式図である。 実施の形態4の変形例に従う自励式無効電力補償装置の構成図である。 本発明の実施の形態5に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。 実施の形態5による制御の実行時に系統過電圧が生じた場合における電圧および電流の波形を示す模式図である。 実施の形態5の変形例に従う自励式無効電力補償装置の構成図である。
符号の説明
1 自励式変換器、2 変換器用変圧器、3 電力系統、4 電圧検出器、5 電流検出器、10,10A−10F 制御装置、11 振幅検出部、12 無効電流検出部、13 電圧指令生成部、14,16 減算器、15 電圧制御部、17 無効電流制御部、18,18A 無効電流指令生成部、19,19A 電圧指令演算部、20,20A 最大値選択部、21 ゲートパルス発生部、22 不感帯回路、23 加算器、24 過電圧/過電流判定部、25 指令回路、30,40 出力選択部、100,100A−100F 自励式無効電力補償装置、191 比較部、192 演算回路、193 電圧設定部、194 スイッチ回路、301 選択制御部、302 選択回路、C1 コンデンサ、D1−D6 ダイオード、Q1−Q6 スイッチング素子。
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中における同一または相当部分には同一の符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。
図1を参照して、自励式無効電力補償装置100は、自励式変換器1と、電圧検出器4と、電流検出器5と、制御装置10とを備える。
自励式変換器1は、自己消弧型のスイッチング素子を含み、変換器用変圧器2を介して電力系統3に接続される。図2に示すように、自励式変換器1は、スイッチング素子Q1〜Q6と、ダイオードD1〜D6と、コンデンサC1とを含む。スイッチング素子Q1〜Q6はたとえばGTO(Gate Turn Off thyristor)であるが、自己消弧型のスイッチング素子であればこれに限定されるものではない。ダイオードをD1〜D6はスイッチング素子Q1〜Q6にそれぞれ逆並列接続される。スイッチング素子Q1〜Q6の各々には制御装置10から駆動信号(ゲートパルス信号)が供給される。スイッチング素子Q1〜Q6は駆動信号に応じてスイッチング動作を行ない、直流電力を交流電力に変換して電力系統に供給する。コンデンサC1はその直流電力の変動を平滑化する。
電圧検出器4は、電力系統3の電圧(系統電圧)を検出する。電圧検出器4によって検出された電圧はフィードバック電圧として制御装置10に与えられる。同様に、自励式変換器1の出力電流は、電流検出器5によって検出され、フィードバック電流として制御装置10に与えられる。
次に、制御装置10の構成について説明する。制御装置10は、振幅検出部11と、無効電流検出部12と、電圧指令生成部13と、減算器14,16と、電圧制御部15と、無効電流制御部17と、無効電流指令生成部18と、電圧指令演算部19と、最大値選択部20と、ゲートパルス発生部21とを含む。
振幅検出部11は、電圧検出器4によって検出された系統電圧の振幅値Vsを算出することによって振幅値Vsを検出し、その算出した(検出した)振幅値Vsを減算器14に与える。電力系統3はu相、v相、w相からなる。u相、v相、w相の電圧をそれぞれVu,Vv,Vwとすると、振幅検出部11は以下の式に基づいて振幅値Vsを算出する。
Vs=(Vu+Vv+Vw1/2
電圧指令生成部13は、振幅値Vsの指令値としての電圧指令Vrefを生成して出力する。電圧指令Vrefは振幅値Vsの基準値に対応し、その値は一定である。なお、電圧指令Vrefにより示される電圧は、本発明における「所定の電圧」に対応する。
減算器14は、電圧指令Vrefから振幅値Vsを減算することにより偏差ΔVを算出して、その偏差ΔVを電圧制御部15に与える。
電圧制御部15はPI制御を行なう演算器として構成される。電圧制御部15は入力された偏差ΔVを小さくするための電流基準Irefを演算して、その電流基準Irefを出力する。この電流基準Irefは、自励式変換器1より出力される無効電流Iqの基準値に対応する。
無効電流検出部12は、電流検出器5によって検出された自励式変換器1の出力電流に基づいて、自励式変換器1から出力される無効電流Iqを検出する。具体的には、無効電流検出部12は、電流検出器5により検出されたu相電流、v相電流およびw相電流を3相/2相変換することによって無効電流Iqを検出する。
減算器16は電流基準Irefから無効電流Iqを減算することにより偏差ΔIを算出して、その偏差ΔIを無効電流制御部17に与える。無効電流制御部17は、PI制御を行なう演算器として構成される。無効電流制御部17は入力された偏差ΔIを小さくするための電圧基準Vi1を演算して、その電圧基準Vi1を出力する。
無効電流指令生成部18は、電流指令Iqrefを生成して電圧指令演算部19に出力する。電流指令Iqrefは、たとえば自励式変換器1から電力系統3に出力可能な最大の遅れ無効電流として予め定められる。
電圧指令演算部19は、振幅検出部11から振幅値Vsを受けるとともに、無効電流指令生成部18から電流指令Iqrefを受ける。そして、電圧指令演算部19は、系統電圧が過電圧になった場合に電流指令Iqrefに基づいて電圧基準Vi2を演算し、その電圧基準Vi2を最大値選択部20に出力する。
図3は、電圧指令演算部19の構成を示す機能ブロック図である。図3を参照して、電圧指令演算部19は、比較部191と、演算回路192と、電圧設定部193と、スイッチ回路194とを含む。
比較部191は、系統電圧の振幅値Vsとしきい値Vthとを比較する。そして比較部191は、振幅値Vsがしきい値Vthよりも大きい場合に、スイッチ回路194をオンするための信号を出力する。しきい値Vthは系統電圧が過電圧か否かを判定するための値として予め設定される。
演算回路192は、振幅値Vsおよび電流指令Iqrefに基づいて、無効電流検出部12によって検出された無効電流Iqが電流指令Iqrefに追従するための電圧基準Vi2を生成して出力する。電圧設定部193は、しきい値Vthを比較部191に出力する。
図1に戻り、最大値選択部20は電圧基準Vi1,Vi2のうちの大きい方を選択して、その選択した電圧基準Vi(ViはVi1,Vi2のいずれか)をゲートパルス発生部21に与える。ゲートパルス発生部21は、たとえばPWM(Pulse Width Modulation)制御に従って、自励式変換器1がその電圧基準Viに相当する電圧を出力するためのゲートパルス信号を自励式変換器1(スイッチング素子Q1〜Q6)に供給する。
次に、実施の形態1に係る自励式無効電力補償装置100の動作について説明する。電圧基準Vi1は、電圧制御部15を制御器とする電圧フィードバック制御系に無効電流制御部17を制御器とする電流マイナーループ制御を加えた制御系の出力として得られる。一方、無効電流指令生成部18からの電流指令Iqrefと振幅検出部11からの振幅値Vsとが電圧指令演算部19に入力されて、無効電流Iqを電流指令Iqrefに等しくするための自励式変換器1の電圧基準として電圧基準Vi2が算出される。
ここで、電力系統3に事故が生じ、その事故が除去された直後に系統電圧が大きく上昇したとする。電圧基準Vi1に基づく自励式変換器1の制御、すなわちフィードバック制御によれば応答遅れが生じるため、自励式変換器1の出力電圧を系統電圧の変化に追従して上昇させることが困難となる。したがってフィードバック制御のみの場合、系統電圧と自励式変換器1の交流出力電圧との差が大きくなり、自励式変換器1に大きな電流が流入する。自励式変換器1に過電流が流れた場合には自励式変換器1の保護のために自励式変換器1を停止しなければならない。
これに対し、電圧指令演算部19は、自励式変換器1が所定の遅れ無効電流(Iqref)を流すことができるよう電圧基準Vi2を生成する。系統電圧が大きく上昇している状態においては、電圧基準Vi2は電圧基準Vi1より高くなるように、電圧基準Vi2(電流指令Iqref)が定められる。したがって最大値選択部20は電圧基準Viとして電圧基準Vi2を選択する。
この結果、自励式変換器1は所定の遅れ無効電流を流すことができるので、自励式変換器1から出力される交流電圧と系統電圧との差を小さくできる。これにより無効電流Iqの絶対値の増加を抑制できる。したがって、実施の形態1によれば自励式変換器1の過電流を回避しつつ電力系統3の過電圧を抑制できる。
電力系統3の過電圧が抑制されることにより、フィードバック制御系は、電圧基準Vi1を系統電圧の変化に追従して変化させることができる。この状態では、電圧基準Vi1が電圧基準Vi2よりも大きくなる。したがって最大値選択部20によって電圧基準Vi1が選択される。この結果、通常の制御(フィードバック制御)が行なわれる。
なお、図3に示した構成によれば、電圧指令演算部19は、振幅値Vsがしきい値Vthを超えたときに電圧基準Vi2を出力するよう構成される。ただし、電圧指令演算部19の構成は図3に示した構成に限定されない。電圧指令演算部19は、振幅値Vsの大きさにかかわらず、振幅値Vsおよび電流指令Iqrefに基づいて電圧基準Vi2を生成してもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、電力系統の事故除去直後のような過電圧が生じやすい状態において、電力系統の過電圧を抑制することができる。さらに実施の形態1によれば、電力系統の事故除去直後における自励式変換器1の過電流も回避することができる。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。
図4を参照して、自励式無効電力補償装置100Aは、制御装置10に代えて制御装置10Aを備える点において図1に示す自励式無効電力補償装置100と異なる。制御装置10Aは、不感帯回路22および加算器23をさらに備える点において制御装置10と異なる。なお、自励式無効電力補償装置100Aの他の部分は、自励式無効電力補償装置100の対応する部分の構成と同様であるので、以後の説明は繰返さない。不感帯回路22および加算器23は、本発明の「電圧基準補正部」を構成する。
不感帯回路22は、入力される振幅値Vsが所定値より小さければその振幅値Vsをそのまま出力する。一方、不感帯回路22は、振幅値Vsが上記所定値よりも大きい場合には振幅値Vsに代えて0を出力する。この所定値は、系統電圧が過電圧か否かを判定するための値として予め設定される。したがって、所定値として上記のしきい値Vthを用いることができる。
加算器23は、最大値選択部20によって選択された電圧基準に不感帯回路22の出力値(Vsまたは0)を加算し、その加算結果として得られる電圧基準Viをゲートパルス発生部21に与える。
実施の形態2では、振幅検出部11で検出された振幅値Vsを加算器23で加算することによりフィードフォワード制御を実行する。これによってフィードバック制御系の応答遅れを補償できるので、系統電圧の変化に対応して自励式変換器1から出力される無効電流を変化させることができる。
しかしながら上記フィードフォワード制御が系統事故の除去直後にも実行された場合、自励式変換器1は電力系統3の過電圧に対抗するように過電圧を出力する。したがって自励式無効電力補償装置の過電圧抑制効果が低下する。
実施の形態2においては、系統過電圧が生じた場合に振幅値Vsが所定値よりも大きくなるため、不感帯回路22からは0が出力される。この結果、不感帯回路22および加算器23によるフィードフォワード制御が実質的に実行されなくなる。さらに電圧指令演算部19からの電圧基準Vi2が最大値選択部20により選択され、この電圧基準が電圧基準Viとしてゲートパルス発生部21に与えられる。したがって実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、系統過電圧の発生時において自励式変換器1が所定の遅れ無効電流を流すことができる。すなわち実施の形態2によれば電力系統の過電圧を抑制することができるとともに自励式変換器1の過電流を回避できる。
一方、系統電圧が過電圧でない場合には、不感帯回路22および加算器23によって補正された電圧基準Viが出力されるので、通常のフィードフォワード制御を行なうことができる。これにより、系統電圧が比較的急峻に変化した場合においても自励式変換器1に過電流が発生することを抑制できるので、自励式変換器1を停止させることなく系統電圧を制御できる。
なお、図4に示す構成では、加算器23を最大値選択部20の出力側に設けることにより電圧基準Viが補正されている。ただし、加算器23を無効電流制御部17の出力側に設けることによって電圧基準Vi1を補正してもよい。この場合にも上記した効果と同様の効果を得ることができる。
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の形態3に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。
図5を参照して、自励式無効電力補償装置100Bは、制御装置10Aに代えて制御装置10Bを備える点において図4の自励式無効電力補償装置100Aと異なる。制御装置10Bは、最大値選択部20に代えて最大値選択部20Aを備える点、および、過電圧/過電流判定部24と指令回路25とをさらに備える点において、制御装置10Aと異なる。自励式無効電力補償装置100Bの他の部分の構成については自励式無効電力補償装置100Aの対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
過電圧/過電流判定部24は、電力系統3の各相(u相、v相、w相)の瞬時電圧と瞬時電流とを検出する。そして、過電圧/過電流判定部24は、いずかの相電圧または相電流の瞬時検出値が所定値を超えたときにトリガ信号Trを生成して出力する。指令回路25は、トリガ信号Trに応じて、予め設定された電圧基準Vi3を出力する。電圧基準Vi3は電圧基準Vi2より大きい。なお、電圧基準Vi3は自励式変換器1の最大出力電圧に設定されていることが好ましい。
系統電圧が極めて短時間で上昇して過電圧と判定されるしきい値を超えた場合、指令回路25は過電圧/過電流判定部24からのトリガ信号Trに応じて電圧基準Vi3を出力する。この場合、最大値選択部20Aは電圧基準Vi1,Vi2,Vi3の中から電圧基準Vi3を選択する。これにより自励式変換器1は電圧基準Vi3により定められた電圧(最大出力電圧)を出力する。よって自励式変換器1は系統過電圧を速やかに抑制するように無効電力を出力することができる。なお、自励式無効電力補償装置100Bの他の動作については、実施の形態2に係る自励式無効電力補償装置100Aの動作と同様であるので、以後の説明は繰返さない。
以上のように、実施の形態3によれば、極めて短時間に系統電圧が上昇した場合においても速やかに過電圧を抑制するための制御を実行することができる。
なお、図5に示した構成では、制御装置10Bは、電圧指令演算部19および指令回路25の両方を備えている。ただし電圧指令演算部19を省略して指令回路25のみを備えた構成によっても上記の効果を得ることができる。
[実施の形態4]
図6は、本発明の実施の形態4に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。
図6を参照して、自励式無効電力補償装置100Cは、制御装置10に代えて制御装置10Cを備える点において図1の自励式無効電力補償装置100と異なる。制御装置10Cは、無効電流指令生成部18、電圧指令演算部19、最大値選択部20に代えて、無効電流指令生成部18A、電圧指令演算部19Aおよび出力選択部30をそれぞれ備える点において、制御装置10と異なる。自励式無効電力補償装置100Cの他の部分の構成については自励式無効電力補償装置100の対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
無効電流指令生成部18Aは、無効電流指令として、遅れ100%の無効電流指令(電流指令Iqmx)を出力する。電圧指令演算部19Aは、この電流指令Iqmxに基づいて電圧基準Vi4を生成し、その電圧基準Vi4を出力する。出力選択部30は、振幅値Vsおよび無効電流Iqに基づいて、電圧基準Vi1,Vi4のいずれか一方を選択し、その選択した電圧基準を電圧基準Viとして出力する。
図7は、図6の出力選択部30の構成を示す機能ブロック図である。図7を参照して、出力選択部30は、選択制御部301と、選択回路302とを含む。選択制御部301は、振幅値Vsおよび無効電流Iqに基づいて、電圧基準Vi1,Vi4のいずれを電圧基準Viとして出力するかを判定し、その判定結果に基づいて選択回路302を制御する。選択回路302は、選択制御部301の制御に従って、電圧基準Vi1,Vi4のいずれか一方を電圧基準Viとして出力する。本実施の形態では、選択制御部301は、たとえば振幅値Vsが所定値を超えたときに電圧基準Viとして電圧基準Vi4を選択するように選択回路302を制御する。この所定値は上記のしきい値Vthとしてもよい。
次に、実施の形態4に係る自励式無効電力補償装置100Cの動作について説明する。
図8は、通常のフィードフォワード制御の実行時に系統過電圧が生じた場合の電圧および電流の波形を示す模式図である。
図8を参照して、時刻t1は、系統事故(たとえば地絡とする)が生じた時刻である。この場合、振幅値Vsは通常の値よりも大きく低下する。
時刻t2は、系統事故が除去されたときの時刻である。図8は、系統事故の除去直後に振幅値Vsが通常の値よりも大きく上昇した状態を示している。減算器14より出力される偏差ΔVは電圧指令Vrefと振幅値Vsとの差であるので、振幅値Vsの低下時には上昇し、振幅値Vsの上昇時には低下する。したがって、電力系統の過電圧が生じると、偏差ΔVは大きく低下し、過電圧が抑制されるに従って元の値に戻る。
無効電流検出部12によって検出された無効電流Iqは、偏差ΔVと同様に、振幅値Vsの低下時に上昇し、振幅値Vsの上昇時に低下する。なお無効電流Iqが正のときには自励式変換器1から電力系統3に無効電流が出力され、無効電流Iqが負のときには、電力系統3から自励式変換器1に無効電流が流入される。
電力系統3の過電圧を抑制するためには、無効電流Iqの立上がり時間および立下がり時間をできるだけ短くすることが好ましい。すなわち、波形Aに示すように、無効電流Iqの波形は矩形波であることが好ましい。しかしながら、無効電流制御部17の応答遅れによって、無効電流Iqは波形Bに示すように変化する。
図9は、実施の形態4による制御の実行時に系統過電圧が生じた場合の電圧および電流の波形を示す模式図である。図9に示すように、時刻t2において振幅値Vsが所定のしきい値Vthを超える。すなわち電力系統3の過電圧が生じる。この場合、出力選択部30は、電圧基準Viとして電圧基準Vi4を選択する。
電圧基準Vi4は、無効電流指令生成部18Aから出力された電流指令Iqmx(遅れ100%の無効電流)に基づいて生成されたものである。したがって、通常のフィードバック制御によって無効電流Iqを変化させる場合に比較して無効電流Iqの応答を速くすることができる。この結果、波形Cに示すように無効電流Iqの波形の立下り時間を短くことができるので、振幅値Vsの大幅な上昇を抑制することができる。
また、自励式変換器1の過電流保護のため、変換器用変圧器2のインピーダンスが大きい場合がある。変換器用変圧器2のインピーダンスを大きくすることによって、系統電圧が大きく上昇しても自励式変換器1に流れ込む電流を小さくできる。したがって自励式変換器1を過電流から保護できる。しかしながら、変換器用変圧器2のインピーダンスが大きいために自励式変換器1に流入する電流が少なくなった場合、系統電圧の上昇が促進される可能性がある。このような場合には、自励式変換器1に流入する電流を大きくすることで電力系統の過電圧を抑制することが好ましい。
図9に示すように、実施の形態4では系統事故の除去直後から短時間のうちに無効電流Iqを負側に大きく変化させる。これによって、自励式変換器1に流入する電流を増やすことができる。したがって変換器用変圧器2のインピーダンスが大きい場合においても電力系統の過電圧を効果的に抑制することができる。
このように実施の形態4においては、系統電圧が無効電流Iqの絶対値が増加するように電圧基準Viを生成する。言い換えると、実施の形態4においては、無効電流Iqの絶対値の時間変化率が次第に大きくなるように電圧基準が生成される。一方、実施の形態1から3においては、無効電流Iqの絶対値が低下するように電圧基準Viが生成される。言い換えると実施の形態1から3においては、無効電流Iqの絶対値の時間変化率が次第に小さくなるように電圧基準が生成される。この点において実施の形態4は実施の形態1から3と異なる。
なお、図6に示す構成においては、出力選択部30は無効電流制御部17および電圧指令演算部19Aの出力側に設けられる。すなわち出力選択部30は、複数の電圧基準の中から1つの電圧基準を選択する。ただし、出力選択部30の機能はこのように限定されるものではない。
図10は、実施の形態4の変形例に従う自励式無効電力補償装置の構成図である。
図10を参照して、自励式無効電力補償装置100Dは、制御装置10Cに代えて制御装置10Dを備える点において図6に示す自励式無効電力補償装置100Cと異なる。制御装置10Dは、減算器16および無効電流指令生成部18Aの出力側に出力選択部30が配置され、出力選択部30の出力側に無効電流制御部17が配置される点において制御装置10Cと異なる。図10に示す構成においては、出力選択部30は振幅値Vsおよび無効電流Iqに基づいて、減算器16の出力(偏差ΔI)および電流指令Iqmxのいずれか一方を選択して出力する。無効電流制御部17は、出力選択部30から出力された無効電流指令に従って電圧基準Viを生成して出力する。
図10に示した構成によれば、電圧指令演算部19Aが不要となるので制御装置の構成を簡素化することが可能となる。
[実施の形態5]
図11は、本発明の実施の形態5に係る自励式無効電力補償装置の構成図である。
図11を参照して、自励式無効電力補償装置100Eは、制御装置10Cに代えて制御装置10Eを備える点において図6に示す自励式無効電力補償装置100Cと異なる。制御装置10Eは、無効電流指令生成部18および電圧指令演算部19を備える点、および出力選択部30に代えて出力選択部40を備える点において制御装置10Cと異なる。なお、自励式無効電力補償装置100Eの他の部分の構成は自励式無効電力補償装置100Cの対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
出力選択部40は、振幅値Vsおよび無効電流Iqに応じて、電圧基準Vi1,Vi2,Vi4のいずれか1つを電圧基準Viとして選択する。
実施の形態1から3に係る制御装置では、系統電圧が大きく上昇する場合において、電力系統3から自励式変換器1に流れ込む電流が少なくなるように自励式変換器1を制御する。しかしながら変換器用変圧器2のインピーダンスが大きい場合、電力系統3から自励式変換器1に流入する電流を速やかに大きくすることが困難となる。これに対し、実施の形態4では、電力系統3から自励式変換器1に流入する電流を増大させることによって電力系統3の過電圧を防ぐことが可能になる。
実施の形態5においては、出力選択部40が無効電流Iqの挙動に応じて、電力系統3から自励式変換器1への電流を増加させるか減少させるかを決定する。これにより電力系統3の状況に応じて、電力系統3の過電圧を適切に抑制できる。すなわち実施の形態5による制御は、実施の形態1の制御および実施の形態4の制御を組み合わせたものに対応する。
図12は、実施の形態5による制御の実行時に系統過電圧が生じた場合における電圧および電流の波形を示す模式図である。図12に示す時刻t1,t2は、図8および図9の時刻t1,t2にそれぞれ対応する。
図12に示すように、時刻t2において振幅値Vsが所定のしきい値Vthを上回る。したがって出力選択部40は、電力系統の過電圧が生じたと判定する。
出力選択部40は、無効電流Iqの挙動に基づいて無効電流Iqの変化量(低下量)を大きくするか、またはその変化量を小さくするかを判定する。振幅値Vsがしきい値Vthを超えた後も上昇を続け、かつ無効電流Iqの絶対値がしきい値Ith1の絶対値よりも小さい場合、出力選択部40は無効電流Iqの変化量を増加させるための制御を実行する。すなわち、出力選択部40は電圧基準ViとしてVi4を選択する。これによって、無効電流Iqの波形は、波形E1から波形E2に変化する。すなわち無効電流Iqの時間変化率が次第に大きくなる。この結果、電力系統3から自励式変換器1に流入する電流が増大する。
一方、振幅値Vsがしきい値Vthを超えた後も上昇を続け、かつ無効電流Iqの絶対値がしきい値Ith2の絶対値より大きい場合、出力選択部40は電圧基準Viとして電圧基準Vi2を選択する。この場合、出力選択部40は無効電流Iqの低下量を小さくするための制御を実行する。すなわち出力選択部40は、電圧基準として電圧基準Vi2を選択する。これによって、無効電流Iqの波形は、波形F1から波形F2に変化する。すなわち、無効電流Iqの時間変化率が次第に小さくなる。この結果、電力系統3から自励式変換器1に流入する電流が減少する。なお、しきい値Ith2の絶対値は、本発明の「所定の第1のしきい値」に対応し、しきい値Ith1の絶対値は、本発明の「所定の第2のしきい値」に対応する。
上記した出力選択部40の制御は、たとえば時刻t2から所定時間が経過した後に開始される。また、無効電流Iqの値がしきい値Ith1と、しきい値Ith2との間にある場合には、出力選択部40は電圧基準としてVi1を選択する。すなわちこの場合には通常の電圧制御(フィードバック制御)が行なわれる。
以上のように、実施の形態5によれば、無効電流Iqの挙動に応じた過電圧抑制制御を行なうことができる。
なお、図11に示した構成においては、出力選択部40は無効電流制御部17、電圧指令演算部19および電圧指令演算部19Aの出力側に配置される。しかしながら、出力選択部40の機能は複数の電圧基準のいずれか1つを選択するものと限定されるものではない。
図13は、実施の形態5の変形例に従う自励式無効電力補償装置の構成図である。
図13を参照して、自励式無効電力補償装置100Fは、制御装置10Eに代えて制御装置10Fを備える点において図11の自励式無効電力補償装置100Eと異なる。制御装置10Fは電圧指令演算部19,19Aが設けられていない点において、制御装置10Eと異なる。さらに、制御装置10Fは出力選択部40が減算器16、無効電流指令生成部18,18Aの出力側に設けられる点および無効電流制御部17が出力選択部40の出力側に設けられる点において制御装置10Eと異なる。なお、自励式無効電力補償装置100Fの他の部分の構成は、自励式無効電力補償装置100Eの対応する部分の構成と同様であるので以後の説明は繰返さない。
図13に示した構成によれば、出力選択部40は振幅値Vsおよび無効電流Iqに基づいて、偏差ΔI、無効電流指令Iqref,Iqmxのいずれか1つを選択して無効電流制御部17に出力する。無効電流制御部17は出力選択部40から出力された電流指令に基づいて電圧基準Viを生成し、その電圧基準Viをゲートパルス発生部21に出力する。
出力選択部40による電流指令(ΔI,Iqref,Iqmx)の制御は、図12に示す制御と同様である。すなわち出力選択部40は、振幅値Vsおよび無効電流Iqの挙動に基づいて、ΔI,Iqref,Iqmxのいずれか1つを選択する。この変形例によれば電圧指令演算部19,19Aが不要となるので制御装置の構成を簡素化することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (10)

  1. 複数の相を有する電力系統(3)に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子(Q1−Q6)を含む自励式変換器(1)と、
    前記電力系統(3)の系統電圧を検出する電圧検出器(4)と、
    前記電力系統(3)と前記自励式変換器(1)との間に流れる電流を検出する電流検出器(5)と、
    前記スイッチング素子(Q1−Q6)を制御することにより、前記自励式変換器(1)から前記電力系統(3)に出力される無効電流(Iq)を制御する制御装置(10,10A,10B)とを備え、
    前記制御装置(10,10A,10B)は、
    前記電流検出器(5)により検出された前記電流に基づいて、前記無効電流(Iq)を検出する無効電流検出部(12)と、
    前記電圧検出器(4)により検出された前記系統電圧に基づいて、前記系統電圧が所定の電圧(Vref)に追従するように、前記無効電流(Iq)の電流基準(Iref)を生成する電圧制御部(15)と、
    前記無効電流検出部(12)により検出された前記無効電流(Iq)が前記電流基準(Iref)に追従するように、前記自励式変換器(1)から出力される出力電圧の第1の電圧基準(Vi1)を生成する第1の基準生成部(17)と、
    前記無効電流(Iq)の値が所定値となるように、前記自励式変換器(1)から出力される前記出力電圧の第2の電圧基準を生成する第2の基準生成部(18,19)と、
    前記第1および第2の電圧基準のうちの最大値を選択する選択部(20,20A)と、
    前記選択部(20,20A)によって選択された電圧基準(Vi)に基づいて、前記スイッチング素子(Q1−Q6)を駆動するための駆動信号を生成する信号生成部(21)とを含む、自励式無効電力補償装置。
  2. 前記制御装置(10B)は、
    前記複数の相の少なくとも1つの相における電圧値および電流値のいずれかが基準値を上回ったことを検出したときに、前記第2の電圧基準(Vi2)よりも大きい第3の電圧基準(Vi3)を出力する第3の基準生成部(25)をさらに含み、
    前記選択部(20A)は、前記第1から第3の電圧基準(Vi1,Vi2,Vi3)のうちの最大値を選択する、請求項1に記載の自励式無効電力補償装置。
  3. 前記第2の基準生成部(18,19)は、
    前記無効電流(Iq)の値を前記所定値に設定するための電流指令(Iqref)を生成する電流指令生成部(18)と、
    前記系統電圧が過電圧判定しきい値を超えたときに、前記電流指令(Iqref)に基づいて前記第2の電圧基準(Vi2)を生成する電圧指令演算部(19)とを含む、請求項1に記載の自励式無効電力補償装置。
  4. 複数の相を有する電力系統(3)に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子(Q1−Q6)を含む自励式変換器(1)と、
    前記電力系統(3)の系統電圧を検出する電圧検出器(4)と、
    前記電力系統(3)と前記自励式変換器(1)との間に流れる電流を検出する電流検出器(5)と、
    前記スイッチング素子(Q1−Q6)を制御することにより、前記自励式変換器(1)から前記電力系統(3)に出力される無効電流(Iq)を制御する制御装置(10B)とを備え、
    前記制御装置(10B)は、
    前記電流検出器(5)により検出された前記電流に基づいて、前記無効電流(Iq)を検出する無効電流検出部(12)と、
    前記電圧検出器(4)により検出された前記系統電圧に基づいて、前記系統電圧が所定の電圧(Vref)に追従するように、前記無効電流(Iq)の電流基準(Iref)を生成する電圧制御部(15)と、
    前記無効電流検出部(12)により検出された前記無効電流(Iq)が前記電流基準(Iref)に追従するように、前記自励式変換器(1)から出力される出力電圧の第1の電圧基準(Vi1)を生成する第1の基準生成部(17)と、
    前記複数の相の少なくとも1つの相における電圧値および電流値のいずれかが基準値を上回ったことを検出したときに、所定の第2の電圧基準(Vi3)を出力する第2の基準生成部(25)と、
    前記第1および第2の電圧基準(Vi1,Vi2)のうち最大値を選択する選択部(20A)と、
    前記選択部(20A)により選択された電圧基準(Vi)に基づいて、前記スイッチング素子(Q1−Q6)を駆動するための駆動信号を生成する信号生成部(21)とを含む、自励式無効電力補償装置。
  5. 前記制御装置(10A,10B)は、
    前記系統電圧が過電圧判定しきい値より小さい場合には、前記第1の電圧基準(Vi1)および前記選択された電圧基準(Vi)のいずれか一方の値に、前記電圧検出器(4)により検出された前記系統電圧の値を加算する一方、前記系統電圧が前記過電圧判定しきい値より大きい場合には、前記一方の値に0を加算する電圧基準補正部(22,23)をさらに含む、請求項1ら4のいずれか1項に記載の自励式無効電力補償装置。
  6. 電力系統(3)に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子(Q1−Q6)を含む自励式変換器(1)と、
    前記電力系統(3)の系統電圧を検出する電圧検出器(4)と、
    前記電力系統(3)と前記自励式変換器(1)との間に流れる電流を検出する電流検出器(5)と、
    前記スイッチング素子(Q1−Q6)を制御することにより、前記自励式変換器(1)から前記電力系統(3)に出力される無効電流(Iq)を制御する制御装置(10,10A−10C,10E)とを備え、
    前記制御装置(10,10A−10C,10E)は、
    前記電流検出器(5)により検出された前記電流に基づいて、前記無効電流(Iq)を検出する無効電流検出部(12)と、
    前記電圧検出器(4)により検出された前記系統電圧に基づいて、前記系統電圧が所定の電圧(Vref)に追従するように、前記無効電流(Iq)の電流基準(Iref)を生成する電圧制御部(15)と、
    前記無効電流検出部(12)により検出された前記無効電流(Iq)が前記電流基準(Iref)に追従するように、前記自励式変換器(1)から出力される出力電圧の第1の電圧基準を生成する第1の基準生成部(17)と、
    前記無効電流(Iq)の挙動が変化するように、前記自励式変換器(1)の前記出力電圧の第2の電圧基準を生成する第2の基準生成部(18,19,18A,19A)と、
    前記系統電圧が過電圧しきい値を下回る場合には、前記第1および第2の電圧基準のうちの前記第1の電圧基準を選択する一方、前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回る場合には、前記第2の電圧基準を選択する選択部(20,20A,30,40)と、
    前記選択部(20,20A,30,40)により選択された電圧基準(Vi)に基づいて、前記スイッチング素子(Q1−Q6)を駆動するための駆動信号を生成する信号生成部(21)とを含む、自励式無効電力補償装置。
  7. 前記第2の基準生成部(18,19)は、前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回った後の前記無効電流(Iq)の絶対値の時間変化率が次第に小さくなるように、前記第2の電圧基準(Vi2)を生成する、請求項6に記載の自励式無効電力補償装置。
  8. 前記第2の基準生成部(18A,19A)は、前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回った後の前記無効電流(Iq)の絶対値の時間変化率が次第に大きくなるように、前記第2の電圧基準(Vi4)を生成する、請求項6に記載の自励式無効電力補償装置。
  9. 前記第2の基準生成部(18,19)は、前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回った後の前記無効電流(Iq)の絶対値の時間変化率が次第に小さくなるように、前記第2の電圧基準(Vi2)を生成し、
    前記制御装置(40)は、
    前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回った後の前記無効電流(Iq)の前記絶対値の時間変化率が次第に大きくなるように第3の電圧基準(Vi4)を生成する第3の基準生成部(18A,19A)をさらに含み、
    前記選択部(40)は、前記系統電圧が前記過電圧しきい値よりも大きく、かつ前記無効電流(Iq)の前記絶対値が所定の第1のしきい値より大きい場合には、前記第2の電圧基準(Vi2)を選択し、前記系統電圧が前記過電圧しきい値よりも大きく、かつ前記無効電流(Iq)の前記絶対値が所定の第2のしきい値より小さい場合には、前記第3の電圧基準(Vi4)を選択し、
    前記第2のしきい値の絶対値は、前記第1のしきい値の絶対値よりも小さい、請求項6に記載の自励式無効電力補償装置。
  10. 電力系統(3)に接続され、かつ自己消弧型のスイッチング素子(Q1−Q6)を含む自励式変換器(1)と、
    前記電力系統(3)の系統電圧を検出する電圧検出器(4)と、
    前記電力系統(3)と前記自励式変換器(1)との間に流れる電流を検出する電流検出器(5)と、
    前記スイッチング素子(Q1−Q6)を制御することにより、前記自励式変換器(1)から前記電力系統(3)に出力される無効電流(Iq)を制御する制御装置(10F)とを備え、
    前記制御装置(10F)は、
    前記電流検出器(5)により検出された前記電流に基づいて、前記無効電流(Iq)を検出する無効電流検出部(12)と、
    前記電圧検出器(4)により検出された前記系統電圧に基づいて、前記系統電圧が所定の電圧(Vref)に追従するように、前記無効電流(Iq)の電流基準(Iref)を生成する電圧制御部(15)と、
    前記電流基準(Iref)と前記無効電流検出部(12)により検出された前記無効電流(Iq)との偏差を電流指令として算出する減算部(16)と、
    前記系統電圧が過電圧しきい値を上回った後の無効電流(Iq)の絶対値の時間変化率が次第に小さくなるように、第1の電流指令(Iqref)を生成する第1の電流指令生成部(18)と、
    前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回った後の前記無効電流(Iq)の前記絶対値の時間変化率が次第に大きくなるように、第2の電流指令(Iqmx)を生成する第2の電流指令生成部(18A)と、
    前記系統電圧が過電圧しきい値を下回る場合には、前記第1および第2の電流指令ならびに前記偏差のうち前記偏差を選択する一方、前記系統電圧が前記過電圧しきい値を上回る場合には、前記第1および第2の電流指令のいずれかを選択する選択部(40)と、
    前記選択部により選択された電流指令に基づいて、前記自励式変換器(1)から出力される出力電圧の電圧基準(Vi)を生成する基準生成部(17)と、
    前記電圧基準(Vi)に基づいて、前記スイッチング素子(Q1−Q6)を駆動するための駆動信号を生成する信号生成部(21)とを含み、
    前記選択部(40)は、前記系統電圧が前記過電圧しきい値よりも大きく、かつ前記無効電流(Iq)の前記絶対値が所定の第1のしきい値(Ith2)より大きい場合には前記第1の電流指令を選択し、前記系統電圧が前記過電圧しきい値よりも大きく、かつ前記無効電流(Iq)の前記絶対値が所定の第2のしきい値(Ith1)より小さい場合には、前記第2の電流指令を選択し、
    前記第2のしきい値の絶対値は、前記第1のしきい値の絶対値よりも小さい、自励式無効電力補償装置。
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