JP5131966B2 - クリーニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クリーニング液を送給しながらかみそりヘッドの内部に付着する毛屑や皮脂などを洗浄する電動式のかみそりのクリーニング装置に関する。クリーニング装置は、クリーニング液を貯留するタンクと、タンク内のクリーニング液をかみそりヘッドへ強制的に送給するためのポンプを備えている。電動式のかみそりとは、電気かみそりと、バイブレーターを備えている電動式の安全かみそりなどを含む。
この種のクリーニング装置は、例えば特許文献1に公知である。そこではタンク内のクリーニング液をポンプで洗浄槽へ送給し、洗浄槽内のクリーニング液にかみそりヘッドを浸漬した状態で洗浄を行う。このように、クリーニング液を循環送給しながらかみそりヘッドの洗浄を行うクリーニング装置において、ベース上面にタンクを載置し、ポンプおよび洗浄槽が組み付けられるシャーシを、ベースに対して昇降変位可能としたクリーニング装置が先に提案されている(特許文献2)。
そこでは、シャーシプレートと、シャーシプレートの外面を覆うハウジングなどでシャーシを構成し、ベースに立設した3個のガイドポストでシャーシプレートを昇降可能に案内支持し、渦巻きばねからなるリフトばねでシャーシ全体を上向きに付勢している。リフトばねの付勢力に抗して、シャーシ全体を下方の洗浄位置でロック保持するために、シャーシロック構造を備えており、そのロック解除ボタンがハウジングの外面に露出させてある。ポンプはシャーシプレートに組み込んである。ロック解除ボタンを押し込み操作すると、シャーシロック構造がロック解除状態に切り換わって、シャーシ全体が上方の退避位置へ跳ね上る。この状態で、ベース上のタンクを取り出して、タンクやフィルターなどの洗浄を行い、あるいはクリーニング液の交換を行うことができる。
特開平8−117016号公報(段落番号0020、図1) 特表2005−518913号公報(段落番号0014、図2)
多くの場合、この種のクリーニング装置は、洗浄から乾燥にいたる一連の過程を自動運転できるようになっており、洗浄開始から乾燥終了まで放置しておくことができる。しかし、先に説明したように、昇降可能なシャーシを備えたクリーニング装置において、ハウジングの外面にロック解除ボタンが設けてあると、錯誤やいたずらなどによって、ロック解除ボタンがロック解除操作されるおそれがあり、そうした場合に不測の事態を招く。
例えば洗浄過程の途中でロック解除ボタンがロック解除操作されると、洗浄槽に汲み上げられたクリーニング液を、ベース側のタンクへ適正に戻すことが困難となり、タンク、ベースおよびこれらの周辺が、毛屑や皮脂を含む洗浄後のクリーニング液で汚損されてしまう。また、クリーニング装置の上部に電気かみそりが装着された状態においては、電気かみそりを含むクリーニング装置の重心が高くなり、転倒する危険性が高まる。仮に転倒すれば転倒のはずみでタンクが洗浄器本体から外れる虞れがある。たとえ洗浄器本体装着時にタンクからのクリーニング液がこぼれ難い構造であっても、タンクが外れた場合は、タンクに形成された給液口や還流口からクリーニング液がこぼれる虞れがある。上記従来のクリーニング装置は、電気かみそりを斜めに傾斜した倒立姿勢で、シャーシの装填部に装填するので、シャーシの左右幅が大きく、クリーニング装置の設置や収納のために大きなスペースが必要となる不利もある。
本発明の目的は、電気かみそりがクリーニング装置に装填してある状態では、昇降ロック構造がロック解除操作されるのを阻止できるようにして、錯誤やいたずらなどによる昇降ロック構造の誤作動を確実に防止できるクリーニング装置を提供することにある。また、不用意な転倒によってタンクが洗浄器本体から外れるのを防止できるクリーニング装置を提供することにある。本発明の目的は、より簡単な構造で昇降ロック構造の誤作動を防止でき、したがって、クリーニング装置の全体構造が複雑になるのを避けながら、信頼性を向上できるクリーニング装置を提供することにある。本発明の目的は、左右幅寸法を小さくしてその分だけクリーニング装置をコンパクト化して、その設置や収納のためのスペースを小さくすることにある。
本発明のクリーニング装置は、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21を備えた洗浄器本体100と、洗浄器本体100に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク19とを備えたクリーニング装置であって、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成してある。
本発明のクリーニング装置は、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21と、電気かみそりのかみそりヘッド2を受け入れるヘッドシンク22と、かみそりヘッド2にクリーニング液176を供給するポンプ36とを備えた洗浄器本体100と、洗浄器本体100に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク19とを備えたクリーニング装置であって、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成してあり、電気かみそりを装填部21に装着しない限り、ポンプ36の駆動ができないよう構成した。
洗浄器本体100は、ベース15と、ベース15に対して昇降変位するハウジング16と、ハウジング16を上昇不能にロック保持する昇降ロック構造とを含み、ハウジング16には、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21が設けられており、ハウジング16が上方の退避位置に変位した状態で、ベース15上に設けたタンク19が着脱可能となっており、昇降ロック構造は、同構造をロック解除操作するロック解除部103を含んで構成されており、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除部103によるロック解除操作が規制されるように構成してある。
ロック解除部103は装填部21に臨んで配置し、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除部103の外面を電気かみそりで覆ってロック解除操作を規制する。
昇降ロック構造は、昇降ロック構造をロック解除操作するロック解除部103と、ロック解除部103のロック解除動作を規制する規制体130を含んで構成する。規制体130は、その一部が装填部21に突出する規制解除姿勢と、その一部が装填部21から退避する規制姿勢とに変位可能に設けられて、ばね131で規制解除する向きに移動付勢する。以て、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、規制体130が電気かみそりで規制姿勢に切り換え操作されて、ロック解除部103によるロック解除動作を規制できるようにする。
ハウジング16は、下方の洗浄位置と、上方の退避位置との間を昇降変位できるよう昇降機構で支持されて、ベース15とハウジング16との間に配置した昇降ロック構造で、下方の洗浄位置においてロック保持される。ハウジング16は、ベース15に設けたガイド体73で昇降変位可能に案内支持して、昇降機構のリフトばね72で退避位置へ向かって移動付勢する。昇降ロック構造は、ベース15に設けたロック係合爪88と、ロック係合爪88と係脱するロック枠89と、ロック枠89をロック係合爪88と係合する向きに係合付勢するロックばね90と、ロック枠89をロックばね90の付勢力に抗してロック解除操作するロック解除具91を含む。ロック解除具91に、ロック解除部103を設ける。
昇降機構は、X字状に組まれた昇降リンク71で構成される左右一対のリンク対70と、ベース15またはハウジングベース16Bとリンク対70との間に配置されて、前後方向に長く折り畳まれた状態のリンク対70を上下方向に長いリフト姿勢に変位操作するリフトばね72とを備えている。各昇降リンク71の前端および後端のいずれか一方は、ベース15およびハウジングベース16Bで相対揺動可能に軸支する。他方はベース15およびハウジングベース16Bで往復スライド自在に案内支持する。
ハウジング16は、ハウジングベース16Bと、ハウジングベース16Bの外面を覆うハウジング本体16Aとで構成する。ハウジング本体16Aに、装填部21に装着した電気かみそりのかみそりヘッド2を受け入れるヘッドシンク22を設ける。ハウジングベース16Bに、タンク19内のクリーニング液176をかみそりヘッド2へ供給するポンプ36と、ロック枠89と、ロックばね90と、ロック解除具91とを組み付ける。以て、ハウジングベース16Bがロック枠89を介してロック係合爪88でロック保持された状態において、ポンプ36の吸込口40がタンク19内のクリーニング液176に浸漬され、ヘッドシンク22のドレン管43がタンク19の内部空間と連通できるようにする。
本発明においては、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成しているため、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されている状態では、洗浄器本体100からタンク19を脱することができない。したがって、電気かみそりが装着されている状態ではタンク19が位置ずれを起こすようなことはなく、クリーニング液176が洗浄器本体100内部や載置面にこぼれるのを防止できる。
本発明においては、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成してあり、さらに電気かみそりを装填部21に装着しない限り、ポンプ36の駆動ができないよう構成したため、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されている状態では、洗浄器本体100からタンク19を脱することができない。したがって、タンク19が位置ずれを起こすようなことはなく、クリーニング液176が洗浄器本体100内部や載置面にこぼれるのを防止できる。また、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されていない状態でポンプ36が駆動可能な構造の場合には、ポンプ駆動中にタンク19を脱すればクリーニング液176がタンク19の給液口や還流口から不用意にこぼれることになる。そこで、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されていない状態ではポンプ36の駆動をできないようにして、洗浄器本体100からタンク19を脱する際の不用意なこぼれを防止した。また、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されていない状態ではポンプ36の駆動ができないため、無駄にポンプ36を駆動させることはなく省電力化が図れる。
洗浄器本体100は、ベース15と、ベース15に対して昇降変位するハウジング16と、ハウジング16を上昇不能にロック保持する昇降ロック構造とを含み、ハウジング16には、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21が設けられており、ハウジング16が上方の退避位置に変位した状態で、ベース15上に設けたタンク19が着脱可能としている。そのうえで、電気かみそりをハウジング16の装填部21に装着した状態において、昇降ロック構造のロック解除部103がロック解除操作されるのを規制できるようにしているので、電気かみそりの洗浄時に、昇降ロック構造がいたずらや使用者の錯誤等によってロック状態からロック解除状態に切り換えられて、ハウジング16が退避位置へ上方移動するのを確実に防止できる。したがって、タンク18やベース15などのクリーニング装置の下部構造や載置面が、毛屑や皮脂を含む洗浄後のクリーニング液176で汚損されるのを解消できる。
ロック解除部103を装填部21に臨んで配置し、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、ロック解除部103の外面を電気かみそりで覆ってロック解除操作を規制するクリーニング装置によれば、電気かみそりを装填部21から取り外さない限りはロック解除部103を操作できないので、電気かみそりの洗浄時に、昇降ロック構造がロック解除操作されるのを確実に防止して、上記と同様にクリーニング装置の下部構造が、毛屑や皮脂を含む洗浄後のクリーニング液176で汚損されるのを解消できる。また、装填部21に装填した電気かみそりでロック解除部103の外面を覆って、ロック解除部103がロック解除操作されるのを規制するので、クリーニング装置に適合しない電気かみそりが装填部21に装填される場合であっても、昇降ロック構造がロック解除操作されるのを確実に防止できる。さらに、ロック解除操作を無効化するための専用の手段を別途設ける場合に比べて、より簡単な構造で昇降ロック構造の誤作動を防止でき、したがって全体構造が複雑になるのを避けながらクリーニング装置の信頼性を向上できる。
ロック解除部103と、ロック解除部103のロック解除動作を規制する規制体130を含む昇降ロック構造において、規制解除姿勢と規制姿勢とに変位できる規制体130をばね131で規制解除する向きに移動付勢し、電気かみそりを装填部21に装着した状態において、規制体130が電気かみそりで規制姿勢に切り換え操作されて、ロック解除部103によるロック解除動作を規制するクリーニング装置によれば、電気かみそりが装填部21に装填してある限りは、ロック解除部103のロック解除動作を規制体130で規制して、昇降ロック構造がロック解除操作されるのを確実に防止でき、上記と同様にクリーニング装置の下部構造が毛屑や皮脂を含む洗浄後のクリーニング液176で汚損されるのを解消できる。また、装填部21に装填される電気かみそりで規制体130を規制姿勢に切り換えて、昇降ロック構造がロック解除操作されるのを阻止するので、昇降ロック構造の構造や機能などを理解していない使用者であっても、単に電気かみそりを装填部21に装填するだけで、昇降ロック構造を確実にロック保持してクリーニング装置を適正に使用できる。
下方の洗浄位置と、上方の退避位置との間を昇降変位するハウジング16を、下方の洗浄位置において昇降ロック構造でロック保持するクリーニング装置において、ベース15に設けたロック係合爪88と、ロック係合爪88と係脱するロック枠89と、ロック枠89をロック係合爪88と係合する向きに係合付勢するロックばね90と、ロック枠89をロックばね90の付勢力に抗してロック解除操作するロック解除具91などで昇降ロック構造を構成し、下方の洗浄位置においてハウジング16をロック保持するクリーニング装置によれば、ロック解除具91に設けたロック解除部103をロック解除操作することにより、ロック係合爪88とロック枠89との係合状態を解除して、ハウジング16をガイド体73に沿ってロックばね90の付勢力で上昇移動させ、ハウジング16とベース15との間に所定空間を確保できるので、タンク19の出し入れを容易に行える。このとき、ハウジング16をベース15に設けたガイド体73で昇降変位可能に案内支持するので、洗浄位置と退避位置との間を昇降する際に、ハウジング16が前後あるいは左右へ揺れ動くのを阻止でき、さらにハウジング16を洗浄位置へ戻す際にロック係合爪88とロック枠89とを確実に再係合させてロック保持できる。
X字状に組んだ昇降リンク71からなる左右一対のリンク対70を昇降要素とし、これらリンク対70をリフトばね72で閉じ付勢する昇降機構(平行リンク機構)によれば、リンク対70を、前後方向に長く折り畳まれた姿勢と、上下方向に長いリフト姿勢とに変位できる空間をハウジング16内に確保すればよく、従来のクリーニング装置に比べてハウジング16の左右幅寸法を小さくできる。したがって、従来装置より左右幅寸法が小さい分だけクリーニング装置をコンパクト化して、その設置や収納のためのスペースを小さくできる。また、各昇降リンク71の例えば後端をベース15およびハウジングベース16Bで相対揺動可能に軸支し、例えば前端をベース15およびハウジングベース16Bで往復スライド自在に案内支持すると、ハウジング16を洗浄時の姿勢を維持した状態のままで昇降変位(平行移動)できるので、退避姿勢においてクリーニング装置が占めるスペースをも小さくして省スペースに寄与できる。
ハウジングベース16Bと、その外面を覆うハウジング本体16Aとでハウジング16を構成し、装填部21に装着した電気かみそりのかみそりヘッド2を受け入れるヘッドシンク22をハウジング本体16Aに設け、ハウジングベース16Bに、クリーニング液176を供給するポンプ36と、ロック枠89と、ロックばね90と、ロック解除具91とを組み付けて、ハウジングベース16Bがロック枠89を介してロック係合爪88でロック保持された状態(洗浄状態)において、ポンプ36の吸込口40がタンク19内のクリーニング液176に浸漬され、ヘッドシンク22のドレン管43がタンク19の内部空間と連通できるようにしたクリーニング装置によれば、洗浄時のクリーニング液176の吸い込みと、洗浄後のクリーニング液176の回収とをいずれもタンク19内で行えるので、液漏れの余地がなく、したがって液漏れを嫌うような場所であっても、支障なく電気かみそりの洗浄を行える。
(実施例) 図1ないし図12は本発明に係るクリーニング装置の実施例を示す。図2において、洗浄対象の電気かみそりは、グリップを兼ねる本体部1と、本体部1の上部に設けられるかみそりヘッド2とを備えている。かみそりヘッド2には、外刃ホルダー13に保形されて断面アーチ形の外刃3・3と、各外刃3内面に摺接するロータリー式の内刃4・4と、センター刃5とが設けられており、本体部1の内部に設けたモーター6の回転動力で、内刃4・4を回転駆動でき、同時にセンター刃5の内刃を往復駆動できる。外刃3は、ニッケル合金を電鋳して網刃として形成してあり、外刃ホルダー13に前後一対備えている。内刃4は、円柱状の内刃ホルダー150と、内刃ホルダー150の軸心に沿って固定される金属製の内刃軸151と、内刃ホルダー150の周面に沿ってスパイラル状に植設される10個のブレード152とからなり、内刃ホルダー150を射出成形する際に、内刃軸151とブレード152とを成形用金型に保持して成形することにより、先の三者150〜152が分離不能に一体化してある。図5において、内刃4は、水平に支持される内刃軸151を中心にして、矢印で示すように時計回転方向へ回転駆動されながら、外刃3と協同して髭切断を行う。ブレード152は、その先端(切刃)が基端側よりも内刃9の回転方向へ先行する状態で、即ち前傾姿勢で内刃ホルダー150に植設される。これはブレード152自体にすくい角を与えるためである。また図14に示されるように、ブレード152は内刃ホルダー150の周面に沿ってスパイラル状に植設されるためリード角を有する。したがってこれらすくい角とリード角によって髭の切断を効果的に行える。
本体部1には2次電池8が収容され、その前面にメインスイッチを切り換えるための押しボタン型のスイッチボタン9と、運転モードを表示するためのLED表示10などが設けてある。本体部1の下端には、給電用のプラグ(コネクター)11が設けてある。かみそりヘッド2を構成するヘッドケース12と、ヘッドケース12に着脱可能に装着される外刃ホルダー13とで、毛屑を収容する毛屑室Rが区画されている。
クリーニング装置は、洗浄器本体100とタンク19とから構成される。洗浄器本体100は、ベース15と、ベース15に対して昇降変位できるハウジング16と、ハウジング16の後部中央に立設されて、倒立姿勢の電気かみそりを受け止める定位ポスト17と、定位ポスト17で出没可能に案内支持される給電アーム18などを主な外郭体にして構成してある。図4に示すようにハウジング16は、クリーニング装置の主要部外面を覆うハウジング本体16Aと、ハウジング本体16Aの内面下部寄りに固定されるハウジングベース16Bとで構成する。ベース15とハウジングベース16Bとの間にクリーニング液176を貯留するタンク19が配置され、後述するポンプ36がハウジングベース16Bに組み付けてある。図2において符号20はタンク19内の液位を視認するための覗き窓である。
ハウジング本体16Aの上部中央には、電気かみそりを洗浄姿勢で固定保持する装填部21が凹み形成され、その下端に連続してかみそりヘッド2を受け入れるヘッドシンク22が設けてある。ハウジング本体16Aの前面肩部に設けた制御パネルには、運転モードを選定するためのセレクトボタン23と、充電開始用の充電ボタン24と、洗浄、乾燥、充電の各状態と、リセット状態であることを表示するLED表示部25などが設けてある。
図3および図4に示すように、電気かみそりは、その背面が定位ポスト17と対向する倒立姿勢で装填部21に差し込み装着されて、本体部1の前後面の3箇所が装填部21とヘッドシンク22で受け止め保持され、さらに給電用のプラグ11の近傍の背部が、定位ポスト17の上部に突設した保持突起26で位置決め保持される。装填部21、およびヘッドシンク22における本体部1の受け止め部分を符号27で示す。ヘッドシンク22の前面中央には、洗浄後のかみそりヘッド2に乾燥風を送給する軸流式の送風ファン29が配置してある。なお、本発明における装填部21とは、ヘッドシンク22と、かみそりヘッド2を下にした倒立姿勢で装填される電気かみそりを支持するための定位ポスト17を含む概念である。
上記のように、電気かみそりを装填部21に装着した状態では、かみそりヘッド2がヘッドシンク22の内部に宙吊り状態で支持されている。この状態のかみそりヘッド2の内部にクリーニング液176を直接供給して洗浄を行うために、図4および図5に示すように、タンク19内部にポンプユニット31を配置し、ヘッドシンク22の傾斜底壁にノズル32を設けている。また、ノズル32と対向するかみそりヘッド2の周囲壁(後壁)の左右に受液開口33と補助開口34を形成し、各開口33・34をスライド可能なシャッター35で開閉できるようにしている。ポンプユニット31はハウジングベース16Bに固定してあり、その内部には遠心ポンプ(ポンプ)36と、遠心ポンプ36を回転駆動するモーター37が組み込んである。遠心ポンプ36の縦向きの出口通路38と、傾斜配置されるノズル32とは、横向きの通路39を介して接続してある。符号40は遠心ポンプ36の吸込口である。
クリーニング液176を貯留するクリーニング液貯留用のタンク19は箱形容器状に形成されており、その上面に先のポンプユニット31を差し込むための給液口42と、ヘッドシンク22のドレン管43に連続する還流管44を差し込むための還流口45とが開口してある(図4参照)。還流口45と上下に対向するタンク19の内部には、ヘッドシンク22から流下する毛屑や皮脂を含む洗浄後のクリーニング液176をろ過するフィルター47が配置してある。フィルター47は、フィルター枠47aと、フィルター枠47aで断面W字状に保形されるろ過エレメント47bとで、上向きに開口する容器状に形成してあり、その上開口縁がタンク19の上壁内面に設けた規制リブ48で、一定範囲内に限って前後遊動できるように位置保持されている。タンク19の内部にフィルター47を設けることにより、遠心ポンプ36はろ過されたクリーニング液176を加圧してノズル32へ送給できることになる。タンク19とフィルター47はカートリッジ化されていて、所定の使用時間が経過するごとに共に交換される。クリーニング液176は、水、アルコール、石けん水などを用いる。
タンク19内のクリーニング液176は、ポンプ36で加圧されてノズル32へ送給され、受液開口33に臨むノズル32の先端のノズル口32aから毛屑室R内へ噴き出し供給される。このとき、クリーニング液176とともに外部空気を毛屑室R内へ誘引して泡立ちを促進し、さらに泡の破裂衝撃で各部にこびりついた毛屑や皮脂を剥離洗浄するために、ノズル32のノズル口32aと受液開口33との間に、外部空気を毛屑室Rの内部へ導入するための通気空間Sを確保している(図5参照)。具体的には、受液開口33の開口面積を、断面が円形のノズル32のノズル口32aの開口面積より充分に大きく設定して、両者32・33の間に通気空間Sを形成している。
受液開口33、および補助開口34は、それぞれ先すぼまりアーチ状に形成されており、シャッター35も両開口33・34と同様に先すぼまりアーチ状に形成してある。シャッター35の閉じ始端縁には受動突起52が突設してある。シャッター35は、その基端に配置した圧縮コイル形のシャッターばね53で閉じ付勢してある。
電気かみそりの装填部21への装着動作を利用してシャッター35を開放操作するために、ノズル32に隣接して開放突起55をヘッドシンク22の内面に突設している。かみそりヘッド2が、ヘンドシンク22の内面に差し込まれると、シャッター35の受動突起52が開放突起55で受け止められてその位置に保持される。その結果、電気かみそりが各受け止め部分27で受け止め支持された状態では、シャッター35はシャッターばね53の付勢力に抗して開放操作されて、受液開口33および補助開口34を開放できる。この開放状態において、ノズル32のノズル口32aは、かみそりヘッド2の常態における外郭線より内側に位置していて、受液開口33の開口面より毛屑室Rの内部に僅かに入り込んでいる(図5参照)。このように、ノズル32の先端部分をかみそりヘッド2の外郭線より内側に位置させ、さらに受液開口33の開口縁内の領域に臨ませると、クリーニング液176を毛屑室R内へ確実に噴き出し供給できる。
図13において、ノズル32のノズル口32aから噴き出されたクリーニング液176は、図13に向かって右側に形成された受液開口33から毛屑室R内へ吐出される。このとき図11のタイミングチャートに示されるように、内刃駆動モータ6が駆動され内刃4が矢印Aの方向に回転駆動される。すくい角とリード角を有するブレード152を含む内刃4は、矢印Aの方向に回転すればスクリューポンプと同様の効果を発揮して、クリーニング液176を図13において右から左(矢印Bの方向)に移動させることができる。したがってかみそりヘッド2の右側から吐出されたクリーニング液176は右から左に移動して毛屑室R内に満遍なくいきわたるため、毛屑室R内の洗い残しを防止できる。これにより、受液開口33をポンプ効果を発揮する内刃4の上流側端部の側のかみそりヘッド2に1つ形成し、これに対応して1つのノズル32を洗浄器本体100に備えれば済み、構造が簡素化されコスト的に有利となる。
給電アーム18は、定位ポスト17のガイド筒64で上下スライド自在に支持され、両者間に配置した圧縮コイル形のばね60で上向きに進出付勢してある。図4に示すように、給電アーム18の突端下面には、電気かみそりの給電用のプラグ11に接続されるソケット61が設けてあり、給電アーム18を先のばね60の付勢力に抗して押し下げ操作した状態において、ソケット61がプラグ11と電気的に接続できるようになっている。この給電状態をばね60の付勢力に抗して保持するために、給電アーム18のアーム筒63と、定位ポスト17のガイド筒64との間に、ロック機構が設けてある。図3に示す状態の給電アーム18をばね60の付勢力に抗して押し下げ操作すると、図4に示すロック状態に切り換わり、再度給電アーム18を押し下げ操作すると、図3に示すロック解除状態に復帰する。ハウジング本体16Aの背面には、商用電源を直流電流に変換するアダプターを接続するための給電プラグ66が配置してあり、アダプターから給電プラグ66を介して供給される直流電流によって、送風ファン29、および遠心ポンプ36を駆動できる。
ハウジング16の内部に配置したタンク19を出し入れ(着脱)するために、ハウジング16を昇降機構で下方の洗浄位置と、上方の退避位置との間で昇降できるようにしている。図1および図6ないし図9において昇降機構は、X字状に組まれた昇降リンク71・71で構成される左右一対のリンク対70と、ハウジングベース16Bとリンク対70との間に配置されるリフトばね72と、ハウジングベース16Bを昇降移動可能に案内する左右一対のガイド枠(ガイド体)73などで構成する。
各昇降リンク71・71の前後中途部は、リンクピン74で相対揺動可能に連結されており、各昇降リンク71・71の前端および後端には、スライドピン75と連結ピン76が一体に設けてある。図1に示すように、各昇降リンク71・71の連結ピン76を、ベース15およびハウジングベース16Bに設けたボス77に係合連結し、スライドピン75を、ベース15の上面、およびハウジングベース16Bの下面に設けたガイド78で前後スライドのみ可能に案内支持することにより、リンク対70は前後方向に長く折り畳まれた姿勢と、上下方向に長いリフト姿勢とに変位できる。各姿勢における昇降リンク71を受け止めて、各リンク71の傾動限界位置を規定するために、後述するガイド壁83の基端外側の前後に規制壁79を設けている。
リフトばね72は、前後方向に長い引っ張りばねで形成してあり、その前端が昇降リンク71と一体に設けたばね掛片80に掛止され、後端がハウジングベース16Bの上面後部に設けたブラケット81に掛止してある。ばね掛片80は、ハウジングベース16Bのガイド78で移行案内される側の昇降リンク71に形成する。このように、リンク対70をリフトばね72で引っ張り付勢することにより、両昇降リンク71・71は、図9に示すように上下方向に長いリフト姿勢になるよう常時変位付勢される。
図6および図7に示すように、ベース15の上面には門形のガイド壁83が立設してあり、その上縁前部に後述するロック係合爪88が形成され、上縁後部にガイド枠73が形成してある。ガイド枠73は断面L字状に形成されて、上すぼまり状に形成してある。ハウジングベース16Bには、ガイド枠73で移行案内されるL字状のスライド穴84と、先のばね掛片80の前後移動を許す逃げ溝85と、ロック係合爪88用の進出口86とが開口してある。
ハウジング16を下方の洗浄位置においてにおいてロック保持するために、ベース15とハウジング16との間に昇降ロック構造を設けている。昇降ロック機構は、ベース15のガイド壁83に設けたロック係合爪88と、ハウジングベース16Bの上面に前後スライド可能に配置されて、ロック係合爪88に係脱するロック枠89と、ロック枠89をロック係合爪88と係合する向きに係合付勢するロックばね90と、ロック枠89をロックばね90の付勢力に抗してロック解除操作するロック解除具91などで構成する。
図8に示すように、ロック枠89は左右一対のスライド枠94と、両スライド枠94の後端どうしを繋ぐ受動枠95とを一体に備えたコ字状の枠体からなり、両スライド枠94のそれぞれが、ハウジングベース16Bに設けたガイド壁96で、上方への遊動が規制された状態の許に前後スライド自在に案内支持されている(図7参照)。スライド枠94の前部外側面には、先のロック係合爪88と係合する爪片97が横向きに突設してある。ロックばね90は圧縮コイルばねからなり、各スライド枠94の前端と、ハウジングベース16Bに設けたばね受突起98との間に介装してある。
ロック解除具91は、門形の操作枠101と、操作枠101の上面左右中央に設けられる逆L字状の操作腕102と、操作腕102の前端に設けられるロック解除部103とを一体に備えたプラスチック成形品からなり、操作枠101の後縁をピン104で軸支することにより、ロック解除具91の全体が前後傾動できるよう支持される。ピン104は、ハウジングベース16Bに立設したブラケット105に固定される。この組み付け状態において、操作枠101の下端の操作部132はロック枠89の受動枠95の後面に接当している。
電気かみそりの洗浄時に、使用者の錯誤や、いたずらなどによってロック解除具91がロック解除操作されるのを防ぐために、ロック解除部103を装填部21に配置している。さらに具体的には、ヘッドシンク22の上開口縁に臨む定位ポスト17の前面に操作窓108を開口し、ロック解除部103の前面に設けた操作ボタン103aを、操作窓108を介して装填部21に露出させている。電気かみそりのかみそりヘッド2をヘッドシンク22に装着した状態では、ロック解除部103の外面が、電気かみそりの本体部1で覆われるので、ロック解除部103を押し込み操作することはできない。
ベース15に載置されたタンク19の左右遊動を規制し、同時に上方遊動を規制するために、先のガイド壁83の基端内側に逆L字状のガイド段部110を形成し、タンク19の底部左右に形成した張出壁111をガイド段部110で移行案内している(図7参照)。また、ガイド壁83の基端前後に設けた上向きのガイド壁109もタンク19の左右遊動を規制している(図9参照)。ガイド壁83の基端外側のそれぞれには、左右のリンク対70の外側を覆う遮蔽壁112が設けてある(図7および図9参照)。このように遮蔽壁112を設けることにより、ハウジング16を退避位置から洗浄位置に押し下げ操作するとき、交差する昇降リンク71・71の間に指先が挟まれるのを防止できる。
電気かみそりを装填部21から取り外した状態において、ロック解除具91のロック解除部103を押し込み操作すると、ロック枠89の受動枠95が操作部132によってロックばね90に抗して図1に向かって左側へスライド操作されるので、爪片97とロック係合爪88との係合状態が解除される。ロック解除と同時に、リンク対70の昇降リンク71はリフトばね72でブラケット81の側へ引き寄せられ、ベース15で移行案内される昇降リンク71のスライドピン75も同方向へスライド変位する。したがって、リンク対70は前後方向に長く折り畳まれた状態から、図9に示すように上下方向に長いリフト姿勢に変位し、ハウジング16の全体を退避位置へ押し上げる。
上記のように、ハウジング16を開放した状態では、ポンプユニット31、およびヘッドシンク22のドレン管43がタンク19から分離するので、タンク19をベース15に対して出し入れできる。タンク19をベース15上へ戻したのち、ハウジング本体16Aを押し下げ操作すると、昇降リンク71・71がリフトばね72の付勢力に抗して前後へ開く向きに変位し、爪片97がロック係合爪88を乗り越えながら、再びロック係合爪88と係合して、ハウジング16を洗浄位置に位置保持する。同時にポンプユニット31およびドレン管43がタンク19内に挿入される。
次に、クリーニング装置の運転モードと各運転モードにおける動作について説明する。クリーニング装置は、装填部21に電気かみそりが適正な姿勢で装填してあること、タンク19がベース15上の所定位置に配置してあること、給電アーム18が接続位置へ押し下げられて、電気かみそりに対して通電できる状態であること、の各条件を満たした状態でのみ作動でき、さらに遠心ポンプ36を駆動するモーター37の駆動電流が一定値以上であること、つまりタンク19内に貯留されたクリーニング液176の液位が一定以上であることを連続運転するための条件にしている。
先の各運転条件が満たされているか否かを検知するために、図10に示すようにヘッドシンク22の前面一側に第1検知スイッチ114を設け、タンク19の収容空間に臨んで第2検知スイッチ115を設け、給電アーム18の押し下げ状態を検知する第3検知スイッチ116を設けている。第1検知スイッチ114は、ヘッドシンク22に突没自在に設けられ検出用バー154を介してスイッチがON・OFFされる。つまり、電気かみそりが装填部21に適正に装填されている場合は、かみそりヘッド2によって検出用バー154が押し込まれ、第1検知スイッチ114がONし、制御部121に信号が送出される。一方、装填部21から電気かみそりを取り外した場合は、ばね部材153によって検出用バー154が第1検知スイッチ114から離れる方向に移動するため同スイッチ114をOFFする。すなわち、第1検知スイッチ114は、洗浄器本体100に対する電気かみそりの装着の有無を検知するスイッチである。第2検知スイッチ115は、タンク19の収容空間に臨んで設けられており、タンク19の装着により、タンク19の壁面によって、スイッチがONし、制御部121に信号が送出される。すなわち、第2検知スイッチ115は洗浄器本体100に対するタンク19の装着の有無を検知するスイッチである。第3検知スイッチ116は、定位ポスト17の中途に設けられており、給電アーム18が、プラグ11とソケット61とが接続するまで下降した状態において、給電アーム18の下端が第3検知スイッチ116を押圧する。これにてスイッチがONし、制御部121に信号が送出される。すなわち、第3検知スイッチ116は、電気かみそりに対して通電できる状態であることを検知するスイッチである。これらスイッチ114、115,116の何れか1つでもOFF状態であれば、セレクトボタン(洗浄動作開始スイッチ)23を受け付けないようになっている。また、ポンプ36の駆動中(洗浄中)に上記スイッチ114、115,116の何れか1つでもOFF状態となれば、ポンプ36は停止する。内刃駆動モータ6が駆動中の場合はそれも停止する。
これらの運転条件が満足された状態で、セレクトボタン23をオンすると洗浄−乾燥モードとなり、セレクトボタン23を一定時間内に2回オンすると乾燥モードとなり、セレクトボタン23を一定時間内に3回オンするとリセット状態になる。また、充電ボタン24をオンすると充電モードとなる。図10において、クリーニング装置と電気かみそりとは、電力供給ライン119、信号ライン120及び洗浄器側端子部(ソケット)61と電気かみそり側端子部(プラグ)11とを介して電気的に接続されており、クリーニング装置側の制御部121からの指令信号によって常開スイッチ122をオン状態に切り換えることにより、モーター駆動用、および充電用の電流を供給できる。常開スイッチ122を介装するのは、洗浄器側端子部(ソケット)61及び電気かみそり側端子部(プラグ)11の腐食を防止するためである。電気かみそり側の制御部123は、CPUや充電制御ICなどで構成してある。
図11に示すように、洗浄−乾燥モードにおいては、セレクトボタン23がオン操作されたのち、ポンプ駆動用のモーター37が起動され、クリーニング液176が毛屑室へと送給されて洗浄が開始される。同時に常開スイッチ93がオン操作されて電気かみそりのモーター6が起動可能な状態となる。洗浄開始から所定時間が経過する前段過程では、ポンプ駆動用のモーター37を間欠的に駆動して、クリーニング液176の送給と、毛屑室Rからのクリーニング液176の排出とを交互に行う。前段過程が終了するのと同時に、先のモーター37を連続駆動してクリーニング液176を連続供給し、同時に内刃4およびセンター刃5の内刃を駆動するモーター6を間欠的に駆動しながら洗浄を行って、後段過程へ移行する。間欠駆動時のモーター6、およびモーター37の起動および停止は、制御部121からの指令信号によって制御される。後段過程の開始から一定時間が経過すると、ポンプ駆動用のモーター37への通電を停止して洗浄モードを終了する。上記のようにポンプ駆動用のモーター37を間欠的に駆動して、クリーニング液176の送給と、かみそりヘッド2内からのクリーニング液176の排出とを交互に行うようにすると、洗浄の前段過程で毛屑がかみそりヘッド2内で飛び散るのを防止しながら、洗い流すことができる。前段過程において大雑把に毛屑を排出した後は、内刃4を間欠的に駆動してクリーニング液176を撹拌し、内刃4やその周辺に付着した毛屑や皮脂などを強制的に洗い流すことができる。
洗浄モードの終了と同時に送風ファン29を起動して乾燥モードが開始され、乾燥風をかみそりヘッド2へ向かって吹き付ける。乾燥モードに移行した後も、内刃4およびセンター刃5の内刃は一定時間だけ間欠的に駆動され、以後は完全に停止される。所定時間が経過したら、送風ファン29への通電を停止して乾燥モードを終了する。この時点で、電気かみそり内部の2次電池8の電圧が、充電完了時の電圧の20%以上であれば洗浄−乾燥モードを終了し、充電完了時の電圧の20%未満である場合には自動的に充電モードへ移行し、2次電池8に対する充電が行われる。
乾燥モードは、上記の洗浄モードにおける乾燥モードのみで構成されており、先に説明した逐次動作を同様に行う。充電のみを行う場合に、充電ボタン24をオン操作する。その場合には、図12に示すように充電ボタン24がオン操作されるのと同時に、2次電池8に対する充電が開始され、その電圧が所定値に達した時点で終了する。
洗浄時に毛屑室R内へ噴き出されたクリーニング液176は、内刃4、外刃3、外刃ホルダー13の内面壁などに衝突し、さらに回転駆動される内刃4によって撹拌されて、毛屑室R内の各部材に接触して毛屑や皮脂を洗い流す。毛屑室Rへは一定量のクリーニング液176が送給される。そのため、毛屑室Rの内部は、常にろ過されたクリーニング液176で占められており、内刃4で竜巻状に撹拌されたクリーニング液176は主に外刃3を介してヘッドシンク22へと排出され、ドレン管43と還流管44を介してタンク19に回収される。このように、毛屑室Rにおけるクリーニング液176を強制的に入れ替えるようにすると、内刃4や外刃3などから洗い落とされた毛屑や皮脂を、排出されるクリーニング液176とともにかみそりヘッド2の外へ効果的に排出できるので、一連のクリーニング作業を短時間で効果的に行える。
洗浄時には、ノズル32でクリーニング液176を送給するのと同時に、外部空気がノズル口32aと受液開口33との間の通気空間Sからかみそりヘッド2の内部へ誘引される。誘引された空気は、内刃4によってクリーニング液176とともに撹拌され、クリーニング液176の泡立ちを促進できる。したがってクリーニング液176とその泡とが混在する洗浄状態を維持して洗浄効果を向上できる。さらに泡の破裂衝撃で各部にこびりついた毛屑や皮脂を剥離洗浄して効果的に洗浄できる。
また、かみそりヘッド2に、受液開口33とは別に補助開口34を開口すると、外刃3に毛屑などが詰まってクリーニング液176を充分に排出できないような場合に、補助開口34からクリーニング液176を排出して、かみそりヘッド2内にクリーニング液176が充満するのを回避できる。また、乾燥時には、補助開口34から乾燥空気を導入してかみそりヘッド2内の空気の入れ替わりを促進して、内刃4やかみそりヘッド内部の壁面などの乾燥を効果的に行える。
上記の実施例では、ロック解除部103を装填部21に臨ませ、装填部21に装填される電気かみそりでロック解除部103の外面を覆うことにより、ロック解除具91がロック解除操作されるのを阻止するようにしたが、その必要はなく、ロック解除部103をハウジング本体16Aの周面の任意箇所に配置しながら、電気かみそりの洗浄時に昇降ロック構造がロック解除操作されるのを阻止することができる。
具体的には図14に示すように、先に説明したロック係合爪88、ロック枠89、ロックばね90、ロック解除具91と、ロック解除具91を進出付勢するばね129と、ロック解除部103のロック解除動作を規制する規制体130と、規制体130を規制解除する向きに移動付勢するばね131などで昇降ロック機構を構成する。ロック解除具91は丸軸状のプラスチック成形品からなり、その後端にロック解除部103を有し、前端にロック枠89の受動枠95を移動操作する操作部132を備えている。ロック解除具91の軸部分は、ハウジング本体16Aに設けたガイド枠133で前後スライド自在に案内支持されて、ロック解除部103がハウジング本体16Aの後面に開口した操作窓108からハウジング外に臨ませてある。
規制体130は、縦長のスライド軸135と、スライド軸135の上端から前向きに突設される受動片136とを一体に備えており、スライド軸135をガイド枠137で上下スライド自在に案内支持することにより、下方の規制姿勢と上方の規制解除姿勢との間を上下スライドできる。ばね131は、上側のガイド枠137と受動片136との間に配置されて、規制体130の全体を規制解除する向きに移動付勢する。常態における受動片136は、定位ポスト17の前壁に開口した操作窓139から装填部21に突出されて、想像線で示す規制解除姿勢に保持されている。
電気かみそりを装填部21に装填すると、本体部1の一部が受動片136に接当して規制体130をばね131の付勢力に抗して押し下げて規制姿勢に切り換える。この姿勢変化によって、スライド軸135の下端が受動枠95の前面に接当して、ロック枠89の前方移動を規制する。したがって、電気かみそりが装填部21に装填してある状態では、ロック解除部103が押し込み操作されたとしても、ロック枠89がロック解除方向へ移動することはなく、昇降ロック機構をロック状態に維持し続けることができる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
上記の実施例における給電アーム18は省略することができる。その場合には定位ポスト17の前面側に洗浄器側端子部(ソケット)61を配置し、電気かみそりを装填部21に装填した状態において、先の洗浄器側端子部(ソケット)61と電気的に接続される電気かみそり側端子部(プラグ)11を本体部1の側面に設ける。ロック枠89とロック解除具91は一体に形成し、あるいは一体に連結することができる。ロック枠89は枠構造とする必要はなく、少なくとも前後いずれかのスライド枠94を備えた棒状構造体で形成することができる。さらに、ロック枠89はロック係合爪88に対して前後スライドして係脱する以外に、揺動変位してロック係合爪88と係脱できるように構成することができる。ガイド対73は、枠体で形成する必要はなく、棒状や管状に形成することができる。リフトばね72は、ベース15と、ベース15に沿って前後移動する昇降リンク71との間に掛止することができる。実施例で説明したリンク対70は、前後逆向きに配置することができる。ロック解除具91は、揺動する1個のレバーで構成する必要はなく、複数個のリンクやレバーを組み合わせて構成することができる。フレキシブルワイヤーを伝動要素にしてロック解除具91を構成することができる。
上記の実施例では、毛屑室R内へノズル32でクリーニング液176を直接吐出して洗浄を行うようにしたが、本発明は、クリーニング液176をかみそりヘッド2の表面に連続供給しながら洗浄を行うクリーニング装置や、ヘッドシンク22に連続送給されるクリーニング液176にかみそりヘッド2を浸漬させて洗浄を行うクリーニング装置にも、同様に適用することができる。また、電気かみそりは、装填部21に対して倒立姿勢で装填する必要はなく、例えばかみそりヘッド2が僅かに下り傾斜する状態で、電気かみそりの全体が横臥する姿勢で装填されるクリーニング装置にも、同様に適用することができる。ポンプユニット31はタンク19内部に配置する必要はなく、少なくとも吸込口40がタンク19内に配置してあればよい。その場合のポンプ36およびモーター37は、例えばハウジングベース16Bの上面に配置できる。
図15及び図16は本発明に係る別の実施例を説明する図である。図15はクリーニング装置全体の概念図であり、図16はタンク19の斜視図である。
上記実施例では何れもロック解除部103を有し、洗浄器本体100から電気かみそりを取り外したのち、使用者の指でロック解除部103を押圧操作してロック解除を行う実施例であったが、本実施例においては、洗浄器本体100から電気かみそりを取り外すのに連動してロック解除が行えるようにし、使用者の操作を簡略化した構成としている。
図15において、タンク19内のクリーニング液176は、ポンプ36によって供給路155を通じてヘッドシンク22に形成された図示しない供給口からヘッドシンク22内に供給される。クリーニング液176はヘッドシンク22に連続送給されるため、ヘッドシンク22に所定レベル貯留される状態となる。ヘッドシンク22に形成された図示しないドレインからはクリーニング液176供給中もクリーニング液176が排出される。ドレインのオリフィス径を調整することより、クリーニング液176がヘッドシンク22内で所定レベルを超えないよう設定されている。ドレインから排出されたクリーニング液176は、図示しないフィルター及びポンプ36を介して還流路156を通じてタンク19に戻される。
このとき装填部21に装着した電気かみそりのかみそりヘッド2がヘッドシンク22内に位置しているため、かみそりヘッド2をクリーニング液176に浸漬させた状態で洗浄が行われることになる。つまり、かみそりヘッド2(毛屑室R)には、ヘッドシンク22と外刃3を介してクリーニング液176が供給されることになる。かみそりヘッド2にクリーニング液176を供給中は、先の実施例と同様なタイミングチャートで、内刃を駆動するモーター6は作動する。
ポンプ36はダイヤフラム式のポンプにより構成してあり、クリーニング液176をヘッドシンク22への供給中、及び洗浄後にヘッドシンク22内と還流路156に残ったクリーニング液176を回収する際に駆動させる。クリーニング液176をヘッドシンク22への供給中、つまり洗浄モードの際は、空気弁161を閉じて、タンク19内と大気とを遮断したうえで、ポンプ36を駆動させる。これにより、空気が還流路156を通じてタンク19内に圧送され、タンク19の内圧が高まり、クリーニング液176がタンク前壁と隔壁162間に形成されるタンク内通路を通じて吐出口163から吐出される。吐出口163は、供給路155と連通する吐出口接続口158と接続されるため、吐出口163から吐出されたクリーニング液176は、供給路155を通じてヘッドシンク22、つまりかみそりヘッド2に供給される。外刃3、内刃4などに接触したクリーニング液176は、髭屑や皮脂とともにドレインから排出され、ポンプ36によって空気の混ざった状態でタンク19に戻される。この循環動作を所定時間行うことでかみそりヘッド2を洗浄することができる。タンク19の上壁には、クリーニング液176の還流口164及びタンク19内の空気を排出する空気排出口165が形成されている(図16参照)。一方、洗浄器本体100の後方に形成されたタンク装着凹部175に臨む洗浄器本体100には、タンク装着凹部175にタンク19を適正に装着した状態において、還流口164及び空気排出口165のそれぞれに正対できるように還流口接続口159及び空気排出口接続口160を設けている。還流口164と還流口接続口159及び空気排出口165と空気排出口接続口160は、装着状態において密接した状態で流路が形成されている。なお、図示しないが、タンク装着凹部175に臨むようにばねによって突出付勢された節度ピースを設けるとともに、節度ピースに対応する凹みをタンク19に形成している。これによりタンク装着凹部175にタンク19を適正に装着した状態において、カチッとタンク19が固定されて着脱不能にロックはされないが位置決めがなされるようになっている。このような単なる節度構造は本発明でいうロック構造ではない。ただし、節度ピースが電気かみそりの装着によりその動作が規制されればロック構造と成り得る。
洗浄後は、ヘッドシンク22内と還流路156に残ったクリーニング液176を回収する回収モードに自動的に移行する。回収モードの際は、空気弁161を開き、タンク19内と大気とを連通する状態にしたうえで、ポンプ36を再び駆動させる。これにより、ヘッドシンク22内と還流路156に残ったクリーニング液176が、ポンプ36によって還流路156、還流口接続口159、還流口164を通じて回収される。このとき空気弁161が開いているため、タンク19内の空気は、タンク19に形成された空気排出口165、空気排出口接続口160、空気弁161、空気排出流路157を通じて大気に放出される。したがって、タンク19内の内圧が高まる余地はなく、クリーニング液176が空気に押されて吐出口163から吐出され、ヘッドシンク22に圧送されることはない。クリーニング液176の回収後は、自動的に乾燥モードに移行する。つまり、所定時間、送風ファン29を駆動してかみそりヘッド2を乾燥させる。
図16において、タンク19の前壁のテーパー面には吐出口163が形成されており、前壁の下部にはロック孔167が形成された規制リブ166が一体に突出形成されている。タンク19の上壁には、前側から還流口164、空気排出口165が順に形成されており、タンク19の左右側壁には、それぞれ指当てリブ169が一体に形成されている。タンク19は、洗浄器本体100への装着状態において、左右側壁及び後壁が外に露呈しており、洗浄器本体100(タンク装着凹部175)からタンク19を脱する際は、指で左右側壁を挟んで、後方(矢印Cの方向)に引き抜く。このとき指当てリブ169を利用すれば、引き抜き動作が容易に行える。洗浄器本体100(タンク装着凹部175)にタンク19を装着する場合は逆の動作で行う。このように本実施例のタンク19は、ベース部15からハウジング16が上方の退避位置に変位した状態ではないと着脱動作が行えない先の実施例とは異なり、固定構造の洗浄器本体100に対して直接着脱動作が行えるものである。
図15において、先の実施例と同様に、電気かみそりを装填部21に装着すると、本体部1の一部がフランジ172の先端寄りに形成された貫通穴(ガイド)173に上下スライド自在に支持されたロックバー170の上端(接触部180)に接当してロックバー170をばね171の付勢力に抗して押し下げて規制姿勢に切り換える。ロックバー170は規制姿勢となった状態では、タンク装着凹部175に装着されたタンク19を着脱不能にロックする。つまり、ロックバー170が規制姿勢になると、ロックバー170の下端(ロック部181)がタンク19のロック孔167に挿通され、タンク19の着脱が不能となる。これにより、電気かみそりを装着した状態のままクリーニング装置が転倒しても、簡単にタンク19がタンク装着凹部175内で位置ずれを起こすことはなく、還流口164や吐出口163から液こぼれが生じることはない。電気かみそりを装填部21に装着した状態では、電気かみそり装着検知用のスイッチ174がONする。つまり、ハウジング16内のロックバー170の下方位置のスイッチ174が固定されているため、電気かみそりの装着に連動してロックバー170が下降し、その下降動作を受けて、ロックバー170の下端(ロック部181)によってスイッチ174がONされる。その信号は、制御部121に送出されて電気かみそりの装着が認識される。スイッチ174がONされれば、セレクトボタン(洗浄動作開始スイッチ)23を受け付けるようになっている。図15は、ロックバー170の下端(ロック部181)がタンク19のロック孔167に挿通されている状態、及びロックバー170の下端(ロック部181)によってスイッチ174がONされている状態を示している。
装填部21から電気かみそりを取り外すと、ばね171の弾発力によりロックバー170が上方に移動してもとの解除姿勢に切り換わる。これにより、ロックバー170の下端(ロック部181)とタンク19のロック孔167との係合が外れ、つまりロック解除されて洗浄器本体100(タンク装着凹部175)からタンク19を脱することができる。これと同時にスイッチ174に対するロックバー170の下端(ロック部181)の押圧が解除されてスイッチ174がOFFされる。これによってセレクトボタン(洗浄動作開始スイッチ)23を受け付けることができない。また、ポンプ36の駆動中(洗浄中)にスイッチ174がOFF状態となれば、ポンプ36は停止する。内刃駆動モータ6が駆動中の場合はそれも停止する。本実施例のロック構造は、ロックバー170及びタンク19の規制リブ166に形成されたロック孔167から構成される。電気かみそりとの接触部180とロック孔167に挿通されるロック部181は、1つのロックバー170に形成されて成るが、これに限定されるものではなく、接触部180とロック部181を別部材で形成し、共に洗浄器本体100側に移動自在に支持させて、かつ共に連動できるように接続する。例えば棒状の接触部180の中央を回転自在に支持しておき、接触部180の反対側の端部にJ字状のロック部181を接続して、電気かみそりの装着に連動してJ字状のロック部181を上昇させその一端をロック孔167に係合させるようなロック構造であってもよい。
上記実施例においては、給電アーム18を備えていたが、本実施例ではそれを省略している。給電アーム18を省略しているため、定位ポスト17の前面側に洗浄器側端子部61を配置し、電気かみそりを装填部21に装填した状態において、洗浄器側端子部61と電気的に接続される電気かみそり側端子部11を本体部1の側面に設けている。電気かみそり側端子部11は、電気かみそりの自重によって洗浄器側端子部61に圧接されている。他は上記実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
以上のとおり本実施例のクリーニング装置は、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21を備えた洗浄器本体100と、洗浄器本体100に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク19とを備えたクリーニング装置であって、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、装填部21への電気かみそりの装着に連動してロック操作が行われ、装填部21への電気かみそりの取り外しに連動してロック解除操作が行われるよう構成してある。したがって、洗浄器本体100への電気かみそりの着脱に連動してロック操作、ロック解除操作が行えるため、ロック操作が確実なものになるとともに使用者の着脱操作が簡略化される。その他、洗浄器本体100への電気かみそりの着脱に連動してロック操作、ロック解除操作を行う構成として、例えば、装填部21の電気かみそりの存在の有無を検知する検知スイッチ(光学スイッチ、リードスイッチなど)を設けておき、その検知スイッチの信号に基づいて、電磁駆動のプランジャーを作動させて自動的にタンク19をロック又はアンロックするものであってもよい。
また、本実施例のクリーニング装置は、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部21と、電気かみそりのかみそりヘッド2を受け入れるヘッドシンク22と、かみそりヘッド2にクリーニング液176を供給するポンプ36とを備えた洗浄器本体100と、洗浄器本体100に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク19とを備えたクリーニング装置であって、洗浄器本体100とタンク19との間にタンク19の着脱を規制するロック構造を備えており、ロック構造は、装填部21への電気かみそりの装着に連動してロック操作が行われ、装填部21への電気かみそりの取り外しに連動してロック解除操作が行われるよう構成してあり、さらに、電気かみそりを装填部21に装着しない限り、ポンプ36の駆動ができないよう構成している。したがって、洗浄器本体100への電気かみそりの着脱に連動してロック操作、ロック解除操作が行えるため、ロック操作が確実なものになるとともに使用者の着脱操作が簡略化される。しかも、洗浄器本体100に電気かみそりが装着されていない状態ではポンプ36の駆動ができないため、無駄にポンプ36を駆動させることはなく省電力化が図れる。洗浄器本体100に電気かみそりが装着されていない状態では電気かみそりという重量物がないだけクリーニング装置の重心が低くなり、倒れ難くクリーニング液176がこぼれる虞れは少ないが、洗浄器本体100に電気かみそりを装着するとクリーニング装置の重心が高くなり、倒れ易くなる。倒れた衝撃でタンク19が洗浄器本体100から外れるとクリーニング液176がこぼれることになるため、可及的にそれを防止するため電気かみそりが洗浄器本体100に装着されている状態では、タンクが容易に外れないようにする必要があり、洗浄器本体100への電気かみそりの着脱に連動してロック操作、ロック解除操作が行えるよう構成した。
図17は本発明に係るさらに別の実施例を説明する図である。本実施例については、図15の実施例とは、ロック構造と給電アーム18以外は略同じ構造であるので同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。給電アーム18の構造は、上記図1〜図11に説明された第1の実施例と同構造であるため、これも同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施例におけるロック構造は、洗浄器本体100に上下動自在に支持される操作体186と、操作体186に係合して同じく洗浄器本体100に上下動自在に支持されるロック体185と、操作体186及びロック体185を下方に向けて押し下げるばね187と、タンク19の前壁に形成された規制リブ166、及び規制リブ166の前端側に突出形成された係合リブ188とを含む。
洗浄器本体100にタンク19を前方に向かって(矢印Dの方向と反対方向)に押し込むと、規制リブ166の係合リブ188が、ロック体185をばね187の付勢力に抗して押し上げ、さらに押し込むと、係合リブ188が前進してロック体185から外れてロック体185がカチッと下がり、ロック体185と係合リブ188とでロック操作される。これによって、タンク19は、洗浄器本体100から後方(矢印Dの方向)に引き出し、脱することはできない。操作体186の上端は屈曲してロック解除部103となっており、第1の実施例と同様に、装填部21に臨む位置にあり、電気かみそりが装着された状態では、電気かみそりに覆われてロック解除部103を操作することはできない。第2検知スイッチ115はタンク19の規制リブ166によってONされる。
ロック解除操作を行う場合は、ロック解除部103に使用者が指を掛け、ばね187の付勢力に抗して上方に引き上げれば、操作体186に連れてロック体185が上方に移動し、ロック体185と係合リブ188との係合が外れてロック解除の状態となる。その状態で、タンク19の左右壁を他方の手の指で挟み、後方(矢印Dの方向)に引き出せば、洗浄器本体100からタンク19を脱することができる。また使用者のタンク19の引き出し操作を容易にする構造を備えている。つまり操作体186にテーパー面を有する押し出しリブ189を形成し、タンク19の前壁に押し出しリブ189のテーパー面に正対するテーパー面を有する接触リブ190を形成している。これにより、ロック解除部103を引き上げてロック解除されるやいなやタンク19が後方に所定距離移動することで再びロック操作されることはない。所定距離移動する分だけタンク19を引き出し易くなる。
本実施例においては装填部21に電気かみそりが装着されている状態では、使用者はロック解除部103を触れることはできず、洗浄中に誤ってロック解除操作する虞れがないものである。本実施例のタンク19も上記図15の実施例と同じく、固定構造の洗浄器本体100に対して直接着脱動作が行えるものである
「かみそりヘッド2にクリーニング液を供給する」とは、かみそりヘッド2内に直接クリーニング液176を供給するクリーニングタイプ、ヘッドシンク22に貯留したクリーニング液176にかみそりヘッド2を浸漬して間接的に供給するクリーニングタイプ、かみそりヘッド2の表面に連続噴射しながら洗浄を行うクリーニングタイプを含む。「ロック解除操作が規制されよう構成」とは、ロック解除部103を備え、電気かみそりが存在しない状態で、使用者がそれを押圧するなり引っ張り操作してタンク19のロック解除操作を行う構造において、電気かみそりの装着状態ではロック解除部103によるロック解除操作が規制されるマニュアルロック構造、及び電気かみそりの取り外しに連動してタンク19のロック解除操作を行う構造、つまり電気かみそりの装着状態では自動的にロック解除操作が規制されるオートロック構造を含む。
上記の実施例以外に、ポンプ36は、ロータリーポンプ、ギヤポンプ、あるいはレシプロポンプであってもよい。内刃4はロータリー方式の内刃駆動構造である必要はなく、本発明は内刃4が往復駆動される形態の電気かみそりにも適用できる。
昇降機構を示すクリーニング装置要部の縦断側面図である。 電気かみそりおよびクリーニング装置の正面図である。 電気かみそりを装填した状態のクリーニング装置の側面図である。 電気かみそりを装填した状態のクリーニング装置の縦断側面図である。 給液構造を示すクリーニング装置要部の縦断側面図である。 昇降機構の分解側面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 給電アーム用のロック構造を示す横断平面図である。 昇降機構を示す縦断側面図である。 クリーニング装置と電気かみそりの制御概念を示す説明図である。 洗浄モードにおける各機器の駆動例を示すタイミングチャートである。 充電モード時のタイミングチャートである。 ヘッドシンクの横断平面図である。 昇降ロック構造の別の実施例を示す縦断側面図である。 クリーニング装置の別実施例を示す概念図である。 クリーニング装置の別実施例を示すタンクの斜視図である。 クリーニング装置のさらに別実施例を示す概念図である
符号の説明
2 かみそりヘッド
15 ベース
16 ハウジング
16A ハウジング本体
16B ハウジングベース
19 タンク
21 装填部
22 ヘッドシンク
36 ポンプ
40 吸込口
43 ドレン管
70 リンク対
71 昇降リンク
72 リフトばね
73 ガイド体
88 ロック係合爪
89 ロック枠
90 ロックばね
91 ロック解除具
100 洗浄器本体
103 ロック解除部
176 クリーニング液

Claims (8)

  1. 電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部(21)を備えた洗浄器本体(100)と、洗浄器本体(100)に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク(19)とを備えたクリーニング装置であって、
    洗浄器本体(100)とタンク(19)との間にタンク(19)の着脱を規制するロック構造を備えており、
    ロック構造は、電気かみそりを装填部(21)に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成してあるクリーニング装置。
  2. 電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部(21)と、電気かみそりのかみそりヘッド(2)を受け入れるヘッドシンク(22)と、かみそりヘッド(2)にクリーニング液(176)を供給するポンプ(36)とを備えた洗浄器本体(100)と、洗浄器本体(100)に着脱自在に装着されるクリーニング液貯留用のタンク(19)とを備えたクリーニング装置であって、
    洗浄器本体(100)とタンク(19)との間にタンク(19)の着脱を規制するロック構造を備えており、
    ロック構造は、電気かみそりを装填部(21)に装着した状態において、ロック解除操作が規制されるよう構成してあり、
    電気かみそりを装填部(21)に装着しない限り、ポンプ(36)の駆動ができないよう構成したクリーニング装置。
  3. 洗浄器本体(100)は、ベース(15)と、ベース(15)に対して昇降変位するハウジング(16)と、ハウジング(16)を上昇不能にロック保持する昇降ロック構造とを含み、
    ハウジング(16)には、電気かみそりを洗浄姿勢に保持する装填部(21)が設けられており、
    ハウジング(16)が上方の退避位置に変位した状態で、ベース(15)上に設けたタンク(19)が着脱可能となっており、
    昇降ロック構造は、同構造をロック解除操作するロック解除部(103)を含んで構成されており、
    電気かみそりを装填部(21)に装着した状態において、ロック解除部(103)によるロック解除操作が規制されるように構成してある請求項1又は請求項2に記載のクリーニング装置。
  4. ロック解除部(103)が装填部(21)に臨んで配置されており、電気かみそりを装填部(21)に装着した状態において、ロック解除部(103)の外面を電気かみそりで覆ってロック解除操作を規制している請求項3に記載のクリーニング装置。
  5. 昇降ロック構造が、昇降ロック構造をロック解除操作するロック解除部(103)と、ロック解除部(103)のロック解除動作を規制する規制体(130)を含んで構成されており、
    規制体(130)は、その一部が装填部(21)に突出する規制解除姿勢と、その一部が装填部(21)から退避する規制姿勢とに変位可能に設けられて、ばね(131)で規制解除する向きに移動付勢されており、
    電気かみそりを装填部(21)に装着した状態において、規制体(130)が電気かみそりで規制姿勢に切り換え操作されて、ロック解除部(103)によるロック解除動作を規制できる請求項3に記載のクリーニング装置。
  6. ハウジング(16)が、下方の洗浄位置と、上方の退避位置との間を昇降変位できるよう昇降機構で支持されて、ベース(15)とハウジング(16)との間に配置した昇降ロック構造で、下方の洗浄位置においてロック保持されており、
    ハウジング(16)は、ベース(15)に設けたガイド体(73)で昇降変位可能に案内支持されて、昇降機構のリフトばね(72)で退避位置へ向かって移動付勢されており、
    昇降ロック構造は、ベース(15)に設けたロック係合爪(88)と、ロック係合爪(88)と係脱するロック枠(89)と、ロック枠(89)をロック係合爪(88)と係合する向きに係合付勢するロックばね(90)と、ロック枠(89)をロックばね(90)の付勢力に抗してロック解除操作するロック解除具(91)を含み、
    ロック解除具(91)にロック解除部(103)が設けてある請求項4又は請求項5に記載のクリーニング装置。
  7. 昇降機構が、X字状に組まれた昇降リンク(71)で構成される左右一対のリンク対(70)と、ベース(15)またはハウジングベース(16B)とリンク対(70)との間に配置されて、前後方向に長く折り畳まれた状態のリンク対(70)を上下方向に長いリフト姿勢に変位操作するリフトばね(72)とを備えており、
    各昇降リンク(71)の前端および後端のいずれか一方が、ベース(15)およびハウジングベース(16B)で相対揺動可能に軸支され、他方がベース(15)およびハウジングベース(16B)で往復スライド自在に案内支持してある請求項3乃至請求項6の何れかに記載のクリーニング装置。
  8. ハウジング(16)が、ハウジングベース(16B)と、ハウジングベース(16B)の外面を覆うハウジング本体(16A)とで構成されており、
    ハウジング本体(16A)に、装填部(21)に装着した電気かみそりのかみそりヘッド(2)を受け入れるヘッドシンク(22)が設けられており、
    ハウジングベース(16B)に、タンク(19)内のクリーニング液(176)をかみそりヘッド(2)へ供給するポンプ(36)と、ロック枠(89)と、ロックばね(90)と、ロック解除具(91)とが組み付けられており、
    ハウジングベース(16B)がロック枠(89)を介してロック係合爪(88)でロック保持された状態において、ポンプ(36)の吸込口(40)がタンク(19)内のクリーニング液(176)に浸漬され、ヘッドシンク(22)のドレン管(43)がタンク(19)の内部空間と連通している請求項3乃至請求項7の何れかに記載のクリーニング装置。
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