JP5131806B2 - 細孔付き光導波モードセンサー - Google Patents

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Description

本発明は、細孔を有する光導波路を用いて光導波モードを利用することによって、被検出試料の検出感度向上を図ることができる光導波モードセンサー及び光導波モードセンサー用チップに関する。
一般に、DNA、たんぱく質、糖鎖などを検出するバイオセンサー及び金属イオン、有機分子などを検出する化学物質センサーとして、表面プラズモン共鳴(SPR)を用いる技術が知られている。
この技術は、ガラス上に貴金属(金・銀など)を蒸着し、そのガラスの金属を蒸着した面と反対側の面を、屈折率調節オイルを介して光学プリズムと密着させた構造からなり、レーザー光あるいは白色光を、プリズムを通してガラスに照射し、その反射光の強度を検出するものである。
入射光はガラスに対して全反射となる条件で入射され、このとき、光が入射された側と逆側の金属表面側に染み出すエバネセント波によって、ある入射角でSPRが発現する。SPRが起こると、エバネセント波は表面プラズモンによって吸収されるので、その入射角付近では反射光の強度が著しく減少する。
SPRが発現する入射角や、SPRが発現している入射角付近における反射光強度は、金属の表面上の付着物の厚さ、誘電率によって変化する。このことを利用し、金属の表面上に被検出試料と結合あるいは吸着する物質を修飾し、被検出試料が金属表面付近に結合あるいは吸着した際に生じる入射角や反射率の変化を検出し、被検出試料の結合量(膜厚あるいは質量)を得るのが、従来のSPRセンサーである。
このようなSPRを用いた技術に関連する例としては、特許文献1「光センサー、光センサーを用いた検出方法、及び光センサーに用いる分子認識機能膜の形成方法」、特許文献2「全反射減衰を利用したセンサー」、特許文献3「光導波路型SPR現象計測チップ、その製造方法およびSPR現象計測方法」、特許文献4「導波路構造及びその製造方法、並びにそれを用いた表面プラズモン共鳴センサーと屈折率変化測定方法」、特許文献5「光導波路型表面プラズモン共鳴センサーおよび光導波路型表面プラズモン共鳴装置」などが挙げられる。
しかし、上記の表面プラズモン共鳴を用いる従来の技術では、サイズの小さい被検出試料を検出する場合、感度が不十分であるという問題がある。
この欠点を補う為に、SPRセンサーと同様の光学系を用いて、SPRセンサーの貴金属面の上に光導波路を形成し、この光導波路中に励起される光導波モードを利用することにより、高感度にセンサー表面での分子吸着を測定できることが報告されている(非特許文献1)。
光導波モードは、誘電体内の多重反射に基づくモードである。図1に光導波モードを発現するチップの基板構造を示す。
ガラス側からある角度をもって入射された光はガラスを透過し、反射膜層に照射され、誘電体光導波路側にエバネセント波を生じる。このエバネセント波が前記の誘電体光導波路における光導波モードと結合すると、入射された光は、その一部又は全部が、誘電体光導波路内を伝搬する光となり、その結果、反射されなくなる。よって、誘電体光導波路の光導波モードと入射された光の結合が生じると、反射光強度の減少が起こる。この反射光強度の減少は、ある波長の光に対して、ある特定の入射角付近でのみ生じる。
この特定の入射角度や、この入射角度における反射光強度は、誘電体光導波路の表面の誘電率変化に大きく依存する為、誘電体光導波路表面に物質の吸着、付着等が生じると、この角度や反射光強度に変化が生じる。この変化を読み取ることによって、特定物質の有無及び、その物質の量などを検出するのが、従来の光導波モードセンサーである。
光導波モードセンサーは、光導波路の表面積を増加させることによって、感度をあげることができる。非特許文献1では、陽極酸化によって形成したアルミナを光導波路として用い、高感度なセンシングを実現している。しかしながら、アルミナは穴の大きさの制御が難しく、酸やアルカリに対して安定ではなく、また、表面に被検出試料と結合あるいは吸着する物質を修飾することが容易とは言い難い。
特開平6-58873号公報 特開2002-195942号公報 特開2000-339895号公報 特開2004-170095号公報 特開2004-184381号公報 Journal of Physical Chemistry B Vol. 108, pp. 10812〜10181, 2004年
本発明は、上記の問題点を解決することを目的とし、安定かつ加工が容易な光導波路材料に細孔が形成された光導波路を用い、従来の光導波モードを利用する技術よりも高い感度かつ迅速に小さいサイズの被検出試料をラベルフリーで検出できる光導波モードセンサー及びそのセンサー用のチップを提供する。
本発明の光導波モードセンサーは、透明な誘電体材料又は透明な伝導体材料の基板とその上に被覆した反射膜と、さらに該反射膜の上に形成された光導波路層とからなるチップを用いる。この光導波路層に、当該光導波路層を貫通する細孔を複数形成し、該チップの基板側から、反射膜に光を入射する光入射機構と、反射膜によって反射される光の反射光を検出する光検出機構とを備える。光導波路層はシリコン酸化物を主たる材料として構成された膜、酸化チタンを主として構成された膜、有機物を主たる材料として構成された膜、ガラス材料によって構成された膜、高分子化合物によって構成された膜、又は透明な伝導体材料によって構成された膜のいずれかであり、前記反射膜は、半導体材料の薄膜である。半導体材料は、SiやGeのような単一の元素によって構成される半導体の他に、化合物半導体でも良く、その伝導特性はn型でもp型でも真性半導体でも良い。入射光の一部又は全部が光導波路層内を伝搬する光導波モードと結合することによって反射光強度が変化する光入射角度領域を用いて、光導波路層の表面に検出対象となる検体が吸着又は付着した際に生じる入射角度或いは反射光強度の変化を読み取ることにより検体の検出を行う。この光導波路層の厚さは、60nm〜1μmの範囲である。細孔は、孔を開けたときに表面積が増える面積増加量に等しい孔側面の面積の総和が光導波路1cm2当たり0.1cm2以上で、280cm2以下の範囲にある
光導波路層は光導波モードが発現する程度の膜厚を有している。
光導波路層の表面に分子認識基を化学修飾する。分子認識基として、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルデヒド基、イソチオシアネート基、スクシンイミド基、ビオチニル基、メチル基、フルオロメチル基のいずれかを化学修飾する。上記分子認識基の使用は、いずれも好ましいものであり、特に制限なく使用することができる。
入射される光は、p偏光又はs偏光の光であり、これらの光の反射光を検出する。基板は板状とすることができる。チップの光導波路層が形成されている面と反対側の基板表面を、屈折率調節オイルを介して光学プリズムに密着させた構造を備えている。また、基板はプリズムとすることができる。
p偏光又はs偏光の光が光学プリズムの中心軸に対してある角度で入射したときに、反射光強度の変化が起こる入射角度付近に前記光の入射角度を固定し、反射光の強度を検出する。光導波路層表面に化学修飾された分子認識基に、気体中又は液体中において、選択的に吸着あるいは化学結合する分子、イオン又は分子集合体の膜厚、質量、サイズ又は誘電率を測定する。
また、本発明の光導波モードセンサーは、光導波モードセンサー用チップを用い、当該チップにおける前記光導波路の光導波モードを利用して検体の検出を行う。
本発明によれば、加工が容易で、かつ化学的に安定なシリコン酸化物を主たる材料として構成された光導波路、酸化チタンを主として構成された光導波路、又は、有機物やガラス材料、高分子化合物、透明な伝導体材料によって構成された光導波路で、かつ厚さが60nm〜1μmと微細加工に最適な厚さの光導波路を用い、これらの光導波路に細孔を形成することによって、容易に高感度かつ安定なセンサーを得られるという著しい効果を有する。また、加工方法に、イオン注入によって得られる選択エッチングを用い、細孔を持つ光導波路における光導波モードを利用することによって、被検出試料の検出高感度化を図ることができるという優れた効果を有する。また、従来の表面プラズモン共鳴を利用する技術よりも、高い感度でかつ小さいサイズの被検出試料を、ラベルを使用することなく迅速に検出できるという著しい効果を有する。
以下、本発明の特徴を、図等を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明は、本願発明の理解を容易にするためのものであり、これに制限されるものではない。すなわち、本願発明の技術思想に基づく変形、実施態様、他の例は、本願発明に含まれるものである。
本発明は、上記の通り、感度を向上させるために、光導波モードを利用する。図1に本発明で用いる光導波モードを発現する基板、つまり光導波モードセンサー用チップの構造を示す。図1は、細孔が形成されているチップの構造を示している。図示の光導波モードセンサー用チップは、ガラス基板の上面に反射膜が形成され、さらにその上に光導波路が形成され、そして、この光導波路には、当該光導波路層を貫通する細孔が形成されて、構成される。特定の条件の下でチップの光導波路が形成されていないガラス側から反射膜に光が入射されると、入射光の一部又は全部がこの光導波路を伝搬する光となる。なお、ガラス基板を用いた場合を例として以下説明するが、基板材質としては、ガラス以外にも、プラスチック(樹脂)、セラミックス、絶縁物等の透明な誘電体材料、或いは、ITO等の透明な伝導体材料を用いることができる。
このような構造を持つチップに対して、ガラス側から光を入射すると、ある入射角において反射光が極端に増減する、と言う現象が生じる。反射光が極端に減少する典型的な例を、図2を用いて説明する。
図2は、図1のチップのガラス側、つまり光導波路が形成されていない側にプリズムを配して、光を入射した際の、光の入射角度と反射光強度の関係を示す。図2中には、4カ所、反射光強度における減少、つまりディップが見られる。このような反射光強度の減少の原因は主に2つある。1つは、前述のような表面プラズモン共鳴であり、図2中のθ0の入射角度で生じる反射光強度のディップがこの表面プラズモン共鳴に起因するものである。表面プラズモン共鳴は、負の誘電率を持つ金属、特に貴金属などを反射膜として用いた場合に生じる現象であり、光導波路部分が無くても生じる現象である。また、この表面プラズモン共鳴に起因する反射光の減少は入射光がp偏光の場合には生じるがs偏光の場合は生じない。
図2に見られる、別の反射光強度の減少は、光導波モードに起因するものであり、図2中のθm=1、2、3の入射角での反射光強度のディップに対応する。この反射光強度のディップは図1に示す光導波路が無い場合や、これらの層が薄い場合は生じない。光導波モードが発生する光導波路層の最低の厚さは、使用する光の偏光状態によっても異なるが、一般にこれらの層の屈折率が高ければ薄くても良く、光の波長が短い場合も薄くて良い。一方、これらの層の屈折率が低い場合や使用する光の波長が長い場合は、厚い層が要求される。例えば、光導波路層の屈折率が1.75程度で、可視光領域のs偏光の光を用いた場合、光導波モードが発生する光導波路層の厚さは60nm程度以上となる。
光導波モードとは、ある有限の空間内に光が閉じこめられて伝搬していく状態のことである。最も良く知られている光導波モードとしては光ファイバ内の光の伝搬状態が挙げられる。光ファイバは、屈折率が低いファイバ状(通常非常に細長い円筒型)の材料の中心に屈折率の高い部位(通常、コアと呼ばれる)を形成し、この屈折率差によって生じる光の反射によって、光をコア中に閉じこめて伝搬させる。
屈折率の低い物質(空気や真空状態も含む)に挟まれた板状の材料中を光が伝搬するスラブ型光導波路も良く知られている。
本発明で用いるチップの構造は図1に示すように、基体となるガラスの上に反射膜を形成し、さらにその上に、光導波路層を形成する。この光導波路層の上側(表面側)が、この層よりも屈折率の低い物質、例えば空気や水、に触れている場合、この層はスラブ導波路と似た構造となり、この層中に光を閉じこめて伝搬させることが可能となる。このように、この層中に光が閉じこめられて伝搬する状態が、この場合の光導波モードである。
図1におけるガラス側から光を入射した際、反射膜がある程度薄い場合、全反射条件を満たす入射角で光を照射した場合でも、その光の一部又は全部がエバネッセント波として、光導波路側に染み出す。光の入射角がある特定の値となったとき、このエバネセント波は光導波路中を伝搬することとなる。このことを、入射光が光導波モードと結合する、又は、入射光が光導波モードとなる、と表現する。その結果、入射された光は、その一部又は全部が、光導波路内を伝搬する光となり、その結果、反射されなくなる。よって、前述のような反射光強度の減少が起こる。この反射光強度の減少は、ある波長の光に対して、ある特定の入射角付近でのみ生じ、図2に示すようなディップ形状となる。
以上に示したものは、反射光強度に減少が生じ、ディップが観測される場合の例であるが、これとは反対に、入射光が光導波モードと結合すると、反射光強度が強められる場合がある。この場合、光導波モードと結合を生じない入射角で入射された光の反射光強度は弱く、導波モードと結合する角度で入射された反射光強度は強くなる。
図2に示すKretschmann配置(プリズムとガラスおよび反射膜が密着した状態の構造)と呼ばれる配置は、既存の表面プラズモン共鳴の光学系で利用されている。但し、本発明の光導波モードセンサーには、反射膜表面に光導波路が付加されている。光が、偏光板及びプリズムを介して、ガラス側から反射膜に光を照射すると、特定の条件の下でこの光導波路の光導波モードと入射光との結合が生じ、上述のように反射光強度の変化が生じる。反射膜によって反射される光の強度は、検出器によって検出される。
図3は光導波モードセンサーシステムの構成例であり、通常、レーザー光源、レーザーシャッター及びそのコントローラ、偏光板、ゴニオメーター、光検出器、解析用ソフトウエア(パソコンPC)を備える。液セルとチップ及びプリズムを組み合わせたものを、入射角制御用ゴニオメーター上に設置し、偏光板を通してp又はs偏光されたレーザー光をプリズム側から入射する。これに対する反射光を光検出器で取り込む。液セルは、チップの分子検出面、つまり光導波路の表面に検体となる溶液を保持するために用いる。チョッパーとロックインアンプはレーザー光以外の外光(室内光など)からのノイズを抑えるために用いることがある。
偏光板は図3に示すように2枚用いられることが多く、2枚の偏光板のうち、プリズムに近い方の偏光板は、反射面に対して振動方向が平行なp偏光あるいは垂直なs偏光の選択を行う為に設置されている。また、レーザー光源に近い方の偏光板は、光導波路に入射される光強度を調節するために設置されている。
このように、光導波モードによる反射光強度の変化も、従来のKretschmann配置と同様の光学系にて観測することが可能である。よって、本発明ではこの光学系を利用する。光学プリズムは図中に示した三角プリズム以外に、シリンドリカルプリズムや半球プリズムなど、あらゆるプリズムが使用可能である。光学プリズムは、光導波モードと入射光との結合が生じる光の入射角度を変化させる働きをする。
光導波モードと入射光との結合による様々な反射光特性の具体例を以下に示す。
最も一般的に知られている挙動としては、特定の入射角度において、反射光強度が著しく低下する現象である。このような現象の例を図4に示す。図4は、入射光として633nmの光のp偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ47nmの金を、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係である。シリカガラスは、最も安定な酸化シリコンの一種である。ここで、光導波路層の表面は水に浸っているとする。図4に見られるように、特定の入射角53.8°付近で急激な反射光強度の減少(ディップ)が見られる。
また、ある特定の入射角において、一旦、反射光強度が増加し、その付近の別の角度で急激に反射光強度が減少する現象もある。このような現象の例を図5に示す。図5は、入射光として300nmの光のs偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ10nmのクロムを、光導波路として厚さ300nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係である。ここでも光導波路層の表面は水に浸っているとする。図5に見られるように、特定の入射角59.9°を中心にそれより低角度側では、反射光強度の増加が見られ、それより高角度側では、反射光強度の減少が見られる。
また、このクロムの場合と似ているが、入射角と反射光強度の増減が逆になるような場合がある。このような現象の例を図6に示す。図6は、入射光として633nmの光のS偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ15nmのシリコンを、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係である。ここでも光導波路層の表面は水に浸っているとする。図6に見られるように、図5の場合とは逆に、特定の入射角55.7°を中心にそれより低角度側では、反射光強度の減少が見られ、それより高角度側では、反射光強度の増加が見られる。
また、特定の入射角度において、反射光が著しく増加する場合もある。このような例を図7に示す。図7は、入射光として633nmの光のs偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ10nmのタングステンを、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係である。ここでも光導波路層の表面は水に浸っているとする。図7に見られるように、特定の入射角56.1°付近で急激な反射光強度の増加が見られる。
このように、光導波路の光導波モードと入射された光の結合が生じると、反射光強度の著しい増減が生じる。
光導波モードは1つではなく、伝搬する光の波長、偏光面、光導波路層の厚さ及び屈折率に依存し、個数が増減する。一般に、光導波路層の膜厚が非常に薄いと、光導波モードは発生しない。膜厚が厚くなると光導波モードが発生するが、光導波路層の屈折率が低いと、膜厚はより厚い必要があり、屈折率が高いと、膜厚は薄い膜厚でも光導波モードが発生する。光導波路層の膜厚を厚くしていくと光導波モードが発生するのだが、まず初めに発生する光導波モードを1次の光導波モード、さらに膜厚を厚くしていくと、次に発生する光導波モードを2次の光導波モード、と言うように呼ぶ。さらに膜厚を厚くしていくと、3次、4次と光導波モードが増えていく。
よって、光導波路の厚さを厚くしていくと、まず、1次の光導波モードと入射光との結合による反射光強度の変化が観測され、さらに厚さを増していくと、2次の光導波モードと入射光との結合による反射光強度の変化が観測され、さらに厚さが厚くなると、さらに高次の光導波モードとの結合による反射光強度の変化が見られるようになる。
前述のように、入射光と光導波モードとの結合によって、反射光強度が著しく変化する。この角度や反射光強度は、光導波路の表面の誘電率変化に大きく依存する為、光導波路表面に物質の吸着、付着等が生じると、この角度や反射光強度に変化が生じる。この変化を読み取ることによって、特定物質の有無及び、その物質の量などを検出するのが、本発明の光導波モードセンサーである。
また、本センサーは、光導波路表面に薄い膜を形成した際、その膜の厚さや屈折率、誘電率を測定することも可能であることから、薄膜の物性評価用センサーとしても使用可能である。
基板に用いる材料は、通常、検出時に用いる光に対しての屈折率が1.4〜2.2程度が望ましく、さらには1.6〜2.0程度が望ましい。
光導波路に酸化シリコンを利用する場合には、反射膜上への堆積が容易、加工が容易、化学的に安定、光学的に平滑な表面を得ることができる、生体関連物質に対して不活性、表面の化学修飾が容易、という特徴があるので、好ましい材料と言える。酸化シリコンの堆積方法としては、ゾルゲル法、熱酸化法、スパッタリング法などを使用することができる。また、酸化シリコン以外にも、酸化チタンのような金属酸化物、ポリメチルメタクリレートのような高分子化合物や有機物薄膜、ガラス材料、透明な伝導体材料などは、同様の理由から好ましい材料である。
光導波路層の細孔は、光導波路材料を溶かす溶液による化学エッチング又は反応性イオンエッチングのようなドライエッチングによって形成が可能である。最も一般的な細孔の形成方法は、光導波路表面にレジストを塗布し、このレジストにリソグラフィーにてドットパターンを形成したのち、化学エッチング又はドライエッチングにて孔を形成する方法である。光導波路自身をレジストで形成した場合には、ドットパターンのリソグラフィーを行い、レジストを現像した時点で、細孔を持った光導波路が得られる。細孔は真円形である必要は無く、楕円形でも多角形でも良い。また、深さ方向に均一の大きさである必要は無く、深くなるにつれて、径が大きくなっても良いし、小さくなっても良い。
一般にリソグラフィーは、規則的なパターンを形成するのに好適であるが、本発明の場合、細孔の配置は規則的でなくとも良い。ランダムな配置の細孔の形成には、光導波路材料へのイオン注入と、イオン注入後の化学エッチングの組み合わせが非常に有効な細孔形成方法である。高エネルギーでイオンを加速して、酸化シリコンや酸化チタン、高分子化合物や有機物薄膜、ガラス材料、透明な伝導体材料などに注入すると、イオンが通過した部分が化学的に選択エッチング可能となる。例えば、酸化シリコンや酸化チタンにMeVオーダーでイオンを加速して注入した後、フッ化水素酸やホウフッ化水素酸の溶液又は蒸気でエッチングを行うと、イオンが照射された部分が、イオンが照射されていない部分に比べ効率的にエッチングされ、非常に微細な直径を持つ細孔の形成が可能となる。形成される細孔は、その直径が使用する光の波長以下であることが望ましい。なぜなら孔の直径が、光の波長程度より大きくなると、孔によって光の干渉が生じてしまい、センシングの際の解析が複雑になってしまう。
光導波路層の厚さは60nm以上で、1μm以下程度が望ましい。前述のように、この程度の厚さがあれば光導波モードに起因する反射光強度の変化は十分観測される。よって、これ以上光導波路層を厚くしても、光導波路を形成する際の作製時間が長くなり、また、層の厚さの作製誤差が生じ易くなってしまうのみである。
細孔を形成し、より高い感度を得る為には、細孔を多数形成し、細孔形成による表面積増加量をより大きくすることが望ましい。細孔形成によって増える表面積は、細孔の側壁の面積の総量として計算できる。細孔が円柱状である場合、この表面積増加量(χ、単位面積当たり)はχ=2πr×h×n (r:穴の半径、h:孔の深さ、n:単位面積当たりの穴の個数)と表せる。また、孔が光導波路の表面積を占める割合(表面積占有割合k%)はk=100×πr2nと表せる。よって、面積増加量は、χ=2hk/100rとなる。
光導波路平面に形成できる細孔の大きさや、個数には制限がある。上述のような細孔形成手法で容易に形成できる孔の半径rの限界、つまり最小値は5nm程度である。また、形成する孔の表面積占有割合kが70%を超えるように形成するには、非常に厳密な孔径の制御、及び孔の配列制御が必要であり、現実的でない。望ましい膜厚の最大値は前述のように1μmである。よって、この膜に形成できる孔の深さの最大値は穴がこの膜を貫通しているときに得られる深さ、つまり1μmである。以上のことから、現実的に得られる最大の光導波路1cm2当たり面積増加量は280cm2程度であり、これ以上の面積増加量を得ようとすると、技術が非常に複雑になり、センサー自身が高価になりすぎてしまって、現実的でない。また、後述するように、その下限は、0.1cm2程度である。よって、面積増加量が0.1cm2以上で、280cm2以下となるような、孔の半径、及び、個数、を選択することが好ましい。孔はできる限り深い方が良いことから、反射膜を貫通していることが好ましい。
現実に技術的に容易に得られる孔としては、半径10nm程度、深さ、つまり膜厚1μm程度で、孔の表面積占有割合は50%程度が限界と考えられる。よって、実際には、光導波路1cm2当たりの面積増加量100cm2程度以下となるような、孔の半径、及び、個数、を選択することが好ましい。
シリコン酸化膜にイオン注入を行い、その後、フッ酸の蒸気エッチングで孔を形成する場合、孔の半径は最小で15nm程度である。また、孔の深さは800nm程度までは容易に得ることができる。この手法では、孔の位置はランダムに形成されるため、孔が光導波路の表面積を占める割合を高くしようとすると、一部形成された孔同士が繋がってしまい、大きな孔となってしまう恐れがある。よって、製造上容易に得られる孔の表面積占有割合は、30%程度が上限である。よって、この手法で孔を形成する場合、光導波路1cm2当たりの面積増加量32cm2程度以下となるような、孔の半径、及び、個数、を選択することが好ましい。
なお、光導波モードに起因する反射光強度の変化を得るには、実際には、光導波路層の厚さは500nm程度あれば十分である。また、孔の表面積占有割合も20〜21%あれば十分と考えられる。そうすると、光導波路1cm2当たりの面積増加量は14.5cm2程度、又はそれ以下となるような孔でも十分なセンサーの高感度化は得られる。
反射膜には、化学的且つ物理的に安定な物質のうち、元素の周期表の4〜14族から選択した金属、またはこれらの金属を主成分とした合金などの化合物を使用することができる。また、半導体材料なども好ましい。半導体材料の場合、SiやGeのような一元素からなる半導体でも良いし、化合物半導体でも良い。またその伝導特性もp型でもn型でも絶縁性(真性半導体)でもよい。検出に用いる光は、基本的には電磁波であれば特に制限はないが、取り扱いが容易という点で、赤外〜紫外領域の光を使うことが望ましい。
25mm四方、厚さ1mm、屈折率1.77の板ガラスの片面にクロム(0.8nm)、金(47nm)、クロム(0.8nm)の順で真空蒸着し、その上に酸化シリコンを約500nmスパッタリング法にて形成することによりチップを作製した。この酸化シリコン層が光導波路となる。ここでのクロムは、金とガラス、及び金と酸化シリコン光導波路層との接着強度の向上のために用いた。酸化シリコンは堆積後に600℃で24時間の熱処理を行った。この熱処理は、酸化シリコンを緻密化するために行ったものである。チップは5枚作製し、その内4枚にはイオン注入及び、イオン注入後のエッチングによって、細孔形成を行った。イオン注入にはAuイオンを用い、137MeVで加速して光導波路層に照射した。イオンの照射量は、1cm2当たり、5×108個、3×109個、5×109個、7×109個とした。エッチングにはフッ酸の蒸気によるエッチングを用いた。また、エッチング時間を制御し孔径を変化させた。以下、イオン注入もエッチングも行っていない試料を試料A、5×108個、3×109個、5×109個、7×109個のイオン注入を行った後エッチングを行った試料をそれぞれ、試料B、試料C、試料D、試料Eと呼ぶ。
上述の手法で作製した、5種類のチップの表面の電子顕微鏡写真を図8に示す。試料Aの表面は非常に平滑である。一方、試料B、C、D、Eには細孔が形成されていることが観測でき、この細孔の半径の平均値はそれぞれ15nm、29nm、16nm、27nmであった。
酸化シリコン層の一部を割り、孔の深さを観測したところ、いずれの場合も、孔は酸化シリコン層を貫通していた。
上述のように作製したチップ全てを弱アルカリ水溶液に一時間浸漬後乾燥し、0.2wt% 3-アミノプロピルトリエトキシシランのエタノール溶液に2時間浸漬し、酸化シリコン表面に反応活性なアミノ基を修飾した。エタノールでリンスし乾燥後、0.1mMスルホスクシンイミジル-N-(D-ビオチニル)-6-アミノヘキサネートを含む1/15M リン酸緩衝液に浸した。そのまま1時間放置し、アミノ基とスクシンイミド基を反応させ、ビオチニル基を導入した。図9は、酸化シリコン表面へのビチオン化学修飾の説明図である。光導波路である酸化シリコン(図中ではSiOと表記)の表面には水酸基(−OH)が出ており、3-アミノプロピルトリエトキシシランなどのシランカップリング剤に浸漬することによって、容易に酸化シリコン表面に活性な基であるアミノ基(−NH2)を修飾することができる。さらに、リン酸緩衝液(pH7.4)にスクシンイミド基を有するビオチン化合物を溶解した溶液中へアミノ基が修飾された基板を浸漬することにより、容易にたんぱく質(ストレプトアビジン)を特異的に認識するビオチンを修飾することができ、バイオセンサーとしての利用価値が生まれる。
その後、光導波路面が1/15Mリン酸緩衝液に接するようチップを液セルに装着した。また、光導波路面と反対側の面は屈折率調節オイルを介して光学プリズムと密着させた。これを入射角制御用ゴニオメーター上に装着し、s偏光されたヘリウム−ネオンレーザー(633 nm)を、光学プリズムを通して基板に照射した。
それぞれのチップに対して、ビオチニル基に特異的に吸着するストレプトアビジン(SA)を1μM含有する1/15Mリン酸緩衝液を液セルに注入し、注入前後での、反射光強度(反射率)の入射角度依存性を測定した。試料A、B、C、D、Eによって得られた結果を、それぞれ図10、11、12、13、14に示す。これらの図から分かるように、ストレプトアビジンの吸着によって、反射光強度が著しく変化する入射角度に変化が生じる。この変化量、例えば、反射光強度が最も低くなる入射角度位置のシフト量は孔を形成することによって大きくなることが分かる。
試料B、C、D、Eの光導波路層の厚さを試料を切断し電子顕微鏡で観測して測定したところ、それぞれ、530nm、430nm、450nm、440nmであった。この値の違いはエッチング条件の違い及び、スパッタリング時の作製誤差によるものと思われる。なお、それぞれの光導波路に形成された孔は膜を貫通しており、よって孔の深さはこの光導波路層の厚さと同じであった。よって、この孔の深さ、及び前述の孔の半径、孔の個数から、各試料の光導波路1cm2当たりの表面積増加量を計算すると、試料B、C、D、Eでそれぞれ、0.25cm2、2.35cm2、2.26cm2、5.22cm2となる。図15は面積増加量と反射光強度が最も低くなる入射角度のシフト量との関係を示した図である。面積増加量が多いほど、感度の向上が得られることが分かる。また、この図から、ある程度有効な高感度化を得るには少なくとも0.1cm2以上の面積増加が必要なことが分かる。
本発明は、上記の通り、光導波路表面に細孔を形成し光導波モードを利用することによって、被検出試料の検出高感度化を図ることができるという優れた効果を有し、従来の表面プラズモン共鳴や光導波モードを利用する技術よりも、高い感度でかつ小さいサイズの被検出試料を、ラベルを使用することなく検出できるという著しい効果を有する。DNA、たんぱく質、糖鎖などのバイオセンサーおよび金属イオン、有機分子などの化学物質センサーに適用でき、医療、創薬、食品、環境等の分野において活用できる。また、光導波路の表面に薄膜を形成すれば、この薄膜の屈折率や誘電率などを測定できることから、薄膜材料に対するセンサー、薄膜材料の特性を測定する測定器としても使用が可能である。
光導波モードを発現するチップ構造を示す図である。 光導波モードを誘起するための光学配置の例を示す説明図である。 光導波モードセンサーの構成例を示す図である。 入射光として633nmの光のp偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ47nmの金を、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示す図である。 入射光として300nmの光のs偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ10nmのクロムを、光導波路として厚さ300nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示す図である。 入射光として633nmの光のs偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ15nmのシリコンを、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示す図である。 入射光として633nmの光のs偏光を用いる場合で、屈折率1.8のガラスを用い、反射膜として厚さ10nmのタングステンを、光導波路として厚さ600nmのシリカガラスを用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示す図である。 本実施例で作製した試料A、B、C、D、E、の表面の電子顕微鏡写真である。 酸化シリコン表面へのビチオン化学修飾の説明図である。 本実施例において、試料Aを用いて反射光強度特性を測定した結果を示す図である。 本実施例において、試料Bを用いて反射光強度特性を測定した結果を示す図である。 本実施例において、試料Cを用いて反射光強度特性を測定した結果を示す図である。 本実施例において、試料Dを用いて反射光強度特性を測定した結果を示す図である。 本実施例において、試料Eを用いて反射光強度特性を測定した結果を示す図である。 本実施例において、孔形成によって生じる面積増加量と反射光強度特性の変化量とを比較した図である。

Claims (16)

  1. 透明な誘電体材料又は透明な伝導体材料の基板とその上に被覆した反射膜と、さらに該反射膜の上に形成された光導波路層とからなるチップを用い、
    前記光導波路層に、当該光導波路層を貫通する細孔を複数形成し、
    該チップの前記基板側から、前記反射膜に光を入射する光入射機構と、前記反射膜によって反射される前記光の反射光を検出する光検出機構とを備え、
    前記光導波路層はシリコン酸化物を主たる材料として構成された膜、酸化チタンを主として構成された膜、有機物を主たる材料として構成された膜、ガラス材料によって構成された膜、高分子化合物によって構成された膜、又は透明な伝導体材料によって構成された膜のいずれかであり、
    前記反射膜は、半導体材料の薄膜であり、
    入射光の一部又は全部が前記光導波路層内を伝搬する光導波モードと結合することによって反射光強度が変化する光入射角度領域を用いて、前記光導波路層の表面に検出対象となる検体が吸着又は付着した際に生じる入射角度或いは反射光強度の変化を読み取ることにより検体の検出を行うことを特徴する光導波モードセンサー。
  2. 前記光導波路層の厚さが60nm〜1μmの範囲にある請求項1に記載の光導波モードセンサー。
  3. 前記細孔は、孔を開けたときに表面積が増える面積増加量に等しい孔側面の面積の総和が光導波路1cm2当たり0.1cm2以上で、280cm2以下の範囲にある請求項1又は2に記載の光導波モードセンサー。
  4. 前記細孔の直径は用いる光の波長よりも短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  5. 前記細孔は、イオン注入後の化学エッチングによって形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  6. 前記化学エッチングはフッ酸溶液又はフッ酸の蒸気によるエッチングであることを特徴とする請求項5に記載の光導波モードセンサー。
  7. 前記光導波路層は光導波モードが発現する程度の膜厚を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  8. 前記光導波路層の表面に分子認識基を化学修飾したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  9. 前記分子認識基として、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルデヒド基、イソチオシアネート基、スクシンイミド基、ビオチニル基、メチル基、フルオロメチル基のいずれかを化学修飾したことを特徴とする請求項8に記載の光導波モードセンサー。
  10. 前記入射される光は、p偏光又はs偏光の光であり、これらの光の反射光を検出することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  11. 前記基板は板状であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  12. 前記チップの前記光導波路層が形成されている面と反対側の基板表面を、屈折率調節オイルを介して光学プリズムに密着させた構造を備えていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  13. 前記基板はプリズムであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  14. p偏光又はs偏光の光が光学プリズムの中心軸に対してある角度で入射したときに、前記反射光強度の変化が起こる入射角度付近に前記光の入射角度を固定し、反射光の強度を検出することを特徴とする請求項12又は13に記載の光導波モードセンサー。
  15. 前記光導波路層表面に化学修飾された分子認識基に、気体中又は液体中において、選択的に吸着あるいは化学結合する分子、イオン又は分子集合体の膜厚、質量、サイズ又は誘電率を測定することを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の光導波モードセンサーに用いられる光導波モードセンサー用チップ。
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