JP5182900B2 - 検体検出センサー及び検体検出方法 - Google Patents

検体検出センサー及び検体検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、微量に存在する特定物質(検体)を高感度で検出するセンサー及び検出方法に関する。
DNA、たんぱく質、糖鎖などを検出するバイオセンサー、金属イオン、有機分子などを検出する化学物質センサーとして、表面プラズモン共鳴(SPR)を用いる技術や光導波モードを用いる技術が知られている(例えば、非特許文献1〜11、特許文献1〜7を参照)。
SPRを用いたセンサーによる測定システムの例を図1に示す。図1はクレッチマン配置を用いたSPRセンサーである。板ガラス上に厚さ47nmの金薄膜を蒸着したものを検出板として用い、この検出板に屈折率調節オイルを介して図1のように光学プリズムを密着させ、プリズム側から可視レーザー光を照射する。このレーザー光をある特定の入射角で入射した時、金表面にはSPRが励起される。SPRが励起されると、入射光は表面プラズモンによって吸収され、その為、この入射角付近では反射光の強度が著しく減少する。SPRが発現する入射角は、金薄膜の表面付近の誘電率の変化によって変化することから、貴金属表面に誘電率が異なる物質の吸着が生じると、この入射角度の変化に伴い、反射率の変化が生じる。SPRセンサーは、この現象を用いて、金薄膜表面への検体(被検出物質)の吸着の有無を検出する。
SPRセンサーとよく似た構造を持ち、やはりセンサーの検出板の表面における物質の吸着や誘電率の変化を検出するセンサーとして、光導波モードセンサーがある。光導波モードセンサーの測定システムの例を図2に示す。図2はクレッチマン配置を用いた光導波モードセンサーである。光導波モードセンサーは、板ガラス上に反射膜と光導波路層とを有する検出板を用いる。光導波路層は、検出に用いる光に対して透明である材料が使用される。この検出板の基板側に屈折率調節オイルを介して光学プリズムを密着させ、図のようにプリズム側からレーザー光を照射する。レーザー光はある特定の入射角で入射すると、光導波路内を伝搬する光導波モードを励起する。この特定の入射角度付近では光の反射光強度が大きく変化する。この光導波モードの励起条件も光導波路層表面における誘電率の変化に敏感であり、この誘電率の変化は、この入射角付近における反射特性の変化となって現れる。このことから、光導波モードセンサーは、検体の光導波路層表面への吸着の有無を反射光の強度変化をモニターすることによって検出することができる。
光導波モードセンサーに用いられる反射膜には、薄膜化が可能で且つ光を反射する物質であればどのような材料でも使用が可能である。非特許文献9、10に記載のように、Siが有効な反射膜材料であることが分かっている。
光導波モードセンサーでは、光導波路層に、シリカガラス、シリコン酸化膜、アルミナ、ポリマー材料、デキストランゲル、などの透明な誘電体材料が用いられている。これらの光導波路層は、反射膜の上に、蒸着法やスパッタリング法によって堆積させたり、スピンコート法によって塗布して形成する。非特許文献7では、反射膜上にAlを堆積し、このAl層を陽極酸化して、ポーラスアルミナを形成し、このポーラスアルミナ層を導波路層として用いるという報告がなされている。非特許文献9では、反射膜材料そのものを酸化することによって、導波路層を形成する手法が開示されている。
SPRセンサーや光導波モードセンサーは、物質の吸着をリアルタイムにラベルフリーで検出できるという利点があるが、検出感度が低いと言う欠点があった。その為、これらの従来技術では、タンパク質などの大きな生体分子の検出は可能であるが小さい分子の検出が苦手であった。また、検体の濃度がpM(ピコモーラー、Mは mol/l)オーダー以下と極端に低くなると検出ができないという問題点があった。
SPRセンサーや光導波モードセンサーにおいて、その検出面にナノメートルオーダーの微細構造を形成し、検出感度を向上する試みがこれまでになされており、10〜100倍程度の高感度化が実現されている。しかしながら、これらの手法は一般に、製造工程が複雑であり、その結果、検出チップが高価になってしまうという問題点があった。また、このようなナノ構造形成による手法では、さらなる高感度化を事業化が可能な程度に安価で、かつ量産可能な程度に再現性良く実現するのは困難である。
さらにこれらの従来手法では、検出対象としている物質とは別の物質が検出面に付着してしまっても反射率の変化が生じるため、本当に検出したい物質が吸着したのか、それとも他の物質が吸着してしまったのか区別ができなかった。よって、このように検出を阻害する物質(阻害物質)が検体と混在している場合、正確な検体の検出ができないという問題点があった。
米国特許US 6,483,959 B1 WO/2007/029414 WO/2007/102277 WO/2007/102585 JP 2005-98997 A JP 2004-117298 A JP 2002-505425 A
C. Nylander, B. Liedberg, and T. Lind, Sensor. Actuat. 3, pp. 79-88 (1982/83年)。 B. Liedberg, C. Nylander, and I. Lundstrom, Actuat. 4, pp. 299-304 (1983年)。 W. Knoll, Annu. Rev. Phys. Chem. 49, pp. 569-638 (1998年)。 D. K. Kambhampati, T.A.M. Jakob, J.W. Robertson, M. Cai, J. E. Pemberton, and W. Knoll, Langmuir 17, pp. 1169-1175 (2001年)。 M. Fujimaki, C. Rockstuhl, X. Wang, K. Awazu, J. Tominaga, T. Ikeda, Y. Ohki, and T. Komatsubara, Microelectronic Engineering 84, pp.1685-1689 (2007年)。 K. Awazu, C. Rockstuhl, M. Fujimaki, N. Fukuda, J. Tominaga, T. Komatsubara, T. Ikeda, and Y. Ohki, Optics Express 15, pp. 2592-2597 (2007年)。 K. H. A. Lau, L. S. Tan, K. Tamada, M. S. Sander, and W. Knoll, J. Phys. Chem. B 108, pp. 10812 (2004年)。 F. C. Chien and S. J. Chen, Optics Letters 31, pp. 187-189 (2006年)。 M. Fujimaki, C. Rockstuhl, X. Wang, K. Awazu, J. Tominaga, Y. Koganezawa, Y. Ohki, and T. Komatsubara, Optics Express 16, pp. 6408-6416 (2008年)。 M. Fujimaki, C. Rockstuhl, X. Wang, K. Awazu, J. Tominaga, N. Fukuda, Y. Koganezawa and Y. Ohki, Nanotechnology 19, pp. 095503-1 − 095503-7 (2008年)。 W. Knoll, MRS Bulletin 16, pp. 29-39 (1991年)。
本発明は、上記の問題点を解決することを目的とし、作製が容易で高感度で、尚かつ阻害物質の影響を受けにくい特定物質検出用のセンサー及び検出方法を提供する。
本発明の検体検出センサーは、透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように設定されており、さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出する。
本発明の検体検出方法は、透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように設定し、さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出する。
前記屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層は、半導体材料によって構成されていることを特徴とする。また、前記半導体材料は単結晶Siである。前記屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層の厚さは、1nm以上500nm以下である。前記吸光度の変化は、前記検体が光吸収を有し、該検体が前記検体捕捉層に捕捉されることによって生じる。検体は、色素、または色素を含有する物質である。検体は、金属、または金属を含有する物質である。前記金属は、500nm以下のサイズを持つ金属ナノ粒子である。
前記吸光度の変化は、当該検体が前記検体捕捉層に捕捉された後、当該検体へ光吸収を有する物質が付着することによって生じる。前記光吸収を有する物質は、色素、または色素を含有する物質である。前記光吸収を有する物質は、金属、または金属を含有する物質である。前記金属は、500nm以下のサイズを持つ金属ナノ粒子である。前記光吸収を持つ物質は、着色された微小球ビーズである。
前記吸光度の変化は、前記検体捕捉層が該検体を捕捉することによって生じる反応の結果として生じる。また、前記吸光度の変化は、前記検体捕捉層が該検体の存在によって発生する物質と反応することによって生じる。
前記検体は着色ラベル物質で着色ラベル化されており、前記吸光度の変化は、前記着色ラベル化された検体が前記検体捕捉層に捕捉されることによって生じる。前記着色ラベル物質は色素である。前記着色ラベル物質は金属粒子である。前記着色ラベル物質は着色された微小球ビーズである。
前記透明基板はシリカガラスである。前記透明薄膜層はシリコン酸化膜である。前記入射光は紫外から赤外領域の光である。
本発明によれば、透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、検体の捕捉によって検体捕捉層またはその近傍に吸光度の変化が生じるように設定し、前記吸光度の変化が生じる波長領域内の波長を持つ光を検出板に照射し、この光の反射光の強度変化を観測することによって、従来技術よりも遙かに高感度に検体を検出することができる。本発明によれば、検出板表面への高度な加工を要さない為、安価なセンサーを実現することができる。また、本発明によれば、阻害物質が検体捕捉層に付着しても、この物質が照射した光の波長領域で光吸収を持たない場合、反射特性に殆ど影響を与えないことから、阻害物質の影響を受けにくいという効果が得られる。
従来技術である表面プラズモン共鳴を用いたセンサーの光学配置の例を示す説明図である。 従来技術である光導波モードセンサーの光学配置の例を示す説明図である。 本発明のセンサーに用いる検出板の構造を示す図である。 本発明のセンサーに用いる測定系の配置の例を示す説明図である。 本発明のセンサーにおいて、検体が捕捉される前の光の入射角度(度)と反射光強度の関係を計算した結果の一例を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検体が捕捉された後の光の入射角度(度)と反射光強度の関係を計算した結果の一例を示す図である。 本発明のセンサーのシステム構成例を示す説明図である。 本実施例における検出板作製プロセスの説明図である。 本実施例における検出試料注入前後の反射率特性を示す図である。 本実施例において、検体の検出を行った後の検体捕捉層表面の電子顕微鏡写真である。 本実施例における検出試料注入前後の反射率特性を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが40nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが130nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが215nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが300nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが380nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、検出板中の単結晶Si層の厚さが470nmの場合に見られる検体物質吸着前後の反射率特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明のセンサーにおける検体吸着時の反射率変化量と、検出板中の単結晶Si層の厚さの関係を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、異なる厚さ(50、60、70、80、85nm)の単結晶Si層を有する検出板を用いた時に得られる、反射率特性の例を示す図である。 本発明のセンサーにおいて、異なる厚さ(3、5、10、20、40nm)の単結晶Si層を有する検出板を用いた時に得られる、反射率特性の例を示す図である。
以下、本発明の特徴を、図等を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明は、本願発明の理解を容易にするためのものであり、これに制限されるものではない。すなわち、本願発明の技術思想に基づく変形、実施態様、他の例は、本願発明に含まれるものである。
本発明に用いる検出板は図3に示すような多層構造を持つ。検出板は、透明基板上に屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層(透明高屈折率層)と透明薄膜層とを持ち、透明薄膜層の上には、検出対象となる物質(検体)を捕捉する層(検体捕捉層)が形成されている。ここで、複素屈折率をn+ki(iは虚数単位)と表した際のnが屈折率、kが消衰係数である。この透明高屈折率層の屈折率は高ければ高いほど良く、また、より透明に近いことが好ましい。消衰係数が小さいということは、この層がより透明に近いことを示す。高感度なセンサーを構成するために、屈折率は1.7以上、消衰係数は0.2以下であることが好ましいが、さらに高感度なセンサーを得るためには、この層の屈折率は3以上であればより好ましく、また、消衰係数は0.05以下であればより好ましい。このような好ましい条件を満たす材料の多くは半導体材料である。入手及び加工が容易でかつ安価な材料としては、Si(シリコン)が挙げられる。Siは単結晶Siであれば、屈折率が高く尚かつ消衰係数が小さい為、特に好ましい。
この透明高屈折率層に単結晶Siを用いた場合、この層の厚さは、1nm以上500nm以下の範囲内であることが好ましく、5nm以上80nm以下の範囲内であるとさらに好ましい。
基板及び透明薄膜層は透明な材質のものであればよい。ガラスが好ましい材料であるが、単結晶Si層との密着性、安定性、光学的な透明度を考慮すると、基板や透明薄膜層はシリカガラス(アモルファスSiO、SiOガラス、石英ガラスなどとも呼ばれる)が特に好ましい。透明薄膜層はシリコンを熱酸化して形成したSiO(熱酸化シリコン)などのシリコン酸化膜も好ましい。基板の厚さは特に限定しないが、薄すぎると割れやすくなるため、ハンドリングしやすい程度の厚さを持つことが好ましい。透明薄膜層の厚さは200nm以上であることが好ましい。
本発明で用いる光学系は、図2に示すような従来の光導波モードセンサーに用いられている光学系と同じである。本発明の検出板の基板側に、図2のようにプリズムを配して光を照射し、反射光強度の変化によって、検体捕捉層における検体の捕捉の有無を検出する。用いる光はS偏光であることが好ましい。本発明では、検体捕捉層において、検体の捕捉があった場合に、検体捕捉層自身またはその付近において、吸光度の変化が生じるようにしておく。また、入射する光の波長は、この吸光度に変化が生じる波長領域内に設定する。このような設定によって、本発明のシステムでは検体の吸着があると急激な反射光強度の変化が得られる。よって、検体を高感度に検出することが可能となる。
本発明における吸光度の変化とは、検体捕捉層自身またはその付近において複素屈折率の複素成分、つまり消衰係数が変化することを言う。つまり、検体の捕捉によって、検体捕捉層自身またはその付近において、入射光として用いた光の波長領域での光吸収の度合いが変化することを言う。
好ましい測定系を図4に示し、シミュレーションを用いて検出の原理を説明する。検出板は、厚さ1mmの平らなシリカガラス基板上に、透明高屈折率層として厚さ40nmの単結晶Si層と、透明薄膜層として厚さ450nmの熱酸化シリコン層を持っている。透明薄膜層表面には検体Aと特異的に吸着する物質Bが表面修飾されている。この物質Bの層が検体捕捉層となる。この検体捕捉層は、厚さ2nm、屈折率1.45の透明な層である。検体Aは波長632.8nmにおいて複素屈折率が2+3iの物質であり、水中に拡散しているものとする。検出板の基板側に屈折率調節オイルを介して頂点が30°の二等辺三角形プリズムを配置する。プリズムはシリカガラス製である。検体捕捉層側には、検体Aを含む水を保持するセルが配されている。入射光には、検体Aが光吸収を持つ波長である632.8nmの光を用いる。入射光はS偏光である。
フレネルの式を用いてシミュレーションした、検体Aが捕捉される前の光の入射角度(度)と反射光強度の関係を図5に示す。検体捕捉層表面は検体Aを含まない水に浸されている。図5に見られるように、反射光強度にディップが観測される。検体捕捉層に検体Aが捕捉されると、この反射特性が著しく変化する。ここでは検体Aが厚さ1オングストロームで均一に検体捕捉層に捕らえられたとした場合を想定しシミュレーションを行った。この計算から得られた、検体A捕捉後の光の入射角度(度)と反射光強度の関係を図6中の実線で示す。ディップが著しく深くなることが分かる。このように、検体Aが捕捉され、検体捕捉層表面にて吸光度の増加、つまり光吸収の増加が生じると、例え検体Aが微量であっても、大きな反射特性変化が生じ、その結果、感度良く検体Aを検出できることが分かる。ここで、透明高屈折率層は単結晶Siとしたが、より透明度が高い材料を用いると検体捕捉前に見られる反射光強度におけるディップが小さくなり、検体捕捉時に、より明瞭な反射特性の変化が得られる。
図6中の破線は、検体Aの代わりに検体A’として、波長632.8nmにおいて屈折率が2で消衰係数がゼロの物質が厚さ1オングストロームで均一に検体捕捉層に捕らえられたとした場合をシミュレーションした結果である。ここで、検体A’は消衰係数がゼロであるため、検体A’が捕捉されても検体捕捉層表面では吸光度の変化は生じない。
図5中の実線及び図6中の破線から分かるように、検体A’の吸着前後において光の反射特性はあまり変化しない。このように、物質が捕捉されても入射光の波長領域において、吸光度の変化が生じなければ、この物質は検出されない。このことから、もし検体A’が検体Aの検出を阻害する阻害物質であったとして、検体Aと検体A’が混在している場合でも、検体A’の吸着は殆ど反射特性に影響を与えないことが分かる。このように本センサーは、阻害物質の影響を受けにくい特性を有する。
本センサーの感度は、透明高屈折率層の厚さに大きく依存する。このことを、シュミュレーション結果を用いて以下に示す。前述と同じ測定系、つまり、検出板は、厚さ1mmの平らなシリカガラス基板、単結晶Siによって形成された透明高屈折率層、厚さ450nmの熱酸化シリコンによって形成された透明薄膜層、厚さ2nm屈折率1.45の透明な層で検体Aと特異的に吸着する物質Bによって形成された検体捕捉層、によって構成され、検体Aは波長632.8nmにおいて複素屈折率が2+3iの物質であり水中に拡散しており、検出板の基板側には屈折率調節オイルを介して頂点が30°のシリカガラス製の二等辺三角形プリズムが配置されており、検体捕捉層側には、検体Aを含む液体が保持されており、入射光は波長632.8nmのS偏光であるとき、上記単結晶Siの層の厚さと反射光特性の変化の関係をフレネルの式を用いて計算した結果を図12、図13、図14、図15、図16、図17に示す。ここで、各図において、単結晶Si層の厚さは、40nm(図12)、130nm(図13)、215nm(図14)、300nm(図15)、380nm(図16)、470nm(図17)、である。これらの図中の実線は検体吸着前、破線は検体Aが吸着した後を想定した計算結果を示す。ここでは、検体Aが吸着したときの厚さを0.05nmとして計算した。各図に見られる様に、検体Aの吸着によって、反射率特性に変化が現れ、よって検体Aの吸着を検出できる。この時、各図を比較すると、反射特性の変化の度合い、つまり実線と点線の差は、単結晶Si層が薄い程大きいことが分かる。
図18は、検体Aの吸着前後における反射率特性に見られるディップの底の位置での反射率の差と単結晶Si層の厚さの関係を示す。ディップの底の位置の反射率の変化量が大きい程センサーとして高感度であると言える。図18から分かるように、単結晶Si膜厚が80nm以下の領域内で特に高い感度が得られることが分かる。
また、図12、13、14、15、16、17から分かるように、検体の吸着によって、ディップは深くなることから、検体吸着前のディップの深さはなるべく小さい方が良い。このことは図12と図17とを比較すると良く分かる。図12の場合、元のディップが小さい為、検体吸着時にディップが深くなる余地が多分にあり、よって高い感度が期待できるが、図17の場合、元のディップが深い為、検体が吸着した際、さらなるディップの変化があまり生じず、その結果感度が悪くなってしまう。
図19は、単結晶Si層の厚さが50、60、70、80、85nmの検出板における、検体吸着前の反射率特性である。図中に示した値は、各反射率特性を示す検出板における単結晶Si層の厚さである。図19から分かるように、単結晶Si層の厚さが50、60、70、80nmの場合、反射率特性において底の位置が0.5より上のディップ形状が見られ、よって、分子吸着時にさらに0.5の反射率低下が得られる余地があり、よって有効な検出が期待できる。一方、単結晶Si層の厚さが85nmとなると、ディップは深くなだらかになってしまい、よって、感度の低下が起きてしまう。この点からも、単結晶Si膜厚は80nm以下が好ましい。
図20は、単結晶Si層の厚さが3、5、10、20、40nmの検出板における、検体吸着前の反射率特性である。図中に示した値は、各反射率特性を示す検出板における単結晶Si層の厚さである。単結晶Si層の厚さが3nmの検出板の特性は点線で示している。図20から分かるように、単結晶Si層の厚さが10〜40nmの場合も、反射率特性において底の位置が0.7以上と高く、シャープなディップ形状が見られ、よって、高感度な検出が得られる。単結晶Si層の厚さ5nmになると、ピークはなだらかになってしまうが、この場合、底の位置が0.85以上と非常に高く、よって、分子検出時に、反射率の減少量を非常に大きく取れるという利点がある。ただ、厚さが3nmになってしまうと、明確なピークは見えなくなってしまい、好ましくない。また、実際に検出板を作製する際、層の厚さが薄くなり過ぎると正確な作製が困難になるという欠点もある。よって、単結晶Si層の厚さは5nm以上が好ましいといえる。以上のことから、単結晶Si膜厚は5nm以上80nm以下が好ましい。
上記のような検出には、図2や図4に示したクレッチマン配置が適する。偏光板はこれらの図に示すように2枚用いられることが多く、2枚の偏光板のうち、プリズムに近い方の偏光板は、単結晶Si層に対して振動方向が垂直なS偏光の選択を行う為に設置されている。レーザー光源に近い方の偏光板は、入射される光強度を調節するために設置されている。光学プリズムは図中に示した三角プリズム以外に、シリンドリカルプリズムや半球プリズムなど、あらゆるプリズムが使用可能である。
上記の例以外にも、本発明では、従来の光導波モードセンサーに用いられてきた光の入射方法、反射光の検出方法は全て適応可能である。例えば、レンズを用いて入射光を検体捕捉層に集光して照射し、幅広く反射されてくる反射光をCCDやフォトダイオードアレイなどで検出しても良い。この方法はSPRセンサーでも用いられており、入射光がある一定の入射角度分布を持っていることから、反射光強度の入射角度依存性の測定の際、光源、試料、及び検出器を動かす必要が無く、よって、システムが簡易になり、且つ高速に検出できる利点を持っている。光源に白色光を用い、反射光強度の波長依存性を観測し、その変化の有無によって検出を行うことも可能である。また、光学プリズムの代わりに、検出板の基板側にグレーティングを形成し、このグレーティングを介して光を入射しても良い。
図7は本発明のセンサーシステムの構成例であり、レーザー光源、偏光子、ゴニオメーター、光検出器、解析用ソフトウエアを備える。液セルと検出板及びプリズムを組み合わせたものを、入射角制御用ゴニオメーター上に設置し、偏光板を通してS偏光に偏光されたレーザー光をプリズム側から入射する。これに対する反射光を光検出器で取り込む。液セルは、検出板の検体捕捉層に検査対象となる溶液を保持するために用いる。チョッパーとロックインアンプはレーザー光以外の外光(室内光など)からのノイズを抑えるために用いることがある。
本発明では、検体捕捉層が検体を捕らえることによって、検体捕捉層自身又は検体捕捉層表面近傍に吸光度の変化を生じさせ、検体の捕捉を検知する。よって、最も検出が容易な例としては、上記のシミュレーションで示したように、検体自身が光吸収、つまり消衰係数を持つ場合である。この場合、この光吸収が生じる波長帯の光源を選択すれば良く、検体が捕捉されれば、検体捕捉層近傍にて吸光度が増加するので、高感度な検体の検出が可能である。このような検体の例としては、色素や金属ナノ粒子などが挙げられる。
この場合、検体が持つ消衰係数が大きければ、より高感度な検出が可能となる。一方、消衰係数が小さくても、検体自身が大きければ、高感度な検出が可能である。検出の対象としている検体の大きさが数十nm以下であるとすると、検体が持つ消衰係数は、0.001以上あることが好ましい。検体の大きさがさらに小さく、数nm程度である場合には、この値は0.01以上であることが好ましく、さらに、検体の濃度が薄く、吸着する個数が少ない場合には、この値が0.1以上であることが好ましい。
但し、本センサーにて検出を行おうとする物質が、光吸収を有さない場合も多い。または、検体が光吸収を持っていても、その光吸収帯に波長を持つ適当な光源がない場合もある。このような場合、検体が検体捕捉層に捕捉された後、その検体に特異的に吸着する光吸収を持った物質を検体に吸着させることによって検体の高感度検出が可能となる。例えば、検体捕捉層Cが透明な検体Tを捕らえる場合、まず検体捕捉層C上に検体Tを含む試料を流し、その後、検体Tに特異的に吸着する色素Sを含む液を流す。光源にはこの色素Sが光吸収を示す帯域の波長のものを用いる。検体捕捉層Cが検体Tを捕捉した段階では吸光度の変化が無い為、反射特性に大きな変化は無い。その後、検体Tに色素Sが吸着することによって吸光度が増加し、検体Tの存在が確認できることとなる。色素Sの代わりに、検体Tに特異的に吸着するように処理が施された金属ナノ粒子や微小ビーズなどを使用することも好ましい。この場合、色素Sなどの検体Tに特異的に吸着し光吸収を生じさせる物質は0.01以上の消衰係数を持つことが好ましい。
検体が光吸収を持たない場合、予め検体を、光吸収を持つ物質でラベル化しておいても良い。つまり、予め検体を着色しておけば良い。ここで、予め検体をラベル化することを着色ラベル化と呼び、ラベルに用いる物質を着色ラベル物質と呼ぶ。ここでの着色ラベル物質は、従来のバイオ分子検出手法として用いられる蛍光ラベルのように、特殊な物質である必要はなく、光吸収を持ち検体に特異的に吸着するものであれば何でも良い。例えば、検体に特異的に吸着するように処理が施された色素や、金属ナノ粒子、微小ビーズなどが好ましい着色ラベル物質である。これらの物質は容易に入手可能であり、安価で且つ処理も簡単である。従来の蛍光ラベルを用い、ラベルを光らせることによって検体を検出する手法に比べ、遙かに安価且つ簡易にラベル化を実施できる。着色ラベル化された検体が検体捕捉層に捕捉されれば、当然、検体捕捉層近傍にて吸光度の変化が生じることから、この変化を検出に用いることによって、検体を高感度に検出することが可能となる。着色ラベル物質は、当然、高い吸光度を有すること、つまり大きな消衰係数を持つことが好ましい。着色ラベル物質の大きさにも依存するが、0.01以上の消衰係数を持つことが好ましい。
検体捕捉層に検体と反応して吸光度の変化を生じる物質を用い、検体と検体捕捉層との反応による吸光度の変化を検出に用いれば、検体自身が光吸収を持たなくても、検体の存在を検出することができる。また、検体自身に光吸収がなく、検体捕捉層として検体との反応で効率良く吸光度の変化を生じる物質がない場合、検体の存在によって発生する二次的な物質と選択的に反応して吸光度の変化を生じる物質を検体捕捉層に用いれば、検体の存在によって発生する物質と検体捕捉層との反応によって検体捕捉層にて吸光度の変化が生じ、間接的に検体の存在を検出することが可能となる。
本発明のセンサーはこの原理を利用して、溶液の特性、例えばpHや水の硬度などの測定も可能である。この場合には、その溶液の特性を決定している特定の物質やイオンの有無や濃度に応じて吸光度が変化する物質を検体捕捉層に用いれば良い。このことから、本発明のセンサーは、様々な環境の変化の観測にも用いることができる。
以上では、検体捕捉層を透明薄膜層の上に形成する場合に関して説明した。しかし、透明薄膜層そのもの、または透明薄膜層の表面が検体を捕捉する機能を持っている場合、わざわざ検体捕捉層を形成する必要はない。この場合、透明薄膜層の表面自身が検体捕捉層であると見なすことができる。
また、検体捕捉層は単層である必要はなく、検体を捕捉するための層、検体が捕捉されたことによって反応を生じ光吸収の変化を生じる層、それぞれの層を接着する為の層、などを多層化して形成しても良い。
検体、つまり検出したい物質を効率良く捕捉する物質がなく、検体捕捉層として好ましい材料がない場合も考えられる。この場合、予め検体に別の物質Dを付け、この物質Dを特異的に捕捉する物質Fを検体捕捉層として用い、物質Dと物質Fの吸着を利用して検体を検出すると良い。
本実施例では、ビオチンを検体捕捉層、ストレプトアビジンを検体として、この両者間の特異吸着を利用し、溶液中のストレプトアビジンの検出を行った。
検出板作製には、1辺が2.5cmの正方形で厚さ1.2mmのシリカガラス基板上に貼り合わせ技術にて形成された厚さ265nmの単結晶Si層を持つSOQと呼ばれる基板材料を用いた。この基板を水蒸気酸化炉に入れ、水蒸気を含んだ1気圧の酸素雰囲気中にて1000℃で62分間酸化を行った。その結果、単結晶Si層の表面は酸化されて熱酸化シリコンとなる。この熱酸化シリコン層を透明薄膜層として用いた。熱処理後の単結晶Si層の厚さは約35nm、熱酸化シリコン層の厚さは約520nmであった。
酸化処理後の基板は、弱アルカリ水溶液に24時間浸漬させ、その後乾燥し、0.2wt% 3−アミノプロピルトリエトキシシランのエタノール溶液に10時間浸漬し、透明薄膜層表面に反応活性なアミノ基を修飾した。エタノールでリンスし乾燥後、0.1mMのBiotin−(ACSulfo−OSuを含む1/15Mリン酸緩衝液に浸した。そのまま5時間放置し、アミノ基とスクシンイミド基を反応させ、透明薄膜層の表面にビオチンを導入した。この導入したビオチンを末端に持つ層が、ストレプトアビジンを選択的に捕捉する検体捕捉層となる。一連の検出板作製プロセスを図8に示す。
この検出板の基板側に屈折率調調節オイルを介してプリズムを密着させ図4に示すようなクレッチマン配置を形成した。プリズムは頂点が30°の二等辺三角形プリズムを用いた。検体捕捉層側には、液セルを配し、検体を含有する溶液を保持できるようにした。光源にはヘリウムネオンレーザー(波長632.8nm)を用いた。
ストレプトアビジンは上記の入射光における波長帯域では透明である。そこで、可視領域に光吸収を持つ金のナノ粒子を用い、金ナノ粒子が付いたストレプトアビジンを検体とし、この検体を10pM含有するリン酸緩衝液を試料として検出実験を行った。金ナノ粒子は直径20nmで、1つの粒子に4〜5個のストレプトアビジンが付いている。波長632.8nmでの金の複素屈折率は0.2+3iである。
まずは、液セル中を、検体を含まないリン酸緩衝液で満たし、そこへ、上記の試料を注入した。図9は試料注入前後の反射率特性の変化を示す。横軸は光の入射角度(度)、縦軸は反射率である。黒丸は試料注入前、白丸は試料注入後20時間経過後の反射率特性を示す。最大で0.046の反射率の減少を観測することができ、検体つまり金ナノ粒子付きストレプトアビジンの検体捕捉層による捕捉を検出することができた。
どの程度の量の検体を捕捉したことによって、上記のような反射率変化が得られたかを確認するために、上述の検出を行った後に、検出板の検体捕捉層表面を電子顕微鏡にて観測した。観測結果を図10に示す。丸で囲んだところに金ナノ粒子が観測される。検体はおよそ5平方μm当たりに1個の割合で吸着していた。この様に、本発明の検出方法を用いることによって、極少量の検体の吸着を検出することができることが分かる。
従来のSPRセンサーや光導波モードセンサーでビオチンによるストレプトアビジンの吸着を検出した場合、ここまで高感度に低濃度、低個数のストレプトアビジンの吸着を検出することはできなかった。本発明による検出板の構造を用い、尚かつ光吸収の変化によって生じる大きな反射率の変化を利用することによって、このように従来技術より数桁高い検出感度を得ることができる。
本実施例では、色素を用いてストレプトアビジンを着色した後、ビオチンによるストレプトアビジンの捕捉を検出した。検出板及び検出方法は実施例1と同様である。ストレプトアビジンの着色には、青色の色素であるCoomassie Brilliant Blue G−250を用いた。この色素は、波長600nm付近に光吸収を持つ。この着色したストレプトアビジンを100pM含有するリン酸緩衝液を試料として、検出実験を行った。光源は、色素が光吸収を示す波長領域に合わせ、波長632.8nmのヘリウムネオンレーザーを用いた。
実施例1と同様に、まず液セル中を、検体を含まないリン酸緩衝液で満たし、そこへ、上記の試料を注入した。図11に試料注入前後の反射率特性の変化を示す。横軸は光の入射角度(度)、縦軸は反射率である。黒丸は試料注入前、白丸は試料注入後2時間経過後の反射率特性を示す。検体の吸着によってディップが著しく深くなることが分かる。このように、ストレプトアビジンを色素で着色ラベル化し、且つ本発明による検出板を用いることによって、非常に高感度にストレプトアビジンを検出することができた。
ちなみに、ストレプトアビジンを色素で着色しない状態で、波長632.8nmのヘリウムネオンレーザーを用い同様の検出実験を行った場合、ストレプトアビジン濃度が100pMでは、殆ど反射率の変化は観測されない。これは、着色していないストレプトアビジンがこの波長域で光吸収を持たないからである。もし、着色しない状態のストレプトアビジンを実施例1や2と同等の感度で検出したい場合、ストレプトアビジン自身が光吸収を持つ帯域の光源を用いれば良い。
本実施例で用いた試料はいずれも、検体以外に検体捕捉面に吸着する阻害物質は入っていない。しかしながら、一般に、試料中にはさまざまな物質が混入しており、検出したい検体以外にも検体捕捉面に捕捉されてしまったり非特異的に検体捕捉面に付着してしまったりする物質が含まれているケースが多い。従来のSPRセンサーや光導波モードセンサーのような、物質の吸着を検出するセンサーでは、このような非特異的に発生する阻害物質の吸着は、検体の検出を妨げる重大な問題となっていた。一方、本発明の手法では、このような阻害物質の付着が生じても、これらの物質が検出に用いている光の波長領域において光吸収を持たなければ、これらの物質の付着がシグナルとして殆ど現れないことから、阻害物質の付着の影響を受けにくいと言う大きな利点がある。
本発明は、上記の通り、従来技術より遙かに高感度で被検出試料を検出できるという優れた効果を有する。また、価格的にも従来技術より安価で、DNA、抗原−抗体、たんぱく質、糖鎖などを検出するバイオセンサーおよび金属イオン、有機分子などを検出する化学物質センサー、環境センサーなどに容易に適用でき、さらには、阻害物質の影響を受けにくいという利点もある。このことから本発明のセンサーは医療、創薬、食品、環境等の分野において活用できる。

Claims (18)

  1. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、前記検体が有する光吸収によって吸光度の変化が生じるようにされており、
    さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出センサー。
  2. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように、捕捉された前記検体へ光吸収を行う性質を持つ物質を付着させる機構を有し、
    さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出センサー。
  3. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように、前記検体捕捉層内、前記透明薄膜層内、またはそれらの間に、前記検体と反応して光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質が配されており、
    さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出センサー。
  4. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように、前記検体捕捉層内、前記透明薄膜層内、またはそれらの間に、前記検体の存在によって発生する物質と反応することによって光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質が配されており、
    さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出センサー。
  5. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において吸光度の変化が生じるように、前記検体をあらかじめ着色ラベル物質で着色ラベル化する機構を有し、
    さらに前記入射する光の波長は、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定されており、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出センサー。
  6. 前記屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層は、単結晶Siであり、その膜厚が5nm以上80nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検体検出センサー。
  7. 前記透明基板はシリカガラスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検体検出センサー。
  8. 前記透明薄膜層はシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検体検出センサー。
  9. 前記入射光は紫外から赤外領域の光であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検体検出センサー。
  10. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板と該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備える検体検出センサーにて実行される方法であって、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、前記検体が有する光吸収によって吸光度の変化を生じさせ、
    さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出方法。
  11. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板と該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備える検体検出センサーにて実行される方法であって、
    検体捕捉層に捕捉された前記検体へ光吸収を行う性質を持つ物質を付着させ、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、捕捉された前記検体に付着した光吸収を行う性質を持つ前記物質によって吸光度の変化を生じさせ、
    さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出方法。
  12. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板と該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、前記検体捕捉層内、前記透明薄膜層内、またはそれらの間に、前記検体と反応して光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質が配されている検体検出センサーにて実行される方法であって、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、捕捉された前記検体と反応して光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質によって吸光度の変化を生じさせ、
    さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出方法。
  13. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板と該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、前記検体捕捉層内、前記透明薄膜層内、またはそれらの間に、前記検体の存在によって発生する物質と反応することによって光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質が配されている検体検出センサーにて実行される方法であって、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、捕捉された前記検体と前記検体の存在によって発生する物質と反応することによって光吸収を行う性質を持つ物質を生じる物質によって吸光度の変化を生じさせ、
    さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出方法。
  14. 透明基板上に、屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層、透明薄膜層、及び検体を捕らえる検体捕捉層を持つ検出板と該検出板の前記透明基板側から光を入射する光入射機構と、該検出板からの前記入射された光の反射光を検出する光検出機構と、を備える検体検出センサーにて実行される方法であって、
    前記検体を着色ラベル物質で着色ラベル化し、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉された場合、該検体捕捉層自身またはその近傍において、前記着色ラベル物質が有する光吸収によって吸光度の変化を生じさせ、
    さらに前記入射する光の波長を、前記吸光度の変化が生じる波長領域内に設定して、
    前記検体が前記検体捕捉層に捕捉されたことを反射光強度の変化を観測することによって検出することを特徴とする検体検出方法。
  15. 前記屈折率が1.7以上でかつ消衰係数が0.2以下の層は、単結晶Siであり、その膜厚が5nm以上80nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の検体検出方法。
  16. 前記透明基板はシリカガラスであることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の検体検出方法。
  17. 前記透明薄膜層はシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の検体検出方法。
  18. 前記入射光は紫外から赤外領域の光であることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の検体検出方法。
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