JP2005195576A - バイオチップ用基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、バイオチップ使用時に各スポットの蛍光強度のS/N比を向上させ、正確で感度の高い測定ができるバイオチップ用基板の提供を目的とする。
【解決手段】生体高分子オリゴマを固定化するバイオチップ用基板であって、前記固定化する側の表面で蛍光を実質的に反射することを特徴とするバイオチップ用基板。好ましくは、基材と、該基材の生体高分子オリゴマを固定化する側の表面に形成した膜とから実質的に構成され、かつ前記膜が前記基材よりも屈折率が高い反射膜を含むことを特徴とするバイオチップ用基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、数百〜一万種類以上の遺伝子に対応するDNA、RNA、糖鎖やタンパク質断片などの生体高分子オリゴマを微小量づつ整列、固定化するバイオチップに好適な基板に関する。
バイオチップの代表的なものとして、多種類のDNAの断片を数百〜数万の微小なスポットとして基板上に固定させた、DNAチップがある。DNAチップに人間や動物のDNAで評価したいものを作用させる(ハイブリダイゼーション)ことにより一度に多数のDNAの配列を検出評価し、個体間の配列の違いや、細胞状態の違いによる遺伝子発現量の差などを解析できる。なお、RNA、タンパクまたは糖鎖等についても同様であり、以下の説明では代表例としてDNAについて説明する。
バイオチップには、基板上にDNAを固定させる方法により、フォトリソグラフィを利用した固相合成法と、あらかじめ用意した多種類の検出DNAを基板上に並べていくスタンプ(スタンピング)法とに大別される。いずれの方法によっても基板上に固定化されたDNA(以下、プローブという)に対して、混合DNA断片(以下、検体という)を作用させる。検体を検出する手段としては、あらかじめ検体に蛍光分子を修飾し、これを蛍光読取装置にかけ、励起光を当てたときの、各スポットの蛍光強度の相対的な強弱を調べるのが一般的である。
蛍光強度は励起光強度に対して弱く、また検体の濃度は、最も薄いDNAから最も濃いDNAものまで千倍から一万倍の開きがある。濃度が薄い検体については、基材自身の表面や付着物などからの自家蛍光や反射がノイズとなって、正確な検出が難しかった。
従来、蛍光強度とノイズの比(S/N比)を向上させるため、プローブ同士で類似した塩基配列が少なくなるように直交性を予め設計することで誤ったハイブリダイゼーションを減らす方法(特許文献1参照)も提案されているが、プローブの設計にコストがかかり、またプローブ選択の自由度が制限されるなどの問題点がある。基材上にプローブと親和性の高い膜を形成しておくことでスポット形成の確度を高め、蛍光密度を高くする方法(特許文献2参照)も提案されているが、プローブと親和性の高い膜の開発、製造および基材面で膜品質を均一にするための管理にコストがかかるなどの問題点もある。また、基材表面をフロスト加工することによりスポット内の表面積を稼ぐもの(特許文献3参照)も提案されているが、さらなるS/N比向上が求められている。
基材の裏面、すなわち検体が固定される面と反対側に反射膜を設けることで、蛍光分子に当たる励起光および受光機に向かう蛍光をそれぞれ理論上倍にし、読み取り蛍光強度を向上させるバイオチップ用基材も提案されている。しかしながらこの方法では、基材が透明基材に限定されるほか、基材内への光の出入りがあるためS/N比としては理論どおりに向上していない。また、スポットを取り囲む基材平面に垂直な外壁に反射膜を設けることで周囲からのノイズをさえぎり、スポットからの蛍光強度を向上させようとする方法もある(特許文献4参照)が、反射した蛍光が直接蛍光読み取りセンサーの方向を向いていないので蛍光強度を向上させるのには不充分である。
特開2003−99438号公報(1〜3頁) 特開2003−14744号公報(1〜5頁) 特開2003−107086号公報(1〜4頁) 特開2002−122596号公報(1〜6頁)
本発明は、バイオチップ使用時に各スポットの蛍光強度のS/N比を向上させ、正確で感度の高い測定ができるバイオチップ用基板の提供を目的とする。
本発明は、生体高分子オリゴマを固定化するバイオチップ用基板であって、前記固定化する側の表面で蛍光を実質的に反射することを特徴とするバイオチップ用基板を提供する。別の本発明は、基材と、該基材の生体高分子オリゴマを固定化する側の表面に形成した膜とから実質的に構成される、生体高分子オリゴマを固定化するバイオチップ用基板であって、前記膜が前記基材よりも屈折率が高い反射膜を含むことを特徴とするバイオチップ用基板を提供する。また、別の本発明は、金属製基材と、前記金属製基材の生体高分子オリゴマを固定化する側の表面に形成した有機膜とから実質的に構成されるバイオチップ用基板を提供する。さらに、別の本発明は、基材の、生体高分子オリゴマを固定化させる側の面に、基材よりも屈折率の大きい反射膜を塗布またはスパッタリングで形成することを特徴とするバイオチップ用基板の製造方法を提供する。
本発明の提供するバイオチップ用基板を使用することにより検体に施した蛍光を検出する際に、その蛍光を基材の裏面で反射させずに評価体が固定されている面で反射させるため蛍光強度が高くなり、しかも、検体が固定されている箇所以外の部分からの蛍光(以下、バックグランドともいう)や前記固定されている面に付着している汚れなどによるノイズを低減させることから優れたS/N比が得られる。また、基材の種類も透明体に限らず不透明体でも使用できる。
本発明において反射膜を有する場合の反射膜として、TiO、Ta、ZrO、Al、Si、TiN(0<X≦1)、Cr、AgおよびGeからなる群から選ばれる1種以上を含む反射膜を採用すると、上記の効果がさらに顕著となる。中でも前記反射膜の上にSiOを含む膜、評価体との親和性が高い有機物を含む有機膜をこの順番に積層させると特に優れたS/N比が得られる。
このような優れたS/N比を有することから、従来のバイオチップの利用方法、測定機器などを特段変更しなくても正確な情報が得られる。また、従来、高精度の情報が得られにくかった、低発現と呼ばれる、低濃度の検体からの微弱な強度レベルの蛍光測定を高精度でできる。さらに、優れたS/N比が得られやすいことから、バイオチップ上の各試料のスポット径を小さくでき、より高密度化、高集積化ができる。
本明細書において、バイオチップ用基板とは、そのまま生体高分子オリゴマを固定化して使用できるもの、または有機膜を形成することにより生体高分子オリゴマを固定化して使用できるものをいう。本発明のバイオチップ用基板(以下、本基板という)は、生体高分子オリゴマを固定化するバイオチップ用基板であって、前記固定化する側の表面で蛍光を実質的に反射することを特徴とする。固定化する側の表面(以下、固定化面という)で蛍光を実質的に反射するとは、固定化面で反射される蛍光強度が、固定化面の反対面(以下、裏面という)で反射される蛍光強度に比べて少なくとも数倍以上高いことをいう。
本基板において、ベースとなる基材としては平板であれば特に制限されないが、材料としては、各種ガラス、合成石英ガラス、セラミックス、金属、プラスチックスなどが挙げられ、これらを単独でまたは併用するとよい。中でも各種ガラス、合成石英ガラス、金属であると、バイオチップに通常用いられる、500nmから650nm付近での励起光による基材自身の蛍光が少ないためS/N比への基材への影響が小さいため好ましい。
基材がガラスであると、平坦性に優れるため好ましい。ガラスの作成法としては、特に制限されないが、いわゆるフロート法などが好適に挙げられ、フロート法で得られるガラス板が代表的な基材の一つである。また、基材がプラスチックスであると入手性、経済性の点で好ましい。また、基材の形状・形態としては特に制限はないが、プレートまたはフィルムが挙げられる。プレートであると、製作や使用が容易であり、原価面でも有利であるため好ましい。基材の固定化面の表面性状としては、特に制限されないが、バイオチップの1測定点の直径である約10〜500μmの範囲内で平坦な程好ましい。
本基板が、基材と、基材の固定化面上に形成した膜とから実質的に構成され、前記膜が前記基材よりも屈折率が高い反射膜を含むものであると固定化面での蛍光の反射が充分なされるため好ましい。反射膜を有する場合の前記基材としては、非金属製のものが反射膜を形成する効果が大きいため好ましく、ガラスまたはプラスチックスなどが好ましいものとして挙げられる。
本基板において、前記反射膜が前記基材よりも屈折率が高いものであると、評価体からの蛍光で基材方向に進むものの大部分が該反射膜で反射されるためS/N比に優れたバイオチップ用基板を提供できる。
反射膜を形成した本基板の構成の断面図を図1に示す。図中、1は基材、2は反射膜、4は基材の固定化面、5は基材の裏面、10は本基板、をそれぞれ示す。図4は、本発明のバイオチップ使用時の概略説明図で、図中、31は基材、32は反射膜、34は基材31の固定化面、35は基材31の裏面、37は励起光、38は蛍光、39は蛍光分子が結合された検体、40は本基板、をそれぞれ示し、検体分子からの蛍光の内、基材方向に出ている蛍光が反射膜32で反射される様子を示す。
本基板において、反射膜2は基材より屈折率が高ければ特に制限されないが、金属元素を含む無機膜であると蛍光および励起光が反射されやすいため好ましい。前記金属元素としては、Ti、Ta、Zr、Al、Si、Cr、Ag、またはGeなどが好ましく挙げられる。前記金属元素を含む反射膜としては、TiO、Ta、ZrO、Al、Si、TiN(0<X≦1)、CrおよびAgからなる群から選ばれる1種以上を含むものであると高屈折率の反射膜が簡便に形成できるため好ましい。前記群にGeを含むとさらに好ましい。すなわち、前記反射膜としては、TiO、Ta、ZrO、Al、Si、TiN(0<X≦1)、Cr、AgおよびGeからなる群から選ばれる1種以上であるとさらに好ましい。なかでもTiN膜またはGe膜は、バイオチップに通常用いられる500nmから650nm付近での励起光による蛍光が微弱であるため最も好ましい。
反射膜2の特性としては屈折率が1.6以上であると好ましく、屈折率が1.8以上であるとさらに好ましい。また、基材1との屈折率の差が0.2以上であるとさらに好ましい。
反射膜2の膜厚としては、金属膜厚測定機で測定して5〜200nmであると好ましく、10〜100nmであるとさらに好ましく、20〜60nmであると特に好ましい。反射膜2の膜厚が5nm未満であると所望の屈折率、反射率などの光学特性が得られにくく、膜厚が200nmを超えると厚さにむらが生じ、測定誤差を生ずるおそれがあり、また原価面でも有利ではない。なお、反射膜2としては単層の膜に限定されず、複層膜でもよい。複層膜の場合、その膜厚は合計した膜厚をいうものとする。また、反射膜2としては基材の固定化面全体を被覆する場合だけでなく、固定化面を部分的に被覆してもよい。反射膜2が部分的に被覆する場合の断面図の模式図を図3に示す。図中、30は本基材、21は基材、22は反射膜、24は基材21の固定化面、25は基材21の裏面、をそれぞれ示す。
反射膜2の表面粗さRaが500nm未満であると、バイオチップ上での検体処理が均一にでき、また検体の蛍光シグナル読み取り時に焦点も均一になるため好ましい。反射膜2の表面粗さRaが100nm未満であるとさらに好ましく、反射膜2の表面粗さRaが50nm未満であると特に好ましい。
反射膜2の形成法としては特に制限されないが、乾式法としては、スパッタリング法、蒸着法、化学気相成長法(CVD)などが挙げられ、湿式法としては、塗布法、浸漬法などが挙げられる。材料を片面のみにコーティングするためにはスパッタリング法または蒸着法が好ましく、均一な膜厚を得るためにはスパッタリング法がさらに好ましい。また、これらのコーティングは、クラス10000以上のクリーンルームで行うと測定誤差となる付着物を減らすことができるため特に好ましい。
本基板10は、反射膜2の上にさらに検体、すなわち生体高分子オリゴマとの親和性がある有機膜13を形成すると検体の本基板への固定が強固になり好ましい。このような有機膜13としては、ポリ−L−リジン、アミノシラン、または表面にアルデヒド基、カルボイミド基などの官能基を含む膜が生体高分子オリゴマとの親和性が高いため好ましいものとして挙げられる。
有機膜13の膜厚としては、1〜50nmが好ましい。有機膜13も単層膜に限らず複層膜でもよい。複層膜の場合の膜厚は、合計した膜厚をいうものとする。また、有機膜13の作成法としては、浸漬法または塗布法などが好適な方法として挙げられる。
さらに、前記有機膜13を使用する際には、反射膜12と有機膜13との間にSiOを主成分とする膜(以下、単にSiO膜と略す)16を設けると表面に存在する水酸基などの極性基に有機物を結合または静電吸着させやすいため好ましい。SiO膜が実質的にSiOからなる膜であると上記効果が顕著であるためさらに好ましい。SiO膜16の膜厚としては、1〜50nmであると好ましい。SiO膜16も単層膜に限らず複層膜でもよい。複層膜の場合の膜厚は、合計した膜厚をいうものとする。SiO膜16の作成法としてはスパッタリング法、蒸着法、CVD、塗布法または浸漬法などが挙げられる。なかでもスパッタリング法が膜厚の均一性などの点で好ましい。基材の11の上に、順に、反射膜12、SiO膜16、有機膜13を形成した本基板20の構成の断面図を図2に示す。
本基板10において、基材1と反射膜2との間に密着性を改良する膜を別途形成してもよい。また、基材1の固定化面4と裏面5に別途、変形防止、識別性付与等の反射性付与以外の目的で膜を形成してもよい。
本基板10の構成の一例としては、ガラス材料またはプラスチックからなる基材1の上にTiN(0<X≦1)またはGeを含む反射膜2を構成し、さらにその上にSiO膜を構成し、SiO膜の上にアミノシランを含む有機膜を構成する例などが挙げられる。
また本基板の別の構成としては、金属製基材と、該金属製基材の生体高分子オリゴマの固定化面に形成した有機膜とから実質的に構成されるものがある。固定化面となる金属製基材の面が平滑であると好ましく、より好ましくは鏡面であるとさらに好ましい。有機膜としては、反射膜上に形成される有機膜として前述した有機膜が好適に採用される。
以下に、本発明の実施例を示す。
[例1]
Ti(OCを2.55g、エタノールを17g、アセチルアセトン0.75gを混合し、充分撹拌しながら0.1mol/dmの硝酸水溶液1.1gを滴下して加え、そのまま1時間、室温で撹拌し、塗布液とした。よく洗浄した厚さ1mm、平坦度50μm、屈折率1.5のスライドガラス(松浪硝子製)を上記塗布液に20秒間浸漬したのち、24cm/分の速度で引き上げて成膜した。120℃で15分の乾燥後、550℃で30分焼成し、TiO膜を表面に有する基板(以下、本基板Aという)を得た。TiO膜の膜厚は100nm、表面粗さRaは50nm、屈折率2.4、表面抵抗が2×1010Ω/□であった。また、比較のためポリ−L−リジンをコートしたスライドガラス(以下、比較基板という)を用意した。
本基板Aと比較基板の蛍光特性を比較するため、固定化するための生体高分子オリゴマとして蛍光標識分子(Cy3、Cy5)を結合させたDNA断片(75量体)を、蒸留水で希釈しDNA濃度が0.1〜1μg/μLである希釈液を作成した。この希釈液を、直径0.5mmのステンレスピンの先端に付け、本基板Aと比較基板の両方に点着した。点着は、金具によりステンレスピンが垂直になるように固定し、かつ、ステンレスピンが垂直方向に自由に動くようにして、基板表面に接触したステンレスピンの先端から基板表面に溶液が写し取られるようにして行い、1点点着する毎に、ステンレスピンの先端に溶液を付けた。点着された溶液は1点当りおよそ0.5〜1.5nLであった。
この点着したスポットが乾燥するまで静置したのち、点着面を、蛍光測定装置を用いて、励起光532nmおよび635nmに対してそれぞれ575nmおよび670nmの蛍光を観察した。その結果、本基板Aからの蛍光が比較基板からの蛍光より強度が高く、しかもスポット内での蛍光強度の分布も均一であった。
[例2]
例1において基板Aの代わりに、厚さ1mmで50μm以内の平坦性を有し、屈折率1.5のソーダライムガラスの平板上に、Tiターゲットを使用し、ArとNとの混合ガス(ガス流量30±10sccm)中で、圧力133μPa、投入電力0.26±0.1kw、搬送速度2.42±0.5mm/s、基板無加熱の条件によりスパッタリングし、膜厚約40nm、表面粗さRa30nm、屈折率2.5、表面抵抗が2×1010Ω/□のTiNがコーティングされた、本基板Bを用い、比較基板を用いない以外は例1と同様にした。蛍光を調べた結果、スポット内での蛍光強度の分布も均一で、強度の高い蛍光が観察された。
[例3]
例2において、Tiターゲットの代わりにCrターゲットを使用し、スパッター条件中、ArとNとの混合ガスの代わりにArガスを使用して膜厚約100nm、表面抵抗が5×1010Ω/□のCr膜を形成後、さらにSiターゲットを使用し、Oガス(ガス流量30±10sccm)中で、圧力133μPa、投入電力0.26±0.1kw、搬送速度2.09±0.5mm/s、基板無加熱の条件でスパッタリングし、Cr膜の上に膜厚約10〜20nmのSiO膜が形成された本基板Cを使用した以外は例2と同様にした。蛍光を調べた結果、スポット内での蛍光強度の分布も均一で、強度の高い蛍光が観察された。
[例4]
例3において、得られた本基板CのSiO膜の上にさらに膜厚約5nmのアミノシランからなる有機膜を形成するためアミノシランを含むメタノール溶液に浸漬後、乾燥させて得られた本基板Dを本基板Cの代わりに使用した以外は例3と同様にした。蛍光を調べた結果、スポット内での蛍光強度の分布も均一で、強度の高い蛍光が観察された。例3と例4を比べると有機膜のある例4の方が蛍光強度が高かった。
本発明の提供するバイオチップ用基板は、検体DNA等からの蛍光に対するS/N比が高いことから正確な情報が得られる。特に、従来、高精度の分析が難しいとされていた、低濃度の検体の蛍光の特徴である、低発現であっても高精度の分析ができる。また、S/N比が高いことから、スポットの微小化ができ、高集積化されたバイオチップを提供できる。したがって、遺伝子関連の研究や遺伝子解析等に有用なバイオチップを提供できる。
本基板の構成の断面図。 有機膜を有する本基板の構成の断面図。 反射膜が部分的に形成された構成の断面図。 本基板のバイオチップ使用時概略説明図。
符号の説明
1、11、21、31:基材
2、12、22、32:反射膜
4、14、24、34:基材の固定化面
5、15、25、35:基材の裏面
10、20、30、40:本基板
13:有機膜
16:SiO
37:励起光
38:蛍光
39:蛍光分子が結合された検体

Claims (8)

  1. 生体高分子オリゴマを固定化するバイオチップ用基板であって、前記固定化する側の表面で蛍光を実質的に反射することを特徴とするバイオチップ用基板。
  2. 前記バイオチップ用基板が、基材と、該基材の生体高分子オリゴマを固定化する側の表面に形成した膜とから実質的に構成され、かつ前記膜が前記基材よりも屈折率が高い反射膜を含む請求項1記載のバイオチップ用基板。
  3. 前記基材がガラスまたはプラスチックからなる請求項2記載のバイオチップ用基板。
  4. 前記反射膜の屈折率が1.6以上である請求項2または3記載のバイオチップ用基板。
  5. 前記反射膜が、TiO、Ta、ZrO、Al、Si、TiN(0<X≦1)、Cr、AgおよびGeからなる群から選ばれる1種以上を含む請求項2、3または4記載のバイオチップ用基板。
  6. 前記反射膜の上に前記生体高分子オリゴマとの親和性がある有機膜を有する請求項2〜5のいずれか記載のバイオチップ用基板。
  7. 前記バイオチップ用基板が、金属製基材と、該金属製基材の生体高分子オリゴマを固定化する側の表面に形成した有機膜とから実質的に構成される請求項1記載のバイオチップ用基板。
  8. 基材の、生体高分子オリゴマを固定化させる側の面に、基材よりも屈折率の大きい反射膜を塗布またはスパッタリングで形成することを特徴とするバイオチップ用基板の製造方法。
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