JP5131495B2 - 薄膜バラン - Google Patents

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本発明は、不平衡−平衡の信号変換を行なうバラン(バラントランス)に関し、特に、小型薄型化に有利な薄膜プロセスにより形成された薄膜バランに関する。
無線通信機器は、アンテナ、フィルタ、RFスイッチ、パワーアンプ、RF−IC、バラン等の各種高周波素子によって構成される。これらのなかで、アンテナやフィルタ等の共振素子は、接地電位を基準とした不平衡型の信号を取り扱う(信号伝送を行う)が、高周波信号の生成や処理を行なうRF−ICは、平衡型の信号を取り扱う(信号伝送を行う)ため、両者を電磁気的に接続する場合には、不平衡−平衡変換器として機能するバランが使用される。
近時、携帯電話や携帯端末等の移動体通信機や無線LAN機器等に用いられるバランとして、これらの機器の小型化に応えるべく、更なる小型薄型化が切望されている。このような薄膜バランとしては、たとえば、コイル積層構造を有するチップ型バランが提案されている(特許文献1参照)。
特開平07−176918号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のチップ型バランのような構造において小型化を単純に行うと、伝送線路の長さの変化により、インダクタンス値が変化してバランの諸特性が変動してしまう。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、要求されるバランの諸特性を維持しつつ、通過特性などの特性を更に向上させた薄膜バランを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の薄膜バランは、第1の線路部及び第2の線路部を有する不平衡伝送線路と、第1の線路部及び第2の線路部のそれぞれに対向配置され且つ電磁結合する第3の線路部及び第4の線路部を有する平衡伝送線路と、第1の線路部の一端に接続された不平衡端子と、第3の線路部に接続された第1の平衡端子と、第4の線路部に接続された第2の平衡端子と、第3の線路部及び第4の線路部に接続された接地端子と、を備え、第3の線路部及び第4の線路部は同一の階層に形成されており、該階層と異なる階層にて第3の線路部と第4の線路部とがL成分を介して電気的に接続されていることを特徴とする。すなわち、上記薄膜バランの構成は、第1の線路部は、一端が不平衡端子に接続されると共に他端が第2の線路部に接続し、第3の線路部は、一端が第1の平衡端子に接続されると共に他端が接地電極端子に接続し、第4の線路部は、一端が第2の平衡端子に接続されると共に他端が接地電極端子に接続されており、第3の線路部及び第4の線路部は、同一の階層に形成されており、該階層とは異なる階層に絶縁層を介してそれぞれ引き出されてL成分によって互いに連結されているものである。
かかる構成では、第3の線路部と第4の線路部との間にL成分が設けられることにより、回路のインピーダンスが変化してインピーダンスマッチングが改善し、薄膜バランの電気的特性の向上が本願発明者により確認されている。
上記の線路部として、好ましくはコイルを用いることができる。この場合、本発明の薄膜バランは、第1のコイル部及び第2のコイル部を有する不平衡伝送線路と、第1のコイル部及び第2のコイル部のそれぞれに対向配置され且つ電磁結合する第3のコイル部及び第4のコイル部を有する平衡伝送線路と、第1のコイル部の一端に接続された不平衡端子と、第3のコイル部に接続された第1の平衡端子と、第4のコイル部に接続された第2の平衡端子と、第3のコイル部及び第4のコイル部に接続された接地端子と、を備え、第3のコイル部及び第4のコイル部は同一の階層に形成されており、該階層と異なる階層にて第3のコイル部と第4のコイル部とがL成分を介して電気的に接続されている。
また、上記のL成分は、第3の線路部と第4の線路部を電気的に接続する連結導体であり且つその一部に曲部を有するものであればよい。L成分として、平衡伝送線路における磁場をキャンセルするよう(打ち消す方向)に形成されるコイルを用いることが好ましい。
また、上記のL成分の少なくとも一部が、第3のコイル部及び第4のコイル部の少なくとも一方のコイル導体の開口部に対向する領域に配置されていてもよい。かかる構成でも、薄膜バランの電気的特性の改善の効果が本願発明者により確認されたことから、L成分の配置を調整することにより、優れた電気的特性を有する薄膜バランを実現することができる。
さらに、第3のコイル部と第4のコイル部とがL成分を介して電気的に接続されている階層において、第1のコイル部と第2のコイル部とが連結導体を介して電気的に接続されており、連結導体とL成分の一部の導体とは、平行又は略平行に配置されていてもよい。かかる構成で、優れた電気的特性の改善の効果が本願発明者により確認されている。
またさらに、接地端子と第4のコイル部との間にL成分が配置されていてもよい。
本発明によれば、第3の線路部と第4の線路部との間にL成分が設けられることにより、回路のインピーダンスが変化してインピーダンスマッチング特性が改善し、電気的特性が優れた薄膜バランを得ることができる。
本発明の薄膜バランの一実施形態の構成を示す等価回路図である。 薄膜バランの一実施形態の構成を示す垂直断面図である。 実施例1の薄膜バラン1Aの配線層M1における水平断面図である。 実施例1の薄膜バラン1Aの配線層M2における水平断面図である。 実施例1の薄膜バラン1Aの配線層M3における水平断面図である。 実施例2の薄膜バラン1Bの配線層M3における水平断面図である。 参考例の薄膜バラン1Rの配線層M2における水平断面図である。 参考例の薄膜バラン1Rの配線層M3における水平断面図である。 参考例の薄膜バラン1Rの構成を示す等価回路図である。 挿入損失特性の評価結果を示すグラフである。 位相バランス特性の評価結果を示すグラフである。 出力バランス特性の評価結果を示すグラフである。 反射損失特性の評価結果を示すグラフである。 実施例3の薄膜バラン1Cの配線層M3における水平断面図である。 実施例4の薄膜バラン1Dの配線層M3における水平断面図である。 挿入損失特性の評価結果を示すグラフである。 位相バランス特性の評価結果を示すグラフである。 出力バランス特性の評価結果を示すグラフである。 反射損失特性の評価結果を示すグラフである。 実施例5の薄膜バラン1Eの配線層M3における水平断面図である。 挿入損失特性の評価結果を示すグラフである。 位相バランス特性の評価結果を示すグラフである。 出力バランス特性の評価結果を示すグラフである。 反射損失特性の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
図1は、本発明の薄膜バランに係る好適な一実施形態の構成を示す等価回路図である。 薄膜バラン1は、図1に示すように、線路部L1(第1の線路部)及び線路部L2(第2の線路部)が直列に接続された不平衡伝送線路(不平衡回路)ULと、線路部L3(第3の線路部)及び線路部L4(第4の線路部)が直列に接続された平衡伝送線路(平衡回路)BLとを備えており、線路部L1及び線路部L3、並びに、線路部L2及び線路部L4によって、それぞれ電磁結合が形成されている。
この薄膜バラン1においては、線路部L1における線路部L2との結合端の他端が不平衡端子UTに接続されている。また、線路部L2における線路部L1との結合端の他端は開放端となっている。また、線路部L3及び線路部L4におけるそれぞれの結合端との他端は、平衡端子(第1の平衡端子)BT1及び平衡端子(第2の平衡端子)BT2に接続されている。さらに、線路部L3及び線路部L4の結合端が、接地端子(接地端子電極)Gと同電位に接続されている。またさらに、線路部L3と線路部L4との間にL成分(コイル成分)L5が設けられている。
上述した線路部L1〜L4の長さは、薄膜バラン1の仕様に応じて異なり、例えば、変換対象となる伝送信号の1/4波長(λ/4)共振器回路となるよう設定することができる。また、線路部L1〜L4の形状は、上述した電磁結合が形成されれば、任意の形状とすることができ、例えば、渦巻状(コイル状)、蛇行状、直線状、曲線状等の形態が挙げられる。
以下に、同図を参照して薄膜バラン1の基本的な動作について説明する。薄膜バラン1では、不平衡端子UTに不平衡信号が入力されると、不平衡信号は線路部L1及び線路部L2を伝播する。そして、線路部L1と線路部L3とが電磁結合(第1の電磁結合)し、線路部L2と線路部L4とが電磁結合(第2の電磁結合)することにより、入力された不平衡信号は当該不平衡信号と同じ周波数で位相が180°(π)異なる2つの平衡信号に変換され、これら2つ平衡信号が平衡端子BT1,BT2からそれぞれ出力される。なお、平衡信号から不平衡信号の変換動作は、上述した不平衡信号から平衡信号への変換動作の逆となる。
次に、上記の薄膜バラン1の一実施形態における配線構造について説明する。図2は、薄膜バラン1の配線構造を概略的に示す垂直断面図である。薄膜バラン1は、図2に示すように、例えば、アルミナ等の絶縁性基板100上に配線層M1,M2,M3が順に形成されている。
配線層M1により不平衡伝送線路ULが形成され、該不平衡伝送線路ULは銅(Cu)をめっきによって形成される。不平衡伝送線路ULの配線間には、その平坦性を確保するためにスパッタ法でアルミナ等が埋め込まれて絶縁層101が形成されている。また、配線層M1と配線層M2との間には、薄膜バラン1の中心周波数を決定付ける層間絶縁膜102が形成されており、該層間絶縁膜102は窒化シリコン(SiN)を用いてCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される。さらに、配線層M2により平衡伝送線路BLが形成され、該平衡伝送線路BLはCuめっきによって形成される。平衡伝送線路BLの配線間、及び配線層M2と配線層M3との層間には絶縁層103が形成されており、該絶縁層103はポリイミドを用いてフォトリソグラフィ法により配線層M2の上に被覆されて形成され、かつ、配線層M3へのスルーホール(開口部)が形成される。さらに、配線層M3により不平衡伝送線路UL及び平衡伝送線路BL内における線路部同士を接続する配線(連結導体)が形成され、該配線はCuめっきによって形成される。配線層M3の上には保護膜として絶縁層104が形成されており、該絶縁層104はポリイミドを用いて形成される。不平衡端子UT、平衡端子BT1,BT2、接地端子Gは、全ての絶縁層を貫通するように形成されている。このように、薄膜バラン1は、絶縁性基板100上に形成された薄膜多層構造から構成されている。なお、上述した各絶縁層の材料は、上述したものに限定されず、窒化シリコン、アルミナ、シリカ等の無機系絶縁体のみならず、ポリイミド、エポキシ樹脂等の有機系絶縁体でもよく適宜選択可能である。また、各層を製造するための工法は上述したものに限定されない。
(実施例1)
次に、薄膜バランの一実施例における各配線層M1,M2,M3のパターンについて詳細に説明する。以下の実施例では、線路部L1〜L4としてコイル部C1〜C4を用いたものである。
図3〜図5は、薄膜バラン1Aにおける各配線層を概略的に示す水平断面図である。図3〜図5に示す如く、配線層M1〜M3の全ての層に、不平衡端子UT、平衡端子BT1,BT2、及び、接地端子Gが形成されており、各端子UT,BT1,BT2,GはスルーホールPを介して異なる層間において電気的に接続されている。以下、各配線層M1〜M3の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、配線層M1には、不平衡伝送線路ULを構成するコイル部C1(第1のコイル部)及びコイル部C2(第2のコイル部)が隣接して形成されている。具体的には、不平衡伝送線路ULは、左右対称の2つのコイル部(スパイラルコイル)で構成されている。また、各コイル部C1,C2は、1/4波長(λ/4)共振器に相当するものを構成し、これらコイル部C1,C2は、それぞれ、平衡伝送線路BLのコイル部C3,C4に対向配置されており、対向している部分で電磁結合して結合器を構成する。薄膜バラン1Aは、配線層M1において、スルーホールTH1,TH2が形成されており、このスルーホールTH1,TH2には、配線層M1〜配線層M3を電気的に導通させるための金属導体がめっきにて形成されている。配線層M1において、コイル部C1を構成するコイル導体11の外側の端部11aは不平衡端子UTに接続されており、コイル導体11の内側の端部11bはスルーホールTH1に接続されている。一方、コイル部C2を構成するコイル導体12の内側の端部12bはスルーホールTH2に接続されており、コイル導体12の外側の端部12aは開放端であって接地端子Gの近傍で開放されている。コイル導体11及びコイル導体12は、図5に示す配線層M3の配線(連結導体)31を介して互いに接続されている。なお、コイル導体11及びコイル導体12の幅や巻回数に限定はなく、コイル導体11及びコイル導体12の幅や巻回数を同じにしても、異ならせてもよい。
図4に示すように、配線層M2には、平衡伝送線路BLを構成するコイル部C3(第3のコイル部)及びコイル部C4(第4のコイル部)が隣接して形成されている。具体的には、平衡伝送線路BLは、左右対称の2つのコイル部(スパイラルコイル)で構成される。また、各コイル部C3,C4は、1/4波長(λ/4)共振器に相当するものを構成する。薄膜バラン1Aは、配線層M2において、接地端子Gから不平衡端子UTの近傍まで延在させたGND電極40が形成されている。また、薄膜バラン1Aは、配線層M2において、上述したスルーホールTH1及びTH2に加えて、更にスルーホールTH3〜TH5が形成されており、このスルーホールTH3〜TH5には、配線層M2と配線層M3とを電気的に導通させるための金属導体がCuめっきにて形成されている。配線層M2において、コイル部C3を構成するコイル導体21の外側の端部21aは平衡端子BT1に接続されており、コイル導体21の内側の端部21bはスルーホールTH3に接続されている。一方、コイル部C4を構成するコイル導体22の外側の端部22aは平衡端子BT2に接続されており、コイル導体22の内側の端部22bはスルーホールTH4に接続されている。コイル導体21及びコイル導体22は、図5に示す配線層M3の配線(L成分)32を介して互いに接続されている。なお、コイル導体21及びコイル導体22の幅や巻回数に限定はなく、コイル導体21及びコイル導体22の幅や巻回数を同じにしても、異ならせてもよい。
図5に示すように、配線層M3には、不平衡伝送線路ULのコイル部C1とコイル部C2とを2つのスルーホールTH1,TH2を介して接続するための配線(連結導体)31と、平衡伝送線路BLのコイル部C3とコイル部C4を2つのスルーホールTH3,TH4を介して接続するための配線(L成分)32Aと、コイル部C3とGND電極40とをスルーホールTH5を介して電気的に接続するための配線(GNDライン)33とが形成されている。
ここで、コイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線32Aは、スルーホールTH3からスルーホールTH4まで、スルーホールTH1及びスルーホールTH2が形成された側に迂回するように延在した構造で形成されている。このような構造により、配線32Aは、コイル部C3とコイル部C4に流れる電流とは逆方向に電流が流れ、平衡伝送線路BLの磁場を弱めるL成分として作用する。換言すれば、L成分は、平衡伝送線路における磁場をキャンセルするよう(打ち消す方向)に、コイル部C3及びコイル部C4のコイル導体の巻回方向と逆向きとした逆巻コイルとみなすことができる。具体的には、図5に示す通り、GNDライン33と配線(L成分)32Aとを連結接続する連結接続点を配線32A上のスルーホールTH3側とすることで、該連結接続点(接続合流点)よりもコイル部C4側の配線32Aの部分で逆巻コイルを形成することができる。このように、コイル部C3とコイル部C4との間にL成分が設けられることとなり、回路のインピーダンスが変化してインピーダンスマッチング特性が改善し、電気的特性が優れた薄膜バランを得ることができると推定される。
また、いうまでもないが、逆巻コイルは平衡伝送線路における磁場をキャンセルするように形成すればよいため、コイル部C3及びコイル部C4のうちいずれか一方のコイル部のコイル導体の巻回方向と逆向きであればよい。なお、L成分は、図示したような構造に限られず、コイル部C3(第3の線路部)とコイル部C4(第4の線路部)を電気的に接続する配線であり且つその一部に曲部を有するものであればよく、例えば、1周しないような0.5ターンの半巻きコイルの形態や円環の形態、そしてミアンダの形態を含む構造であってもよい。
このように、本実施例においては、一の階層である配線層M1に不平衡伝送線路ULを構成する2つのコイル部C1,C2が形成され、それに隣り合う別の階層である配線層M2に平衡伝送線路BLを構成する2つのコイル部C3,C4が形成され、さらに、それら配線層M2に隣り合う配線層M1とは逆側の別の階層である配線層M3にコイル部C1,C2を接続する配線(連結導体)31、コイル部C3,C4を接続する配線(L成分)32A、及び、コイル部C3,C4と接地端子Gとを接続する配線(GNDライン)33が形成された多層配線構造により、図1に示す等価回路を構成する薄膜バラン1Aが得られる。
このような薄膜バラン1Aの構成によれば、電磁気的な結合状態が変化することから、電気的特性の向上が期待できる。
コイル部C3とコイル部C4との配線32Aの構造が薄膜バラン1の平衡特性に与える影響について、種々の実施例及び比較例を用意して評価した。以下に、種々の実施例及び比較例のレイアウトを説明した後に、それらの平衡特性の評価結果について説明する。
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2の薄膜バラン1Bにおける配線層M3を概略的に示す水平断面図である。配線層M3以外の構成は、実施例1と同様である。図6に示す実施例2では、コイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線32Bの構造が実施例1の薄膜バラン1Aの配線32Aの構造とは異なっており、配線32Bが、実施例1の配線32Aよりも更に上側に迂回するように形成されている。すなわち、配線32Bは、スルーホールTH3からスルーホールTH1の近傍まで延在し、スルーホールTH1の近傍からスルーホールTH2の近傍まで配線31と平行又は略平行に延在し、スルーホールTH2の近傍からスルーホールTH4まで延在して形成されている。
(参考例)
図7は参考例の薄膜バラン1Rにおける配線層M2を概略的に示す水平断面図であり、図8は参考例の薄膜バラン1Rにおける配線層M3を概略的に示す水平断面図である。配線層M2,M3以外の構成は、実施例1と同様である。薄膜バラン1Rは、図7及び図8に示すように、配線層M2及び配線層M3には、実施例1のスルーホールTH5の代わりに、スルーホールTH6が形成されている。これは、薄膜バラン1RだけでなくLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)で作製されるバランにおいても、伝送線路の長さによって位相特性が影響を受けることから、GNDラインを含めコイル部C3とコイル部C4の長さはできる限り同じ長さで設計することが望ましく、また、GNDラインは長ければ長いほど余計なL成分をもち、電気的特性に影響を及ぼすことが多いため、できるだけGNDラインは短い方が望ましいことによる。よって、スルーホールTH3,TH4を接続する配線32Rの中心からGNDライン33を引き出して最短の距離でスルーホールTH6を経由して配線層M2のGND電極40に電気的に接続している構造を有する薄膜バラン1Rを、本発明の効果を検証するための参考例として用意した。
また、薄膜バラン1Rは、配線層M3において、コイル部C1とコイル部C2を接続するための配線31、及びコイル部C3とコイル部C4を接地端子Gに接続するための配線32Rが形成されている。配線31は、2つのスルーホールTH1,TH2を介して配線層M1に形成されたコイル導体11の端部11bとコイル導体12の端部12bとを接続する連結部(連結導体)である。一方、配線32Rは、2つのスルーホールTH3,TH4を介して配線層M2に形成されたコイル導体21の端部21bとコイル導体22の端部22bとを接続する連結部(連結導体)である。このように、参考例は、配線32Rが、実施例1及び2のようにスルーホールTH3からスルーホールTH4まで、スルーホールTH1及びスルーホールTH2が形成された側に迂回するように延在しない例である。
なお、参考例の薄膜バラン1Rの等価回路図は、一般的によく用いられている図9のように示される。図1及び図9から理解されるように、参考例の薄膜バラン1Rの等価回路図と、本発明の薄膜バラン1A等の等価回路図との相違は、コイル部C3(線路部L3)とコイル部C4(線路部L4)との間にL成分L5が介在しているかどうかである。
(特性評価)
以上説明した薄膜バラン1A,1B,1Rについて、挿入損失特性、位相バランス特性、出力バランス特性、及び反射損失特性をシミュレーションにより求めた。伝送信号の評価対象周波数を2400〜2500MHzとした。図10は、挿入損失特性の評価結果を示す図であり、図11は位相バランス特性の評価結果を示す図であり、図12は出力バランス特性の評価結果を示す図であり、図13は反射損失特性の評価結果を示す図である。各図において、曲線E1A,E1B,E1Rが、それぞれ、薄膜バラン1A,1B,1Rの評価結果を示す。
ここで、挿入損失特性(通過特性)は、評価対象周波数領域において信号をどれだけ損失させずに通過させているかを示すものであり、評価対象周波数領域において0dBが理想的な通過特性となる。位相バランス特性は、平衡端子BT1と平衡端子BT2から出力される2つの平衡信号の位相差であることから180deg.がより理想的な位相バランスとなる。出力バランス特性は、平衡端子BT1と平衡端子BT2から出力される2つの出力差が全く同じであることが理想的であることから0dBがより理想的な出力バランスとなる。反射損失特性(反射特性)は、部品からの反射がない方が理想的なので、値が大きければ大きいほど良好な特性となる。
これらの結果より、各実施例の薄膜バラン1A,1Bは、それぞれ、参考例の薄膜バラン1Rに比べて、出力バランス特性及び反射損失特性をほぼ維持しつつ、挿入損失特性、位相バランス特性が良好であることが確認された。また、実施例1,2による挿入損失特性と反射損失特性の結果を参照すると、平衡伝送線路BLの磁場を弱める方向(磁場をキャンセルする方向)にコイル部C3とコイル部C4との間にL成分(配線32A,32B)を形成していることによる中心周波数の高周波シフトがわずかに見られるが、実施例1の薄膜バラン1Aよりも更に磁場を弱める構造とした実施例2の薄膜バラン1Bの方が、電気的特性の改善が大きいことが確認された。これらの評価結果から、コイル部C3とコイル部C4とを接続する配線の構造、すなわち、L成分の大きさを調整することにより、要求される薄膜バランの諸特性を十二分に維持しつつ、通過特性などの電気的特性の向上を更に図ることができる。
さらに、コイル部C3とコイル部C4との間に設けられ、平衡伝送線路の磁場を弱める方向に作用させるL成分が、薄膜バランの電気的特性に与える影響について、実施例3の薄膜バラン1C及び実施例4の薄膜バラン1Dを用意して評価した。以下に、実施例3,4のレイアウトを説明した後に、それらの電気的特性について説明する。
(実施例3)
図14は、本発明の実施例3の薄膜バラン1Cにおける配線層M3を概略的に示す水平断面図である。配線層M3以外の構成は、実施例1と同様である。図14に示す実施例3では、コイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線32Cの構造が上述した実施例1,2の薄膜バラン1A,1Bの配線32A,32Bの構造とは異なっており、配線32Cの方がより顕著に平衡伝送線路の磁場を弱める方向に作用させる構造とした。具体的には、配線32Cが、コイル部C3及びコイル部C4のコイル導体の開口部に対向する領域に配置されるように、スルーホールTH3からスルーホールTH1の近傍までコイル部C3のコイル導体の開口部上を迂回するように延在し、スルーホールTH1の近傍からスルーホールTH2の近傍まで延在し、スルーホールTH2の近傍からスルーホールTH4までコイル部C4のコイル導体の開口部上を迂回するように延在して形成されている。
(実施例4)
図15は、本発明の実施例4の薄膜バラン1Dにおける配線層M3を概略的に示す水平断面図である。配線層M3以外の構成は、実施例1と同様である。図15に示す実施例4では、薄膜バラン1Dは、上述した実施例3の薄膜バラン1Cの構造から更に平衡伝送線路の磁場を弱める方向に作用させる構造とした。具体的には、配線32Cが、スルーホールTH3からスルーホールTH1の近傍までコイル部C3のコイル導体の開口部上であり且つ該開口部の中央を迂回するように延在し、スルーホールTH1の近傍からスルーホールTH2の近傍まで延在し、スルーホールTH2の近傍からスルーホールTH4までコイル部C4のコイル導体の開口部上であり且つ該開口部の中央を迂回するように延在して形成されている。
(特性評価)
以上説明した薄膜バラン1C,1Dについて、挿入損失特性、位相バランス特性、出力バランス特性、及び反射損失特性をシミュレーションにより求めた。伝送信号の評価対象周波数を2400〜2500MHzとした。図16は、挿入損失特性の評価結果を示す図であり、図17は位相バランス特性の評価結果を示す図であり、図18は出力バランス特性の評価結果を示す図であり、図19は反射損失特性の評価結果を示す図である。各図において、曲線E1C,E1D,E1Rが、それぞれ、薄膜バラン1C,1D,1Rの評価結果を示す。
これらの結果より、各実施例の薄膜バラン1C,1Dは、それぞれ、参考例の薄膜バラン1Rに比べて、優れた改善効果が確認された。具体的には、挿入損失特性については、実施例3,4ともに参考例に比べて良好である。位相バランス特性については、中心周波数の高周波シフトの影響により実施例1,2よりも改善幅が小さいが、参考例よりも実施例3,4の方が良好である。これは、周波数を調整することにより、より位相バランス特性の改善が可能であることを示している。出力バランス特性については、実施例3では良好であり、実施例4では0dBからの差の比較ではほぼ参考例と同等だが、この出力バランスの結果は最適な出力バランス特性をGNDラインの構造の工夫により調整できることを示唆している。反射損失特性については、実施例3,4ともに参考例よりも良好である。よって、実施例3,4の薄膜バラン1C,1Dであっても、電気的特性が改善されていることがわかる。
また、実施例3,4では、実施例1,2よりも平衡伝送線路の磁場を弱めるように、すなわち、L成分が大きくなるようにコイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線を形成しているため、図16に示す挿入損失特性と図19に示す反射損失特性から参照されるように、中心周波数の高周波シフトが大きい。このため、実施例3,4の薄膜バラン1C,1Dの方が、その電気的特性の改善が実施例1、2の薄膜バラン1A,1Bよりも大きいと考えられる。
さらに、実施例3,4の場合、挿入損失特性、出力バランス特性、及び反射損失特性の改善幅が実施例1,2の場合よりも大きい一方、位相バランス特性の改善幅は小さいことがわかる。これは、平衡伝送線路の磁場を弱める方向に作用する配線32C,32Dを、磁場がより集中するコイル導体の開口部まで延在させたことから、電磁結合に影響を与える度合いが更に大きくなり、特性インピーダンスへの影響の度合いが大きくなったと考えられる。そのため、挿入損失特性や出力バランス特性等をより改善させたと同時に、コイル部C3とコイル部C4の配線32C,32Dをコイル導体の開口部上まで延在させたことにより平衡伝送線路の磁場を打ち消す効果が強くなって線路長への反作用を及ぼし、実質的な電磁結合に寄与する線路長が短くなり、位相バランス特性の改善幅が小さくなったと考えられる。
(実施例5)
図20は、本発明の実施例5の薄膜バラン1Eにおける配線層M3を概略的に示す水平断面図である。配線層M3以外の構成は、実施例1と同様である。図20に示す実施例5では、薄膜バラン1Eは、上述した実施例4の薄膜バラン1Cの構造とは異なり、コイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線32Eが、コイル部C4のコイル導体の開口部に対向する領域のみに配置されている。具体的には、スルーホールTH3からスルーホールTH1の近傍まで延在し、スルーホールTH1の近傍からスルーホールTH2の近傍まで延在し、スルーホールTH2の近傍からスルーホールTH4までコイル部C4のコイル導体の開口部上であり且つ該開口部の中央を迂回するように延在して形成されている。
(特性評価)
薄膜バラン1Eについて、上述の薄膜バラン1D,1Rと比較するために、挿入損失特性、位相バランス特性、出力バランス特性、及び反射損失特性をシミュレーションにより求めた。伝送信号の評価対象周波数を2400〜2500MHzとした。図21は、挿入損失特性の評価結果を示す図であり、図22は位相バランス特性の評価結果を示す図であり、図23は出力バランス特性の評価結果を示す図であり、図24は反射損失特性の評価結果を示す図である。各図において、曲線E1E,E1D,E1Rが、それぞれ、薄膜バラン1E,1B,1Rの評価結果を示す。
これらの結果により、実施例5の薄膜バラン1Eは、参考例の薄膜バラン1Rに比べて、挿入損失特性、位相バランス特性、及び反射損失特性の改善が確認されたが、実施例4の薄膜バラン1Dに比べると、挿入損失特性、出力バランス特性、及び反射損失特性の改善幅が小さいことがわかる。よって、コイル部C3とコイル部C4とを繋ぐ配線32E(L成分)が片方のコイル部C4のコイル導体の開口部に対向する領域に配置されていても改善の効果はあるが、コイル部C3とコイル部C4双方のコイル導体の開口部に対向する領域に配置されている方が好ましいことが確認された。
(変形例)
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な形が可能である。例えば、不平衡端子UT、平衡端子BT1,BT2、及び接地端子Gの配置は、図示の位置に限定されない。また、薄膜バランを構成する多層配線構造は、図示の層数未満であってもよく、図示の層数より多くてもよい。さらに、絶縁性基板100上の配線層の順序が逆になった構造であってももちろんよい。またさらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々のコイル配置やコイル形状を採用することができ、例えば、コイル部C3とコイル部C4の配線が平衡伝送線路の磁場を弱めるように作用するのであれば、円形状でも楕円形上でも、六角形のような六角形状であってもよい。またさらに、GNDライン33は、上記の各実施形態のように、配線32(L成分)とコイル部C3との間に接続される場合に制限されず、例えば、配線32(L成分)とコイル部C4との間に接続されていてもよい。
本発明の薄膜バランは、小型化を維持しつつ、電気的特性を改善した薄膜バランを実現できるため、特に小型化が要求される無線通信機器への適用が可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1R…薄膜バラン、11,12,21,22・・・コイル導体、11a,11b,21a,21b…端部、31,32,32A,32B,32C,32D,32E,32R,33…配線、40…GND電極、M1,M2,M3…配線層、C1…コイル部(第1のコイル部)、C2…コイル部(第2のコイル部)、C3…コイル部(第3のコイル部)、C4…コイル部(第4のコイル部)、G…接地端子、L1…線路部(第1の線路部)、L2…線路部(第2の線路部)、L3…線路部(第3の線路部)、L4…線路部(第4の線路部)、L5…L成分、P,TH1,TH2,TH3,TH4, TH5, TH6…スルーホール、UL…不平衡伝送線路(不平衡回路)、BL…平衡伝送回路(平衡回路)、UT…不平衡端子、BT1…第1の平衡端子、BT2…第2の平衡端子。

Claims (2)

  1. 第1のコイル部及び第2のコイル部を有する不平衡伝送線路と、
    前記第1のコイル部及び前記第2のコイル部のそれぞれに対向配置され且つ電磁結合する第3のコイル部及び第4のコイル部を有する平衡伝送線路と、
    前記第1のコイル部の一端に接続された不平衡端子と、
    前記第3のコイル部に接続された第1の平衡端子と、
    前記第4のコイル部に接続された第2の平衡端子と、
    前記第3のコイル部及び前記第4のコイル部に接続された接地端子と、
    を備え、
    前記第3のコイル部及び前記第4のコイル部は同一の階層に形成されており、
    該階層と異なる階層にて前記第3のコイル部と前記第4のコイル部とがL成分を介して電気的に接続されており、
    前記L成分の少なくとも一部が、前記第3のコイル部及び前記第4のコイル部の双方のコイル導体の開口部上を迂回するように延在し、且つ、該双方のコイル導体の開口部に対向する領域に配置されている、
    薄膜バラン。
  2. 前記接地端子と前記第4のコイル部との間に前記L成分が配置されている、
    請求項に記載の薄膜バラン。
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