JP5126677B2 - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法およびそれに用いられる合金化加熱設備 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法およびそれに用いられる合金化加熱設備 Download PDF

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本発明は、外観品位に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法およびそれに用いられる合金化加熱設備に関するものである。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は耐食性、塗装密着性等に優れ、建材、家電、自動車用鋼板として幅広く使用されている。
近年、防錆を目的とした合金化溶融亜鉛めっき鋼板の自動車用材料への使用頻度は非常に大きくなり、需要が急激に増えている。これに応えるために、生産ラインの新規設置いった設備投資はもちろんのこと、既存ラインの生産性効率向上を各社進めている。
昨今、衝突安全性と軽量化の両立から、高張力鋼へのニーズが高く、PやSi、Mnなどを鋼中に添加して母材強度を高めた材料需要も高まっている。ただし、これらの添加元素は合金化溶融亜鉛めっき鋼板製造における鉄と溶融亜鉛の合金化反応を遅延させ生産性を落とす。高張力鋼板の需要が高まっている現在、生産性の低下は非常に重要な問題となってきている。
そこで近年、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の合金化ネック解消を目的に、合金化加熱工程の加熱方式を従来のガス加熱方式の設備から、昇温速度が大きな誘導加熱や通電加熱を用いて加熱合金化温度を高めて溶融亜鉛と母材の鉄との拡散合金化反応を促進して、生産性低下を回避する手段や設備を用いることが一般的になってきた。
一方、近年、自動車の外面を形作るボディ外板に対しては、意匠性と見栄えの観点から加工性と加工後の美しさを厳しく要求されている。特に加工後の美しさは、塗装後の仕上がりに直接関わるため、傷や模様といった表面欠陥は商品価値を著しく落とす。
外観品位に関してはこれまで多くの改善知見がある。例えば、(1)溶融亜鉛浴に生じるドロスやスカムによる外観品位の劣化、(2)焼鈍炉内で生じる鋼板表面の酸化物による不めっき、(3)鋼板の結晶の不ぞろいや添加元素の偏析等を主原因とした外観品位の劣化、等である。
(1)については、特許文献1において、ドロスやスカムを除去することで問題を解消することが公知となっている。(2)については、例えば特許文献2や特許文献3においては、焼鈍炉内の雰囲気を制御することで、不めっきを回避することが公知となっている。(3)については、特許文献4や特許文献5においては、母材組織を制御することで外観を改善することが、特許文献6においては、熱延条件を適正化することで外観改善することが公知となっている。
これらはいずれも従来からある溶融亜鉛めっき設備で発生していた外観品位の劣化を改善しうる重要な知見である。
しかし近年の生産性向上を目的とした合金化加熱工程の強化に伴い、新たな外観品位の低下が顕著となっている。図1はその一例であり、誘導加熱にて生じためっき欠陥である。この欠陥は、直径100μm〜1mm程度の円形または楕円形を呈しており、めっきが薄いというものである。欠陥の中心部分にはFe−Al合金が観察される。コイル内でランダムに散発し、表裏や幅方向あるいは長手方向での規則性がない。合金化加熱工程がガス加熱では発生せず、誘導加熱や通電加熱に発生が限定され、かつ、合金化加熱工程の昇温速度が50℃/秒を超えるような極端に昇温速度が高い場合にのみ発生する。したがって、合金化加熱をしない溶融亜鉛めっきでは観察されない。鋼種依存性もなく、SiやPといった鋼中の易酸化性物質が酸化して引き起こす不めっきとは異なる。このような欠陥に対し、これまでなんら検討されていなかった。
特開平7−150322号公報 特許第3897010号公報 特開2007−31806号公報 特開平7−228944号公報 特開平6−88187号公報 特開2007−169696号公報
本発明は上記の問題に鑑み、生産性向上に寄与する加熱方式である誘導加熱や通電加熱起因で発生する外観の模様や疵を発生させない、外観品位に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法およびその設備、を提供するものである。
本発明者らは、まず欠陥発生の条件を見極めた。その結果、誘導加熱や通電加熱方式の合金化加熱工程において、例えば50℃/秒を超えるような急速な昇温条件を与えると、欠陥が発生することを突き止めた。さらには、100℃/秒を越えるような大きな速度で昇温した場合には、合金化加熱中に合金化加熱工程内において、鋼板表面の任意の場所で、火花が出ることがあることも見出した。次に、原因を明らかにするため、欠陥が発生する直前での表面を観察した結果、酸化していないAlがFeAlの合金として濃化していることがわかった。
分析の結果、FeAlの合金は溶融亜鉛めっき浴中で生成するトップドロスFeAlであった。そこで、次に溶融亜鉛めっき浴中のAl濃度を低めたところ、欠陥が減少し、高めると増加することを確認した。この結果から、溶融亜鉛めっき浴中のAl濃度を下げることが有効であることを突き止めたものの、Al濃度は、鋼板が溶融亜鉛めっき浴に浸漬したときにバリア層と呼ばれるFe−Al−Znの三元合金層を形成し、合金化反応を制御する機能があるため、単純に溶融亜鉛めっき浴中のAl濃度を低めたり高めたりすることは、操業性を著しく複雑にする。
そこで、溶融亜鉛めっき浴中のAl濃度に依存しない手段を重ねて検討した。
本発明者らは、前述した火花に着目し、火花の発生は、Alの酸化反応であることを突き止めた。すなわち、溶融亜鉛めっき浴中に存在したFeAlが鋼板浸漬の際に溶融亜鉛とともに鋼板に付着し、その後の合金化加熱工程の誘導加熱や通電加熱による急速な昇温によって、誘導電流や通電の抵抗となり局部的に温度が上がることで、合金化加熱工程において、前述のFeAlのAlが大気と同じ合金化加熱工程での雰囲気中の酸素と酸化反応を起こしたものと推察した。
なお、合金化加熱工程がガス加熱方式では図1のようなめっき欠陥は観察されなかった。これは、ガス加熱が鋼板の外部から与えられる熱伝達により加熱であり、誘導加熱や通電加熱の加熱原理である、金属の持つ自由電子の移動抵抗による発熱と根本的に異なるためと推察する。
次に、酸化現象であるならば、合金化加熱工程を低酸素化することが欠陥の抑制に有効と考え検討した。この結果、合金化の昇温過程を含む合金加熱工程での酸素濃度を低下せしめることで、欠陥が発生しないことを見出した。
本発明は上記の知見に基づきなされたもので、本発明の要旨とするところは、
(1)溶融亜鉛めっき設備にて、鋼板を大気に接触させることなく焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、次いで誘導加熱設備または通電加熱設備のいずれかあるいは両者を含む合金化加熱装置を用いて50〜150℃/秒の昇温速度で合金化加熱する合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、合金化加熱工程を1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気で行うことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、
(2)前記1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気は窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、HNXガス、AXガスから選択される一種または二種以上のガスを吹き込んで成形されることを特徴とする(1)に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、である。
(3)前記1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気は窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、HNXガス、AXガスから選択される一種または二種以上を空気と混合して成形されることを特徴とする(1)に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、である。
(4)(1)に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に用いられる合金化加熱設備であって、前記合金化加熱装置が50〜150℃/秒の昇温速度の誘導加熱装置または通電加熱装置であり、合金化加熱装置あるいは保熱帯を一体として含む合金化加熱装置が、大気と隔離されているとともに、この合金化加熱装置には酸素濃度を5%以下に制御するための雰囲気ガス供給設備が取り付けられていることを特徴とする合金化加熱設備、である。
(5)さらに合金化加熱装置には雰囲気ガスを排気するための排気設備が取り付けられていることを特徴とする(4)に記載の合金化加熱設備、である。
なお、本発明における酸素濃度が5%とは、5体積%を意味しており、以下ガス濃度はすべて同じである。
以上述べたように、本発明は、高生産性操業下においても外観品位の維持・向上を可能としたものであり、産業への貢献はきわめて大きい。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず本発明において、昇温速度が50〜150℃/秒といった急激な昇温速度を印加でき、高生産性に寄与する誘導加熱設備または通電加熱設備を有している合金化加熱工程に実施することでその効果を最大限発揮できる。
合金化加熱工程における酸素濃度は5%以下であることが必要で、この濃度を超えると、めっき欠陥が生じる。図2は本発明における酸素濃度とめっき欠陥の有無を図示したものである。合金化加熱工程において酸素濃度と昇温速度を変更して調査したところ、昇温速度が50℃/秒を越えても、酸素濃度が5%以下であればめっき欠陥は発生しなかった。
酸素濃度が5%以下であればめっき欠陥が発生しない理由は明らかではないが、1)面積頻度、2)立体障害、反応障害、3)合金構成、の因子が関与していると推定している。
1)面積頻度
Alの酸化反応は化学式で2Al+(3/2)O=Alと表すことができ、合金化温度に相当する500〜600℃では、PO2≒10−50気圧程度で十分酸化するほど易酸化元素である。しかし、実際に酸化するAlは鋼板の表面を覆っているわけではなく、ほとんどが亜鉛や鉄であり、その中にわずかにFeAl合金として存在する。したがって、実際に酸化される元素は表面にある鉄や亜鉛が多く、ここで生じた酸化鉄などから酸素を奪うことでAlの酸化反応が進んでいるものと考えられる。ここで合金化温度に相当する500〜600℃での鉄酸化のための酸素ポテンシャルは、PO2≒10−22気圧(出典:材料環境学入門 p203、腐食防食協会編、1993年より)程度であり、これが見かけのAl酸化の酸素ポテンシャルと推察する。
めっき欠陥で見出されるFeAl合金のサイズは10μm程度の円形であり、その発生頻度は1.5m幅、長手4000mのコイルにおいて表裏で合わせても数個程度であることが調査の結果わかっている。これは、面積頻度で言えば、3.14×(10×10−6/(1.5×4000×2)≒2.6×10−14である。したがって、Alが酸化するために必要な見かけの酸素ポテンシャルは高くなり、PO2≒10−22/2.6×10−14=3.8×10−9気圧となる。
2)立体障害、反応障害
FeAl合金は、表面露出しているわけではなく、めっき中に埋もれているため、酸素との反応が立体的に妨げられる。めっき厚みは例えば一般的なめっき付着量60g/mではおよそ10μm程度あり、FeAl合金は埋没できる状況にある。したがって、酸素との反応は、上部からやってくる酸素との反応性にのみ限定される。上部角度を単純に90度とおくと、表面にある場合は、本来360度全体での反応性が考えられるため、反応頻度は1/360に低下する。このためAlが酸化するために必要な見かけの酸素ポテンシャルはさらに高くなり、PO2≒3.8×10−9×360≒1.4×10−6気圧となる。また、合金化時めっきの表面には付着量調整で吹き付けたワイピングガスの窒素が吸着している。これは、酸素と金属の反応を妨げる障害因子であり、反応頻度は1×10−4程度低下する。この結果、Alが酸化するために必要な見かけの酸素ポテンシャルはPO2≒1.4×10−6/1×10−4=0.014気圧(1.4%)となる。
3)合金構成
酸素と反応するAlは単体ではなく、FeAl合金であり、モル比では5/7である。さらに、FeとAlは原子半径が異なり、原子半径比Al/Fe≒は0.75であり、電子雲を球体とみなすと、空間比は0.75で計算される。以上から、Alが酸化するために必要な見かけの酸素ポテンシャル最終的にPO2≒0.014/(5/7)/0.75≒0.05気圧(5%)となる。これを模式的に示したものが図3である。
以上から、急激なAlの酸化反応は、5%を越えた時点で発生するものと考えられ、5%以下であれば、めっき欠陥は発生しないものと推察する。
酸素濃度を5%以下に下げる手段としては、非酸化性ガスを雰囲気ガスとして用いることが容易で好ましく、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、HNXガス、AXガスなどの一種または二種以上を空気と混合して雰囲気ガスとして吹き込むことで酸素濃度を下げる。また、空気と混合せず、非酸化性ガスだけを雰囲気ガスとして使用することは酸素濃度をほぼゼロに下げることができる点においてさらに好ましい。
ここで合金化加熱工程とは、誘導加熱装置、通電加熱装置等を含む合金化加熱装置部分を言う。なお、設備によっては加熱装置と加熱後に鋼板温度を保持して合金化反応を進めるための設備(保熱帯)の両者が一体となっている場合は、合金化加熱装置から保熱帯までを一式として合金化加熱装置に含めることができる。また、溶融めっき浴からガスワイピング装置までの間では、急速な昇温を受けないためこの位置の酸素濃度を5%以下に制御することは、本発明上必須ではないが、例えば、ワイピング装置、合金化加熱装置、保熱帯を一体とすることで外気遮断しても本発明上なんら問題がない。
酸素が合金化加熱装置の入側または出側から逆流してこないようなシール装置を設置することは、合金化加熱装置部分の酸素濃度を安定して低下せしめることができ好ましい。シール装置としては、ロールシール、ガスシールなど通常使用されているシール設備が使用できる。さらに、酸素濃度を低下せしめるために投入する雰囲気ガスを、設備内に炉圧が正圧になるように投入することは、外気侵入を防ぐ手段として有効である。
図4および5に本発明の設備を示す。図4では、溶融亜鉛浴1から引き上げられた鋼板ストリップはワイピング2にてめっきの付着量を整えられる。その後合金化加熱装置3にて合金化のための加熱昇温を受ける。合金化加熱装置3は入口にガスシール装置5および出口にロールシール装置6を有し、酸素濃度を下げるため前述の雰囲気ガスが4から導入される。導入されたガスは排気装置7を通り、正圧を保って排気される。その後鋼板は冷却装置8にて冷却される。
図5では、溶融亜鉛浴1から引き上げられた鋼板ストリップはワイピング2にてめっきの付着量を整えられる。その後合金化加熱装置3にて合金化のための加熱昇温を受ける。図5では合金化加熱装置3と保熱帯9が一体になっており、保熱帯9も外気から遮断されている。合金化加熱装置3は入口および出口にガスシール装置5を有し、酸素濃度を下げる雰囲気ガスが4から導入される。導入されたガスは排気装置7を通り、正圧を保って排気される。その後鋼板は冷却装置8にて冷却される。尚、排気装置7を省略し、合金化加熱設備や保熱帯の炉内圧を正圧にして自然放散で炉内雰囲気ガスを排気する方法としても構わない。
本発明では、鋼板の成分組成に関係なく効果が発揮されるので、低炭素、中炭素の高強度鋼板に限らず、極低炭素の高強度鋼板にも適用される。また、本件は溶融亜鉛めっき前の焼鈍炉の条件になんら影響されない。さらに、溶融亜鉛めっき浴の温度は従来から適用されている条件で良く、例えば、440℃〜480℃といった条件が適用できる。また、溶融金属としては、亜鉛主体であれば不可避的にPb、Cd、Ni、Fe、Al、Ti、Nb、Mg、Mn、等を含んでも良く、さらに、めっき層の品質等を向上するために、Mg、Ti、Mn、Fe、Ni、Co、Alを所定量添加してもよい。このようにして溶融亜鉛めっき量は30〜200g/m施すことにより、種々の用途に適用することができる。
このようにして得られた溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に塗装性や溶接性、潤滑性、耐食性等を改善する目的で、必要に応じて各種の電気めっきやクロメート処理、潤滑性向上処理、りん酸塩処理、樹脂塗布処理、溶接性向上処理等を施すことができる。
次に、本発明の実施例を比較例とともにあげる。
供試材は表1に成分を示す板厚0.8mmの冷延鋼板を用いた。表1の主要成分の他はAlが0.01〜0.08質量%,Nが0.002〜0.008質量%などの不可避的不純物およびFeである。尚、前述のように本発明においては鋼板の成分は表1に限定されない。溶融亜鉛めっき浴の組成は、0.14%Al、0.03%Fe、残り亜鉛とした。浴温度は460℃とした。溶融めっきは、実施例、比較例ともに浴中の通板時間を3秒とし、Nガスワイパーにて亜鉛の付着量を50g/mに調整した。合金化は誘導加熱方式または通電加熱方式の加熱設備を用いて昇温速度50〜150℃/秒、550℃にて行った。合金化炉内の雰囲気は、空気と窒素を混合することで、酸素0.01〜20%の範囲で調整した。
評価は、めっき外観を評価した。評価の外観は、目視観察にて図1のような欠陥の発生がなく、均一外観で自動車の塗装後外板に使用可能なものを○、図1のような欠陥が観察され、自動車外板として不適なものを×で評価した。
表2の本発明例は何れも、外観に優れた。一方、比較例10〜13は、めっき欠陥が発生した。
めっき欠陥の電子顕微鏡写真である。 本発明のめっき欠陥を改善する酸素濃度範囲を示す図である。 Alの酸化反応を示す模式図である。 加熱設備から合金化反応を進める保熱炉の要部説明図である。 加熱設備から合金化反応を進める保熱炉の要部説明図で、合金化加熱装置と保熱帯が一体となった図である。
符号の説明
1 溶融亜鉛ポット
2 目付制御のためのワイピング装置
3 合金化加熱装置
4 酸素濃度低減のための雰囲気ガス導入装置
5 ガスシール装置
6 ロールシール装置
7 雰囲気ガス排気装置
8 冷却装置
9 保熱帯

Claims (5)

  1. 溶融亜鉛めっき設備にて、鋼板を大気に接触させることなく焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、次いで誘導加熱設備または通電加熱設備のいずれかあるいは両者を含む合金化加熱装置を用いて50〜150℃/秒の昇温速度で合金化加熱する合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、合金化加熱工程を1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気で行うことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 前記1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気は窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、HNXガス、AXガスから選択される一種または二種以上のガスを吹き込んで成形されることを特徴とする請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 前記1%酸素以上、5%酸素以下の雰囲気は窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、HNXガス、AXガスから選択される一種または二種以上を空気と混合して成形されることを特徴とする請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に用いられる合金化加熱設備であって、前記合金化加熱装置が50〜150℃/秒の昇温速度の誘導加熱装置または通電加熱装置であり、合金化加熱装置あるいは保熱帯を一体として含む合金化加熱装置が、大気と隔離されているとともに、この合金化加熱装置には酸素濃度を5%以下に制御するための雰囲気ガス供給設備が取り付けられていることを特徴とする合金化加熱設備。
  5. 合金化加熱装置には雰囲気ガスを排気するための排気設備が取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の合金化加熱設備。
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