JP5125699B2 - 接続端子組付構造 - Google Patents
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Description
図8に、本出願人が実施していた従来の接続端子組付構造を示す。第1基板101の端子台101aの上に、第2基板102が登載されている。第1基板101には、接続端子103が立設されている。接続端子103は、第1基板101への固定部103a、垂直に立設する立設部103b、先端に形成された挿入部103cを備える。挿入部103cが、第2基板102に形成された挿入孔102aに第2基板102の下側から上向きに挿入されている。
すなわち、第1基板への第2基板の組付を人手で行う場合に、接続端子の挿入部が第1基板の下に隠れて視認できないため、作業性が悪い。
また、図8に示すように、接続端子103の挿入部103cが少しずれていた場合には、接続端子103の挿入部103cが、第2基板102の挿入孔102aに入らず、図8のAに示すように、挿入部103cがたわんでしまうことがある。その場合には、作業者は、第2基板102を速やかに上に戻す必要がある。そうしないと、接続端子103が折れ曲がって破損する恐れがあるからである。
しかし、挿入部103cが正しく挿入孔102aに入っているか否かを確認することは、上側からは挿入孔102aを通してしか視認できず、困難な上、さらに挿入孔の数が多い場合、きわめて面倒な作業であり、効率が悪いと共に作業者に疲れを与える作業であった。
特に、図10に示すように、例えば、第1基板上101に接続端子103が、2列に渡り合計40〜80本も存在する場合には、全ての接続端子103の挿入部103cを第2基板102の挿入孔102aに確実に挿入すること、及び正確に挿入されていることを目で確認することは、面倒であり、きわめて作業性が悪かった。
しかしながら、図9に示すガイド部材104は、第2基板102の内側に位置するため、ガイド部材104を取り外すには、ガイド部材104を分解して取り外さなければならず、製造装置の一部の治具として構成する場合にも、複雑な構成となり、例えば、作業者が人手で作業を行っている場合には、作業に邪魔な設備となり、問題であった。また、余分な治具を必要とするため、設備のコストが高くなる問題があった。
(1)一端が第1基板に接続された接続端子の他端に形成された挿入部を、第2基板に形成された挿入孔に挿入する接続端子組付構造において、前記接続端子が対向して配置され、弾性体から構成されていること、前記接続端子は、前記第1基板に接続された固定部と、前記固定部から立設される立設部と、前記立設部から他方の接続端子の方向に折り曲げられた折り曲げ部と、前記折り曲げ部から垂下されて前記挿入孔に挿入可能な前記挿入部と、前記挿入部の先端が折り返されて前記挿入孔から再び前記第2基板上面に突出する突出部とから構成され、前記第2基板の降下に伴って前記第2基板が前記突出部に当接して前記立設部を前記折り曲げ部の折り曲げ方向の反対方向に弾性変形させ、その後更に前記第2基板が降下されると、前記挿入部が前記第2基板をかわして前記第2基板の上面に当接した後に、前記挿入孔に上から挿入されることを特徴とする。
(2)(1)に記載する接続端子組付構造において、前記突出部が傾斜されていることを特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載する接続端子組付構造において、前記挿入部が外側に膨らんだ接点凸部を有することを特徴とする。
一端が第1基板に接続された接続端子の他端に形成された挿入部を、第2基板に形成された挿入孔に挿入する接続端子組付構造において、例えば、長方形の第1基板の対向する端部の各々に第1列の接続端子と、第2列の接続端子が立設されており、第1列の接続端子と第2列の接続端子の立設位置が、第2基板の幅より広く、第1列の接続端子と第2列の接続端子の他端は、挿入部が第2基板の挿入孔位置にくるように、折り曲げられている状態を考える。
その場合、そのまま第2基板を入れようとしても接続端子の折り曲げられた挿入部が邪魔するため、第2基板を装着することができない。しかし、本発明では、接続端子が弾性体から構成されているので、例えば、第2基板の接続端子と当接する面に傾斜部を形成しておけば、第2基板を、第1列及び第2列の接続端子の挿入部の折り返された部分の上端、つまり、突出部に当接させたときに、第1列及び第2列の接続端子が、各々折り曲げ部の折り曲げ方向の反対方向に弾性変形するため、第2基板を接続端子の折り曲げられた部分の下側に位置させることができる。
次に、第1列及び第2列の多数の接続端子の挿入部を順次、第2基板の挿入孔に対して、上側から挿入することができる。
作業者は、第1列及び第2列の多数の接続端子を折り曲げ部の折り曲げ方向の反対方向に弾性変形させることにより、第2基板を第1列及び第2列の接続端子の折り曲げられた部分の下側に位置させるときに、接続端子が全て、第2基板の外側に現れるのを視認すればよいので、従来のように挿入孔の中を視認するのと比較して、視認作業が容易となった。
また、第2基板の挿入孔に対して、接続端子の挿入部を順次上から挿入できるので、挿入が容易となり、作業性が良くなった。
また、第1基板と第2基板との間の間隔を決める端子台を有するので、第2基板を端子台に登載するだけで、第2基板と第1基板の間隔を正確に位置決めでき、第2基板の挿入孔に対する、接続端子の挿入部の高さ位置も正確に位置決めできる。
また、前記挿入部が外側に膨らんだ接点凸部を有するので、接点凸部を確実に、挿入孔の内周面に形成された金属接点部と接触させることができる。
図1から図4に、接続端子組付構造の工程図を示す。図1が組付前の状態を示し、図2が第1工程、図3が第2工程、図4が、組付が終了した状態を示す。
図1に示すように、第1基板11上に1列に整列した接続端子12と、同じく1列に整列した接続端子13が、互いに対向して立設されている。第1基板11は、例えば、縦250mm、横150mmの平板状である。本実施例では、接続端子12,13の材料は、金属バネ材である。
接続端子12は、第1基板11に接続固定され、第1基板11の回路と接続している固定部12a、第1基板11に対して垂直に立設している立設部12b、立設部12bから第1基板11の他方の接続端子13の方向に折り曲げられた折り曲げ部12c、折り曲げ部12cから下向きに垂下された挿入部12d、挿入部12dの先端で折り返されて、折り曲げ部12cより上方に突出した突出部12fを備えている。挿入部12dの途中には、両側に突出した接点凸部12eが形成されている。突出部12fは途中で、折り曲げ部12c側に近づく方向に傾斜して形成されている。
接続端子12は、1列40個配置され、接続端子13は、1列40個配置され、2列合計で80個配置されている。第1基板11の上面の両辺付近に、所定の高さを持つ一対の端子台11aが形成されている。端子台11aは、壁状である。
なお、図においては、見やすくするために、接続端子12と接続端子13の距離を短くして記載している。
また、第2基板21の下面辺21c及び下面辺21dは、面取りされている。
当接した後、さらに第2基板21が下降されることにより、図2に示すように、第2基板21により、立設部12bと立設部13bとが各々折り曲げ部12c,13cの折り曲げ方向の反対方向に弾性変形される。
さらに第2基板21が下降すると、第2基板21は、接点凸部12e及び接点凸部13eを乗り越えて、挿入部12d及び挿入部13dの先端をかわして、図3に示すように、端子台11aに当接して、第2基板21は、端子台11a上に登載された状態となる。
同様に、接続端子13の立設部13b、折り曲げ部13cは弾性変形して、挿入部13dは、第2基板21の上面に当接している。挿入部13dは、先端が挿入孔21aに入り込むものもあるし、外に出ているものもある。先端が挿入孔21aに入り込んだものも、接点凸部13eが挿入孔21aの入口に引っかかるため、挿入部13dが完全に挿入孔21aに挿入された状態のものは少ない。
ハンダ付けするときには、金属接点部22と挿入部13dの双方を予備加熱しておく必要がある。十分にハンダを接着させるためである。その場合に、従来技術のように、板状の挿入部を挿入孔に入れているだけだと、ハンダごてで予備加熱するときに、ハンダごて先端を金属接点部22と挿入部の双方に接触させる必要がある。しかし、従来の接続端子の挿入部は平板状であり、挿入孔に接触していないため、ハンダごてを当てると動いてしまうため、作業性が良くなかった。挿入部を挿入孔に接触させていないのは、挿入部を下側から上向きに挿入孔に挿入するときに、挿入しやすくするためである。
従来と比較して、本実施例の挿入部12d,13dは、接点凸部12e,13eを備えており、接点凸部12e,13eが金属接点部22と確実に接触しているため、ハンダごてで予備加熱するときに、金属接点部22にハンダごてを接触させて加熱するだけで、接点凸部12e,13eを介して、熱が挿入部12d,13dに伝熱されるため、作業性が良い。
従来と比較して、本実施例の挿入部12d,13dは、接点凸部12e,13eを備えており、接点凸部12e,13eが金属接点部22と確実に接触しているため、絶縁性の樹脂固定剤24を塗布しても、接続端子12,13と金属接点部22との間の導電状態を確実に確保することができる。
また、挿入部12d,13dの折り返された部分である突出部12f,13fが傾斜されているので、第2基板21を第1列の接続端子12の突出部12f、及び第2列の接続端子13の突出部13fに当接させたときに、第2基板21の両辺21c,21dが挿入部12d,13dの傾斜部分である突出部12f,13fに当接して、第2基板21を下降させるに伴ない、第1列の接続端子12と第2列の接続端子13とを各々折り曲げ部12c,13cの折り曲げ方向の反対方向に弾性変形させることがより容易にでき、第2基板21を接続端子12,13の折り曲げられた部分である折曲げ部12c,13cの下側に位置させることができる。
また、挿入部12d,13dが外側に膨らんだ接点凸部である接点凸部12e,13eを有するので、接点凸部12e,13eを確実に、挿入孔21aの内周面に形成された金属接点部22と接触させることができる。
例えば、本実施例では、突出部12f,13fとして、傾斜させたものを用いているが、治具等により突出部をまとめて移動させれば、傾斜させずに垂直でも良い。
また、本実施例では、接点凸部12e,13eを挿入部12d,13dの両側に形成しているが、片側のみに形成しても良い。
また、本実施例では、接続端子12,13の材質として、金属バネ材をもちいているが、高い導電性を持つ樹脂を材料としても良い。
11a 端子台
12,13 接続端子
12a,13a 固定部
12b,13b 立設部
12c,13c 折り曲げ部
12d,13d 挿入部
12e,13e 接点凸部
12f,13f 突出部
22 金属接点部
23 ハンダ
24 樹脂固定剤
Claims (3)
- 一端が第1基板に接続された接続端子の他端に形成された挿入部を、第2基板に形成された挿入孔に挿入する接続端子組付構造において、
前記接続端子が対向して配置され、弾性体から構成されていること、
前記接続端子は、前記第1基板に接続された固定部と、前記固定部から立設される立設部と、前記立設部から他方の接続端子の方向に折り曲げられた折り曲げ部と、前記折り曲げ部から垂下されて前記挿入孔に挿入可能な前記挿入部と、前記挿入部の先端が折り返されて前記挿入孔から再び前記第2基板上面に突出する突出部とから構成され、
前記第2基板の降下に伴って前記第2基板が前記突出部に当接して前記立設部を前記折り曲げ部の折り曲げ方向の反対方向に弾性変形させ、その後更に前記第2基板が降下されると、前記挿入部が前記第2基板をかわして前記第2基板の上面に当接した後に、前記挿入孔に上から挿入されることを特徴とする接続端子組付構造。 - 請求項1に記載する接続端子組付構造において、
前記突出部が傾斜されていることを特徴とする接続端子組付構造。 - 請求項1または請求項2に記載する接続端子組付構造において、
前記挿入部が外側に膨らんだ接点凸部を有することを特徴とする接続端子組付構造。
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