JPH0660081U - フレキシブルプリント回路基板接続用の 電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案はフレキシブルプリント回路基板２
８を、ハウジング１に区画されているフレキシブルプリ
ント回路基板の接続空間８に対して上方から押し込み、
その押し込みによってフレキシブルプリント回路基板の
各導体３１Ａ，３１Ｂを各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタ
クト部１４に接続せしめることを目的とする。 【構成】 ハウジング１の左右壁２，３の間に区画され
ているフレキシブルプリント回路基板の接続空間８の上
方が開口せしめられていると共に、上記左右壁２，３の
各々に、フレキシブルプリント回路基板２８の押し込み
によって開き、フレキシブルプリント回路基板２８の押
し込みを許し、而も押し込み完了状態に於いてフレキシ
ブルプリント回路基板２８の上面を抑止する為の固定金
具１８Ａ，１８Ｂが取着せしめられて成り、フレキシブ
ルプリント回路基板２８は押し込み完了状態で一面を導
体３１Ａ，３１Ｂに接触する端子コンタクト部１４の接
圧で、他面を固定金具１８Ａ，１８Ｂの止部２１で抑止
されていることにより接続状態が保持される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はフレキシブルプリント回路基板を接続する為の電気コネクタであって 、いわゆるＦＰＣ，ＦＦＣ等と略称呼される基板を接続するに好適な技術に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

周知の通り、上記ＦＰＣ，ＦＦＣが多用され、これらに形成されている各導体 と、他方のプリント回路基板の各導体とを接続する為にフレキシブルプリント回 路基板接続用の電気コネクタが用いられている。 従来のこの種の電気コネクタの一例を観てみると、ハウジングの前方部分が挿入 開口部として開口せしめられ、この前方挿入開口部に対して横からフレキシブル プリント回路基板を差し込み、もってフレキシブルプリント回路基板の各導体を ハウジング内の各端子のコンタクト部に接続せしめる構造であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術によると次の解決課題があった。 即ち１つはフレキシブルプリント回路基板の各導体をハウジング内の各端子のコ ンタクト部に接続せしめるには、フレキシブルプリント回路基板のハウジング内 の前方挿入開口部への横からの差し込み動作と、差し込み完了後の押下動作の２ 動作が必要であった。 又、特に次の点に解決課題があった。 即ち、フレキシブルプリント回路基板の差し込み動作は、ハウジングの前方挿入 開口部に対して行なわれるので、作業者がフレキシブルプリント回路基板の先端 を前方挿入開口部に位置合わせをして挿入するのが困難であった。より具体的に 説明すると、昨今の電気コネクタの小形低背化に伴いフレキシブルプリント回路 基板の前方挿入開口部の開口寸法が制約されるに至り、この為作業者がフレキシ ブルプリント回路基板の先端を上記前方挿入開口部に位置合わせをする時、スム ースに位置合わせができないことがあり、結局フレキシブルプリント回路基板の 接続作業が困難となることがあった。

【０００４】

【目的】

従って本考案の目的とする所は、フレキシブルプリント回路基板の導体を端子 のコンタクト部に接続する動作及びその逆の脱着動作も１回の動作でスピーディ に実行できる手段を提供すると共に、特にハウジングの端子コンタクト部が位置 している接続空間の上方から、即ち電気コネクタの上方からフレキシブルプリン ト回路基板を接続又は脱着でき、容易に接続できるようにした手段を提供するに ある。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

上記目的を達成する為に本考案は次の技術的手段を有する。即ち実施例に対応 する添付図面中の符号を用いてこれを説明すると、本考案はハウジング１に複数 配設された各端子１１Ａ，１１Ｂの各コンタクト部１４が臨むフレキシブルプリ ント回路基板の接続空間８に、上記フレキシブルプリント回路基板２８を位置決 めすることにより、フレキシブルプリント回路基板２８の各導体３１Ａ，３１Ｂ を上記各端子１１Ａ，１１Ｂの各コンタクト部１４に接続せしめるようにしたフ レキシブルプリント回路基板接続用の電気コネクタに於いて； 上記各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４が位置している上記接続空間８の 上方は、この上方からフレキシブルプリント回路基板２８を、その各導体３１Ａ ，３１Ｂが直接各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４目がけて押し込みでき るように開放されていると共に、この接続空間８を区画する左右側壁２，３の各 々には、このフレキシブルプリント回路基板２８の押し込み過程に於いてこの押 し込みを許容するように弾性変位せしめられ、押し込み完了位置にて原状復帰し 、フレキシブルプリント回路基板２８を、その導体３１Ａ，３１Ｂの形成面と反 対の面で抑止する為の止部２１を有する固定金具１８Ａ，１８Ｂが取着され、上 記フレキシブルプリント回路基板２８の上記押し込み完了位置では当該フレキシ ブルプリント回路基板２８は、一面側に於ける導体３１Ａ，３１Ｂに接する各端 子１１Ａ，１１Ｂの弾発的な接触圧と、他面側に於ける固定金具１８Ａ，１８Ｂ の止部２１による抑止で保持されていることを特徴とするフレキシブルプリント 回路基板接続用の電気コネクタである。

【０００６】

【作用】

上記構成によるとフレキシブルプリント回路基板２８を接続空間８上から下方 へ略水平にして押し込む。押し込むと、フレキシブルプリント回路基板２８の両 サイドが固定金具１８Ａ，１８Ｂの止部２１に当る。なおも略水平にして押し込 むと、止部２１が上記の押し込み動作を許容するように弾性変位し、フレキシブ ルプリント回路基板２８の挿入が許される。そしてフレキシブルプリント回路基 板２８が更に挿入されると、各導体３１Ａ，３１Ｂが各端子１１Ａ，１１Ｂのコ ンタクト部１４に当り、それら各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４を下方 へ変位させる。即ち各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４は、その弾性部に よって下方に変位する。そしてフレキシブルプリント回路基板２８が止部２１の 所を過ぎ去ると、止部２１がその弾力によって元へ復帰しフレキシブルプリント 回路基板２８を抑え、他方フレキシブルプリント回路基板２８自体は各端子１１ Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４の下方からの弾発的な付勢力（接触圧力）により 止部２１側へ付勢される。これによってフレキシブルプリント回路基板２８の各 導体３１Ａ，３１Ｂと各端子１１Ａ，１１Ｂが接続せしめられる。

【０００７】

【実施例】

次に添付図面に従い本考案の好適な実施例を詳述する。 先ず図１〜図１３に従い本考案の第一の実施例を詳述する。 この電気コネクタのハウジング１は図１から判るように平面から観て略四角形の 形状を成し、左右の位置に左右側壁２，３が形成されていると共に後方（図１に 於いては上方）に後部壁４が形成されている。そしてこれらの壁は底壁５上に一 体に形成されていると共に前方（図１に於いては下方）は前部開口部６として区 画され、而も上部は上部開口部７として区画されている。従って上記底壁５、左 右側壁２，３、後部壁４で囲まれ、且つ前部開口部６と上部開口部７に連通して いる状態でフレキシブルプリント回路基板の接続の為の接続空間８が区画されて いる。そして後部壁９には複数の端子を装着する為の挿入開口部９と、その装着 状態を保持する為の端子圧入溝１０が形成されている。

【０００８】 次に上記ハウジング１に複数装着される端子１１Ａ，１１Ｂについて説明する 。ここで図１に於いて右壁３側に近い方から数えて奇数番目に位置する端子に符 号１１Ｂを付し、偶数番目に位置する端子に符号１１Ａを付し、図３に従って偶 数番目の端子１１Ａを説明すると、この端子１１Ａは基部１２と、基部１２の下 方から横に延出している表面実装用のソルダーテール部１３と、コンタクト部１ ４より成り、基部１２とコンタクト部１４の間はこの端子のコンタクト部１４が 図３に於いて下方へ押下された時にこのコンタクト部１４を上方へ付勢する為の 弾性部１５が形成されている。この例ではＵの字を横にした形状のものを直列に 連ねた形のものを示してある。そして、基部１２の横であってソルダーテール部 １３の形成方向と反対方向の横に圧入片１６が形成されている。 所で、上記奇数番目の端子１１Ｂと偶数番目の端子１１Ａは当然のことながら奇 数、偶数となるように交互に配列させるものであるが、奇数番目の端子１１Ｂの コンタクト部１４は、偶数番目の端子１１Ａのコンタクト部１４に比して前方に 長く延ばされている。

【０００９】 上記の端子１１Ａ，１１Ｂをハウジング１に装着するには後部の端子装着開口 部９から各端子１１Ａ，１１Ｂを挿入し、圧入片１６を圧入溝１０に完全に圧入 し終った状態で、各端子１１Ａ，１１Ｂの弾性部１５が後部壁４の下方に位置し 、各端子のコンタクト部１４が接続空間８内へ臨む。そして偶数番目に配列され ている端子１１Ａ、奇数番目に配列されている端子１１Ｂの双方のコンタクト部 １４が上述したように下方へ変位した時にハウジング１の底壁５に当らないよう に、底壁５には下部凹所１７が形成されている。この実施例では各端子１１Ａ， １１Ｂの配列位置の下方に各々下部凹所１７が形成されている。

【００１０】 続いてフレキシブルプリント回路基板の各導体を上述した端子１１Ａ，１１Ｂ の各コンタクト部１４に接続せしめた時、その接続状態を各コンタクト部１４の 接圧と協働して保持する為の固定金具１８Ａ，１８Ｂについて説明する。即ちこ の固定金具１８Ａ，１８Ｂはハウジング１の左右側壁２，３各々に取着されてい るもので、先ず図９，図１０，図１１に従い固定金具１８Ａ，１８Ｂ自体につい て説明すると、水平な底部１９の一方の端部から垂直に上方へ垂直部２０が延び 、この垂直部の上部に於いて湾曲して下方へ向く自由端部の止部２１が形成され ている。 他方上記底部１９の他方の端部から上方へ起立した半田付起立部２２が形成され 、且つ水平な底部１９の両端各々から翼片２３Ａ，２３Ｂが翼のように張り出さ れ、その翼片２３Ａ，２３Ｂの各々に上方に垂直に立上った係止突起２４が形成 されている。 所で、上記止部２１がフレキシブルプリント回路基板を抑止する為に、止部２１ 自体及び垂直部２０が弾性変形できるよう構成されている。

【００１１】 続いてこの固定金具１８Ａ，１８Ｂをハウジング１に取付ける為に、ハウジン グ１の左右側壁２，３各々の底部には底部取付溝２５が形成されていると共に、 この左右側壁２，３各々の内壁側には内側溝２６が形成されており、固定金具１ ８Ａ，１８Ｂの各々は当該固定金具１８Ａ，１８Ｂ各々の自由端の止部２１が内 側に向くようにして、且つ垂直部２０が左右壁２，３の内側に沿うようにして、 而も底部１９が底部取付溝２５に収まるようにして、更に半田付起立部２２が左 右側壁２，３各々の外側に位置するようにしてハウジング１に取着されている。 而も各固定金具１８Ａ，１８Ｂ各々の左右に張り出した翼片２３Ａ，２３Ｂ上の 係止突起２４が図５に示すように左右側壁２，３各々に形成された係止溝２７に 係止せしめられていることにより、この各固定金具１８Ａ，１８Ｂの各々がハウ ジング１にしっかりと固定されているものである。

【００１２】 次にこの電気コネクタの各端子１１Ａ，１１Ｂに接続されるフレキシブルプリ ント回路基板２８について図１２，図１３に従い説明する。 この基板はフレキシブルな絶縁被覆２９と３０の間に周知の通り導体３１Ａ，３ １Ｂが形成されているもので、図１３に示すように端部に於いては各導体３１Ａ ，３１Ｂの接続端部が全体として交互千鳥配列状になっていて、端部の所では導 体の端部が露出するよう絶縁被覆２９が取り除かれている。そしてこの例では電 気コネクタの偶数番目の端子１１Ａには、偶数番目の導体３１Ａが接続し、奇数 番目の端子１１Ｂには、奇数番目の導体３１Ｂが接続するようになっている。 さて、上記フレキシブルプリント回路基板２８を構成する一方の絶縁被覆３０の 端部上には、金属性の補強板３２が接合されている。 而してこの補強板３２の幅はフレキシブルプリント回路基板２８を構成する絶縁 被覆３０の幅と同等に構成されている。

【００１３】 所で、ハウジング１の左右側壁２，３間、より具体的にはそれらの内壁３３と ３３の間の空間がフレキシブルプリント回路基板の接続空間８として区画されて いるものであるが、この左右の内壁３３と３３の間の幅寸法Ｌは上記のフレキシ ブルプリント回路基板２８の補強板３２の幅寸法Ｌ´より僅かに大きく形成され ている。即ちフレキシブルプリント回路基板２８及びその補強板３２がほとんど 隙間なく入り込むように内壁３３と３３の間の幅寸法が決められているものであ る。 そして上記の左右の固定金具１８Ａ，１８Ｂの自由端の止部２１は、左右側壁２ ，３の内壁３３より内側に臨んでいるものである。

【００１４】 次に上記図１〜図１３迄に示したこの考案の第一の実施例の用い方を説明する 。特に図６，図７，図８を参照して説明する。 先ずフレキシブルプリント回路基板２８の各導体３１Ａ，３１Ｂをこの電気コネ クタの端子１１Ａ，１１Ｂに接続するには、フレキシブルプリント回路基板２８ を、接続空間８上に略水平に位置せしめる。即ち従来のように前部開口部６から 挿入する必要がない。図６，図７，図８の各図に於いてこの状態のフレキシブル プリント回路基板２８を一点鎖線にて示してある。この場合補強板３２が上方に 位置するようにして使用する。 そして矢示Ｍに示すように略水平のまま下方へ押し込む。 押し込むと、先ず絶縁被覆２９の両サイドの部分が固定金具１８Ａ，１８Ｂの止 部２１に当る。なおも押し込むと、固定金具１８Ａ，１８Ｂの止部２１及び垂直 部２０が矢示Ｋに示すように左右側壁２，３各々の内側溝２６の方へ変位し、フ レキシブルプリント回路基板２８の挿入が許されるようになる。そしてフレキシ ブルプリント回路基板２８が更に挿入されると、各導体３１Ａ，３１Ｂが各端子 １１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４に当り、それら各端子１１Ａ，１１Ｂのコン タクト部１４を下方へ変位させる。即ち各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１ ４は、その弾性部１５によって下方に変位する。 そしてフレキシブルプリント回路基板２８の補強板３２が止部２１の所を過ぎ去 ると、止部２１が、その止部２１自体及び垂直部２０の弾力によって図６に示す ように元へ復帰し補強板３２の上面を抑え、他方フレキシブルプリント回路基板 ２８自体は各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４の下方からの弾発的な付勢 力（接触圧力）により止部２１側へ付勢される。これによってフレキシブルプリ ント回路基板２８の各導体３１Ａ，３１Ｂと各端子１１Ａ，１１Ｂが接続せしめ られる。

【００１５】 逆にフレキシブルプリント回路基板をこの電気コネクタから外脱するには、固 定金具１８Ａ，１８Ｂの止部２１を指で又は治具で矢示Ｋのように外側へ拡げれ ば、止部２１による補強板３２の抑止が止かれるから、フレキシブルプリント回 路基板２８は各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４の上方への付勢力により 矢示Ｎのように上方へ出てくる。従ってそのままつかんで上方へ持ち上げれば互 いに非接続となる。

【００１６】 このようにこの考案の電気コネクタによれば、フレキシブルプリント回路基板 を上方から下方へ押し込む１回の動作で接続が完了する。そして特に電気コネク タの上方から押し込む為に接続の作業がしやすい。より具体的には、電気コネク タのハウジングの前方の開口部から挿入する従来の技術であると、電気コネクタ の小形低背化に伴い前方の挿入開口部の開口寸法が制約されていて、フレキシブ ルプリント回路基板の端部の開口部に対する位置合わせが困難であったが、上記 のように接続空間８の上方からフレキシブルプリント回路基板２８の端部を押し 込むので上記の如き位置合わせの困難がないものである。

【００１７】 図１４はこの電気コネクタの第二の実施例を示したもので、端子１１Ａ，１１ Ｂの圧入片１６をソルダーテール部１３から離れた所の上方に形成し、ハウジン グ１の上方の圧入溝１０に圧入保持せしめてもよく、その他弾性部１５の形状も 種々のものを用いてもよい。この実施例の場合も第一の実施例と同様の用い方が できる。

【００１８】 続いて図１５，図１６，図１７，図１８に従い本考案の第三の実施例を詳述す る。 尚これらの図では判り易くする為に端子及び固定金具を除いてある。そしてこの 実施例も実施例１と同様の用い方ができるが、異なった所のみ示すと、この例は 、左右側壁２，３各々の内壁３３上に、而も前部開口部６に寄った所にフレキシ ブルプリント回路基板の接続空間８の方に向かって僅かに突出ｔした突起３４を 形成すると共に、その下方の底壁５に底溝３５を形成したものであり、上記突起 ３４は図１６に示すように緩やかな球面を有すると共に上方部分も図１８に示す ように緩やかなアール面を有し、下方は底壁５上に連なっていて、底溝３５は突 起３４の下方の裾に形成されている。 所でこの突起３４の意味について説明する。即ちこの電気コネクタにフレキシブ ルプリント回路基板２８を接続した時に、フレキシブルプリント回路基板２８の 導体間のピッチと、各端子１１Ａ，１１Ｂのコンタクト部１４間のピッチとが正 確に一致してこそ、正確な電気的接続が図れる。電気コネクタ及びフレキシブル プリント回路基板の小形化が進めば進む程上記の点が要求される。この為には、 フレキシブルプリント回路基板２８の導体のピッチや各端子の配列されているピ ッチが予め規定した正しい状態にあること等の他に、ハウジング１の左右壁２， ３の内壁３３間にフレキシブルプリント回路基板２８がその幅方向に於いてガタ つくことなく、即ち過不足なく収まることが必要である。即ちフレキシブルプリ ント回路基板２８の幅方向の寸法Ｌ´に対して左右方向のガタを生じない内壁３ ３間の寸法Ｌが必要である。所が製作上若干の誤差が生ずることもある。例えば 左右壁２，３の内壁３３間の寸法Ｌが規定値に対し若干大きくなった場合には、 フレキシブルプリント回路基板２８は幅方向に於いてガタつく可能性がある。し かしながら僅かに突出ｔした突起３４が在るので、上記の場合でも押し込んだフ レキシブルプリント回路基板２８は左右の突起３４間に於いて正しく位置決めさ れ左右方向がガタつくことがない。より詳述すると、ハウジング１の上方からフ レキシブルプリント回路基板２８を押し込むと、この仮定的例の場合フレキシブ ルプリント回路基板２８の幅Ｌ´は左右内壁３３間の幅Ｌよりも若干小さいので 内壁３３には当らないが、突起３４には当る。然しながら突起３４は、僅かな突 起なるが故にフレキシブルプリント回路基板２８の補強板３２の側面によって、 削りとられ、その状態でフレキシブルプリント回路基板２８は左右の突起３４間 に正しく位置決めされる。場合によっては突起３４の球面を介して左右側壁２， ３が僅かに広がり、その状態でフレキシブルプリント回路基板２８は左右の突起 ３４間に正しく位置決めされる。 逆に、左右壁２，３の内壁３３間の寸法Ｌに対しフレキシブルプリント回路基板 ２８の幅Ｌ´が規定通り過不足なく、左右方向でガタが生じないように製作され た場合、フレキシブルプリント回路基板２８を内壁３３間に押し込んだ時、補強 板３２の側面によって同じように突起３４が削りとられるか、又は突起３４を介 して左右壁２，３が僅かに拡げられ、フレキシブルプリント回路基板２８は内壁 ２，３間の左右の突起３４間に正しく位置決めされる。 何れにしてもフレキシブルプリント回路基板２８の各導体３１Ａ，３１Ｂは端子 １１Ａ，１１Ｂの各コンタクト部１４に正しく接続し、左右方向のピッチズレが 生じないものである。 尚上記の底溝３５は、仮に突起３４が削り取られた時に、カス入れ場所として役 立つが、突起３４は、製作誤差を吸収する為の僅かな突出量なので仮にカスが出 たとしてもその量は僅かな為、この底溝３５は必ずしも形成しなくてもよいもの である。

【００１９】

【効果】 以上詳述した如く請求項第１項記載の考案によれば、フレキシブルプリント回 路基板の接続空間の上方から、フレキシブルプリント回路基板を、その各導体が 直接各端子のコンタクト部に接続できるように押し込み、その１回操作による押 し込み完了状態に於いてフレキシブルプリント回路基板は各導体に接触せる各端 子のコンタクト部の接圧と、導体形成位置の反対面を抑止している固定金具の止 部の固定によって保持され、各導体と各コンタクト部が接続せしめられるので、 １回の操作によって接続及び脱着ができるフレキシブルプリント回路基板用の電 気コネクタを提供できると共に、特に、ハウジングの上部から接続空間に対して フレキシブルプリント回路基板を押し込むので、フレキシブルプリント回路基板 の端部を接続空間に対して位置合わせする時、特に困難を伴うものではなく、結 局フレキシブルプリント回路基板の接続作業が容易となるものである。 又請求項第２項記載の考案によればフレキシブルプリント回路基板は補強板を有 するので、上記請求項第１項記載の考案の利点がよりよく可能にされる。 更に請求項第３項記載の考案によれば、ハウジングの接続空間を区画する左右壁 の内壁間の幅寸法とフレキシブルプリント回路基板の端部の幅寸法とが、製作上 規定値に対して仮に若干の誤差が生じたとしても、フレキシブルプリント回路基 板は接続空間を区画する左右壁の内壁間に於いて上記誤差に基づくガタを生ずる おそれがなく、常時フレキシブルプリント回路基板の各導体のピッチと各端子コ ンタクト部のピッチとが一致し、正確な電気的接続が図られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電気コネクタの一例を示す平面図であ
る。

【図２】図１の片側断面を含む正面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ´線断面図である。

【図４】図１の右側面図である。

【図５】図１のＤ−Ｄ´線断面図である。

【図６】図１のＣ−Ｃ´線に沿い、フレキシブルプリン
ト回路基板を嵌合接続した所を示す断面図である。

【図７】図１のＡ−Ａ´線に沿い、フレキシブルプリン
ト回路基板を嵌合接続した所を示す断面図である。

【図８】図１のＢ−Ｂ´線に沿い、フレキシブルプリン
ト回路基板を嵌合接続した所を示す断面図である。

【図９】キャリアに連ねられた固定金具の平面図であ
る。

【図１０】図９の正面図である。

【図１１】図９の側面図である。

【図１２】フレキシブルプリント回路基板の側面図であ
る。

【図１３】フレキシブルプリント回路基板の平面図であ
る。

【図１４】端子の他の例を示す電気コネクタの断面図で
ある。

【図１５】本考案の他の例を示し、電気コネクタハウジ
ングに突起を形成したもので端子及び固定金具を取り除
いて示した平面図である。

【図１６】図１５に於いて一点鎖線の丸で囲んだ部分の
拡大図である。

【図１７】図１５のＥ−Ｅ´線に沿う部分断面図であ
る。

【図１８】図１６のＳ−Ｓ´線に沿う部分断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 左側壁 ３ 右側壁 ４ 後部壁 ５ 底壁 ６ 前部開口部 ７ 上部開口部 ８ フレキシブルプリント回路基板の接続
空間 ９ 後部の端子装着開口部 １０ 端子圧入溝 １１Ａ，１１Ｂ 端子 １２ 基部 １３ ソルダーテール部 １４ コンタクト部 １５ 弾性部 １６ 圧入片 １７ 下部凹所 １８Ａ，１８Ｂ 固定金具 １９ 底部 ２０ 垂直部 ２１ 自由端の止部 ２２ 半田付起立部 ２３Ａ，２３Ｂ 翼片 ２４ 係止突起 ２５ 底部取付溝 ２６ 内側溝 ２７ 係止溝 ２８ フレキシブルプリント回路基板 ２９，３０ 絶縁被覆 ３１Ａ，３１Ｂ 導体 ３２ 補強板 ３３ 内壁 ３４ 突起 ３５ 底溝 Ｌ 内壁間の幅 Ｌ´ 補強金具の幅 ｔ 突起３４の突出高さ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング１に複数配設された各端子１
   １Ａ，１１Ｂの各コンタクト部１４が臨むフレキシブル
   プリント回路基板の接続空間８に、上記フレキシブルプ
   リント回路基板２８を位置決めすることにより、フレキ
   シブルプリント回路基板２８の各導体３１Ａ，３１Ｂを
   上記各端子１１Ａ，１１Ｂの各コンタクト部１４に接続
   せしめるようにしたフレキシブルプリント回路基板接続
   用の電気コネクタに於いて；上記各端子１１Ａ，１１Ｂ
   のコンタクト部１４が位置している上記接続空間８の上
   方は、この上方からフレキシブルプリント回路基板２８
   を、その各導体３１Ａ，３１Ｂが直接各端子１１Ａ，１
   １Ｂのコンタクト部１４目がけて押し込みできるように
   開放されていると共に、この接続空間８を区画する左右
   側壁２，３の各々には、このフレキシブルプリント回路
   基板２８の押し込み過程に於いてこの押し込みを許容す
   るように弾性変位せしめられ、押し込み完了位置にて原
   状復帰し、フレキシブルプリント回路基板２８を、その
   導体３１Ａ，３１Ｂの形成面と反対の面で抑止する為の
   止部２１を有する固定金具１８Ａ，１８Ｂが取着され、
   上記フレキシブルプリント回路基板２８の上記押し込み
   完了位置では当該フレキシブルプリント回路基板２８
   は、一面側に於ける導体３１Ａ，３１Ｂに接する各端子
   １１Ａ，１１Ｂの弾発的な接触圧と、他面側に於ける固
   定金具１８Ａ，１８Ｂの止部２１による抑止で保持され
   ていることを特徴とするフレキシブルプリント回路基板
   接続用の電気コネクタ。
2. 【請求項２】 上記フレキシブルプリント回路基板２８
   の導体３１Ａ，３１Ｂの形成面と反対側の面の端部に
   は、補強板３２が設けられ、このフレキシブルプリント
   回路基板２８の押し込み完了状態で固定金具１８Ａ，１
   ８Ｂの止部２１はこの補強板３２の面を抑止する構成と
   した事を特徴とする請求項第１項記載のフレキシブルプ
   リント回路基板接続用の電気コネクタ。
3. 【請求項３】 ハウジング１のフレキシブルプリント回
   路基板２８の接続空間８を区画する為の左右側壁２，３
   各々の内壁３３には、接続空間８側へ僅かに突出ｔする
   突起３４が相対向して設けられていることを特徴とする
   請求項第１項及び第２項記載のフレキシブルプリント回
   路基板接続用の電気コネクタ。