JP5125268B2 - 吸収型多層膜ndフィルターの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂フィルムから成る基板とこの基板の少なくとも片面に設けられた吸収型多層膜とを備え、400〜700nmの透過光を減衰させる吸収型多層膜NDフィルターに係り、特に、耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターの製造方法に関するものである。
NDフィルター(Neutral Density Filter)には、入射光を反射して減衰させる反射型NDフィルターと、入射光を吸収して減衰させる吸収型NDフィルターが知られている。そして、反射光が問題となるレンズ光学系にNDフィルターを組み込む場合には一般的に吸収型NDフィルターが用いられ、この吸収型NDフィルターには、基板自体に吸収物質を混ぜ(色ガラスNDフィルター)あるいは塗布するタイプと、基板自体に吸収はなくその表面に形成された薄膜に吸収があるタイプとが存在する。また、後者の場合は、薄膜表面の反射を防ぐため上記薄膜を多層膜(吸収型多層膜)で構成し、透過光を減衰させる機能と共に反射防止の効果を持たせている。
ところで、小型薄型デジタルカメラに用いられる吸収型多層膜NDフィルターは、組込みスペースが狭いため基板自体を薄くする必要があり、樹脂フィルムが最適な基板とされている。
そして、上記薄膜が多層膜で構成される吸収型多層膜NDフィルターとして、特許文献1には酸化物誘電体膜層と吸収膜層から成るNDフィルターが開示され、上記吸収膜層として金属を原料とした金属膜層が採用されている。尚、吸収膜層としては、成膜時に意図的に酸素導入を行って酸素欠損による吸収を有するTiOやTa等の金属酸化物膜層を採用したNDフィルターも知られている。ここで、成膜時に意図的に酸素導入を行わない上記金属膜層で吸収膜層を構成した場合、金属膜層はTiOやTa等の金属酸化物膜層に較べて消衰係数が高いため、同じ消衰係数を得るには金属膜層を採用した方が吸収膜層の膜厚を薄くすることができる。
そして、フレキシブル性を有する樹脂フィルム基板に吸収型多層膜を成膜する場合、樹脂フィルム基板の反り、膜の割れや成膜時間等を考慮すると、上記金属酸化物膜層に較べて膜厚を薄く設定できる金属膜層を吸収膜層に採用した方が有利であった。
但し、金属膜層は容易に酸化が進行してその消衰係数が低下するため、吸収膜層として金属膜層を採用したNDフィルターでは透過率が経時的に高くなってしまうことが知られている。特に、NDフィルターが高温高湿の環境に晒された場合、吸収膜層としての金属膜層をはじめ完全に酸化されていないTiOやTa等の金属酸化物膜層でも酸化が進行し、透過率が経時的に高くなってしまうことが問題となっていた。尚、金属膜層や完全に酸化されていない金属酸化物膜層を酸化させる酸素は、大気中あるいは樹脂フィルム基板や酸化物誘電体膜層から供給されると考えられる。特に、金属膜層が10nm以下の厚さであると酸化の影響を受けやすい。
そこで、金属膜層や完全に酸化されていない金属酸化物膜層の酸化を防ぐため、大気中や酸素雰囲気中で熱処理を行い、金属膜層や金属酸化物膜層等の界面付近を酸化させて金属膜層等の内部まで酸化を進行させない方法が提案されている。
例えば、透過光量を減衰させる金属酸化物からなる吸収膜Mを基板上に有し、上記吸収膜Mの酸素比率(y/x)が膜厚方向と垂直な方向において変化しているNDフィルターが特許文献2において提案されている。更に、特許文献2では、上記吸収膜Mを形成する工程と多層膜反射防止の積層膜を形成する工程とが、基板温度が150℃未満の雰囲気中で行われ、かつ、上記吸収膜Mを形成する工程と多層膜反射防止の積層膜を形成する工程の後において、100℃から130℃の温度で空気中で熱処理を行うNDフィルターの製造方法も提案されている。吸収膜Mや多層膜反射防止の積層膜を成膜する時の基板温度が低い場合、成膜されたこれ等膜の封止密度が低くなり、水分や酸素等を透過し易くなるため環境試験条件においてTi等の吸収膜M自体の酸化が促進され、かつ、吸収膜Mを保護するAl膜等の誘電体膜の保護効果も少ないことから、これ等両方の影響を受けてNDフィルターの透過率が上昇してしまうと推定される。このため、特許文献2の製造方法では、成膜された吸収膜Mや多層膜反射防止の積層膜を熱処理することにより、強制的にTi等の吸収膜M自体の酸化を促進させ、そのエージング効果によりそれ以上の酸化が起り難くさせていると考えられている。
また、特許文献3では、光吸収膜と誘電体膜を透明基板上に積層した薄膜型NDフィルタが提案され、上記光吸収膜は金属材料Tiを原料とし蒸着により成膜されており、酸素を含む混合ガスを成膜時に導入し、真空度を1×10-3Paないし1×10-2Paの間で一定に維持した状態で生成した金属材料の酸化物TiOxを含有する光吸収膜が用いられている。そして、光吸収膜と誘電体膜を透明基板に積層した後、酸素を10%以上含む酸素雰囲気で加熱し、光学特性の変化を飽和させる方法が提案されている。
特開平5−93811号公報 特開2004−212462号公報 特開2003−43211号公報
ところで、大気中あるいは酸素雰囲気中での熱処理により金属膜層等の界面付近を酸化させる上述した方法では、特に厚さ10nm以下の薄い金属膜層では内部まで酸化が進行してしまい、界面付近にのみ酸化膜を形成させることが困難な問題を有していた。
また、大気中あるいは酸素雰囲気中で熱処理を施した場合、成膜された吸収型多層膜と樹脂フィルム基板との熱膨張係数の違いにより反りやクラックが発生することがあった。
更に、基板である樹脂フィルムは、通常、長尺状のものが利用されることから、例えばスパッタリングロールコータにより吸収型多層膜が形成された樹脂フィルムを巻き取りローラに巻きつけながら均一な熱処理を施すには極めて大がかりな装置が必要となる問題も存在した。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、樹脂フィルムから成る基板の少なくとも片面に吸収型多層膜が設けられた耐環境性に優れる吸収型多層膜NDフィルターの製造方法を提供することにある。
そこで、上記課題を解決するため本発明者は以下のような実験を試みた。
まず、樹脂フィルムから成る基板とこの基板の少なくとも片面に設けられた吸収型多層膜とを備え、吸収型多層膜が酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層とを交互に積層させた多層膜により構成され、かつ、基板と接する膜が酸化物誘電体膜層である吸収型多層膜NDフィルターを実験の対象とし、上記樹脂フィルム基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を適宜設計して目標とする分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造した。
次に、得られた実験用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒してその分光透過特性の変化を調べたところ、吸収型多層膜における金属吸収膜層の初期酸化に起因した0.1〜0.3%程度の透過率増加の現象が確認されたことに加え、吸収型多層膜の吸湿を原因とする分光透過特性全体の長波長側へのシフト現象が確認された。
また、透過率が0.1〜0.3%程度増加しかつ分光透過特性全体が長波長側へシフトした吸収型多層膜NDフィルターの透過プロファイルと、高温高湿の環境下に晒す前の吸収型多層膜NDフィルターの透過プロファイルとを比較して分析したところ、高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルに関して、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加している領域が存在し、かつ、透過率が直線的に増加している上記領域が互いに重なり合っている場合があることを発見するに至った。
そして、高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイル間において、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている領域が存在する場合、その領域(すなわち、その波長領域)における吸収型多層膜NDフィルターの透過率に関し、上記高温高湿処理前後においてその変化量が少ないことを意味している。従って、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている場合(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および極値が波長400〜700nm間に存在しない場合)、初期設計した吸収型多層膜NDフィルターは、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた(高温高湿の環境下に晒されても透過率の経時的変化が少ない)NDフィルターであることが理解される。
また、高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイル間において、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加している領域が存在し、かつ、透過率が直線的に増加している上記領域がほとんど重なり合っていない場合においても、高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルから、分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と分光透過率の増加量(Y)とを計測してシフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求め、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)となる条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、透過率が直線的に増加している領域が互いに重なるようになるため、上述の場合と同様、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターが得られることが理解される。すなわち、高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルから、分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と分光透過率の増加量(Y)とを計測してシフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求め、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)となる条件を満たし、かつ、この領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターが得られることを見出すに至った。
本発明はこのような技術的発見と技術的検討を経て完成されている。
すなわち、請求項1に係る発明は、
樹脂フィルムから成る基板と、この基板の少なくとも片面に設けられた透過光を減衰させる吸収型多層膜とを備え、上記吸収型多層膜がSiO 2 から成る酸化物誘電体膜層とNi単体若しくはNi系合金から成る金属吸収膜層とを交互に積層させた多層膜により構成されると共に、上記基板と接する膜が酸化物誘電体膜層である吸収型多層膜NDフィルターの製造方法を前提とし、
上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を設計して、目標とする分光透過特性を有する経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程と、
経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒して、吸収型多層膜の吸湿に起因した分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と、吸収型多層膜における金属吸収膜層の初期酸化に起因した分光透過率の増加量(Y)をそれぞれ計測し、上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求める工程と、
上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を再度設計して、波長400〜700nm間において極値を有さず、かつ、波長400〜700nm間において短波長側から長波長側に亘り透過率が比例して増加すると共に、透過率における増加の傾きが上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)に一致した分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程、
の各工程を具備することを特徴とする。
次に、請求項2に係る発明は、
請求項1記載の発明に係る吸収型多層膜NDフィルターの製造方法を前提とし、
上記SiO2から成る酸化物誘電体膜層は、SiCとSiを主成分とするターゲットを原料とし、真空蒸着法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法若しくはイオンプレーティング法から選択された成膜法により成膜され、かつ、成膜時に酸素ガスを導入して得られるSiO2から成る酸化物誘電体膜であることを特徴とする
請求項1に記載の発明に係る吸収型多層膜NDフィルターの製造方法によれば、
上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を設計して、目標とする分光透過特性を有する経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程と、
経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒して、吸収型多層膜の吸湿に起因した分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と、吸収型多層膜における金属吸収膜層の初期酸化に起因した分光透過率の増加量(Y)をそれぞれ計測し、上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求める工程と、
上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を再度設計して、波長400〜700nm間において極値を有さず、かつ、波長400〜700nm間において短波長側から長波長側に亘り透過率が比例して増加すると共に、透過率における増加の傾きが上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)に一致した分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程、
の各工程を具備している。
そして、上記方法により得られた吸収型多層膜NDフィルターは、波長400〜700nm間において極値を有さず、かつ、波長400〜700nm間において短波長側から長波長側に亘り透過率が比例して増加する分光透過特性を有していると共に、透過率における上記増加の傾きが、経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒して予め求めた分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)に対する分光透過率の増加量(Y)の比(Y/X)と一致するように設計されていることから、この吸収型多層膜NDフィルターが高温高湿の環境下に晒されて金属吸収膜層の不可避的な酸化により透過率が増加する現象が生じても、分光透過率の変化量を最小限に抑えることが可能になるため、従来の吸収型多層膜NDフィルターと比較して優れた耐環境性を具備する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
吸収型多層膜NDフィルターが高温高湿の環境下に晒された場合、金属吸収膜層の初期酸化に起因した透過率の増加現象に加えて、上述したように吸収型多層膜の吸湿を原因とする分光透過特性全体の長波長側へのシフト現象が本発明者により発見され、更に、高温高湿の処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各分光透過特性に関して、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加している領域が存在しかつ上記領域が互いに重なり合っている場合があることも本発明者により発見されている。
そして、本発明者によるこれ等技術的発見により本発明は完成されている。
まず、本発明に係る吸収型多層膜NDフィルターは、樹脂フィルムから成る基板とこの基板の少なくとも片面に設けられた吸収型多層膜とを備え、吸収型多層膜が酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層とを交互に積層させた多層膜により構成されると共に、基板と接する膜が酸化物誘電体膜層により構成されていることを前提としている。
そして、上記吸収型多層膜の各膜厚を適宜設計して所望の分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造し、上記分光透過特性の透過プロファイルが図1の実線で示された谷型形状としたとき、この吸収型多層膜NDフィルターが高温高湿の環境下に晒されると、透過率が増加する現象と分光透過特性全体が長波長側へシフトする現象が生じて図1の破線で示した透過プロファイルとなる場合がある。そして、図1の実線で示される透過プロファイルと破線で示される透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が存在しかつこれ等透過プロファイル間において透過率が直線的に増加している領域が互いに重なり合っていることが確認される。すなわち、分光透過特性全体の長波長側へのシフト量を(X)、透過率の増加量を(Y)とした場合、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きは上記比(Y/X)と一致しているケースに相当する。
従って、実線と破線で示される各透過プロファイルにおいて、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および下に凸の極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たすときには、初期設計した吸収型多層膜NDフィルターは、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた(高温高湿の環境下に晒されても透過率の経時的変化が少ない)NDフィルターであることが理解され、上記条件を満たさない場合には、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間を占める条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
また、分光透過特性の透過プロファイルが図2の実線で示された山型形状となるように吸収型多層膜を設計したとき、得られた吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒した後における分光透過特性が図2の破線で示された透過プロファイルとなる場合がある。そして、図2の実線と破線で示された各透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が存在しかつこれ等透過プロファイル間において透過率が直線的に増加している領域が重なり合っていることが確認される。すなわち、分光透過特性全体の長波長側へのシフト量を(X)、透過率の増加量を(Y)とした場合、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きは上記比(Y/X)と一致しているケースに相当する。
従って、図2に示された透過プロファイルの場合においても、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および上に凸の極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たすときには、初期設計した吸収型多層膜NDフィルターは、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れたNDフィルターであることが理解され、上記条件を満たさない場合には、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間を占める条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
次に、分光透過特性の透過プロファイルが図3の実線で示された直線状(短波長側から長波長側に向かって透過率が比例して増加する)となるように吸収型多層膜を設計したとき、得られた吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒した後における分光透過特性が図3の破線で示された透過プロファイルとなる場合がある。そして、図3の実線と破線で示された各透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつこれ等直線が重なり合っていることが確認される。すなわち、分光透過特性全体の長波長側へのシフト量を(X)、透過率の増加量を(Y)とした場合、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きは上記比(Y/X)と一致しているケースに相当する。
従って、図3に示された透過プロファイルの場合においても、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たすときには、初期設計した吸収型多層膜NDフィルターは、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れたNDフィルターであることが理解され、上記条件を満たさない場合には、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加しかつ互いに重なり合っている上記領域が波長400〜700nm領域間を占める条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
また、分光透過特性の透過プロファイルが図4の実線で示された直線状(短波長側から長波長側に向かって透過率が比例して減少する)となるように吸収型多層膜を設計したとき、得られた吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒した後における分光透過特性が図4の破線で示された透過プロファイルとなる場合がある。そして、図4の実線と破線で示された各透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に減少し、かつ、これ等直線が互いに重なり合わないことが確認されることから、図4に示された透過プロファイルの場合、本発明に係る吸収型多層膜NDフィルターの対象にならないことが確認される。
次に、分光透過特性の透過プロファイルが図5の実線で示された谷型形状となるように吸収型多層膜を設計したとき、得られた吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒した後における分光透過特性が図5の破線で示された透過プロファイルとなる場合がある。そして、図5の実線で示される透過プロファイルと破線で示される透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が存在するが、高温高湿の環境下に晒した後における分光透過率の増加量(Y)が分光透過特性全体の長波長側へのシフト量(X)に対して大きいため、各透過プロファイル間において透過率が直線的に増加している領域が互いに重なり合っていないことが確認される。すなわち、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)と一致しないケースに相当する。
このようなケースの場合には、図5の実線で示される透過プロファイルと破線で示される透過プロファイルより、分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と分光透過率の増加量(Y)とを計測してシフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求め、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)となる条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことで、高温高湿処理前後における各透過プロファイルの透過率が直線的に増加している領域が互いに重なるようになるため、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
すなわち、高温高湿の環境下に晒す前の吸収型多層膜NDフィルターの透過プロファイルが図6の実線で示される透過プロファイル(図6のシフト量Xと増加量Yは図5において求めたシフト量Xと増加量Yと同一に設定されており、図6の谷型形状は図5の谷型形状に較べて急峻な傾きになっている)となるように吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、図6の実線と破線で示すように高温高湿処理前後における各透過プロファイルの透過率が直線的に増加している領域が互いに重なるようになるため、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。但し、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および下に凸の極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たすことを要する。
また、分光透過特性の透過プロファイルが図7の実線で示された谷型形状となるように吸収型多層膜を設計したとき、得られた吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒した後における分光透過特性が図7の破線で示された透過プロファイルとなる場合がある。そして、図7の実線で示される透過プロファイルと破線で示される透過プロファイルより、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が存在するが、高温高湿の環境下に晒した後における分光透過率の増加量(Y)が分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)に対して小さいため、各透過プロファイル間において透過率が直線的に増加している領域が互いに重なり合っていないことが確認される。すなわち、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)と一致しないケースに相当する。
このような場合にも、図7の実線で示される透過プロファイルと破線で示される透過プロファイルより、分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と分光透過率の増加量(Y)とを計測してシフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求め、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)となる条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことで、高温高湿処理前後における各透過プロファイルの透過率が直線的に増加している領域が互いに重なるようになるため、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
すなわち、高温高湿の環境下に晒す前の吸収型多層膜NDフィルターの透過プロファイルが図8の実線で示される透過プロファイル(図8のシフト量Xと増加量Yは図7において求めたシフト量Xと増加量Yと同一に設定されており、図8の谷型形状は図7の谷型形状に較べて緩やかな傾きになっている)となるように吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直すことにより、図8の実線と破線で示すように高温高湿処理前後における各透過プロファイルの透過率が直線的に増加している領域が互いに重なるようになるため、所望の分光透過特性を有しかつ耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。但し、短波長側から長波長側に向かって透過率が直線的に増加している領域が波長400〜700nm領域間の全てを占めている(短波長側から長波長側に向かって透過率が減少する領域および下に凸の極値が波長400〜700nm間に存在しない)条件を満たすことを要する。
このように耐環境性に優れた吸収型多層膜NDフィルターを製造するには、
樹脂フィルムから成る基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を設計して目標とする分光透過特性を有する経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを製造し、
経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒して、吸収型多層膜の吸湿に起因した分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と、吸収型多層膜における金属吸収膜層の初期酸化に起因した分光透過率の増加量(Y)をそれぞれ計測し、上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求め、
必要に応じて上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を再度設計して、波長400〜700nm間において極値を有さず、かつ、波長400〜700nm間において短波長側から長波長側に亘り透過率が比例して増加すると共に、透過率における増加の傾きが上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)に一致した分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造することにより達成することができる。
このような技術的手段において、上記酸化物誘電体膜層は、SiCとSiを主成分とするターゲットを原料とし、真空蒸着法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法若しくはイオンプレーティング法から選択された成膜法により成膜され、かつ、成膜時に酸素ガスを導入して得られる酸化物誘電体膜で構成されることが好ましく、また、上記金属吸収膜層を構成する金属としては、Ni単体若しくはNi系合金であることが好ましい。
また、本発明に係る吸収型多層膜NDフィルターにおいて、基材を構成する樹脂フィルムの材質については特に限定されないが、透明であるものが好ましく、量産性を考慮した場合、後述する乾式のロールコーティングが可能となるフレキシブル基板が好ましい。フレキシブル基板は、従来のガラス基板等に比べて廉価・軽量・変形性に富むといった点においても優れている。樹脂フィルムの具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリオレフィン(PO)、ノルボルネンの樹脂材料から選択される樹脂フィルム単体、あるいは、これ等材料から選択された樹脂フィルム単体とこの単体片面または両面を覆うアクリル系有機膜との複合体が挙げられる。特に、ノルボルネンの樹脂材料については、代表的なものとして日本ゼオン社のゼオノア(商品名)やJSR社のアートン(商品名)等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
分光透過特性が谷型形状である吸収型多層膜NDフィルターの膜構造(表1参照)を設計した。
すなわち、酸化物誘電体膜層としてSiO膜を3層、金属吸収膜層としてNi膜を2層、それぞれ交互に積層させて吸収型多層膜を形成した。
Figure 0005125268
成膜にはスパッタリングロールコータ装置(ヒラノ光音社製 型番MIC350)を用い、また、排気ポンプにはターボ分子ポンプ(三菱重工社製 型番PT−1500M)を用いた。
また、酸化物誘電体膜であるSiOを成膜するためのターゲットにはSiCにSiが添加されたターゲット(旭硝子セラミック社製)を用いた。上記ターゲットはArガスを導入するデュアルマグネトロンスパッタリングにより成膜され、酸素ガスの導入はインピーダンスモニターにより制御した。また、金属吸収膜であるNiを成膜するためのターゲットには、Niを非磁性にするためにTiが8%添加されたターゲット(住友金属鉱山社製)を用いた。NiはArガスを導入するDCマグネトロンスパッタリングにより成膜され、基板であるPETフィルムの両面に上記表1に示す多層膜を形成して実施例に係る経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを作製した。
この吸収型多層膜NDフィルターを80℃で湿度90%の環境下に放置し、1日ごとに分光透過率の測定を行った。分光透過特性は、自記分光光度計(日本分光社製V570)を用いて行った。
80℃で湿度90%の環境下に吸収型多層膜NDフィルターを晒して求めた分光透過率測定結果を図9のグラフ図に示す。1日目(図9で after 24Hrs.と表示)に若干の分光光学特性変化が発生し、これ以降、2日目、3日目にも分光透過率測定を行ったが、分光光学特性は1日目から変化していなかった。
ここで、分光透過特性に谷型形状の膜構造を用いたのは、図3において示した極値を持たない直線状の分光透過特性では分光光学特性の変化を把握し難いためである。
そして、図9のグラフ図から、吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿環境下に晒した結果、金属吸収膜層の初期酸化に起因した消衰係数の低下による分光透過の増加量(Y)は約0.1%、吸収型多層膜の吸湿による長波長側への分光透過特性のシフト量(X)は約50nmであることが計測された。
そこで、シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X=0.1%/50nm)を求め、透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが上記比(Y/X)となる条件を満たす吸収型多層膜の各膜厚を再度設計し直した。すなわち、短波長側から長波長側に向かってその透過率が直線的に増加する透過プロファイルを有する以下の表2に示す膜構造の吸収型多層膜NDフィルターを再度設計した。
Figure 0005125268
すなわち、酸化物誘電体膜層としてSiO膜を3層、金属吸収膜層としてNi膜を2層、それぞれ交互に積層させて吸収型多層膜を形成した。また、成膜にはスパッタリングロールコータ装置(ヒラノ光音社製 型番MIC350)を用い、排気ポンプにはターボ分子ポンプ(三菱重工社製 型番PT−1500M)を用いて、上記同様の条件で製造した。
再度設計された吸収型多層膜NDフィルターを80℃で湿度90%の環境下に放置し、1日ごとに分光透過率の測定を行った。
この吸収型多層膜NDフィルターを80℃で湿度90%の環境下に晒して求めた分光透過率測定結果を図10のグラフ図に示す。1日目(図10で after 24Hrs.と表示)に極めて僅かな分光光学特性の変化が確認されたが、これ以降、2日目、3日目にも分光透過率測定を行ったが、分光光学特性は1日目から変化していなかった。
表2に示す再度設計された吸収型多層膜NDフィルターは、表1に示す経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルと膜構造がほとんど変わらないので、経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルと同様、高温高湿の環境下に晒されることで、金属吸収膜層の初期酸化に起因した消衰係数の低下による分光透過の増加(約0.1%)と、吸収型多層膜の吸湿による長波長側への分光透過特性のシフト(約50nm)が発生していると考えられる。
しかし、この変化量すなわちシフト量(X)に対する増加量(Y)の比と、再度設計された吸収型多層膜NDフィルターの透過率が直線的に増加している領域における増加の傾きが一致しているため、図10に示すように結果的に分光透過率は変化しない。
また、再度設計された吸収型多層膜NDフィルターは、図11のグラフ図に示すように画像撮影時のフレアーやゴーストの原因となる反射も防ぐ反射防止機能も兼ね備えている。
本発明に係る吸収型多層膜NDフィルターは耐環境性に優れているため、厳しい環境下で長時間の信頼性が要求される小型薄型デジタルカメラに用いられる産業上の利用可能性を有している。
高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 高温高湿処理前後における実施例に係る吸収型多層膜NDフィルターの各透過プロファイルを示すグラフ図。 実施例に係る吸収型多層膜NDフィルターの分光反射特性を示すグラフ図。

Claims (2)

  1. 樹脂フィルムから成る基板と、この基板の少なくとも片面に設けられた透過光を減衰させる吸収型多層膜とを備え、上記吸収型多層膜がSiO2から成る酸化物誘電体膜層とNi単体若しくはNi系合金から成る金属吸収膜層とを交互に積層させた多層膜により構成されると共に、上記基板と接する膜が酸化物誘電体膜層である吸収型多層膜NDフィルターの製造方法において、
    上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を設計して、目標とする分光透過特性を有する経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程と、
    経時変化計測用の吸収型多層膜NDフィルターを高温高湿の環境下に晒して、吸収型多層膜の吸湿に起因した分光透過特性の長波長側へのシフト量(X)と、吸収型多層膜における金属吸収膜層の初期酸化に起因した分光透過率の増加量(Y)をそれぞれ計測し、上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)を求める工程と、
    上記基板上に成膜する吸収型多層膜の各膜厚を再度設計して、波長400〜700nm間において極値を有さず、かつ、波長400〜700nm間において短波長側から長波長側に亘り透過率が比例して増加すると共に、透過率における増加の傾きが上記シフト量(X)に対する増加量(Y)の比(Y/X)に一致した分光透過特性を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造する工程、
    の各工程を具備することを特徴とする吸収型多層膜NDフィルターの製造方法。
  2. 上記SiO2から成る酸化物誘電体膜層は、SiCとSiを主成分とするターゲットを原料とし、真空蒸着法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法若しくはイオンプレーティング法から選択された成膜法により成膜され、かつ、成膜時に酸素ガスを導入して得られるSiO2から成る酸化物誘電体膜であることを特徴とする請求項1記載の吸収型多層膜NDフィルターの製造方法。
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