JP2010128258A - 吸収型多層膜ndフィルター及びその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 グラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターについて、光が透過する位置により平均透過率が変化しても分光透過特性の形状変化を最小限に抑えることができる吸収型多層膜NDフィルターを提供する。
【解決手段】 樹脂フィルム基板の少なくとも片面に酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層されてなる吸収型多層膜を具備し、光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有しており、金属吸収膜層が膜厚分布を有すると同時に、酸化物誘電体膜層は該金属吸収膜層の膜厚分布に対し反対の膜厚分布を有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、波長400〜700nmの透過光を減衰させる吸収型多層膜NDフィルターに係り、特に光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターに関する。
最近、多層薄膜で構成された吸収型多層膜NDフィルター(Neutral Density
Filter)が、デジタルカメラやビデオカメラなどの分野で多く用いられるようになっている。この種のNDフィルターには、入射光を反射して減衰させる反射型NDフィルターと、入射光を吸収して減衰させる吸収型NDフィルターとが知られている。
また、反射光が問題となるレンズ光学系に組み込む場合には一般に吸収型NDフィルターが用いられ、この吸収型NDフィルターには、基板自体に吸収物質を混ぜたタイプ(色ガラスNDフィルター)や吸収物質を塗布するタイプと、基板自体に吸収はなく、基板表面に形成された薄膜に吸収があるタイプとが存在する。後者の場合、薄膜表面の反射を防ぐために薄膜を多層膜で構成し、透過光を減衰させる機能と共に、反射防止の効果を持たせた吸収型多層膜NDフィルターも知られている。
ところで、小型で薄型のデジタルカメラに用いられる吸収型多層膜NDフィルターにおいては、組込みスペースが狭いことから基板自体を薄くする必要があり、樹脂フィルムが最適な基板とされている。そして、この種の吸収型多層膜NDフィルターとして、特許文献1には、SiOなどの酸化物誘電体膜層とNiなどの金属吸収膜層とを交互に積層した吸収型多層膜を備える吸収型多層膜NDフィルターが開示されている。
他方、動画を撮影するビデオカメラでは入射光量が逐次変化するため、ビデオカメラに用いられるNDフィルターには入射光量に応じて透過光量を可変にできる機能が求められている。そして、このような要望に対応するには、光軸中心から半径方向に徐々に透過率が低くなるグラデーション濃度分布を有するNDフィルターが必要となり、グラデーション濃度分布を有するNDフィルターを差異的な透過光量になる濃度位置まで移動させて使用することにより解決することができる。
即ち、入射光量が高いときにはNDフィルターの濃度の濃い部分(透過率が低い部分)を光軸上に移動させて使用し、逆に入射光量が低いときにはNDフィルターの濃度の薄い部分(透過率が高い部分)を光軸上に移動させて使用する。そして、ビデオカメラに入射する光量は常に変化しているため、グラデーション濃度分布を有するNDフィルターはその半径方向に亘って常に移動していることになる。
このようなグラデーション濃度分布を有するNDフィルターを製造するには、概略二つの方法が知られている。例えば、特許文献2及び特許文献3に記載されているように、金属吸収膜成膜時にマスク等の遮蔽手段を用いて膜厚分布を発生させる方法、あるいは特許文献4に記載されているように、金属吸収膜成膜中の酸素分圧を制御して消衰係数に分布を発生させる方法がある。尚、これらの方法は、いずれも金属吸収膜を成膜する際に、その金属吸収膜の膜厚の分布や消衰係数の分布をつけてグラデーション濃度分布を施すものである。
しかし、上記特許文献2及び特許文献3に記載されたマスク等の遮蔽手段を用いる方法は、複雑なマスクや動作機構が必要となり、またマスク等遮蔽手段の存在により良質な金属吸収膜が得られ難いなどの問題があった。また、金属吸収膜の膜厚変化に伴い、吸収型多層膜NDフィルターを構成する多層膜全体の膜厚も減少してしまうため、分光透過特性カーブの形状までもが変化してしまうという欠点があった。
一方、上記特許文献4に記載された成膜中の酸素分圧を制御して金属吸収膜の消衰係数に分布を発生させる方法では、樹脂フィルム基板から発生するガスの影響を受け易いことから再現性の維持が難しく、しかも排気ポンプの能力が経時的に低下し易いという問題を有していた。
特開2006−178395号公報 特開2003−322709号公報 特開2008−008975号公報 特開2004−212462号公報
本発明は、上記した従来の問題点に着目してなされたものであり、グラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターについて、光が透過する位置により平均透過率が変化しても分光透過特性の形状変化を最小限に抑えることができる吸収型多層膜NDフィルターを提供すること、並びに、その吸収型多層膜NDフィルターを再現性よく且つ安定して製造するための製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、グラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターにおいて、金属吸収膜層のみならず酸化物誘電体膜層の膜厚にも変化をつけた膜構造とすることによって、光が透過する位置により平均透過率が変化しても分光透過特性の形状変化が最小限になることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明が提供する吸収型多層膜NDフィルターは、樹脂フィルム基板の少なくとも片面に酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層されてなる吸収型多層膜を具備し、且つ光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有している吸収型多層膜NDフィルターであって、金属吸収膜層が膜厚分布を有すると同時に、酸化物誘電体膜層は該金属吸収膜層の膜厚分布に対し反対の膜厚分布を有し、該金属吸収膜層の最大膜厚における全体透過率が3.1%以上であることを特徴とする。
上記本発明の吸収型多層膜NDフィルターにおいては、分光透過特性における最低透過率の波長が490nmから520nmの間にあること、また、前記金属吸収膜層の最大膜厚における全体透過率が3.1%以上であることが好ましい。更に、前記金属吸収膜層がNiあるいはNi合金であること、及び/又は、前記酸化物誘電体膜層がSiを主成分とするSiOx(ただし、1.8≦x≦2.0)であることが好ましい。
また、本発明が提供する吸収型多層膜NDフィルターの製造装置は、樹脂フィルム基板の少なくとも片面に酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層されてなる吸収型多層膜を具備し、且つ光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有している吸収型多層膜NDフィルターの製造装置であって、
スパッタリング室内に、帯状樹脂フィルム基板の巻取りと巻出しをする第1ロール及び第2ロールと、第1ロールと第2ロールの間に設けられ帯状樹脂フィルム基板を外周面に沿わせて移動させるキャンロールと、酸化物誘電体膜層の成膜用ターゲットを備えた第1カソードと、金属吸収膜層の成膜用ターゲットを備えた第2カソードと、前記キャンロールと第1カソードの間に酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスクと、該キャンロールと第2カソードの間に金属吸収膜層に該酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を施す第2遮蔽マスクとを備えており、樹脂フィルム基板を移動させながら所定の膜厚分布を有する酸化物誘電体膜層の成膜を行なった後、樹脂フルム基板の移動方向を反転させて、該酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を有する金属吸収膜層を成膜することを特徴とするものである。
上記本発明の吸収型多層膜NDフィルターの製造装置において、前記酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスクは、中央部に帯状樹脂フィルム基板の移動方向に平行な矩形状の開口部を有し、且つ前記金属吸収膜層に酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を施す第2遮蔽マスクは、中央部に帯状樹脂フィルム基板の移動方向に平行な矩形状の遮蔽部を有することが好ましい。
本発明によれば、光が透過する位置が変わっても透過率最小波長がほとんど変化しない、即ち平均透過率が変化しても分光透過特性がほとんど変化しない吸収型多層膜NDフィルターを提供することができる。従って、本発明の吸収型多層膜NDフィルターは、入射光量に応じて透過光量を適正に変えることができるため、デジタルビデオカメラを初めとする動画撮影機器に搭載することにより、撮影画像の色調に与える影響を極めて小さくすることが可能である。
本発明による吸収型多層膜NDフィルターの膜構造を、従来の吸収型多層膜NDフィルターの膜構造と対比して説明する。まず、金属吸収膜層がNi合金膜層で且つ酸化物誘電体膜層がSiOx(ただし、1.8≦x≦2.0)膜層である場合を例にして、従来の吸収型多層膜NDフィルターにおける膜構造の断面図を図1に、及び本発明の吸収型多層膜NDフィルターの膜構造を図2に示す。尚、図1及び図2では、Ni合金膜層の膜厚が0nmの位置を原点(0mm)とし、その膜厚が変化している部分(NDフィルターとなる部分)の位置Xを矢印で示している。
この図1に示すように、グラデーション濃度分布を有する従来の吸収型多層膜NDフィルターでは、Ni合金膜層の膜厚が原点Xから離れるに従って徐々に増加する膜厚分布を有するが、SiOx膜層の膜厚分布は常に一定である。これに対して、図2に示す本発明の吸収型多層膜NDフィルターでは、Ni合金膜層が原点Xから離れるに従って徐々に増加する膜厚分布を有すると共に、SiOx膜層も膜厚分布を有し、且つSiOx膜層の膜厚分布はNi合金膜層の膜厚分布に対して反対の膜厚分布となっている。
更に具体的に説明すると、グラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターとして、波長400〜700nmにおける平均透過率が12.5%の吸収型多層膜NDフィルターの膜構造を下記表1のとおり設計した。
Figure 2010128258
上記のごとく設計された吸収型多層膜NDフィルターの膜構造の膜厚分布は、従来の吸収型多層膜NDフィルターでは図3に示すとおりであるのに対し、本発明の吸収型多層膜NDフィルターでは図4に示すようになる。この図4に示すように、吸収膜層であるNi合金膜層の膜厚を徐々に厚くすると同時に、酸化物誘電体膜層であるSiOx膜層の膜厚は上記Ni合金膜層と反対に徐々に薄くすることで、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。
上記した従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性を図5に示す。この分光透過特性の形状は、位置Xが大きくなるに伴い、透過率最小波長が徐々に長波長側へシフトしている。即ち、平均透過率が変化すると光透過特性が変化しているので、撮影画像の色調に影響を与える懸念がある。
一方、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性を図6に示す。この図6から分るように、本発明のよる分光透過特性の形状は、位置Xが大きくなっても、透過率最小波長がほとんど変化していない。即ち、平均透過率が変化しても、分光透過特性がほとんど変化していないので、撮影画像の色調に対する影響が極めて小さいことが推定できる。
本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの最低透過率波長の変化する範囲は波長490から520nmであり、可視波長域の中央の550nm付近でなく、短波長側へ寄っているのは、本発明の吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性の傾きが短波長側は大きく、長波長側が小さく波長に対して左右(短波長側と長波長側)対称の形状ではないからある。本発明の吸収型多層膜NDフィルターは片面の光学的膜厚の合計が使用波長λのほぼ1/4であり、このような構成の光学薄膜の分光光学特性は、波長に対して左右(短波長側と長波長側)対称ではなく、波数(1/波長)に対して左右対称である。従って、波長400nmと700nmの波数における中心は約509nm付近になるため、適切な最低透過率波長域も短波長側に寄っている。
ここで、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの最低透過率波長の変化する範囲は波長490から520nmの間の30nmであっても、撮影画像の色調に与える影響は極めて少ない。一方、従来の膜構造のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの最低透過率波長の変化する範囲は波長460から520nmの間の60nmもあり、撮影画像の色調に影響を与えてしまうことが予測される。
また、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターにおいては、金属吸収膜層の最大膜厚における全体透過率が3.1%以上であることが好ましい。表1に示す膜構造で、平均透過率12.5%の多層膜NDフィルターのNi膜層膜厚は7nmであり、その半分の平均透過率6.3%の多層膜NDフィルターのNi膜層膜厚は9.8nmになり、更にその半分の3.1%の多層膜NDフィルターのNi膜層膜厚は12.5nmになる。従って、平均透過率3.1%は入射光の1/32が透過することとなり、一般的にはここまで入射光量を減衰できればデジタルカメラへの適用は十分であると言われている。
次に、本発明による吸収型多層膜NDフィルターの製造装置は、基板となる樹脂フィルムをロール状態のまま成膜することが可能なスパッタリングロールコータを採用して、金属吸収膜層形成用及び酸化物誘電体膜形成用の各スパッタリングターゲットの前面にそれぞれ遮蔽マスクを配置することにより、金属吸収膜層に膜厚分布を施すと共に、酸化物誘電体膜層には金属吸収膜層とは反対の膜厚分布を形成するものである。
本発明による吸収型多層膜NDフィルターの製造装置は、例えば図7に示すように、スパッタリング室1内に、帯状樹脂フィルム基板2の巻取りと巻出しをする第1ロール3a及び第2ロール3bと、第1ロール3aと第2ロール3bの間に設けられ、帯状樹脂フィルム基板2を外周面に沿わせて移動させるキャンロール4と、酸化物誘電体膜層の成膜用ターゲットを備えた第1カソード5と、金属吸収膜層の成膜用ターゲットとを備えた第2カソード6とを具備するスパッタリングロールコータである。
上記キャンロール4と第1カソード5の間には、酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施すための第1遮蔽マスク7が設けてある。また、上記キャンロール4と第2カソード6の間には、金属吸収膜層に上記酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を施すための第2遮蔽マスク8を備えている。尚、酸化物誘電体膜層及び金属吸収膜層の成膜には、公知のスパッタリング法を用いることができる。例えば、マグネトロンスパッタリング法の場合、第1カソード及び第2カソードはスパッタリングターゲットを備え、イオンビームスパッタリング法の場合には第1カソード及び第2カソードはパッタリングターゲットと共にイオンビーム発生装置を備えている。
そして、第1ロール3aと第2ロール3bの間で樹脂フィルム基板2を移動させながら、第1カソード5と第1遮蔽マスク7を用いて所定の膜厚分布を有する酸化物誘電体膜層を成膜する。その後、樹脂フルム基板2の移動方向を反転させて、樹脂フィルム基板2を逆方向に移動させながら、第2カソード6と第2遮蔽マスク8を用いて酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を有する金属吸収膜層を成膜する。この一連の工程を繰り返すことにより、それぞれ膜厚分布を有する酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層された吸収型多層膜を形成することができる。
金属吸収膜層を成膜するためのスパッタリングターゲットには、NiあるいはNi合金のターゲットがある。尚、Ni合金としては、Ni−Ti(Ti量:8wt%)のほか、Al、V、W、Ta、Siから選ばれた1種類以上の元素を添加したものがある。また、酸化物誘電体膜層であるSiOx(ただし、1.8≦x≦2.0)を成膜するためのターゲットには、Si又はSiCターゲットを用いることができる。尚、酸化物誘電体膜層にはSiOx膜層が最も好ましいが、SiOx膜層に代えてAlも使用することができる。また、光学特性の波長依存性を改善するためにTiO、Nb、Ta、HfO、ZrOを添加することも可能である。
上記金属吸収膜層を成膜するためのスパッタリングターゲット、例えばNi合金ターゲットは、アルゴンガスを導入するマグネトロンスパッタリングあるいはイオンビームスパッタリングにより成膜することが好ましい。一方、酸化物誘電体膜層を成膜するためのスパッタリングターゲット、例えばSiOx膜層を成膜するためのSi又はSiCターゲットは、アルゴンガスを導入するデュアルマグネトロンスパッタリングにより成膜するか、Si又はSiCターゲットからSiOx膜層を成膜するためにインピーダンスモニター(例えば、ボンアルデンヌ社製プラズマエミッションモニター)により酸素導入量を制御して成膜することができる。
ここで、SiOx膜層に含まれる酸素量を1.8≦x≦2.0の範囲で調整するのは、波長400〜700nmにおける平均透過率(=(最大透過率−最小透過率)/平均透過率)を改善するためである。成膜中の酸素導入量を多くするほどxは大きくなり、可視波長域(400〜700nm)の短波長側の透過率が増加する傾向がある。一方、成膜中の酸素導入量を少なくするほどxは小さくなり、可視波長域(400〜700nm)の短波長側の透過率が減少する傾向がある。
本発明の膜構造の吸収型多層膜NDフィルターにおいて、Ni合金膜厚が厚く平均透過率が低い領域は可視波長域の短波長側の透過率が長波長側より高く、Ni合金膜厚が薄く平均透過率が高い領域は可視波長域の短波長側の透過率が長波長側より低い傾向にある。そこで、グラデーション濃度分布範囲の透過率の低い領域の透過率平坦性を重視するならば、成膜中の酸素導入量は少なくして短波長側の透過率を減少させた方が好ましく、逆に透過率の高い領域の透過率平坦性を重視するならば、成膜中の酸素導入量は多くして短波長側の透過率を減少させない方が好ましい。しかし、SiOxの酸素量xは最大2.0までが限界であり、xを1.8よりも少なくすると透過率が低い範囲においても短波長側の透過率が減少し過ぎてしまう。
吸収型多層膜NDフィルターに用いる樹脂フィルム基板については、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリオレフィン(PO)、ノルボルネンの樹脂材料から選択される樹脂フィルム単体、あるいは、これ等の樹脂フィルム単体の片面又は両面にアクリル系有機膜を設けた複合体を好適に使用することができる。特に、ノルボルネンの樹脂材料については、代表的なものとして日本ゼオン社のゼオノア(商品名)やJSR社のアートン(商品名)等が挙げられる。
上記樹脂フィルム基板の厚さは、50〜100μmであることが好ましい。樹脂フィルム基板の厚さが50μm未満であると、スパッタリング成膜の熱負荷に耐えることができずに、シワやウネリが発生するからである。また、樹脂フィルム基板の厚さが100μmを越えると、フィルムが厚すぎるために省スペースに組み込めないばかりか、成膜の際にフィルムを移動させるために大きな駆動力を必要とするため好ましくない。
次に、本発明による吸収型多層膜NDフィルターの製造方法について、図7を参照して説明する。ここでは、金属吸収膜層を成膜するためのスパッタリングターゲットとしてNi合金ターゲットを用い、酸化物誘電体膜層であるSiOx膜層を成膜するためのスパッタリングターゲットとしてSiCターゲットを用いた場合を例に挙げて、吸収型多層膜の成膜手順を具体的に説明する。
まず、図7の製造装置のスパッタリング室1を、1×10−4Pa程度まで排気する。そして、第1ロール3aから帯状樹脂フィルム基板2を巻出し、水冷されたキャンロール4を経て第2ロール3bに巻取る方向(正転方向)に搬送する。その際、フィルム搬送速度を、例えば1〜5m/min程度に調整する。その状態で、キャンロール4上で帯状フィルム基板8にSiOx膜層を成膜する。
即ち、SiCターゲットが取付けられた第1カソード5を用い、アルゴンガスを導入した雰囲気中において、インピーダンスモニターにより酸素導入量を制御しながら、マグネトロンスパッタリングを行なうことにより酸化物誘電体膜層であるSiOx膜層を成膜する。キャンロール4と第1カソード5の間には第1遮蔽マスク7が設置してあり、SiOx膜層に所定の膜厚分布、即ち後述するNi合金膜層と反対の膜厚分布を施すようになっている。
次に、第2ロール3bに巻取られた帯状樹脂フィルム基板2を巻出し、キャンロール4を経て第1ロール3aに巻取る方向(逆転方向)に搬送する。そして、Ni合金ターゲットが取付けられた第2カソード6を使用し、アルゴンガスを導入した雰囲気中にてマグネトロンスパッタリングを行って、キャンロール4上にて帯状フィルム基板8に金属吸収膜層であるNi合金膜層を成膜する。キャンロール4と第2カソード6の間には第2遮蔽マスク8が設置してあり、後述するようにNi合金膜層に所定の膜厚分布を施すようになっている。
以後、上記と同様に帯状樹脂フィルム基板2を正転方向及び逆転方向の順に搬送しながら、それぞれ所定の膜厚分布を有するSiOx膜層とNi合金膜層の成膜を繰り返し、酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が必要な層数だけ積層された吸収型多層膜を形成する。
また、必要に応じて、上記のごとく片面の成膜が完了した帯状樹脂フィルム基板2を取り出し、表裏を反転させて第1ロール3aにセットし直した後、上記の工程を繰り返すことによって、帯状樹脂フィルム基板2の他面にも、それぞれ所定の膜厚分布を有する酸化物誘電体膜層であるSiOx膜層と金属吸収膜層であるNi合金膜層を成膜することができる。
上記のごとく片面又は表裏両面に吸収型多層膜が形成された帯状樹脂フィルム基板2は、スパッタリング室1から取り出し、不要な部分を切断除去しることにより、本発明の吸収型多層膜NDフィルター(例えば図2の一Xを示す矢印の部分)を得ることができる。
上述したように、一般的なスパッタリング法などの成膜方法では樹脂フィルム基板上に直接遮蔽マスクを取付けるため、酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層の両方がほぼ同じ膜厚分布になってしまう。ところが、本発明によれば、スパッタリングロールコータを用いて帯状樹脂フィルム基板をロール状態にセットして連続的に搬送して成膜するため、スパッタリングターゲット前面に遮蔽マスクを配置することが可能であり、酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層のそれぞれに膜厚分布をつけることができる。
次に、本発明の吸収型多層膜NDフィルターの製造装置で用いる遮蔽マスクについて具体的に説明する。金属吸収膜層に膜厚分布を施す第2遮蔽マスクの具体例を図8に、及び酸化物誘電体膜層に上記金属吸収膜層と反対の膜厚分布を施す第1遮蔽マスクの具体例を図9に示す。
図8(a)に示すように、金属吸収膜層に膜厚分布を施す第2遮蔽マスク8は、その中央部に樹脂フィルム基板2の移動方向と平行に、矩形状の遮蔽部分8aを有している。この矩形状の遮蔽部分8aは、図8(a)の点線部分を拡大した図8(b)から分るように断面が台形状をなし、樹脂フィルム基板2側の幅が広くなるように加工されている。
このような形状の遮蔽部分8aを有する第2遮蔽マスク8を用いることによって、樹脂フィルム基板2に形成される金属吸収膜層(例えばNi合金膜層)の膜厚を、吸収型多層膜NDフィルターとなる位置Xの範囲(金属吸収膜層膜厚ゼロ位置から最大膜厚までの間の範囲)において、遮蔽部分8aの中心に近いほど薄くなるように制御することができる。
一方、図9(a)に示すように、酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスク7は、その中央部に樹脂フィルム基板2の移動方向と平行に、矩形状の開口部7aを有している。この矩形状の開口部7aは、図9(a)の点線部分を拡大した図9(b)から分るように、開口部7aの端部断面が開口部7aの中心に向かって薄くなるように加工されている。
このような形状の遮蔽部分7aを有する第1遮蔽マスク7により、樹脂フィルム基板2に形成される酸化物誘電体膜層(例えばSiOx膜層)の膜厚を、吸収型多層膜NDフィルターとなる位置Xの範囲において、開口部7aの直下が最大となり且つ外側に行くほど徐々に薄くなるように、即ち上記金属吸収膜層とは反対の膜厚分布に制御することができる。
尚、上記した第1遮蔽マスク7の開口部分7aと第2遮蔽マスク8の遮蔽部8aとは、搬送される帯状樹脂フィルム基板2の幅方向においてほぼ同位置になっていることが必要である。
また、該金属合金ターゲット前面と酸化物誘電体膜用ターゲット前面の遮蔽マスクは、図8(b)及び図9(b)にあるように、樹脂フィルム基板と遮蔽マスクの間隔によってグラデーション濃度分布範囲を調整することができる。両者の間隔を離せばグラデーション濃度分布範囲が広くなり、この間隔を狭くすればグラデーション濃度分布範囲も狭くすることができる。
更に、図8(b)及び図9(b)に示すように、1組の遮蔽マスク(金属合金ターゲット前面の遮蔽マスクと酸化物誘電体膜用ターゲット前面の遮蔽マスク)の両側にグラデーション濃度分布を有する範囲が得られるわけであり、遮蔽マスクをN組配置すれば、それぞれの両側に合計2×N本のグラデーション濃度分布を有する範囲を得ることができる。
上記した第1及び第2遮蔽マスクを備える製造装置を用いた上記製造方法により、分光透過特性の形状が、位置Xが大きくなっても透過率最小波長がほとんど変化しない、即ち、平均透過率が変化しても分光透過特性がほとんど変化しない吸収型多層膜NDフィルターを得ることができる。この本発明の吸収型多層膜NDフィルターは、樹脂フィルムを基板とするグラデーション濃度分布を有し、撮影画像の色調に影響が極めて小さいため、特にデジタルビデオカメラを初めとする動画撮影機器への搭載用として優れている。
[実施例1]
図7に示す樹脂フィルム基板をロール状態のまま成膜することが可能なスパッタリングロールコータによる製造装置により、図8(a)に示すNi合金膜層に膜厚分布を与える第2遮蔽マスクと、図9(a)に示すSiOx膜層にNi合金膜層と反対の膜厚分布を形成する第1遮蔽マスクとを用いて、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターを製造した。尚、樹脂フィルム基板には、厚さ100μmの両面易接着層付PETフィルムを用いた。
Ni合金膜層に膜厚分布を与える第2遮蔽マスクは、図8に示すように中央部に樹脂フィルム基板の移動方向と平行に、幅が50mmの矩形状の遮蔽部分有し、且つ矩形状の遮蔽部分は断面が台形状に形成してある。また、SiOx膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスクは、図9に示すように中央部に樹脂フィルム基板の移動方向と平行に、幅が36mmの矩形状の開口部を有し、且つ矩形状の開口部は端部断面が開口部の中心に向かって薄くなるように加工されている。
上記第1遮蔽マスクの開口部分と第2遮蔽マスクの遮蔽部を搬送される帯状樹脂フィルム基板2幅方向における同位置に設置し、樹脂フィルム基板と両遮蔽マスクの距離を増減させることにより、Ni合金膜層及びSiOx膜層の膜厚分布を調整することができる。また、上記膜厚分布は、導入Arガスの量や分圧によっても変わることがある。
本実施例では、図2に示す膜構造で且つ図4に示す膜厚分布を有する吸収型多層膜を成膜した。その際、SiOx膜層に膜厚分布を与える第1遮蔽マスクと樹脂フィルム基板との距離を約20mm、Ni合金膜層に膜厚分布を与える第2遮蔽マスクと樹脂フィルム基板との距離を約5mmに調整した。
上記製造装置のスパッタリング室に樹脂フィルム基板(幅300mm)をセットした後、1×10−4Paまで排気し、下記表2に示す条件にて吸収型多層膜の成膜を行った。樹脂フィルム基板の片面の成膜が終了した後、樹脂フィルム基板を裏返してセットし、上記と同じ条件で他面にも吸収型多層膜の成膜を行った。
Figure 2010128258
[比較例1]
比較のために、図1に示す膜構造で且つ図3に示す膜厚分布を有する従来の吸収型多層膜を成膜した。その際、上記実施例1と同じ製造装置を使用したが、SiOx膜に膜厚分布を与える第1遮蔽マスクは使用せず、Ni合金膜に膜厚分布を与える第2遮蔽マスクのみを使用し、第2遮蔽マスクと樹脂フィルム基板との距離は約5mmに調整した。
スパッタリング室に上記実施例1と同じ樹脂フィルム基板をセットした後、1×10−4Paまで排気し、下記表3に示す条件で吸収型多層膜の成膜を行った。樹脂フィルム基板の片面の成膜が終了した後、樹脂フィルム基板を裏返してセットし、上記と同じ条件で他面にも吸収型多層膜の成膜を行った。
Figure 2010128258
上記実施例1で得られた本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターと、上記比較例で得られた従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターについて、顕微分光装置を用いて行いて、それぞれ分光透過特性の評価を行った。即ち、Ni合金膜層の膜厚が0nmの位置を原点(0mm)として1mm間隔で分光透過率を測定し、位置Xごとに最低透過率波長を求め、その結果を図10に示した。
図10から分るように、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターは、最低透過率波長が490nmから525nmまで約25nm変化した。一方、従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターでは、最低透過率波長が460nmから525nmまで約55nm変化していた。
本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターにおいて、最低透過率波長域が波長490から520nmの範囲であり、可視波長域の中央付近でなく、短波長側へ寄っているのは、吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性の傾きが短波長側は大きく且つ長波長側が小さいからである。
一般的に、λ/4膜構成(総光学的膜厚が波長λのほぼ1/4に成る)の光学薄膜の分光光学特性は、波長に対して左右(短波長側と長波長側)対称ではなく、波数(1/波長)に対して左右対称である。従って、波長400nmと700nmの波数における中心は約509nm付近になるため、適切な最低透過率波長域も短波長側に寄っている。
このことから、本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターは、光が透過する位置により平均透過率が変化しても、分光透過特性の形状変化が少ないことが理解される。
従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターを示す概略の断面図である。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターを示す概略の断面図である。 従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの膜厚分布を示すグラフである。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの膜厚分布を示すグラフである。 従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性を示すグラフである。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの分光透過特性を示すグラフである。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの製造装置を示す概略の断面図である。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの製造の際にNi合金膜層に膜厚分布を与える遮蔽マスクの具体例であり、(a)は正面図及び(b)は成膜時における断面図である。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの製造の際にSiOx膜層に膜厚分布を与える遮蔽マスクの具体例であり、(a)は正面図及び(b)は成膜時における断面図である。 本発明のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターと従来のグラデーション濃度分布を有する吸収型多層膜NDフィルターの最低透過率波長を示すグラフである。
符号の説明
1 スパッタリング室
2 帯状樹脂フィルム基板
3a 第1ロール
3b 第2ロール
4 キャンロール
5 第1カソード
6 第2カソード
7 第1遮蔽マスク
8 第2遮蔽マスク

Claims (7)

  1. 樹脂フィルム基板の少なくとも片面に酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層されてなる吸収型多層膜を具備し、且つ光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有している吸収型多層膜NDフィルターであって、金属吸収膜層が膜厚分布を有すると同時に、酸化物誘電体膜層は該金属吸収膜層の膜厚分布に対し反対の膜厚分布を有することを特徴とする吸収型多層膜NDフィルター。
  2. 前記金属吸収膜層の最大膜厚における全体透過率が3.1%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  3. 分光透過特性における最低透過率の波長が490nmから520nmの間にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  4. 前記金属吸収膜層がNiあるいはNi合金であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  5. 前記酸化物誘電体膜層がSiを主成分とするSiOx(ただし、1.8≦x≦2.0)であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  6. 樹脂フィルム基板の少なくとも片面に酸化物誘電体膜層と金属吸収膜層が交互に積層されてなる吸収型多層膜を具備し、且つ光軸中心から離れるにつれて透過率が徐々に低くなるグラデーション濃度分布を有している吸収型多層膜NDフィルターの製造装置であって、
    スパッタリング室内に、帯状樹脂フィルム基板の巻取りと巻出しをする第1ロール及び第2ロールと、第1ロールと第2ロールの間に設けられ帯状樹脂フィルム基板を外周面に沿わせて移動させるキャンロールと、酸化物誘電体膜層の成膜用ターゲットを備えた第1カソードと、金属吸収膜層の成膜用ターゲットを備えた第2カソードと、前記キャンロールと第1カソードの間に酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスクと、該キャンロールと第2カソードの間に金属吸収膜層に該酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を施す第2遮蔽マスクとを備え、樹脂フィルム基板を移動させながら所定の膜厚分布を有する酸化物誘電体膜層の成膜を行なった後、樹脂フルム基板の移動方向を反転させて、該酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を有する金属吸収膜層を成膜することを特徴とする吸収型多層膜NDフィルターの製造装置。
  7. 前記酸化物誘電体膜層に膜厚分布を施す第1遮蔽マスクは、中央部に帯状樹脂フィルム基板の移動方向に平行な矩形状の開口部を有し、且つ前記金属吸収膜層に酸化物誘電体膜層とは反対の膜厚分布を施す第2遮蔽マスクは、中央部に帯状樹脂フィルム基板の移動方向に平行な矩形状の遮蔽部を有することを特徴とする、請求項6に記載の吸収型多層膜NDフィルターの製造装置。
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