JP5122519B2 - 商品販売システム、商品販売データ処理装置およびその制御プログラム - Google Patents
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Description
POS端末1〜4は、当該店舗にて買い物をする客の会計を処理するものである。当該店舗内にはレジナンバ(No.)1〜4が割り当てられた4つのレジが設置されており、POS端末1はレジナンバ1のレジに設置され、POS端末2はレジナンバ2のレジに設置され、POS端末3はレジナンバ3のレジに設置され、POS端末4はレジナンバ4のレジに設置されている。
店員コードの記憶エリアには、各店員に割り当てられた固有の識別子である店員コードが記憶されている。資格の記憶エリアには、各店員が有する資格が記憶されている。ここでいう資格とは、薬事法に関するものであり、具体的には薬剤師、登録販売員、一般(すなわち、無資格者)のいずれかである。販売許可フラグの登録エリアには、各店員による一般用医薬品の販売可否を特定する情報が記憶されている。具体的には、無資格の一般店員は一般用医薬品の販売権限がないため販売が“不可”である旨記憶され、薬剤師および登録販売員は一般用医薬品の販売権限を有するため販売が“可”である旨記憶されている。なお、本実施形態においては、薬剤師と登録販売員とを一般用医薬品を販売できる者として取り扱うが、薬剤師と登録販売員とを区別して取り扱うようにしてもよい。この場合にあっては、販売許可フラグを薬剤師、登録販売員、一般の3区分に分けて記憶しておく。
メッセージの記憶エリアに記憶されているメッセージは、各POS端末1〜4に操作責任者登録(以下、サインオン)した店員(以下、キャッシャ)が薬剤師でも登録販売員でもない場合に、当該レジでは一般用医薬品を販売できない旨を客に知らせるためのメッセージが記憶されている。メッセージナンバは、例えば昇順の番号であり、各メッセージを区別するための識別子である。なお、メッセージテーブル8に記憶されたメッセージの使用用途については、POS端末の動作に関する説明にて後述する。
店員の記憶エリアには、各POS端末1〜4にサインオンしたキャッシャの氏名が記憶される。報知タイミングの記憶エリアには、客に対する一般用医薬品の販売可否に関するメッセージを報知するタイミングが記憶されている。このタイミングは、例えば常に繰り返し同一のメッセージを報知する旨を示す“常時”、ある客に対する会計処理が開始されてからスキャナ19aにて第1回目のバーコードのスキャニングが行われた際にメッセージを報知する旨を示す“第1回目のスキャン”、所定の周期で定期的にメッセージを報知する旨を示す“定期的”など、店舗の運営に合せた種々のタイミングを指定できる。報知形式の記憶エリアには、前記メッセージの報知態様が記憶されている。報知態様としては、POS端末のハードウェア構成にもよるが、ラインディスプレイによる通知を示す“ラインディスプレイ”、スピーカによる音声通知を示す“音声”、客面ディスプレイへのダイアログ表示による通知を示す“ダイアログ”などを指定できる。メッセージナンバの記憶エリアには、メッセージテーブル8に記憶されたメッセージのいずれかのメッセージナンバが記憶されている。
本実施形態においては、POS端末1,2は同一機種の装置であって同一のハードウェア構成を備えており、POS端末3,4は同一機種の装置であって同一のハードウェア構成を備えているものとする。しかしながら、店舗に設置されるPOS端末の数やハードウェア構成等は説明を具体的にするために一例を挙げたものであり、当然ながら本実施形態におけるものに限定されない。
POS端末1,2は、制御の中枢としてCPU10を搭載している。このCPU10に対し、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、I/O(Input/Output)ポート13、LANインターフェイス(I/F)14、ハードディスクドライブ(HDD)15、キーボードコントローラ16、ディスプレイコントローラ17、プリンタコントローラ18、スキャナインターフェイス(I/F)19、スピーカコントローラ20、およびラインディスプレイコントローラ21などを、例えばPCIバスなどのバスライン30を介して接続している。
RAM12は、POS端末1,2の処理場面に応じて各種の作業用記憶領域を形成する。
ドロワ開放装置13bは、I/Oポート13からの指令に応じて図示しないドロワを開放する。このドロワの開放は、主に商品販売処理において商品の登録作業が完了した際に、キャッシャが所定の操作にて締めを宣言したことに応じて行われる。
LANケーブル14aは、POS端末1をLAN6に接続するものであり、相互通信可能な電気通信回線である。LANインターフェイス14は、LANケーブル14aを介して接続されたネットワーク機器、例えばストアコントローラ5とのデータ通信を制御する。
なお、上記LANインターフェイス14は、本実施形態における通信手段として機能する。
ハードディスクドライブ15は、OSファイル、アプリケーションファイル、各種データベース等を記憶している。ハードディスクドライブ15に記憶されるアプリケーションファイルは、POS端末1,2が実行する商品販売処理やメンテナンス処理に使用されるアプリケーションである。
ディスプレイコントローラ17は、CPU10からの指令に応じてディスプレイ部17cに各種の画面を選択的に表示させるとともに、タッチパネルセンサ17bがタッチ操作位置に応じて出力する信号を取り込んでタッチ位置座標を算出し、CPU10に通知する。
プリンタコントローラ18は、レシートプリンタ18aによるレシート印字及びジャーナル印字を制御する。
スキャナインターフェイス19は、スキャナ19aが商品に付されたバーコード等をスキャニングした際に発生する電気信号を2値化し、この2値化した電気信号をバーコードデータにデコードしてCPU10に通知する。
スピーカコントローラ20は、スピーカ20aによる音声の出力を制御する。当該スピーカ20aは、主にレジ待ちの客が待機する方向に向けて音声を発するように、例えばPOS端末1,2の客面側に設けられている。
ラインディスプレイコントローラ21は、商品販売処理にて登録される商品の情報、取引の代金、または所定のメッセージ等の客に知らせるべき情報をラインディスプレイ21aに表示させる。ラインディスプレイ21aは、例えば蛍光表示管(VFD:Vacuum Fluorescent Display)を採用した表示器である。
図6は、POS端末3,4のハードウェア構成を示すブロック図である。
POS端末3,4は、POS端末1,2が備えるラインディスプレイコントローラ21およびラインディスプレイ21aに代えて、客面ディスプレイコントローラ22および客面ディスプレイ22aを備えている点で、POS端末1,2のハードウェア構成と相違する(図5,6において相違箇所を破線で囲っている)。他の構成はPOS端末1,2と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
店員がPOS端末1〜4の操作を担当して商品販売処理を実行するためには、上記サインオンを行う必要がある。サインオンを行うためには、先ずキーボード16aに設けられたサインオンキーを操作してサインオンを宣言する。このようにサインオンが宣言されたことをトリガとしてCPU10が実行するサインオン処理の流れ図を図7に示している。この処理は、ROM11あるいはハードディスクドライブ15に記憶された動作プログラムに基づいて実行される。
先ず、ストアコントローラ5の制御部は、POS端末から受信した店員コードを販売員マスタ7から検索する(ST201)。このとき、該当する店員コードが発見されたならば(ST202のYes)、受信したレジナンバで特定されるPOS端末に対し、LAN6を介してサインオンを許可する旨の通知を送信する(ST203)。そして、当該店員コードに対応付けて販売員マスタ7に記憶された店員名と販売許可フラグとで、レジマスタ9の当該レジナンバに対応付けられた店員名と販売許可フラグとを更新する(ST204)。
ST204またはST205の処理を実行した後、ストアコントローラ5の制御部は、当該レジマスタ更新処理を終了する。
また、報知形式が“ラインディスプレイ”であれば、出力デバイスがラインディスプレイ21aであると特定され、メッセージをラインディスプレイコントローラ21が認識可能な表示データに変換してRAM12に記憶する。
また、報知形式が“ダイアログ”であれば、出力デバイスが客面ディスプレイ22aであると特定され、メッセージを客面ディスプレイコントローラ22が認識可能な表示データに変換してRAM12に記憶する。なお、この場合にはメッセージをダイアログ表示するため、客面ディスプレイ22aの表示画面全体における当該ダイアログの位置、大きさ、範囲等を特定する表示位置データも併せて作成し、RAM12に記憶した表示データに対応付けて記憶する。表示位置データは、予め設定してROM11に記憶し、それをロードするようにしてもよい。
また、報知形式が“ダイアログ,音声”のように複数の報知態様を指定している場合には、それぞれの報知態様に応じた出力デバイスのコントローラが認識可能な出力データを作成してRAM12に記憶する。
かくしてメッセージを報知した後、CPU10は、次の報知タイミングの到来を待つ(ST305)。この処理は、新たに店員がサインオンするまで、あるいはPOS端末のシステムがシャットダウンされるまで継続して実行される。
[POS端末1]
図4に示したように、POS端末1には店員Aがサインオンしており、その販売許可フラグは“不可”に設定されているので、キャッシャは有資格者でないと判断される(ST302のNo)。このとき、メッセージナンバは“1”に設定されているので、メッセージテーブル8に登録されたメッセージナンバ“1”のメッセージ“このレジでは一般用医薬品の販売はできません……”が検出され(ST303)、報知形式は“ラインディスプレイ”に設定されているので、検出したメッセージに基づいてラインディスプレイ21aへの表示データが作成される(ST304)。そして、報知タイミングは“常時”に設定されているので、当初から報知タイミングが到来したと判断され(ST305のYes)、ラインディスプレイコントローラ21に表示データが出力され、ラインディスプレイコントローラ21の制御下にてラインディスプレイ21aに上記メッセージが表示される(ST306)。
POS端末2,4にはそれぞれ店員B,Dがサインオンしており、その販売許可フラグはそれぞれ“可”に設定されているので、キャッシャは有資格者であると判断される(ST302のYes)。したがって、メッセージは表示されない。
POS端末3には店員Cがサインオンしており、その販売許可フラグは“不可”に設定されているので、キャッシャは有資格者でないと判断される(ST302のNo)。このとき、メッセージナンバは“1”に設定されているので、メッセージテーブル8に登録されたメッセージナンバ“1”のメッセージ“このレジでは一般用医薬品の販売はできません……”が検出され(ST303)、報知形式は“ダイアログ,音声”に設定されているので、検出したメッセージに基づいて客面ディスプレイ22aに表示するダイアログの表示データおよび位置情報データと、スピーカ20aに出力する音声データとが作成される(ST304)。そして、報知タイミングは“定期的”に設定されているので、所定の時間間隔が経過する度に報知タイミングが到来したと判断され(ST305のYes)、客面ディスプレイコントローラ22にダイアログの表示データおよび位置情報データが出力され、客面ディスプレイコントローラ22の制御下にて客面ディスプレイ22aにメッセージが表示されるとともに、スピーカコントローラ20に音声データが出力され、スピーカコントローラ20の制御下にてスピーカ20aからメッセージが音声出力される(ST306)。
本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を、以下に付記する。
[1]音声又は表示にて情報を出力する出力デバイスと、店員のサインオンを受け付けるサインオン受付手段と、このサインオン受付手段によりサインオンを受け付けた店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定手段と、この販売可否特定手段により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、客に報知すべきメッセージを検出するメッセージ検出手段と、このメッセージ検出手段により検出したメッセージを前記出力デバイスによる音声又は表示にて報知する報知制御手段と、を備えていることを特徴とする商品販売データ処理装置。
[2]サーバ装置とデータ通信する通信手段をさらに備え、前記販売可否特定手段は、前記通信手段を介して前記サーバ装置からサインオン中の店員による医薬品の販売可否を示す情報を受信し、この情報に基づいて当該店員による医薬品の販売可否を特定し、前記メッセージ検出手段は、前記通信手段を介して前記サーバ装置から報知すべきメッセージを検出することを特徴とする上記[1]に記載の商品販売データ処理装置。
[3]前記メッセージ検出手段により検出したメッセージの報知タイミングを特定するタイミング特定手段をさらに備え、前記報知制御手段は、前記タイミング特定手段により特定した報知タイミングにて前記メッセージを報知することを特徴とする上記[1]に記載の商品販売データ処理装置。
[4]複数の前記出力デバイスと、前記メッセージ検出手段により検出したメッセージを複数の前記出力デバイスのいずれを用いて報知するかを特定する報知形式特定手段とをさらに備え、前記報知制御手段は、前記報知形式特定手段により特定した出力デバイスによる音声又は表示にて前記メッセージを報知することを特徴とする上記[1]に記載の商品販売データ処理装置。
[5]音声又は表示にて情報を出力する出力デバイスを備えた商品販売データ処理装置と、サーバ装置とを相互通信可能に接続した商品販売システムにおいて、前記サーバ装置は、前記商品販売データ処理装置にサインオンした店員による医薬品の販売可否を示す情報および客に報知すべきメッセージを記憶した記憶手段を備え、前記商品販売データ処理装置は、前記サーバ装置の記憶手段に記憶された販売可否を示す情報に基づき、サインオンした店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定手段と、この販売可否特定手段により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、前記サーバ装置の記憶手段に記憶された前記メッセージを検出するメッージ検出手段と、このメッセージ検出手段により検出したメッセージを前記出力デバイスによる音声又は表示にて報知する報知制御手段と、を備えていることを特徴とする商品販売システム。
[6]音声又は表示にて情報を出力する出力デバイスを備えた商品販売データ処理装置の制御プログラムであって、前記商品販売データ処理装置に、店員のサインオンを受け付けるサインオン受付機能と、このサインオン受付機能によりサインオンを受け付けた店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定機能と、この販売可否特定機能により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、客に報知すべきメッセージを検出するメッセージ検出機能と、このメッセージ検出機能により検出したメッセージを前記出力デバイスによる音声又は表示にて報知する報知制御機能と、を実現させるための制御プログラム。
Claims (6)
- 表示にて情報を出力する客面表示器と、
店員のサインオンを受け付けるサインオン受付手段と、
このサインオン受付手段が店員のサインオンを受け付けると、当該店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定手段と、
この販売可否特定手段により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、当該商品販売データ処理装置にて医薬品を販売できない旨のメッセージを前記客面表示器に表示する報知制御手段と、
を備えていることを特徴とする商品販売データ処理装置。 - 前記報知制御手段は、当該商品販売データ処理装置にて医薬品を販売できない旨のメッセージとともに、他の商品販売データ処理装置に廻るべき旨のメッセージを前記客面表示器に表示することを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
- 前記メッセージの報知タイミングを特定するタイミング特定手段をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記タイミング特定手段により特定した報知タイミングにて前記メッセージを前記客面表示器に表示することを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。 - 表示にて情報を出力する客面表示器と、
店員のサインオンを受け付けるサインオン受付手段と、
このサインオン受付手段が店員のサインオンを受け付けると、当該店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定手段と、
この販売可否特定手段により医薬品の販売が可であると特定されたとき、当該商品販売データ処理装置にて医薬品を販売できる旨のメッセージを前記客面表示器に表示する報知制御手段と、
を備えていることを特徴とする商品販売データ処理装置。 - 表示にて情報を出力する客面表示器を備えた商品販売データ処理装置と、サーバ装置とを相互通信可能に接続した商品販売システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記商品販売データ処理装置にサインオンした店員による医薬品の販売可否を示す情報を記憶した記憶手段を備え、
前記商品販売データ処理装置は、
店員のサインオンを受け付けるサインオン受付手段と、
このサインオン受付手段が店員のサインオンを受け付けると、前記サーバ装置の記憶手段に記憶された販売可否を示す情報に基づき、当該店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定手段と、
この販売可否特定手段により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、当該商品販売データ処理装置にて医薬品を販売できない旨のメッセージを前記客面表示器に表示する報知制御手段と、
を備えていることを特徴とする商品販売システム。 - 表示にて情報を出力する客面表示器を備えた商品販売データ処理装置の制御プログラムであって、
前記商品販売データ処理装置に、
店員のサインオンを受け付けるサインオン受付機能と、
このサインオン受付機能が店員のサインオンを受け付けると、当該店員による医薬品の販売可否を特定する販売可否特定機能と、
この販売可否特定機能により医薬品の販売が不可であると特定されたとき、当該商品販売データ処理装置にて医薬品を販売できない旨のメッセージを前記客面表示器に表示する報知制御機能と、
を実現させるための制御プログラム。
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