JP5121620B2 - 電子部品挟持装置および電子部品挟持方法 - Google Patents
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Description
同図に示すハンド120は、基板上に電子部品を搭載するための電子部品挟持装置であって、同図に示すように、本体部としてのホルダ101を有している。そして、このホルダ101の下端には固定爪110が下方に突設され、この固定爪110には水平方向に延びるストッパ118が一体形成されている。そして、この固定爪110に対向して且つストッパ118に離接可能に可動爪112が配設されている。さらに、上記ホルダ101には、そのシリンダ101a内にピストン102が摺動可能に嵌装(摺嵌)されている。このピストン102には下方にロッド102aが一体に設けられており、このロッド102aの先端にピン107が設けられ、このピン107を介して上記可動爪112が揺動可能に連結されている。これにより、シリンダ101aへのエアの供給状態に応じて固定爪110との対向方向に可動爪112が開閉されるようになっている。ここで、上記ストッパ118は、このハンド120で電子部品を挟持する際に、電子部品の上面と接触すべき上下方向の突き当ての基準面をもつ位置決め部であり、このストッパ118を電子部品上面に正確且つ確実に押し当てることにより、電子部品を挟持したときに安定した部品姿勢が確保されるようになっている。なお、このストッパ118は、可動爪112の閉じ位置のストッパという役割も果たしている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、電子部品を挟持した際に、一層確実に安定した部品姿勢が得られる電子部品挟持装置および電子部品挟持方法を提供することを目的としている。
図1に示すように、この電子部品搭載機100は、XYZ方向に移動自在とされるとともに、Z方向の軸線廻りに回転自在なヘッドシャフト111を有する搭載ヘッド110を備えている。そして、そのヘッドシャフト111の先端部に、本発明に係る電子部品挟持装置の一実施形態であるハンド20が装着されており、このハンド20を用いて、電子部品供給装置120のピックアップ部121からエンボステープT上の電子部品Dをピックアップし、そのピックアップした電子部品Dを基板K上の所定の位置に搭載するものである。
図2に示すように、このハンド20は、本体部としてのホルダ1を有して構成されている。ホルダ1は、その上部(同図上側)のエア供給口1k側が上記ヘッドシャフト111の下端に装着されるようになっている。そして、このホルダ1には、その内部の略中央にシリンダ1aが形成されている。このシリンダ1aは、ホルダ1の軸方向に沿った円筒状をなし、上記エア供給口1kに連通して形成されている。さらに、このホルダ1には、シリンダ1aの下方(同図下側)に、シリンダ1a部分よりも大径の円筒状の機構室1bが下方に開口して形成されている。そして、このホルダ1のシリンダ1a内に、その軸方向の一定範囲でスライド移動可能に円筒状のピストン2が摺嵌されている。このピストン2には、その下方に、小径のロッド2aが同軸に設けられており、このロッド2aが、上記機構室1b下方の開口部から張り出している。
図3に示すように、各可動爪(10),12は、略L字状をなしており、略L字状の中央部に、水平方向の貫通孔(10d),12dが、揺動の支軸となる上記ピン11,13(図2(b)参照)を挿通可能に形成されている。そして、その略L字状をなす一方の腕(10b),12bには二股部(10e),12eを有している。また、他方の腕が、電子部品を挟持するための先端部(10a),12aとして側面視が矩形状に形成され(図2(a)参照)、この先端部(10a),12aが下方に突出して配設されている。そして、図2に示すように、上記ロッド2aの先端には、水平方向を向く軸7が設けられており、この軸7が、一対の可動爪10,12の二股部(10e),12eに嵌め込まれており、これにより、ピストン2の軸方向変位に連動して一対の可動爪10,12が開閉駆動されるようになっている(図2(b)参照)。
図1に示す電子部品搭載機100によって電子部品Dを基板K上に搭載するときは、まず、その搭載ヘッド110からハンド20のエア供給口1kにエアを供給(図4(a)での符号A1)することによって、図4(a)に示すように、ホルダ1内のシリンダ1aに正圧を加える。これにより、ピストン2はピストン付勢ばね4の付勢力に抗して下降し、これに連動して一対の可動爪10,12が揺動して、互いの先端部10a,12aが互いの対向方向に同時に離間する。
以上、説明したように、このハンド20によれば、シリンダ1a内に負圧を加えると、一対の可動爪10,12で挟持している電子部品Dを一対の可動爪10,12と共にストッパ8側に引き込み、ストッパ8の当接面に電子部品Dの上面部を確実に突き当てることができる。したがって、電子部品Dが傾いた姿勢のまま挟持されたり、ストッパ8の当接面と電子部品Dの上面との間に隙間が発生したまま挟持されたりした場合であっても、その部品姿勢を修正可能であり、これにより、確実に安定した部品姿勢を得ることができる。さらに、確実に安定した部品姿勢が確保できるため、安定した部品認識によって部品搭載不良が低減し、また、部品廃棄の低減となる。
さらに、スライダ6は、ホルダ1内にこれと同軸に設けられ且つその軸方向に沿ってスライド移動するように構成されており、一対の可動爪10,12は、このスライダ6にピン11,13を介して連結され、シリンダ1a内に負圧が加えられたときに、ピストン2の軸方向変位に連動してこのスライダ6がスライド移動される。よって、一対の可動爪10,12が挟持している電子部品Dを一対の可動爪10,12と共にストッパ8側に引き込むようにスライド移動させており、これによって、ストッパ8に対する一対の可動爪10,12が挟持している電子部品Dの当接姿勢を修正する姿勢修正手段が構成されているので、電子部品Dの姿勢修正手段をコンパクトに構成する上で好適である。また、構成が簡単なので、姿勢修正手段を電子部品搭載機100用のハンド20に安価に盛り込むことができる。
例えば、上記実施形態では、電子部品Dを挟持するために、相互の先端部が、互いの対向方向に同時に離間および接近される一対の可動爪10,12を備える例で説明したが、これに限定されず、電子部品Dを挟持可能な一組の挟持爪を備える構成であれば、相互が別個のタイミングで揺動されたり、スライド移動される構成としてもよいし、また、いずれか一方を固定爪とし、他方のみを可動爪としてもよい。しかし、挟持すべき電子部品Dを左右均等に挟持および解放する上では、上記実施形態のように、電子部品Dを挟持可能な一組の挟持爪を、互いの対向方向に同時に離間および接近される一対の可動爪によって構成することは好ましい。
1a シリンダ
2 ピストン
2a ロッド
3 ストッパ付勢ばね
4 ピストン付勢ばね
5 スライダ付勢ばね
6 スライダ
6m、8m 係止溝
7 軸
8 ストッパ(位置決め部)
10 可動爪(挟持爪)
11 ピン(可動爪の支軸)
12 可動爪(挟持爪)
13 ピン(可動爪の支軸)
14 係止ピン
20 ハンド(電子部品挟持装置)
D 電子部品
T エンボステープ
K 基板
Claims (4)
- 電子部品搭載機の搭載ヘッドに装着される電子部品挟持装置であって、内部にシリンダが形成された本体部と、該本体部のシリンダ内に摺嵌されたピストンと、前記シリンダ内への作動流体の供給状態に応じた前記ピストンの変位に連動して駆動され、前記シリンダ内に正圧が加えられたときには互いの先端部が離間して電子部品を解放し、前記シリンダ内への作動流体の供給が遮断されたときには互いの先端部が接近して電子部品を挟持する一組の挟持爪と、該一組の挟持爪同士の間に配設された位置決め部とを有し、前記位置決め部を電子部品の上端に当接させつつ前記一組の挟持爪の先端部間で電子部品を挟持する電子部品挟持装置において、
前記位置決め部に対する前記一組の挟持爪が挟持している電子部品の当接姿勢を修正する姿勢修正手段を備え、当該姿勢修正手段は、前記シリンダ内に負圧が加えられたときに、前記一組の挟持爪が挟持している電子部品を前記一組の挟持爪と共に前記位置決め部側に引き込むことを特徴とする電子部品挟持装置。 - 前記一組の挟持爪は、相互の先端部が、互いの対向方向に同時に離間および接近される一対の可動爪から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品挟持装置。
- 前記姿勢修正手段は、前記本体部内にこれと同軸に設けられ、且つその軸方向に沿ってスライド移動するスライダを有して構成されており、前記一組の挟持爪は、当該スライダに支軸を介して連結され、前記シリンダ内に負圧が加えられたときに、前記ピストンの変位に連動して当該スライダがスライド移動されることによって、前記一組の挟持爪が挟持している電子部品を前記一組の挟持爪と共に前記位置決め部側に引き込むようにスライド移動することを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品挟持装置。
- 電子部品搭載機の搭載ヘッドに装着される電子部品挟持装置を用いて、該電子部品挟持装置の位置決め部を電子部品の上端に当接させつつ一組の挟持爪の先端部間で電子部品を挟持する電子部品挟持方法であって、
前記電子部品挟持装置として請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子部品挟持装置を用い、前記一組の挟持爪が挟持している電子部品を持ち上げてから所定位置での部品認識がなされる前までの間に前記シリンダ内に負圧を加え、前記一組の挟持爪が挟持している電子部品を前記一組の挟持爪と共に前記位置決め部側に引き込むことによって、前記位置決め部に対する電子部品の当接姿勢を修正することを特徴とする電子部品挟持方法。
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