JP5121248B2 - スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途 - Google Patents

スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP5121248B2
JP5121248B2 JP2007044034A JP2007044034A JP5121248B2 JP 5121248 B2 JP5121248 B2 JP 5121248B2 JP 2007044034 A JP2007044034 A JP 2007044034A JP 2007044034 A JP2007044034 A JP 2007044034A JP 5121248 B2 JP5121248 B2 JP 5121248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quaternary ammonium
spiro
gas phase
yield
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007044034A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008210871A (ja
Inventor
一美 千葉
容史 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Carlit Co Ltd
Original Assignee
Japan Carlit Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Carlit Co Ltd filed Critical Japan Carlit Co Ltd
Priority to JP2007044034A priority Critical patent/JP5121248B2/ja
Publication of JP2008210871A publication Critical patent/JP2008210871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5121248B2 publication Critical patent/JP5121248B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/14Arrangements or processes for adjusting or protecting hybrid or EDL capacitors
    • H01G11/20Reformation or processes for removal of impurities, e.g. scavenging
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/60Liquid electrolytes characterised by the solvent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/62Liquid electrolytes characterised by the solute, e.g. salts, anions or cations therein

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Description

本発明は、スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法に関し、より詳しくは、電気二重層キャパシタ用非水電解液の電解質に好適に用いることができるスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの新規な製造方法に関するものである。
従来、第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの合成方法に関しては、第四級アンモニウムクロライド、ブロマイド、ヒドロキシドと、ホウフッ化水素酸とを反応させる方法が開示されている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。
上記方法のほかに、無水フッ化水素酸を用いる製造方法、第四級アンモニウムフルオリドと三フッ化ホウ素またはその錯化合物とを反応させる製造方法、第三級アミンにハロゲン化アルキルを反応させた後引き続きホウフッ化水素酸を反応させる製造方法、第四級アンモニウムメチル炭酸塩とホウフッ化水素酸を反応させる製造方法が開示されている(例えば、特許文献5乃至8参照)。
しかし、上記第四級アンモニウムクロライド、ブロマイド等の第四級アンモニウムハライドとホウフッ化水素酸との反応によって得られる第四級アンモニウムテトラフルオロボレートには、原料に由来する塩素分または臭素分または水溶液中での反応に由来するテトラフルオロボレートイオンの加水分解による微量のフッ化水素酸といった不純物が混在するため、そのままでは電気二重層キャパシタ用非水電解液の電解質として供することは困難である。
従来、これらの不純物が混在する第四級アンモニウムテトラフルオロボレートは、通常、精製されて使用されるが、不純物をppmレベルまで完全に除去することは極めて難しいという問題がある。
また、第四級アンモニウムヒドロキシド、無水フッ化水素酸、三フッ化ホウ素またはその錯化合物を用いる製造方法には、それぞれ腐食に耐え得る特殊な反応装置や電解透析装置が必要であり、経済的に好ましくないという問題がある。
また、第四級アンモニウムメチル炭酸塩を用いる製造方法には、目的物がN位にメチル基を有している構造でなければならないという問題がある。
米国特許第3965178号明細書 特開昭63−30454号公報 特開2000−226361号公報 特開2001−247522号公報 特開平5−286981号公報 特開平11−310555号公報 特開2000−226360号公報 特開平11−315055号公報
本発明の目的は、上記課題を解決し、簡便かつ安価な工程で、高収率かつ高純度に生成可能なスピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法を提供することであり、また、該化合物を用い、電気二重層キャパシタ用非水電解液の電解質として好適なスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを提供することである。
本発明者は鋭意検討した結果、高温下での気相反応を利用しアンモニアとジオール類とから水酸化スピロ型第四級アンモニウムを合成し、該化合物とホウフッ化水素酸化合物及び/又はホウフッ化アンモニウムとを反応させ、乾燥することによって極めて高純度であるスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを高収率で合成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(11)に示すものである。
(1)アンモニアとジオール類とをパラジウム触媒存在下で気相反応にて反応させ、水酸化スピロ型第四級アンモニウムを生成させることを特徴とする水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
(2)前記パラジウム触媒を、反応容器内に充填した後、アンモニア及びジオール類/水蒸気混合気体からなる気体状原料を該反応容器に投入し、所定温度で気相反応させることを特徴とする前記(1)に記載の水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
(3)前記ジオール類が、1,4−ブタンジオールまたは1,5−ペンタンジオールであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
(4)前記水酸化スピロ型第四級アンモニウムが、下式[1]及び/又は[2]であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
Figure 0005121248
Figure 0005121248
(5)前記パラジウム触媒が、0.2乃至1.0%の比率でシリカに担持されてなるものであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
(6)前記気相反応の反応温度が、170乃至230℃の範囲で行われることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の水酸化スピロ型第四級アンモニウムの製造方法。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法によって得られた水酸化スピロ型第四級アンモニウムと、ホウフッ化水素酸及び/又はホウフッ化アンモニウムとを反応させ、乾燥することを特徴とするスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの製造方法。
(8)前記スピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートが、下式[3]及び/又は[4]であることを特徴とする前記(7)に記載のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの製造方法。
Figure 0005121248
Figure 0005121248
(9)前記(7)又は(8)に記載のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの製造方法によって得られるスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートにおいて、ハロゲンイオン含有量が1ppm以下であることを特徴とするスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレート。
(10)前記(9)に記載のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを電解質として非水溶媒に溶解してなる電気二重層キャパシタ用電解液。
(11)密閉可能な外装ケース内に、セパレータを挟み込んだ2枚の分極性電極を収納し、前記(10)に記載の電気二重層キャパシタ用電解液を含浸させてなる電気二重層キャパシタ。
本発明によれば、スピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを簡便かつ安価な工程で、高収率かつ高純度で製造することが可能であり、スピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレート中の不純物量を、ハロゲン濃度が1ppm以下、K,Na,Caの濃度がそれぞれ5ppm以下に低減することが可能である。
また、本発明の製造方法により合成されたスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートは、電気二重層キャパシタ用電解液の電解質として好適であり、該電解液を用いれば長時間安定した性能を有する信頼性の高い電気二重層キャパシタを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの合成方法は、まず、第一段階として、アンモニアとジオール類とを気相にて反応させて得られた、水酸化スピロ型第四級アンモニウムを得る工程を有することを特徴とする。この工程によって得られる
水酸化スピロ型第四級アンモニウムは極めて高純度であり、これをホウフッ化水素酸及び/又はホウフッ化アンモニウムと作用させることによって、簡便で、高純度かつ高収率にてスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを与える。
ここで反応に使用するジオール類は、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールが好ましく挙げられる。
また、使用する触媒としては、シリカ担持パラジウム触媒、ゼオライト担持パラジウム触媒、カーボン担持パラジウム触媒が挙げられ、目的物である水酸化スピロ型第四級アンモニウムの収率の観点から、シリカ担持パラジウム触媒が特に好ましい。
また、担持されるパラジウムの含有量は、触媒総量に対して0.2乃至1.0質量部あれば特に限定されないが、好ましくは0.3乃至0.7質量部であり、0.2質量部未満では触媒活性が足りず目的物の収率が低下する傾向にあり、1.0質量部超では再び収率が低下するほか、経済的に不都合である。
また、反応温度は170℃乃至230℃であれば特に限定されないが、好ましくは190℃乃至210℃であり、170℃未満では触媒活性が足りず目的物の収率が低下する傾向にあり、230℃超では気相反応にて生成した水酸化スピロ型第四級アンモニウムが速やかに分解してしまい、不都合である。
次に、上記反応で生成した水酸化スピロ型第四級アンモニウムをホウフッ化水素酸及び/またはホウフッ化アンモニウムと反応させ、乾燥させて本発明のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを得る。
本発明の合成方法は、スピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを簡便かつ安価な工程で、高収率かつ高純度に精製することが可能であり、スピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレート中の不純物量を、ハロゲン濃度が1ppm以下、K,Na,Caの濃度がそれぞれ5ppm以下に低減することが可能である。
また、上記合成方法により調製されたスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートは、電気二重層キャパシタ用電解液の電解質として好適であり、該電解液を使用することにより、長時間安定した性能を有する信頼性の高い電気二重層キャパシタを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。なお、本発明は実施例によりなんら限定されない。
実施例1
(水酸化スピロ型第四級アンモニウムの安定性の確認)
任意の方法で得られた水酸化スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム(以下、「SBPH」と略する。)をガラス容器に入れたまま300℃の油浴中に投入して3分間加熱することにより分解し、その分解生成物をGC−MSにて定量・構造同定を行ったところ、試料全量を100質量部とした場合、未分解のものが89質量部、N−(γ−ブテニル)ピロリジンが5質量部、δ位でエーテル結合しているN−(γ−ブテニル)ピロリジンの2量体が2質量部であった。
(気相反応でのSBPHの合成)
触媒(0.5%シリカ担持パラジウム)300ccを筒状のリアクターに充填し、300℃まで昇温した。その後、アンモニア(1.27L/分)、1,4−ブタンジオール/水蒸気混合気体(1.20L/分)の順番にて、アンモニア/ブタンジオールのモル比が5となるようにフィードを行い、SBPHを合成した。その収率を表1に示した。また、空間速度(LHSV)は0.2/hである。
(SBP−BF4の合成)
次に、得られたSBPHを42wt%ホウフッ化水素酸水溶液と反応させ、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムテトラフルオロボレート(以下、「SBP−BF4」と略する。)を得、それをイソプロピルアルコールにて再結晶後、乾燥させてSBP−BF4精製結晶とした。
(電解液の調製)
次に、得られたSBP−BF4精製結晶を乾燥後、1.0mol/Lの濃度となるようにプロピレンカーボネート溶媒に溶解して、電気二重層キャパシタ用電解液を調製した。
(得られた電解液の評価)
得られた電解液のハロゲンイオン濃度及び金属不純物(Na,K,Ca)の濃度及び収率を表1に示す。
(不純物濃度の評価方法)
なお、ハロゲンイオン濃度は陰イオンクロマトグラフィー法により、また、金属不純物濃度は誘導結合プラズマ原子発光分析により測定した。
ついで、分極性電極として、活性炭粉末(粒径20μm、比表面積2,000m/g)90質量部とポリテトラフルオロエチレン粉末10質量部をロールで混練、圧延して厚さ0.4mmのシートを作製した。このシートを、直径13mmφに打ち抜いて、円板状電極を作製した。
円板状電極2枚に、ポリプロピレン製セパレータを挟み込み、先に調製した電気二重層キャパシタ用電解液を真空含浸させた後、ステンレス製外装ケースに収容して、定格電圧2.7V、静電容量1.5Fのコイン型電気二重層キャパシタを完成した。
完成したキャパシタに、温度70℃の恒温槽中、電圧2.7Vを1,000時間印加させて長期信頼性試験を行った。初期及び1000時間後の静電容量値と、静電容量の変化率(%)を表2に示す。なお、キャパシタの静電容量は電圧2.7Vで1時間充電後、1mAで放電したときの電圧勾配から求め、表中の値は、サンプル15個の測定値の平均値である。
実施例2
(水酸化スピロ型第四級アンモニウムの安定性の確認)
SBPHに代えて、水酸化ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロリジニウム(以下、「PSPH」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして分解試験を行ったところ、未分解のものが80質量部、N−(δ−ペンテニル)ピロリジンが13質量部、ε位でエーテル結合しているN−(δ−ペンテニル)ピロリジン2量体が7質量部となった。
(気相反応でのPSPHの合成)
実施例1において、1,4−ブタンジオールに代え、1,4−ブタンジオール及び1,5−ペンタンジオールを用いた以外同様にしてPSPHを合成し、収率を表1に示した。
また、実施例1と同様にしてPSP−BF4を合成し、電解液を調整した。測定した電解液の不純物濃度を表1、また、電気二重層キャパシタを作製しての長期信頼性試験の結果を表2に示す。
実施例3(SBPH合成時の反応温度変更)
SBPH合成における気相反応での反応温度を170℃に設定した以外は実施例1と同様にして行い、得られたSBPHの収率を表1に示す。
さらに、実施例1と同様にSBP−BF4および電解液、さらに該電解液を用いた電気二重層キャパシタを作製し評価した。
SBP−BF4の収率、純度ともに実施例1と遜色なく、それぞれを表1に示す。また、電気二重層キャパシタを作製しての長期信頼性試験の結果を表2に示す。
実施例4(PSPH合成時の反応温度変更)
PSPH合成における気相反応での反応温度を170℃に設定した以外は実施例2と同様にして合成を行い、得られたPSPHの収率を表1に示す。
さらに、実施例2と同様にPSP−BF4および電解液、さらに該電解液を用いた電気二重層キャパシタを作製し評価した。
PSP−BF4の収率、純度ともに実施例2と遜色なく、それぞれを表1に示す。また、電気二重層キャパシタを作製しての長期信頼性試験の結果を表2に示す。
実施例5(SBPH合成時の反応温度変更)
気相反応での反応温度を230℃に設定した以外は実施例1と同様にして合成、各評価を行い、結果を表1および表2に示す。
実施例6(PSPH合成時の反応温度変更)
実施例2において、気相反応での反応温度を230℃に設定した以外は実施例2と同様にして合成、各評価を行い、結果を表1および表2に示す。
実施例7(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が0.2%のものを使用した以外は実施例1と同様にして合成および各評価を行ったが、得られた電解液の収率、純度ともに実施例1と遜色なく、結果をそれぞれ表1、表2に示す。
実施例8(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が0.2%のものを使用した以外は実施例2と同様にして合成および各評価を行ったが、得られた電解液の収率、純度ともに実施例2と遜色なく、結果をそれぞれ表1、表2に示す。
実施例9(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が1.0%のものを使用した以外は実施例1と同様にして合成および各評価を行ったが、得られた電解液の収率、純度ともに実施例1と遜色なく、結果をそれぞれ表1、表2に示す。
実施例10
気相反応において、パラジウム触媒担持量が1.0%のものを使用した以外は実施例2と同様にして合成および各評価を行ったが、得られた電解液の収率、純度ともに実施例2と遜色なく、結果をそれぞれ表1、表2に示す。
参考例1(SBPpHの合成)
実施例1において、1,4−ブタンジオールに代え、1,5−ペンタンジオールを用いた以外同様にして水酸化スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウム(以下、「SBPpH」と略記する。)を合成した。
実施例1と同様にして分解試験を行ったところ、速やかに定量的な分解が起こり、本発明の気相反応には耐えられないことが分かった。収率を表1に示す。
比較例1
SBPHに代えて、市販の水酸化テトラエチルアンモニウム(以下、「TEAH」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして分解試験を行ったところ、速やかに定量的な分解が起こり、本発明の気相反応には耐えられないことが分かった。収率を表1に示す。
比較例2
SBPHに代えて、市販の水酸化トリエチルメチルアンモニウム(以下、「TEMAH」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして分解試験を行ったところ、速やかに定量的な分解が起こり、本発明の気相反応には耐えられないことが分かった。収率を表1に示す。
参考例2(SBPH合成時の反応温度変更)
SBPH合成における気相反応での反応温度を150℃に設定した以外は実施例1と同様にして行った際のSBPH収率を表1に示したが、反応温度が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例3(PSPH合成時の反応温度変更)
PSPH合成における気相反応での反応温度を150℃に設定した以外は実施例2と同様にして行った際のPSPH収率を表1に示したが、反応温度が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例4(SBPH合成時の反応温度変更)
SBPH合成における気相反応での反応温度を250℃に設定した以外は実施例1と同様にして行った際のSBPH収率を表1に示したが、反応温度が高すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例5(PSPH合成時の反応温度変更)
PSPH合成における気相反応での反応温度を250℃に設定した以外は実施例2と同様にして行った際のPSPH収率を表1に示したが、反応温度が高すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例6(触媒担時量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が0.1%のものを使用した以外は実施例1と同様にして行った際のSBPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例7(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が0.1%のものを使用した以外は実施例2と同様にして行った際のPSPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例8(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量が1.5%のものを使用した以外は実施例1と同様にして行った際のSBPH収率を表1に示したが、触媒活性が高すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例9(触媒担持量の変更)
気相反応において、パラジウム触媒担持量を1.5%のものを使用した以外は実施例2と同様にして行った際のPSPH収率を表1に示したが、触媒活性が高すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例10(触媒種の変更)
気相反応において、触媒種にカーボン担持パラジウムを使用した以外は実施例1と同様にして気相反応を行った際のSBPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例11(触媒種の変更)
気相反応において、触媒種にカーボン担持パラジウムを使用した以外は実施例2と同様にして気相反応を行った際のPSPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例12(触媒種の変更)
気相反応において、触媒種にジルコニア担持パラジウムを使用した以外は実施例1と同様にして気相反応を行った際のSBPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
参考例13(触媒種の変更)
気相反応において、触媒種にジルコニア担持パラジウムを使用した以外は実施例2と同様にして気相反応を行った際のPSPH収率を表1に示したが、触媒活性が低すぎるために収率が低下することが分かった。
比較例3
塩化スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム1625g(10mol)と、酸化銀1159g(5mol)とを反応させ、30℃で1時間撹拌した後、該溶液を濾過して塩化銀を濾別してSBPHを得、これとホウフッ化水素酸水溶液から、SBP−BF4の結晶を得、得られた結晶について、実施例1と同様にして不純物濃度の測定を行った結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製して、長期信頼性試験を行った。結果を表2に示す。
比較例4
特許文献1の方法に倣い、塩化スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム水溶液とホウフッ化水素酸水溶液とを反応させ、水を減圧留去して得られたSBP−BF4結晶について、不純物濃度の測定を行った結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製して、長期信頼性試験を行った。結果を表2に示す。
比較例5
特許文献5の方法に倣い、SBPブロマイドとフッ化水素とを反応させ、SBPフロライドのフッ化水素塩を得、次いで該フッ化水素塩とBF3−メタノール錯体とを反応、洗浄を行って得られたSBP−BF4結晶について、不純物濃度の測定を行い、結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製して、長期信頼性試験を行った。結果を表2に示す。
比較例6
特許文献6の方法に倣い、水酸化SBPとフッ化水素とを反応させ、SBPフロライドを得、次いで、該フッ化水素塩とBF3−メタノール錯体とを反応、洗浄を行って得られたSBP−BF4結晶について、不純物濃度の測定を行い、結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製して、長期信頼性試験を行った。結果を表2に示す。
比較例7
特許文献7の方法に倣い、SBPブロマイドとホウフッ化水素酸とを反応させ、洗浄を行って得られたSBP−BF4結晶について、不純物濃度の測定を行い、結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製して、長期信頼性試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005121248
Figure 0005121248
表1の結果から、アンモニアとジオール類とを、170乃至230℃にて0.5%シリカ担持パラジウム触媒を用いて気相にて反応させるにあたって、一般式[3]及び/または[4]で表されるスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを目的物とする場合のみ、高収率・高純度にて合成を行えることが確認できた。
表1の結果から、本発明の気相反応にて作成された実施例1及び2のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートからなる電気二重層キャパシタ用電解液は、一般的な方法である水酸化物から作製した比較例3のものよりも、特許文献1に倣って作製した比較例4のものよりも、特許文献5乃至7に倣って作成した比較例5乃至7のものよりも、高純度であることが確認できた。
表2の結果から、本発明の気相反応にて作製された実施例1及び2のスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートからなる電気二重層キャパシタ用電解液を用いてなる電気二重層キャパシタは、純度が不十分な比較例3乃至7を用いたものよりも優れたキャパシタ耐久性を与えた。
よって、実施例1及び2の、アンモニアとジオール類とを、170乃至230℃にて0.5%シリカ担持パラジウム触媒を用いて気相反応を行って得たスピロ型第四級アンモニウムテトラフルオロボレートは、高収率で得られ、極めて高純度で、その結果、作製した電気二重層キャパシタの長期信頼性が向上することが確認できた。
本発明の製造方法である、アンモニアとジオール類とを、パラジウム触媒を用いて気相反応を行う工程を用いることにより、高収率・高純度にてスピロ型第四級アンモニウム塩を安価に製造することが可能であり、該スピロ型第四級アンモニウム塩を電解質として含む電解液を用いて作製されてなることを特徴とする電気二重層キャパシタは、優れた長期信頼性を有し、小型電子機器から大型自動車用途まで、広範な産業分野においての使用が可能である。

Claims (4)

  1. アンモニアと、1,4−ブタンジオールまたは1,5−ペンタンジオールと、をパラジウム触媒存在下で気相反応にて反応させ、下式[1]及び又は[2]で表される化合物を生成させることを特徴とする式[1]及び又は[2]で表される化合物の製造方法。
    Figure 0005121248
    Figure 0005121248
  2. 前記パラジウム触媒を、反応容器内に充填した後、アンモニア及び、1,4−ブタンジオールまたは1,5−ペンタンジオール/水蒸気混合気体からなる気体状原料を該反応容器に投入し、所定温度で気相反応させることを特徴とする請求項1に記載の式[1]及び又は[2]で表される化合物の製造方法。
  3. 前記パラジウム触媒が、0.2乃至1.0%の比率でシリカに担持されてなるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の式[1]及び又は[2]で表される化合物の製造方法。
  4. 前記気相反応の反応温度が、170乃至230℃の範囲で行われることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の式[1]及び又は[2]で表される化合物の製造方法。
JP2007044034A 2007-02-23 2007-02-23 スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途 Expired - Fee Related JP5121248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007044034A JP5121248B2 (ja) 2007-02-23 2007-02-23 スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007044034A JP5121248B2 (ja) 2007-02-23 2007-02-23 スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008210871A JP2008210871A (ja) 2008-09-11
JP5121248B2 true JP5121248B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=39786949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007044034A Expired - Fee Related JP5121248B2 (ja) 2007-02-23 2007-02-23 スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5121248B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110357895A (zh) * 2019-07-15 2019-10-22 湖北锂诺新能源科技有限公司 四氟硼酸螺环季铵盐的制备方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105378870B (zh) 2013-07-02 2018-02-13 大塚化学株式会社 双电层电容器用非水电解液
CN105732645B (zh) * 2014-12-11 2018-11-09 华东理工常熟研究院有限公司 一种螺环季铵盐的制备方法
EP3232455B1 (en) 2014-12-11 2023-10-25 Otsuka Chemical Co., Ltd. Nonaqueous electrolyte solution for electric double layer capacitors
CN106316862B (zh) * 2016-08-19 2019-01-08 上海康鹏科技有限公司 一种四氟硼酸季铵盐的制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3055171A (en) * 1960-09-09 1962-09-25 Phillips Petroleum Co Spiro and dispiro quaternary ammonium compositions
JP4322004B2 (ja) * 2002-11-22 2009-08-26 株式会社トクヤマ オニウム塩
JP2005260030A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Japan Carlit Co Ltd:The 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ
EP1856027B1 (en) * 2005-03-04 2016-04-20 Honeywell International Inc. Method for purifying quaternary onium salts

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110357895A (zh) * 2019-07-15 2019-10-22 湖北锂诺新能源科技有限公司 四氟硼酸螺环季铵盐的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008210871A (ja) 2008-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4631975B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液及びそれを有する電解コンデンサ
JP5121248B2 (ja) スピロ型第四級アンモニウム化合物の製造方法及び該スピロ型第四級アンモニウム化合物並びにその用途
EP1562890B1 (en) Direct process for the manufacture of tetraalkylammonium tetrafluoroborate-containing electrolyte compositions
JP5065279B2 (ja) 高純度第4級アンモニウム塩の製造方法
JP2007182410A (ja) フッ素化合物の製造方法及びそれにより得られるフッ素化合物
Honores et al. Carbon neutral electrochemical conversion of carbon dioxide mediated by [M n+ (cyclam) Cl n](M= Ni 2+ and Co 3+) on mercury free electrodes and ionic liquids as reaction media
JP2008088135A (ja) 第四級イミダゾリウムテトラフルオロボレートの精製方法及び該方法により精製した第四級イミダゾリウムテトラフルオロボレートを用いた電気二重層キャパシタ
JP2000311839A (ja) 電気化学キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気化学キャパシタ
CN103992275A (zh) 一种氟化盐离子液体的合成方法
JP4993262B2 (ja) 第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの精製方法及びそれを用いた電気二重層キャパシタ
JP2005325067A (ja) 第四級アンモニウム塩の精製方法及び該方法により調製された第四級アンモニウム塩
JP5182839B2 (ja) スピロ骨格を有する第四級アンモニウムテトラフルオロボレートの精製方法
US20230150939A1 (en) A solution of tempo-derivatives for use as electrolyte in redox-flow cells
JP4285943B2 (ja) テトラフルオロアルミン酸有機オニウム塩の製造方法及びテトラフルオロアルミン酸有機オニウム塩
JP2014105115A (ja) 高純度ビス(フルオロスルホニル)イミドおよびその製造方法
JP2006210816A (ja) 非水電解液
JP2005175513A (ja) 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ
WO2003091222A1 (fr) Procede de production de sel de n-alkyl-n'-alkylimidazolium
CN115280561A (zh) 在氧化还原液流电池中用作电解质的tempo衍生物的溶液
JP2008133248A (ja) イミダゾリウム塩の製造方法
JP5029353B2 (ja) 四フッ化ホウ素塩の製造方法、該方法により得られる四フッ化ホウ素塩、これを用いる電気二重層キャパシタ用電解液およびその製造方法
JP2007277110A (ja) テトラフルオロホウ酸塩の製造方法
Dong et al. Fluorine-induced d-band center shift of the Nb site boosts anodic formamide electrosynthesis
CN116554047B (zh) 一种配体、金属有机框架材料及其应用和超级电容器
JP2002326977A (ja) 電解質及び非水電解液の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121023

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5121248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees