JP5120606B2 - 変化幅継電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統の電圧,電流など電気量の変化幅を求めて故障の判別を行う変化幅継電装置に関するもので、より具体的には、所定周期のサンプリングにより得られる電力系統の瞬時値データを使用して電気量について変化幅の算出を行う演算方法の改良に関する。
変化幅継電装置は、電力系統の電圧,電流などの電気量を入力し、当該電気量が周期性を有することから、現時点の入力値と一定時限前の入力値との差分により変化幅を演算して保護範囲内の故障か否かを判定し、保護範囲内であれば保護動作信号を出力する構成になっている。
入力する電気量は例えば電流とし、その電流について所定周期のサンプリングを行うデジタル型の構成を採るものは、負荷電流と、故障時の故障電流との大きさの差が微少であっても確実に検出することができ、距離継電装置のフェイルセーフなどに適用している。
変化幅の演算には数1に示す判定式(1)を使用する。これは、例えば特許文献1などに見られるように、よく知られている演算式である。判定式(1)においてΔIは電流の変化幅であって、電力系統の定格周波数が50Hzのとき、サンプリング周波数を12倍の600Hzとした場合の一例であり、im−lは時点l(エル)におけるサンプリングデータ、im−l−12 は時点l(エル)よりも1サイクル前におけるサンプリングデータ、Kは整定値(保護範囲のしきい値)である。サンプリングはサンプリング位置mについて、ある時点を(m−0)とおき、これは基準時点となるので、添え字の(m−l)が時点l(エル)を意味している。

Figure 0005120606
この判定式(1)は実効値を演算するが、電流の変化幅ΔIは図1に示すように、変化前の電流値と変化後の電流値とのベクトル変化分であり、変化幅継電装置は、算出した変化幅ΔIが、整定値Kの範囲を超える場合に保護動作信号を出力する。
特開平10−304557号公報
電気協同研究第50巻,第1号,第二世代ディジタルリレー,第68頁,表2−2−4,No.2,周波数特性の改善(2)変化分検出
しかしながら、そうした従来の演算方法では以下に示すような問題がある。電力系統において周波数に変動が生じると、サンプリング周波数と電力系統の電気量との間に成立していた周期性の関係が成り立たなくなり、判定式(1)の左辺は周波数変動に起因した系統誤差を含むものとなる。このため、変化幅継電装置が系統誤差に起因した誤動作を起こす問題がある。
そこで、周波数特性の改善について多くの提案があり、例えば非特許文献1には数2に示す判定式(2)を提案している。

Figure 0005120606
この判定式(2)にあっては、周波数の変動分に比例して時間とともに電気量の位相が変化するが、その変化分の変化分を算出することから、周波数変動による変化分を小さく抑えることができる。しかし、周波数変動があり定格値からずれる状況では、電気量の振幅に変動がなく一定であっても演算方法に起因した変化幅を算出し、判定において誤検出してしまう問題がある。これは、変化幅継電装置をフェイルセーフとして適用している保護継電装置では、整定値に応じて動作点が変わる影響があるものの、継続動作となってしまうため、本来のフェイルセーフ機能を発揮できないことになる。
具体的には、変化幅継電装置において取り込む電気量が電流iであるとき、これは正弦関数なので、

i(t) = I・sinωt …(3)

となり、時刻tでの瞬時値を示している。ここで、Iは電流の振幅値、ωは電流の角周波数である。角周波数ωは電力系統の定格周波数fbに関してω=2πfbという関係になる。
電流i(t)は所定周期のサンプリングにより得ており、所定のサンプリング周波数、例えば定格周波数の12倍のサンプリング周波数により電流の瞬時値をサンプリングして記憶する。定格周波数が50Hzの場合、サンプリング周波数fsは12倍で600Hzとなり、サンプリング周期Tは1/600secとなる。したがって、記憶した電流の瞬時値ikは、

ik = I・sin(ωkT) …(4)

と表すことができ、kは瞬時値の時点を意味し、1,2,3,…という値をとる。また、電力系統の周波数fの変動(周波数変動率α)は定格周波数fbに関して、

α = (f−fb)/fb …(5)

と定義し、例えば定格周波数fbが50Hzであるとき、電力系統の周波数fが60Hzに変動したのであれば周波数変動率αは0.2となる。
そこで、電力系統の電気量には周波数変動率αを考慮するので、上記式(4)は、

ik = I・sin{ω(1+α)kT} …(4a)

となる。
サンプリングは、サンプリング位置mにおいて時点kが基準時点(m−0)から始まり、上記式(4a)はサンプリングの時点kに応じて、
im−0 = I・sin{ω(1+α)(m−0)T}
im−1 = I・sin{ω(1+α)(m−1)T}
im−2 = I・sin{ω(1+α)(m−2)T}
im−3 = I・sin{ω(1+α)(m−3)T}
im−4 = ……

と表すことができる。
電力系統において、電流の振幅値に変化がないものの周波数変動があり、周波数fが定格周波数fbからずれる状況を考えると、判定式(2)の左辺における変化幅ΔIは、サンプリングの各時点kについて周波数変動率αを考慮した瞬時値を代入して、数3に示す式(6)を得る。

Figure 0005120606
上記式(6)には、周波数変動率αおよびサンプリング位置mを含む項が存在するため、変化幅ΔIは0にはならず有限の値をとる。すなわち、電流の大きさが一定であっても電力系統の周波数fが定格周波数fbに対してずれが生じる周波数変動の場合は、上記式(6)による変化幅ΔIは周波数変動率αおよびサンプリング位置mに応じて値が変化し、これは継続的に有限値をとることから、判定において誤検出を継続的に引き起こしてしまう。
電力系統の周波数fが定格周波数fbに対して等しく、周波数変動がない場合は、周波数変動率αは0なので、変化幅ΔIは数3に示す式(7)となり、判定において検出にはかからない。
図2(a),(b)は、判定式(2)について変化幅の特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。変化幅検出量とは、入力電気量の振幅を1とおき、その振幅に対する変化幅の分量であり、判定式(2)により求まる変化幅ΔIを1に規格化していると言える。図2に示す特性は、入力電気量の振幅値は一定値を保持するが、電力系統の周波数fが変動して定格値からずれた場合である。この場合、入力電気量w1は図2(a)に実線で示す特性とし、時刻0secまでは周波数fに変動がなく定格周波数50Hzそのままであるが、時刻0sec以後に周波数fが47.5Hzへ変動して定格値からずれるものとする。図2(a)に点線で示す電気量w0は、時刻0sec以後も周波数fに変動がない定格周波数50Hzそのままとなる平常時の特性である。
変化幅の演算はサンプリング周波数fsを定格周波数の12倍の600Hzとして行い、演算の結果は、入力電気量w1に対しては図2(b)に実線で示す変化幅検出量s1となり、入力電気量w0に対しては図2(b)に点線で示す変化幅検出量s0となる。つまり、変化幅の演算は、周波数fに変動がない入力電気量w0に対して、変化幅検出量s0は0倍となる。しかし、周波数fに変動がある入力電気量w1に対して、変化幅検出量s1は、周波数変動の直後には約0.25倍の算出があり、その後も約0.1倍で継続して算出が続く。
また、図3は判定式(2)について変化幅特性を説明するグラフであり、定格周波数からのずれ量に対する変化幅検出量を示している。図3に示す特性は、入力電気量の振幅値は一定値=1を保持するが、電力系統の周波数fが変動して定格周波数50Hzからずれる場合である。同図から明らかなように、判定式(2)にあっては、電力系統の周波数fが、定格周波数50Hzそのままであるときは変化幅検出量が0になるが、変動して定格周波数から外れた際には変化幅の算出がある。
したがって、判定式(2)による動作では、電力系統の周波数fに変動があり定格値からずれる状況では、整定値に応じて動作点が変わる影響があるものの、変化幅を継続して算出してしまい、保護継電の動作が継続動作となり本来の保護機能を発揮できない問題がある。
この発明は上述した課題を解決するもので、その目的は、電力系統に周波数変動があり定格値からずれる状況において、電気量の振幅に変動がなく一定では変化幅を算出せず、電気量の変化幅を十分な精度で正確に算出することができ、保護継電のための判定を正確に行える変化幅継電装置を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明に係る変化幅継電装置は、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、前記基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における瞬時値IN3と、前記基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における瞬時値IN6とを取り込んで実効値の演算を行う実効値演算部と、前記実効値演算部から出力する演算結果を取り込み、前記基準時点での実効値A0と、前記基準時点よりも以前の時点での実効値A1との差を演算するスカラー変化幅演算部と、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、前記基準時点から定格周波数周期の整数倍P前の時点tpにおける瞬時値IN12との差を演算する変化分演算部と、前記変化分演算部から出力する演算結果について、前記基準時点での変化分B0と、前記基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における変化分B3と、前記基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における変化分B6とを取り込んで変化分での実効値を演算する変化分実効値演算部と、前記変化分実効値演算部から出力する演算結果を取り込み、前記基準時点における変化分実効値C0と、前記時点tp以前の時点tqにおける変化分実効値C1との差を演算するベクトル変化幅演算部と、前記スカラー変化幅演算部から出力する演算結果を取り込むとともに、前記ベクトル変化幅演算部から出力する演算結果を取り込み、取り込んだスカラー変化幅およびベクトル変化幅から変化幅の最大値を演算する変化幅演算部と、前記変化幅演算部から出力する演算結果を取り込み、取り込んだ変化幅の最大値が整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する判定部とを備える(請求項)。
係る構成にすることにより本発明では、3つの時点での瞬時値データを使って実効値を演算し、次に2つの時点での実効値からスカラー変化幅を演算するので、電気量の振幅に変動がなく一定では、スカラー変化幅の演算式から周波数変動率,サンプリング位置の何れの項も排除できる。
また、2つの時点での瞬時値データから変化分を演算し、次に3つの時点での変化分を使って変化分についての実効値を演算し、そして2つの時点での変化分実効値からベクトル変化幅を演算するので、電気量の振幅に変動がなく一定では、ベクトル変化幅の演算式から周波数変動率,サンプリング位置の何れの項も排除できる。
また、ベクトル変化幅,スカラー変化幅の何れか大きい側を変化幅(最大値)とするので、理論値に対する誤差を補正することができる。
したがって、電力系統に周波数変動があり定格値からずれる状況において、演算方法に起因した系統誤差を格段に低減した演算結果を得ることができる。
以上のように、本発明に係る変化幅継電装置では、電気量の振幅に変動がなく一定の場合、スカラー変化幅の演算式から周波数変動率,サンプリング位置の何れの項も排除でき、また、ベクトル変化幅の演算式からも同様に周波数変動率,サンプリング位置の何れの項も排除できる。さらに、ベクトル変化幅,スカラー変化幅の何れか大きい側を変化幅(最大値)とするので、理論値に対する誤差を補正することができる。
したがって、電力系統に周波数変動があり定格値からずれる状況において、演算方法に起因した系統誤差を格段に低減した演算結果を得ることができ、電気量の振幅に変動がなく一定の場合は変化幅を算出しない。その結果、電気量の変化幅を十分な精度で正確に算出することができ、保護継電のための判定を正確に行える。
(第1の形態)
図4は本発明の第1の形態(参考例)を示している。本形態において、変化幅継電装置は、実効値演算部1,スカラー変化幅演算部2,判定部3とを備えて、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、サンプリングした瞬時値データから実効値の演算を行い、次に実効値について以前の時点との差を演算することによりスカラー変化幅を演算し、そのスカラー変化幅を用いて判定を行う構成になっている。
実効値演算部1では、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における瞬時値IN3と、基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における瞬時値IN6とを取り込んで実効値の演算を行う。
スカラー変化幅演算部2では、実効値演算部1から出力する演算結果を取り込み、基準時点での実効値A0と、基準時点よりも以前の時点での実効値A1との差(スカラー変化幅)を演算する。
そして判定部3では、スカラー変化幅演算部2から出力する演算結果を取り込み、取り込んだスカラー変化幅が整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
次に原理を説明する。まず条件として、電力系統の定格周波数fbが50Hzの場合、12倍のサンプリング周波数fsは600Hz、周期T=1/600となり、サンプリング間隔は電気角30°となる。
変化幅継電装置において取り込む電気量が電流iであるとき、これは正弦関数なので、前述した式(3)となる。

i(t) = I・sinωt …(3)
電流i(t)は所定周期のサンプリングにより得ているので、その瞬時値ikは、前述した式(4)となる。

ik = I・sin(ωkT) …(4)
サンプリングはサンプリング位置mについて、ある時点kをm−0とおき、ある時点つまり基準時点はk=m−0、電気角90°前の時点はk=m−3、電気角180°前の時点はk=m−6となるので、これら各時点での瞬時値は、

im−0 = I・sin{ω(m−0)T} …(8)
im−3 = I・sin{ω(m−3)T} …(9)
im−6 = I・sin{ω(m−6)T} …(10)

となる。k=m−3は、

ω(m−3)T−ω(m−0)T =−3ωT
=−3×2π×50×(1/600)
=−π/2 …(11)

という計算になり、基準時点から電気角90°前の瞬時値となる。そしてk=m−6は、

ω(m−6)T−ω(m−0)T =−6ωT
=−6×2π×50×(1/600)
=−π …(12)

という計算になり、基準時点から電気角180°前の瞬時値となる。
実効値演算部1では、上記式(8),(9),(10)による瞬時値im−0,im−3,im−6を用いて実効値の演算を行い、これには数4に示す式(13)の演算を行う。式(13)は基準時点(m−0)での実効値を示し、電力系統の周波数変動およびサンプリング位置mの影響を受けにくい演算式になっている。

Figure 0005120606
つまり、実効値演算部1で行う式(13)の演算は、現時点(基準時点)k=m−0での実効値A0が、数4に示す式(14)となる。そして、現時点より前の時点として、例えば2周期前の時点とすると、k=m−24なので、その時点の実効値A1は、瞬時値im−24 ,im−27 ,im−30 を用いて演算し、数4に示す式(15)となる。
スカラー変化幅演算部2では、実効値A0と実効値A1との差を演算し、この差がスカラー変化幅ΔIsであり数4に示す式(16)となる。
判定部3では、上記式(16)により求まるスカラー変化幅ΔIsが整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
電力系統の電気量には周波数変動率αを考慮するので、電流の瞬時値ikは、前述した式(4a)により表すことになる。

ik = I・sin{ω(1+α)kT} …(4a)
電力系統において、電流の振幅値に変化はないが周波数fが変動して定格周波数fbからずれる場合、式(16)の各瞬時値には周波数変動率αを含ませた上記式(4a)による各値を代入し、スカラー変化幅ΔIsは数5に示す式(17)となる。そして、式(17)右辺の各実効値Im−0,Im−24 は、数5に示す式(18),式(19)となる。したがって、スカラー変化幅ΔIsは数5に示す式(20)となり、その値は0である。

Figure 0005120606
式(20)から明らかなように、電力系統において周波数fが定格周波数fbからずれていても、電気量の大きさに変動がなく一定である場合は変化幅を算出することはない。すなわち、電力系統に周波数変動があり定格値からずれる状況において、電気量の振幅に変動がなく一定では変化幅を算出せず、周波数のずれ変移を変化幅であると誤って算出することはない。そして、この演算式には、サンプリング位置mの項がないため、サンプリング位置mの違いにより演算結果が変化してしまう問題は生じず、変化幅の算出を正確に行える。その結果、電気量の変化幅を十分な精度で正確に算出することができ、保護継電のための判定を正確に行える。
スカラー変化幅ΔIsの演算は、本形態では現時点での実効値A0と、2周期前での実効値A1とを用いているが、この2つの時点に限定されるものではない。スカラー変化幅ΔIsの演算において、2つの実効値は任意の時点での実効値を用いることができ、その演算により変化幅を十分な精度で正確に算出することができる。
図5は、式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図5に示す特性は、入力電気量の振幅値は一定値を保持するが、電力系統の周波数fが変動して定格値からずれた場合である。この場合、入力電気量w1は図5(a)に実線で示す特性とし、時刻0secまでは周波数fに変動がなく定格周波数50Hzそのままであるが、時刻0sec以後に周波数fが47.5Hzへ変動して定格値からずれるものとする。図5(a)に点線で示す電気量w0は、時刻0sec以後も周波数fに変動がない定格周波数50Hzそのままとなる平常時の特性である。
変化幅の演算結果は、入力電気量w1に対しては図5(b)に実線で示す変化幅検出量s1となり、入力電気量w0に対しては図5(b)に点線で示す変化幅検出量s0となる。つまり、変化幅の演算は、周波数変動がなく定格値を保持している入力電気量w0に対して、変化幅検出量s0は0倍となる。そして、周波数変動があり定格値からずれを生じた入力電気量w1に対して、変化幅検出量s1は、周波数変動の直後には約0.02倍の算出があり、これは前述した判定式(2)でのものと比べて1桁は小さく無視し得る。さらに0.06sec後には変化幅検出量は0となり継続した算出がない。
すなわち、振幅値は一定であるが周波数は定格値からずれがある入力電気量w1に対して、変化幅検出量s1を一旦は算出するが、ある時間が経過すれば正確な変化幅のみを算出していることが確認できる。
図6は、式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図6に示す特性は、入力電気量の周波数fは変動がなく定格周波数fbを保持するが、振幅値が変動した場合である。この場合、入力電気量w2は図6(a)に示すように、時刻0secまでは振幅値に変動がなく所定値=1そのままであるが、時刻0sec以後に振幅値が2倍に変動しているものとする。
変化幅の演算は、周波数変動率αが0なので、振幅値が変動する前後の各実効値は式(18)および式(19)により算出でき、したがって、振幅値の変化分そのものを算出することになる。つまり、図6(b)に示すように、振幅値が変動した直後には変化分を算出し、約25ms後には変化幅検出量が1倍となり、変化幅を正確に算出できていることが確認できる。
図7は、式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図7に示す特性は、入力電気量の周波数fが47.5Hzであり定格値からずれた当該値を保持するが、振幅値が変動した場合である。この場合、入力電気量w3は図7(a)に示すように、時刻0secまでは振幅値に変動がなく所定値=1そのままであるが、時刻0sec以後に振幅値が2倍に変動しているものとする。
変化幅の演算は、図6の場合と同様に周波数変動率αが0なので、振幅値が変動する前後の各実効値は式(18)および式(19)により算出でき、したがって、振幅値の変化分そのものを算出することになる。つまり、図7(b)に示すように、振幅値が変動した直後には変化分を算出し、約25ms後には変化幅検出量が1倍となり、変化幅を正確に算出できていることが確認できる。
(第2の形態(参考例)
図8は本発明の第2の形態(参考例)を示している。本形態において、変化幅継電装置は、変化分演算部4,変化分実効値演算部5,ベクトル変化幅演算部6,判定部3とを備えて、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、サンプリングした瞬時値データから変化分の演算を行い、次にその変化分についての実効値の演算を行い、そして変化分実効値について以前の時点との差を演算することによりベクトル変化幅を演算し、そのベクトル変化幅を用いて判定を行う構成になっている。
変化分演算部4では、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、基準時点から定格周波数周期の整数倍P前の時点tpにおける瞬時値IN12 との差(変化分)を演算する。
変化分実効値演算部5では、変化分演算部4から出力する演算結果について、基準時点での変化分B0と、基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における変化分B3と、基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における変化分B6とを取り込んで変化分での実効値を演算する。
ベクトル変化幅演算部6では、変化分実効値演算部5から出力する演算結果を取り込み、基準時点における変化分実効値C0と、時点tp以前の時点tqにおける変化分実効値C1との差(ベクトル変化幅)を演算する。
そして判定部3では、ベクトル変化幅演算部6から出力する演算結果を取り込み、取り込んだベクトル変化幅が整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
次に原理を説明する。条件は第1の形態(参考例)と同様であり、電力系統の定格周波数fbが50Hzのとき、サンプリング周波数fsは12倍の600Hzとする。そして、時点tpはP=1とおき、現時点(基準時点)から1周期前の時点とし、時点tqは、時点tpから1周期前の時点つまり現時点からは2周期前の時点とする。
変化分演算部4では、現時点(k=m−0)での瞬時値と、現時点から1周期前の時点(k=m−12)での瞬時値との差を求めている。所定周期のサンプリングによる電流の瞬時値ikは、前述した式(8)により表すことができ、それら瞬時値im−0,im−12 を用いて現時点tpにおける変化分B0は、

変化分B0 = im−0 − im−12 …(21)

となる。そして、現時点tpから定格周波数の電気角90°前の時点における変化分B3、電気角180°前の時点における変化分B6は、

変化分B3 = im−3 − im−15 …(22)
変化分B6 = im−6 − im−18 …(23)

となる。
変化分実効値演算部5では、上記式(21),(22),(23)による変化分B0,B3,B6を用いて変化分についての実効値の演算を行い、これには数4に示す式(13)の演算を行う。この式(13)の演算によって、現時点での実効値(変化分実効値)C0は数6に示す式(24)となり、現時点から2周期前の時点における変化分実効値C1は数6に示す式(25)となる。

Figure 0005120606
ベクトル変化幅演算部6では、変化分実効値C0とC1との差を演算し、この差がベクトル変化幅ΔIvであって、

ΔIv = C0−C1 …(26)

となり、瞬時値で表すと数6に示す式(27)となる。
判定部3では、上記式(27)により求まるベクトル変化幅ΔIvが整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
前述したように、電力系統の電気量には周波数変動率αを考慮するので、電流の瞬時値ikは式(4a)により表すことになる。

ik = I・sin{ω(1+α)kT} …(4a)
電力系統において、電流の振幅値に変化はないが周波数fが変動して定格周波数fbからずれる場合、式(27)の各瞬時値には周波数変動率αを含ませた上記式(4a)による各値を代入して演算を行う。これにはまず、式(27)の右辺の置き換えを行い、数7に示す式(28)のように表し、周波数変動率αを含ませた上記式(4a)による各値を右辺各項へ代入する。ここに、式(28)の右辺第1項は数7に示す式(29)となり、式(28)の右辺第2項は数7に示す式(30)となる。そして、これら式(29),(30)を代入するので、ベクトル変化幅ΔIvは数7に示す式(31)となり、その値は0である。

Figure 0005120606
式(31)から明らかなように、電力系統において周波数fが定格周波数fbからずれていても、電気量の大きさに変動がなく一定である場合は変化幅を算出することはない。すなわち、電力系統に周波数変動があり定格値からずれる状況において、電気量の振幅に変動がなく一定では変化幅を算出せず、周波数のずれ変移を変化幅であると誤って算出することはない。そして、この演算式には、サンプリング位置mの項がないため、サンプリング位置mの違いにより演算結果が変化してしまう問題は生じず、変化幅の算出を正確に行える。その結果、電気量の変化幅を十分な精度で正確に算出することができ、保護継電のための判定を正確に行える。
なお、ベクトル変化幅の演算には、4周期間における瞬時値データを用いているが、瞬時値データは任意の時刻間であればよく、式(27)によりベクトル変化幅の算出が行える。
図9は、式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図9に示す特性は、入力電気量の振幅値は一定値を保持するが、電力系統の周波数fが変動して定格値からずれた場合である。この場合、入力電気量w1は図9(a)に実線で示す特性とし、時刻0secまでは周波数fに変動がなく定格周波数50Hzそのままであるが、時刻0sec以後に周波数fが47.5Hzへ変動して定格値からずれるものとする。図9(a)に点線で示す電気量w0は、時刻0sec以後も周波数fに変動がない定格周波数50Hzそのままとなる平常時の特性である。
変化幅の演算結果は、入力電気量w1に対しては図9(b)に実線で示す変化幅検出量s1となり、入力電気量w0に対しては図9(b)に点線で示す変化幅検出量s0となる。つまり、変化幅の演算は、周波数変動がなく定格値を保持している入力電気量w0に対して、変化幅検出量s0は0倍となる。そして、周波数変動があり定格値からずれを生じた入力電気量w1に対して、変化幅検出量s1は、周波数変動の直後には約0.55倍の算出があるが、0.1sec後には変化幅検出量は0となり継続した算出がない。
すなわち、振幅値は一定であるが周波数は定格値からずれがある入力電気量w1に対して、変化幅検出量s1を一旦は算出するが、ある時間が経過すれば正確な変化幅のみを算出していることが確認できる。
図10は、式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図10に示す特性は、入力電気量の周波数fは変動がなく定格周波数fbを保持するが、振幅値が変動した場合である。この場合、入力電気量w2は図10(a)に示すように、時刻0secまでは振幅値に変動がなく所定値=1そのままであるが、時刻0sec以後に振幅値が2倍に変動しているものとする。
変化幅の演算は、周波数変動率αが0なので、振幅値が変動する前後の各実効値は式(29)および式(30)により算出でき、したがって、振幅値の変化分そのものを算出することになる。つまり、図10(b)に示すように、振幅値が変動した直後には変化分を算出し、約25ms後には変化幅検出量が1となり、変化幅を正確に算出できていることが確認できる。
ここで、変化幅検出量s2は、検出量=1から一旦落ち込み2つのピークを有する特性を示しているが、これは式(29),(30)において4周期間での瞬時値データを使用していることによる。
図11は、式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図11に示す特性は、入力電気量の周波数fおよび振幅値は変動がなく定格値を保持するが、位相が変動した場合である。この場合、入力電気量w4は図11(a)に示すように、時刻0secまでは位相に変動がないが、時刻0sec以後に位相が180°変化して反転しているものとする。
変化幅の演算は、周波数変動率αが0なので、振幅値が変動する前後の各実効値は式(29)および式(30)により算出でき、したがって、振幅値の変化分そのものを算出することになる。つまり、図11(b)に示すように、位相が変動した直後には変化分を算出し、約20ms後には変化幅検出量が2.02倍(最大値)となり、位相180°に反転では振幅値の2倍が変化幅となるはずなので、変化幅を正確に算出できていることが確認できる。
この場合、ベクトル変化幅演算部6において、ベクトルの差分を演算することから、電気量の位相が急激に変動した状況を正しく演算することができ、位相の変動に応じた変化幅を高精度に算出することができる。
(実施の形態)
図12は本発明の実施の形態を示している。本形態において、変化幅継電装置は、実効値演算部1,スカラー変化幅演算部2,変化分演算部4,変化分実効値演算部5,ベクトル変化幅演算部6,変化幅演算部7,判定部3とを備えて、電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、サンプリングした瞬時値データから求めた実効値について以前の時点との差を演算することによりスカラー変化幅を演算し、そして、サンプリングした瞬時値データから求めた変化分実効値について以前の時点との差を演算することによりベクトル変化幅を演算し、ベクトル変化幅,スカラー変化幅の何れか大きい側を変化幅(最大値)とし、その変化幅の最大値を用いて判定を行う構成になっている。第1の形態(参考例)および第2の形態(参考例)と同様な構成には同一符号を付してあり、その説明を省略する。
変化幅演算部7では、スカラー変化幅演算部2から出力する演算結果を取り込むとともに、ベクトル変化幅演算部6から出力する演算結果を取り込み、取り込んだスカラー変化幅およびベクトル変化幅から変化幅の最大値を演算する。
そして判定部3では、変化幅演算部7から出力する演算結果を取り込み、取り込んだ変化幅の最大値が整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
次に原理を説明する。前述したように、スカラー変化幅演算部2では、実効値A0と実効値A1との差を演算し、この差がスカラー変化幅ΔIsであり数4に示す式(16)となる。そして、ベクトル変化幅演算部6では、変化分実効値C0とC1との差を演算し、この差がベクトル変化幅ΔIvであり数6に示す式(27)となる。
変化幅演算部7では、スカラー変化幅ΔIsとベクトル変化幅ΔIvとについて絶対値の比較を行い、大きい値の側を選択して、変化幅の最大値ΔImaxとする。

ΔImax = max(ΔIv,ΔIs) …(32)
判定部3では、上記式(32)により求まる変化幅の最大値ΔImaxが整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する。
ベクトル変化幅ΔIvは、周波数fが定格周波数fbからずれた状況において振幅あるいは位相が変動した場合、理論値に対してマイナス誤差となる。式(32)の演算は、ベクトル変化幅,スカラー変化幅の何れか大きい側を選択することから、ベクトル変化幅ΔIvがマイナス誤差となる場合はスカラー変化幅ΔIsに置き換わるので補正することができ、したがって、変化幅をより高精度に算出することができる。
図13は、式(32)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)はベクトル変化幅演算部での変化幅検出量を示し、(b)はスカラー変化幅演算部での変化幅検出量を示し、(c)は変化幅演算部での変化幅検出量を示している。図13に示す特性は、入力電気量の周波数fが定格値からずれた52.5Hzで振幅値が2倍に変動した場合であり、位相が変動した場合である。この場合、入力電気量は位相が0°から360°変化して一巡しているものとする。
変化幅の演算は、ベクトル変化幅,スカラー変化幅の何れか大きい側を選択する演算となり、位相変動がある場合は、ベクトル変化幅は図13(a)に示すように位相変動が0°付近では理論値より小さくなるが、スカラー変化幅は図13(b)に示すようにベクトル変化幅よりは理論値に近くなる特性を示す。変化幅演算部7では、これら両者から変化幅の大きい側を選択するので図13(c)に示す特性となり、変化幅の算出をより高い精度で行うことができる。
したがって、判定部3では、より高精度な変化幅により判定を行うことから、判定の精度をより向上することができる。
図14は、式(32)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。図14に示す特性は、入力電気量の周波数fおよび振幅値は変動がなく定格値を保持するが、高調波成分が重畳した場合である。この場合、入力電気量w5は図14(a)に示すように、時刻0secまでは基本波のみであるが、時刻0secの時点で2.5次高調波を基本波の20%重畳しているものとする。
変化幅の演算結果は、図14(b)に示す変化幅検出量s5となる。つまり、変化幅検出量s5は、高調波が重畳した直後には約0.04倍となるが、約0.07sec後には変化幅検出量は0倍となり継続した算出がない。理論的には、基本波の振幅値には変動がないので、高調波を重畳した前後での変化幅検出量は0である。したがって、フリッカ負荷の重畳など、高調波成分が重畳する状況においても、基本波について変化幅を正確に算出できていることが確認できる。
なお、上述した各実施形態では、電力系統の定格周波数は50Hzであることを条件としているが、これに限らないことはもちろんである。また、入力する電気量も電流に限らなく、例えば電圧について変化幅の演算を行う構成を採ることができる。
電気量の瞬時値についてサンプリングは、メモリ等へ記憶する構成にすることもでき、瞬時値データはメモリ等へ一旦記憶させたものを読み出して使用してもよい。メモリ等からの読み出しでは、瞬時値データの現時点は任意の時点を現時点として扱うことができる。
変化幅継電装置の動作特性を示すグラフである。 判定式(2)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 判定式(2)について変化幅特性を説明するグラフであり、定格周波数からのずれ量に対する変化幅検出量を示している。 本発明に係る変化幅継電装置の第1の形態(参考例)を示す構成図である。 式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 式(16)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 本発明に係る変化幅継電装置の第2の形態(参考例)を示す構成図である。 式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 式(27)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。 本発明に係る変化幅継電装置の実施の形態を示す構成図である。 式(32)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)はベクトル変化分演算部での変化幅検出量を示し、(b)はスカラー変化幅演算部での変化幅検出量を示し、(c)は変化幅演算部での変化幅検出量を示している。 式(32)について変化幅特性を説明するグラフであり、(a)は入力する電気量の振幅値を示し、(b)は変化幅検出量を示している。
符号の説明
1 実効値演算部
2 スカラー変化幅演算部
3 判定部
4 変化分演算部
5 変化分実効値演算部
6 ベクトル変化幅演算部
7 変化幅演算部

Claims (1)

  1. 電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、前記基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における瞬時値IN3と、前記基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における瞬時値IN6とを取り込んで実効値の演算を行う実効値演算部と、
    前記実効値演算部から出力する演算結果を取り込み、前記基準時点での実効値A0と、前記基準時点よりも以前の時点での実効値A1との差を演算するスカラー変化幅演算部と、
    電力系統の電圧や電流など電気量の瞬時値をサンプリングし、基準時点における瞬時値IN0と、前記基準時点から定格周波数周期の整数倍P前の時点tpにおける瞬時値IN12 との差を演算する変化分演算部と、
    前記変化分演算部から出力する演算結果について、前記基準時点での変化分B0と、前記基準時点から定格周波数の電気角90°前の時点における変化分B3と、前記基準時点から定格周波数の電気角180°前の時点における変化分B6とを取り込んで変化分での実効値を演算する変化分実効値演算部と、
    前記変化分実効値演算部から出力する演算結果を取り込み、前記基準時点における変化分実効値C0と、前記時点tp以前の時点tqにおける変化分実効値C1との差を演算するベクトル変化幅演算部と、
    前記スカラー変化幅演算部から出力する演算結果を取り込むとともに、前記ベクトル変化幅演算部から出力する演算結果を取り込み、取り込んだスカラー変化幅およびベクトル変化幅から変化幅の最大値を演算する変化幅演算部と、
    前記変化幅演算部から出力する演算結果を取り込み、取り込んだ変化幅の最大値が整定値を超えた場合に保護動作信号を出力する判定部とを備えることを特徴とする変化幅継電装置。
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