JP5120094B2 - 光コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバに取り付けられる光コネクタ及びその製造方法に関するものである。
従来、光ファイバを接続するために使用される光コネクタには、光ファイバを挿入して径方向の位置決めをするフェルールが広く用いられている。フェルールに形成されている光ファイバ挿通孔の内径は、挿入される光ファイバの外径と略同等に形成されている。そして、光ファイバを精度良く位置決めする必要性から、フェルールの材質には金属やジルコニアなどの硬度の高いものを用い、切削加工等により光ファイバ挿通孔を形成したものが用いられることが多い。
一方で、エポキシ樹脂等の樹脂材料を用いてフェルールを形成することも知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−296450号公報
金属やジルコニアなどを用いてフェルールを形成すると、材料コストが高くなる他、孔を形成する切削加工等の加工コストも高くなる。
フェルールに挿入する光ファイバの外径は数百μm程度であり、フェルールに形成する光ファイバ挿通孔の内径もそれに合わせた寸法とされる。光ファイバ挿通孔の長さは孔の内径に比べてはるかに長いものである。特許文献1のように樹脂によりフェルールを形成すると、金属やジルコニアを用いる場合より安価となるが、成型用の金型に細径で長いピンを設けることが必要となり、ピンの強度を確保することが困難となる。そのため、光ファイバ挿通孔の長さが内径の5倍程度まででないと必要な精度を得ることが難しい。
そこで、本発明の目的は、樹脂材料からなるフェルールを備え、挿入した光ファイバを精度良く位置決めすることのできる光コネクタ及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る光コネクタは、光ファイバが挿入される光ファイバ挿通孔を有するフェルールを備えた光コネクタであって、
前記フェルールは、樹脂により形成されており、前記光ファイバ挿通孔から前記フェルールの径方向外周面まで達するスリットが設けられていることを特徴とする。
本発明に係る光コネクタにおいて、前記フェルールの接続方向先端部は、前記光ファイバ挿通孔内の光ファイバの径方向への移動を規制する形状となっていることが好ましい。
本発明に係る光コネクタにおいて、前記フェルールは、当該光コネクタの筐体と一体的に形成されていることが好ましい。
本発明に係る光コネクタの製造方法は、光ファイバが挿入される光ファイバ挿通孔を有するフェルールを備えた光コネクタの製造方法であって、
前記フェルールを樹脂成型するための金型が、固定用金型と可動側金型からなり、
前記固定用金型と前記可動側金型の何れか一方に前記光ファイバ挿通孔を形成するためのピンを有するスライド部材が設けられ、
前記可動側金型に、前記光ファイバ挿通孔から前記フェルールの径方向外周面まで達するスリットを形成するためのスリット形成部材が設けられており、
前記金型を用いて前記フェルールを樹脂成型することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂により形成されたフェルールの光ファイバ挿通孔から、フェルールの径方向外周面まで達するスリットが設けられているため、その箇所は金型のスリット形成部材をフェルールの径方向外側に抜くことで形成できる。したがって、光ファイバ挿通孔を形成するための金型のピンを短くすることができ、光ファイバ挿通孔を精度良く樹脂成型することができる。
以下、本発明に係る光コネクタ及びその製造方法の実施形態の例を、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の光コネクタに係る一実施形態を示す分解斜視図であり、図2(A)〜(D)は図1の光コネクタにおける下筐体を示す平面図及び断面図、図3は図1の光コネクタにおける板バネの斜視図、図4(A)は板バネの正面図、(B)は板バネの平面図、(C)は板バネの断面図、図5は光ファイバに沿った断面図、図7(A)〜(G)は光コネクタの組み立て手順の前半を示す工程図、図8(A)〜(D)は光コネクタの組み立て手順の後半を示す工程図、図9は板バネの弾性部を拡開するための治具の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の光コネクタ10は、下筐体11と上筐体12を有しており、上筐体12を下筐体11の上部開口に被せることにより、内部空間が形成される。上筐体12及び下筐体11は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、PEI(ポリエーテルイミド)等により成型することができる。
下筐体11の前部(図1において左部分)には、光コネクタ10を接続する際に相手側(レセプタクル)に挿入するために断面が小さくなった挿入部14が設けられており、挿入部14の前端面から、光ファイバ13の先端部が挿通されるフェルール20の先端部20aが突出して設けられている。さらに、挿入部14には、フェルール20先端部20aのスリット22に連続して光ファイバ13が挿通可能なスリット14a(図5も参照)が設けられている。なお、スリット14aは、金型による成型時の型抜き用としても機能する。
また、挿入部14の後方(図1において右側)の下筐体11内部には、フェルール20に挿入された光ファイバ13を把持する光ファイバ把持部を含む板バネ30を下側から支持するリブ11gが設けられている。このリブ11gは、前壁11f側が低く、後側が高くなるように傾斜している。これにより、下筐体11内部に取り付けられた板バネ30は、前下方へ傾斜することになる。
図2に示すように、フェルール20の先端部20aには中心に光ファイバ挿通孔21(例えば、内径1.2mm)が設けられており、フェルール20の中央部及び後部には、光ファイバ挿通孔21に連続する光ファイバ13を挿通可能なスリット22が設けられている。これにより、フェルール20に長い細孔を形成する必要がなく、フェルール20の作成が容易になる。なお、フェルール20は、前述したような樹脂材料を用いて、下筐体11と一体で成型することもできる。
また、光ファイバ挿通孔21の横断面形状は円形であり全周が覆われているため、光ファイバ挿通孔21内の光ファイバ13の径方向への移動が規制される。したがって、フェルール20の先端部20aにおいて光ファイバ13の軸ずれが防がれる。また、スリット22によって開口した部分は、光コネクタ10が光源等のアダプタ側と嵌合した状態では覆われるため、通信に影響は生じない。
図2(A)〜(D)に示すように、下筐体11の内部には、各光ファイバ13を挟んで光ファイバ把持部へガイドするための把持部側光ファイバガイドである光ファイバガイド11aが設けられている。光ファイバガイド11aは断面が凹字形状であり、上部に光ファイバ13を挿入するV字形状の開口部を有している。この光ファイバガイド11aは、光ファイバ13の左右方向の位置決めを行うとともに、板バネ30の左右方向ずれ抑制ガイドの役割も果たしている。
また、光ファイバガイド11a,11aの間には、板バネ30の後端部を持ち上げた状態で支持する板バネ支持台11bが設けられている。また、下筐体11の後端部には、端部に所定長さの2本の光ファイバ13を露出させた光ファイバコードの外被部分を把持して固定するケーブル把持部11cが設けられている。また、下筐体11の前部左右には、光ファイバ13を把持する際に板バネ30を拡開するための治具40(図8参照)を挿入する貫通穴11eが設けられている。光ファイバコードを把持して固定するケーブル把持部11cが下筐体11に一体的に設けられているので、別個の把持部を設ける必要がなく、コネクタの低コスト化を図ることができる。
なお、2本の光ファイバ13を一括被覆したタイプの光ファイバコードでは、外被を付けたままのコードの状態で1本ずつの光ファイバ13に分離できないため、光ファイバ13が光コネクタ内でV字状に開いた状態となるが、光ファイバガイド11aによって左右方向の位置を規制しながら、2本の光ファイバを同時に板バネ30に向けて導入することができる。
なお、下筐体11の外側面には上筐体12係止用の突起11dが複数個設けられている。これにより、下筐体11に上筐体12を被せたときに、上筐体12が脱落しないように係止している。また、挿入部14の下側には、相手側に接続した際の脱落防止用の係止爪15が上方へ弾性変形可能に設けられている。
図3及び図4に示すように、板バネ30は、板状の基盤31と、この基盤31の左右(図4(A)において左右)両側に一体的に設けられた弾性部32,32とを備えている。基盤31には段部33が設けられていて、この段部33に沿って、基盤31と弾性部32との間に光ファイバ13を保持する光ファイバ把持部である光ファイバ保持空間30aが左右に設けられている。そして、光ファイバ保持空間30aの後方には、基盤31が後方へ一体的に延びた光ファイバガイド面31bが設けられている。
光ファイバガイド11aは、この光ファイバガイド面31bを介して、光ファイバ保持空間30aに光ファイバ13を導くように配置されている。また、段部33は、基盤31から斜め下方へ折り曲げてその後、水平に折り曲げることにより形成することができ、段部33の高さは、保持する光ファイバ13の外径よりも小さくしておく。そして、弾性部32,32が、基盤31に接近する方向、すなわち光ファイバ13を挟持する方向(図4(A)中矢印方向)に付勢されている。
これにより、光ファイバ13は弾性部32によって基盤31の水平面及び段部33に押し付けられることになり、直接光ファイバ13に接触する接触面積を大きくすることができ、保持力が増加する。また、光ファイバ13の外周が3箇所以上の接触点で保持されるため、その位置が安定する。
また、保持した光ファイバ13の最外層がプラスチックであると、光ファイバ13と基盤31及び弾性部32の接触端部でプラスチックが微小変形し、それにより基盤31及び弾性部32に対して光ファイバ13が係止されるため、保持力を強めることができる。光ファイバ13として、光ファイバ素線あるいは光ファイバ心線と呼ばれる形態のものを使用でき、例えば、外径125μmのガラスファイバの外周に外径250μmで紫外線硬化型樹脂が被覆されたものを好適に使用可能である。また、少なくともクラッドがプラスチックからなるプラスチックファイバの上に、プラスチックの被覆を施した光ファイバも使用可能である。
なお、基盤31には、左右の弾性部32,32を押し上げて弾性部32と基盤31との間の隙間を拡開するための貫通孔31a,31aが、下筐体11に設けられている貫通穴11eに対応して設けられている。したがって、基盤31の下方から貫通孔31aを貫通して治具40(図8参照)を上方へ押し上げることにより、弾性部32,32を押し上げて、光ファイバ13を挿入する空間(光ファイバ保持空間30a)を拡開することができる。
また、基盤31の後方(図4(B)において上方)には、板バネ支持部34が設けられている。板バネ支持部34は、基盤31から一端上方へ曲げ上げられ、さらに水平に後方へ延びた後、下方へ折り曲げられ、端部はV字状に上方へ折り曲げられて係止部34aが形成されている。基盤31、左右の弾性部32,32及び板バネ支持部34は、一枚の弾性体を折り曲げることによって形成されている。
図5に示すように、光コネクタ10では、光ファイバ把持部を含む板バネ30の弾性部32の下側(光ファイバ保持空間30a)に光ファイバ13を導く光ファイバガイド面31bは、フェルール20の先端部20aの底面すなわち光ファイバ挿通孔21に対して傾斜している。そして、フェルール20の先端部20aの底面の後端部の高さよりも、光ファイバ把持部の底面である基盤31の上面先端部の高さの方が上であることが望ましい。
ここで、各部を下記のように記号化して示す。(入口:光コネクタの接続方向後方側(光ファイバ導入側)、出口:光コネクタの接続方向前方側)
・フェルール20の先端部20aの入口B(すなわち挿入部14の前端面)、出口A(すなわちフェルール20の前端面であり光の入射、出射端)
・フェルール20の先端部20aへのスリット14aの入口D、出口C
・光ファイバ保持空間30aの部分の基盤31の前部の入口F、出口E
・光ファイバ保持空間30aへ光ファイバを導く光ファイバガイド面31bの入口H、出口G
・光ファイバ保持空間30aへの光ファイバガイド11aの入口I、出口H
つまり、光ファイバ導入側から、I→H→G→F→E→D→C→B→Aとする。
このとき、各部の底面の高さ位置をI>H>G=F>E>D≧C=B≧Aの関係とする。さらに、H/I傾斜角度≧G/H傾斜角度=F/E傾斜角度>D/C傾斜角度=B/A傾斜角度≧0°とする。すなわち、フェルール20の底面は貫通穴21の底面であり、この底面を基準面(水平)とすると、傾斜角度はゼロである。一方、基盤31は、板バネ支持部34の係止部34aを下筐体11の板バネ支持台11bに載せることにより後方が高くなるように傾斜している。すなわち、光ファイバ把持部である基盤31の前部及び光ファイバガイド面31bである基盤31の後部が傾斜することになる。基盤31の傾斜角度θは、1°以上10°以下が好ましく、例えば、3°程度に設定すると良い。なお、D〜E間の隙間における傾斜角度差や段差(高さ位置の差)は、光ファイバ13の許容曲げ半径を考慮して設計するもので、光ファイバ挿入性には関係せず、傾斜角度、段差を小さく設定すれば、光コネクタ10の全長を短くすることができる。
次に、光コネクタ10の製造方法について説明する。
図6に示す例は、フェルール20と下筐体11を一体に成型するものであり、固定用金型51と可動側金型52からなる金型50内に樹脂が充填された状態を示している。固定用金型51には、フェルール20及び下筐体11を成型するための型形状が形成されているとともに、フェルール20の先端部に光ファイバ挿通孔21を形成するためのピン54を有するスライド部材53が設けられている。スライド部材53は、光ファイバ挿通孔21の軸方向にスライド可能とされている。可動側金型52には、下筐体11を成型するための型形状が形成されているとともに、光ファイバ挿通孔21からフェルール20の径方向外周面まで達するスリット22を形成するための板状のスリット形成部材55が設けられている。可動側金型52は、図6に示す向きで固定用金型51に対して上下に接離可能であり、スリット形成部材55も固定用金型51とともに移動可能である。
図6(A)は、固定用金型51と可動側金型52を突き合わせて金型50を閉じた状態であり、この状態で金型50内に樹脂(PBT、PES、PEI等)が充填される。なお、ピン54の下端部とスリット形成部材55の下端部とは上下位置が揃っている。そして、金型50内の樹脂が固まったら、図6(B)に示すように可動側金型52を上方向に移動させて固定用金型51から離し、それに伴いスリット形成部材55を樹脂内から抜く。また、固定用金型51内のスライド部材53をフェルール20の前方(図中右方向)へスライドさせて、ピン54を樹脂内から抜く。これにより、フェルール20の先端部には短い光ファイバ挿通孔21が形成されるとともに、光ファイバ挿通孔21から連続しフェルール20の径方向外周面まで達するスリット22が形成される。なお、スリット22の下端部は、光ファイバ挿通孔21から軸方向に延びた位置上にある。
このように、フェルール20にスリット22を形成することによって長い光ファイバ挿通孔21を形成する必要がなくなり、フェルール20の作成が高精度かつ容易になる。なお、フェルールにスリットを設けない従来構造で樹脂成型する場合には、光ファイバ挿通孔を形成するピンが長くなり、例えば直径350μmで9.4mmの長さを要する。これに対して、本実施形態のフェルール20の場合は、ピン54を、直径350μmで1.1mmの長さのものとすることができる。光ファイバ挿通孔を形成するピンを短くできるので、金型の強度を確保して細い径の孔を形成でき、孔の中心位置のばらつきも抑えることができる。
このようにして形成したフェルール20及び下筐体11を用いて、光コネクタ10を組み立てる。
次に、光コネクタ10の組み立て手順について説明する。
図7(A)に示すような下筐体11の内部空間の先端部に、図7(B)に示すように板バネ30を取り付ける。図7(C)に示すように、板バネ30は、前端を下筐体11の前壁11fに当接させ、基盤31を一対の光ファイバガイド11a,11aの間にはめ込んでリブ11bの上に当接させ、板バネ支持部34の係止部34aを板バネ支持台11bに係止して取り付け、基盤31(図5におけるE〜H間)がリブ11bの勾配に沿って前方下向きに傾斜した状態で取り付ける。
次いで、図7(D)に示すように、下筐体11を治具40の上に載せて、板バネ30の左右の弾性部32,32を上方へ弾性変形させて、光ファイバ13の挿通路を拡開する。なお、治具40としては、図9に示すように、基台41の上で上向きに円柱42,42が立設されたものを例示することができる。円柱42の外径は、板バネ30の基盤31に設けられている貫通孔31aの内径よりも若干小さく、円柱42,42の間隔は左右の貫通孔31a,31aの間隔と等しくなっている。また、円柱42の高さは、下筐体11を基台41に載せたときに、弾性部32,32を上向きに変形させて、光ファイバ13の挿通路を確保することができる高さとなっている。このように、下筐体11を治具40に載せることにより、板バネ30の弾性部32,32は上方へ拡開することになる。
次いで、図7(E)に示すように、光ファイバ13を光ファイバガイド11aに嵌めて、光ファイバ13の幅(左右)方向位置を決め、光ファイバ13の先端を板バネ30の基盤31の後部の光ファイバガイド面31bに光ファイバ13を押しつけて撓ませた状態とする。このとき、光ファイバ13は光ファイバガイド11aによって左右方向の位置が規制されているのみで、上下方向にはフリーの状態である。そして、その撓み状態を維持しながら、光ファイバ13を光ファイバガイド面31b上に沿って前方向にスライドさせて、板バネ30における基盤31と拡開された弾性部32との間を段部33に沿って挿入する。その際、光ファイバ13に曲げ癖があっても光ファイバ13を光ファイバガイド面31bに沿わせて光ファイバ保持空間30aに導入することが容易である。さらに、光ファイバ13を前方に進ませて挿入部14のスリット14aに挿入し、フェルール20の光ファイバ挿通孔21に挿入して、光ファイバ13の端部をフェルール20の前端面から突出させる。
このとき、光ファイバガイド面31bにおける光ファイバ傾斜角度(図5中G〜H間)はフェルール20における傾斜角度(図5中C〜D間)よりも大きい(すなわち下向き)ので、光ファイバ13はフェルール20のスリット22の底面に押し付けられながら挿入される。さらに、フェルール20の先端部20aの底面の傾斜はゼロ(水平)であり、挿入部14のスリット14aの底面の傾斜角度の方が大きいので、スリット14aから挿入された光ファイバ13は先端部20aの光ファイバ挿通孔21の底面に押し付けられることになる。これにより、光ファイバ13の曲げ癖にかかわらず、スリット14aの底面に光ファイバ13が沿わされて先端部20aまでスムースに挿入される。
図7(F)に示すように、光ファイバ13の挿入が完了したら、光ファイバ13をケーブル把持部11cによって把持して固定し、図7(G)に示すように、上筐体12を下筐体11に被せて、光コネクタ10を形成する(図8(A)参照)。
次いで、図8(B)に示すように、光コネクタ10を治具40から取り外し、図8(C)に示すように、フェルール20の先端部20aから突出している光ファイバ13を、専用のファイバカッターを用いて、先端部20aの前面に合わせてカットする。そして、図8(D)に示すように、光コネクタ10が完成する。
このように、光コネクタ10によれば、光ファイバ把持部である光ファイバ保持空間30aに光ファイバ13を導く光ファイバガイド面31bをフェルール20の先端部20aの底面に対して傾斜させているため、光ファイバ挿入時には曲げ癖にかかわらず光ファイバ13は下方へ押し付けられる。このため、光コネクタ10は簡易な構成でありながら、上下方向の位置調整を行うことなく、光ファイバ13の左右方向の位置を規制するだけで光ファイバ13の挿入を行うことができ、光ファイバ13の曲がり癖の影響を受け難く、光ファイバ挿入性に優れている。
また、この構造であれば、各部の中心軸の位置管理の代わりに底面位置の寸法管理となるため、ある程度寸法管理を緩く設定することができ、安価な製造方法を選択することができるため、製造コストを低減することが可能となる。
なお、前記実施形態においては、2本の光ファイバ13を接続する光コネクタ10について説明したが、3本以上の光ファイバ13を接続する構造についても適用することができる。
また、前記実施形態においては、光ファイバガイド面31bを板バネ30に一体的に設けた場合を例示したが、光ファイバガイド面31bを板バネ30とは別部品として設けることも可能である。
本発明の光コネクタに係る一実施形態を示す分解斜視図である。 図1に示した下筐体を示す平面図及び断面図である。 図1に示した板バネの斜視図である。 図1に示した板バネを示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は断面図である。 光ファイバに沿った断面図であり、光ファイバの傾斜角度を示す説明図である。 フェルールと下筐体を樹脂成型する状態を示す断面概略図である。 光コネクタの組み立て手順の前半を示す工程図である。 光コネクタの組み立て手順の後半を示す工程図である。 板バネの弾性部を拡開するための治具の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10…光コネクタ、11a…光ファイバガイド、13…光ファイバ、20…フェルール、21…光ファイバ挿通孔、22…スリット、30…板バネ、30a…光ファイバ保持空間、31b…光ファイバガイド面、50…金型、51…固定側金型、52…可動側金型、53…スライド部材、54…ピン、55…スリット形成部材

Claims (3)

  1. 光ファイバが挿入される光ファイバ挿通孔を有するフェルールを備えた光コネクタであって、
    前記フェルールは、樹脂により形成されており、その接続方向先端部は、前記光ファイバ挿通孔内の光ファイバの径方向への移動を規制する形状となっており、その接続方向中央部から後端部にわたって、前記光ファイバ挿通孔から連続して前記フェルールの径方向外周面まで達し、光ファイバを挿通可能なスリットが設けられていることを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタであって、
    前記フェルールは、当該光コネクタの筐体と一体的に形成されていることを特徴とする光コネクタ。
  3. 光ファイバが挿入される光ファイバ挿通孔を有し、その接続方向先端部は、前記光ファイバ挿通孔内の光ファイバの径方向への移動を規制する形状となっているフェルールを備えた光コネクタの製造方法であって、
    前記フェルールを樹脂成型するための金型が、固定用金型と可動側金型からなり、
    前記固定用金型と前記可動側金型の何れか一方に前記光ファイバ挿通孔を形成するためのピンを有するスライド部材が設けられ、
    前記可動側金型に、前記フェルールの接続方向中央部から後端部にわたって、前記光ファイバ挿通孔から連続して前記フェルールの径方向外周面まで達し、光ファイバを挿通可能なスリットを形成するためのスリット形成部材が設けられており、
    前記金型を用いて前記フェルールを樹脂成型することを特徴とする光コネクタの製造方法。
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