JP5120052B2 - 電気接触子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁開閉器、電磁接触器、回路遮断器などに用いられる、電気接触子の製造方法に関する。
例えば、電磁開閉器、電磁接触器、回路遮断器などの電気接触子は、可動側接点と固定側接点とが接離して、電気回路が開閉することにより、電気的接続のON,OFF動作がなされるようになっている。これらの各接点は、所定形状をなした可動側台金及び固定側台金にそれぞれ接合されて支持されている。
従来、台金と接点とを接合させるにあたり、溶接による接合や、機械的な手段による接合などが行われていた。
機械的な手段による接合としては、例えば、かしめ方法やクラッド方法などが挙げられるが、機械的な手段による接合では、接点と台金の接合面積を十分確保しにくいので、電流容量が小さいものに限られる傾向があった。
これに対し、溶接による接合であれば、接点と台金の接合面積を十分確保できる。このため、電流容量が大きなものに対しては、溶接による接合が用いられる傾向にある。溶接方法としては、例えば、超音波溶接、抵抗加熱ろう付、抵抗スポットろう付、抵抗スポット溶接、炉中ろう付、高周波加熱ろう付などが挙げられる。これらの溶接方法のうち、比較的小型の接点(例えば、5mm角(縦5mm×横5mm)の面積)の接合では、超音波溶接、抵抗スポット溶接などが一般的に用いられている。
しかしながら、超音波溶接の場合、接点及び台金の材質の組み合わせによっては、接点と台金との接合性が変わり、接合強度のばらつきが生じてしまうことがあった。接点と台金との接合強度にばらつきが発生すると、接点の電気的開閉寿命に影響が及ぶ。
また、抵抗スポット溶接では、極めて短時間で大電流を流して接合するために接合面積が大きくなるほど接合強度がばらつき易いという問題があった。
ところで、金属部材同士を接合するための接合方法として、近年、摩擦攪拌接合という接合技術が用いられつつある。摩擦攪拌接合は、先端にピンを突設したツールを、回転させながら接合すべき部材同士の接合部に押し込み、摩擦熱で部材を加熱・軟化させつつ、ピンでツール周囲の部材を攪拌して塑性流動を生じさせて、この塑性流動を介して部材同士を接合させる方法である。
この種の摩擦攪拌接合を行うための装置として、下記特許文献1には、先端部に、軸線に沿って突出するピンを有する接合ツールと、接合ツールをその軸線まわりに回転させる回転用モータと、接合ツールをその軸線方向に移動させる移動用モータとを有し、回転用モータで接合ツールを回転させながら、移動用モータで接合ツールをその軸線方向に移動させ、重ねられた被接合物の所定の接合点に、ピンを押しつけ、摩擦熱でピン周囲の被接合物を加熱、軟化させてピンを挿入し、回転するピンで接合点付近の被接合物を攪拌し、被接合物を接合点で一体化させた後、移動用モータで接合ツールを軸線に沿って引き抜くことによって、被接合物を接合点でスポット接合する接合装置が開示されている。
特開2001−314982号公報
摩擦攪拌接合では、部材を摩擦攪拌して塑性流動させているので、塑性流動した部材が、接合面からはみ出して外観が損なわれるばかりか、部品への取り付けが困難になることがあった。また、塑性流動により両部材を接合するには、ツールの先端を両部材の接合面近傍まで挿入する必要があるので、ツール先端部による被接合物の排除される体積が増え、被接合物の幅方向への変形や厚さ方向への盛上りなどが目立ちはじめ、後工程での部品組立において本来の組立許容精度を満足しないことがあった。
更に上記接合装置では、被接合物を重ねた状態にして、ツールによる摩擦攪拌接合を行うわけであるが、被接合物が、例えば、電気接触子を構成する接点と台金のように、一方が大きなもので、他方がそれに部分的に接合するような小さなものである場合には、台金の所定位置に接点が整合するように、両者を位置合わせしつつ慎重に重ね合わせる必要があり、その作業に時間がかかるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、接点と台金との接合強度の安定性が高く、きれいな接合面を有する電気接触子を生産性よく製造できる電気接触子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の電気接触子の製造方法は、
台金の接点が当接する部分に、該接点が嵌まり込む凹部を形成し、
前記台金に沿った形状をなし、該台金を位置決め保持する保持凹部と、該保持凹部内に形成された、前記接点を嵌め込む嵌合凹部とを有する治具を用いて、該治具の前記嵌合凹部に前記接点を嵌め込んだ後、前記保持凹部に前記台金を挿入すると共に、前記台金の前記凹部に前記接点を嵌まり込ませて、前記接点及び前記台金を重ね合わせて支持し、
前記台金の前記接点とは反対側の面の前記接点に対応する位置に、所定速度で回転しかつ治具に対して進退動作する回転ツールを回転させながら押し込んで、前記回転ツールと前記台金との摩擦熱により、前記接点と前記台金との接合面を加熱して固相拡散接合又は液相拡散接合により接合させた後、
前記回転ツールを前記台金から後退させることを特徴とする。
上記発明によれば、台金の接点とは反対側の面の接点に対応する位置を、回転ツールを回転させながら押し込んで、回転ツールと台金との摩擦熱により、接点と台金との接合面を局部的に加熱して固相拡散接合又は液相拡散接合により接合させるので、台金の内部深くまで軟化又は溶融することはなく、台金の変形を最小限に抑えることができると共に、接合作業を比較的短時間で効率よく行うことができる。ここで、台金と接点との間にろう材などの融点の低い金属層を介在させない場合は、固相拡散接合により接合がなされ、該金属層を介在させる場合は、液相拡散接合により接合がなされる。
また、台金の接点が当接する部分に、接点が嵌まり込む凹部を形成することで、台金と接点とを重ね合わせる際に、接点を台金の凹部に嵌り込ませることにより位置合わせできるので、両者の位置合わせが容易になる。また、接合面の金属は、該凹部内に保持されて接点の外方にはみ出すことを防止できるので、きれいな接合面が得られ、はみ出した金属によって部品への取付けが困難になることを防止できる。更には、接点が台金の凹部に嵌まり込んだ状態で台金と接合されるので、接点と台金との接合強度の安定性を高めることができる。
本発明の電気接触子の製造方法は、(1)前記接点と前記台金との間にろう材を介在させる、(2)前記接点と前記台金の少なくとも一方の接合面にめっき層を形成する、及び(3)前記接点の接合面にAg又はAg合金板を接合させる、という手段の少なくとも1つを採用することにより、前記接点と前記台金との間に、ろう材、めっき層、Ag板及びAg合金板から選ばれた少なくとも1種のインサート金属を介在させて、前記接合作業を行うことが好ましい。この態様によれば、インサート金属を介在させることにより、接点と台金とを短時間で接合でき、かつ、接合強度の安定性が向上する。
本発明の電気接触子の製造方法は、前記凹部の内底面には、更に深い溝が部分的に形成されていることが好ましく、前記溝は、前記凹部の内底面の周縁に沿って枠状に形成されていることがより好ましい。この態様によれば、接点と台金との接合面が軟化又は溶融すると、前記溝に入り込むので、軟化又は溶融した金属が接点の外方にはみ出すことをより効果的に防止できると共に、溝に入り込んだ金属によってアンカー効果がもたらされるので、せん断強度が向上し、接点と台金の接合強度の安定性がより向上する。
本発明によれば、台金の接点が当接する部分に、接点が嵌まり込む凹部を形成しておくことにより、両者の位置合わせが容易になる。そして、台金と接点とを接合する際、接合面の金属が凹部内に保持されるので、きれいな接合面が得られ、更に、接点が台金の凹部に嵌まり込んだ状態で台金と接合されるので、接点と台金との接合強度の安定性を高めることができる。
この電気接触子の製造方法は、台金1と接点3とを接合させてなる電気接触子を製造することを目的としたものである。
図1(a),(b)に示すように、この実施形態における台金1は、略帯状に所定長さで伸びていると共に、その両側部1a,1aが中間部1bに対して外方に折り曲げられた形状をなしている。そして、図2に示すように、この台金1の両側部1a,1aの下面側には、接点3を嵌り込ませる凹部1cが形成されている。
凹部1cの深さW1は、凹部1cに嵌合配置させる接点3の厚さの10%以下が好ましく、5〜10%がより好ましい。台金1に形成された凹部1cの深さW1が上記範囲内であれば、接合面の金属のはみ出しを効率的に抑制できる。
台金1、接点3の金属材料としては、特に限定されない。例えば、台金1としては、Cu又はCu系合金等が好ましく挙げられる。また、接点3としては、下記表1に示す材料(Ag系材料、Ag-酸化系材料、W系材料、Cd系材料)などが挙げられる。
そして、この製造方法では、台金1の凹部1cに接点3を嵌まり込ませて、接点3と台金1とを重ね合わせて支持する。この実施形態では、重ね合わされた接点3及び台金1は、治具50によって保持されている。
治具50は、図1(a)に示すように、基台部51と、該基台部51に着脱可能に装着され、台金1を治具50に押え付ける押え部55とを有している。
基台部51には、台金1に沿った形状をなし、台金1を位置決め保持する保持凹部52が所定深さで形成されている。また、前記保持凹部52の両側には、接点3が嵌め込まれる嵌合凹部53,53がそれぞれ形成されている。
押え部55は、前記台金1の中間部1bの上面形状に適合した形状をなしている。そして、基台部51の嵌合凹部53に接点3を嵌め込むと共に、その上に台金1を重ね合わせて配置し、前記台金1の中間部1bの上面に押え部55を挿入配置して、図示しない固定手段で基台部51に装着することにより、台金1が浮かないように押え付けられて、台金1と接点3とを重ね合わせて支持させる。
治具50の材料としては、セラミックス又はステンレスが好ましく用いられる。これらの材料は耐熱性が高く、熱伝導度が低いので、後述する回転ツール22の先端面が、台金1上を回転する際に生じる摩擦熱が、治具50に伝熱されにくくなる。このため、摩擦熱を、台金1と接点3との接触面に効率良く伝熱させることができ、後述する台金1と接点3との接合を迅速に行うことが可能となる。
治具50によって重ね合わされた接点3及び台金1は、例えば、図3(a)に示す製造装置10にセットされて、該製造装置10によって接合される。
図3(a)を用いて製造装置10について説明する。この製造装置10は、台金1及び接点3を重ね合わせて支持する治具50が固定される固定盤12と、該固定盤12から垂設した柱部14と、該柱部14に昇降手段16を介して昇降可能に支持されたツール支持筒18と、該ツール支持筒18の下方に固定チャック20を介して固定された回転ツール22とを有している。前記ツール支持筒18の上方には、回転手段24が配置されており、その回転軸が前記回転ツール22に連結されている。したがって、回転ツール22は、昇降手段16により、治具50に対して進退可能に昇降動作すると共に、回転手段24により所定速度で回転動作するように構成されている。
回転ツール22は、例えば、図3(b)、(c)に示すものが好ましく用いることができる。
図3(b)に示す回転ツール22aは、先端に向かって次第に縮径した円柱状をなし、その先端面が平坦な円形状となっている。この回転ツール22aは、台金1の接点3に当接していない面の、接点3に対応する位置で回転することにより、台金1の上面と回転ツール22aの先端面との間に摩擦熱を生じさせつつ、台金1内に押し込まれるようになっている。
図3(c)に示す回転ツール22bは、平坦な先端面25の中央から、所定高さで突出した先端面25よりも小径の突起26を有している。この回転ツール22bは、突起26が台金1内部に埋もれて摩擦熱を発生させるようになっているので、台金1の板厚が大きい場合に特に有効である。台金1の板厚が大きいと、接合面に摩擦熱を伝熱するため回転ツールの押込量が多くなるので、台金1が塑性変形することがあるが、先端面25に突起26を設けることで、回転ツールの突起26がより深く押し込まれて接合面に伝熱されるので、台金1の塑性変形をできるだけ抑えることができる。
次に、上記製造装置10を用いた場合における、本発明の電気接触子の製造方法の第一の実施形態について説明する。
まず、接点3を、基台部51の嵌合凹部53に嵌め込む。次いで、保持凹部52に台金1を挿入配置し、接点3の上面に、凹部1cが配置されるように載置する。そして、台金1の中間部1bの上面に押え部55を嵌入して、図示しない固定手段で基台部51に押え部55を装着する。その結果、図1に示すように、台金1の凹部1cに、接点3が嵌合した状態で、接点3と台金1とが重ね合わされて支持される。
上記状態の台金1及び接点3を、製造装置10の固定盤12の所定位置に配置固定した後、回転ツール22を所定速度で回転させながら、台金1に向けて押し込んでいく。そして、回転ツール22の先端面が台金1に接触すると、回転ツール22と台金1との間に摩擦熱が生じ、更に、回転ツール22が回転しながら押し込まれていくことにより、図1(a)の矢印Hに示すように、前記摩擦熱が台金1を通って接点3と台金1との接合面に伝達されて、この接合面が加熱される。こうして台金1と接点3との接触面に高温の熱と加圧力が付与され、台金1と接点3との接合面において固相拡散接合がなされて、固相拡散接合部が生成され、この固相拡散接合部を介して、台金1と接点3とが互いに接合される。ここで、固相拡散接合とは、原子の拡散を利用して接合する拡散接合の一つで、接合面間を溶融させずに、固相状態で接合する方法である。
このように本発明では、台金1の接点3が当接する部分に、接点3が嵌まり込む凹部1cを形成したので、台金1と接点3との位置合わせが容易になる。また、回転ツール22と台金1との摩擦熱により、接点3と台金1との接合面を局部的に加熱して、接点3と台金1とを接合する。摩擦熱は、回転ツール22と台金1の接触部に局部的に発生して、その反対面側に配置された接合面に効率よく伝熱されるので、台金1の熱変形等を最小限に抑えることができ、台金1が鈍って軟化してしまうことを防止でき、接合に必要なエネルギーを低減できると共に、接合速度を高めて生産性を向上させることができる。そして、摩擦熱により加熱された接合面の金属は、接点3の外方にはみ出すことなく、台金1の凹部1c内に保持されるので、きれいな接合面が得られ、更には、接点3が台金1の凹部1cに嵌まり込んだ状態で接合されるので、接点3と台金1との接合強度の安定性をより高めることができる。
本発明の電気接触子の製造方法の第二の実施形態について、図4を用いて説明する。
この実施形態では、図4に示すように、接点3と台金1との間にインサート金属Mを介在させた状態で、台金1に回転ツール22を押し込んで接点3と台金1とを接合する。インサート金属Mを介在させることで、接点3と台金1とを比較的短時間で、効率よく接合することができる。
接点3と台金1との間にインサート金属Mを介在させる方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)接点3と台金1との間にろう材を介在させる方法
(2)接点3と台金1の少なくとも一方の接合面にめっき層を形成する方法
(3)接点3の接合面にAg又はAg合金板(以下、Ag系板と記す)を接合させる方法
これらは複数組み合わせて用いてもよい。例えば、めっき層からなるインサート金属と、ろう材からなるインサート金属とを併用する系が好ましく挙げられる。この態様によれば、ろう材の濡れ性をめっき層によって向上させることができるので、例えば、めっき層からなるインサート金属の全体に、ろう材からなるインサート金属が部分的に盛られている場合であっても、回転ツール22の摩擦熱によってろう材が溶融したとき、めっき層上をスムーズに流れて、接合面全体にろう材を行き渡らせることができるので、台金1と接点3との接合作業を迅速かつ安定して行うことができる。
上記(1)の方法において、ろう材としては、銀ろう、りん銅ろうなどを好適に用いることができる。これらのろう材は、回転ツール22の摩擦熱で容易に溶融するので、接点3と台金1とを液相拡散接合によって互いに接合させることができる。ここで、液相拡散接合とは、原子の拡散を利用して接合する拡散接合の一つで、接合すべき部材の接合面間を一時的に溶融・液化させ、液相状態で接合する方法である。
上記(2)の方法において、めっき層としては、銀系メッキ(例えば、銀メッキ)、金系メッキ(例えば、金メッキ)、錫系メッキ(例えば、錫メッキ)、ニッケル系メッキ(例えば、ニッケルメッキ、ニッケルリンメッキ)、クロム系メッキ(例えばクロムメッキ)、亜鉛系メッキ(例えば、亜鉛メッキ、亜鉛ニッケルメッキ)、はんだ系メッキ(例えば、錫銀メッキ、錫鉛メッキ)などを好適に用いることができる。なお、上記各系メッキには、各系の合金メッキも含まれる。例えば、銀系メッキであれば、銀を主成分として、その他の金属が含有された銀系合金からなるメッキを含む。これらのめっき層は、回転ツール22の摩擦熱によって、溶融しないものでも、溶融するものでもよい。摩擦熱によって溶融しないメッキ層(すなわち、融点の高いもの)を用いた場合は、固相拡散接合により接点3と台金1とを接合でき、摩擦熱によって溶融するメッキ層(すなわち、融点の低いもの)を用いた場合は、液相拡散接合により接点3と台金1とを接合できる。
上記(3)の方法において、Ag系板としては、Ag、Ag−Cdなどが挙げられる。また、上記Ag系板を接点3の接合面に接合する方法としては、従来周知の接合方法で接合することができ、例えば、クラッド接合や接着剤等によって接合できる。Ag系板は、融点が高く、回転ツール22の摩擦熱によって溶融しないので、Ag系板を介在させた場合、固相拡散接合により接合される。
本実施例においても、台金1に凹部1cを設けているので、インサート金属Mが接点の外側へはみ出すことを抑制することができる。
本発明の電気接触子の製造方法の第三の実施形態について、図5を用いて説明する。
この実施形態では、図5(a)〜(c)に示すように、台金1の凹部1cの内底面に、溝部1dが部分的に形成されている台金を用いる点で、上記第一及び第二の実施形態と相違する。
この態様によれば、台金1の接点3側の面に、凹部1cの内底面に、溝部1dを形成することにより、台金1と接点3との固相拡散接合時に、接点3側の接触面が塑性変形して、台金1の溝1dに入り込んで接合されるため、せん断方向の力に対してアンカー効果が働き、せん断強度を高めることができる。
溝部1dの形状としては、図5(a)に示すような三角溝、図5(b)に示すような四角溝、図5(c)に示すような半円溝が一例として挙げられる。
溝部1dの深さは、0.3mm以下が好ましい。また、溝部1dの幅は0.3mm以下が好ましい。溝部1dの深さや幅が0.3mmを超えると、接合面に欠陥(未接合の部分)が生じて、接合面積が低下し、接合強度が低下するおそれがある。
また、溝部1dは、凹部1cの内底面の周縁に沿って枠状に形成されていることが好ましい。枠状に形成することで、アンカー効果がより効果的に発揮できる。また、インサート金属を介在させた場合は、インサート金属が接点3の外側にはみ出やすいが、溝部1dを設けることで、接合面からの金属のはみ出しをより効果的に抑制でき、よりきれいな接合面を形成し易くなる。
本発明の電気接触子の製造方法に用いられる治具、及び、それに支持される台金と接点とを示しており、(a)は(b)のA−A矢示線における略断面説明図、(b)は平面図である。 同電気接触子の製造方法に用いられる台金の概略構成図である。 同電気接触子の製造方法に用いられる製造装置の概略構成図である。 本発明の電気接触子の製造方法の第二の実施形態の概略構成図である。 本発明の電気接触子の製造方法の第三の実施形態で用いられる台金の概略構成図である。
符号の説明
1:台金
1a:側部
1b:中間部
1c:凹部
1d:溝部
3:接点
10:製造装置
12:固定盤
14:柱部
16:昇降手段
18:ツール支持筒
20:固定チャック
22,22a,22b:回転ツール
24:回転手段
25:先端面
26:突起
50:治具
51:基台部
52:保持凹部
53:嵌合凹部

Claims (4)

  1. 台金の接点が当接する部分に、該接点が嵌まり込む凹部を形成し、
    前記台金に沿った形状をなし、該台金を位置決め保持する保持凹部と、該保持凹部内に形成された、前記接点を嵌め込む嵌合凹部とを有する治具を用いて、該治具の前記嵌合凹部に前記接点を嵌め込んだ後、前記保持凹部に前記台金を挿入すると共に、前記台金の前記凹部に前記接点を嵌まり込ませて、前記接点及び前記台金を重ね合わせて支持し、
    前記台金の前記接点とは反対側の面の前記接点に対応する位置に、所定速度で回転しかつ治具に対して進退動作する回転ツールを回転させながら押し込んで、前記回転ツールと前記台金との摩擦熱により、前記接点と前記台金との接合面を加熱して固相拡散接合又は液相拡散接合により接合させた後、
    前記回転ツールを前記台金から後退させることを特徴とする電気接触子の製造方法。
  2. (1)前記接点と前記台金との間にろう材を介在させる、(2)前記接点と前記台金の少なくとも一方の接合面にめっき層を形成する、及び(3)前記接点の接合面にAg又はAg合金板を接合させる、という手段の少なくとも1つを採用することにより、前記接点と前記台金との間に、ろう材、めっき層、Ag板及びAg合金板から選ばれた少なくとも1種のインサート金属を介在させて、前記接合作業を行う請求項1記載の電気接触子の製造方法。
  3. 前記凹部の内底面には、更に深い溝が部分的に形成されている請求項1又は2に記載の電気接触子の製造方法。
  4. 前記溝は、前記凹部の内底面の周縁に沿って枠状に形成されている請求項3記載の電気接触子の製造方法。
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