JP2001138067A - 摩擦加熱接合方法 - Google Patents
摩擦加熱接合方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被接合材の接合部での変形を小さくでき、し
かも確実な接合状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供
する。 【解決手段】 回転摩擦発熱により被接合材3、5の接
合部を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法であって、
被接合材3、5の接合部にろう供給装置10よりろう材
を供給するとともに、該ろう材を前記回転摩擦発熱によ
り溶融させて接合部をろう付する。
かも確実な接合状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供
する。 【解決手段】 回転摩擦発熱により被接合材3、5の接
合部を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法であって、
被接合材3、5の接合部にろう供給装置10よりろう材
を供給するとともに、該ろう材を前記回転摩擦発熱によ
り溶融させて接合部をろう付する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被接合材の接合部
に摩擦による熱を発生させ、この熱を利用して接合部を
加熱して接合する摩擦加熱接合方法に関する。
に摩擦による熱を発生させ、この熱を利用して接合部を
加熱して接合する摩擦加熱接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非溶融接合方法として、摩擦圧接
が知られている。図8は、このような摩擦圧接を実現す
る摩擦圧接装置の一例を示すもので、装置本体1の上方
受部1aに回転機構2を介してパイプ状の第1の被接合
材3を配置するとともに、下方向受部1bに加圧機構4
を介して板状の第1の被接合材3に対応させて第2の被
接合材5を配置し、制御装置6の指示により回転機構2
を介して第1の被接合材3を回転させながら、加圧機構
4により第2の被接合材5を第1の被接合材3との接合
面に圧接し、この間に摩擦熱を発生させることで、この
熱を利用して第1の被接合材3と第2の被接合材5の間
を接合するようにしている。
が知られている。図8は、このような摩擦圧接を実現す
る摩擦圧接装置の一例を示すもので、装置本体1の上方
受部1aに回転機構2を介してパイプ状の第1の被接合
材3を配置するとともに、下方向受部1bに加圧機構4
を介して板状の第1の被接合材3に対応させて第2の被
接合材5を配置し、制御装置6の指示により回転機構2
を介して第1の被接合材3を回転させながら、加圧機構
4により第2の被接合材5を第1の被接合材3との接合
面に圧接し、この間に摩擦熱を発生させることで、この
熱を利用して第1の被接合材3と第2の被接合材5の間
を接合するようにしている。
【0003】ところが、このような摩擦圧接装置による
と、第1の被接合材3と第2の被接合材5とが摩擦によ
り発熱し、この摩擦部近傍が軟化すると、この軟化部分
が、加圧により第1の被接合材3と第2の被接合材5の
接合密着部から外部に押し出され、部材内部の清浄な部
分どうしが密着することで、これらの間が接合されるよ
うになるため、図9(a)に示す接合前の第1の被接合
材3と第2の被接合材5は、接合後では、同図(b)の
ようにバリ7を発生した状態に大きく変形することにな
り、精度を要求される被接合材の接合には適用できない
という問題があった。
と、第1の被接合材3と第2の被接合材5とが摩擦によ
り発熱し、この摩擦部近傍が軟化すると、この軟化部分
が、加圧により第1の被接合材3と第2の被接合材5の
接合密着部から外部に押し出され、部材内部の清浄な部
分どうしが密着することで、これらの間が接合されるよ
うになるため、図9(a)に示す接合前の第1の被接合
材3と第2の被接合材5は、接合後では、同図(b)の
ようにバリ7を発生した状態に大きく変形することにな
り、精度を要求される被接合材の接合には適用できない
という問題があった。
【0004】一方、従来、摩擦圧接法にろう付を複合化
させた種々の接合方法が考えられている。
させた種々の接合方法が考えられている。
【0005】例えば、特開平5−329628号公報に
は、被接合材であるアルミニウム材間にアルミろうを介
在させ、加圧により接合面どうしを押し付け、超音波振
動を付与し、発生した摩擦熱によりろう材を溶融させて
ろう付を行なうことが開示されている。
は、被接合材であるアルミニウム材間にアルミろうを介
在させ、加圧により接合面どうしを押し付け、超音波振
動を付与し、発生した摩擦熱によりろう材を溶融させて
ろう付を行なうことが開示されている。
【0006】また、特開平5−337639号公報に
は、被接合材であるアルミニウム材間にアルミろうを介
在させ、加圧により接合面どうしを押し付け、超音波振
動を付与し摩擦熱を発生させるとともに、通電により抵
抗熱を発生させ、ろう付を行なうことが開示されてい
る。
は、被接合材であるアルミニウム材間にアルミろうを介
在させ、加圧により接合面どうしを押し付け、超音波振
動を付与し摩擦熱を発生させるとともに、通電により抵
抗熱を発生させ、ろう付を行なうことが開示されてい
る。
【0007】さらに、特開平9−53424号公報に
は、被接合面間にろう材を挿入し、振動を加え、この振
動の摩擦熱により、ろうを溶融させることが開示されて
いる。
は、被接合面間にろう材を挿入し、振動を加え、この振
動の摩擦熱により、ろうを溶融させることが開示されて
いる。
【0008】さらにまた、特開平9−263459号公
報には、セラミックスと金属の間に活性金属ろうを介在
させ、被接合面を圧接しながら回転させた際に発生する
摩擦熱によりろうを軟化させ、さらに強加圧して、ろう
の一部を排出することにより、接合を行なうことが開示
されている。
報には、セラミックスと金属の間に活性金属ろうを介在
させ、被接合面を圧接しながら回転させた際に発生する
摩擦熱によりろうを軟化させ、さらに強加圧して、ろう
の一部を排出することにより、接合を行なうことが開示
されている。
【0009】そして、特開平10−180438号公報
には、被接合材間にろう材を介在させ、加工発熱によ
り、ろう材の融点よりも低い温度に接合界面を加熱して
固相拡散接合を行なうことが開示されている。
には、被接合材間にろう材を介在させ、加工発熱によ
り、ろう材の融点よりも低い温度に接合界面を加熱して
固相拡散接合を行なうことが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平5−
329628号公報のものは、超音波振動を加熱源とし
ているので、比較的溶融温度の低いアルミニウムろうの
接合に限定されるという問題があった。
329628号公報のものは、超音波振動を加熱源とし
ているので、比較的溶融温度の低いアルミニウムろうの
接合に限定されるという問題があった。
【0011】また、特開平5−337639号公報のも
のは、超音波振動の他に、1000〜10000Aの通
電で強力な発熱を得るようにしているので、通電のため
の電源設備が必要になり、価格的に高価になってしまう
という問題があった。
のは、超音波振動の他に、1000〜10000Aの通
電で強力な発熱を得るようにしているので、通電のため
の電源設備が必要になり、価格的に高価になってしまう
という問題があった。
【0012】さらに、特開平9−53424号公報のも
のも、超音波振動で発生する摩擦熱により、ろうを溶融
させるため、溶融温度の高いものに対応できず、比較的
溶融温度の低いアルミニウムろうなどに限定されるとい
う問題があった。
のも、超音波振動で発生する摩擦熱により、ろうを溶融
させるため、溶融温度の高いものに対応できず、比較的
溶融温度の低いアルミニウムろうなどに限定されるとい
う問題があった。
【0013】さらにまた、特開平9−263459公報
のものは、被接合材の回転摩擦を利用しているものの、
摩擦発熱により活性金属ろうを高温に加熱し、適当な軟
化状態になったところで被接合材の回転を停止させ、さ
らに大きな圧力を加えて圧接させるようにしているた
め、この時の大きな圧力により接合部の変形が避けられ
ないという問題があった。
のものは、被接合材の回転摩擦を利用しているものの、
摩擦発熱により活性金属ろうを高温に加熱し、適当な軟
化状態になったところで被接合材の回転を停止させ、さ
らに大きな圧力を加えて圧接させるようにしているた
め、この時の大きな圧力により接合部の変形が避けられ
ないという問題があった。
【0014】そして、特開平10−180438公報の
ものは、加工による塑性変形時の発熱を利用しているの
で、接合後の変形が大きくなるという問題があった。
ものは、加工による塑性変形時の発熱を利用しているの
で、接合後の変形が大きくなるという問題があった。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、被接合材の接合部での変形を小さくでき、しかも確
実な接合状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供するこ
とを目的とする。
で、被接合材の接合部での変形を小さくでき、しかも確
実な接合状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、回転摩擦の発熱により被接
合材の接合部を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法に
おいて、前記被接合材の接合部にろう材を配置するとと
もに、該ろう材を前記回転摩擦発熱により溶融させて前
記接合部をろう付することを特徴としている。
め、請求項1記載の発明は、回転摩擦の発熱により被接
合材の接合部を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法に
おいて、前記被接合材の接合部にろう材を配置するとと
もに、該ろう材を前記回転摩擦発熱により溶融させて前
記接合部をろう付することを特徴としている。
【0017】このようにすれば、回転摩擦の発熱によ
り、ろうを溶融させて被接合材の接合部をろう付けした
ので、接合部に対する強加圧を必要とせず接合部での変
形を小さくできる。
り、ろうを溶融させて被接合材の接合部をろう付けした
ので、接合部に対する強加圧を必要とせず接合部での変
形を小さくできる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記被接合材の接合部を前記回転摩擦発熱
により溶融されるフラックスにより清浄した後、該被接
合材の接合部に配置されるろう材を前記回転摩擦発熱に
より溶融させて前記接合部をろう付することを特徴とし
ている。
明において、前記被接合材の接合部を前記回転摩擦発熱
により溶融されるフラックスにより清浄した後、該被接
合材の接合部に配置されるろう材を前記回転摩擦発熱に
より溶融させて前記接合部をろう付することを特徴とし
ている。
【0019】このようにすれば、フラックスの溶融によ
り、発熱部での大気を遮断し酸化を防止するとともに、
既に存在していた酸化物を還元除去して接合部を清浄し
た状態から、ろう材による接合部のろう付けを行なうこ
とができる。
り、発熱部での大気を遮断し酸化を防止するとともに、
既に存在していた酸化物を還元除去して接合部を清浄し
た状態から、ろう材による接合部のろう付けを行なうこ
とができる。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、前記被接合材の接合部を非酸化性
の雰囲気内に置くことを特徴としている。
記載の発明において、前記被接合材の接合部を非酸化性
の雰囲気内に置くことを特徴としている。
【0021】このようにすれば、非酸化雰囲気により接
合部の酸化を防止した状態で、ろう材による接合部のろ
う付けを行なうことができる。
合部の酸化を防止した状態で、ろう材による接合部のろ
う付けを行なうことができる。
【0022】請求項4記載の発明は、回転摩擦の発熱に
より被接合材の接合部を加熱して接合させる摩擦加熱接
合方法において、前記被接合材の接合部に摩擦部材を配
置し、該摩擦部材により前記接合部に摩擦発熱を発生さ
せ、該摩擦発熱によりろう材を溶融させて前記接合部を
ろう付することを特徴としている。
より被接合材の接合部を加熱して接合させる摩擦加熱接
合方法において、前記被接合材の接合部に摩擦部材を配
置し、該摩擦部材により前記接合部に摩擦発熱を発生さ
せ、該摩擦発熱によりろう材を溶融させて前記接合部を
ろう付することを特徴としている。
【0023】このようにすれば、被接合材どうしを直接
摩擦させないで加熱できるので、接合部の変形を小さく
できる。
摩擦させないで加熱できるので、接合部の変形を小さく
できる。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部にコーティングされていることを特徴と
している。
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部にコーティングされていることを特徴と
している。
【0025】このようにすれば、ろう材のコーティング
により、接合時にろう材がずれることがなく、また、ろ
う材を直接摩擦加熱できるので、ろう付けのための溶融
を容易にできる。
により、接合時にろう材がずれることがなく、また、ろ
う材を直接摩擦加熱できるので、ろう付けのための溶融
を容易にできる。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部に形成された凹部に埋設されることを特
徴としている。
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部に形成された凹部に埋設されることを特
徴としている。
【0027】このようにすれば、被接合材の接合時に、
ろう材が外部に散逸することを防止できる。
ろう材が外部に散逸することを防止できる。
【0028】請求項7記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部に形成された凸部に沿って配置されるこ
とを特徴としている。
いずれかに記載の発明において、前記ろう材は、前記被
接合材の接合部に形成された凸部に沿って配置されるこ
とを特徴としている。
【0029】このようにすれば、被接合材の接合時に、
ろう材が接合部から移動するのを防止できる。
ろう材が接合部から移動するのを防止できる。
【0030】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の
いずれかに記載の発明において、前記被接合材の接合部
を補助加熱する発熱手段を設けたことを特徴としてい
る。
いずれかに記載の発明において、前記被接合材の接合部
を補助加熱する発熱手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0031】このようにすれば、接合部を補助加熱する
ことで、接合部およびろう材の温度上昇を促進し、ま
た、回転停止後の急速な冷却による欠陥の発生を防止で
きる。
ことで、接合部およびろう材の温度上昇を促進し、ま
た、回転停止後の急速な冷却による欠陥の発生を防止で
きる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
に従い説明する。
【0033】(第1の実施の形態)図1は、本発明の摩
擦加熱接合方法が適用される摩擦加熱接合装置の概略構
成を示すもので、図8と同一部分には同符号を付してい
る。
擦加熱接合方法が適用される摩擦加熱接合装置の概略構
成を示すもので、図8と同一部分には同符号を付してい
る。
【0034】この場合、第1の被接合材3と第2の被接
合材5のそれぞれの接合面にフラックス8、9を配置
し、また、これら第1の被接合材3と第2の被接合材5
の接合部にろうを供給するためのろう供給装置10を配
置している。このろう供給装置10は、制御装置6の指
示により第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
にろう材を供給するようになっている。
合材5のそれぞれの接合面にフラックス8、9を配置
し、また、これら第1の被接合材3と第2の被接合材5
の接合部にろうを供給するためのろう供給装置10を配
置している。このろう供給装置10は、制御装置6の指
示により第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
にろう材を供給するようになっている。
【0035】このように構成された摩擦加熱接合装置で
は、まず、制御装置6の指示により回転機構2を介して
第1の被接合材3を毎分3000回転程度で回転させ、
この状態から、加圧機構4により第2の被接合材5を上
昇し、第1の被接合材3の接合面に1500kgf程度
で加圧をかけて接触させる。
は、まず、制御装置6の指示により回転機構2を介して
第1の被接合材3を毎分3000回転程度で回転させ、
この状態から、加圧機構4により第2の被接合材5を上
昇し、第1の被接合材3の接合面に1500kgf程度
で加圧をかけて接触させる。
【0036】このまま回転加圧を続けると、第1の被接
合材3と第2の被接合材5の接合部近傍の温度が摩擦発
熱により上昇する。そして、接合部近傍の温度が約60
0℃に達するとフラックス8、9が溶融し、第1の被接
合材3と第2の被接合材5のそれぞれの接合部が覆われ
る。これにより、第1の被接合材3と第2の被接合材5
のそれぞれの接合部では、酸化が防止されるとともに、
酸化物が還元除去される。この状態を図2(a)に示し
ている。 その後、第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
近傍の温度がさらに上昇し、約700℃に達した時点
で、制御装置6の指示によりろう供給装置10より第1
の被接合材3と第2の被接合材5の接合部にろう材を供
給する。すると、供給されたろう材は直ちに溶融され、
第1の被接合材3と第2の被接合材5の接触部および接
触部の周囲にぬれて、これらの間をろう付する。
合材3と第2の被接合材5の接合部近傍の温度が摩擦発
熱により上昇する。そして、接合部近傍の温度が約60
0℃に達するとフラックス8、9が溶融し、第1の被接
合材3と第2の被接合材5のそれぞれの接合部が覆われ
る。これにより、第1の被接合材3と第2の被接合材5
のそれぞれの接合部では、酸化が防止されるとともに、
酸化物が還元除去される。この状態を図2(a)に示し
ている。 その後、第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
近傍の温度がさらに上昇し、約700℃に達した時点
で、制御装置6の指示によりろう供給装置10より第1
の被接合材3と第2の被接合材5の接合部にろう材を供
給する。すると、供給されたろう材は直ちに溶融され、
第1の被接合材3と第2の被接合材5の接触部および接
触部の周囲にぬれて、これらの間をろう付する。
【0037】この状態で、第2の被接合材5の回転を停
止して接合を完了する。この接合完了時の状態を図2
(b)に示している。ここで、符号11は、ろう付け部
分を示している。
止して接合を完了する。この接合完了時の状態を図2
(b)に示している。ここで、符号11は、ろう付け部
分を示している。
【0038】従って、このようにすれば、摩擦により被
接合材3、5の接合部が発熱し加熱されるが、この接合
部ではフラックス8、9が溶融されるので、大気を遮断
し接合部の酸化を防止できるとともに、素材に既に存在
していた酸化物を還元除去して接合部を清浄にすること
ができる。また、この清浄化された接合部には、ろう供
給装置10よりろう材が供給され、さらにろう材が溶融
する温度まで加熱され、この溶融されたろう材によりろ
う付けされるようになるので、従来の摩擦圧接のよう
に、発熱して軟化した部分を外部に排出するための強加
圧を行なう方法と比べて接合部の変形を小さくすること
ができるとともに、確実な接合状態を得ることができ
る。
接合材3、5の接合部が発熱し加熱されるが、この接合
部ではフラックス8、9が溶融されるので、大気を遮断
し接合部の酸化を防止できるとともに、素材に既に存在
していた酸化物を還元除去して接合部を清浄にすること
ができる。また、この清浄化された接合部には、ろう供
給装置10よりろう材が供給され、さらにろう材が溶融
する温度まで加熱され、この溶融されたろう材によりろ
う付けされるようになるので、従来の摩擦圧接のよう
に、発熱して軟化した部分を外部に排出するための強加
圧を行なう方法と比べて接合部の変形を小さくすること
ができるとともに、確実な接合状態を得ることができ
る。
【0039】ちなみに、外径20mmのSUSパイプと
銅パイプとの接合において、従来の摩擦圧接方法では、
寄り代(長さの縮み量)が8mmあったのに対し、本発
明の方法によれば3mmにできた。
銅パイプとの接合において、従来の摩擦圧接方法では、
寄り代(長さの縮み量)が8mmあったのに対し、本発
明の方法によれば3mmにできた。
【0040】なお、この第1の実施の形態では、パイプ
状の第1の被接合材3を回転させる場合を述べたが、第
1の被接合材3を固定して、板状の第2の被接合材5を
回転しても、同様の効果が得られる。
状の第1の被接合材3を回転させる場合を述べたが、第
1の被接合材3を固定して、板状の第2の被接合材5を
回転しても、同様の効果が得られる。
【0041】(第2の実施の形態)次に、図3は、本発
明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図8と
同一部分には、同符号を付している。
明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図8と
同一部分には、同符号を付している。
【0042】この場合、第1の被接合材3の接合部近傍
にリングろう12を巻き付けている。また、装置本体1
は、真空容器13内に収容されている。この真空容器1
3には、真空ポンプ14およびガス供給装置15が設け
られている。
にリングろう12を巻き付けている。また、装置本体1
は、真空容器13内に収容されている。この真空容器1
3には、真空ポンプ14およびガス供給装置15が設け
られている。
【0043】真空ポンプ14は、第1の被接合材3と第
2の被接合材5の接合部を非酸化雰囲気にするため真空
容器13内の空気を排出するものである。また、ガス供
給装置15も、真空容器13内に所定のガスを供給して
非酸化性の雰囲気(窒素、アルゴンなどの不活性雰囲
気、あるいは水素還元雰囲気)を得られるようにしてい
る。
2の被接合材5の接合部を非酸化雰囲気にするため真空
容器13内の空気を排出するものである。また、ガス供
給装置15も、真空容器13内に所定のガスを供給して
非酸化性の雰囲気(窒素、アルゴンなどの不活性雰囲
気、あるいは水素還元雰囲気)を得られるようにしてい
る。
【0044】このように構成において、第1の被接合材
3と第2の被接合材5の接合部は、真空容器13内の空
気を真空ポンプ14により排出することで、非酸化性の
真空雰囲気に置かれる。この非酸化雰囲気は、ガス供給
装置15による窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気、あ
るいは水素還元雰囲気としてもよい。
3と第2の被接合材5の接合部は、真空容器13内の空
気を真空ポンプ14により排出することで、非酸化性の
真空雰囲気に置かれる。この非酸化雰囲気は、ガス供給
装置15による窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気、あ
るいは水素還元雰囲気としてもよい。
【0045】この状態から、上述したと同様にして回転
させた第1の被接合材3に、第2の被接合材5を接触・
加圧させると、摩擦発熱し、これら第1の被接合材3と
第2の被接合材5の接合部が加熱されるが、この場合、
これら第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
は、非酸化性雰囲気中に置かれているために酸化は防止
され、また、回転摩擦により摩擦面の酸化物が機械的に
除去される。
させた第1の被接合材3に、第2の被接合材5を接触・
加圧させると、摩擦発熱し、これら第1の被接合材3と
第2の被接合材5の接合部が加熱されるが、この場合、
これら第1の被接合材3と第2の被接合材5の接合部
は、非酸化性雰囲気中に置かれているために酸化は防止
され、また、回転摩擦により摩擦面の酸化物が機械的に
除去される。
【0046】その後、さらに第1の被接合材3と第2の
被接合材5の接合部の発熱が進みろうの溶融温度に達す
ると、リングろう12が溶融し、第1の被接合材3と第
2の被接合材5とがろう付される。そして、ここで、回
転を停止し接合が完了する。
被接合材5の接合部の発熱が進みろうの溶融温度に達す
ると、リングろう12が溶融し、第1の被接合材3と第
2の被接合材5とがろう付される。そして、ここで、回
転を停止し接合が完了する。
【0047】従って、このようにすれば、非酸化性の雰
囲気中で第1の被接合材3と第2の被接合材5との接合
が行なわれるので、第1の実施の形態で述べたフラック
スなどを使用する必要がなく、フラックスによる接合材
の汚れを防止できるとともに、接合後のフラックス除去
工程が不要になる。
囲気中で第1の被接合材3と第2の被接合材5との接合
が行なわれるので、第1の実施の形態で述べたフラック
スなどを使用する必要がなく、フラックスによる接合材
の汚れを防止できるとともに、接合後のフラックス除去
工程が不要になる。
【0048】なお、この第2の実施の形態では、パイプ
状の第1の被接合材3を回転させる場合を述べたが、第
1の被接合材3を固定して、板状の第2の被接合材5を
回転しても、同様の作用と効果が得られる。
状の第1の被接合材3を回転させる場合を述べたが、第
1の被接合材3を固定して、板状の第2の被接合材5を
回転しても、同様の作用と効果が得られる。
【0049】(第3の実施の形態)次に、図4は、本発
明の第3の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
明の第3の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
【0050】この場合、SUSパイプ製の第1の被接合
材21の先端部を銅板製の第2の被接合材22の穴部2
2aに挿入し、これら第1の被接合材21の先端部と第
2の被接合材22の穴部22a内周面との間を接合部2
3としている。また、第1の被接合材21の先端部の接
合部23近傍には、リングろう24が配置されている。
材21の先端部を銅板製の第2の被接合材22の穴部2
2aに挿入し、これら第1の被接合材21の先端部と第
2の被接合材22の穴部22a内周面との間を接合部2
3としている。また、第1の被接合材21の先端部の接
合部23近傍には、リングろう24が配置されている。
【0051】そして、第1の被接合材21先端の中空部
に、高温でも軟化しにくい高融点金属であるタングステ
ン製の摩擦棒25を挿入し、この摩擦棒25を図示しな
い回転機構により回転させながら加圧機構により第1の
被接合材21先端の中空部内周面21aに接触・加圧さ
せるようにしている。
に、高温でも軟化しにくい高融点金属であるタングステ
ン製の摩擦棒25を挿入し、この摩擦棒25を図示しな
い回転機構により回転させながら加圧機構により第1の
被接合材21先端の中空部内周面21aに接触・加圧さ
せるようにしている。
【0052】このように構成において、まず、第1の被
接合材21の先端部を第2の被接合材22の穴部22a
に挿入し、これら先端部と穴部22a内周面との間を密
着させて接合部23とする。この状態で、第1の被接合
材21先端の中空部に摩擦棒25を挿入し、この摩擦棒
25を回転させながら、第1の被接合材21の中空部内
周面21aに接触・加圧させることで、接合部23近傍
を発熱させる。
接合材21の先端部を第2の被接合材22の穴部22a
に挿入し、これら先端部と穴部22a内周面との間を密
着させて接合部23とする。この状態で、第1の被接合
材21先端の中空部に摩擦棒25を挿入し、この摩擦棒
25を回転させながら、第1の被接合材21の中空部内
周面21aに接触・加圧させることで、接合部23近傍
を発熱させる。
【0053】そして、熱伝導により、第2の被接合材2
2を含む接合部23近傍がろう付温度以上に加熱される
と、リングろう24が溶融して接合部23に流入し、ろ
う付される。
2を含む接合部23近傍がろう付温度以上に加熱される
と、リングろう24が溶融して接合部23に流入し、ろ
う付される。
【0054】従って、このようにすれば、第1の被接合
材21と第2の被接合材22どうしを直接摩擦させない
で加熱できるので、接合部23の変形を小さくできる。
また、摩擦棒25として、高温で変形しにくい高融点金
属を用いているので、ドリルの刃のように、摩擦棒25
を何度も使用することができ、経済的にも有利である。
材21と第2の被接合材22どうしを直接摩擦させない
で加熱できるので、接合部23の変形を小さくできる。
また、摩擦棒25として、高温で変形しにくい高融点金
属を用いているので、ドリルの刃のように、摩擦棒25
を何度も使用することができ、経済的にも有利である。
【0055】なお、この実施の形態では、摩擦棒25を
回転加圧する方法を説明したが、第2の被接合材22と
摩擦棒25を静止させておき、第1の被接合材21を回
転・加圧してもよい。この場合は、第1の被接合材21
先端の中空部内周面21aに加えて、接合部23も摩擦
発熱するので、接合部23での温度上昇が速やかに行わ
れる。また、この本実施の形態では、パイプ状の第1の
被接合材21と板状の第2の被接合材22との接合につ
いて説明したが、この組合わせに限られるものではな
く、パイプ、板、棒など他の形状の組合わせにおいて
も、同様の効果が得られる。
回転加圧する方法を説明したが、第2の被接合材22と
摩擦棒25を静止させておき、第1の被接合材21を回
転・加圧してもよい。この場合は、第1の被接合材21
先端の中空部内周面21aに加えて、接合部23も摩擦
発熱するので、接合部23での温度上昇が速やかに行わ
れる。また、この本実施の形態では、パイプ状の第1の
被接合材21と板状の第2の被接合材22との接合につ
いて説明したが、この組合わせに限られるものではな
く、パイプ、板、棒など他の形状の組合わせにおいて
も、同様の効果が得られる。
【0056】(第4の実施の形態)次に、図5は、本発
明の第4の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
明の第4の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
【0057】この場合、SUS角パイプ製の第1の被接
合材31とSUS板製の第2の被接合材32のそれぞれ
の接合面31a、32aに予め溶射によりろう材33が
コーティングされている。また、第1の被接合材31
は、図示しない回転機構により回転されながら、加圧機
構により第2の被接合材32に接触・加圧されるように
なっている。この場合、第1の被接合材31の回転は、
停止位置を制御可能にしている。
合材31とSUS板製の第2の被接合材32のそれぞれ
の接合面31a、32aに予め溶射によりろう材33が
コーティングされている。また、第1の被接合材31
は、図示しない回転機構により回転されながら、加圧機
構により第2の被接合材32に接触・加圧されるように
なっている。この場合、第1の被接合材31の回転は、
停止位置を制御可能にしている。
【0058】このような構成において、第1の被接合材
31を回転運動させながら、その接合面31aを第2の
被接合材32の接合面32aに接触・加圧させ、これら
接合面31a、32aに摩擦熱を発生させる。この場
合、第1の被接合材31と第2の被接合材32のそれぞ
れの接合面31a、32aには、ろう材33がコーティ
ングされており、接合面31a、32aでの発熱が、ろ
う付け温度以上になると、ろう材33が溶融されるの
で、この状態で、第1の被接合材31による加圧を続け
たまま、回転運動を停止させると、接合面31a、32
aの間は、ろう付けにより接合される。
31を回転運動させながら、その接合面31aを第2の
被接合材32の接合面32aに接触・加圧させ、これら
接合面31a、32aに摩擦熱を発生させる。この場
合、第1の被接合材31と第2の被接合材32のそれぞ
れの接合面31a、32aには、ろう材33がコーティ
ングされており、接合面31a、32aでの発熱が、ろ
う付け温度以上になると、ろう材33が溶融されるの
で、この状態で、第1の被接合材31による加圧を続け
たまま、回転運動を停止させると、接合面31a、32
aの間は、ろう付けにより接合される。
【0059】従って、このようにすれば、第1の被接合
材31と第2の被接合材32が回転対称形状でない場合
でも、第1の被接合材31の回転運動による摩擦熱によ
り、第1の被接合材31を第2の被接合材32の所望す
る位置にろう付することができる。また、予めそれぞれ
の接合面31a、32aにろう材33を強固にコーティ
ングしておくので、接合時にろう材33がずれることが
なく、しかも、ろう材33を直接摩擦加熱できるので、
ろう付けのための溶融を容易にできる。
材31と第2の被接合材32が回転対称形状でない場合
でも、第1の被接合材31の回転運動による摩擦熱によ
り、第1の被接合材31を第2の被接合材32の所望す
る位置にろう付することができる。また、予めそれぞれ
の接合面31a、32aにろう材33を強固にコーティ
ングしておくので、接合時にろう材33がずれることが
なく、しかも、ろう材33を直接摩擦加熱できるので、
ろう付けのための溶融を容易にできる。
【0060】なお、この実施の形態では、ろう材33を
第1の被接合材31と第2の被接合材32のそれぞれの
接合面31a、32aにコーティングする方法を説明し
たが、どちらか一方へのコーティングでも、同様の効果
が得られる。
第1の被接合材31と第2の被接合材32のそれぞれの
接合面31a、32aにコーティングする方法を説明し
たが、どちらか一方へのコーティングでも、同様の効果
が得られる。
【0061】(第5の実施の形態)次に、図6は、本発
明の第5の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
明の第5の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
【0062】この場合、SUS製の第1の被接合材41
と銅製の第2の被接合材42のそれぞれの接合面41a
と42aのうち、第1の被接合材41の接合面41aに
沿って凹部43を形成し、この凹部43に沿ってリング
ろう44を埋設している。
と銅製の第2の被接合材42のそれぞれの接合面41a
と42aのうち、第1の被接合材41の接合面41aに
沿って凹部43を形成し、この凹部43に沿ってリング
ろう44を埋設している。
【0063】また、第1の被接合材41は、図示しない
回転機構により回転されながら、加圧機構により第2の
被接合材42に接触・加圧されるようになっている。
回転機構により回転されながら、加圧機構により第2の
被接合材42に接触・加圧されるようになっている。
【0064】このような構成において、第1の被接合材
41を回転させながら、その接合面41aを第2の被接
合材42の接合面42aに接触・加圧させ、これら接合
面41a、42aに摩擦熱を発生させる。この場合、第
2の被接合材42は銅製で軟質なためSUS製の第1の
被接合材41の接合面41aで摩擦されながら凹部43
中に食込んでいく。そして、凹部43中に銅製の第2の
被接合材42が充填され、さらに摩擦熱によりリングろ
う44が溶融された状態から、第1の被接合材41の回
転を停止させれば、第1の被接合材41のSUS部分と
第2の被接合材42の銅部分とがろう付される。
41を回転させながら、その接合面41aを第2の被接
合材42の接合面42aに接触・加圧させ、これら接合
面41a、42aに摩擦熱を発生させる。この場合、第
2の被接合材42は銅製で軟質なためSUS製の第1の
被接合材41の接合面41aで摩擦されながら凹部43
中に食込んでいく。そして、凹部43中に銅製の第2の
被接合材42が充填され、さらに摩擦熱によりリングろ
う44が溶融された状態から、第1の被接合材41の回
転を停止させれば、第1の被接合材41のSUS部分と
第2の被接合材42の銅部分とがろう付される。
【0065】従って、このようにすれば、第1の被接合
材41の接合面41aの凹部43にろう材44を埋設す
るようにしたので、第1の被接合材41の回転にも、ろ
う材44が外部に散逸することを防止でき、確実なろう
付けが得られる。
材41の接合面41aの凹部43にろう材44を埋設す
るようにしたので、第1の被接合材41の回転にも、ろ
う材44が外部に散逸することを防止でき、確実なろう
付けが得られる。
【0066】なお、ろう材44を挿入する凹部43は、
接合面41aに沿って形成されるリング状に限らず、第
1の被接合材41の回転軸に沿った縦穴として、この縦
穴にろう材44を埋設するようにしても、同様の効果が
得られる。
接合面41aに沿って形成されるリング状に限らず、第
1の被接合材41の回転軸に沿った縦穴として、この縦
穴にろう材44を埋設するようにしても、同様の効果が
得られる。
【0067】(第6の実施の形態)次に、図7は、本発
明の第6の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
明の第6の実施の形態の要部の概略構成を示すものであ
る。
【0068】この場合、第1の被接合材51と第2の被
接合材52のそれぞれの接合面51a、52aを対向さ
せて配置し、このうちの第1の被接合材51の先端部周
面に沿って凸部51bを形成し、この凸部51bの接合
面51a側の側面に沿ってリングろう53を配置してい
る。また、第1の被接合材51は、図示しない回転機構
により回転されながら、加圧機構により第2の被接合材
52に接触・加圧されるようになっている。
接合材52のそれぞれの接合面51a、52aを対向さ
せて配置し、このうちの第1の被接合材51の先端部周
面に沿って凸部51bを形成し、この凸部51bの接合
面51a側の側面に沿ってリングろう53を配置してい
る。また、第1の被接合材51は、図示しない回転機構
により回転されながら、加圧機構により第2の被接合材
52に接触・加圧されるようになっている。
【0069】このような構成において、第1の被接合材
51を回転させながら、その接合面51aを第2の被接
合材52の接合面52aに接触・加圧させ、これら接合
面51a、52aに摩擦熱を発生させる。すると、第1
の被接合材51の先端部周面の凸部51bに沿って配置
されたリングろう53が溶融し、第1の被接合材51の
接合面51aと第2の被接合材52の接合面52aは接
合される。この場合、第1の被接合材51が回転、加圧
する際に、リングろう53は凸部51bに支えられるた
め、接合部から移動することがなく、確実なろう付けが
行なわれる。
51を回転させながら、その接合面51aを第2の被接
合材52の接合面52aに接触・加圧させ、これら接合
面51a、52aに摩擦熱を発生させる。すると、第1
の被接合材51の先端部周面の凸部51bに沿って配置
されたリングろう53が溶融し、第1の被接合材51の
接合面51aと第2の被接合材52の接合面52aは接
合される。この場合、第1の被接合材51が回転、加圧
する際に、リングろう53は凸部51bに支えられるた
め、接合部から移動することがなく、確実なろう付けが
行なわれる。
【0070】なお、上述した実施の形態では、熱源とし
て回転摩擦による発熱のみを利用する場合を述べたが、
例えば、図7に示すように第1の被接合材51に発熱コ
イル54を配置して、第1の被接合材51の回転摩擦に
よる発熱に加えて、発熱コイル54により第1の被接合
材51と第2の被接合材52の接合面51a、52aを
補助加熱できるようにしてもよい。なお、この考えは、
上述した第1乃至第5の実施の形態にも適用できる。
て回転摩擦による発熱のみを利用する場合を述べたが、
例えば、図7に示すように第1の被接合材51に発熱コ
イル54を配置して、第1の被接合材51の回転摩擦に
よる発熱に加えて、発熱コイル54により第1の被接合
材51と第2の被接合材52の接合面51a、52aを
補助加熱できるようにしてもよい。なお、この考えは、
上述した第1乃至第5の実施の形態にも適用できる。
【0071】このようにすれば、回転摩擦の開始以前、
同時、あるいは終了後に、発熱コイル54による加熱を
開始することで、接合面51a、52aを補助加熱する
ことができるので、接合部およびろう材の温度上昇を促
進することができる。また、第1の被接合材51の回転
停止後の急速な冷却も防止でき、欠陥発生を回避でき
る。
同時、あるいは終了後に、発熱コイル54による加熱を
開始することで、接合面51a、52aを補助加熱する
ことができるので、接合部およびろう材の温度上昇を促
進することができる。また、第1の被接合材51の回転
停止後の急速な冷却も防止でき、欠陥発生を回避でき
る。
【0072】なお、上述した第1乃至第6の実施の形態
における被接合材としては、銅、ステンレス鋼を始め、
その他の金属や合金の組合わせが可能であり、また、ろ
う材には、銀ろうを始め、りん銅ろう、アルミニウム合
金ろう、ニッケルろう、パラジウムろう、金ろう、銅ろ
うなどの中から、母材に適したものを選択して使用可能
である。
における被接合材としては、銅、ステンレス鋼を始め、
その他の金属や合金の組合わせが可能であり、また、ろ
う材には、銀ろうを始め、りん銅ろう、アルミニウム合
金ろう、ニッケルろう、パラジウムろう、金ろう、銅ろ
うなどの中から、母材に適したものを選択して使用可能
である。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、被接
合材の接合部での変形を小さくでき、しかも確実な接合
状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供できる。
合材の接合部での変形を小さくでき、しかも確実な接合
状態が得られる摩擦加熱接合方法を提供できる。
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施形態の接合状態を示す模式図。
【図3】本発明の第2の実施形態の概略構成を示す図。
【図4】本発明の第3の実施形態の要部の概略構成を示
す図。
す図。
【図5】本発明の第4の実施形態の要部の概略構成を示
す図。
す図。
【図6】本発明の第5の実施形態の要部の概略構成を示
す図。
す図。
【図7】本発明の第6の実施形態の要部の概略構成を示
す図。
す図。
【図8】従来の摩擦圧接装置の一例の概略構成を示す
図。
図。
【図9】従来の摩擦圧接における接合状態を示す模式
図。
図。
1…装置本体 1a…上方受部 1b…下方向受部 2…回転機構 3…第1の被接合材 4…加圧機構 5…第2の被接合材 6…制御装置 7…バリ 8.9…フラックス 10…ろう供給装置 11…ろう付け部分 12…リングろう 13…真空容器 14…真空ポンプ 15…ガス供給装置 21…第1の被接合材 21a…中空部内周面 22…第2の被接合材 22a…穴部 23…接合部 24…リングろう 25…摩擦棒 31…第1の被接合材 31a.32a…接合面 32…第2の被接合材 33…ろう材 41…第1の被接合材 41a.42a…接合面 42…第2の被接合材 43…凹部 44…ろう材 51…第1の被接合材 51a.52a…接合面 51b…凸部 52…第2の被接合材 53…リングろう
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 20/24 B23K 20/24 (72)発明者 澁谷 純市 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4E067 AA03 AA07 AB06 AD07 BG00 DB02 DC06
Claims (8)
- 【請求項1】 回転摩擦の発熱により被接合材の接合部
を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法において、 前記被接合材の接合部にろう材を配置するとともに、該
ろう材を前記回転摩擦発熱により溶融させて前記接合部
をろう付することを特徴とする摩擦加熱接合方法。 - 【請求項2】 前記被接合材の接合部を前記回転摩擦発
熱により溶融されるフラックスにより清浄した後、該被
接合材の接合部に配置されるろう材を前記回転摩擦発熱
により溶融させて前記接合部をろう付することを特徴と
する請求項1記載の摩擦加熱接合方法。 - 【請求項3】 前記被接合材の接合部を非酸化性の雰囲
気内に置くことを特徴とする請求項1または2記載の摩
擦加熱接合方法。 - 【請求項4】 回転摩擦の発熱により被接合材の接合部
を加熱して接合させる摩擦加熱接合方法において、 前記被接合材の接合部に摩擦部材を配置し、該摩擦部材
により前記接合部に摩擦発熱を発生させ、該摩擦発熱に
よりろう材を溶融させて前記接合部をろう付することを
特徴とする摩擦加熱接合方法。 - 【請求項5】 前記ろう材は、前記被接合材の接合部に
コーティングされていることを特徴とする請求項1乃至
4のいずれかに記載の摩擦加熱接合方法。 - 【請求項6】 前記ろう材は、前記被接合材の接合部に
形成された凹部に埋設されることを特徴とする請求項1
乃至4のいずれかに記載の摩擦加熱接合方法。 - 【請求項7】 前記ろう材は、前記被接合材の接合部に
形成された凸部に沿って配置されることを特徴とする請
求項1乃至4のいずれかに記載の摩擦加熱接合方法。 - 【請求項8】 前記被接合材の接合部を補助加熱する発
熱手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至7記載の
摩擦加熱接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32425999A JP2001138067A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 摩擦加熱接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32425999A JP2001138067A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 摩擦加熱接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001138067A true JP2001138067A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18163818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32425999A Pending JP2001138067A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 摩擦加熱接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001138067A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003039183A (ja) * | 2001-07-25 | 2003-02-12 | Hitachi Ltd | 摩擦攪拌接合方法及び接合体 |
JP2014111278A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-06-19 | Toshiba Corp | 欠陥補修装置及び欠陥補修方法 |
JP2020051788A (ja) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | 安立計器株式会社 | 温度校正器及びその製造方法 |
CN111098018A (zh) * | 2020-02-11 | 2020-05-05 | 重庆理工大学 | 一种基于高频辅助的异种金属半固态摩擦钎焊方法 |
-
1999
- 1999-11-15 JP JP32425999A patent/JP2001138067A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003039183A (ja) * | 2001-07-25 | 2003-02-12 | Hitachi Ltd | 摩擦攪拌接合方法及び接合体 |
JP2014111278A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-06-19 | Toshiba Corp | 欠陥補修装置及び欠陥補修方法 |
JP2020051788A (ja) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | 安立計器株式会社 | 温度校正器及びその製造方法 |
JP7216989B2 (ja) | 2018-09-25 | 2023-02-02 | 安立計器株式会社 | 温度校正器及びその製造方法 |
CN111098018A (zh) * | 2020-02-11 | 2020-05-05 | 重庆理工大学 | 一种基于高频辅助的异种金属半固态摩擦钎焊方法 |
CN111098018B (zh) * | 2020-02-11 | 2021-07-23 | 重庆理工大学 | 一种基于高频辅助的异种金属半固态摩擦钎焊方法 |
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