JP5119985B2 - コーティング装置の洗浄状態確認方法及び洗浄状態確認装置 - Google Patents

コーティング装置の洗浄状態確認方法及び洗浄状態確認装置 Download PDF

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Description

本願発明は、洗浄液に含まれるコーティング剤の濃度を分析する方法及びこの濃度分析方法をコーティング装置に実施した洗浄液の濃度分析装置に関するものである。
例えば、電子基板に実装された電子回路や回路素子を防湿するため、実装後の電子基板はコーティング装置によりアクリル系、ポリオレフィン系あるいはポリウレタン系等の樹脂製コーティング剤を塗布されている。実際には、電子基板に応じて例えばアクリル系樹脂を塗布したり、ポリオレフィン系樹脂を塗布するなど、2種類以上のコーティング剤を切り換えながら1台のコーティング装置によって塗布する方法が採られる。このため、アクリル系樹脂を使用した後、ポリオレフィン系樹脂に切り換えて塗布する場合、2種類のコーティング剤が混合しないようにコーティング装置の洗浄が行なわれる。
しかし、1台のコーティング装置においてコーティング剤を切り換える場合、これまで使用したコーティング剤が洗浄によって問題ない程度に除去されたか否かを知る必要があるが、現状では適切な判断方法が見出されていない。
従来、溶液中の試料の分析方法として、例えば特許文献1に開示されるような分光分析方法が知られている。特許文献1の発明では、フッ素系樹脂の薄膜上にピンホールを形成し、このピンホール形成部位に溶液を滴下させて溶媒を蒸発させ、ピンホールを中心にして試料を凝縮させる。即ち、試料のみを固形化させ、この試料に赤外線を照射して、その反射スペクトルを基にして吸光状態を検出し、有機物の分析を行なうものである。
特開平5−99813号公報
特許文献1の方法は、溶液に赤外線を照射すると溶媒による吸光状態も検出することになるため、分析が必要な試料でのみ検出できるように溶液中の試料の固形化が必要となるものである。しかし、試料の固形化には長い時間が必要となり、早期の分析ができないという問題がある。また、溶媒を蒸発させるための手段が必要となり、装置が複雑なものとならざるを得ない。
特許文献1の方法を前記した電子基板のコーティング装置に利用した場合には、さらに次のような問題が生じる。
(1)分析対象となる洗浄液中のコーティング剤を固形化するために長い時間を取っていてはコーティング剤の切り換えに手間取るため、効率が非常に悪く実用的でない。
(2)コーティング装置の洗浄は1種類のコーティング剤を除去するために複数回行なわれ、その都度、洗浄液中のコーティング剤の濃度を分析しなければならない。従って、特許文献1の方法を利用することは難しい。
(3)コーティング剤として使用する樹脂は吸光しないという問題があり、特許文献1のような吸光による濃度分析には工夫が必要である。
本願発明の目的は、コーティング装置の洗浄済液を利用して洗浄状態を確認することができる洗浄状態確認方法及び洗浄状態確認装置を提供することにある。
請求項1に記載の本願発明は、紫外線吸収剤を含有する異なる種類の樹脂製コーティング剤を切り換えて使用するコーティング装置の洗浄状態確認方法において、前記コーティング装置は、切り換える前の樹脂製コーティング剤を洗浄して除去されるものであり、前記コーティング装置の洗浄済液に発光体から投射される光を透過し、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯での前記紫外線吸収剤による吸光量のみを示す吸光度を測定し、測定した吸光度に基づき、前記切り換える前の樹脂性コーティング剤の除去状態である洗浄状態を表示することを特徴とする。
請求項1記載の本願発明によれば、洗浄済液を液体のまま分析用の試料として用いることができるので、試料作成のための時間を取ることなく洗浄状態を確認することができる。また、特定の固定波長帯を使用するのみであるため、簡単な方法で効果を得ることができる。
請求項2に記載の本願発明は、前記特定の固定波長帯での吸光度の測定は、溶剤のみを含有した洗浄液を透過させた光の受光量と、前記洗浄済液を透過させた光の受光量との差に基づいて測定することを特徴とするため、溶剤による吸光の影響を除外することができるため、紫外線吸収剤による吸光度のみで濃度分析を行なうことができる。
請求項3に記載の本願発明は、前記発光体は300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯の光を発光するレーザー光源であることを特徴とするため、発光体が特定の固定波長帯であるため、検出器を単純な受光装置で構成することができ、簡単な装置で実施することができる。
請求項4に記載の本願発明は、前記紫外線吸収剤は蛍光染料であることを特徴とするため、コーティング剤が基板に適切に塗布されたか否かを検査するためにコーティング剤に含有されている蛍光染料を紫外線吸収剤として利用できる。
請求項5に記載の本願発明は、前記溶剤はトルエンを使用し、前記コーティング剤はアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びポリウレタン系樹脂のいずれか1種類を選択して使用することを特徴とするため、既存のコーティング装置に簡単に実施することができる。
請求項6に記載の本願発明は、前記洗浄状態は、前記測定された吸光度を基に演算された洗浄済液に含まれるコーティング剤の濃度で表したことを特徴とするため、洗浄済液中のコーティング剤の含有量を数値で確認することができる。
請求項7に記載の本願発明は、前記洗浄状態は、前記測定された吸光度で表したことを特徴とするため、コーティング剤の含有状態を示す洗浄済液の濃度を代用値で簡単に確認することができる。
請求項8に記載の本願発明は、前記測定した吸光度に基づく洗浄状態を予め設定したしきい値と比較し、比較結果を表示することを特徴とするため、判定結果の表示によりコーティング装置の洗浄完了の確認が容易となる。
請求項9に記載の本願発明は、異なる種類の各コーティング剤の吸光度を予め測定して記憶させ、前記測定した吸光度を対応するコーティング剤の吸光度と比較し、測定した吸光度が一定の差を有する時洗浄完了と判定し、判定結果を表示することを特徴とするため、判定結果の表示によりコーティング装置の洗浄完了の確認が容易となる。
請求項10に記載の本願発明は、紫外線吸収剤を含有する異なる種類の樹脂製コーティング剤を切り換えて基板に塗布するコーティング装置の洗浄状態確認装置において、前記コーティング装置に溶剤を含む洗浄液を供給して、切り換える前の樹脂製コーティング剤を洗浄して除去する洗浄機と前記コーティング装置から取り出した前記コーティング剤を含む洗浄済液を収容する分析用試料容器と、前記分析用試料容器に光を投射する発光体と、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯の光を受光する検出器と、前記検出器の受光量に基づき前記分析用試料容器を透過した前記特定の固定波長帯での前記紫外線吸収剤による吸光量のみを示す吸光度を測定する判断手段と、前記切り換える前の樹脂製コーティング剤の除去状態に基づく洗浄状態の判断結果の表示手段とを備えたことを特徴とするため、基板用のコーティング装置において、コーティング剤の洗浄状態を簡単に確認することができ、コーティング剤の切り換えを効率良く行なうことができる。
請求項11に記載の本願発明は、前記分析用試料容器を透過した光の受光量との差を取るために溶剤のみを含有した洗浄液を収容する比較用試料容器を備えたことを特徴とするため、溶剤の影響を考慮することなくコーティング剤の濃度分析を行なうことができる。
請求項12に記載の本願発明は、前記コーティング装置の洗浄済液取り出し部を前記分析用試料容器に連結し、前記洗浄済液を前記分析用試料容器に一端貯溜した後排出することを特徴とするため、コーティング装置の洗浄中に洗浄液を常時監視することができるため、コーティング剤の種類の切り換えをより効率良く行なうことができる。
本願発明は、コーティング装置の洗浄状態を簡単に確認することができるとともにコーティング装置に簡単に実施することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1の原理図に基づき、洗浄済液の洗浄状態確認方法とコーティング装置との関係を説明する。コーティング装置1は電子回路や回路素子を実装した電子基板にコーティング剤を塗布し、電子基板に防湿効果を与えるものである。コーティング剤としては、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びポリウレタン系樹脂の中から当該電子基板に最適な樹脂、例えばアクリル系樹脂を選択し、使用する。また、アクリル系樹脂に少量の蛍光染料を混入してコーティング剤としている。他のコーティング剤を選択した場合でも同様に少量の蛍光染料が混入される。蛍光染料は電子基板にコーティング剤が正確に塗布されているか否かを例えばブラックライトにより検査するために使用されている。
異なる種類の電子基板では、最適なコーティング剤として例えばポリオレフィン系樹脂を選択する場合がある。コーティング剤の種類が変更されると、コーティング装置1からこれまで使用したアクリル系樹脂を抜き取り、さらにコーティング装置1内の洗浄が行なわれる。コーティング装置1の洗浄は溶剤としてトルエンを使用した洗浄液を洗浄機2から供給することにより行なわれる。
コーティング装置1の洗浄状態確認装置は次のように構成される。発光体としてのレーザー光源3はコーティング装置1の洗浄済液を収容する分析用試料容器4にレーザー光を照射する。分析用試料容器4は石英管セルで構成されている。レーザー光源3は特定の固定波長帯の紫外線を発光することができるレーザー装置で構成されている。分析用試料容器4はコーティング装置1の洗浄済液取出し口12と連結されており、洗浄済液が分析用試料容器4を介して図示しない洗浄済液収容部へ排出されている。従って、分析用試料容器4は常時新しい洗浄済液で一定の液量が貯溜されるように構成されている。また、洗浄済液には溶剤であるトルエンとトルエンに混入したコーティング剤、例えば前記したアクリル系樹脂及び蛍光染料が含有されている。
レーザー光は分析用試料容器4を透過するが、その過程で分析用試料容器4内に存在する物質により吸光される現象が生じる。この吸光現象は、アクリル系樹脂を含め樹脂製コーティング剤では生じないため、他の物質であるトルエン及び蛍光染料により生じる。従って、検出器5はレーザー光源3の投射光量よりも吸光によって減少した光量のレーザー光を受光する。
一方、レーザー光源3と分析用試料容器4との間には、レーザー光の進路に可動式ミラー6が配設され、可動式ミラー6と平行に45度傾斜した固定式ミラー7が配設されている。可動式ミラー6が仮想線位置へ45度回動されると、投射されたレーザー光の進路は仮想線で示すように、横方向に90度変更され、固定式ミラー7においてさらに下方向へ90度変更される。固定式ミラー7で進路を変更されたレーザー光はトルエンのみを含有した洗浄液、即ちコーティング装置1を洗浄する前の洗浄液を収容する比較用試料容器8を透過する。比較用試料容器8と直列に配設された検出器9は、比較用試料容器8内のトルエンの吸光により減少した光量のレーザー光が受光される。なお、比較用試料容器8に収容する洗浄液は液量が減らない限り入れ替えあるいは補給する必要は無く、分析用試料容器4内の洗浄済液と同量に維持できるように管理すればよい。
各検出器5、9はそれぞれが接続された判断手段としてのコンピュータ10にレーザー光の受光信号を送信する。コンピュータ10は吸光度の測定のために、検出器5の受光量と検出器9の受光量との差に基づいて分析用試料容器4に収容された洗浄済液の吸光度を公知の方法で演算する。従って、演算された吸光度は洗浄液中のトルエンによる吸光量が除去され、蛍光染料による吸光量のみを示す値を得ることができる。コンピュータ10はさらに吸光度を基にして洗浄済液に含まれるアクリル系樹脂の濃度を演算し、その結果を表示器11に表示することができる。なお、分析用試料容器4内の洗浄済液は常時新しいもので満たされているため、レーザー光を連続的あるいは適宜時間間隔で間欠的に投射して濃度分析を行ない、洗浄済液の濃度をリアルタイムで検査確認することが可能である。また、比較用試料容器8を透過したレーザー光の受光量は収容された洗浄液の入れ替えあるいは補充等の作業を行なわない限り、1回目の検査データをコンピュータ10に記憶させておき、以後は記憶データを利用すれば効率的である。
図2は、上記した洗浄状態確認装置を用いて、100倍に希釈されたアクリル系樹脂を含む洗浄済液Aとポリオレフィン系樹脂を含む洗浄済液Bに200〜500ナノメートル(nm)の波長領域の紫外線を含む光を投射した場合の吸光度を測定したものである。いずれの場合も300ナノメートル(nm)以下の波長領域ではトルエンCとともに比較的高い吸光度を示しており、トルエンCと洗浄済液A及びBに含まれる蛍光染料との間の吸光度の区別が付き難い状態である。しかし、300ナノメートル(nm)以上の波長領域になると、両者の間に明確な区別を生じることが明らかになった。即ち、ほとんど吸光しない状態に近づくトルエンCに対し、特に300〜420ナノメートル(nm)の波長領域において洗浄済液A及びBは共に比較的高い吸光状態を示し、両者の区別を明確に行なえることを発見した。
図3は、アクリル系樹脂を含む洗浄済液Aを例にして、コーティング装置1の洗浄状態に応じて希釈された洗浄済液の吸光度を測定したものである。図3に表示したAは100倍に希釈された洗浄済液、A1は1000倍に希釈された洗浄済液、A2は10000倍に希釈された洗浄済液である。洗浄済液A〜A2はどのように希釈されていても図2の状態と同様に300ナノメートル(nm)以下の波長領域では比較的高い吸光度を示し、トルエンCとの区別ができない状態である。これに対し、特に300〜420ナノメートル(nm)の波長領域においては、洗浄済液A〜A2はいずれもトルエンCよりも比較的高い吸光度を示し、しかも、洗浄済液の希釈に応じて吸光度が明確に減少していくことが明らかになった。
但し、図2及び図3におけるトルエン以外の吸光度は、前記したように樹脂製コーティング剤が紫外線を吸光しないので、洗浄済液中に含まれる蛍光染料によるものである。従って、蛍光染料による吸光度の変化と洗浄済液中に含まれるコーティング剤の濃度との間に因果関係があるか否かを検証する必要がある。
そこで、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域の中で吸光度が最も高く検出される376ナノメートル(nm)の固定波長帯を用いて洗浄済液の吸光度と濃度との関係を検証した。図4は洗浄済液Aにおける吸光度とアクリル系樹脂の濃度との関係を測定した結果である。図4から明らかなように、洗浄済液Aの吸光度の上昇に応じて濃度も上昇し、両者は明確に比例していることが検証された。また、洗浄済液Bにおける吸光度とポリオレフィン系樹脂の濃度との関係を測定した結果を図5に示したが、洗浄済液Aの場合と同様に両者の比例関係が検証された。
以上の試験結果及び検証結果から、蛍光染料等の紫外線吸収剤を利用し、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯を用いるだけで洗浄済液の吸光度の変化を測定することができる点及びこの吸光度から洗浄済液におけるコーティング剤の濃度を分析できる点が明らかになった。
図1の原理図に基づき、コーティング装置1において実施した洗浄済液による洗浄状態確認方法を以下に具体的に説明する。コーティング剤の使用をアクリル系樹脂からポリオレフィン系樹脂に切り換える場合、コーティング装置1から使用中のアクリル系樹脂を抜き取り、洗浄機2から洗浄液を供給してコーティング装置1の洗浄を行なう。コーティング装置1の洗浄済液は洗浄済液取り出し口12から分析用試料容器4に連続して流され、分析用試料容器4に一旦貯留された後、洗浄済液の収容部へ排出される。
洗浄状態確認装置のレーザー光源3は300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる選択された特定の固定波長帯である376ナノメートル(nm)のレーザー光が発光できるように設定されている。洗浄済液の検査に先立ち、可動式ミラー6が仮想線位置へ回動され、レーザー光源3から投射されたレーザー光が可動式ミラー6及び固定式ミラー7を介して予め未使用の洗浄液を収容した比較用試料容器8を透過する。比較用試料容器8を透過したレーザー光は検出器9によって受光され、その受光信号がコンピュータ10に入力される。コンピュータ10は検出器9の受光信号に基づく受光量を記憶する。
次に、可動式ミラー6が実線位置に復帰され、レーザー光源3のレーザー光は直進して洗浄済液を収容する分析用試料容器4を透過する。検出器5は分析用試料容器4を透過したレーザー光を受光し、その受光信号をコンピュータ10へ入力する。コンピュータ10は検出器5の受光信号による受光量と記憶している検出器9の受光量との差に基づきアクリル系樹脂を含む洗浄済液の吸光度を演算する。この吸光度は図3に示した波長帯376ナノメートル(nm)における洗浄済液Aの吸光度に該当する。
コーティング装置1の洗浄の進行に従い、検出器5は連続的あるいは間欠的にレーザー光を受光し、コンピュータ10は吸光度を演算する。この結果が図3の波長帯376ナノメートル(nm)において代表的に表示した洗浄済液A1、A2の吸光度に該当する。コーティング装置1の洗浄に伴う吸光度の減少方向への変化は、図4において検証されているように、洗浄済液におけるアクリル系樹脂の濃度の減少を表している。従って、コンピュータ10は洗浄済液の濃度の分析結果として、演算された濃度の数値データあるいは図形データを表示器11に表示する。なお、濃度のデータは洗浄済液に混入しているアクリル系樹脂の量を表示しているが、割合等で表示するようにしても構わない。
作業者は表示器11のデータを確認しながら洗浄を進め、濃度が一定水準以下になった時点でアクリル系樹脂が問題無い程度に除去されたものと判断し、洗浄作業を停止する。続いて、作業者はコーティング装置1に他の種類のコーティング剤であるポリオレフィン系樹脂を供給し、新しい種類の電子基板の塗布作業を行なうことができる。
本願発明は、前記した実施形態の構成に限定されるものではなく本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)図2及び図3のデータから明らかなように、トルエンとの吸光度の差を明確にできる波長領域は300〜420ナノメートル(nm)であるが、吸光度の差がより明確に現れる波長領域は350〜400ナノメートル(nm)であり、この波長領域に含まれる特定の固定波長帯を選択することが好ましい。
(2)紫外線吸収剤は蛍光染料に限らず、他の物質を利用しても構わない。
(3)発光体はレーザー光源のように特定の固定波長帯を発光できる光源に限らず、蛍光灯やブラックライト等の広い波長領域の光を発光する他の光源を使用することができる。この実施形態では、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯、例えば376ナノメートル(nm)の固定波長帯のみを取り込んで受光できるように、検出器5及び9にスリット等の固定波長帯選択手段を設けて実施すればよい。
(4)溶剤は波長領域300〜420ナノメートル(nm)における吸光度が紫外線吸収剤の吸光度よりも低いものであれば何を使用しても良く、例えばトルエン以外にアセトンあるいはエタノール等の公知の溶剤を使用することが可能である。
(5)コーティング装置1の洗浄済液取り出し口12を洗浄状態確認装置の分析用試料容器4に直結する必要は無く、洗浄済液は洗浄済液の収容部へ直接排出するように構成し、洗浄毎に試料用の洗浄済液のみ取り出して分析用試料容器4に収容しても良い。
(6) 表示器11へ表示するデータは洗浄済液の濃度に限らず吸光度で表示することもできる。吸光度で表示する場合は、しきい値を設定し、判断する。なお、しきい値は濃度表示の場合に設定しても構わない。また、しきい値は試験的に把握したもので零を含むものである。これらのしきい値は表示器11に表示されるデータ中にマーキングされるよう形で表示できるようにすれば、作業者が間違いなく確認でき、効果的である。
(7)検出器5及び9の受光信号に基づく判断手段は、コンピュータ10に限らず、オペアンプを用いた論理回路により構成し、吸光度の測定及び洗浄完了状態の判定を行なうことができる。
(8)第1の実施形態の洗浄状態確認装置における比較用試料容器8及び検出器9を無くし、分析用試料容器4の洗浄済液のみで濃度分析を行なうことも可能である。この実施形態の場合はトルエン及び蛍光染料による吸光度及び濃度が演算されることになるが、図2および図3に示したように、波長領域300〜420ナノメートル(nm)におけるトルエンの吸光度はほぼ零に近い状態にまで減少されるため、しきい値を設定することにより十分実施することが可能である。
(9)第1の実施形態において、可動式ミラー6及び固定式ミラー7を無くし、分析用試料容器4及び比較用試料容器8のそれぞれに同一強度の光を発光する発光体を設けて実施することができる。
コーティング装置に設けた洗浄状態確認装置の原理図である。 2種類の洗浄済液の吸光度を示すグラフである。 1種類の洗浄済液の希釈による吸光度の変化を示すグラフである。 アクリル系樹脂を含む洗浄済液の濃度と吸光度の関係を示すグラフである。 ポリオレフィン系樹脂を含む洗浄済液の濃度と吸光度の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 コーティング装置
2 洗浄機
3 レーザー光源
4 分析用試料容器
5、9 検出器
6 可動式ミラー
7 固定式ミラー
8 比較用試料容器
10 コンピュータ
11 表示器
12 洗浄済液取り出し口
A 100倍に希釈されたアクリル系樹脂を含む洗浄済液
A1 1000倍に希釈されたアクリル系樹脂を含む洗浄済液
A2 10000倍に希釈されたアクリル系樹脂を含む洗浄済液
C トルエン

Claims (12)

  1. 紫外線吸収剤を含有する異なる種類の樹脂製コーティング剤を切り換えて使用するコーティング装置の洗浄状態確認方法において、
    前記コーティング装置は、切り換える前の樹脂製コーティング剤を洗浄して除去されるものであり、
    前記コーティング装置の洗浄済液に発光体から投射される光を透過し、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯での前記紫外線吸収剤による吸光量のみを示す吸光度を測定し、測定した吸光度に基づき、前記切り換える前の樹脂性コーティング剤の除去状態である洗浄状態を表示することを特徴とするコーティング装置の洗浄状態
    確認方法。
  2. 前記特定の固定波長帯での吸光度の測定は、溶剤のみを含有した洗浄液を透過させた光の受光量と、前記洗浄済液を透過させた光の受光量との差に基づいて測定することを特徴とする請求項1に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  3. 前記発光体は300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯の光を発光するレーザー光源であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  4. 前記紫外線吸収剤は蛍光染料であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  5. 前記溶剤はトルエンを使用し、前記コーティング剤はアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びポリウレタン系樹脂のいずれか1種類を選択して使用することを特徴する請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載コーティング装置の洗浄状態確認方法。
  6. 前記洗浄状態は、前記測定された吸光度を基に演算された洗浄済液に含まれるコーティング剤の濃度で表したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  7. 前記洗浄状態は、前記測定された吸光度で表したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  8. 前記測定した吸光度に基づく洗浄状態を予め設定したしきい値と比較し、比較結果を表示することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  9. 異なる種類の各コーティング剤の吸光度を予め測定して記憶させ、前記測定した吸光度を対応するコーティング剤の吸光度と比較し、測定した吸光度が一定の差を有する時洗浄完了と判定し、判定結果を表示することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のコーティング装置の洗浄状態確認方法。
  10. 紫外線吸収剤を含有する異なる種類の樹脂製コーティング剤を切り換えて基板に塗布するコーティング装置の洗浄状態確認装置において、
    前記コーティング装置に溶剤を含む洗浄液を供給して、切り換える前の樹脂製コーティング剤を洗浄して除去する洗浄機と、前記コーティング装置から取り出した前記コーティング剤を含む洗浄済液を収容する分析用試料容器と、前記分析用試料容器に光を投射する発光体と、300〜420ナノメートル(nm)の波長領域に含まれる特定の固定波長帯の光を受光する検出器と、前記検出器の受光量に基づき前記分析用試料容器を透過した前記特定の固定波長帯での前記紫外線吸収剤による吸光量のみを示す吸光度を測定する判断手段と、前記切り換える前の樹脂製コーティング剤の除去状態に基づく洗浄状態の判断結果の表示手段とを備えたことを特徴とするコーティング装置の洗浄状態確認装置。
  11. 前記分析用試料容器を透過した光の受光量との差を取るために溶剤のみを含有した洗浄整液を収容する比較用試料容器を備えたことを特徴とする請求項10に記載のコーティング装置の洗浄状態確認装置。
  12. 前記コーティング装置の洗浄済液取り出し部を前記分析用試料容器に連結し、前記洗浄済液を前記分析用試料容器に一端貯溜した後排出することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のコーティング装置の洗浄状態確認装置。
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