JP5119964B2 - 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents

電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 Download PDF

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本発明は、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器に関するものである。
例えば、電子ペーパーの画像表示部を構成するものとして、粒子の電気泳動を利用した電気泳動ディスプレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。電気泳動ディスプレイは、優れた可搬性および省電力性を有していて、電子ペーパーの画像表示部として、特に適している。
特許文献1には、電気泳動ディスプレイの画素を構成する電気泳動表示装置が開示されている。この電気泳動表示装置は、セルを備えていて、このセル内には、透明絶縁性液体、正に帯電した白色の電気泳動粒子(以下、単に「白色粒子」という)および負に帯電した黒色の電気泳動粒子(以下、単に「黒色粒子」という)が封入されている。また、セルの一方の側には透明電極が設置され、他方の側には着色板が設置されている。さらに、着色板上には、第1電極および第2電極が設けられている(特許文献1の図3参照)。
このような電気泳動表示装置は、透明電極と、第1および第2電極との間に電圧を印加したり、第1電極と第2電極との間に電圧を印加したりすることにより、白色粒子と黒色粒子とをそれぞれ透明絶縁性液体中で泳動させ、これにより、白色粒子と黒色粒子とを所望の部位に偏在させることによって、所望の色を表示する。
ここで、特許文献1の電気泳動表示装置では、第1電極と第2電極とに電圧を印加した場合には、例えば、第1電極付近に黒色粒子が偏在し、第2電極付近に白色粒子が偏在する。
このとき、透明電極を介してセル内を視認すると、白色粒子の集合体および黒色粒子の集合体の総面積よりも着色板の面積の方が大きいため、着色板の色が支配的に見えるこことなる。しかし、透明電極と着色板との間には、白色粒子と黒色粒子とが偏在しているため、白色粒子と黒色粒子とが影響して、着色板の色純度が低下し、着色板本来の色を表示することが困難となる。
特開2005−31345号公報
本発明の目的は、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電気泳動表示シートは、互いに色の異なる少なくとも2種の粒子を分散させた分散媒が充填された充填部と、
前記充填部の一方側に設けられ、前記充填部内を視認可能な一対の電極片を有する第1電極と、
前記充填部の他方側に設けられた第2電極とを有し、
前記少なくとも2種の粒子は、負に帯電する第1粒子および第2粒子を含んでおり、
前記第1粒子は、前記第2粒子より電気泳動移動度が大きく、かつ、前記第2粒子より電荷密度が小さくなっており、
前記第1電極を正、前記第2電極を負とする電圧を印加することにより、前記第1粒子と前記第2粒子を前記第1電極側に偏在させるに際し、前記電気泳動移動度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第1電極側に位置する第1状態と、該第1状態から、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような電圧を印加することにより、前記電荷密度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第2電極側に位置する第2状態とを取り得ることができ、前記第1状態または前記第2状態のいずれかの状態を選択することにより、前記第1電極を介して視認する前記充填部内の色を変更するよう構成されていることを特徴とする。
これにより、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示シートを提供することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記一対の電極片にそれぞれ正の電圧を印加して、前記一対の電極片の電位の高低を交互に切り替えるよう構成されていることが好ましい。
これにより、第1粒子および第2粒子を第1電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、第1状態から第2状態への切り換えを円滑に行うことができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記少なくとも2種の粒子に加えて、正に帯電する第3粒子を含んでおり、
前記第1電極を負、前記第2電極を正とする電圧を印加することにより、前記第3粒子が前記第1電極側、前記第1粒子および前記第2粒子が前記第2電極側に偏在する第3状態を取り得ることができ、前記第1状態、前記第2状態および前記第3状態のうちからいずれかの状態を選択することにより、前記色の変更を行うことが好ましい。
これにより、3種の粒子の色をそれぞれ鮮明に表示することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような前記電圧を印加する際、前記第2電極に、前記第3粒子を前記第2電極側に偏在させるような電圧を印加することが好ましい。
これにより、第3粒子を第2電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、色表示特性が向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記一対の電極片のうちの一方に印加する電圧をV1とし、他方に印加する電圧をV2とし、前記第2電極に印加する電圧をV3としたとき、V3は、V1、V2>V3なる関係を満たしていることが好ましい。
これにより、より確実に第3粒子を第2電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、色表示特性がより向上する。
本発明の電気泳動表示シートは、互いに色の異なる少なくとも2種の粒子を分散させた分散媒が充填された充填部と、
前記充填部の一方側に設けられ、前記充填部内を視認可能な一対の電極片を有する第1電極と、
前記充填部の他方側に設けられた第2電極とを有し、
前記少なくとも2種の粒子は、正に帯電する第1粒子および第2粒子を含んでおり、
前記第1粒子は、前記第2粒子より電気泳動移動度が大きく、かつ、前記第2粒子より電荷密度が小さくなっており、
前記第1電極を負、前記第2電極を正とする電圧を印加することにより、前記第1粒子と前記第2粒子を前記第1電極側に偏在させるに際し、前記電気泳動移動度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第1電極側に位置する第1状態と、該第1状態から、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような電圧を印加することにより、前記電荷密度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第2電極側に位置する第2状態とを取り得ることができ、前記第1状態または前記第2状態のいずれかの状態を選択することにより、前記第1電極を介して視認する前記充填部内の色を変更するよう構成されていることを特徴とする。
これにより、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示シートを提供することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記一対の電極片にそれぞれ負の電圧を印加して、前記一対の電極片の電位の高低を交互に切り替えるよう構成されていることが好ましい。
これにより、第1粒子および第2粒子を第1電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、第1状態から第2状態への切り換えを円滑に行うことができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記少なくとも2種の粒子に加えて、負に帯電する第3粒子を含んでおり、
前記第1電極を正、前記第2電極を負とする電圧を印加することにより、前記第3粒子が前記第1電極側、前記第1粒子および前記第2粒子が前記第2電極側に偏在する第3状態を取り得ることができ、前記第1状態、前記第2状態および前記第3状態のうちからいずれかの状態を選択することにより、前記色の変更を行うことが好ましい。
これにより、3種の粒子の色をそれぞれ鮮明に表示することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような前記電圧を印加する際、前記第2電極に、前記第3粒子を前記第2電極側に偏在させるような電圧を印加することが好ましい。
これにより、第3粒子を第2電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、色表示特性が向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記一対の電極片のうちの一方に印加する電圧をV1とし、他方に印加する電圧をV2とし、前記第2電極に印加する電圧をV3としたとき、V3は、V1、V2<V3なる関係を満たしていることが好ましい。
これにより、より確実に第3粒子を第2電極付近に位置させたままで、第1粒子と第2粒子の位置関係を逆転することができる。よって、色表示特性がより向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1粒子および前記第3粒子のうちの一方は、黒色の粒子、他方は、白色の粒子であることが好ましい。
これにより、白黒表示が可能となり、視認性、特にコントラストが向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1粒子は、黒色の粒子であり、前記第3粒子は、白色の粒子であることが好ましい。
これにより、白黒表示が可能となり、視認性、特にコントラストが向上する。また、優れた白色表示特性を発揮することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第2粒子は、有彩色の粒子であることが好ましい。
これにより、カラー表示が可能となり、電気泳動表示装置の汎用性が高まる。
本発明の電気泳動表示装置は、本発明の電気泳動表示シートと、前記充填部の他方の側に設けられた基板とを備えることを特徴とする。
これにより、優れた表示特性を発揮することのできる電気泳動表示装置を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、優れた表示特性を発揮することのできる電子機器を提供することができる。
以下、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<電気泳動表示装置>
≪第1実施形態≫
まず、本発明の電気泳動表示シートを適用した電気泳動表示装置(本発明の電気泳動表示装置)の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態を示す模式的縦断面図、図2は、図1に示す電気泳動表示装置の駆動波形の一例を示す図、図3〜図6は、それぞれ、電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1、図3〜図6中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
図1に示す電気泳動表示装置1は、回路基板(バックプレーン)9と、回路基板9の上面に接合された電気泳動表示シート2とで構成されている。以下、各部の構成について順次説明する。
回路基板9は、平板状の基部91と、基部91に設けられた、例えばTFT等のスイッチング素子を含む回路(図示せず)とを有している。
一方、電気泳動表示シート2は、上面に複数の凹部31が規則的に形成された基体3と、基体3の上面に設けられ、凹部31の上部開口を塞ぐように設けられた蓋部4とを有している。基体3と蓋部4とは、液密的に接合されている。
凹部31の内壁と蓋部4とで形成された液密空間内には、3種の粒子A〜Cが含有された分散媒5が充填されている。以下、この液密空間を「充填部6」と言う。
蓋部4の上面には、各凹部31に対応するように、複数の上部電極(第1電極)7が設けられている。このような上部電極7は、互いに離間配置された一対の電極片71、72で構成されている。
一方、基体3の下面には、各凹部31に対応するように、複数の下部電極(第2電極)8が設けられている。すなわち、上部電極7と下部電極8とが、充填部6を介して対向配置されている。
本実施形態の電気泳動表示装置1は、各充填部6がそれぞれ一画素を構成しているものであり、各画素は、互いに同様の構成であるため、以下では、1つの画素(以下「画素P」と言う)について代表して説明し、その他の画素については、その説明を省略する。
基体3は、絶縁性と、分散媒5の不透過性とを有している。このような基体3の構成材料としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂等の各種樹脂材料や、シリカ、アルミナ、チタニア等の各種セラミックス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
蓋部4は、実質的に無色透明であり、充填部6の外部から充填部6内を視認するための視認部としての機能を有している(以下、蓋部4を「視認部4」とも言う)。なお、蓋部4としては、充填部6の外部から充填部6内を視認することができれば、無色透明でなくてもよく、着色されていてもよい。
このような蓋部4は、絶縁性と、分散媒5の不透過性とを有している。このような蓋部4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン66)、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
なお、蓋部4の上面と基体3の下面の離間距離、すなわち、上部電極7と下部電極8の離間距離は、特に限定されないが、10〜500μm程度であるのが好ましく、20〜100μm程度であるのがより好ましい。
次に、上部電極7および下部電極8について説明する。
前述したように、上部電極7は、一対の電極片71、72からなる。このような電極片71、72は、互いにほぼ同じ形状をなしていて、さらに、電気泳動表示装置1を図1中の上側から見たとき、凹部31の上部開口のほぼ全域を覆うように設けられている。このような構成とすれば、後述するように、視認部4の全域を粒子A〜Cのいずれかで覆うことができるため、色表示特性が向上する。
電極片71、72は、それぞれ、実質的に無色透明である。これにより、上部電極7および視認部4を介して、電気泳動表示装置1の外部から充填部6内を視認することができる。なお、電極片71、72としては、電気泳動表示装置1の外部から充填部6内を視認することができれば、無色透明でなくてもよく、着色されていてもよい。
このような電極片71、72の構成材料としては、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、アルミニウムまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリピロール、またはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレンオキシド等のマトリックス樹脂中に、NaCl、LiClO、KCl、LiBr、LiNO、LiSCN等のイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム錫酸化物(ITO)、フッ素ドープした錫酸化物(FTO)、錫酸化物(SnO)、インジウム酸化物(IO)等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
下部電極8は、凹部31の底面311の全域にわたるように設けられている。なお、下部電極8としては、本実施形態のように、凹部31の底面311の全域にわたるように設けられていなくてもよく、例えば、底面311の中央部にのみ設けられていてもよいし、底面311の中央部を除くようにして設けられていてもよい。
一方、下部電極8は、不透明であってもよく透明であってもよい。
下部電極8の構成材料としては、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、前述した電極片71、72の構成材料と同様の材料を用いることができる。
このような下部電極8は、回路基板9上に形成された前記回路に電気的に接続されている。電気泳動表示装置1は、当該回路に含まれるTFT(スイッチング素子)により、下部電極8への電圧印加のON/OFFを制御するよう構成されている。
電気泳動表示装置1は、図示しない電圧印加手段により、電極片71、72、下部電極8に対して、それぞれ独立して電圧を印加し得るよう構成されている。また、電気泳動表示装置1は、前記電圧印加手段により、各電極(電極片71、72および対向電極8)に印加する電圧の強さを適宜変更することもできる。
具体的には、電極片71に印加する電圧をV1、電極片72に印加する電圧をV2、下部電極8に印加する電圧をV3としたとき、例えば、V1、V2およびV3の強さをV1>V2>V3、V1>V3>V2、V2>V1>V3、V2>V3>V1、V3>V1>V2、V3>V2>V1、V1>V2=V3、V1<V2=V3等の関係とすることができる。
次に、充填部6に充填された分散媒5について説明する。
分散媒5は、実質的に無色透明であることが好ましい。このような分散媒5としては、比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。かかる分散媒5としては、例えば、各種水(蒸留水、純水、イオン交換水等)、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、シクロへキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン、トルエンのような長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピラジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩、流動パラフィン等の鉱物油類、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸等の植物油類、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系液体またはその他の各種油類等が挙げられ、またはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
また、分散媒5中には、必要に応じて、例えば、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
このような分散媒5中には、前述したように、3種の粒子A〜Cがそれぞれ含有されている。3種の粒子A〜Cは、それぞれ分散媒5中に含有されていればよいが、分散媒5中に分散していることが好ましい。
3種の粒子A〜Cは、それぞれ、正または負に帯電した第1粒子A、第1粒子Aの極性と同じ極に帯電した第2粒子Bおよび第1粒子Aの極性と反対の極に帯電した第3粒子Cである。
本実施形態では、第1粒子Aおよび第2粒子Bがそれぞれ負に帯電し、第3粒子Cが正に帯電しているものについて説明する。また、3種の粒子A〜Cを合わせて、単に「電気泳動粒子」とも言う。
前述したように、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、それぞれ、負電荷を有する粒子である。このため、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、それぞれ、上部電極7と下部電極8とのうち、正電圧が印加されている方の電極(すなわち、電位の高い方の電極)に吸着するように、その電極に向かって分散媒5中を泳動する粒子である。
一方、第3粒子Cは、正電荷を有する粒子である。このため、第3粒子Cは、上部電極7と下部電極8とのうち、負電圧が印加されている電極(すなわち、電位の低い方の電極)に吸着するように、その電極に向かって分散媒5中を泳動する粒子である。
また、第1粒子Aは、第2粒子Bより電気泳動移動度が大きく、かつ、第2粒子Bより電荷密度が小さい。本発明では、このような第1粒子と第2粒子との電気泳動移動度の差を利用して、後述する黒色表示状態(第1状態)とし、第1粒子と第2粒子との電荷密度の差利用して、後述するイエロー表示状態(第2状態)とするようになっている。
例えば、第1粒子Aの電荷密度と粒径との関係、および、第2粒子Bの電荷密度と粒径との関係をそれぞれ選択(設定)することにより、第1粒子Aの電気泳動移動度を第2粒子Bの電気泳動移動度より大きくすることができる。
以下、第1粒子Aの電気泳動移動度を第2粒子Bの電気泳動移動度より大きくするために、第1粒子Aの電荷密度と粒径との関係、および、第2粒子Bの電荷密度と粒径との関係をどのように設定すればよいかを一例を挙げて説明する。なお、以下では、説明の便宜上、第1粒子Aおよび第2粒子Bが、それぞれ、球状であるものについて説明する。
まず、第1粒子Aの電気泳動移動度をμとすれば、μは、以下に示す式(1)で表される。
Figure 0005119964
[式(1)中のεは分散媒5の比誘電率であり、εは真空の誘電率であり、ηは分散媒5の粘性率であり、f(ka)は、Henrry関数であり、Ψ(0)は、第1粒子Aの表面電位である。]
すなわち、ε、εおよびηは、それぞれ、分散媒5に起因する要素である。
式(1)中のf(ka)は、以下に示す式(2)で表され、Ψ(0)は、第1粒子Aが球状であるため以下に示す式(3)で表される。
Figure 0005119964
Figure 0005119964
[式(2)中のκはDebye−Huckelパラメータであり、aは第1粒子Aの粒径である。また、式(3)中のσは第1粒子Aの電荷密度である。]
式(2)中のκは、分散媒5固有の値である。
式(3)中のσは、第1粒子Aが球状であるため、以下に示す数(4)で表される。
Figure 0005119964
[式(4)中のQは第1粒子Aの持つ電荷量(帯電量)である。]
以上の式(1)〜式(4)より、第1粒子Aの電気泳動移動度μは、以下に示す式(5)で表される。
Figure 0005119964
式(5)と同様に、第2粒子Bの電気泳動移動度μは、以下に示す式(6)で表される。
Figure 0005119964
[式(6)中のaは第2粒子Bの粒径であり、σは第2粒子Bの電荷密度である。]
式(6)から、電気泳動移動度μおよび電荷密度σを決定する粒子のパラメータは、粒子径aと電荷量Qであることがわかる。そこで、まず、Q=Q、すなわち電荷量比Q/Q=1である場合において、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと、電荷密度比σ/σの変化を見てみる。図7は、これをグラフ化したものである。
図7では、電荷量比Q/Q=1であるから、粒径比a/a=1であるときは、第1粒子Aと第2粒子Bとは、粒子として全く同一の特性を示すものであり、電気泳動移動度比μ/μ=1、電荷密度比σ/σ=1となっていることが分かる。
また、a/a>1の場合、μ/μ<1、σ/σ<1である。そのため、第1粒子Aの粒径aより第2粒子Bの粒径aが大きい場合には、第2粒子Bの電気泳動移動度μより第1粒子Aの電気泳動移動度μのほうが大きく、かつ第2粒子Bの電荷密度σより第1粒子Aの電荷密度σの方が大きくなることが分かる。
反対に、a/a<1の場合、μ/μ>1、σ/σ>1である。そのため、第2粒子Bの粒径aより第1粒子Aの粒径aが大きい場合には、第1粒子Aの電気泳動移動度μより第2粒子Bの電気泳動移動度μのほうが大きく、かつ第1粒子Aの電荷密度σより第2粒子Bの電荷密度σの方が大きくなることが分かる。また、この時、電気泳動移動度比μ/μ<1かつ電荷密度比σ/σ>1を満たす粒子径比a/aが存在しないことが分かる。
ここで、電荷量比Q/QについてQ/Q<1およびQ/Q>1に変化させた場合を考えてみる。図8は、Q/Q<1の例として、Q/Q=0.1の場合について、図7と同様に、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと、電荷密度比σ/σの変化をグラフ化したものである。図8によると、図7と同様に、電気泳動移動度比μ/μ<1かつ電荷密度比σ/σ>1を満たす粒子径比a/aは、存在しないことが分かる。
一方、図9は、Q/Q>1の例として、Q/Q=10の場合について、図7と同様に、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと、電荷密度比σ/σの変化をグラフ化したものである。図9によると、電気泳動移動度比μ/μ<1かつ電荷密度比σ/σ>1を満たす粒子径比a/aがa/a>1の範囲に存在することが分かる(図9中に示す領域T)。
以上のように、Q/Q>1となるように電荷量を調整し、決定した電荷量を元に粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと、電荷密度比σ/σの変化をグラフ化することで、粒径比a/aをどの程度にすれば良いか知ることができる。
現実的に調製可能な電荷量比を考えると、電荷量比はQ/Qは、1より大きく100以下であることが望ましく、これに従って粒径比を考えると粒径比a/aは、1より大きく10以下であることが望ましい。
以上のような第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cは、互いに色が異なっている。第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cの色としては、それぞれ、特に限定されず、白色、黒色、灰色などの無彩色や、赤色、青色、緑色などの有彩色のうちから、3色を任意に選択することができる。
また、粒子の種類(第1粒子A、第2粒子B、第3粒子C)と粒子の色(白色、黒色、青色、赤色、黄色等)の組み合わせは、限定されるものではく、例えば、第1粒子Aが白色の粒子、第2粒子Bが黒色の粒子、第3粒子Cが黄色の粒子の組み合わせや、第1粒子Aが青色の粒子、第2粒子Bが白色の粒子、第3粒子Cが黒色の粒子の組み合わせが挙げられる。
電気泳動粒子は、それぞれ、前述したような条件を満たすものであれば、いかなるものをも用いることができ、特に限定はされないが、顔料粒子、樹脂粒子、セラミックス粒子、金属粒子、金属酸化物粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。これらの粒子は、製造が容易であるとともに、荷電の制御を比較的容易に行うことができるという利点を有している。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫化亜鉛、亜鉛華等の白色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー等の黄色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ロジン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、スチレンとアクリロニトリルを共重合したAS樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
また、このような電気泳動粒子の分散媒5中での分散性を向上させることを目的に、各粒子A〜Cの表面に、分散媒5と相溶性の高い高分子を物理的に吸着させたり、化学的に結合させたりすることができる。これらの中でも、電気泳動粒子の表面からの離脱着の問題から、前記高分子が化学的に結合しているものが特に好ましい。かかる構成とすれば、電気泳動粒子の見かけの比重が小さくなる方向に作用して、電気泳動粒子の分散媒5での親和性、すなわち分散性を向上させることができる。
この場合、前記高分子の結合数は、1つの正帯電粒子Bにおいて、300〜2500(個/μm)程度であるのが好ましく、500〜1600(個/μm)程度であるのがより好ましい。高分子の結合数を前記範囲内とすることにより、電気泳動粒子の分散媒5に対する親和性を高め、その分散性を向上させることができる。また、電気泳動粒子の表面の電荷が高分子に覆われてしまうことによるクーロン力の低下を防止することもできる。
このような高分子としては、例えば、電気泳動粒子と反応性を有する基と帯電性官能基を有する高分子、電気泳動粒子と反応性を有する基と長鎖アルキル鎖、長鎖エチレンオキシド鎖、長鎖フッ化アルキル鎖、長鎖ジメチルシリコーン鎖等を有する高分子、および、電気泳動粒子と反応性を有する基と帯電性官能基と長鎖アルキル鎖、長鎖エチレンオキシド鎖、長鎖フッ化アルキル鎖、長鎖ジメチルシリコーン鎖等を有する高分子等が挙げられる。
上述したような高分子において、電気泳動粒子と反応性を有する基(以下、反応性基と称する。)としては、例えば、エポキシ基、チオエポキシ基、アルコキシシラン基、シラノール基、アルキルアミド基、アジリジン基、オキサゾン基、およびイソシアネート基等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を選択して用いることができるが、用いる電気泳動粒子の種類等に応じて、選択するようにすればよい。
電気泳動粒子の平均粒径は、特に限定されないが、0.1〜10μm程度であるのが好ましく、0.1〜7.5μm程度であるのがより好ましい。電気泳動粒子の平均粒径が小さ過ぎると、主に可視光域において十分な隠蔽率を得ることができず、その結果、電気泳動表示装置1の表示コントラストが低下するおそれがあり、一方、電気泳動粒子の平均粒径が大き過ぎると、その種類等によっては、分散媒5中において沈降し易くなり、電気泳動表示装置1の表示品質が劣化すること等の問題が生じるおそれがある。
以上、非帯電粒子A、正帯電粒子Bおよび負帯電粒子Cについて説明したが、このような3つの粒子A〜Cの分散媒5への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、攪拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
次に、図1〜図6に基づいて、電気泳動表示装置1の作動を説明する。なお、言うまでもないが、図1、図3〜図6は、説明の便宜上模式的に図示したもので、各粒子A〜Cの数、大きさなどは実際とは大きく異なるものである。また、以下では、上部電極7側から視認したときの充填部6内の色を「表示色」と言う。また、本実施形態では、第1粒子Aは、負に帯電した黒色の粒子であり、第2粒子Bは、負に帯電したイエローの粒子であり、第3粒子は、正に帯電した白色の粒子である。
<1>黒色表示
まず、黒色表示状態(第1状態)について説明する。
例えば、図2(a)に示すように、電極片71、電極片72および下部電極8にそれぞれ、電圧V1、電圧V2および電圧V3を印加することにより、電極片71、72が正、下部電極8が負となる。これにより、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、それぞれ、電極片71、72(すなわち、上部電極7)に電気的に吸着されるようにして、分散媒5中を上部電極7へ向かって泳動することとなるが、この時、第1粒子Aと第2粒子Bとの電気泳動移動度の違いから、第1粒子Aが第2粒子Bよりも先に上部電極7に到達する。
したがって、図3に示すように、第1粒子Aが第2粒子Bに対して上部電極7側に位置するように、第1粒子Aおよび第2粒子Bがそれぞれ、上部電極7に対応する部位(すなわち、視認部4)に偏在する。言い換えれば、上部電極7側から順に、多数の第1粒子Aが集合することで形成された第1粒子層と、多数の第2粒子Bが集合することで形成された第2粒子層とが積層したような状態となる。
一方、第3粒子Cは、下部電極8に電気的に吸着されるようにして、分散媒5中を下部電極8へ向かって泳動する。これにより、図3に示すように、第3粒子Cが、下部電極8に対応する部位(すなわち、底面311)に偏在する。
この状態では、視認部4が第1粒子Aで覆われているため、表示色として黒色が視認される。
なお、このような電気泳動表示装置1では、上部電極7および下部電極8への電圧印加を停止しても、第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cは、それぞれ、電圧印加が停止される直前の状態を維持する特性を有している。つまり、黒色表示状態となった後、電圧印加を停止しても黒色表示状態を維持することができる。このことは、後に述べるイエロー表示状態、白色表示状態等についても同様である。
<2>イエロー表示状態
次に、イエロー表示状態(第2状態)について説明する。
まず、前述した黒色表示状態とする。この状態で、図2(b)に示すように、電極片71、電極片72および下部電極8にそれぞれ、電圧V1、電圧V2および電圧V3を印加することにより、第1粒子Aと第2粒子Bとの電荷密度の差によって、第1粒子Aと第2粒子Bとの位置関係が逆転する。これにより、視認部4が第2粒子Bで覆われることとなり、よって、表示色としてイエローが視認される。
ここで、第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cの具体的な動き(泳動)を説明するのに先立って、図2(b)に示す電圧V1〜V3について説明する。なお、電圧V1と電圧V2とは位相が180度ずれていること以外は互いに同様であるため、電圧V1について代表して説明し、電圧V2については、その説明を省略する。
電圧V1は、周期的に変化する方形状の電圧である。より具体的には、電位が最大の状態S1と、電位が最小の状態S2とが等時間間隔で切り替わるようになっている。また、図2(b)から明らかなように、電圧V1は、状態S1および状態S2のいずれの状態でも正である。
また、この電圧V1の周波数としては、特に限定されないが、1×10〜1×10[Hz]であることが好ましく、1×10〜1×10[Hz]であるのがより好ましく、1×10〜1×10[Hz]であることがさらに好ましい。これにより、後述するように、第1粒子Aと第2粒子Bとの位置関係をより円滑に逆転させることができる。
一方、電圧V3は、負である。そのため、後述するように、第3粒子Cを下部電極8付近に偏在させたたま、第1粒子Aと第2粒子Bの位置を逆転させることができる。なお、電圧V3としては、V1、V2>V3なる関係を満たしていれば、すなわち、電圧V1および電圧V2よりも小さければ、特に限定されず、例えば正の電圧であってもよい。
次いで、電圧V1〜V3を対応する電極に印加したときの第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cの具体的な動き(泳動)を説明する。
まず、時間T1では、電極片71の電位が電極片72よりも高いため、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、電極片71に吸着されるようにして、分散媒5中を電極片71側に向かって泳動する。
反対に、時間T2では、電極片72の電位が電極片71よりも高いため、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、電極片72に吸着されるようにして、分散媒5中を電極片72側に向かって泳動する。
以上のような時間T1と時間T2とが周期的に繰り返されると、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、それぞれ、分散媒5中で左右方向に往復するよう泳動することとなる。ここで、前述したように、電圧V1、V2の周波数が比較的高いため、時間T1、T2での第1粒子Aおよび第2粒子Bの泳動距離は極めて短い。そのため、実質的には、第1粒子Aおよび第2粒子Bが、上部電極7付近で微小に振動することとなる。
第2粒子Bは、第1粒子Aよりも電荷密度が高く、上部電極7との静電気力(クーロン力)が第1粒子Aのそれよりも強いため、前記振動が続くと、第2粒子Bが多数の第1粒子Aの間を通り抜けて、次第に上部電極7側に移動していく。
これにより、図4に示すような第1粒子Aと第2粒子Bとが上部電極7付近で混じり合った状態を経由して、図5に示すような第2粒子Bが第1粒子Aに対して透明電極7側に位置する状態となる。すなわち、黒色表示状態(第1状態)に対して、第1粒子Aと第2粒子Bの位置関係が逆転した状態(第2状態)となる。
なお、前記振動により、第1粒子Aと第2粒子Bとの位置関係が逆転する際には、前述したように第1粒子Aおよび第2粒子Bの泳動距離が短いことから、第1粒子Aと第2粒子Bとの電気泳動移動度の差は、ほとんど影響せず、第1粒子Aと第2粒子Bとの電気密度の差が支配的に影響することとなる。そのため、第1粒子Aよりも電荷密度の大きい第2粒子Bが、第1粒子Aよりも上部電極7側に確実に移動することとなる。
また、前述したように、電圧V1、V2がともに正であるため、負に帯電した第1粒子Aおよび第2粒子Bを上部電極7付近に位置させたままで、第1粒子Aおよび第2粒子Bを振動させることができ、円滑かつ迅速に、第1粒子Aと第2粒子Bの位置を逆転させることができる。
この状態では、視認部4が第2粒子Bで覆われているため、表示色としてイエローが視認される。
なお、このとき、下部電極8には電圧V3が印加されているため、第1粒子Aと第2粒子Bの位置を逆転させている最中であっても、第3粒子Cを下部電極8付近に位置させておくことができ、これにより、優れた色表示特性を発揮することができる。
<3>白色表示
次に、白色表示状態(第3状態)について説明する。
例えば、図2(c)に示すように、電極片71、電極片72および下部電極8にそれぞれ電圧V1、電圧V2および電圧V3を印加すると、上部電極7が負、下部電極8が正となる。これにより、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、それぞれ、下部電極8に電気的に吸着されるようにして、分散媒5中を下部電極8へ向かって泳動する。その結果、図6に示すように、第1粒子Aおよび第2粒子Bがそれぞれ、下部電極8に対応する部位に偏在する。
一方、第3粒子Cは、上部電極7に電気的に吸着されるようにして、分散媒5中を上部電極7へ向かって泳動する。これにより、図6に示すように、第3粒子Cが、透明電極7に対応する部位に偏在する。
この状態では、視認部4が第3粒子Cで覆われているため、表示色として白色が視認される。
以上、黒色表示状態、イエロー表示状態および白色表示状態について、それぞれ詳細に説明したが、電気泳動表示装置1では、さらに、黒色とイエローの中間色を表示することもできる。つまり、電気泳動表示装置1では、イエローの階調表現が可能である。以下、黒色とイエローの中間色を表示する場合について説明する。
<4>黒色とイエローの中間色表示
前述したように、黒色表示状態で、図2(b)に示すような電圧を印加すると、図4に示すような状態を経て、イエロー表示状態となる。すなわち、黒色表示状態からイエロー表示状態へ切り換える際、表示色が黒色からイエローへと徐々に変化していることとなる。
ここで、前述したように、電気泳動表示装置1は、電圧印加を停止しても、第1粒子A、第2粒子Bおよび第3粒子Cをそれぞれ電圧印加が停止される直前の状態に維持するとうい性質を有する。このような性質を利用すれば、図2(b)に示すような電圧を印加し、例えば図4に示すような状態となったときに、当該電圧印加を停止すれば、図4に示すような状態を維持することができ、イエローと黒色の中間色、すなわちイエロー表示状態と比較して明度の低いイエローを表示することができる。
以上、電気泳動表装置1の作動について詳細に説明した。
本実施形態では、第1粒子Aを黒色の粒子とし、第3粒子を白色の粒子としたことにより、特に白黒表示の反応性を優れたものとすることができる。具体的には、イエロー表示状態とするためには、前述したように黒色表示状態を経由しなければならないが、黒色表示状態および白色表示状態については、他の状態を経由しなくてもその状態とすることができる。そのため、黒色表示状態と白色表示状態との切り換えを素早く行うことができ、白黒表示の反応性が優れたものとなる。なお、このような効果は、第1粒子Aを白色の粒子とし、第3粒子を黒色の粒子とした場合にも発揮される。
また、第1粒子Aを黒色の粒子とし、第3粒子を白色の粒子としたことにより、白色表示状態での表示色(白色)を所望のものとすることができる。具体的には、第3粒子Cは、3種の粒子A〜Cのうち唯一正に帯電する粒子である。したがって、図5に示すような白色表示状態では、第3粒子Cのみが視認部4を覆うように充填部6の上側に偏在することとなる。
ここで、通常の白黒粒子のみによって構成される電気泳動表示装置では、白色粒子の下部に黒色粒子が存在するために白色表示の輝度を高めることができないという問題があるが、本実施形態においては、白色粒子の下部に位置するのは第2粒子Bであり、黒色の粒子ではない。その結果、通常の白黒粒子のみによって構成される電気泳動表示装置に対して、白色表示における輝度を向上させることができる。
これに対して、例えば、第1粒子Aが白色の粒子であった場合、すなわち、図3に示す状態が白色表示状態となる場合には、第1粒子Aの含有量や粒径によっても異なるが、入射光の一部が第2粒子Bに吸収され、所望の白色を表示することができない場合がある。
また、第2粒子Bを有彩色の粒子としたことで、白黒表示に加え、カラー表示が可能となる。これにより、電気泳動表示装置1の汎用性が高まる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態を示す模式的縦断面図である。
以下、第2実施形態の電気泳動表示装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる電気泳動表示装置は、画素の構成が異なる以外は、第1実施形態の電気泳動表示装置と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図10に示すように、画素Pは、左右方向に並設された3つの充填部61、62、63を有している。
各充填部61、62、63に充填された分散媒5に含有される第1粒子Aおよび第3粒子Cは、それぞれ第1実施形態と同様である。すなわち、各分散媒5に含有される第1粒子Aは、負に帯電した黒色の粒子であり、第3粒子Cは、正に帯電した白色の粒子である。
充填部61に充填された分散媒5に含有される第2粒子は、負に帯電したシアンの粒子であり、充填部62に充填された分散媒5に含有される第2粒子は、負に帯電したマゼンタの粒子であり、充填部63に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bは、負に帯電したイエローの粒子である。
つまり、画素Pは、表示色としてシアンを表示可能な充填部61と、マゼンタを表示可能な充填部62と、イエローを表示可能な充填部63とで構成されている。このような画素Pによれば、3つの充填部61、62、63の表示色を任意に組み合わせることで、フルカラー表示が可能となる。
例えば、黒色を表示したい場合には、3つの充填部61、62、63を全て黒色表示状態(第1粒子Aが視認部4を覆っている状態)とすればよいし、マゼンタを表示したい場合には、充填部62をマゼンタ表示状態(第2粒子Bが視認部4を覆っている状態)とし、充填部61、63を白色表示状態(第3粒子が視認部4を覆っている状態)とすればよいし、シアンとマゼンタの中間色を表示したい場合には、充填部61をシアン表示状態とし、充填部62をマゼンタ表示状態とし、充填部63を白色表示状態とすればよい。
なお、このような画素P中の充填部61、62、63の配列や、形状などは、特に限定されない。
また、充填部61に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bの色をシアンとし、充填部62に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bの色をマゼンタとし、充填部63に充填された分散媒5中に含有される第2粒子Bの色をイエローとしたものについて説明したが、これに限定されず、例えば、充填部61に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bの色をレッド(R)とし、充填部62に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bの色をグリーン(G)とし、充填部63に充填された分散媒5に含有される第2粒子Bの色をブルー(B)としてもよい。これによっても、本実施形態と同様に、フルカラー表示が可能となる。
以上のような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上説明したような電気泳動表示装置1は、それぞれ、各種電子機器に組み込むことができる。電気泳動表示装置を備える本発明の電子機器としては、例えば、電子ペーパー、電子ブック、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
これらの電子機器のうちから、電子ペーパーを例に挙げ、具体的に説明する。
図11は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図11に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置1で構成されている。
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図12は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図12中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図12に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図11に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図12中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図12(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図12中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
以上、図示の各実施形態に基づいて、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を説明したが、本発明は、これらに限定されるものでない。例えば、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、充填部を蓋部と基体に形成された凹部とで形成下も世について説明したが、これに限定されず、例えば、いわゆるマイクロカプセルを充填部として用いてもよい。
また、前述した実施形態では、電気泳動表示装置が複数の画素を有するものについて説明したが、画素の数は、特に限定されず、例えば1つであってもよい。
また、前述した実施形態では、分散媒中に3種の粒子、すなわち、第1粒子、第2粒子および第3粒子が含有されているものについて説明したが、少なくとも第1粒子および第2粒子が含有されていればよく、第3粒子は省略してもよい。
また、前述した実施形態では、第1粒子および第2粒子が、それぞれ、負に帯電した粒子であり、第3粒子が、正に帯電した粒子であるものについて説明したが、これと反対であってもよい、すなわち、第1粒子および第2粒子が、それぞれ、正に帯電した粒子であり、第3粒子が、負に帯電した粒子であってもよい。なお、この場合には、図2で示した電圧と反対の電圧を印加すればよい。これによっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の駆動波形の一例を示す図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 電荷量比Q/Q=1である場合に、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと電荷密度比σ/σの変化を示すグラフである。 電荷量比Q/Q=0.1である場合に、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと電荷密度比σ/σの変化を示すグラフである。 電荷量比Q/Q=10である場合に、粒径比a/aを変化させたときの電気泳動移動度比μ/μと電荷密度比σ/σの変化を示すグラフである。 本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態を示す模式的縦断面図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
符号の説明
1……電気泳動表示装置 2……電気泳動表示シート 3……基体 31……凹部 311……底面 4……蓋部(視認部) 5……分散媒 6、61〜63……充填部 7……上部電極(第1電極) 71、72……電極片 8……下部電極(第2電極) 9……回路基板 91……基部 600……電子ペーパー 601……本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部 A……第1粒子 B……第2粒子 C……第3粒子

Claims (15)

  1. 互いに色の異なる少なくとも2種の粒子を分散させた分散媒が充填された充填部と、
    前記充填部の一方側に設けられ、前記充填部内を視認可能な一対の電極片を有する第1電極と、
    前記充填部の他方側に設けられた第2電極とを有し、
    前記少なくとも2種の粒子は、負に帯電する第1粒子および第2粒子を含んでおり、
    前記第1粒子は、前記第2粒子より電気泳動移動度が大きく、かつ、前記第2粒子より電荷密度が小さくなっており、
    前記第1電極を正、前記第2電極を負とする電圧を印加することにより、前記第1粒子と前記第2粒子を前記第1電極側に偏在させるに際し、前記電気泳動移動度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第1電極側に位置する第1状態と、該第1状態から、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような電圧を印加することにより、前記電荷密度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第2電極側に位置する第2状態とを取り得ることができ、前記第1状態または前記第2状態のいずれかの状態を選択することにより、前記第1電極を介して視認する前記充填部内の色を変更するよう構成されていることを特徴とする電気泳動表示シート。
  2. 前記一対の電極片にそれぞれ正の電圧を印加して、前記一対の電極片の電位の高低を交互に切り替えるよう構成されている請求項1に記載の電気泳動表示シート。
  3. 前記少なくとも2種の粒子に加えて、正に帯電する第3粒子を含んでおり、
    前記第1電極を負、前記第2電極を正とする電圧を印加することにより、前記第3粒子が前記第1電極側、前記第1粒子および前記第2粒子が前記第2電極側に偏在する第3状態を取り得ることができ、前記第1状態、前記第2状態および前記第3状態のうちからいずれかの状態を選択することにより、前記色の変更を行う請求項1または2に記載の電気泳動表示シート。
  4. 前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような前記電圧を印加する際、前記第2電極に、前記第3粒子を前記第2電極側に偏在させるような電圧を印加する請求項3に記載の電気泳動表示シート。
  5. 前記一対の電極片のうちの一方に印加する電圧をV1とし、他方に印加する電圧をV2とし、前記第2電極に印加する電圧をV3としたとき、V3は、V1、V2>V3なる関係を満たしている請求項4に記載の電気泳動表示シート。
  6. 互いに色の異なる少なくとも2種の粒子を分散させた分散媒が充填された充填部と、
    前記充填部の一方側に設けられ、前記充填部内を視認可能な一対の電極片を有する第1電極と、
    前記充填部の他方側に設けられた第2電極とを有し、
    前記少なくとも2種の粒子は、正に帯電する第1粒子および第2粒子を含んでおり、
    前記第1粒子は、前記第2粒子より電気泳動移動度が大きく、かつ、前記第2粒子より電荷密度が小さくなっており、
    前記第1電極を負、前記第2電極を正とする電圧を印加することにより、前記第1粒子と前記第2粒子を前記第1電極側に偏在させるに際し、前記電気泳動移動度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第1電極側に位置する第1状態と、該第1状態から、前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような電圧を印加することにより、前記電荷密度の差を利用して、前記第1粒子が前記第2粒子よりも前記第2電極側に位置する第2状態とを取り得ることができ、前記第1状態または前記第2状態のいずれかの状態を選択することにより、前記第1電極を介して視認する前記充填部内の色を変更するよう構成されていることを特徴とする電気泳動表示シート。
  7. 前記一対の電極片にそれぞれ負の電圧を印加して、前記一対の電極片の電位の高低を交互に切り替えるよう構成されている請求項6に記載の電気泳動表示シート。
  8. 前記少なくとも2種の粒子に加えて、負に帯電する第3粒子を含んでおり、
    前記第1電極を正、前記第2電極を負とする電圧を印加することにより、前記第3粒子が前記第1電極側、前記第1粒子および前記第2粒子が前記第2電極側に偏在する第3状態を取り得ることができ、前記第1状態、前記第2状態および前記第3状態のうちからいずれかの状態を選択することにより、前記色の変更を行う請求項6または7に記載の電気泳動表示シート。
  9. 前記第1電極の前記一対の電極片間に、該一対の電極片の電位の高低が交互に切り替わるような前記電圧を印加する際、前記第2電極に、前記第3粒子を前記第2電極側に偏在させるような電圧を印加する請求項8に記載の電気泳動表示シート。
  10. 前記一対の電極片のうちの一方に印加する電圧をV1とし、他方に印加する電圧をV2とし、前記第2電極に印加する電圧をV3としたとき、V3は、V1、V2<V3なる関係を満たしている請求項9に記載の電気泳動表示シート。
  11. 前記第1粒子および前記第3粒子のうちの一方は、黒色の粒子、他方は、白色の粒子である請求項3ないし5、8ないし10のいずれかに記載の電気泳動表示シート。
  12. 前記第1粒子は、黒色の粒子であり、前記第3粒子は、白色の粒子である請求項11に記載の電気泳動表示シート。
  13. 前記第2粒子は、有彩色の粒子である請求項1ないし12のいずれかに記載の電気泳動表示シート。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の電気泳動表示シートと、前記充填部の他方の側に設けられた基板とを備えることを特徴とする電気泳動表示装置。
  15. 請求項14に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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