JP5169276B2 - 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents

電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器に関するものである。
例えば、電子ペーパーの画像表示部を構成するものとして、粒子の電気泳動を利用した電気泳動ディスプレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。電気泳動ディスプレイは、優れた可搬性および省電力性を有していて、電子ペーパーの画像表示部として、特に適している。
特許文献1には、電気泳動ディスプレイの画素を構成する電気泳動表示装置が開示されている。この電気泳動表示装置は、セルを備えていて、このセル内には、透明絶縁性液体、正に帯電した白色の電気泳動粒子(以下、単に「白色粒子」という)および負に帯電した黒色の電気泳動粒子(以下、単に「黒色粒子」という)が封入されている。また、セルの一方の側には透明電極が設置され、他方の側には着色板が設置されている。さらに、着色板上には、第1電極および第2電極が設けられている(特許文献1の図3参照)。
このような電気泳動表示装置は、透明電極と、第1および第2電極との間に電圧を印加したり、第1電極と第2電極との間に電圧を印加したりすることにより、白色粒子と黒色粒子とをそれぞれ透明絶縁性液体中で泳動させ、これにより、白色粒子と黒色粒子とを所望の部位に偏在させることによって、所望の色を表示する。
ここで、特許文献1の電気泳動表示装置では、第1電極と第2電極とに電圧を印加した場合には、例えば、第1電極付近に黒色粒子が偏在し、第2電極付近に白色粒子が偏在する。
このとき、透明電極を介してセル内を視認すると、白色粒子の集合体および黒色粒子の集合体の総面積よりも着色板の面積の方が大きいため、着色板の色が支配的に見えるこことなる。しかし、透明電極と着色板との間には、白色粒子と黒色粒子とが偏在しているため、白色粒子と黒色粒子とが影響して、着色板の色純度が低下し、着色板本来の色を表示することが困難となる。
特開2005−31345号公報
本発明の目的は、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電気泳動表示シートは、異なる極性に帯電し、互いに色彩が異なる第1粒子および第2粒子を分散させた分散媒が内部空間に充填されたカプセルと、
前記カプセルを回転可能に収容する収容部と、
前記収容部を介して対向配置された第1電極および第2電極と、
前記カプセルを回転させる回転手段とを有し、
前記カプセルは、その壁部を介して内部を視認可能な透視部を有していることを特徴とする。
これにより、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示シートを提供することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記回転手段により前記カプセルを回転させて該カプセルの姿勢を決定するとともに、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記第1粒子および前記第2粒子を前記分散媒中で泳動させることにより、前記第1電極を介して視認する前記収容部内の色を変更するよう構成されていることが好ましい。
これにより、カプセルの壁部の色や、第1粒子の色や、第2粒子の色を表示することができ、優れた色表示性を発揮することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記収容部には、前記カプセルとともに液体が充填されており、前記カプセルが浮遊していることが好ましい。
これにより、カプセルを収容部内で容易に回転させることができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルは、略球状をなしていることが好ましい。
これにより、カプセルを収容部内で円滑に回転させることができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記透視部は、実質的に無色透明であることが好ましい。
これにより、より鮮明に、第1粒子および第2粒子の色彩を鮮明に表示色として表示することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルは、前記透視部と異なる部分に、着色された着色部を有していることが好ましい。
これにより、第1粒子および第2粒子の色彩に加え、着色部の色彩を表示色として表示できるため、表示特性が向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルは、前記透視部と前記着色部との間に、それらの中間色をなす中間色部を有していることが好ましい。
これにより、着色部の色彩の階調表現が可能となり、電気泳動表示装置の表示特性がより向上する。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルは、正に帯電した正帯電領域および負に帯電した負帯電領域を有し、
前記回転手段は、前記カプセルに電界または磁界を作用させて、前記カプセルを回転させるよう構成されていることが好ましい。
これにより、カプセルに電界を作用させることにより、カプセルを回転させることができ、簡単かつ確実にカプセルの姿勢を決定することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記正帯電領域および前記負帯電領域のうちの一方が前記透視部に位置し、他方が前記着色部に位置することが好ましい。
これにより、簡単かつ確実に、着色部が第1電極側に位置する状態(姿勢)と、透視部が第1電極側に位置する状態(姿勢)とをとることができる。その結果、電気泳動表示装置の作動が容易となる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記回転手段は、前記収容部を介して対向配置された一対のカプセル回転用電極片を有し、前記一対のカプセル回転用電極片間に電圧を印加することにより前記カプセルを回転させることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成でカプセルを回転させ、カプセルの姿勢を決定することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1電極および前記第2電極は、前記一対のカプセル回転用電極片を兼ねていることが好ましい。
これにより、装置の小型化を図るとともに、低コスト化および製造の容易化を図ることができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記第1電極と前記第2電極との間に印加する電圧パターンを設定することにより、前記カプセルを回転させて該カプセルの姿勢を決定するとともに、前記第1粒子および前記第2粒子を前記分散媒中で泳動させて、前記第1電極を介して視認する前記収容部内の色を変更するよう構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成とするとともに、カプセルの壁部の色や、第1粒子の色や、第2粒子の色を表示することができ、優れた色表示性を発揮することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルの前記着色部が前記第1電極側に位置する第1の状態と、前記カプセルの前記透視部が前記第1電極側に位置するとともに、前記第1粒子が前記カプセル内で前記第1電極側に偏在する第2の状態と、前記カプセルの前記透視部が前記第1電極側に位置するとともに、前記第2粒子が前記カプセル内で前記第1電極側に偏在する第3の状態とのうちからいずれかを選択可能となっていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成とするとともに、カプセルの壁部の色や、第1粒子の色や、第2粒子の色を表示することができ、優れた色表示性を発揮することができる。
本発明の電気泳動表示シートでは、前記カプセルを回転させるための電圧は、前記第1粒子および前記第2粒子を泳動させるための電圧よりも大きいことが好ましい。
これにより、カプセルを回転させる作動と、カプセルを回転させずに第1粒子および第2粒子を泳動させる作動とからいずれかを容易に選択することができるため、操作性および表示特性が向上する。
本発明の電気泳動表示装置は、本発明の電気泳動表示シートと、前記収容部の前記第2電極側に設けられた基板とを備えることを特徴とする。
これにより、優れた色表示性を発揮することのできる電気泳動表示装置を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、優れた色表示性を発揮することのできる電子機器を提供することができる。
以下、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<電気泳動表示装置>
≪第1実施形態≫
まず、本発明の電気泳動表示シートを適用した電気泳動表示装置(本発明の電気泳動表示装置)の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態を示す模式的縦断面図、図2は、図1に示す電気泳動表示装置の駆動波形の一例を示す図、図3〜図7は、それぞれ、図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1、図3〜図7の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す電気泳動表示装置1は、回路基板(バックプレーン)9と、回路基板9の上面に接合された電気泳動表示シート2とで構成されている。
回路基板9は、平板状の基部91と、基部91に設けられた例えばTFT等のスイッチング素子を含む回路(図示せず)とを有している。
一方、電気泳動表示シート2は、複数のセル(収容部)31を有する基体3と、基体3の上面に設けられた複数の上部電極(第1電極)41と、基体3の下面に設けられた複数の下部電極(第2電極)42と、セル31内に誘電性液体5とともに収容されたカプセル6とを有している。また、カプセル6の内部空間61には、色彩が異なる第1粒子Aおよび第2粒子Bを分散させた分散媒7が充填されている。
このような電気泳動表示装置1は、上部電極41と下部電極42との間に印加する電圧パターンを設定することにより、カプセル6を回転させてカプセル6の姿勢を決定するとともに、カプセル6内で第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させることにより、上部電極41を介して視認されるセル31内の色を変更するよう構成されている。なお、以下では、説明の便宜上、上部電極41を介して視認するセル31内の色を「表示色」と言う。
また、電気泳動表示装置1は、各セル31に対応する部位がそれぞれ一画素を構成しているものであり、これら複数の画素は、互いに同様の構成であるため、以下では、説明の便宜上、1つの画素(以下「画素P」と言う)について代表して説明し、その他の画素については、その説明を省略する。
基体3は、実質的に無色透明であり、基体3の外部からセル31内を視認可能となっている。このような基体3の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂等の各種樹脂材料や、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン66)、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
なお、基体3としては、基体3の外部からセル31内を視認することができれば、無色透明でなくてもよく着色されていてもよい。
基体3の厚さ(すなわち、上部電極41と下部電極42の離間距離)は、特に限定されないが、10〜500μm程度であるのが好ましく、20〜100μm程度であるのがより好ましい。
このような基体3が有するセル31は、略球状をなしている。なお、セル31の形状としては、カプセル6を回転可能に収容することができれば特に限定されず、例えば、円筒状、直方体状をなしていてもよい。
セル31に充填された誘電性液体5としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、アイソパーG、アイソパーLなどのイソパラフィン、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等のシリコーンオイル類などが挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
セル31には、このような誘電性液体5とともにカプセル6が収容されている。これにより、カプセル6は、セル31内で誘電性液体5中に浮遊することとなり、セル31内で回転可能となる。このような構成とすることにより、上部電極41と下部電極42との間に所望の電圧を印加することにより、カプセル6をセル31内で容易に回転させることができる。
カプセル6は、略球状をなしている。これにより、カプセル6をセル31内で円滑に回転させることができる。
このようなカプセル6は、内部空間61を画成する略球状のシェル(壁部)62を有している。このシェル62には、当該シェル62を介して内部(内部空間61)を視認できる実質的に無色透明な透視部622と、着色された着色部621と、透視部622と着色部621との間に位置しそれらの中間色をなす中間色部623とが形成されている。
本実施形態では、シェル62を2つの半球領域に区切ったとき、一方の半球領域に透視部622が形成され、他方の半球領域に着色部621および中間色部623が形成されている。
このように、シェル62が透視部622を有することにより、カプセル6の外部から内部空間61内の第1粒子Aおよび第2粒子Bを視認することができる。これにより、第1粒子Aおよび第2粒子の色彩を表示色として表示することが可能となる。特に、本実施形態では、透視部622が無色透明であるため、より鮮明に、第1粒子Aおよび第2粒子Bの色彩を表示色として表示することができる。
また、シェル62が着色部621を有することにより、当該着色部621の色彩を表示色として表示することができる。これにより、第1粒子Aおよび第2粒子Bの色彩に加え、着色部621の色彩を表示色として表示できるため、色表示特性が向上する。
着色部621の色としては、白色、黒色、灰色などの無彩色や、赤色、青色、緑色などの有彩色のうちから任意に選択することができる。これらのうちでも、着色部621の色としては、有彩色であることが好ましい。これにより、後述するように、電気泳動表示装置1は、カラー表示を行うことができる。
また、シェル62が中間色部623を有することにより、着色部621と透視部622との中間色を表示色として表示することができる。すなわち、着色部621の色彩の階調表現が可能となり、電気泳動表示装置1の色表示特性がより向上する。
特に、本実施形態の中間色部621は、着色部621側から透視部622側に向けて、着色部621の色彩から透明へと連続的に変化するグラデーションを有しているため、着色部621の色彩の階調をより多階調とすることができる。
また、シェル62は、互いに反対の極性に帯電した正帯電領域および負帯電領域を有している。これにより、上部電極41と下部電極42の間に所望の電圧を印加し、カプセル6に電界を作用させることにより、カプセル6を回転させることができ、簡単かつ確実にカプセル6の姿勢を決定することができる。
本実施形態では、着色部621が負帯電領域であり、透視部622が正帯電領域となっている。このように、正帯電領域および負帯電領域のうちの一方を透視部622に位置させ、他方を着色部621に位置させることにより、後述するように、簡単かつ確実に、着色部621が上部電極42側に位置する状態と、透視部622が上部電極41側に位置する状態とをとることができる。これにより、電気泳動表示装置の作動が容易となる。
このようなシェル62の構成材料としては、例えば、ゼラチン、ゼラチン−アラビアゴム、ゼラチン−ゲランゴム、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリフェニルエステル、ポリウレタン、ナイロン6、ナイロン66、ポリ尿素などの樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようなシェル62の形成方法としては、コアセルベーション法、コンプレックスコアセルベーション法、界面重合法、スプレードライ法、各種の公知の方法を用いることができる。
また、正に帯電した着色部621の形成方法としては、例えば、(i)カーボンブラック、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、アムミニウム、タングステンなどを真空蒸着する方法、(ii)顔料もしくは染料を分散させた樹脂を溶媒に分散または溶解し、スプレーコート、ディップコート、あるいはドクターブレードにより塗布する方法、(iii)油溶性の分散染料を含む溶媒中にカプセル6を浸け込み、染料をシェル62に含浸させる方法などが挙げられる。なお、中間色部623の形成方法は、着色部621の形成方法と同様であるため、その説明を省略する。
例えば、上記(ii)の場合には、顔料としては、カーボンブラック、マグネタイトなどの黒色顔料、溶性アゾ系、モノアゾ系、ジスアゾ系などのアゾ顔料、フタロシアニン系、キナクリドン系などの多環式顔料、二酸化チタン、二酸化珪素、アルミナ、炭酸カルシウムなどの白色顔料、が挙げられる。また、染料としては、油溶性染料、反応性染料、分散染料、直接染料、酸性染料、塩基性染料などが挙げられる。これらの顔料もしくは染料を混合して用いてもよい。
顔料もしくは染料を分散させる樹脂としては、アクリル樹脂、アルキド樹脂など、市販の着色スプレー等に用いられている公知の樹脂が挙げられる。顔料もしくは染料を分散させた樹脂を、トルエン、酢酸ブチル、酢酸エチルなどの有機系溶媒に溶解し、カプセル6表面に塗布することで、着色部621を形成することができる。
さらに、カプセル6をより一層帯電させるために、荷電制御剤を顔料、染料とともに樹脂中に混合してもよい。荷電制御剤の具体例としては、サリチル酸系化合物、ホウ素系化合物などの負帯電制御剤が挙げられる。
一方、負に帯電した透視部622の形成方法としては、着色部621の形成方法で挙げた(ii)を、顔料、染料を使用しないで行う方法が挙げられる。
具体的には、例えば、アクリル樹脂、アルキド樹脂などにニグロシン染料、トリフェニルメタン染料、四級アンモニウム塩類などの正帯電制御剤を混合し、この樹脂をトルエン、酢酸ブチル、酢酸エチルなどの有機系溶媒に溶解し、カプセル6表面に塗布することで、透視部622を形成することができる。
以上、カプセル6について説明したが、このようなカプセル6の粒径としては、解像度、隠蔽率などの観点から、10μm〜200μmであることが好ましい。
次に、カプセル6の内部空間61に充填された分散媒7について説明する。
分散媒7は、実質的に無色透明であることが好ましい。このような分散媒7としては、比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。かかる分散媒7としては、例えば、各種水(蒸留水、純水、イオン交換水等)、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、シクロへキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン、トルエンのような長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピラジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩、流動パラフィン等の鉱物油類、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸等の植物油類、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等のシリコーンオイル類、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系液体またはその他の各種油類等が挙げられ、またはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
また、分散媒7中には、必要に応じて、例えば、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
このような分散媒7中には、前述したように、第1粒子Aおよび第2粒子Bが分散している。なお、以下では、説明の便宜上、第1粒子Aおよび第2粒子Bを合わせて、単に「電気泳動粒子」とも言う。
第1粒子Aおよび第2粒子Bは、互いに反対の極性に帯電した粒子であり、本実施形態では、第1粒子Aが負に帯電しており、第2粒子Bが正に帯電している。言うまでもないが、この逆であってもよい。
また、第1粒子Aおよび第2粒子Bは、互いに色が異なっている。第1粒子Aおよび第2粒子Bの色(色彩)としては、特に限定されず、白色、黒色、灰色などの無彩色や、赤色、青色、緑色などの有彩色のうちから、2色を任意に選択することができる。本実施形態では、第1粒子Aが黒色の粒子であり、第2粒子Bが白色の粒子である。
このような第1粒子Aおよび第2粒子Bとしては、それぞれ、前述したような条件を満たすものであれば、いかなるものをも用いることができ、特に限定はされないが、顔料粒子、樹脂粒子、セラミックス粒子、金属粒子、金属酸化物粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。これらの粒子は、製造が容易であるとともに、荷電の制御を比較的容易に行うことができるという利点を有している。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫化亜鉛、亜鉛華等の白色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウム赤、チタン赤等の黄色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ロジン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、スチレンとアクリロニトリルを共重合したAS樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
また、電気泳動粒子の分散媒7中での分散性を向上させることを目的に、各粒子A、Bの表面に、分散媒7と相溶性の高い高分子を物理的に吸着させたり、化学的に結合させたりすることができる。これらの中でも、電気泳動粒子の表面からの離脱着の問題から、高分子が化学的に結合しているものが特に好ましい。かかる構成とすれば、電気泳動粒子の見かけの比重が小さくなる方向に作用して、電気泳動粒子の分散媒7での親和性、すなわち分散性を向上させることができる。
この場合、前記高分子の結合数は、1つの粒子において、300〜2500(個/μm)程度であるのが好ましく、500〜1600(個/μm)程度であるのがより好ましい。高分子の結合数を前記範囲内とすることにより、電気泳動粒子の分散媒7に対する親和性を高め、その分散性を向上させることができる。また、電気泳動粒子の表面の電荷が高分子に覆われてしまうことによるクーロン力の低下を防止することもできる。
このような高分子としては、例えば、電気泳動粒子と反応性を有する基と帯電性官能基を有する高分子、電気泳動粒子と反応性を有する基と長鎖アルキル鎖、長鎖エチレンオキシド鎖、長鎖フッ化アルキル鎖、長鎖ジメチルシリコーン鎖等を有する高分子、および、電気泳動粒子と反応性を有する基と帯電性官能基と長鎖アルキル鎖、長鎖エチレンオキシド鎖、長鎖フッ化アルキル鎖、長鎖ジメチルシリコーン鎖等を有する高分子等が挙げられる。
上述したような高分子において、電気泳動粒子と反応性を有する基(以下、反応性基と称する。)としては、例えば、エポキシ基、チオエポキシ基、アルコキシシラン基、シラノール基、アルキルアミド基、アジリジン基、オキサゾン基、およびイソシアネート基等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を選択して用いることができるが、用いる電気泳動粒子の種類等に応じて、選択するようにすればよい。
また、電気泳動粒子の平均粒径は、特に限定されないが、0.1〜10μm程度であるのが好ましく、0.1〜7.5μm程度であるのがより好ましい。電気泳動粒子の平均粒径が小さ過ぎると、主に可視光域において十分な隠蔽率を得ることができず、その結果、電気泳動表示装置1の表示コントラストが低下するおそれがあり、一方、電気泳動粒子の平均粒径が大き過ぎると、その種類等によっては、分散媒7中において沈降し易くなり、電気泳動表示装置1の表示品質が劣化すること等の問題が生じるおそれがある。
以上、第1粒子Aおよび第2粒子Bについて説明したが、このような2つの粒子A、Bの分散媒7への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、攪拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
次に、上部電極41および下部電極42について説明する。
上部電極41と下部電極42とは、セル31を介して対向配置されている。このような上部電極41および下部電極42は、これらの間に電圧を印加することにより、第1粒子Aおよび第2粒子Bを分散媒7中で泳動させるために設置されているものであるが、特に本実施形態では、上部電極41および下部電極42は、カプセル6を回転させる回転手段8を兼ねている。
上部電極41は、薄膜状または板状をなしている。このような上部電極41の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、円形、四角形をなしていてもよい。
また、上部電極41は、実質的に無色透明である。これにより、電気泳動表示装置1の外部から上部電極41を介してセル31内を視認することができる。なお、上部電極41としては、電気泳動表示装置1の外部からセル31内を視認することができれば、無色透明でなくてもよく、着色されていてもよい。
このような上部電極41の構成材料としては、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、アルミニウムまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリピロール、またはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレンオキシド等のマトリックス樹脂中に、NaCl、LiClO、KCl、LiBr、LiNO、LiSCN等のイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム錫酸化物(ITO)、フッ素ドープした錫酸化物(FTO)、錫酸化物(SnO)、インジウム酸化物(IO)等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
下部電極42は、例えば、上部電極41と形状も大きさも同じものとなっている。また、下部電極42は、不透明であってもよく、透明であってもよい。このような下部電極42の構成材料としては、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、前述した上部電極41の構成材料と同様の材料を用いることができる。
下部電極42は、回路基板9上に形成された前記回路に電気的に接続されている。電気泳動表示装置1は、当該回路に含まれるTFT(スイッチング素子)により、下部電極42への電圧印加のON/OFFを制御するよう構成されている。
電気泳動表示装置1は、図示しない電圧印加手段により、上部電極41および下部電極42に対して、それぞれ独立して電圧を印加し得るよう構成されている。また、電気泳動表示装置1は、前記電圧印加手段により、各電極に印加する電圧の強さを適宜変更することもできる。
以上のような上部電極41と下部電極42との間に印加する電圧としては、大きく分けて2種類あり、それは、カプセル6を回転させるための電圧V1と、カプセルを回転させずに第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させるための電圧V2である。
ここで、本実施形態では、カプセル6を回転させるのに最低限必要な電圧の強さをX1(V)とし、第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させるのに最小限必要な電圧の強さをX2(V)としたとき、X1がX2より大きくなるように設定されている。これにより、電圧V1をX1以上とすることでカプセル6を回転させる作動を行うことができ、電圧V2をX2以上X1未満とすることでカプセル6を回転させずに第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させる作動を行うことができる。すなわち、上部電極41と下部電極42との間に印加する電圧パターンを設定することにより、カプセル6を回転させる作動と、カプセル6を回転させずに第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させる作動とからいずれかを容易に選択することができるため、操作性および表示特性が向上する。
X1をX2よりも大きくする簡単な方法として、誘電性液体5の粘度を調整することが挙げられる。例えば、誘電性液体5の粘度を高くすればカプセル6がセル31中で回転しづらくなり、その分X1が大きくなる。このように誘電性液体5の粘度を調整してX1を決定することで、比較的簡単にX1をX2よりも大きくすることができる。
次に、図1〜図6に基づいて、電気泳動表示装置1の作動を説明する。なお、図1、図3〜図6は、説明の便宜上模式的に図示したもので、各粒子A、Bの数、大きさなどは実際とは大きく異なるものであるのは言うまでもない。また、前述したように、第1粒子Aは、負に帯電した黒色の粒子であり、第2粒子Bは、正に帯電した白色の粒子である。また、カプセル6の着色部621は、赤に着色されている。
<1>白色表示
初めに、白色表示状態(第3の状態)について説明する。
例えば、図1に示す状態で、図2(a)に示すように、上部電極41に電圧V11を印加するとともに、下部電極42に電圧V12を印加すると、上部電極41が負、下部電極42が正となる。このとき、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧は、カプセル6を回転させるのに十分な強さ(すなわち、X1(V)以上)を有しているため、カプセル6の透視部622が上部電極41に、着色部621が下部電極42に向かうようにカプセル6が回転し、図3のように透視部622が上部電極41側に位置する姿勢(状態)となる。これにより、上部電極41を介してカプセル6の内部空間61を視認することができるようになる。
また、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧は、当然、第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させるのに十分な強さを持っているため、このとき、カプセル6内の第2粒子Bは、上部電極41に電気的に吸着されるようにして分散媒7中を上部電極41側へ向かって泳動し、反対に、第1粒子Aは、下部電極42に電気的に吸着されるようにして、分散媒7中を下部電極42側へ向かって泳動する。したがって、図3に示すように、カプセル6中においては、第1粒子Aが着色部621に偏在し、第2粒子Bが透視部622に偏在する。その結果、この状態では、表示色として白色が視認される。
<2−1>黒色表示
次いで、黒色表示状態(第2の状態)について説明する。
例えば、前述した白色表示状態で、図2(b)に示すように、上部電極41に電圧V21を印加するとともに、下部電極42に電圧V22を印加すると、上部電極41が正、下部電極42が負となる。ここで、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧の強さは、第1粒子Aおよび第2粒子を分散媒7中で泳動させるには十分な強さであるが、カプセル6を回転させには不十分な強さ(すなわち、X2以上X1未満)であるため、カプセル6の回転を防止しつつ、第1粒子Aおよび第2粒子Bを分散媒7中で泳動させることができる。
具体的には、カプセル6は、白色表示状態から回転しないため、その透視部622が上部電極41側に位置している。その状態にて、第2粒子Bは、下部電極42に電気的に吸着されるようにして分散媒7中を下部電極42側へ向かって泳動し、反対に、第1粒子Aは、上部電極41に電気的に吸着されるようにして、分散媒7中を上部電極41側へ向かって泳動する。
したがって、図4に示すように、カプセル6中においては、第1粒子Aが透視部622に対応する位置に偏在し、第2粒子Bが着色部621に対応する部位に偏在することとなる。その結果、この状態では、表示色として黒色が視認される。
<2−2>黒色表示
次いで、前述した<2−1>とは異なる黒色表示状態について説明する。
例えば、前述した白色表示状態で、図2(c)に示すように、上部電極41に電圧V13を印加するとともに、下部電極42に電圧V14を印加すると、上部電極41が正、下部電極42が負となる。このとき、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧は、カプセル6を回転させるのに十分な強さ(すなわち、X1(V)以上)を有しているため、カプセル6の透視部622が下部電極42に、着色部621が上部電極41に向かうようにカプセル6が回転し、図5のように着色部621が上部電極41側に位置する姿勢(状態)となる。
また、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧は、当然、第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させるのに十分な強さを持っているため、このとき、カプセル6内の第1粒子Aは、上部電極41に電気的に吸着されるようにして分散媒7中を上部電極41側へ向かって泳動し、反対に、第2粒子Bは、下部電極42に電気的に吸着されるようにして、分散媒7中を下部電極42側へ向かって泳動する。したがって、図5に示すように、カプセル6中においては、第1粒子Aが着色部621に偏在し、第2粒子Bが透視部622に偏在する。この状態では、着色部621に対応する部位に黒色の第1粒子Aが偏在しているため、前述した<2−1>の黒色表示状態と比較して、より光を吸収することができ、沈んだ(深い)黒色を表示することができる。すなわち、コントラストにより優れる白黒表示を行うことができる。
<3>赤色表示
次いで、赤表示状態(第1の状態)について説明する。
例えば、前述した<2−2>黒色表示状態で、図2(d)に示すように、上部電極41に電圧V23を印加するとともに、下部電極42に電圧V24を印加すると、上部電極41が負、下部電極42が正となる。ここで、上部電極41と下部電極42との間に印加された電圧の強さは、第1粒子Aおよび第2粒子を分散媒7中で泳動させるには十分な強さであるが、カプセル6を回転させには不十分な強さであるため、カプセル6の回転を防止しつつ、第1粒子Aおよび第2粒子Bを分散媒7中で泳動させることができる。
具体的には、カプセル6は、<2−2>黒色表示状態から回転しないため、着色部621が上部電極41側に位置している。その状態にて、第1粒子Aは、下部電極42に電気的に吸着されるようにして分散媒7中を下部電極42側へ向かって泳動し、反対に、第2粒子Bは、上部電極41に電気的に吸着されるようにして、分散媒7中を上部電極41側へ向かって泳動する。
したがって、図6に示すように、カプセル6中においては、第1粒子Aが透視部622に対応する位置に偏在し、第2粒子Bが着色部621に対応する部位に偏在することとなる。その結果、この状態では、表示色として赤色が視認される。なお、この状態では、着色部621に対応する部位に白色の第2粒子Bが偏在していることから、より鮮明な赤が表示されることとなる。
<4>中間色表示
次いで、中間色表示状態について説明する。
前述したように、例えば図1の状態から上部電極41および下部電極42に、図2(c)に示す電圧を印加すると、カプセル6は、着色部621が上部電極41側に向かうように回転する。カプセル6が回転を始め、中間色部623が上部電極41側に位置する状態となったときに前記電圧の印加を停止すれば、カプセル6は、図7に示す姿勢(状態)を維持することとなる。なお、この状態では、第1粒子Aが上部電極41側に偏在し、第2粒子Bが下部電極42側に偏在することとなる(図示せず)。
次いで、上部電極41および下部電極42に、図2(d)に示す電圧を印加すると、カプセル6の回転を防止しつつ、第1粒子Aを下部電極42側へ、第2粒子Bを上部電極41側へ、それぞれ泳動させることができる。その結果、図7に示すように、白色の第2粒子Bが第1電極41側に偏在することとなる。そのため、この状態では、上部電極41から入射した光の一部が中間色部623を通過し、第2粒子Bにより拡散されることにより、表示色として赤色と白色の中間色(例えば、桃色、朱色など)が視認される。すなわち、中間色部623を有することにより、赤色の階調表現が可能となり、表現が豊かになる。
特に、本実施形態では、中間色部623は、グラデーションを有しているため、前記効果がより顕著となる。
以上、電気泳動表装置1の作動について、詳細に説明した。
上述したように、電気泳動表示装置1では、カプセル6を回転させることにより色の彩度を変更することができ、かつ、第1粒子Aおよび第2粒子Bをそれぞれ泳動させることにより、色の明度を変更することができる。したがって、このような電気泳動表示装置1によれば、優れた色表示特特性を発揮することができる。
本実施形態では、第1粒子Aを黒色の粒子とし、第2粒子Bを白色の粒子としたことにより、特に白黒表示の反応性を優れたものとすることができる。具体的には、黒色表示と白色表示の切り替えは、カプセル6の回転を伴わないため、黒色表示状態と白色表示状態との切り換えを素早く行うことができ、白黒表示の反応性が優れたものとなる。なお、このような効果は、第1粒子Aを白色の粒子とし、第2粒子を黒色の粒子とした場合にも発揮される。
特に、本実施形態では、カプセル6の透視部622と白色の第2粒子Bとを同極(正)に帯電させているため、図2(a)に示すような電圧を印加することにより、簡単かつ迅速に白色表示を行うことができる。これにより、電気泳動表示装置1を作動する際、リセットの際などに行われる全白書き込み(全白色表示)を簡単かつ迅速に行うことができる。
また、本実施形態では、着色部621の色を有彩色としているため、前述のような白黒表示の反応性を優れたものとしつつ、カラー表示が可能となっている。
また、本実施系形態では、上部電極41および下部電極42が、カプセル6を回転させる回転手段を兼ねているため、装置の小型化を図るとともに、低コスト化および製造の容易化を図ることができる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態を示す模式的縦断面図である。
以下、第2実施形態の電気泳動表示装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる電気泳動表示装置は、カプセルを回転させる回転手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の電気泳動表示装置と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図8に示すように、本実施形態の回転手段8Aは、セル31を介して左右方向に対抗配置された一対の電極片81A、82Aを有している。つまり、本実施形態の電気泳動表示装置1では、セル31に対して、上下方向に対抗配置された上部電極41および下部電極42と、左右方向に対抗配置された一対の電極片81A、82Aとが設けられている。このような一対の電極片81A、82A間には、図示しないカプセル回転用電圧印加手段により所定の電圧が印加させるようになっている。このような回転手段8Aによれば、比較的簡単な構成で、カプセル6を回転させ、カプセル6の姿勢を決定することができる。
本実施形態では、電極片81A、82A間に、カプセル6を回転させるのに十分な強さの電圧を印加すれば、カプセル6を回転させることができ、上部電極41と下部電極42との間に、カプセル6を回転させずに、第1粒子Aおよび第2粒子Bを泳動させることができる電圧を印加すれば、カプセル6を回転させずに、第1粒子Aまたは第2粒子Bを上部電極41側に偏在させることができる。
以上のような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の電気泳動表示装置の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の電気泳動表示装置の第3実施形態を示す模式的縦断面図である。
以下、第3実施形態の電気泳動表示装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかる電気泳動表示装置は、画素の構成が異なる以外は、第1実施形態の電気泳動表示装置と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、画素Pは、並設された3つのセル31a、31b、31cを有している。
セル31a、31b、31cには、それぞれ、カプセル6a、6b、6cが収容されている。カプセル6aの着色部621の色はシアンであり、カプセル6bの着色部621の色はマゼンタであり、カプセル6cの着色部621の色は赤である。
つまり、画素Pは、表示色としてシアンを表示可能なセル31aと、マゼンタを表示可能なセル31bと、赤を表示可能なセル31cとで構成されている。このような画素Pによれば、3つのセル31a、31b、31cの表示色を任意に組み合わせることで、フルカラー表示が可能となる。
例えば、黒色を表示したい場合には、3つのセル31a、31b、31cを全て黒色表示状態とすればよいし、マゼンタを表示したい場合には、セル31bをマゼンタ表示状態とし、セル31a、31cを白色表示状態とすればよいし、シアンとマゼンタの中間色を表示したい場合には、セル31aをシアン表示状態とし、セル31bをマゼンタ表示状態とし、セル31cを白色表示状態とすればよい。なお、セル31a、31b、31cの配列や、形状などは、特に限定されない。
また、本実施形態では、カプセル6aの着色部621の色をシアンとし、カプセル6bの着色部621の色をマゼンタとし、カプセル6cの着色部621の色を赤としたものについて説明したが、これに限定されず、例えば、カプセル6aの着色部621の色をレッド(R)とし、カプセル6bの着色部621の色をグリーン(G)とし、カプセル6cの着色部621の色をブルー(B)としてもよい。これによっても、本実施形態と同様に、フルカラー表示が可能となる。
以上のような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上説明したような電気泳動表示装置1は、それぞれ、各種電子機器に組み込むことができる。電気泳動表示装置を備える本発明の電子機器としては、例えば、電子ペーパー、電子ブック、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
これらの電子機器のうちから、電子ペーパーを例に挙げ、具体的に説明する。
図10は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図10に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置1で構成されている。
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図11は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図12中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図11に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図11に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図11中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図11(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図11中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
以上、図示の各実施形態に基づいて、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を説明したが、本発明は、これらに限定されるものでない。例えば、本発明の電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、球状のセルについて説明したが、これに限定されず、例えば、セルが立方体状をなしていてもよい。この場合には、基体が、一対の上部基板および下部基板とこれらの間に介在するシリコーンゴム等で構成されたスペーサ部材とで構成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、電気泳動表示装置が複数の画素を有するものについて説明したが、画素の数は、特に限定されず、例えば1つであってもよい。
また、前述した第2実施形態では、回転手段として一対の電極片を有するものについて説明したが、これに限定されず、例えば一対の電極片に換えて、一対の電磁コイルを有していてもよい。
本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の駆動波形の一例を示す図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動を示す模式的縦断面図である。 本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態を示す模式的縦断面図である。 本発明の電気泳動表示装置の第3実施形態を示す模式的縦断面図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
符号の説明
1……電気泳動表示装置 2……電気泳動表示シート 3……基体 31、31a、31b、31c……セル(収容部) 41……上部電極(第1電極) 42……下部電極(第2電極) 5……誘電性液体 6、6a、6b、6c……カプセル 61……内部空間 62……シェル 621……着色部 622……透視部 623……中間色部 7……分散媒 8、8A……回転手段 81A、82A……電極片 9……回路基板 91……基部 600……電子ペーパー 601……本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部 A……第1粒子 B……第2粒子 P……画素

Claims (16)

  1. 異なる極性に帯電し、互いに色彩が異なる第1粒子および第2粒子を分散させた分散媒が内部空間に充填されたカプセルと、
    前記カプセルを回転可能に収容する収容部と、
    前記収容部を介して対向配置された第1電極および第2電極と、
    前記カプセルを回転させる回転手段とを有し、
    前記カプセルは、その壁部を介して内部を視認可能な透視部を有していることを特徴とする電気泳動表示シート。
  2. 前記回転手段により前記カプセルを回転させて該カプセルの姿勢を決定するとともに、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記第1粒子および前記第2粒子を前記分散媒中で泳動させることにより、前記第1電極を介して視認する前記収容部内の色を変更するよう構成されている請求項1に記載の電気泳動表示シート。
  3. 前記収容部には、前記カプセルとともに液体が充填されており、前記カプセルが浮遊している請求項1または2に記載の電気泳動表示シート。
  4. 前記カプセルは、略球状をなしている請求項1ないし3のいずれかに記載の電気泳動表示シート。
  5. 前記透視部は、実質的に無色透明である請求項1ないし4のいずれかに記載の電気泳動表示シート。
  6. 前記カプセルは、前記透視部と異なる部分に、着色された着色部を有している請求項1ないし5のいずれかに記載の電気泳動表示シート。
  7. 前記カプセルは、前記透視部と前記着色部との間に、それらの中間色をなす中間色部を有している請求項6に記載の電気泳動表示シート。
  8. 前記カプセルは、正に帯電した正帯電領域および負に帯電した負帯電領域を有し、
    前記回転手段は、前記カプセルに電界または磁界を作用させて、前記カプセルを回転させるよう構成されている請求項6または7に記載の電気泳動表示シート。
  9. 前記正帯電領域および前記負帯電領域のうちの一方が前記透視部に位置し、他方が前記着色部に位置する請求項8に記載の電気泳動表示シート。
  10. 前記回転手段は、前記収容部を介して対向配置された一対のカプセル回転用電極片を有し、前記一対のカプセル回転用電極片間に電圧を印加することにより前記カプセルを回転させる請求項8または9に記載の電気泳動表示シート。
  11. 前記第1電極および前記第2電極は、前記一対のカプセル回転用電極片を兼ねている請求項10に記載の電気泳動表示シート。
  12. 前記第1電極と前記第2電極との間に印加する電圧パターンを設定することにより、前記カプセルを回転させて該カプセルの姿勢を決定するとともに、前記第1粒子および前記第2粒子を前記分散媒中で泳動させて、前記第1電極を介して視認する前記収容部内の色を変更するよう構成されている請求項11に記載の電気泳動表示シート。
  13. 前記カプセルの前記着色部が前記第1電極側に位置する第1の状態と、前記カプセルの前記透視部が前記第1電極側に位置するとともに、前記第1粒子が前記カプセル内で前記第1電極側に偏在する第2の状態と、前記カプセルの前記透視部が前記第1電極側に位置するとともに、前記第2粒子が前記カプセル内で前記第1電極側に偏在する第3の状態とのうちからいずれかを選択可能となっている請求項12に記載の電気泳動表示シート。
  14. 前記カプセルを回転させるための電圧は、前記第1粒子および前記第2粒子を泳動させるための電圧よりも大きい請求項12または13に記載の電気泳動表示シート。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の電気泳動表示シートと、前記収容部の前記第2電極側に設けられた基板とを備えることを特徴とする電気泳動表示装置。
  16. 請求項15に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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