JPH10214048A - 多色表示装置 - Google Patents

多色表示装置

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JPH10214048A
JPH10214048A JP1626597A JP1626597A JPH10214048A JP H10214048 A JPH10214048 A JP H10214048A JP 1626597 A JP1626597 A JP 1626597A JP 1626597 A JP1626597 A JP 1626597A JP H10214048 A JPH10214048 A JP H10214048A
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JP
Japan
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shell
display
display device
magnetic field
rotation
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JP1626597A
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English (en)
Inventor
Makoto Suzuki
鈴木  誠
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視認性に優れ、高コントラストでかつ消費電
力の少ない多色表示装置を提供すること。 【解決手段】 表示用カプセル10a乃至10dは、外
殻12と、その外殻12に内包される内殻14と、その
内殻14に内包される回転体16とから構成され、上部
電極50a乃至50dと、下部電極52aとの間に狭持
され、かつ上部磁界発生電極54a乃至54dと下部磁
界発生電極56a乃至56dとの間に狭持されるように
配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像及び文章等を
多色表示するための多色表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、辞書や小説等をデジタル記録した
電子ブック等に用いられる表示装置として、反射型の液
晶ディスプレイが広く採用されている。この種の液晶表
示装置に於いては、液晶素子自身は発光しないため電力
消費量が少なく、バックライト装置を備えないので装置
が小型化でき、携帯用情報端末機器等にも多く採用され
ている。
【0003】また、米国特許第4,143,103号、
及び同第4,126,854号の各明細書に記載されて
いるような、球状物質の半球ずつが色分けされた構成の
表示用粒子を用い、その表示用粒子の配向方向を電界な
どによって制御して画像表示を行う粒子回転型ディスプ
レイが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記前
者の反射型液晶表示装置はバックライトがないため、コ
ントラストが低く視認性が悪いので、カラー表示には適
さず、カラー表示を行うためにバックライトを装着すれ
ば装置が大型化し、かつ高価なものとなった。
【0005】また、前記後者の粒子回転型ディスプレイ
装置では、各粒子の配向を二値的に制御するのみであ
り、単独の粒子で多色表示を行うことが困難であった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、視認性に優れ、高コントラスト
でかつ消費電力の少ない多色表示装置を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の多色表示装置は、少なく
とも一部が透光性を備える回転可能な殻を有し、かつそ
の殻の内部に、表面に2以上の色を付した回転体を回転
可能に保持してなる表示用粒子と、前記殻及び前記回転
体の回転を独立して制御する回転制御手段とを備えるこ
とを特徴としている。すなわち、前記回転手段によっ
て、前記殻及び回転体の回転を互いに独立に制御するこ
とにより、多色表示を行う。
【0008】請求項2に記載の多色表示装置に於いて
は、前記殻及び回転体のいずれか一方に磁性体を用い、
前記回転制御手段は、前記一方の回転を制御する磁界制
御手段と、他方の回転を制御する電界制御手段とを備え
ることを特徴としている。したがって、前記殻及び回転
体のうちの、磁性体で構成される一方の回転を、前記磁
界制御手段によって制御し、他方の回転を、前記電界制
御手段によって制御することにより、前記回転体及び殻
の回転制御を個別に行う。
【0009】請求項3に記載の多色表示装置は、前記殻
の回転方向及び前記回転体の回転方向を規制する回転方
向規制手段を備えることを特徴としている。したがっ
て、前記殻及び回転体は、その回転が1軸のみに規制さ
れる。
【0010】請求項4に記載の多色表示装置は、前記回
転体の外形及び殻の内側空間の形状を楕円体に構成する
ことを特徴としている。すなわち、前記殻の内側空間の
形状は楕円体であり、前記回転体は、その楕円体と略相
似形で前記内側空間よりも小さい外形形状を有する。
【0011】請求項5に記載の多色表示装置は、前記表
示用粒子を内包する外殻を備えることを特徴としてい
る。したがって、前記外殻は、いわゆる2重カプセル構
造の最外殻を成すものである。すなわち、前記外殻は、
その内側に前記殻を内包し、さらにその殻は、その内側
に前記回転体を内包する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一つの
実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】まず最初に、本実施の形態の多色表示装置
に用いられる表示用粒子について説明する。
【0014】図1及び図2に於いて、表示用カプセル1
0は、外殻12と、その外殻12に内包される内殻14
と、その内殻14に内包される回転体16とから構成さ
れる。したがって、前記内殻14と前記回転体16とが
本発明の表示用粒子を構成する。
【0015】前記外殻12及び内殻14は、透明な合成
樹脂、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の薄膜
により構成される中空状の楕円体であり、互いに相似形
で前記外殻12の方が大きくなるように形成される。
【0016】前記内殻14は、その表面が楕円体の短軸
方向に2分割され、その一方が不透明、例えば黒色に着
色されると共に、前記短軸方向であって前記着色部の境
界を結んだ方向、すなわち図2の上下方向に電気分極さ
れる。例えば、図2に於いて、内殻14は、その上部が
負極性、下部が正極性に電気分極される。
【0017】前記回転体16は、形状が前記外殻12及
び内殻14と相似形で、前記内殻14よりも小さい、楕
円体状の磁性体により構成され、その楕円体の短軸方向
に磁気分極される。例えば、図2に於いて、前記回転体
16は、右がS極、左がN極となるように磁気分極され
る。
【0018】また、外殻12、内殻14、及び回転体1
6の間には、例えば、シリコンオイルのような絶縁性液
体が充填されており、内殻14及び回転体16は、その
楕円体形状の長軸を回転中心軸として自由に回転でき
る。
【0019】したがって、前記外殻12、内殻14、及
び回転体16を、互いに相似形の楕円体形状に構成し、
かつ、前記内殻14の外形寸法に於ける長軸長さが前記
外殻12の内側空間の短軸長さよりも長くなるように構
成し、同時に、前記回転体16の外形寸法に於ける長軸
長さが前記内殻14の内側空間の短軸長さよりも長くな
るように構成することにより、その楕円体の長軸を中心
軸とする回転のみに回転方向を規制することができる。
すなわち、前記外殻12及び内殻14は、本発明の回転
方向規制手段を兼ねる。
【0020】さらに、前記回転体16は、前記回転中心
軸を交線として互いに直交する2平面によって4分割さ
れる領域の各々に於いて、その表面が4色に色分けされ
ている。例えば、前記各領域に対して、白、赤、緑、青
を付することにより、フルカラー表示を行うことができ
る。
【0021】尚、前記構成の表示用カプセル10は、粒
径が小さいほど表示解像度は高くなるが、逆に製造が困
難となるため、好ましくは、長軸及び短軸がおよそ直径
30乃至100μm程度となるように形成される。
【0022】以上に説明した表示用カプセル10は、例
えば、以下のように製造される。
【0023】磁性体を所定の粒子形状に成形して短軸方
向に磁化した後、ポリビニルアルコール水溶液中に分散
させ、適当な板の上にその分散液を塗布し、前記磁化方
向を利用して前記磁性体粒子を一定方向に配向させつつ
乾燥させることにより、ポリビニルアルコールの層か
ら、前記磁性体粒子の表面の4分の1を露出させる。次
に、その露出部分を染色した後、前記板を温水中に浸し
てポリビニルアルコールを溶解して再び前記磁性体粒子
を水溶液中に分散させる。以上の工程により、前記磁性
体粒子の表面の4分の1が染色される。
【0024】この工程を繰り返すことにより、表面が前
記の4色に染色された回転体16を得る。
【0025】その回転体16を、界面活性剤を用いて、
前記シリコンオイル等の絶縁性液体中に分散し、この分
散液とほぼ等量の、乳化剤が添加された水を、前記分散
液と混合、撹拌することによって、O/W(Oil i
n Water)乳化物を得て、次に水相側から、メラ
ミンホルムアルデヒド樹脂のプレポリマーを加え、約7
0℃で2時間、前記プレポリマーを硬化反応させること
により、前記回転体16を前記絶縁性液体と共に内包す
る内殻14が得られる。
【0026】さらに、前記の染色工程と同様な工程を用
いて、前述の如く、前記内殻14の表面の半分を黒色に
染色し、染色直後でポリビニルアルコール層に保持され
たままの状態の前記内殻14に対し、外部電界を印加す
ることにより、前述の如く、前記内殻14を電気分極す
る。
【0027】その後、前記と同様に、前記内殻14の外
側に、前記絶縁性液体を介して外殻12を形成すること
により、表示用カプセル10が得られる。
【0028】次に、図3を用いて、前記構成の表示用カ
プセル10を用いた多色表示装置1の構成及び動作を説
明する。
【0029】表示用カプセル10a乃至10dは、上部
電極50a乃至50dと、下部電極52aとの間に狭持
され、かつ上部磁界発生電極54a乃至54dと下部磁
界発生電極56a乃至56dとの間に狭持されるように
配置される。
【0030】上部電極50a乃至50dと、上部磁界発
生電極54a乃至54dとは、ITO(Indium
Tin Oxide)等の透明電極材料で構成され、P
ET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明基材58
上に形成される。
【0031】また、下部電極52aと下部磁界発生電極
56a乃至56dとは、基材60上に形成される。
【0032】具体的には、表示用カプセル10a乃至1
0dを、2液性シリコンゴム中に分散してこれを加熱等
により硬化させ、シート状の部材を得、これを前記基材
60と透明基材58との間に挟み込むことにより、多色
表示装置1が構成される。
【0033】前記多色表示装置1はまた、図示しない電
圧源、電流源、及び各電極への電圧又は電流の印加量を
制御するためのIC等の駆動素子とを備えている。さら
に、前記下部電極52aは常に接地されている。
【0034】したがって、前記駆動素子は、表示すべき
データに基づいて前記上部電極50a乃至50dに対す
る印加電圧を制御し、かつ前記上部磁界発生電極54a
乃至54d、及び下部磁界発生電極56a乃至56dに
対する印加電流を制御することにより、前記表示用カプ
セル10a乃至10dに於ける回転体16及び内殻14
の回転・配向を制御する。
【0035】ここで、画像等を表示するための動作につ
いて具体的に説明する。
【0036】まず、白色表示を行うための制御方法を、
図3に於ける表示用カプセル10cを用いて説明する。
【0037】前記上部電極50cが正極となるように電
位差を与えると、上部電極50cと下部電極52aとの
間に電界が発生する。このとき、内殻14cの電気分極
による電気双極子モーメントと前記電界との相互作用に
より、前記内殻14cに静電気力が加わるが、実際に
は、前記絶縁性液体と前記内殻14cとの粘性抵抗によ
り、前記電界の強度が一定のしきい値を越えた場合に内
殻14cが回転し、その結果、図3の内殻14cの如く
配向する。
【0038】それと同時に、前記上部磁界発生電極54
cと前記下部磁界発生電極56cとに電流を流す。ここ
で、電流の流れる方向を、上部磁界発生電極54cは図
3に於ける紙面に垂直かつ紙面の表より裏、下部磁界発
生電極56cはその逆とすることにより、回転体16c
の位置では同一方向の磁力線が発生し、前記と同様に、
磁界の強度が粘性抵抗に対するしきい値を越えたときに
回転体16cの回転が開始し、その結果、図3の回転体
16cの如く配向する。
【0039】したがって、回転体16cの右半分は内殻
14cの着色部分で隠されるため、図3の透明基材58
から表示を見た場合には白く見える。
【0040】同様に、前記上部電極50a乃至50dと
下部電極52aとの間に発生する電界の向き、及び前記
上部磁界発生電極54a乃至54dと下部磁界発生電極
56a乃至56dとから形成される磁界の向きを制御す
ることにより、各々の表示用カプセル10a乃至10d
に於いて任意の色の表示を行うことができる。
【0041】前記のような構成の多色表示装置によれ
ば、発光素子やバックライトを用いることなく、視認性
が良い鮮明な画像表示が得られる。また、上述のよう
に、回転体16及び内殻14の回転に対しては、高絶縁
性液体との粘性抵抗により、電界・磁界強度にしきい値
を有するため、静電的なノイズに強く、また、電界・磁
界が遮断された後も、各表示用粒子に於いて一定の色表
示を保持することが可能であるため、いわゆるマトリッ
クス駆動により時分割で電界・磁界の印加を行っても表
示画像が乱れることがない。さらに、前記回転体16及
び内殻14の回転及び配向は、それぞれ磁界及び電界に
より、互いに独立して制御されるので、互いのクロスト
ークがなく、乱れのない鮮明な表示を得ることができ
る。
【0042】なお、本発明は、以上に説明した実施の形
態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範
囲内に於いて、種々の変更が可能である。
【0043】例えば、前記実施の形態では、外殻及び内
殻の形状を楕円体とすることにより回転方向を規制した
が、例えば、外殻の代わりに、液晶表示装置に用いられ
るような、表面に一定方向の傷を付けた合成樹脂やガラ
ス板等を用いてもよい。
【0044】また、内殻の着色には、高屈折率材料を用
いることによって反射率を大きくしても良い。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したことから明かなように、
本発明の請求項1に記載の多色表示装置によれば、マイ
クロカプセル構造を有する表示用粒子の殻と、その殻に
内包される回転体との配向を個別に直接制御することに
より、視認性が良好で、静電的なノイズに強く、乱れの
ない表示を行うことができる。したがって、視認性に優
れ、高コントラストでかつ消費電力の少ない多色表示装
置を提供することができる。
【0046】請求項2に記載の多色表示装置によれば、
回転可能な前記回転体及び殻の回転を個別に制御するこ
とが、極めて簡易な構成で、しかも互いのクロストーク
なしで行うことができる。
【0047】請求項3に記載の多色表示装置によれば、
前記回転体及び殻の回転を1軸に制限することにより、
前記回転体及び殻の回転及び配向の制御を正確かつ容易
に行うことができる。
【0048】請求項4に記載の多色表示装置によれば、
公知の乳化重合法等の比較的簡易な方法で、前記構成の
表示用粒子が容易に得られると同時に、回転体及び殻の
形状のみによってこれらの回転方向の規制を行うことが
できるため、安価で制御性に優れた多色表示装置を提供
することができる。
【0049】請求項5に記載の多色表示装置によれば、
前記構成の表示用粒子を外殻により内包した表示用カプ
セル構造を用いるため、前記表示用粒子を支持するため
の特別な容器等が必要なく、例えば、前記表示用カプセ
ルを適当な合成樹脂や合成ゴム等に分散させてこれを固
化させれば、容易かつ安価に多色表示装置を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に用いられる表示用
粒子を内包した表示用カプセルの概略構成を示す上面図
である。
【図2】前記表示用カプセルの概略構成を示す側面図で
ある。
【図3】本実施の形態の多色表示装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 多色表示装置 10 表示用カプセル 12 外殻 14 内殻 16 回転体 50c 上部電極 52a 下部電極 54c 上部磁界発生電極 56c 下部磁界発生電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が透光性を備える回転可
    能な殻を有し、かつその殻の内部に、表面に2以上の色
    を付した回転体を回転可能に保持してなる表示用粒子
    と、 前記殻及び前記回転体の回転を独立して制御する回転制
    御手段とを備えることを特徴とする多色表示装置。
  2. 【請求項2】 前記殻及び回転体のいずれか一方に磁性
    体を用い、 前記回転制御手段は、前記一方の回転を制御する磁界制
    御手段と、他方の回転を制御する電界制御手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の多色表示装置。
  3. 【請求項3】 前記殻の回転方向及び前記回転体の回転
    方向を規制する回転方向規制手段を備えることを特徴と
    する請求項1または2に記載の多色表示装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体の外形及び殻の内側空間の形
    状を楕円体に構成することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の多色表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示用粒子を内包する外殻を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の多
    色表示装置。
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