JP2002365674A - 磁気ディスプレー - Google Patents

磁気ディスプレー

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JP2002365674A JP2001177128A JP2001177128A JP2002365674A JP 2002365674 A JP2002365674 A JP 2002365674A JP 2001177128 A JP2001177128 A JP 2001177128A JP 2001177128 A JP2001177128 A JP 2001177128A JP 2002365674 A JP2002365674 A JP 2002365674A
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Yasuyuki Sugano
靖行 菅野
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NIPPON CAPSULE PRODUCTS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の磁気ディスプレーの機能を損なうこと
なく、簡単な構成で黒色酸化鉄微粉などの磁性粒子によ
って形成される黒色の文字や像を、多様な干渉色に容易
に転化できるようにした磁気ディスプレーを提供する。 【解決手段】 少なくとも一枚が透明な二枚の非磁性体
基板8,9間に、油状液体中に分散した黒色磁性体微粉
と、光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセル
層7Aを塗設してディスプレーシートとし、透明基板8
側を表面とするディスプレーの表面から文字または像形
成用の磁場を印加し、裏面から文字または像消去用の磁
場を印加して、マイクロカプセル7内の黒色磁性体微粉
と光反射性非磁性体微粉の位置を転換することによって
文字や像を形成する磁気ディスプレーにあって、各種の
干渉色を示すパール顔料層16を、透明基板8の表面ま
たは裏面に塗設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は白地に黒色の文字や
像を形成するためのカラー素子としてそれぞれ黒色磁性
体微粉と光反射性非磁性体微粉を用い、この両者を分散
媒中に分散し、その分散液をマイクロカプセルに封入し
て、二枚の基板間に塗設してなる磁気ディスプレー、ま
たは二枚の基板間を多数の小室に区分して、各小室に前
記の分散液を充填してなる磁気ディスプレーにおける白
地に黒色の文字や像を形成する磁気ディスプレーの黒色
磁性体微粉またはその造粒粒子固有の黒色カラーを多様
な干渉色に変えることを特徴とする磁気ディスプレー、
および上記の二枚の基板間に塗設するマイクロカプセル
層に、または前記二枚の基板間を多数の小室に区分する
磁気ディスプレーにあっては、その小室に充填する分散
液に染料または顔料を加えて着色し、文字または像形成
部だけでなく、その背景部にも干渉色の影響を及ぼすこ
とによって文字または像形成部とその背景部の双方に生
じる干渉色双互のカラー コントラストを得ることを特
徴とする磁気ディスプレー、あるいは入射光の反射と透
過によって文字や像を形成するために形状異方性を有す
る微細な磁性フレークを用い、これを油状液体中に分散
してマイクロカプセルに封入し、そのマイクロカプセル
層を非磁性体シートに塗設してなる磁気ディスプレー
の、像形成時に入射光の透過によって呈する黒色カラー
を多様な干渉色に転化することを特徴とする磁気ディス
プレーに関する。
【0002】
【従来の技術】現在市場化されている磁気ディスプレー
を像形成法によって分けるとつぎの二つに分類できる。
【0003】(1)磁性粒子と非磁性粒子の二成分を液
中に分散して外部磁場を印加することによって両成分の
位置をディスプレーの表面側または裏面側に移動させて
文字または像を形成する。この場合は、磁性粒子には光
吸収性の優れた(即ち、可視光波長の全域を吸収する)
黒色酸化鉄微粉またはその造粒粒子などを用い、非磁性
粒子には光反射性の優れた(即ち、屈折率が高く、入射
光を強く散乱反射する)二酸化チタンなどの白色顔料を
用いて、両者固有の黒色と白色を利用したカラーコント
ラストによる磁気ディスプレー。
【0004】(2)形状異方性を具えた磁性粒子の一成
分を液中に分散懸濁して、外部より水平または垂直方向
の磁場を印加することによって、液中の磁性粒子の配向
を水平から垂直に、また垂直から水平に転換し、水平配
向時の入射光の磁性体粒子の表面における反射と、垂直
配向時の入射光の透過を利用したカラーコントラストに
よる磁気ディスプレー。
【0005】上記(1)の磁気ディスプレーは磁性粒子
と非磁性粒子の二成分を液中に分散し、その分散液中の
二つの位置を転換して像を形成することから、その二成
分が偏在することなく均一に分散された状態の分散液を
ディスプレー面に維持するための合理的な密封容器を必
要とする。
【0006】<在来型磁気ディスプレーの特徴>在来型
が用いている密封容器は、図5に示すように、少なくと
も一枚が透明な二枚の非磁性体基板1,2間をハニカム
隔壁その他のセル隔壁によって区分された多数の小室3
が用いられ、この小室中に前記分散液が充填されてい
る。この場合の容器である小室3は分散液体を密封する
目的とディスプレー面4の各部において像を形成するた
めの黒色磁性体粒子5と光反射性非磁性微粉6の二成分
が、ディスプレー面4の一部に偏在することを防止する
機能を有している。また、この小室3のサイズに相応す
る黒色磁性体粒子5のサイズが選択されており、またそ
の黒色磁性体粒子5のサイズ、重量に適した分散媒の粘
度やチクソ性が設計されている。すなわち、外部磁場を
加えたときにディスプレー表面側に移動して像形成した
黒色磁性体粒子5が像形成後急激に沈降しない適度な液
体粘度とチクソ性を、また、像形成や消去のために外部
磁場を加えられたときには、上記のような粘度を具えた
液体中であるにも拘わらず、充分に早いスピードで移動
できる程度のサイズに造粒された黒色磁性体粒子5が用
いられている。
【0007】<改良型磁気ディスプレーの特徴>上記の
特徴を有する在来型に対して、図6に示すように、改良
型は上記のハニカム状の小室3とは比較にならない程に
微小な容器としてマイクロカプセル7が用いられてお
り、少なくとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板8,9
間にマイクロカプセル層7Aが塗設されている。単純
に、双方の容器のサイズを体積で比較すると、ハニカム
小室3の6.99mmに対して、マイクロカプセル7
の場合は0.014mmで、後者の体積は約1/49
9にすぎない微小な容器であり、その結果使用する磁性
粒子の粒径は約1/170の微小粒子(微粉)で充分機
能することとなり、その粒子サイズに適した比較的低粘
度の分散媒中で安定した像形成が可能となる。
【0008】改良型磁気ディスプレーにおいて、ディス
プレー素子(黒色磁性体微粉10と光反射性非磁性体微
粉11)が分散されている分散液を収容する密封容器に
マイクロカプセル7を用いたことは、密封容器のサイズ
が上述したように微小化される結果、単に省資源化に著
しい効果があるだけではなく、分散液の収容容器とし
て、在来型の硬質な二枚の基板1,2間に機械的に隔壁
を設けてハニカム状の小室3を設けて、そのなかに分散
液を収容する方式と比較して液体の密封性が著しく優れ
ている。たとえば、在来型の磁気ディスプレーは二枚の
硬質なプラスチック基板の間にハニカム状の隔壁を接着
する硬質のパネル構造であるため、そのパネルに僅かな
歪みが生じるような力を加えると隔壁の接着部が剥離す
る可能性があり、その場合は分散液の液漏れ、あるいは
隣接するハニカム状小室に移動するようなことが起こ
る。
【0009】また、改良型のもう一つの利点は、分散液
を収容するための優れた機能(微小化と高い密封性)に
よって、ディスプレーシートをエンドレスロールにし
て、両端の回転軸間を回転するディスプレーが得られる
ことである。
【0010】分散液を収容する密封容器がマイクロカプ
セル7によって著しく微小化されたことから、機能のう
えでつぎのような利点が生じる。すなわち、磁気ペンな
どの書き込み磁場の印加に対応して、ディスプレー表面
側に移動してディスプレーの表面に書き込まれた文字や
像をつくる黒色磁性体微粉10は(図6のB部)、像形
成後その周囲にある光反射性非磁性体微粉11との位置
を維持した侭、すなわち上部に黒色磁性体微粉10、そ
の下に光反射性非磁性体微粉11が位置する状態の侭で
マイクロカプセル7の底部に沈降・沈下して安定状態を
保つ(図6のC部)。このように安定沈下した状態の黒
色磁性体微粉10によって形成される文字や像は、透明
な基板8、透明なマイクロカプセル壁膜、透明な分散媒
(上澄部分)17を透過して、ディスプレー表面に表示
される。この状態は、つぎにディスプレーの裏面側か
ら、消去用の磁場が加えられるまで維持される。(図6
のA部はディスプレーが消去されている状態を示してい
る。) 図7(A)は、図6のA部の部分におけるマイクロカプ
セル7の拡大図であり、ディスプレーの裏面側から消去
磁場を加えると黒色磁性体微粉10がマイクロカプセル
7の底部に吸引され、底部にあった光反射性非磁性体微
粉11と位置が転換する。転換時に光反射性非磁性体微
粉11が分散液中の上部で懸濁するが、そのまま静置す
るとやがて沈降して底部の黒色磁性体微粉10である磁
性粒子の凝集層の上に図7(C)に示すように沈下安定
する。
【0011】図7(B)は、図6のB部の部分における
マイクロカプセル7の拡大図であり、ディスプレー表面
から書き込み磁場を加えると黒色磁性体微粉10は表面
側に吸引され、表面側にあった光反射性非磁性体微粉1
1と位置が転換する。転換時に光反射性非磁性体微粉1
1は懸濁状態を示す。
【0012】図7(C)は、図6のC部の部分における
マイクロカプセル6の拡大図であり、図7(B)の状態
から、書き込み磁場を除去されたあと、黒色磁性体微粉
10と光反射性非磁性体微粉11は沈降距離が短いの
で、そのままの位置で沈降し、マイクロカプセル7の底
部に、凝集した黒色磁性体微粉10を上に、凝集した光
反射性非磁性体微粉11を下にした位置を維持して沈下
安定する。
【0013】また、ディスプレーシートをエンドレスロ
ールに仕上げて回転ロール型のディスプレーとして利用
する場合には、ディスプレー面を垂直にして利用するこ
とが一般的であるが、この場合には、文字や像を形成し
た黒色磁性体微粉はディスプレーの表面側に、光反射性
非磁性体微粉は、裏面側に凝集した状態で落下安定す
る。
【0014】このように、改良型の磁気ディスプレーで
は、一旦ディスプレー表面に形成された文字や像は時間
が経過しても消失することなく、消去用の磁場が加えら
れるまで完全に安定した表示が維持されるのに対して、
図5に示されるような在来型のハニカム小室内に分散液
を収容する場合は、その小室3のサイズが大きいため、
またそれに応じて造粒した比較的大きなサイズの磁性粒
子5を用いるため、書き込み磁場によってディスプレー
表面側に引きつけて文字や像をつくった黒色磁性粒子5
は時間の経過とともに沈降して、深さの深いハニカム小
室3の底部に沈下してしまう結果、ディスプレーの表面
側から見えなくなり、文字や像が消失してしまう可能性
がある。その対策として分散媒の粘度を濃厚化するため
比較的多量の沈降防止剤を加え、沈降スピードの緩和を
図らざるを得ない構成となる。改良型磁気ディスプレー
が在来型と比較して、上記のように著しい省資源効果が
得られることと、磁気によって形成した像の安定性が著
しく優れていることは、分散液を収容する微小容器とし
てマイクロカプセル7を用いたことに因る効果である。
【0015】上記(2)の磁気ディスプレーは、図8に
示すように、透明な非磁性体シート12に、油状液体中
に分散した形状異方性を有する微細な磁性フレーク13
を封入したマイクロカプセル層14Aおよびマイクロカ
プセル14の黒色保護膜15を順に塗設してディスプレ
ーとし、そのディスプレー面に対して水平方向の磁場を
印加してマイクロカプセル14内の磁性フレーク13を
水平配向させて入射光が反射される状態にして、ついで
ディスプレー面に対して垂直方向の磁場を部分的に印加
して入射光が透過される状態にすることによって、生じ
る入射光の反射と透過のカラーコントラストを利用して
像を形成する。
【0016】この磁気ディスプレーのマイクロカプセル
に封入する分散液には像形成用の磁性フレーク13が数
ミクロンから数十ミクロンの形状異方性を有する微小扁
平フレークの分散液を用いているので、その分散液の収
容容器には(1)の改良型のマイクロカプセルよりさら
に微小サイズのマイクロカプセルが用いられている。
【0017】図9(A)は、垂直磁場を印加された部分
(図8のB部)にあるマイクロカプセル14の拡大図、
図9(B)は、水平磁場を印加された部分(図8のA
部)にあるマイクロカプセル14の拡大図である。同図
に示すように、入射光がマイクロカプセル14内の垂直
に配向している磁性フレーク13の垂直面に順次反射し
ながら図のように透過光として底部の黒色保護膜15に
達する。この部分が黒色の像形成部分となり、周囲の磁
性フレーク13が水平に配向している部分、すなわち水
平配向面における反射との間にコントラストが生じるの
である。
【0018】上記の(1)の磁気ディスプレーは光反射
性非磁性体微粉である二酸化チタンなどの白色顔料は入
射光を散乱することによって生じる白地背景として、黒
色酸化鉄微粉などの磁性粒子固有の黒色によって文字や
像を形成することを特徴としており、その磁性粒子は外
部より印加する書き込み磁場によって表面側に移動して
黒色像をつくり、逆に光反射性非磁性体微粉は、非磁性
体であるので外部磁場を印加されても磁気誘導が生じる
ことなく、磁性粒子が移動した方向の反対側、すなわち
ディスプレーの裏面側に受動的に移動する原理が作用す
る磁気ディスプレーである。しかし、像形成の素子に黒
色である磁性粒子と、白色である光反射性非磁性体微粉
を用いていることは、形成される像は基本的には白地の
背景に対して黒色の像を形成する、所謂モノクローム型
の磁気ディスプレーである。
【0019】この上記(1)型の磁気ディスプレーのカ
ラー化の試みは、(1)型の磁気ディスプレー開発の初
期から行われていた。そのうち、既に実施されているカ
ラー化の方法は、黒色酸化鉄微粉である磁性粒子と二酸
化チタンである光反射性非磁性体微粉を分散する分散媒
中に色材を加えることであった。この方法は特開昭50
−160046に開示されている上記(2)型の磁気デ
ィスプレーに利用した方法を(1)型の磁気ディスプレ
ーに転用したものである。
【0020】特開昭50−160046に開示されてい
る磁気ディスプレーは、形状異方性を有する磁性フレー
クを分散した液体をマイクロカプセルに封入してシート
状に塗布した磁気応答型シャッター ディスプレー(明
細書2頁左下欄2行目)のカラー化であり、そのカラー
化には、色材を添加する部位別に、(a)マイクロカプ
セルの壁膜中、(b)マイクロカプセル中の分散液中、
(c)マイクロカプセル塗布層中の、3つの選択肢があ
ることを開示している。
【0021】また、その後、(1)型の磁気ディスプレ
ーの像形成素子そのものを着色する試みが、特願平11
−23826および特願平11−23886に開示され
ている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭50−16
0046に開示されている磁気ディスプレーにおける3
つの選択肢によるカラー化はいずれも、壁膜、分散液、
塗布液のいずれかに染料または顔料を加えるカラー化で
あって、像を形成する文字や像の形成素子である黒色酸
化鉄微粉固有の黒色を他のカラーに変えることを試みた
ものではない。仮に、このカラー化を前記(1)型の磁
気ディスプレーに利用すると、光反射性非磁性体微粉で
ある二酸化チタンなどの白色顔料によって、白色を呈す
る部分には添加された着色材によってカラー化の効果が
及ぶが、その下地のうえに形成する像は相変わらず黒色
酸化鉄微粉などが凝集して示す固有の黒色であることに
変わりはない。
【0023】また、特願平11−23826および特願
平11−23886に開示されている着色磁性粒子はカ
ラー樹脂による被覆であるため、その被覆造粒された粒
子径は過大(50〜200μm)になり、また、その着
色方法がカラー樹脂による被覆であるため、着色磁性粒
子の飽和磁化は樹脂添加量に応じて著しく低下(20e
mu/g)せざるを得ない結果を招来している。
【0024】この二つの特願が開示している磁性粒子の
粒子径は大き過ぎて、マイクロカプセルに封入して利用
するのには不適合であり、また着色のため樹脂で被覆さ
れる磁性粒子は、樹脂による増量分だけ飽和磁化が低下
してしまい、比較的大粒径の磁性粒子を利用できるハニ
カム小室型ディスプレーにおいても、磁気誘導不足のた
め磁気泳動スピードが著しく遅くなるなどの欠陥があ
り、その商業的実用化に至っていない。
【0025】本発明の目的とするところは、従来の磁気
ディスプレーの機能を損なうことなく、簡単な構成で黒
色酸化鉄微粉などの磁性粒子によって形成される黒色の
文字や像を、多様な干渉色に容易に転化できるようにし
た磁気ディスプレーを提供することを一次的な目的と
し、さらに上記の黒色の文字や像だけのカラー化に加え
て、前記特開昭50−160046号に開示されている
文字や像形成部の背景部分の着色材によるカラー化と併
用して、白色以外にカラー化された背景色に黒色以外に
カラー化した文字や像を形成する磁気ディスプレーを併
せて提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、少くとも一枚が透明な二
枚の非磁性体基板間に、油状液体中に分散した黒色磁性
体微粉と、光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカ
プセル層を塗設してディスプレーシートとし、透明基板
側を表面とするディスプレーの表面から文字または像形
成用の磁場を印加し、裏面から文字または像消去用の磁
場を印加して、マイクロカプセル内の黒色磁性体微粉と
光反射性非磁性体微粉の位置を転換することによって文
字や像を形成することを特徴とする磁気ディスプレーに
あって、各種の干渉色を示すパール顔料層を、二枚の非
磁性体基板のうち、ディスプレー表面側に用いられる透
明基板の表面または、裏面に塗設して、ディスプレーの
構造がa)パール顔料層、表面側透明基板、マイクロカ
プセル層、裏面側基板の順に積層となるか、またはb)
表面側透明基板、パール顔料層、マイクロカプセル層、
裏面側基板の順に積層となる、いずれかの構造とするこ
とによって、ディスプレーの表面に形成される黒色磁性
体微粉固有のカラーである黒色の文字または像を、各パ
ール顔料のイエロー、レッド、ブルー、グリーンなどの
干渉色に変えることを特徴とする。
【0027】かかる構成から、ディスプレーの表面から
文字または像形成用の磁場を印加することによりディス
プレーの表面に形成される黒色磁性体微粉固有のカラー
である黒色の文字または像を、各パール顔料のイエロ
ー、レッド、ブルー、グリーンなどの干渉色のなかから
用途によって適宜選択するカラーにに変えることができ
る。
【0028】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の前記マイクロカプセル層を染料または顔料で着色し
て、文字または像形成部の背景にも干渉色の影響を及ぼ
すことによって、文字または像形成部とその背景の双方
に生じる干渉色双互のカラーコントラストを得ることを
特徴とする。
【0029】かかる構成から、ディスプレーの表面に形
成される文字または像形成部とその背景部の双方に生じ
る干渉色双互のカラー コントラストを得ることができ
るので、カラーディスプレーのカラーの選択肢が一層増
大する。
【0030】請求項3に記載の発明は、少くとも一枚が
透明な二枚の非磁性体基板間がハニカム隔壁その他のセ
ル隔壁によって区分された小室よりなり、その小室中に
黒色磁性体微粉またはその造粒粒子と光反射性非磁性体
微粉を油状液体中に分散した分散液を充填してなる磁気
ディスプレーにあって、各種の干渉色を示すパール顔料
層を、前記ディスプレーの表面側基板の表面または裏面
に塗設することによって、ディスプレーの表面に形成さ
れる黒色磁性体微粉またはその造粒粒子固有のカラーで
ある黒色の文字や像を各パール顔料のイエロー、レッ
ド、ブルー、グリーンなどの干渉色に変えることを特徴
とする。
【0031】かかる構成から、ディスプレーの表面から
文字または像形成用の磁場を印加することによりディス
プレーの表面に形成される黒色磁性体微粉またはその造
粒粒子固有のカラーである黒色の文字または像を、各パ
ール顔料のイエロー、レッド、ブルー、グリーンなどの
干渉色のなかから適宜選択するカラーに変えることによ
って、従来の白・黒コントラストの磁気ディスプレーを
白地を背景カラーとして、黒以外の多彩なカラーから選
んだカラーによる文字または像を表示できる磁気ディス
プレーが得られる。
【0032】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の前記小室内に充填する分散液に染料または顔料を加え
て着色して、文字または像形成部だけでなく、その背景
部にも干渉色の影響を及ぼすことによって、文字または
像とその背景部の双方に生じる干渉色双互のカラー コ
ントラストを得ることを特徴とする。
【0033】かかる構成から、ディスプレーの表面に形
成される文字または像形成部とその背景部の双方に生じ
る干渉色双互のカラー コントラストを得ることができ
るので、従来の白色背景カラーを白色以外の多彩なカラ
ーから選んだカラーにし、その背景上に従来の文字や像
の形成色の黒以外の多彩なカラーから選んだカラーで文
字や像を表示できるディスプレーが得られる。
【0034】請求項5に記載の発明は、透明な非磁性体
シートに、油状液体中に分散した形状異方性を有する微
細な磁性フレークを封入したマイクロカプセル層および
マイクロカプセルの保護膜を順に塗設してディスプレー
とし、そのディスプレー面に対して水平方向の磁場を印
加してマイクロカプセル内の磁性フレークを水平配向さ
せて入射光が反射される状態にして、ついでディスプレ
ー面に対して垂直方向の磁場を部分的に印加して入射光
が透過される状態にすることによって、生じる入射光の
反射と透過のカラーコントラストを利用して像を形成す
るディスプレーにあって、各種の干渉色を示すパール顔
料層を前記透明非磁性体シートの表面または裏面に塗設
して、ディスプレーの構造が a)パール顔料層、透明
非磁性体シート、マイクロカプセル層、黒色のマイクロ
カプセル保護膜の順に積層構造となるか、または b)
透明非磁性体シート、パール顔料層、マイクロカプセル
層、黒色のマイクロカプセル保護膜の順に積層構造とな
る、いずれかの構造とすることによって入射光が透過し
て底部の黒色保護膜によって可視光の全波長域が吸収さ
れることによって呈する黒色カラーを各パール顔料特有
の干渉色に転化することを特徴とする。
【0035】かかる構成から、入射光が透過して底部の
黒色保護膜によって可視光の全波長域が吸収されること
によって呈する黒色カラーを各パール顔料のイエロー、
レッド、ブルー、グリーンなどの干渉色のなかから適宜
選択するカラーに変えることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気ディスプ
レーの実施の形態の一例を説明する。図1は、本発明に
係る磁気ディスプレーの実施の形態の第1例を示すもの
で、表面側となる非磁性体透明基板8と裏面側となる非
磁性体基板9間に、油状液体中に分散した黒色磁性体微
粉と、光反射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセ
ル層7Aを塗設してディスプレーシートとし、非磁性体
透明基板8側を表面とするディスプレーの表面から文字
または像形成用の磁場を印加し、裏面から文字または像
消去用の磁場を印加して、マイクロカプセル7内の黒色
磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の位置を転換するこ
とによって文字や像を形成する磁気ディスプレーであっ
て、前記磁気ディスプレーの表面側に用いられる非磁性
体透明基板8の裏面に各種の干渉色を示すパール顔料層
16が塗設してあり、ディスプレーの構造が表面側か
ら、非磁性体透明基板8、パール顔料層16、マイクロ
カプセル層7A、非磁性体基板9の順の積層構造となっ
ている。
【0037】本例では、パール顔料層16が非磁性体透
明基板8の裏面に塗設されているが、非磁性体透明基板
8の表面に顔料層18が塗設され、ディスプレーの構造
が表面側から、パール顔料層16、非磁性体透明基板
8、マイクロカプセル層7A、非磁性体基板9の順の積
層構造となっていてもよい(図示せず)。
【0038】また、前記マイクロカプセル層7Aを染料
または顔料で着色していてもよい(図示せず)。このマ
イクロカプセル層7Aの着色は、色材を添加する部位別
に、マイクロカプセルの壁膜中、マイクロカプセル中の
分散液中、マイクロカプセル塗布層中の、3つの選択肢
があり、特に限定されない。
【0039】図2は、本発明に係る磁気ディスプレーの
実施の形態の第2例を示すもので、表面側となる非磁性
体透明基板1と裏面側となる非磁性体基板2の間がハニ
カム隔壁その他のセル隔壁によって区分された小室3よ
りなり、その小室3中に黒色磁性体微粉またはその造粒
粒子と光反射性非磁性体微粉を油状液体中に分散した分
散液を充填してなる磁気ディスプレーであって、前記磁
気ディスプレーの表面側に用いられる非磁性体透明基板
1の表面に各種の干渉色を示すパール顔料層16が塗設
してある。
【0040】本例では、パール顔料層16が非磁性体透
明基板1の表面に塗設されているが、非磁性体透明基板
1の裏面にパール顔料層16が塗設されていてもよい
(図示せず)。また、前記小室3内に充填する分散液
は、これに染料または顔料が加えられ着色されていても
よい。
【0041】図3は、本発明に係る磁気ディスプレーの
実施の形態の第3例を示すもので、透明な非磁性体シー
ト12に、油状液体中に分散した形状異方性を有する微
細な磁性フレークを封入したマイクロカプセル層14A
およびマイクロカプセル14を保護する黒色保護膜15
を順に塗設してディスプレーとし、そのディスプレー面
に対して水平方向の磁場を印加してマイクロカプセル1
4内の磁性フレークを水平配向させて入射光が反射され
る状態にして、ついでディスプレー面に対して垂直方向
の磁場を部分的に印加して入射光が透過される状態にす
ることによって、生じる入射光の反射と透過のカラーコ
ントラストを利用して像を形成するディスプレーであっ
て、前記透明非磁性体シート12の表面に各種の干渉色
を示すパール顔料層16が塗設してあり、ディスプレー
の構造が表面側から、パール顔料層16、透明非磁性体
シート12、マイクロカプセル層14A、黒色保護膜1
5の順の積層構造となっている。
【0042】本例では、パール顔料層16が透明非磁性
体シート12の表面に塗設されているが、透明非磁性体
シート12の裏面にパール顔料層16が塗設され、ディ
スプレーの構造が表面側から、透明非磁性体シート1
2、パール顔料層16、マイクロカプセル層14A、黒
色保護膜15の順の積層構造となっていてもよい(図示
せず)。
【0043】前記本発明の実施の形態の各例で示されて
いるパール顔料層16は、黒色の磁性体微粉やその造粒
粒子が像を形成するために凝集するときの黒色カラー
を、磁性体微粉や、その造粒粒子などに格別の着色ある
いは、カラー樹脂による被覆などを施すことなく、多彩
な干渉色に転化して、二酸化チタン等の白色カラーの背
景上に干渉色の像を形成する方法に加えて、マイクロカ
プセル層、あるいは磁性体微粉と非磁性体微粉の分散液
を着色することによって、像形成部分の背景色にも干渉
色を及ぼすことによって、像形成部と背景部の双方とも
干渉色を利用して異なった干渉色間のコントラストを利
用するものである。
【0044】更に詳細に説明すると、干渉色とは、たと
えば雲母のように“うろこ”状の結晶を幾重にも重ねた
多重層構造の顔料粒子が、その塗布層中で平行配列する
と入射光が規則的に反射・透過をくり返し、その反射光
が互いに干渉して、一定方向に一定の波長が強まるとき
に示すスペクトルカラーである。
【0045】コレステリル エステル系の液晶の薄層が
干渉色を示すことはよく知られている。この液晶の薄層
を白色光のもとでみるときに呈する孔雀の羽のような虹
彩色は、可視波長領域の光が選択的に反射される結果生
じる干渉色である。この波長を決定する因子は温度であ
り(分子内のらせん構造のピッチが温度の上昇とともに
小さくなる)、一般に温度が低いときに赤、温度の上昇
に応じて順次、緑、青、紫の光が反射される。通常、こ
の液晶は暗色を背景とすることによって透過する補色成
分を吸収して反射色を強調できる。
【0046】プラスチックの着色や、カラー印刷にパー
ル効果を与えるものとして広く利用されているパール顔
料は、干渉色を呈する雲母の薄膜によって構成されてい
る。雲母はケイ酸塩単位が平面状にならび、この平面の
間に陽イオン水分子や水酸化物イオンが存在して、層状
の劈開(へき開)を示し、フレーク状の薄片になりやす
い。
【0047】この薄片を不定型の厚味0.1〜1.0μ
m程度のフレーク状にして、その表面を二酸化チタン
(TiO)の単層あるいは二酸化チタンとカシテライ
ト(二酸化錫、SnO)の複層で被覆したものを顔料
粒子として用いたものがパール顔料である。この顔料の
特徴は、二酸化チタン(TiO)などの金属酸化物の
被覆の厚みを順次厚くすることによって光の反射波長が
変わり、黒色の背景に積層すると、黄、赤、紫、青、緑
の反射色を示す。
【0048】このような特徴をもつパール顔料の塗布
層、即ちパール顔料層16を、ディスプレーの表面基板
の表側、あるいは表面基板と像形成素子が封入されてい
るマイクロカプセル層との間に、ディスプレー面全域に
わたって積層状に塗設することによって、黒色磁性体粒
子が像形成のために凝集して示す固有色である黒色を、
黄、赤、紫、青、緑などの各種のカラーに転化すること
ができる。また、パール顔料の塗布層をディスプレー面
の全域でなく、例えば1/2の面積にすると、そのディ
スプレーは1/2は干渉色によるカラー像を示し、他の
1/2は従来通りの黒色像を示すディスプレーとするこ
とができる。さらにディスプレー面を分割して各分割面
ごとに異なった干渉色を示すパール顔料を積層化するこ
とも可能である。
【0049】前記のように、干渉色の特徴は、暗色を背
景とすることによって補色成分を吸収して、干渉色本来
の反射色を強調でき、逆に白色を背景とするときは、入
射光が散乱される結果、干渉カラーは弱められてカラー
を感じない状態となることにあり、本発明の実施の形態
の第1例及び第2例では、前記干渉色を示すパール顔料
層16を非磁性体透明基板8,1それぞれの表面或いは
裏面に塗設して、ディスプレーの表面から文字または像
形成用の磁場を印加することによりディスプレーの表面
に形成される本来黒色磁性体微粉固有のカラーである黒
色の文字または像が、各パール顔料のイエロー、レッ
ド、ブルー、グリーンなどのうちのいずれか選択した干
渉色に変わる。
【0050】また、第1例のマイクロカプセル層6Aを
染料または顔料で着色すれば、文字または像形成部の背
景にも干渉色の影響を及ぼすことによって、ディスプレ
ーの表面に形成される文字または像形成部とその背景の
双方に生じる干渉色双互のカラー コントラストを得る
ことができる。
【0051】また、第2例の小室3内に充填する分散液
に染料または顔料を加えて着色すれば、文字または像形
成部の背景にも干渉色の影響を及ぼすことによって、デ
ィスプレーの表面に形成される文字または像形成部とそ
の背景の双方に生じる干渉色双互のカラー コントラス
トを得ることができる。
【0052】また、本発明の実施の形態の第3例では、
前記干渉色を示すパール顔料層16を透明非磁性体シー
ト12の表面或いは裏面に塗設して、ディスプレー面に
対して水平方向の磁場を印加することにより、マイクロ
カプセル内の磁性フレークを水平配向させて入射光が反
射される状態にして、ついでディスプレー面に対して垂
直方向の磁場を部分的に印加して入射光が透過される状
態にすると、これにより入射光が透過して底部の黒色保
護膜によって可視光の全波長域が吸収されることによっ
て呈する黒色カラーが各パール顔料特有の干渉色に変わ
る。
【0053】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0054】[実施例1]セイコー アドバンス社製の
ウレタン二液反応タイプのメジウムVIC−800の主
剤10重量部(以下すべて重量部で示す)に、硬化剤1
部とT−990溶剤3部を加えて混合撹拌したなかに、
メルク社製のパール顔料7225WNTの粒子2部を加
えて撹拌して、パール顔料粒子が均一に分散したパール
顔料塗液を得た。
【0055】このパール顔料塗液を、表面側の基板とな
る非磁性体である厚味100μmの透明PET(ポリエ
チレン テレフタレート)シート340mm×255m
mのサイズの全面に、150メッシュのスクリーンを用
いて、ウェット厚味約30μmでスクリーン印刷し、7
0℃に温度設定したオブンで30分間乾燥し、メルク社
製のパール顔料7225WNTのドライ厚味10μmの
塗布層を具えたPETシートを得た。
【0056】つぎに、請求項1の磁気ディスプレーに用
いる、黒色酸化鉄微粉よりなる磁性粒子と、光反射性非
磁性体である二酸化チタンの微粉を封入したマイクロカ
プセルを、特開平2−146082号と特開平4−23
3581号に開示されている方法によって粒径300μ
m前後のマイクロカプセルスラリー(懸濁液)を作製
し、その上澄液の排液後、結着剤としてウレタンエマル
ジョンを加えて、マイクロカプセル塗液を得た。
【0057】このマイクロカプセル塗液を、さきに作製
したメルク社製のパール顔料7225WNTが塗布され
ているPETシートのパール顔料の塗布層上に、コータ
ーでウェット厚味700μmで塗布し、乾燥後ドライ厚
味300μmとなった。このマイクロカプセルの塗布層
を施したことによって、PETを基板とするパール顔料
塗布層と、マイクロカプセルの塗布層、さらにマイクロ
カプセル層を保護する裏面側基板となる75μmのPE
Tシートを粘着剤で接着して、PETシート、パール顔
料層、マイクロカプセル層、PETシート順序で積層化
された構成の干渉色を利用した磁気ディスプレーを得
た。
【0058】このディスプレーの表面側基板より磁気ペ
ンで走査すると、その走査された軌跡の部分に位置して
いるマイクロカプセル内の黒色酸化鉄微粉は、磁気誘導
を受けて表面側に移動して、マイクロカプセル内のその
部分にあった光反射性非磁性体である二酸化チタンとそ
の位置が入れ換わり、ディスプレー面には、黒色酸化鉄
微粉固有の黒色に代えて、パール顔料7225WNTの
干渉色であるブルーカラーによる走査像が得られた(図
4)。
【0059】[実施例2]実施例1と同様の方法で同じ
メルク社のパール顔料7205WNT、7215WN
T、7217WNT、7219WNT、7225WN
T、7235WNT、6種のパール顔料の塗液を作製
し、これら6種の塗液を表面側の基板となる非磁性体で
ある340mm×255mmのサイズを6分割した各分
割面に、それぞれ150メッシュのスクリーンを用い
て、ウェット厚味約30μmでスクリーン印刷し、70
℃に温度設定したオブンで乾燥し、各6種のパール顔料
のドライ厚味10μmの塗布層をつぎのように各分割面
に具えたPETシートを得た。
【0060】 このPETシートに前記実施例1に用いた、黒色酸化鉄
微粉よりなる磁性粒子と、光反射性非磁性体である二酸
化チタンの微粉を封入したマイクロカプセルの塗液を、
そのPETシートのパール顔料の塗布層上に、コーター
でウェット厚味700μmで塗布し、乾燥後ドライ厚味
300μmとなった。2枚のPETシートの間に、パー
ル顔料、マイクロカプセルの各塗布層が積層化された干
渉色を利用した磁気ディスプレーを得た。
【0061】このディスプレーの表面側の基板より、磁
気ペンで6種の各パール顔料積層部分を通過するように
走査すると、その走査された軌跡の部分に位置している
マイクロカプセル内の黒色酸化鉄微粉は、磁気誘導を受
けて表面側に移動して、マイクロカプセル内のその部分
にあった光反射性非磁性体である二酸化チタンとその位
置が入れ換わり、ディスプレー面には、黒色酸化鉄微粉
固有の黒色が、6種の干渉色であるゴールド、レッド、
ブラウン、パープル、ブルー、グリーンの各カラーに変
わり、それらのカラーによって分割された走査像が得ら
れた。また、この磁気ディスプレーの消去磁石と同様の
広い面積をもった永久磁石で、このディスプレーの表面
側基板上を、ディスプレー全面にわたって、一端より他
端に向けてスライド移動させると、ディスプレー全域に
あるマイクロカプセル内の黒色酸化鉄微粉に磁気誘導が
生じてディスプレー表面側に吸引移動し、その位置にあ
る光反射性非磁性体微粉はディスプレー裏面側に位置を
入れ換える結果、ディスプレー表面側全域の本来の黒色
酸化鉄微粉固有の黒色凝集色が、パール顔料層を透過し
て生じる多重反射・透過によって6種の干渉色による分
割されたカラー部分に転換された。
【0062】また、実施例1と同様の方法でパール顔料
7225WNT(ブルー)と7215WNT(レッド)
の塗料をつくり、それを非磁性体であるPET340m
m×255mmのサイズのシートを縦に3分割して、両
端の各1/3の面に次のようにパール顔料をシルク ス
クリーン法によって塗布した。
【0063】 このPETシートに実施例1に用いた、黒色酸化鉄微粉
よりなる磁性粒子と光反射性非磁性体である二酸化チタ
ンの微粉を封入したマイクロカプセルの塗液を、そのパ
ール顔料の塗布層上にコーターで実施例1と同様の方法
で塗布乾燥し、実施例1に図示した2枚のPETシート
の間にパール顔料と、マイクロカプセルの両塗布層が積
層化された干渉色を利用した磁気ディスプレーを得た。
【0064】この磁気ディスプレーの表面側の基板よ
り、広い面積をもった永久磁石でディスプレーの縦方向
の両端1/3の面積部分を縦方向の上端から下端に向け
てスライド移動させると、その部分にあるマイクロカプ
セル内の黒色酸化鉄微粉に磁気誘導が生じて、ディスプ
レーの表面側に移動し、その位置にある光反射性非磁性
体微粉はディスプレー裏面側に位置を入れ換える結果、
ディスプレー表面側には本来の黒色酸化鉄微粉固有の黒
色凝集色を示すべき縦方向両端の各1/3の面積部分
は、それぞれ左側はパール顔料7225WNTの干渉色
のブルーへ、また右側の1/3の面積はパール顔料72
15WNTの干渉色のレッドへ転化され、磁気誘導が生
じなかった縦方向の中央の1/3の面積は、その部分の
マイクロカプセル内の非磁性体微粉である二酸化チタン
の白色が表面側の位置を維持している。この状態にある
ディスプレーの表面には、フランス国旗のようなトリコ
ロール(Tricolor)三色の縦縞が示された。
【0065】そして、上記の表示状態を、ディスプレー
裏面側の一端から他端へ消去磁石をスライド移動させる
と、ディスプレー全域にあるマイクロカプセル内の黒色
酸化鉄微粉が磁気誘導によってディスプレー裏面側に移
動し、逆に光反射性非磁性体微粉である二酸化チタンが
ディスプレーの表面側に移動する結果、その白色によっ
て表面の三色の縦縞は消去される。この消去された状態
では、パール顔料の干渉色は二酸化チタンの白色によっ
て散乱されてしまい、干渉カラーを示さないため、三色
の縦縞は目にみえない状態となる。パール顔料のこの利
用法は、ディスプレーに隠し文字や像(例えばキャラク
ター図柄など)を画いたパール顔料層を積層化すること
によって、それらの文字や像を、表面側から磁場を印加
することによって干渉カラーで可視化する応用例であ
る。
【0066】この用法において、ディスプレーの両端1
/3の面積部分のみに干渉色が及ぶ場合に、ディスプレ
ー表面側から磁気ペンによって走査すると、その走査軌
跡が両端の1/3の面積内ではそれぞれ、ブルーとレッ
ドのカラー軌跡を示し、干渉色の及ばない中央の1/3
の面積内の軌跡は黒色を示す。
【0067】[実施例3]実施例1と同じ方法で、黒色
酸化鉄微粉と光反射性非磁性体微粉である二酸化チタン
の微粉の両成分を封入したマイクロカプセルの塗液を得
て、さらにこの塗液に、イエロー、ブルー、グリーンの
三種の水溶性染料(いずれもオリエント化学工業製 ウ
ォーター カラー)をマイクロカプセル塗液のそれぞれ
0.08重量%、0.05重量%、0.11重量%を加
えて、それぞれのカラーに着色されたマイクロカプセル
塗液を得た。この塗液を二枚のPET基板間に塗設し
て、3種の着色カラー別のディスプレー シートを得
た。その表面側基板から磁気ペンで文字や像を描くため
に走査すると、その軌跡部分には黒色酸化鉄微粉の固有
の黒色の凝集色を示すが、その周囲はそれぞれの染料に
よって着色されたカラーが示された。すなわち、この場
合は、染料の添加がないときの光反射性非磁性体微粉で
ある二酸化チタンの白色が染料によって着色隠ぺいさ
れ、その背景中に染料による隠ぺいが及ばない黒色酸化
鉄微粉の黒色凝集色で文字や像が形成される。
【0068】このように染料によって着色したマイクロ
カプセル塗液を、実施例1と同様の方法で作成した5種
の干渉色が得られるパール顔料を各干渉色ごとに塗布し
たPETシート5枚の各パール顔料の塗布面にコーター
によって塗布して、二枚のPET基板間に塗設した磁気
ディスプレー合計15セットをつくった。これらのディ
スプレーは、本来白色である二酸化チタン微粉が染料に
よって着色隠ぺいされた部分にもパール顔料層による干
渉色が及ぶことによって、像形成部の干渉色との間に、
つぎのような特異なカラー コントラストが得られた。
このうち、リスト最下段のグリーンとグリーンの組合せ
のみは双方のカラー コントラストが不充分であった
が、他の14組の組合せではいずれも良好なカラー コ
ントラストを示した。
【0069】 [その他の実施態様]二枚の基板間をハニカム状の小室
に区分して、磁性粒子と酸化チタン微粉などを分散する
在来型磁気ディスプレーについては、上記の構成よりな
るディスプレー パネルの表面側に、実施例1で用いた
配合によるパール顔料の塗液を同じ150メッシュのス
クリーンを用いて印刷乾燥して、パール顔料層を具えた
在来型磁気ディスプレー パネルを得た。
【0070】表面側から磁気ペンで走査すると、その走
査軌跡は黒色酸化鉄粒子の黒色凝集カラーがメルク社7
225WNT特有の干渉色であるブルーに転化した。
【0071】この在来型パネルについては、パネルの表
面側にパール顔料層を設けたので、文字や像形成のため
磁気ペンが高い頻度によって走査されることによるパー
ル顔料層の磁気ペンのチップによる摩擦が発生する懸念
があるので、パール顔料層の表面にもう一層の耐摩擦性
のある保護塗膜を積層することが好ましい。
【0072】また、油状液体中に分散した形状異方性を
有する微細な磁性フレークを封入したマイクロカプセル
内で、その磁性フレークのマイクロカプセル内における
配向を水平方向にした状態を磁気ヘッドなどによって垂
直に配向転換して、入射光の反射面上に透過部の文字や
像を形成するディスプレーについては、上記のマイクロ
カプセル層を、実施例1で用いた配合によるパール顔料
層を具えたPETのパール顔料層上に塗設して、その塗
設面を黒色の保護膜で覆ったテスト ピースをつくっ
て、文字形成部の黒色がパール顔料層によって干渉色に
転化される状況を調べた。
【0073】その結果は、実施例1に比較すると、カラ
ー コントラストが比較的薄弱であった。その理由は白
色度が不足し、また微小サイズのピンドットによる文字
形成の利用方法では、カラー コントラストが少なく見
えてしまうことに因る。そこで、このディスプレー全面
に垂直磁場を加えて、広い面積におけるカラー化の効果
を調べたところ、その効果は充分得られていることが確
認できた。
【0074】また、実施例1のパール顔料塗液のパール
顔料添加量を1部にした(すなわち添加量を1/2に減
らした)テストピースでは、ピンドットによる文字形成
でもカラー コントラストは向上した。換言すると、入
射光を強く散乱する光反射性非磁性体微粉である二酸化
チタンが用いられないで、金属光沢面をもった形状異方
性のある扁平磁性粒子の配向方向の転換で入射光の透過
と反射のコントラストを利用するこの種のディスプレー
では、寧ろ干渉色の強さを緩和することによってカラー
コントラストの向上が得られることが分かった。
【0075】また、一連の実験によって、パール顔料の
種類、およびパール顔料の配合量によって干渉色のカラ
ー化の効果が著しく異なることが判明した。すなわち雲
母薄膜の被覆金属酸化物が同一(Mica+SnO
TiO)で、見掛密度がほぼ同一であり、粒子径の上
限がほぼ同一であれば、被覆膜の厚さによる各干渉色の
効果は、粒度分布が広い配合の方が、狭い配合よりも良
好である。また、干渉色によるカラー効果を得るための
パール顔料の所要量は0.5〜12.0g/m であ
り、そのうち最適と思われる量は2.0〜8.0g/m
であった。
【0076】所要のパール顔料層を得るには、スクリー
ン印刷あるいはコーターによる塗布以外の方法でも良い
が、それぞれの方法で上記所要量となるよう配合、設計
することによって所望の効果が得られる。
【0077】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明で
は、少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基板間に、油
状液体中に分散した黒色磁性体微粉と、光反射性非磁性
体微粉を封入したマイクロカプセル層を塗設してディス
プレーシートとし、透明基板側を表面とするディスプレ
ーの表面から文字または像形成用の磁場を印加し、裏面
から文字または像消去用の磁場を印加して、マイクロカ
プセル内の黒色磁性体微粉と光反射性非磁性体微粉の位
置を転換することによって文字や像を形成することを特
徴とする磁気ディスプレーにあって、各種の干渉色を示
すパール顔料層を、二枚の非磁性体基板のうち、ディス
プレー表面側に用いられる透明基板の表面または、裏面
に塗設したので、ディスプレーの表面から文字または像
形成用の磁場を印加することによりディスプレーの表面
に形成される黒色磁性体微粉固有のカラーである黒色の
文字または像が、各パール顔料のイエロー、レッド、ブ
ルー、グリーンなどの干渉色に変わり、従来得られなか
った、白地を背景の上に、磁場印加によって形成される
文字や像が、従来の黒に代えて多彩なカラーから選ばれ
る黒以外のカラーで表示する磁気ディスプレーが得られ
た。
【0078】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の前記マイクロカプセル層を染料または顔料で着色し
たので、ディスプレーの表面に形成される文字または像
形成部とその背景の双方に生じる干渉色双互のカラー
コントラストを得ることができ、従来考えられなかっ
た、カラー背景のうえにカラーの文字や像を表示する磁
気ディスプレーが得られた。
【0079】請求項3に記載の発明では、少くとも一枚
が透明な二枚の非磁性体基板間がハニカム隔壁その他の
セル隔壁によって区分された小室よりなり、その小室中
に黒色磁性体微粉またはその造粒粒子と光反射性非磁性
体微粉を油状液体中に分散した分散液を充填してなる磁
気ディスプレーにあって、各種の干渉色を示すパール顔
料層を、前記ディスプレーの表面側基板の表面または裏
面に塗設したので、ディスプレーの表面から文字または
像形成用の磁場を印加することによりディスプレーの表
面に形成される黒色磁性体微粉またはその造粒粒子固有
のカラーである黒色の文字または像が、各パール顔料の
イエロー、レッド、ブルー、グリーンなどの干渉色に変
わり、ディスプレーとしての汎用性を向上させることが
できる。
【0080】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の前記小室内に充填する分散液に染料または顔料
を加えて着色したので、ディスプレーの表面に形成され
る文字または像形成部とその背景の双方に生じる干渉色
双互のカラー コントラストを得ることができ、ディス
プレーとしての汎用性を一層向上させることができる。
【0081】請求項5に記載の発明によれば、透明な非
磁性体シートに、油状液体中に分散した形状異方性を有
する微細な磁性フレークを封入したマイクロカプセル層
およびマイクロカプセルの保護膜を順に塗設してディス
プレーとし、そのディスプレー面に対して水平方向の磁
場を印加してマイクロカプセル内の磁性フレークを水平
配向させて入射光が反射される状態にして、ついでディ
スプレー面に対して垂直方向の磁場を部分的に印加して
入射光が透過される状態にすることによって、生じる入
射光の反射と透過のカラーコントラストを利用して像を
形成するディスプレーにあって、各種の干渉色を示すパ
ール顔料層を前記透明非磁性体シートの表面または裏面
に塗設したから、入射光が透過して底部の黒色保護膜に
よって可視光の全波長域が吸収されることによって呈す
る黒色カラーが各パール顔料のイエロー、レッド、ブル
ー、グリーンなどの干渉色に変わり、ディスプレーとし
ての汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の
第1例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の
第2例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る磁気ディスプレーの実施の形態の
第3例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例1の磁気ディスプレーの表面よ
り磁気ペンで走査した状態の一例を示す説明図である。
【図5】従来の磁気ディスプレーの一例を示す説明図で
ある。
【図6】従来の磁気ディスプレーの他例を示す説明図で
あり、A部はディスプレーが消去されている状態を示
し、B部は、書き込み磁場印加直後を示し、C部は、磁
場印加後の像形成部分の沈下安定状態を示している。
【図7】(A)は、図6のA部のマイクロカプセルの拡
大図、(B)図6のB部のマイクロカプセルの拡大図、
(C)図6のC部のマイクロカプセルの拡大図である。
【図8】従来の磁気ディスプレーの他例を示す説明図で
あり、A部は水平磁場を印加された部分を示し、B部は
垂直磁場を印加された部分を示している。
【図9】(A)は、図8のB部のマイクロカプセルの拡
大図、(B)は、図8のA部のマイクロカプセルの拡大
図である。
【符号の説明】
1 非磁性体透明基板 2 非磁性体基板 3 小室 4 ディスプレー面 5 黒色磁性体粒子 6 光反射性非磁性体微粉の懸濁液 7 マイクロカプセル 7A マイクロカプセル層 8 非磁性体透明基板(表面側) 9 非磁性体基板(裏面側) 10 黒色磁性体微粉 11 光反射性非磁性体微粉 12 透明な非磁性体シート 13 磁性フレーク 14 マイクロカプセル 14A マイクロカプセル層 15 黒色保護膜 16 パール顔料層 17 分散媒の透明な上澄部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月19日(2001.6.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、ディスプレーシートをエンドレスロ
ールに仕上げて回転ロール型のディスプレーとして利用
する場合には、ディスプレー面を垂直にして利用するこ
とが一般的であるが、この場合には、文字や像を形成し
た黒色磁性体微粉はディスプレーの表面側に、光反射性
非磁性体微粉は、裏面側に凝集した状態で沈下安定す
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基
    板間に、油状液体中に分散した黒色磁性体微粉と、光反
    射性非磁性体微粉を封入したマイクロカプセル層を塗設
    してディスプレーシートとし、透明基板側を表面とする
    ディスプレーの表面から文字または像形成用の磁場を印
    加し、裏面から文字または像消去用の磁場を印加して、
    マイクロカプセル内の黒色磁性体微粉と光反射性非磁性
    体微粉の位置を転換することによって文字や像を形成す
    ることを特徴とする磁気ディスプレーにあって、各種の
    干渉色を示すパール顔料層を、二枚の非磁性体基板のう
    ち、ディスプレー表面側に用いられる透明基板の表面ま
    たは、裏面に塗設して、ディスプレーの構造がa)パー
    ル顔料層、表面側透明基板、マイクロカプセル層、裏面
    側基板の順に積層となるか、または b)表面側透明基
    板、パール顔料層、マイクロカプセル層、裏面側基板の
    順に積層となる、いずれかの構造とすることによって、
    ディスプレーの表面に形成される黒色磁性体微粉固有の
    カラーである黒色の文字または像を、各パール顔料のイ
    エロー、レッド、ブルー、グリーンなどいずれかの干渉
    色に変えることを特徴とする磁気ディスプレー。
  2. 【請求項2】 前記マイクロカプセル層を染料または顔
    料で着色して、文字または像形成部だけでなく、その背
    景部にも干渉色の影響を及ぼすことによって、文字また
    は像形成部とその背景部の双方に生じる干渉色双互のカ
    ラー コントラストを得ることを特徴とする請求項1に
    記載の磁気ディスプレー。
  3. 【請求項3】 少くとも一枚が透明な二枚の非磁性体基
    板間がハニカム隔壁その他のセル隔壁によって区分され
    た小室よりなり、その小室中に黒色磁性体微粉またはそ
    の造粒粒子と光反射性非磁性体微粉を油状液体中に分散
    した分散液を充填してなる磁気ディスプレーにあって、
    各種の干渉色を示すパール顔料層を、前記ディスプレー
    の表面側基板の表面または裏面に塗設することによっ
    て、ディスプレーの表面に形成される黒色磁性体微粉ま
    たはその造粒粒子固有のカラーである黒色の文字や像を
    各パール顔料のイエロー、レッド、ブルー、グリーンな
    どいずれかの干渉色に変えることを特徴とする磁気ディ
    スプレー。
  4. 【請求項4】 前記小室内に充填する分散液に染料また
    は顔料を加えて着色して、文字または像形成部だけでな
    く、その背景部にも干渉色の影響を及ぼすことによっ
    て、文字または像形成部とその背景部の双方に生じる干
    渉色双互のカラー コントラストを得ることを特徴とす
    る請求項3に記載の磁気ディスプレー。
  5. 【請求項5】 透明な非磁性体シートに、油状液体中に
    分散した形状異方性を有する微細な磁性フレークを封入
    したマイクロカプセル層およびマイクロカプセルの保護
    膜を順に塗設してディスプレーとし、そのディスプレー
    面に対して水平方向の磁場を印加してマイクロカプセル
    内の磁性フレークを水平配向させて入射光が反射される
    状態にして、ついでディスプレー面に対して垂直方向の
    磁場を部分的に印加して入射光が透過される状態にする
    ことによって、生じる入射光の反射と透過のカラーコン
    トラストを利用して像を形成するディスプレーにあっ
    て、各種の干渉色を示すパール顔料層を前記透明非磁性
    体シートの表面または裏面に塗設して、ディスプレーの
    構造が a)パール顔料層、透明非磁性体シート、マイ
    クロカプセル層、黒色のマイクロカプセル保護膜の順に
    積層構造となるか、または b)透明非磁性体シート、
    パール顔料層、マイクロカプセル層、黒色のマイクロカ
    プセル保護膜の順に積層構造となる、いずれかの構造と
    することによって入射光が透過して底部の黒色保護膜に
    よって可視光の全波長域が吸収されることによって呈す
    る黒色カラーを各パール顔料特有の干渉色に転化するこ
    とを特徴とする磁気ディスプレー。
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