JP5118310B2 - 筆記具用油性インキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールペンやマーキングペン等の筆記具に用いられる筆記具用油性インキ組成物に関するものである。
従来、織布、不織布等の布に筆記するための筆記具として、汎用のマーキングペンやボールペンではなく、布を被筆記体とする場合に特化した、いわゆる布用筆記具が知られている。布用筆記具が用いられるのは、汎用のマーキングペン等で布に筆記すると、筆記線が滲んだり、その布を洗濯した際に筆記線の変色や滲みが発生したりするためである。布用筆記具は、インキの種類の観点から、油性及び水性に大別される。
布用筆記具のうち、水性インキを用いた筆記具は既に製品化されており、広く用いられているところである。水性インキを用いた布用筆記具は、布以外に、紙などのインキを吸収可能な面には容易に筆記することができる。しかしながら、この布用筆記具を用いてプラスチックやガラスに文字を書こうとすると、それらはインキを吸収することが困難であるため、所望のとおりに筆記することができない。日常生活における布への筆記はさほど頻度が高くないことから、布や紙だけでなく、インキを吸収し難いプラスチックやガラスなどの表面に対しても、良好に筆記できる筆記具が求められている。そのような要望に対応可能な筆記具としては、プラスチック等にも容易に筆記可能な油性インキを用いた布用筆記具が考えられる。
布用筆記具に用いられる油性インキとして、例えば、特許文献1に記載の布用油性インキが提案されている。特許文献1によると、布に対し、十分な耐滲み性及び耐洗濯性を示す筆跡を得ることを意図して、着色剤と、炭素数4以下の脂肪族アルコールと、ケトン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ひまし油性アルキド樹脂から選ばれる1種又は2種以上混合した樹脂とから少なくともなる布用油性インキが開示されている。
特開平5−9424号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1に記載の従来の布用油性インキについて詳細に検討を行ったところ、このような従来の布用油性インキは、繰り返し洗濯しても色落ちや滲みを抑制できる耐洗濯性が十分ではなく、特に合成繊維に筆記した場合の耐洗濯性が十分ではないことを見出した。
そこで、本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、布や紙のみでなく、プラスチックやガラスのインキを吸収し難い被筆記体にも十分筆記可能な油性インキ組成物であって、耐洗濯性、特に合成繊維に筆記した場合の耐洗濯性に十分優れた筆記具用油性インキ組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物を油性インキ組成物に配合することで、本発明の目的を達成できること見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、染料と、有機溶剤と、カプロラクトン誘導体とを含有し、上記カプロラクトン誘導体は、下記一般式(1);
Figure 0005118310
(式(1)中、Rはジオール残基、m、nはそれぞれ独立に自然数を示す。)
で表される化合物であり、上記ジオール残基は、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸からなる群より選択される少なくとも一種のジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコールからなる群より選択される少なくとも一種のジオールとの重縮合体から水酸基を除いた部分であるジオール残基であり、粘度が25℃で1〜15.8mPa・sである、筆記具用油性インキ組成物を提供する。
上記構成を備える筆記具用油性インキ組成物が本発明の目的を達成できる要因は、主にカプロラクトン誘導体を、その他の各成分と併有していることにあると考えられる。その作用は以下のとおりと本発明者らは推測している。すなわち、カプロラクトン誘導体が、その他の各成分との相互作用等により、繊維と密接に結合して強固な膜を形成し、かつ、洗濯時の布の変形や擦れなどの外部応力に柔軟に対応し筆跡を定着させると考えられる。ただし、要因及び作用はこれらに限定されない。
また、本発明の油性インキ組成物は、従来の布用水性インキと比較しても、概して耐洗濯性に優れていることが見出された。さらに本発明の油性インキ組成物は、布に筆記した際の滲みを十分に抑制することができ、良好な耐滲み性を示すものである。また、本発明の油性インキ組成物は、幅広い種類の被筆記体に対して、非常に優れた固着性をも示す。
本発明の筆記具用油性インキ組成物において、上述のカプロラクトン誘導体は、ポリカプロラクトンポリオールであると好ましい。これにより、本発明の上記効果を一層有効に奏することができる。
また、同様の観点から上記カプロラクトン誘導体は、重量平均分子量が300〜1000000であることが好ましく、下記一般式(1);
Figure 0005118310
で表される化合物であることが好ましい。ここで、式(1)中、Rはジオール残基、m、nはそれぞれ独立に自然数を示す。このようなカプロラクトン誘導体を含有することで、本発明の筆記具用油性インキ組成物は、ボールペンやマーキングペンに用いた場合に、更に優れた筆記性能と貯蔵安定性を発揮することができ、かつ、布への定着性も一層優れたものとなる。これにより、筆記線は、洗濯時の布の変形や擦れによる色落ちをより抑制することができ、その濃度を高い状態で維持することが可能となる。
本発明の筆記具用油性インキ組成物は、上記カプロラクトン誘導体を、1〜50質量%含有することが好適である。カプロラクトン誘導体の含有割合をこの数値範囲に調整することで、本発明は、耐洗濯性及び耐滲み性の両方を更に高いレベルで優れたものとすることができる。
本発明によれば、布や紙のみでなく、プラスチックやガラスのインキを吸収し難い被筆記体にも十分筆記可能な油性インキ組成物であって、耐洗濯性、特に合成繊維に筆記した場合の耐洗濯性に十分優れた筆記具用油性インキ組成物を提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態の筆記具用油性インキ組成物は、染料と、有機溶剤と、カプロラクトン誘導体とを含有するものである。
本実施形態の染料は一般に油性インキに用いられる染料であれば特に限定されない。染料としては、例えば、保土谷化学工業社製のアイゼンスピロンイエロー3RH、同イエローGRLH、同オレンジGRH、同オレンジ2RH、同レッドGEH、同レッドGRLH、同レッドBEH、同ブルーGNH、同ブルー2BNH、同グリーン3GNH、同ブラウンBH、同ブラウンRH、同バイオレットRH、同ブラックBNH、同ブラックMH、同ブラックRLH、同ブラックBHなど、オリエント化学工業社製のバリファストイエロー1101、同イエロー1103、同イエロー3104、同イエロー4120、同イエロー4121、同オレンジ3206、同オレンジ3207、同オレンジ3210、同レッド1306、同レッド1308、同2303、同レッド3306、同ブラウン2402、同ブルー1603、同ブルー1605、同ブルー2606、同ブラック1802、同ブラック3804、同ブラック3820、オイルイエロー101、同イエロー105、同イエロー107、同ピンク312、同スカーレット308、同ブルー613等(以上いずれも商品名)が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
有機溶剤はベンゼン、トルエンなどの非極性溶剤、又は極性溶剤のいずれであってもよいが、安全性の観点から極性溶剤であると好ましい。極性溶剤は、アルコール系溶剤及び/又はグリコールエーテル系溶媒が好適に用いられる。アルコール系溶媒としては、炭素数1〜4のアルカノールが好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールが挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
カプロラクトン誘導体は、ε−カプロラクトンの誘導体であれば特に限定されないが、耐洗濯性を更に高める観点から、分子内に下記式(2);
Figure 0005118310
で表される2価の基を複数有する化合物であると好ましい。さらには、同様の観点から、ポリカプロラクトンジオールやポリカプロラクトントリオール等のポリカプロラクトンポリオールであるとより好ましく、ポリカプロラクトンジオールであると更に好ましく、下記一般式(1);
Figure 0005118310
で表される化合物であると特に好ましい。ここで、式(1)中、Rはジオールの水酸基を除いた部分であるジオール残基、m、nはそれぞれ独立に自然数を示す。
ジオール残基を供給するジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられるが、これらに限定されない。なお、上述のジオールを用いた場合、Rはそれぞれ、−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH−C(CH−CH−となる。
また、ジオール残基を供給する別のジオールとして、ジカルボン酸とジオールとの重縮合体を挙げることもできる。上記ジカルボン酸としては、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸が挙げられる。また、上記重縮合体の原料となるジオールとしては、上述のジオールが例示される。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。上述のうち、ジカルボン酸はアジピン酸であることが好ましい。
また、m、nはそれぞれ独立に、1〜100の整数であると好ましく、1〜20の整数であるとより好ましい。
また、カプロラクトン誘導体がポリカプロラクトンポリオールである場合、その重量平均分子量は、300〜100000であると好ましく、1000〜4000であるとより好ましい。重量平均分子量が300未満であると、固着性が低下すると共に滲みが大きくなる傾向にあり、100000を超えると、この成分のインキに対する溶解性が低下する傾向にある。また、極細のペン先を有するマーキングペン及びボールペン、並びに中綿式のマーキングペンに用いた場合に、インキの排出性及び布への浸透性が低下する傾向にある。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)により測定され且つ標準ポリスチレンの検量線を使用して換算されたものである。
本実施形態に係るカプロラクトン誘導体は、常法により合成されてもよく、市販品として入手されてもよい。
本実施形態の筆記具用油性インキ組成物は、その全量に対して、上述のカプロラクトン誘導体を、1〜50質量%含有すると好ましく、3〜30質量%含有するとより好ましい。カプロラクトン誘導体の含有割合が上記下限値未満であると、特に耐滲み性が低下する傾向にあり、上記上限値を超えると、インキ組成物の粘度が上昇し、チップの目詰まりに起因する筆記線のかすれ等が発生しやすくなる傾向にある。
なお、染料の含有割合は、筆記具用油性インキ組成物の全量に対して、2〜35質量%であると好ましく、4〜30質量%であるとより好ましい。染料の含有割合が上記下限値を下回ると、油性インキの呈色性が低下する傾向にあり、上記上限値を超えると、油性インキの粘度が高くなり、筆記性能が低下する傾向にある。
また、有機溶媒の含有割合は、筆記具用油性インキ組成物の全量に対して、40〜90質量%であると好ましく、50〜80質量%であるとより好ましい。有機溶剤の含有割合が上記下限値を下回ると、油性インキの粘度が高くなり、特に極細のペン先を有するマーキングペン及びボールペンや、中綿式のマーキングペンに用いるのに不都合が生じる傾向にある。また有機溶剤の含有割合が上記上限値を超えると、油性インキの呈色性が低下する傾向にある。
本実施形態の筆記具用油性インキ組成物は、上述の各成分に加えて、本発明の範囲を逸脱しない範囲で必要に応じて粘度調節剤、染料の溶解補助剤等を適宜配合することができる。
本実施形態の筆記具用油性インキ組成物は、その粘度が25℃で1〜30000mPa・sであると好ましく、3〜10000mPa・sであるとより好ましい。このような油性インキ組成物は、従来の筆記具で用いられていた布用インキと比較すると、十分な呈色性を維持した状態で、その粘度を低減することが可能である。したがって、例えば、比較的低粘度のインキが必要とされる極細のペン先を有するマーキングペン又はボールペン、あるいは、中綿式のインキ収容管を有するマーキングペンに用いられると好適である。
本実施形態の筆記具用油性インキ組成物の調製は、一般に常法に従い行われる。例えば、まず、攪拌容器に所定量の各成分を投入し、攪拌機で攪拌し均質な油性インキを得る。この際必要に応じて加温してもよい。
こうして得られた本実施形態の筆記具用油性インキ組成物は、インキを容易に吸収する布や紙のみでなく、インキを吸収し難いプラスチックやガラスにも十分に筆記することができる。また、インキを吸収しやすい布や紙に筆記した場合、その筆記線の滲みが十分に抑制されている。しかも、このインキ組成物によって筆記線が描かれた布を繰り返し洗濯しても、筆記線の色落ちや滲みを従来に比して十分に防止することができる。特に、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維に筆記した場合、このインキ組成物は耐洗濯性が顕著に優れており、10回程度繰り返し洗濯した後であっても、未洗濯の状態と比較して、色落ちがほとんど認められず、むしろ、概して筆記線が濃くなる傾向にある。
次に本発明の好適な実施形態に係る筆記具について説明する。本実施形態の筆記具は、上述の筆記具用油性インキ祖組成物を備えたものであれば特に限定されない。したがって、ペン先の太さや、中綿式、直液式の別に制限されない。また、上述のとおり、油性インキ組成物の粘度を容易に低くすることができるので、極細のペン先(例えば0.2φ〜2.0φ)を有するボールペン、極細のペン先(例えば0.5φ〜1φ)を有するマーキングペン、及び/又は中綿式のマーキングペンに用いてもよい。この場合、十分な呈色性を備えた筆記線を、良好なインキ吐出性を確保した状態で筆記できる。しかも、これらのボールペン及びマーキングペンは、布や紙のみでなく、プラスチックやガラスのインキを吸収し難い被筆記体にも十分筆記可能である。さらには、これらのボールペン及びマーキングペンを用いて、天然繊維や合繊繊維等の布に筆記した場合、筆記線は耐洗濯性に十分優れたものであり、耐滲み性も良好である。
上述の本実施形態に係る筆記具の一例として、図1にその筆記具の全体を表した模式縦断図を示す。この筆記具100は、軸筒1内に、本実施形態の筆記具用油性インキ組成物を吸蔵した中綿を備えるインキ収容管4を装填している。また、軸筒1の先端には、先口17を介して筆記チップ3が取り付けられている。そして軸筒1の後端には尾栓5が取り付けられている。油性インキは、インキ収容管4内から筆記チップ3に供給され、筆記チップ3先端から吐出する。なお、筆記具100は、筆記チップ3を密閉する目的で、キャップ2を抜き差し着脱可能に装着していてもよい。本実施形態の油性インキ組成物は、その粘度が、従来の布用インキと比較して低くなっている。そのため、中綿を備えた筆記具100は、筆記不良を十分に抑制した状態で筆記可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜3)
表1に示す各成分を表1に示す配合比(質量基準)で混合し、50℃で約3時間撹拌して実施例1〜5のマーキングペン用油性インキを得た。また、表2に示す各成分を表2に示す配合比(質量基準)で混合し、50℃で約3時間撹拌して比較例1〜3のマーキングペン用油性インキを得た。各成分は以下のものを用いた。
染料:バリファストブラック3820(オリエント化学工業社製、黒色染料、商品名)
カプロラクトン誘導体A:上記一般式(1)で表される化合物、Rはアジピン酸とネオペンチルグリコールとの重縮合体であるジオールの残基、m及びnはそれぞれ独立に3〜6、重量平均分子量=2000
カプロラクトン誘導体B:上記一般式(1)で表される化合物、Rはアジピン酸と1,6ヘキサンジオールとの重縮合体であるジオールの残基、m及びnはそれぞれ独立に3〜13、重量平均分子量=2000
カプロラクトン誘導体C:上記一般式(1)で表される化合物、Rはアジピン酸とネオペンチルグリコールとの重縮合体であるジオールの残基、m及びnはそれぞれ独立に1〜5、重量平均分子量=1250
代替成分D:ハイラック110H(日立化成工業社製、商品名)
代替成分E:YSポリスターN−125(ヤスハラケミカル社製、商品名)
Figure 0005118310

Figure 0005118310

[粘度の測定]
実施例1〜5及び比較例1〜3の筆記具用油性インキ組成物それぞれの25℃における粘度を測定した。なお、粘度測定装置は、粘度計(BROOKFIELD社製、剪断速度:225/sec)を用いた。結果を表3、4に示す。
Figure 0005118310

Figure 0005118310

[油性筆記具の作製]
上述のようにして得られた実施例1〜5及び比較例1〜3の筆記具用油性インキ組成物を、それぞれゼブラ社製のスーパーネーム(商品名、細字)に充填して、油性筆記具を作製した。
[耐洗濯性の評価]
実施例1〜5及び比較例1〜3の油性筆記具、並びに、比較例4として市販のマーキングペン(「マイネーム」、サクラクレパス社製、商品名)について、下記のとおりにして耐洗濯性の評価を行った。まず、綿100%、ポリエステル100%、及びナイロン100%の各織布に、上記筆記具を用いて3cm×3cmの正方形を描いた。正方形の内部は同じ筆記具を用いて塗りつぶした。筆記線が乾いた後にその正方形部分を測色した。
次に市販の洗剤(「アタック」、花王社製、商品名)を所定量入れた洗濯機を使用して、上述の塗りつぶした後の織布を洗濯した。洗濯は、洗い及びすすぎを2回繰り返した後、脱水の条件(トータルで30分)で行った。次に、日中の屋外で洗濯後の織布を自然乾燥した。これを1サイクルとして、3サイクル後、及び10サイクル後の正方形部分を測色した。そして、洗濯前の明度の値を100として、洗濯後の明度の値を評価した。結果を表3、4に示す。
[耐滲み性の評価]
実施例1〜5及び比較例1〜3の筆記具を綿100%の織布上に、筆記チップを織布に接触させた状態で、垂直に30秒間立てた。これにより、筆記チップから吐出したインキが、織布でほぼ円状に徐々に広がった。そのインキの最大直径を測定し、7mm未満をA、7mm以上をBとして、耐滲み性を評価した。結果を表3、4に示す。
本発明は筆記具用油性インキ組成物に関するものであるが、本発明に係るカプロラクトン誘導体は、筆記具用水性インキ組成物に含有されても、優れた耐洗濯性及び耐滲み性が期待される。その場合、当該筆記具用水性インキ組成物は、カプロラクトン誘導体を溶媒中に十分分散又は溶解可能にするために、乳化剤を適宜選択して配合されることが好ましい。
本発明の実施形態に係る筆記具の模式縦断面図である。
符号の説明
1…軸筒、2…キャップ、3…筆記チップ、4…インキ収容管、5…尾栓、100…筆記具。

Claims (3)

  1. 染料と、有機溶剤と、カプロラクトン誘導体と、を含有し、
    前記カプロラクトン誘導体は、下記一般式(1);
    Figure 0005118310
    (式(1)中、Rはジオール残基、m、nはそれぞれ独立に自然数を示す。)
    で表される化合物であり、
    前記ジオール残基は、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸からなる群より選択される少なくとも一種のジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコールからなる群より選択される少なくとも一種のジオールとの重縮合体から水酸基を除いた部分であるジオール残基であり、
    粘度が25℃で1〜15.8mPa・sである、筆記具用油性インキ組成物。
  2. 前記カプロラクトン誘導体は、重量平均分子量が300〜1000000である、請求項1記載の筆記具用油性インキ組成物。
  3. 前記カプロラクトン誘導体を、1〜50質量%含有する、請求項1又は2記載の筆記具用油性インキ組成物。
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