JP6605953B2 - 固形筆記体 - Google Patents
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Description
配合割合が50%を超えると、筆跡の消去性が劣る傾向があり、10%未満であると、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルの配合割合が上述の範囲であると、固形筆記体は、筆記面が濡れた状態であっても発色性が良い等の優れた筆記性を持ち、また、その筆跡は優れた消去性と耐水性を持ち合わせる。
ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルは、一種または二種以上を用いることができる。
前記ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールは、オキシテトラメチレン基とオキシエチレン基から構成されるグリコールであり、オキシテトラメチレン基とオキシエチレン基はランダム形態で付加している。
また、前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールは、オキシエチレン基とオキシプロピレン基から構成されるブロック共重合体である。
より好ましいポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコールは、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール又は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールである。
ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール一分子中のオキシテトラメチレン基の質量比率が40%未満であると、固形筆記体の親水性が強くなり、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。また、質量比率が50%を超えると固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡の消去性が劣る傾向や、筆記体の強度が低下する傾向がある。ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量が1500〜3000であり、オキシテトラメチレン基の質量比率が40%〜50%であると、濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を有することができる。
は、1000〜2500であることが更に好ましい。
平均分子量が1000未満であると、粘度が低いことにより筆跡の付着力が弱まるため、筆跡の耐水性が劣る傾向があり、平均分子量が2500を超えると、粘度が高いことにより、筆跡の付着力が強くなるため、筆跡の消去性が劣る傾向がある。平均分子量が1000〜2500の範囲にあると、筆跡は、消去性と耐水性の良好なバランスを有することができる。
オキシエチレン基の質量比率が10%未満であると、固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡の消去性が劣る傾向がある。また、質量比率が20%を超えると固形筆記体の親水性が強くなり、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量が1000〜2500であり、オキシエチレン基の質量比率が10%〜20%であると、固形筆記体で濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を有することができる。
オキシプロピレン基の数量が10個未満であると、固形筆記体の親水性が強くなり、濡れた筆記板への筆記性や筆跡の耐水性が劣る傾向がある。また、オキシプロピレン基の数量が35個より多いと、固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡消去性の劣る傾向や、筆記体強度が低下する傾向がある。オキシプロピレン基の数量が前記範囲であると、固形筆記体で濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を持ち合わせることができる。
常温で固体の脂肪族アルコールは、炭素数が増えるに従い、融点と硬さが増すため、常温で固体の脂肪族アルコールを配合した固形筆記体は、通常、配合に加える脂肪族アルコールの炭素数が多くなるに従い、強度が増し、書き味が劣る傾向があるが、本発明の固形筆記体は、上述のように固形筆記体中で潤滑剤の効果を有する油剤を含んでいるため、炭素数30〜50である、炭素数が多い脂肪族アルコールを使用しているにもかかわらず、高い強度と良好な書き味を有する。
本発明に好適な、一分子あたりの炭素数が30〜50の脂肪族アルコールの具体例としては、1−トリアコンタノール、1−ヘントリアコンタノール、1−ドトリアコンタノール、1−トリトリアコンタノール、1−テトラトリアコンタノール、1−ペンタトリアコンタノール、1−ヘキサトリアコンタノール、1−ヘプタトリアコンタノール、1−オクタトリアコンタノール、1−ノナトリアコンタノール、1−テトラコンタノール、1−ヘンテトラコンタノール、1−ドテトラコンタノール、1−トリテトラコンタノール、1−テトラテトラコンタノール、1−ペンタテトラコンタノール、1−ヘキサテトラコンタノール、1−ヘプタテトラコンタノール、1−オクタテトラコンタノール、1−ノナテトラコンタノール、1−ペンタコンタノールが挙げられ、上記の中から複数種を併用することが可能である。
本発明の固形筆記体は、更に一分子あたり炭素数14〜29を有する脂肪族アルコールを含むことが好ましい。炭素数が14〜29を有する脂肪族アルコールを更に含んだ固形筆記体とすることにより、炭素数14〜29の脂肪族アルコールが有する滑らかな書き味が備わるため、より優れた書き味となる。
本発明に好適な、一分子あたりの炭素数が14〜29の脂肪族一級アルコールの具体例としては、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンイコサノール、1−ドコサノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、1−ペンタコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノールが挙げられ、上記の中から複数種を併用することが可能である。
本発明の固形筆記体に利用される脂肪族アルコールは、市販されている、一分子あたり炭素数30〜50の脂肪族アルコールと、一分子あたり炭素数14〜29の脂肪族アルコールの混合物を用いても良い。具体的には、東洋アドレ(株)製、商品名ユニリン350、ユニリン425、ユニリン550、ユニリン700などが挙げられる。
本発明に用いられる脂肪族アルコールは脂肪族直鎖一級アルコールであると、固形筆記体がより高い強度と耐熱性を有するため、好ましい。
ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール 32お0質量%
(日油(株)製, 製品名ポリセリン DC-3000E 平均分子量3000、オキ
シテトラメチレン基 質量比率50%)
1−テトラコンタノール(炭素数40) 32.5質量%
酸化チタン 35.5質量%
(テイカ(株)製, 製品名JR-701)
上記成分を100℃下で混合して液状物を作製した後、所定の型に流し込み、室温に放冷することで白色状の固体物(外径6mm)を得た。
実施例2〜15の配合を表1に示した配合とし、実施例16〜21及び比較例1〜8の配合を表2に示した配合とした以外、実施例1と同じ方法で固形筆記体を得た。
〇・・・筆記可能であり、筆跡が鮮明
△・・・筆記可能であるが、筆跡がほとんど残っておらず、不鮮明。視認は可能。
×・・・筆記不能で、筆跡を視認できない。
〇・・・筆跡を消去可能であり、拭き残しがない。
△・・・筆跡を消去可能であるが、拭き残しが見られる。
×・・・筆跡が残り、拭き残しがある。
〇・・・筆跡が筆記したときの状態と変わらない、若しくは、ほぼ変わりがなく、鮮明。
△・・・筆跡が流失している。筆跡の視認は可能だが、筆跡は不鮮明。
×・・・筆跡が完全に流失している。
◎・・・保管前後で、状態に変化はない。
〇・・・表面にわずかな変化が見られるが、ほとんど変化がない。
△・・・筆記体表面における液状物質の析出や、筆記体のわずかな変形が見られる。
×・・・筆記体が変形し、原型を止めていない。
試料の保管温度:37℃
試料の保管時間:1時間
試料を支持する支点間の距離:40mm
◎・・・書き味が非常に滑らか
〇・・・書き味が滑らか
△・・・書き味がやや硬く重い
ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール:平均分子量3000 オキシテトラメチレン基質量比率50%(日油(株)製、商品名ポリセリンDC−3000E)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール(1):平均分子量1250 オキシエチレン基質量比率20%(日油(株)製、商品名プロノン102)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール(2):平均分子量2220 オキシエチレン基質量比率10%(日油(株)製、製品名プロノン201)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(1):オキシプロピレン基繰り返し単位16(日油(株)製、ユニオールTG―1000)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(2):オキシプロピレン基繰り返し単位4(日油(株)製、ユニオールTG―330)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3):オキシプロピレン基繰り返し単位50(日油(株)製、ユニオールTG―3000)
ポリオキシエチレンモノオレート:日油(株)製、商品名ノニオンO−2
ソルビタンモノカリプレート:日油(株)製、商品名ノニオンCP−08R
ポリオキシテトラメチレンポリオキシプロピレングリコール:平均分子量2000 オキシテトラメチレン基質量比率60%(日油(株)製、商品名ポリセリンDCB−2000)
ポリオキシプロピレンポリグリセリルエーテル:オキシプロピレン基繰り返し単位24(阪本薬品工業(株)製、商品名SC−P1600)
脂肪族アルコール(1):1−テトラコンタノール
脂肪族アルコール(2):1−ドコサノール
脂肪族アルコール(3):ユニリン425(炭素数14〜50の脂肪族アルコール混合物)
酸化チタン:テイカ(株)製、製品名JR−701
四酸化三鉄:戸田工業(株)製、製品名KN−320
Claims (2)
- ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと、一分子あたり30〜50の炭素原子を有する脂肪族アルコールと、着色剤を含むことを特徴とする固形筆記体。
- 一分子あたり14〜29の炭素原子を有する脂肪族アルコールをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の固形筆記体。
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