JP6605953B2 - 固形筆記体 - Google Patents

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Description

本発明は固形筆記体に関し、詳しくは、平滑面に筆記可能であり、筆記した筆跡を消去可能な固形筆記体に関するものである。
従来、白板、カラーボード、ガラス、ホーロー版、プラスティック板等の平滑な面を有する筆記面(以下、筆記板という)上に筆記した文字などの筆跡を紙、布、イレーサ等て拭って消去することができる固形筆記体が検討されている。(例えば、特許文献1〜4参照)前記固形筆記体は、着色剤を含む種々の成分を一体にまとめて、固体化するための固形化剤を含んでおり、また、筆記板上に筆記した筆跡の消去を可能とするための剥離剤が配合されている。従来、このような固形化剤としては、ワックス類、脂肪酸アルカリ金属塩、ソルビトール誘導体のようなゲル化剤が用いられており、また、剥離剤としては、高級脂肪酸エステル、ミネラルオイルなどが用いられている。
更に、消去性を向上させるために、固形化剤として12−ヒドロキシステアリン酸を用い、剥離剤としてグリセリンやプロピレングリコールなどの常温で難揮発性の水溶性溶剤を用いた固形筆記体も知られている。(例えば、特許文献5)
しかし、前記固形筆記体は、水による筆跡の消去が可能であるため、筆跡が耐水性を有していない。さらに、水による消去が可能であるが、雨天時の屋外や水回りでの使用など、例えば筆記板が水に濡れた状態での使用、すなわち濡れた面への筆記においては、筆記する際に固形筆記体が滑って筆記しにくかったり、筆記直後から筆跡が流れて視認しにくくなるなどの問題があった。
前記課題を改良した、筆記板が水に濡れた状態においても筆記性に優れ、筆跡が耐水性を有し、消去性に優れた固形筆記体が知られている。(例えば、特許文献6)しかしながら、使用する材料によっては、強度が十分でなかったり、使用環境によっては、強度、耐熱性が十分ではないなどの改良の余地があった。
特開昭59−176369号公報 特開昭63−199775号公報 特開平09−143418号公報 特開2001−240789号公報 特開2005−213356号公報 特開2012−246447号公報
本発明は、筆記板が水に濡れた状態においても筆記性に優れ、筆記板に筆記された筆跡が耐水性を有し、筆記板が水に濡れた状態においても筆跡を容易に消去可能な、良好な筆記性、耐水性、消去性を保持しつつ、強度が高く、優れた耐熱性を有する固形筆記体を提供することを目的とする。
本発明による固形筆記体は、ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと、一分子あたり30〜50の炭素原子を有する脂肪族アルコールと、着色剤を含むことを特徴とするものである。
一分子あたり14〜29の炭素数を有する脂肪族アルコールをさらに含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと、一分子あたり30〜50の炭素原子を有する脂肪族アルコールを含む固形筆記体とすることにより、筆記板が濡れた状態において筆記した際にも筆跡が鮮明で、その筆跡は流水などによって消失しないなどの耐水性を有し、筆跡を消去する際には筆記板が濡れた状態においても紙、布などで簡単に消去可能であると共に、加温下の環境においても高い強度と優れた耐熱性を有することができるなど、優れた効果を奏する。
本発明の固形筆記体は、ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと、一分子あたり30〜50の炭素原子を有する脂肪族アルコールと、着色剤を含むことが一つの特徴である。上記構成とすることで、固形筆記体は、濡れた筆記板に対する優れた筆記性、筆跡の優れた耐水性、容易な消去性を保持しつつ、高い強度と優れた耐熱性を有することができる。
本発明に用いるポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルは、親水性と親油性を有する常温で難揮発性の油剤であり、固形筆記体中で液体として存在する。この為、潤滑剤として作用することが可能になり、固形筆記体の書き味が滑らかになると考えられる。
前記ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルの配合割合は、固形筆記体全質量に対して10%〜50%であることが好ましく、特には20%〜40%であることがより好ましい。複数種を併用する場合は、併用する物質の配合割合を足し併せた数が上記範囲であることが好ましい。
配合割合が50%を超えると、筆跡の消去性が劣る傾向があり、10%未満であると、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルの配合割合が上述の範囲であると、固形筆記体は、筆記面が濡れた状態であっても発色性が良い等の優れた筆記性を持ち、また、その筆跡は優れた消去性と耐水性を持ち合わせる。
ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルは、一種または二種以上を用いることができる。
本発明に用いるポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコールは、1種以上のオキシアルキレン基と、オキシエチレン基から構成されるグリコールである。具体的には、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールなどが挙げられる。
前記ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールは、オキシテトラメチレン基とオキシエチレン基から構成されるグリコールであり、オキシテトラメチレン基とオキシエチレン基はランダム形態で付加している。
また、前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールは、オキシエチレン基とオキシプロピレン基から構成されるブロック共重合体である。
前記ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコールは、水酸基から算出される平均分子量(以下、単に平均分子量ということがある)が1000〜3000であることが好ましい。平均分子量がこの範囲にあると、筆跡の消去性と耐水性を良好なバランスに保つことができる。
より好ましいポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコールは、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール又は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールである。
前記ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールは、平均分子量1500〜3000であることが、更に好ましい。ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量が1500未満であると、固形筆記体に配合した際に粘度が低いことにより筆跡の付着力が弱まるため、筆跡の耐水性が劣る傾向があり、平均分子量が3000を超えると、粘度が高いことにより、筆跡の付着力が強くなるため、筆跡の消去性が劣る傾向がある。平均分子量が1500〜3000の範囲にあると、筆跡は、消去性と耐水性の良好なバランスを有することができる。
また、ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール一分子中のオキシテトラメチレン基の質量比率は、40%〜50%であることが好ましい。
ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール一分子中のオキシテトラメチレン基の質量比率が40%未満であると、固形筆記体の親水性が強くなり、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。また、質量比率が50%を超えると固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡の消去性が劣る傾向や、筆記体の強度が低下する傾向がある。ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量が1500〜3000であり、オキシテトラメチレン基の質量比率が40%〜50%であると、濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を有することができる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量
は、1000〜2500であることが更に好ましい。
平均分子量が1000未満であると、粘度が低いことにより筆跡の付着力が弱まるため、筆跡の耐水性が劣る傾向があり、平均分子量が2500を超えると、粘度が高いことにより、筆跡の付着力が強くなるため、筆跡の消去性が劣る傾向がある。平均分子量が1000〜2500の範囲にあると、筆跡は、消去性と耐水性の良好なバランスを有することができる。
また、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール一分子中のオキシエチレン基の質量比率は、10%〜20%であることが好ましい。
オキシエチレン基の質量比率が10%未満であると、固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡の消去性が劣る傾向がある。また、質量比率が20%を超えると固形筆記体の親水性が強くなり、筆跡の耐水性が劣る傾向がある。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールの平均分子量が1000〜2500であり、オキシエチレン基の質量比率が10%〜20%であると、固形筆記体で濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を有することができる。
ポリオキシアルキレングリセリルエーテルは、1種以上のオキシアルキレン基と、グリセリル基から構成されるグリセリン誘導体である。具体例としては、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテルなどが挙げられ、ポリオキシプロピレングリセリルエーテルが好ましく用いられる。
ポリオキシプロピレングリセリルエーテルは、オキシプロピレン基を繰り返し単位に持つグリセリン誘導体である。オキシプロピレン基の繰り返し単位は、10個〜35個であることが好ましく、10個〜20個であると、特に好ましい。
オキシプロピレン基の数量が10個未満であると、固形筆記体の親水性が強くなり、濡れた筆記板への筆記性や筆跡の耐水性が劣る傾向がある。また、オキシプロピレン基の数量が35個より多いと、固形筆記体の親油性が強くなり、筆跡消去性の劣る傾向や、筆記体強度が低下する傾向がある。オキシプロピレン基の数量が前記範囲であると、固形筆記体で濡れた筆記板に筆記した際に、鮮やかな筆跡を得られると共に、筆跡は良好な消去性、耐水性を持ち合わせることができる。
本発明の固形筆記体に用いられる脂肪族アルコールは、一分子あたり炭素数30〜50を有する脂肪族アルコールである。
常温で固体の脂肪族アルコールは、炭素数が増えるに従い、融点と硬さが増すため、常温で固体の脂肪族アルコールを配合した固形筆記体は、通常、配合に加える脂肪族アルコールの炭素数が多くなるに従い、強度が増し、書き味が劣る傾向があるが、本発明の固形筆記体は、上述のように固形筆記体中で潤滑剤の効果を有する油剤を含んでいるため、炭素数30〜50である、炭素数が多い脂肪族アルコールを使用しているにもかかわらず、高い強度と良好な書き味を有する。
本発明に好適な、一分子あたりの炭素数が30〜50の脂肪族アルコールの具体例としては、1−トリアコンタノール、1−ヘントリアコンタノール、1−ドトリアコンタノール、1−トリトリアコンタノール、1−テトラトリアコンタノール、1−ペンタトリアコンタノール、1−ヘキサトリアコンタノール、1−ヘプタトリアコンタノール、1−オクタトリアコンタノール、1−ノナトリアコンタノール、1−テトラコンタノール、1−ヘンテトラコンタノール、1−ドテトラコンタノール、1−トリテトラコンタノール、1−テトラテトラコンタノール、1−ペンタテトラコンタノール、1−ヘキサテトラコンタノール、1−ヘプタテトラコンタノール、1−オクタテトラコンタノール、1−ノナテトラコンタノール、1−ペンタコンタノールが挙げられ、上記の中から複数種を併用することが可能である。
本発明の固形筆記体は、更に一分子あたり炭素数14〜29を有する脂肪族アルコールを含むことが好ましい。炭素数が14〜29を有する脂肪族アルコールを更に含んだ固形筆記体とすることにより、炭素数14〜29の脂肪族アルコールが有する滑らかな書き味が備わるため、より優れた書き味となる。
本発明に好適な、一分子あたりの炭素数が14〜29の脂肪族一級アルコールの具体例としては、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンイコサノール、1−ドコサノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、1−ペンタコサノール、1−ヘキサコサノール、1−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナコサノールが挙げられ、上記の中から複数種を併用することが可能である。
本発明の固形筆記体に利用される脂肪族アルコールは、市販されている、一分子あたり炭素数30〜50の脂肪族アルコールと、一分子あたり炭素数14〜29の脂肪族アルコールの混合物を用いても良い。具体的には、東洋アドレ(株)製、商品名ユニリン350、ユニリン425、ユニリン550、ユニリン700などが挙げられる。
本発明に用いられる脂肪族アルコールは脂肪族直鎖一級アルコールであると、固形筆記体がより高い強度と耐熱性を有するため、好ましい。
脂肪族アルコールの配合割合は、5%〜45%であることが好ましく、特には10%〜40%であることがより好ましい。脂肪族アルコールの配合割合が5%未満であると、固形筆記体は、強度が下がる傾向にあり、配合割合が45%を超えると、固形筆記体の筆跡の鮮明性が低下する傾向がある。
本発明に用いる着色剤は、特に制限されるものではなく、無機顔料、有機顔料、白色顔料、パール顔料、金属顔料、蛍光顔料などが挙げられ、単独又は組み合わせて用いる。具体的には、無機顔料としてカーボンブラック、鉄黒、群青、黄色酸化鉄、弁柄、複合酸化物系顔料などが、また有機顔料としてはアゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが挙げられる。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛、亜鉛華などが挙げられる。また染料としては、特に油溶性染料を好適に用いることができ、例えばフタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料など公知のものが挙げられる。着色材の配合量は、固形筆記体全量に対し1〜40質量%であることが好ましい。なお顔料として、金属箔顔料やガラスフレーク顔料などの光輝性顔料を添加してもよい。着色材の配合量が、固形筆記体全量に対し1%未満であると、筆跡の視認性が悪くなる。また、着色剤の配合量が40%を超えると、筆跡の消去性が悪くなる傾向がある。着色剤の好適な配合量は5%〜40%である。着色剤の配合量が上記範囲にあると、視認性と消去性のバランスが良く、好適である。
本発明の固形筆記体には、必要に応じて、樹脂、ワックス、ゲル化剤、体質剤、粘度調整剤、香料、防菌、防かび剤などを加えることができる。
ゲル化剤は、本発明の固形筆記体の筆記感を向上させる目的で配合することができる。本発明に好適に用いられるゲル化剤は、油溶性の物質であれば何でも良く、従来公知のベンジリデンソルビトール類、12-ヒドロキシステアリン酸類などが好適に用いられる。
ゲル化剤の配合割合は、5〜25%であることが好ましい。配合割合が5%未満であると、筆記感の向上が得られにくくなり、配合割合が25%を超えると、筆跡の消去性が劣る傾向がある。
体質剤は、固形筆記体の強度の向上や、鮮明な筆跡を得るなどの筆記性能の向上のために配合することができる。体質剤としては、具体的にはタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、コーンスターチ、でんぷん、窒化硼素などが挙げられる。
本発明の固形筆記体の作製方法の一例を以下に示す。加熱下、脂肪族アルコールを融解させた後、ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと着色剤を加え、均一に混合させる。その後、混合物を所定の型に流しこみ、室温で放冷する。固化した固形筆記体を取り出すことにより、固形筆記体を得ることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1
ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール 32お0質量%
(日油(株)製, 製品名ポリセリン DC-3000E 平均分子量3000、オキ
シテトラメチレン基 質量比率50%)
1−テトラコンタノール(炭素数40) 32.5質量%
酸化チタン 35.5質量%
(テイカ(株)製, 製品名JR-701)
上記成分を100℃下で混合して液状物を作製した後、所定の型に流し込み、室温に放冷することで白色状の固体物(外径6mm)を得た。
実施例2〜21,比較例1〜8
実施例2〜15の配合を表1に示した配合とし、実施例16〜21及び比較例1〜8の配合を表2に示した配合とした以外、実施例1と同じ方法で固形筆記体を得た。
実施例1〜21、比較例1〜8により得られた固形筆記体について、下記の要領により各種評価を行った。
筆記性:耐水性がある表面が平滑な黒板に、表面が乾いた状態と水で濡れた状態において、常温で、それぞれ手書きにより筆記し、その筆記性と筆跡の状態を目視により観察し、評価した。
〇・・・筆記可能であり、筆跡が鮮明
△・・・筆記可能であるが、筆跡がほとんど残っておらず、不鮮明。視認は可能。
×・・・筆記不能で、筆跡を視認できない。
消去性:前記筆記試験で筆記した筆跡を、布により消去した際の消去した状態を目視により観察し、評価した。
〇・・・筆跡を消去可能であり、拭き残しがない。
△・・・筆跡を消去可能であるが、拭き残しが見られる。
×・・・筆跡が残り、拭き残しがある。
耐水性:前記筆記試験で筆記した筆跡に、シャワー状の流水下に5分置き、筆跡の状態を目視により観察し、評価した。
〇・・・筆跡が筆記したときの状態と変わらない、若しくは、ほぼ変わりがなく、鮮明。
△・・・筆跡が流失している。筆跡の視認は可能だが、筆跡は不鮮明。
×・・・筆跡が完全に流失している。
耐熱性:60℃加温環境下で1週間保管し、その前後での固形筆記体の状態を目視により観察して評価。
◎・・・保管前後で、状態に変化はない。
〇・・・表面にわずかな変化が見られるが、ほとんど変化がない。
△・・・筆記体表面における液状物質の析出や、筆記体のわずかな変形が見られる。
×・・・筆記体が変形し、原型を止めていない。
曲げ強度:試験条件の一部を下記に設定した他は、「JIS S 6006:2007 8.6 曲げ強さ」記載の試験方法に従って試験を実施し、曲げ強さを測定した。
試料の保管温度:37℃
試料の保管時間:1時間
試料を支持する支点間の距離:40mm
書き味:耐水性がある表面が平滑な黒板に、表面が乾いた状態で手書きにより筆記し、その書き味を官能試験により、評価した。
◎・・・書き味が非常に滑らか
〇・・・書き味が滑らか
△・・・書き味がやや硬く重い
上記評価基準に従い、実施例1〜21、比較例1〜8で作製した固形筆記体の筆記性、消去性、耐水性、耐熱性、曲げ強度、書き味の評価を行った。実施例1〜15の評価を表1に示しし、実施例16〜21及び比較例1〜8の評価を表2に示した。

ポリオキシテトラメチレンポリオキシエチレングリコール:平均分子量3000 オキシテトラメチレン基質量比率50%(日油(株)製、商品名ポリセリンDC−3000E)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール(1):平均分子量1250 オキシエチレン基質量比率20%(日油(株)製、商品名プロノン102)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール(2):平均分子量2220 オキシエチレン基質量比率10%(日油(株)製、製品名プロノン201)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(1):オキシプロピレン基繰り返し単位16(日油(株)製、ユニオールTG―1000)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(2):オキシプロピレン基繰り返し単位4(日油(株)製、ユニオールTG―330)
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3):オキシプロピレン基繰り返し単位50(日油(株)製、ユニオールTG―3000)
ポリオキシエチレンモノオレート:日油(株)製、商品名ノニオンO−2
ソルビタンモノカリプレート:日油(株)製、商品名ノニオンCP−08R
ポリオキシテトラメチレンポリオキシプロピレングリコール:平均分子量2000 オキシテトラメチレン基質量比率60%(日油(株)製、商品名ポリセリンDCB−2000)
ポリオキシプロピレンポリグリセリルエーテル:オキシプロピレン基繰り返し単位24(阪本薬品工業(株)製、商品名SC−P1600)
脂肪族アルコール(1):1−テトラコンタノール
脂肪族アルコール(2):1−ドコサノール
脂肪族アルコール(3):ユニリン425(炭素数14〜50の脂肪族アルコール混合物)
酸化チタン:テイカ(株)製、製品名JR−701
四酸化三鉄:戸田工業(株)製、製品名KN−320
Figure 0006605953
Figure 0006605953
評価結果で示したように、本発明の固形筆記体は、良好な筆記性、消去性、耐水性を有しつつ、良好な耐熱性、高い曲げ強度を有し、更には、一分子あたり炭素数30〜50を有する脂肪族アルコールと一分子あたり炭素数14〜29を有する脂肪族アルコールを併用した、固形筆記体は、上記の性能と良好な書き味を有することがわかる
本発明は、固形筆記体として利用可能である。特には、屋外等の雨や水に触れやすい環境下で筆記をする際に、好適に利用可能である。

Claims (2)

  1. ポリオキシアルキレンポリオキシエチレングリコール又はポリオキシアルキレングリセリルエーテルと、一分子あたり30〜50の炭素原子を有する脂肪族アルコールと、着色剤を含むことを特徴とする固形筆記体。
  2. 一分子あたり14〜29の炭素原子を有する脂肪族アルコールをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の固形筆記体。
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