JP5116703B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、作動室内を無給油状態として駆動するスクリュー圧縮機に係わり、特に、ケーシングに封入された油で軸受を潤滑するスクリュー圧縮機に関する。
スクリュー圧縮機は、一般的に、雄ロータ及び雌ロータと、これら雄ロータ及び雌ロータを収納して、雄ロータ及び雌ロータの歯溝との間に作動室を形成するケーシングと、雄ロータ及び雌ロータをそれぞれ回転可能に支持する軸方向一方側(吐出側)及び他方側(吸入側)の軸受とを備えている。雄ロータ及び雌ロータのうちの一方(以降、「駆動ロータ」と称す)はモータの回転軸に接続され、雄ロータ及び雌ロータは互いにタイミングギヤを介し連結されており、モータの回転動力が伝達されて雄ロータ及び雌ロータが連動して回転する。この雄ロータ及び雌ロータの回転に伴い、吸入ポートから作動室内に気体(例えば大気圧の空気)が吸入されて圧縮され、圧縮気体が吐出ポートから吐出される。このようなスクリュー圧縮機において、作動室内を無給油状態として駆動するオイルフリー式のものが知られており、電子機器や食品・医薬品などの製造分野で利用されている。
オイルフリー式スクリュー圧縮機における軸受の潤滑装置の一つとして、例えば圧縮機の小型化を図るため、ケーシングに封入された油で軸受を潤滑するものが提唱されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、駆動ロータの吐出側に軸受、タイミングギヤ、及び円板状の跳ね上げ部材が軸方向にその順序で設けられており、跳ね上げ部材が駆動ロータとともに回転することにより、ケーシング内の油溜めから油を跳ね上げるようになっている。跳ね上げ部材の外周面には、複数の溝(凹部)が形成され、この跳ね上げ部材の外周面を覆うように跳ね上げガイド部が設けられ、この跳ね上げガイド部と跳ね上げ部材の溝との間で搬送室が形成されている。これにより、跳ね上げ部材で跳ね上げる油量を増加させるようになっている。また、跳ね上げ部材の回転に伴う遠心力によって搬送室から放出された油を吐出側の軸受に導くために搬送ガイド部が設けられている。これにより、跳ね上げ部材と吐出側の軸受との間にタイミングギヤが配置されている場合でも、跳ね上げ部材により跳ね上げられた油を吐出側の軸受に供給することが可能となっている。
特開2006−144781号公報
特許文献1に記載のスクリュー圧縮機においては、上述した潤滑装置(詳細には、ロータ吐出側の跳ね上げ部材と、跳ね上げガイド部及び搬送ガイド部からなるガイド部材)により、吐出側の油溜めから油を跳ね上げて吐出側の軸受に供給し、吐出側の軸受を潤滑するようになっている。一方、吸入側の軸受は、グリスで潤滑するようになっている。そこで、吸入側の軸受の潤滑性能も高めるため、例えば、ロータの吸入側にも跳ね上げ部材を設け、この跳ね上げ部材で油を跳ね上げて吸入側の軸受に供給する方法も考えられる。ただし、このような場合、吸入側にも油溜め(油室)を形成する必要が生じる。
ここで、例えば吐出側の油室と吸入側の油室とを互いに独立するように構成した場合を想定すると、吐出側と吸入側とでは熱量が異なるから、吐出側の軸受を潤滑した油と吸入側の軸受を潤滑した油とでは劣化速度が異なってくる。そのため、別々の時期に油を交換する必要が生じ、管理に手間がかかる。したがって、メンテナンス性の点で改善の余地がある。
本発明の目的は、メンテナンス性を向上させることができるスクリュー圧縮機を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、雌雄一対のロータと、前記ロータを収納してその歯溝との間に作動室を形成するとともに、吸入ポート及び吐出ポートが形成されたケーシングと、前記ロータの吐出側及び吸入側に配置され、前記ロータを回転可能に支持する吐出側及び吸入側の軸受と、前記軸受と前記作動室との間に設けられた軸封装置とを備え、圧縮行程の作動室内に水を噴射し、前記作動室内に噴射された水が圧縮気体とともに前記吐出ポートから吐出されており、かつ前記ケーシングに封入された油で前記軸受を潤滑する水噴射式のスクリュー圧縮機において、前記ケーシングの吐出側に形成されて油を溜める吐出側の油室と、前記ロータの吐出側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吐出側の油室に溜められた油を跳ね上げる第1の跳ね上げ部材と、前記第1の跳ね上げ部材により跳ね上げられた油を前記吐出側の軸受に導入する導入流路と、前記ケーシングの吸入側に形成されて油を溜める吸入側の油室と、前記ロータの吸入側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吸入側の油室に溜められた潤滑油を跳ね上げ、前記吸入側の軸受に供給する第2の跳ね上げ部材と、前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受ける吐出側の潤滑油と前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受けない吸入側の潤滑油を互いに混在させるために、前記吐出側の油室の下部と前記吸入側の油室の下部とを連通する連通流路とを有する。
)上記目的を達成するために、本発明は、雌雄一対のロータと、前記ロータを収納してその歯溝との間に作動室を形成するとともに、吸入ポート及び吐出ポートが形成されたケーシングと、前記ロータの吐出側及び吸入側に配置され、前記ロータを回転可能に支持する吐出側及び吸入側の軸受と、前記軸受と前記作動室との間に設けられた軸封装置とを備え、圧縮行程の作動室内に水を噴射し、前記作動室内に噴射された水が圧縮気体とともに前記吐出ポートから吐出されており、かつ前記ケーシングに封入された油で前記軸受を潤滑する水噴射式のスクリュー圧縮機において、前記ケーシングの吐出側に形成されて油を溜める吐出側の油室と、前記ロータの吐出側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吐出側の油室に溜められた油を跳ね上げる跳ね上げ部材と、前記跳ね上げ部材により跳ね上げられた油の一部を前記吐出側の軸受に導入する第1導入流路と、前記跳ね上げ部材により跳ね上げられた油の一部を前記吸入側の軸受に導入する第2導入流路と、前記ケーシングの吸入側に形成され、前記吸入側の軸受を潤滑した油を溜める吸入側の油室と、前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受ける吐出側の潤滑油と前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受けない吸入側の潤滑油を互いに混在させるために、前記吐出側の油室の下部と前記吸入側の油室の下部とを連通する連通流路とを有する。
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに油量を示す油面計を設け、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに外部から油を補充するための補充口を設け、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに外部へ油を排出するための排出口を設ける。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記跳ね上げ部材は、円板状の部材であり、その外周側に周方向に区切られた複数の凹部を有する。
(5)上記(4)において、好ましくは、前記跳ね上げ部材の外周面を覆うように形成され、前記跳ね上げ部材の凹部に流入した油を保持させる第1ガイドと、前記第1ガイドに接続され、前記跳ね上げ部材の回転に伴う遠心力によって前記跳ね上げ部材の凹部から放出された油を前記軸受に向かうように案内する第2ガイドとを設ける。
(6)上記(5)において、好ましくは、前記第1ガイド及び前記第2ガイドは、前記ケーシングと一体的に成形する。
本発明によれば、第1油室の下部と第2油室の下部とを連通する連通流路を設けることにより、第1油室及び第2油室は油を共有することができ、油の劣化速度も同じとすることができる。したがって、メンテナンス性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるスクリュー圧縮機の全体構造を表す断面図である。
この図1において、スクリュー圧縮機は、例えばオイルフリー・水注入式(詳細には、作動室内を無給油状態としつつ、作動室内に水を注入する)のものであり、軸方向がほぼ平行で互いに非接触で噛み合うように回転する雄ロータ1及び雌ロータ(図示せず)と、これら雄ロータ1及び雌ロータを収納するケーシング2とを備えている。
ケーシング2は、雄ロータ1及び雌ロータを収納してそれらの歯溝との間に作動室を形成する本体ケーシング3と、この本体ケーシング3の一方側(吐出側、図1中右側)端部に接続された吐出側ケーシング4と、この吐出側ケーシング4の端部に接続されてタイミングギヤ5等を収納するギヤカバー6と、本体ケーシング4の他方側(吸入側、図1中左側)端部に取り付けられたカバー7とで構成されている。なお、本体ケーシング3には吸入ポート8が形成され、吐出側ケーシング4には吐出ポート9が形成されている。
雄ロータ1の軸方向一方側(吐出側、図1中右側)には軸受10(例えば、ころ軸受と玉軸受との組み合わせ)が配置され、雄ロータ1の軸方向他方側(吸入側、図1中左側)には軸受11(例えば、ころ軸受け)が配置されており、これら軸受10,11により雄ロータ1が回転可能に支持されている。同様に、雌ロータの軸方向一方側及び他方側には軸受が配置されており、これら軸受により雌ロータが回転可能に支持されている。また、雄ロータ1の歯溝部と吐出側軸受10との間には軸封装置12,13が設けられ、雄ロータ1の歯溝部と吸入側軸受11との間には軸封装置14が設けられており、軸受10,11の潤滑油が作動室内に流入するのを防止するようになっている。同様に、雌ロータの歯溝部と吐出側軸受との間には軸封装置(図示せず)が設けられ、雌ロータの歯溝部と吸入側軸受との間には軸封装置(図示せず)が設けられており、軸受の潤滑油が作動室内に流入するのを防止するようになっている。
雄ロータ1の吸入側端部は、カバー7から外部に突出してプーリ15が設けられており、このプーリ15とモータ16の回転軸に設けられたプーリ17との間にベルト18が架け渡されている。これにより、モータ16の回転動力が雄ロータ1に伝達される。また、雄ロータ1の吐出側端部及び雌ロータの吐出側端部にはタイミングギヤ(但し、図中では雄ロータ1側のタイミングギヤ5のみ示す)が設けられており、雄ロータ1及び雌ロータが連動して回転する。そして、雄ロータ1及び雌ロータの回転に伴い、吸入ポート8から作動室内に気体(例えば大気圧の空気)が吸入されて圧縮され、圧縮気体が吐出ポート9から吐出されるようになっている。
本体ケーシング3には、圧縮行程の作動室内に水を噴射するための水噴射穴19が形成されている。そして、水噴射穴19から作動室内に水を噴射することにより、作動室のシール効果や冷却効果が得られるようになっている。なお、作動室内に噴射された水は圧縮気体とともに吐出ポート9から吐出される。そのため、圧縮機の吐出系統には、圧縮気体から水を分離して貯留する水セパレータ(図示せず)が設けられている。そして、水セパレータの内部圧力と作動室との圧力差によって、水セパレータで貯留された水が水噴射穴19から作動室内に噴射されるようになっている。
なお、吐出側ケーシング4には、雄ロータ1の軸封装置12と軸封装置13との間の空間における圧力(正圧)を緩和させるための大気開放穴20が形成されており、作動室内の水が漏洩しても吐出側の軸受10に混入しないようになっている。同様に、雌ロータの軸封装置と軸封装置との間の空間における圧力を緩和させるための大気開放穴(図示せず)が形成されており、作動室内の水が吐出側の軸受に混入しないようになっている。また、本体ケーシング3には、雄ロータ1の軸封装置14と吸入ポート8との間の空間における圧力(負圧)を緩和させるための大気開放穴21が形成されている。同様に、雌ロータの軸封装置と吸入ポート8との間の空間における圧力(負圧)を緩和させるための大気開放穴(図示せず)が形成されている。
次に、本実施形態の要部である軸受の潤滑装置について説明する。
図2は、図1中II部の部分拡大図であり、図3は、図2中断面III−IIIによる断面図である。図4は、ギヤカバーの詳細構造を表す斜視図である。図5は、跳ね上げ部材の構造を表す側面図であり、図6は、図5中断面VI−VIによる断面図である。
これら図2〜図6、及び前述の図1において、吐出側ケーシング4及びギヤカバー6には、ケーシング2に封入された油を溜める吐出側の油室22が形成されている。雄ロータ1の吐出側端部には、軸受10及びタイミングギヤ5より外側(図1及び図2中右側)に、円板状の跳ね上げ部材23Aが設けられている。跳ね上げ部材23Aの径方向中心には、雄ロータ1の軸部と嵌合する貫通孔24が形成され、跳ね上げ部材23の外周面には、周方向にリブ25で区切られた複数の溝(凹部)26が形成されている。なお、跳ね上げ部材23Aは、タイミングギヤ5より径寸法が大きくなっており、例えば、タイミングギヤ5が吐出側油室22の油溜めに浸されないように、かつ跳ね上げ部材23Aの下部が油溜めに浸されるようになっている。これにより、雄ロータ1及び雌ロータの回転損失の低減が図れるようになっている。
また、跳ね上げ部材23Aの外周面を覆うように円弧状(本実施形態では、270度程度の円弧状)の跳ね上げガイド部27が設けられ、この跳ね上げガイド部27と跳ね上げ部材23Aの溝26との間で搬送室(充填室)が形成されている。そして、跳ね上げ部材23Aの回転に伴い、吐出側油室22の油溜めの油が搬送室に充填されて周方向上部へ移送される。これにより、例えば跳ね上げガイド部27を設けない場合と比べて、跳ね上げ部材23Aで跳ね上げる油量が増加するようになっている。
また、跳ね上げガイド部27の周方向一部には開口(吐出口)28が形成されており、この開口28に吐出ガイド部29が接続されている。吐出ガイド29部には、跳ね上げ部材23Aの遠心力によって跳ね上げ部材23Aの溝26から放出された油を上方に導くための流路が形成されている。吐出ガイド部29には供給ガイド部30が接続され、この供給ガイド部30には、吐出ガイド部29からの油を雄ロータ1側と雌ロータ側に分流するための流路が形成されている。
なお、跳ね上げガイド部27、吐出ガイド部29、及び供給ガイド部30は、ギヤカバー6と一体的に成形されている。これにより、ガイド部27,29,30の剛性を高めるようになっている。また、部品点数が削減するとともに、組立精度を高めるようになっている。また、ギヤカバー6は、吐出側ケーシング4との接続面にノックピン31が設けられて位置決めされている。これにより、跳ね上げ部材23Aと跳ね上げガイド部27との隙間の精度を高め、油の漏洩を少なくするようになっている。
雄ロータ1の吐出側軸受10の外輪を固定する軸受押え32には、雄ロータ1のタイミングギヤ5の軸部に対応する位置に供給穴33が設けられている。そして、供給ガイド部30の供給穴34Aから落下した油が軸受押え32の供給穴33を介して雄ロータ1側のタイミングギヤ5の軸に供給される。タイミングギヤ5の軸部に供給された油の一部は、吐出側軸受10に供給されて潤滑し、余剰分は、吐出側油室22に落下する。すなわち、上述した吐出ガイド部29、供給ガイド部30、及び軸受押え32の供給穴33等は、跳ね上げ部材23Aにより跳ね上げられた油を吐出側軸受10に導入する導入流路を構成している。なお、吐出側軸受10を潤滑した油は、油回収溝35(導出流路)を介して吐出側油室22に戻るようになっている。
同様に、雌ロータの吐出側軸受の外輪を固定する軸受押え(図示せず)には、雌ロータ側のタイミングギヤの軸部に対応する位置に供給穴(図示せず)が設けられている。そして、供給ガイド部30の供給穴34Bから落下した油が軸受押えの供給穴を介して雌ロータ側のタイミングギヤの軸に供給される。タイミングギヤの軸部に供給された油の一部は、吐出側軸受に供給されて潤滑し、余剰分は、吐出側油室22に落下する。すなわち、上述した吐出ガイド部29、供給ガイド部30、及び軸受押えの供給穴等は、跳ね上げ部材23Aにより跳ね上げられた油を吐出側軸受に導入する導入流路を構成している。なお、吐出側軸受を潤滑した油は、図示しない油回収溝(導出流路)を介して吐出側油室22に戻るようになっている。
一方、本体ケーシング3には、ケーシング2に封入された油を溜める吸入側の油室36が形成されている。雄ロータ1の吸入側端部には、軸受11の外側に、円板状の跳ね上げ部材23Bが設けられている。跳ね上げ部材23Bは、上述した跳ね上げ部材23Aと同様の構造である(ただし、複数の溝26が形成されていない円板状の部材としてもよい)。なお、雌ロータの吸入側端部には、タイミングギヤ5より径寸法が小さく(若しくは同じで)、かつ跳ね上げ部材23Bと干渉しないような円板状の部材(図示せず)が設けられている。
雄ロータ1の吸入側軸受11の外輪を固定する軸受押え37には、跳ね上げ部材23Bの軸部に対応する位置に供給穴38が設けられている。そして、跳ね上げ部材23Bで跳ね上げられた油が軸受押え37の供給穴38等を介して跳ね上げ部材23Bの軸部に供給される。跳ね上げ部材23Bの軸部に供給された油の一部は、吸入側軸受11に供給されて潤滑し、余剰分は、吸入側油室36に落下する。すなわち、軸受押え37の供給穴38等は、跳ね上げ部材23Bにより跳ね上げられた油を吸入側軸受11に導入する導入流路を構成している。なお、吸入側軸受11を潤滑した油は、油回収溝39(導出流路)を介して吸入側油室36に戻るようになっている。
同様に、雌ロータの吸入側軸受の外輪を固定する軸受押え(図示せず)には、上述した円板状部材の軸部に対応する位置に供給穴(図示せず)が設けられている。そして、跳ね上げ部材23Bで跳ね上げられた油が軸受押えの供給穴等を介して円板状部材の軸部に供給される。円板状部材の軸部に供給された油の一部は、吸入側軸受に供給されて潤滑し、余剰分は、吸入側油室36に落下する。すなわち、軸受押えの供給穴等は、跳ね上げ部材23Bにより跳ね上げられた油を吸入側軸受に導入する導入流路を構成している。なお、吸入側軸受を潤滑した油は、図示しない油回収溝(導出流路)を介して吸入側油室36に戻るようになっている。
以上のように構成された本実施形態においては、雄ロータ1の吐出側の跳ね上げ部材23Aにより吐出側の油室22の油溜めから跳ね上げられた油を吐出側の軸受10等に供給し、吐出側の軸受10等を潤滑した油を吐出側の油室22に回収する。一方、雄ロータ1の吸入側の跳ね上げ部材23Bにより吸入側の油室36の油溜めから跳ね上げられた油を吸入側の軸受11等に供給し、吸入側の軸受11等を潤滑した油を吸入側の油室36に回収する。ここで、例えば吐出側の油室22と吸入側の油室36とを互いに独立するように構成した場合を想定すると、吐出側と吸入側とでは熱量が異なるから、吐出側の軸受10等を潤滑した油と吸入側の軸受11等を潤滑した油とでは劣化速度が異なってくる。そのため、別々の時期に油を交換する必要が生じ、管理に手間がかかる。そこで、本実施形態においては、吐出側油室22の下部と吸入側油室36の下部とを連通する連通配管40(連通通路)を設ける。これにより、吐出側の油室22及び吸入側の油室36は、油を共有することができ、油の劣化速度も同じとすることができる。したがって、メンテナンス性を向上させることができる。
また、吐出側の油室22と吸入側の油室36とで油面高さが同じになることから、油面計41を例えば吐出側の油室22だけに設ければよい。また、外部から油を補充するための補充口42を例えば吸入側の油室36だけに設け、外部に油を排出するための排出口43を例えば吐出側の油室42だけに設ければよい。これにより、油量確認や油交換の作業も容易に行うことができる。なお、吐出側の油室と吸入側の油室との圧力をバランスさせるため、少なくとも一方に大気開放口を設け、この大気開放口にミスト飛散防止用のブリーザ44を設けてもよい。
なお、上記第1の実施形態においては、吐出側の跳ね上げガイド部材23Aに対応して跳ね上げガイド部27、吐出ガイド部29、及び供給ガイド部30を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、吸入側の跳ね上げガイド部材23Bに対応して跳ね上げガイド部、吐出ガイド部、及び供給ガイド部を設けてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
本発明の第2の実施形態を図7により説明する。本実施形態では、雄ロータ1の吸入側に跳ね上げ部材23Bを設けず、吐出側の供給ガイド部30から吸入側の軸受11等に油を供給するように構成した実施形態である。
図7は、本実施形態によるスクリュー圧縮機の全体構造を表す断面図である。なお、この図7において、上記第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態では、雄ロータ1の吸入側端部には、上記跳ね上げ部材23Bを設けず、タイミングギヤ5より径寸法が小さい(若しくは同じ)円板状の部材45を設けている。同様に、雌ロータの吸入側端部には、タイミングギヤ5より径寸法が小さく(若しくは同じで)、かつ円板状部材45と干渉しないような円板状の部材(図示せず)が設けられている。また、ギヤカバー6の供給ガイド部30と本体ケーシング2(詳細には、雄ロータ1側の軸受押え37の供給穴38及び雌ロータ側の軸受押えの供給穴に対応する位置)とを接続する供給配管46を設けている。
そして、供給配管46を介して供給ガイド部30から本体ケーシング2に供給された油の一部は、軸受押え37の供給穴38を介して雄ロータ1側の円板状部材45の軸に供給される。円板状部材45の軸部に供給された油の一部は、吸入側軸受11に供給されて潤滑し、余剰分は、吸入側油室36に落下する。すなわち、上述した吐出ガイド部29、供給ガイド部30、供給配管46、及び軸受押え37の供給穴38等は、跳ね上げ部材23Aにより跳ね上げられた油を吸入側軸受11に導入する導入流路を構成している。なお、吸入側軸受11を潤滑した油は、油回収溝39(導出流路)を介して吸入側油室36に導出される。
同様に、供給配管46を介して供給ガイド部30から本体ケーシング2に供給された油の一部は、雌ロータ側の軸受押えの供給穴を介して円板状部材の軸に供給される。円板状部材の軸部に供給された油の一部は、吸入側軸受に供給されて潤滑し、余剰分は、吸入側油室36に落下する。すなわち、上述した吐出ガイド部29、供給ガイド部30、供給配管46、及び軸受押えの供給穴等は、跳ね上げ部材23Aにより跳ね上げられた油を吸入側軸受に導入する導入流路を構成している。なお、吸入側軸受を潤滑した油は、図示しない油回収溝(導出流路)を介して吸入側油室36に導出される。
このような本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様、吐出側油室22の下部と吸入側油室36の下部とを連通する連通配管40を設ける。これにより、吐出側の油室22及び吸入側の油室36は、油を共有することができ、油の劣化速度も同じとすることができる。したがって、メンテナンス性を向上させることができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、吐出側油室22の下部と吸入側油室36の下部とを連通する連通流路として、本体ケーシング3とは別体としての連通配管40を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば本体ケーシング3に連通流路を形成してもよい。また、上記第2の実施形態においては、本体ケーシング3とは別体としての供給配管40を設けた場合を例にとって説明したが、これに限られず、例えば本体ケーシング3に供給流路を形成してもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態によるスクリュー圧縮機の構造を表す断面図である。 図1中II部の部分拡大図である。 図2中断面III−IIIにおける断面図である。 ギヤカバーの詳細構造を表す斜視図である。 跳ね上げ部材の構造を表す側面図である。 図5中断面VI−VIにおける断面図である。 本発明の第2の実施形態によるスクリュー圧縮機の構造を表す断面図である。
1 雄ロータ
2 ケーシング
3 本体ケーシング
4 吐出側ケーシング
6 ギヤカバー
7 カバー
10 吐出側の軸受
11 吸入側の軸受
12 軸封装置
13 軸封装置
14 軸封装置
22 吐出側の油室
23A 跳ね上げ部材
23B 跳ね上げ部材
26 溝(凹部)
27 跳ね上げガイド部(第1ガイド)
29 吐出ガイド部(第2ガイド)
30 供給ガイド部(第2ガイド)
33 軸受押えの供給穴
35 油回収溝
38 軸受押えの供給穴
39 油回収溝
40 連通配管(連通流路)
41 油面計
42 補充口
43 排出口
46 供給配管(導入流路)

Claims (6)

  1. 雄一対のロータと、
    前記ロータを収納してその歯溝との間に作動室を形成するとともに、吸入ポート及び吐出ポートが形成されたケーシングと、
    前記ロータの吐出側及び吸入側に配置され、前記ロータを回転可能に支持する吐出側及び吸入側の軸受と、
    前記軸受と前記作動室との間に設けられた軸封装置とを備え、
    圧縮行程の作動室内に水を噴射し、前記作動室内に噴射された水が圧縮気体とともに前記吐出ポートから吐出されており、かつ前記ケーシングに封入された油で前記軸受を潤滑する水噴射式のスクリュー圧縮機において、
    前記ケーシングの吐出側に形成されて油を溜める吐出側の油室と、
    前記ロータの吐出側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吐出側の油室に溜められた油を跳ね上げる第1の跳ね上げ部材と、
    前記第1の跳ね上げ部材により跳ね上げられた油を前記吐出側の軸受に導入する導入流路と、
    前記ケーシングの吸入側に形成されて油を溜める吸入側の油室と、
    前記ロータの吸入側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吸入側の油室に溜められた潤滑油を跳ね上げ、前記吸入側の軸受に供給する第2の跳ね上げ部材と、
    前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受ける吐出側の潤滑油と前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受けない吸入側の潤滑油を互いに混在させるために、前記吐出側の油室の下部と前記吸入側の油室の下部とを連通する連通流路とを有することを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 雄一対のロータと、
    前記ロータを収納してその歯溝との間に作動室を形成するとともに、吸入ポート及び吐出ポートが形成されたケーシングと、
    前記ロータの吐出側及び吸入側に配置され、前記ロータを回転可能に支持する吐出側及び吸入側の軸受と、
    前記軸受と前記作動室との間に設けられた軸封装置とを備え、
    圧縮行程の作動室内に水を噴射し、前記作動室内に噴射された水が圧縮気体とともに前記吐出ポートから吐出されており、かつ前記ケーシングに封入された油で前記軸受を潤滑する水噴射式のスクリュー圧縮機において、
    前記ケーシングの吐出側に形成されて油を溜める吐出側の油室と、
    前記ロータの吐出側に設けられ、前記ロータとともに回転して前記吐出側の油室に溜められた油を跳ね上げる跳ね上げ部材と、
    前記跳ね上げ部材により跳ね上げられた油の一部を前記吐出側の軸受に導入する第1導入流路と、
    前記跳ね上げ部材により跳ね上げられた油の一部を前記吸入側の軸受に導入する第2導入流路と、
    前記ケーシングの吸入側に形成され、前記吸入側の軸受を潤滑した油を溜める吸入側の油室と、
    前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受ける吐出側の潤滑油と前記作動室内に噴射された水の冷却効果の影響を受けない吸入側の潤滑油を互いに混在させるために、前記吐出側の油室の下部と前記吸入側の油室の下部とを連通する連通流路とを有することを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項1又は2記載のスクリュー圧縮機において、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに油量を示す油面計を設け、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに外部から油を補充するための補充口を設け、前記吐出側の油室及び前記吸入側の油室のうちのいずれか一方だけに外部へ油を排出するための排出口を設けたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のスクリュー圧縮機において、前記跳ね上げ部材は、円板状の部材であり、その外周側に周方向に区切られた複数の凹部を有することを特徴とするスクリュー圧縮機。
  5. 請求項4記載のスクリュー圧縮機において、前記跳ね上げ部材の外周面を覆うように形成され、前記跳ね上げ部材の凹部に流入した油を保持させる第1ガイドと、前記第1ガイドに接続され、前記跳ね上げ部材の回転に伴う遠心力によって前記跳ね上げ部材の凹部から放出された油を前記軸受に向かうように案内する第2ガイドとを設けたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  6. 請求項5記載のスクリュー圧縮機において、前記第1ガイド及び前記第2ガイドは、前記ケーシングと一体的に成形したことを特徴とするスクリュー圧縮機。
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