JP2013036409A - 圧縮機 - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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Abstract

【課題】駆動軸を支持する転がり軸受の内輪を潤滑油で確実に潤滑する。
【解決手段】上部軸受部材(6)の内輪(61)に、軌道面(61a)及び外周面(61b)を内外に貫通する貫通孔(64)を形成すると共に、貫通孔(64)とクランク軸(33)の給油通路(33c)とを連通させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧縮機に関し、特に、駆動軸の軸受に潤滑油を供給する技術に関する。
従来より、例えば空気調和装置の冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続され、冷媒を圧縮する圧縮機が知られている。例えば特許文献1には、電動機と、該電動機に連結され、上下方向に延びる軸周りに回転する駆動軸と、電動機及び駆動軸を収容するケーシングとを備えたスクロール圧縮機が開示されている。
このスクロール圧縮機は、駆動軸の上部が転がり軸受で支持されていて、該転がり軸受を潤滑油で潤滑することができる構成となっている。具体的には、ケーシング底部に潤滑油が貯留される油溜まりが設けられ、駆動軸に給油通路が形成されている。そうして、給油通路と転がり軸受の上部とが連通されていると共に、転がり軸受の下部と油溜まりとが返油用の通路で連通されている。返油用の通路は、転がり軸受に対し外輪側の下部で連通し、駆動軸の周囲を取り囲むように形成された環状溝と、該環状溝から径方向外方に延びる返油穴と、該返油穴と油溜まりとを連通する返油管とを有している。このスクロール圧縮機では、油溜まりの潤滑油が給油通路を通って転がり軸受に供給される。これにより、転がり軸受を潤滑油で潤滑することができるようになっている。そうして、潤滑油は、返油用の通路を通って油溜まりに戻されるようになっている。
特開平11−22669号公報(第4,5頁、図1)
本願発明者は、上記特許文献1に開示されたような構造の圧縮機においては、転がり軸受の内輪が外輪よりも摩耗や焼付きを起こし易いことを見出した。
そこで、本願発明者がかかる転がり軸受の内輪の摩耗・焼付きの現象について検討したところ、次に述べるメカニズムにより発生することが判明した。即ち、給油通路を通って転がり軸受に供給された潤滑油は、駆動軸の回転による遠心力によって転がり軸受の外輪側(径方向外方)にもっていかれ、転がり軸受の外輪を伝うようにして下方に流れて転がり軸受から環状溝に排出される。そのため、転がり軸受の内輪が潤滑油でほとんど潤滑されず、転がり軸受の内輪の潤滑が不足気味になっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、駆動軸が転がり軸受で支持された圧縮機において、転がり軸受の内輪を潤滑油で確実に潤滑することである。
第1の発明は、電動機(3)と、上記電動機(3)に連結され、内部に給油通路(33c)を有し且つ上下に延びる軸周りに回転する駆動軸(33)と、上記電動機(3)により上記駆動軸(33)を介して駆動され、流体を圧縮する圧縮機構(2)と、上記圧縮機構(2)、電動機(3)及び、駆動軸(33)を収容すると共に、潤滑油を貯留する油溜まり(46)が底部に設けられたケーシング(4)と、内輪(61)、外輪(62)及び、該内輪(61)と外輪(62)との間の転動体(63a,63b)を有し、上記駆動軸(33)を支持する転がり軸受(6)と、上記油溜まり(46)の潤滑油を上記給油通路(33c)に供給する給油ポンプ(8)と、を備えた圧縮機を対象とし、上記転がり軸受(6)の内輪(61)には、上記転動体(63a,63b)が転動する軌道面(61a)及び上記駆動軸(33)側の面である外周面(61b)を内外に貫通する貫通孔(64)が形成され、上記給油通路(33c)と貫通孔(64)とを連通し、上記給油ポンプ(8)により上記給油通路(33c)に供給された潤滑油を上記転がり軸受(6)に導く連通通路をさらに備えていることを特徴とする。
第1の発明では、給油ポンプ(8)により給油通路(33c)に供給された潤滑油は、連通通路を通って内輪(61)の貫通孔(64)から転がり軸受(6)に供給される。
第2の発明は、第1の発明において、上記圧縮機構(2)は、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)の下側で上記駆動軸(33)の上部と係合する可動スクロール(22)とを有し、上記ケーシング(4)には、上記駆動軸(33)の上部が挿通される挿通孔(51)を有するハウジング(5)が固定されており、該ハウジング(5)には、上記挿通孔(51)内で上記転がり軸受(6)が固定され、上記可動スクロール(22)と駆動軸(33)との係合部には、上記給油通路(33c)に連通する連通隙間(S3,S4)が形成され、上記ハウジング(5)の挿通孔(51)には、上記可動スクロール(22)と駆動軸(33)とにより上記転がり軸受(6)の上側に上記連通隙間(S3,S4)に連通するクランク室(S5)が形成され、上記駆動軸(33)には、上記クランク室(S5)と上記貫通孔(64)とを連通する連通溝(33e)が形成され、上記連通通路は、上記連通隙間(S3,S4)、クランク室(S5)及び、連通溝(33e)により構成されていることを特徴とする。
第2の発明では、潤滑油は、給油通路(33c)から連通隙間(S3,S4)、クランク室(S5)及び、連通溝(33e)を介して転がり軸受(6)に供給される。そのため、給油通路(33c)から転がり軸受(6)に潤滑油が供給される過程で可動スクロール(22)と駆動軸(33)との係合部が潤滑油で潤滑される。
第3の発明は、第2の発明において、上記転がり軸受(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間は、カバー部材(9)により覆われていることを特徴とする。
第3の発明では、転がり軸受(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間がカバー部材(9)により覆われているため、クランク室(S5)に流入した潤滑油は、内輪(61)と外輪(62)との隙間から転がり軸受(6)に供給されることはなく、連通溝(33e)を通って内輪(61)の貫通孔(64)からのみ転がり軸受(6)に供給される。
第4の発明は、第3の発明において、上記ハウジング(5)は、ケーシング(4)の内部空間を上記圧縮機構(2)が設けられた上部空間(S1)と、上記油溜まり(46)が設けられた下部空間(S2)とに上下に区画しており、該ハウジング(5)には、クランク室(S5)と下部空間(S2)とを連通して、クランク室(S5)の潤滑油を上記油溜まり(46)に戻す返油通路(53)が形成されていることを特徴とする。
第4の発明では、上部軸受部材(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間がカバー部材(9)で覆われているため、例えば給油ポンプ(8)による潤滑油の供給量が多いときには、クランク室(S5)に潤滑油が溜まっていく。ここで、ハウジング(5)に返油通路(53)が形成されているため、クランク室(S5)に溜まった潤滑油は、返油通路(53)を通って下部空間(S2)に設けられた油溜まり(46)に戻される。
第5の発明は、第1〜4の何れか1つの発明において、上記転がり軸受(6)は、上記転動体(63a,63b)が玉(63b)である玉軸受であり、上記貫通孔(64)は、上記転がり軸受(6)の玉(63b)との摺接部(61c)から外れた内輪軌道面(61a)に開口していることを特徴とする。
第5の発明では、貫通孔(64)が転がり軸受(6)の玉(63b)との摺接部(61c)から外れた内輪軌道面(61a)に開口しているため、玉(63b)と貫通孔(64)の内輪軌道面(61a)側の開口との間の空間が比較的大きくなる。
第6の発明は、第1〜4の何れか1つの発明において、上記転がり軸受(6)は、上記転動体(63a,63b)がころ(63a)であるころ軸受であり、上記貫通孔(64)は、上記転がり軸受(6)のころ(63a)の上端から下端にかけて対応するように内輪軌道面(61a)に上下方向に亘って開口していることを特徴とする。
第6の発明では、貫通孔(64)が転がり軸受(6)のころ(63a)の上端から下端にかけて対応するように内輪軌道面(61a)に上下方向に亘って開口しているため、貫通孔(64)から転がり軸受(6)に供給された潤滑油でころ(63a)が満遍なく潤滑される。
第1の発明によれば、潤滑油が内輪(61)の貫通孔(64)から転がり軸受(6)に供給されるから、転がり軸受(6)の内輪(61)を潤滑油で確実に潤滑することができる。その結果、内輪(61)の摩耗・焼付きを抑制することができる。
第2の発明によれば、可動スクロール(22)と駆動軸(33)との係合部の潤滑と、転がり軸受(6)の潤滑とを1つの潤滑油の経路で実現することができる。これにより、油溜まり(46)から可動スクロール(22)と駆動軸(33)との係合部への潤滑油の経路と転がり軸受(6)への潤滑油の経路とを別々に設けた場合に比べて、圧縮機内を循環する潤滑油の総経路長を短くすることができ、そのことにより、潤滑油の油上がり量を低減することができる。
第3の発明によれば、潤滑油が連通溝(33e)を通って内輪(61)の貫通孔(64)からのみ転がり軸受(6)に供給されるから、より多くの量の潤滑油を内輪(61)の貫通孔(64)から転がり軸受(6)に供給することができる。その結果、内輪(61)の摩耗・焼付きをより効果的に抑制することができる。
第4の発明によれば、クランク室(S5)に溜まった潤滑油が返油通路(53)を通って油溜まり(46)に戻されるから、クランク室(S5)における潤滑油の滞留時間を短くすることができ、その結果、潤滑油の循環効率を向上することができる。
第5の発明によれば、仮に、貫通孔(64)を玉(63b)との摺接部(61c)に開口させると、玉(63b)と貫通孔(64)の内輪軌道面(61a)側の開口との間の空間がなくなる或いは比較的小さくなるため、潤滑油を転がり軸受(6)に供給し難いところ、玉(63b)と貫通孔(64)の内輪軌道面(61a)側の開口との間の空間が比較的大きくなるため、潤滑油を転がり軸受(6)に容易に供給することができる。
第6の発明によれば、潤滑油でころ(63a)が満遍なく潤滑されるため、内外輪(61,62)の摩耗・焼付きをより確実に抑制することができる。
実施形態に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す図である。 クランク軸上部を示す概略斜視図である。 クランク軸に上部軸受部材の内輪を取り付けた状態を示す概略斜視図である。 実施形態に係るスクロール圧縮機における潤滑油の流れを説明するための図である。 変形例1に係るスクロール圧縮機の要部を示す図である。 変形例2に係るスクロール圧縮機の要部を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機(1)の全体構成を示す図である。このスクロール圧縮機(1)は、例えば空気調和装置の蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続され、冷媒回路の冷媒ガスを吸入して圧縮するものである。
−スクロール圧縮機の構成−
スクロール圧縮機(1)は、電動機(3)と、該電動機(3)に連結された駆動軸としてのクランク軸(33)と、電動機(3)によりクランク軸(33)を介して駆動され、流体である冷媒ガスを圧縮する圧縮機構(2)と、圧縮機構(2)、電動機(3)及び、クランク軸(33)を収容するケーシング(4)とを備えている。
ケーシング(4)は、縦長の密閉容器であり、円筒状の胴部(41)と、該胴部(41)の上端に接合された上側蓋部(42)と、胴部(41)の下端に接合された下側蓋部(43)とを有している。
胴部(41)には、ケーシング(4)の内部空間を上部空間(S1)と下部空間(S2)とに上下に区画するハウジング(5)が固定されていて、上部空間(S1)には圧縮機構(2)が設けられている一方、下部空間(S2)には電動機(3)及び後述する油溜まり(46)が設けられている。
ケーシング(4)には、上側蓋部(42)に冷媒回路の冷媒ガスを吸入するための吸入管(44)が、胴部(41)に圧縮機構(2)で圧縮された冷媒ガスを冷媒回路に吐出するための吐出管(45)がそれぞれ取り付けられている。これら吸入管(44)及び吐出管(45)は、何れもケーシング(4)を貫通している。そして、吸入管(44)は、上部空間(S1)に開口している一方、吐出管(45)は、下部空間(S2)に開口している。
ハウジング(5)は、中央部が下方に膨らんだ厚肉の略円盤状に形成されている。ハウジング(5)の中央部には、上下に貫通する挿通孔(51)が形成されており、該挿通孔(51)にはクランク軸(33)が挿通されている。
電動機(3)は、ケーシング(4)の胴部(41)に固定された略円筒状のステータ(31)と、該ステータ(31)の内側に回転可能に設けられた略円筒状のロータ(32)とを有する。
クランク軸(33)は、上下方向に延びる軸であり、ロータ(32)を貫通すると共に、該ロータ(32)に連結された主軸部(33a)と、該主軸部(33a)の上側に一体に設けられ、軸心が主軸部(33a)の軸心に対して偏心した偏心部(33b)とを有する。以下、クランク軸(33)の軸方向である上下方向に直交する方向を径方向として説明する。
主軸部(33a)は、円柱状に形成されていて、その上寄り部分には、偏心部(33b)や後述する圧縮機構(2)の可動スクロール(22)とのバランスをとるためのバランスウェイト(33d)が取り付けられている。また、主軸部(33a)は、上端部が上部軸受部材(6)によって、下端部が下部軸受部材(7)によって、それぞれ回転自在に支持されている。
上部軸受部材(6)は、ハウジング(5)に挿通孔(51)内で固定されている。この上部軸受部材(6)は、転がり軸受の一種であるころ軸受であり、主軸部(33a)に嵌め込まれた内輪(61)と、該内輪(61)に対し径方向外方で対向し、ハウジング(5)に固定された外輪(62)と、内輪(61)と外輪(62)との間に転がり自在に挟まれた転動体としてのころ(63a)とを有する。
一方、下部軸受部材(7)は、ケーシング(4)の胴部(41)の下端部に固定されている。この下部軸受部材(7)には、主軸部(33a)が挿通される軸受孔(71)が形成されていて、該軸受孔(71)に主軸部(33a)を支持する軸受メタル(滑り軸受)(72)が挿通固定されている。
偏心部(33b)は、主軸部(33a)よりも小径の円柱状に形成されていて、後述する可動スクロール(22)のボス部(22c)に係合している。
圧縮機構(2)は、ハウジング(5)に固定された固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)とハウジング(5)との間で偏心回転運動(公転運動)をする可動スクロール(22)とを有する。
固定スクロール(21)は、略円盤状の固定側鏡板部(21a)と、該固定側鏡板部(21a)の前面(図1における下面)に立設された渦巻き状の固定側ラップ(21b)とを有する。
可動スクロール(22)は、当該可動スクロール(22)の自転を阻止するオルダム継手(図示せず)を介してハウジング(5)の上面に載置されている。この可動スクロール(22)は、略円盤状の可動側鏡板部(22a)と、該可動側鏡板部(22a)の前面(図1における上面)に立設された渦巻き状の可動側ラップ(22b)と、可動側鏡板部(22a)の背面(図1における下面)に立設された筒状のボス部(22c)とを有する。
ボス部(22c)は、ハウジング(5)の挿通孔(51)に挿入されていて、この状態でクランク軸(33)の偏心部(33b)がボス部(22c)に挿入されている。こうして、可動スクロール(22)は、クランク軸(33)に係合している。
ボス部(22c)の内周面には、偏心部(33b)を支持する偏心軸受メタル(滑り軸受)(22d)が挿通固定されている。
ボス部(22c)の内部には、偏心部(33b)と可動側鏡板部(22a)の背面(図1における下面)との間に油室(S3)が、偏心部(33b)と偏心軸受メタル(22d)との間に軸受隙間(S4)がそれぞれ形成されている。この油室(S3)と軸受隙間(S4)とが連通隙間を構成する。そして、ハウジング(5)の挿通孔(51)内における上部軸受部材(6)の上側には、可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)及びボス部(22c)と、ハウジング(5)と、クランク軸(33)とによってクランク室(S5)が形成されている。このクランク室(S5)と上記連通隙間とは連通している。
そうして、圧縮機構(2)では、固定スクロール(21)の固定側ラップ(21b)と可動スクロール(22)の可動側ラップ(22b)とが互いに噛み合っていて、固定側ラップ(21b)と可動側ラップ(22b)との間に、冷媒を圧縮する複数の圧縮室(23)が形成されている。
また、固定スクロール(21)には、固定側ラップ(21b)の最外周壁から径方向外方に連続する外周縁部近傍に上方に開口する開口部(21c)が形成されていて、該開口部(21c)に吸入管(44)が接続されている。また、固定スクロール(21)には、開口部(21c)と圧縮室(23)とを連通する吸入ポート(21d)が形成されている。こうして、冷媒回路の冷媒ガスが吸入管(44)、開口部(21c)及び、吸入ポート(21d)を通って圧縮室(23)に吸入されるようになっている。
また、固定側鏡板部(21a)の上面には、下方に向かって凹陥した凹部(21e)が形成されていて、該凹部(21e)は蓋(21f)で閉塞されている。これにより、凹部(21e)と蓋部(21f)とで囲まれた吐出室(21g)が形成されている。
固定側鏡板部(21a)の固定側ラップ(21b)の中心付近には、圧縮室(23)と吐出室(21g)とを連通する吐出ポート(21h)が形成されている。
固定スクロール(21)及びハウジング(5)には、吐出室(21g)と下部空間(S2)とを連通する吐出ガス通路(不図示)が形成されている。こうして、圧縮室(23)で圧縮された冷媒ガスが吐出ポート(21h)、吐出室(21g)、上記吐出ガス通路及び、下部空間(S2)、吐出管(45)を通って冷媒回路に吐出されるようになっている。
そうして、本スクロール圧縮機(1)では、上部軸受部(6)の内輪(61)及び外輪(62)の軌道面(61a,62a)(ころ(63a)側の面である内周面のうち、ころ(63a)が転動する面)を潤滑油で潤滑することができるように構成されている。以下、この構成について、具体的に説明する。
ケーシング(4)の底部は、潤滑油が貯留される油溜まり(46)となっている。
クランク軸(33)の内部には、上下に貫通する給油通路(33c)が形成されている。
クランク軸(33)の外周面には、図2,4に示すように、クランク室(S5)に開放して、該クランク室(S5)と連通する連通溝(33e)が上下方向に延びるように形成されている。
上部軸受部材(6)の内輪(61)には、図3,4に示すように、駆動軸(33)側の面である外周面(61b)及び軌道面(61a)を内外に貫通する貫通孔(64)がクランク軸(33)の連通溝(33e)と対応する位置であって上下方向の中央部に形成されている。こうして、クランク室(S5)と貫通孔(64)とが連通溝(33e)を介して連通していて、給油通路(33c)は、油室(S3)、軸受隙間(S4)、クランク室(S5)及び、連通溝(33e)を介して貫通孔(64)と連通している。従って、本実施形態では、これら油室(S3)、軸受隙間(S4)、クランク室(S5)及び、連通溝(33e)が連通通路を構成する。そうして、スクロール圧縮機(1)を運転したときに潤滑油が連通溝(33e)から貫通孔(64)に流入し易いように、連通溝(33e)の下端と貫通孔(64)の下端とは一致している。
主軸部(33a)の下端には、油溜まり(46)の潤滑油を給油通路(33c)に供給するための給油ポンプ(8)が設けられている。
給油ポンプ(8)は、油溜まり(46)に溜まっている潤滑油をクランク軸(33)の回転に伴って汲み上げるように構成されている。
ハウジング(5)には、上部軸受部材(6)の下部に連通し、上部軸受部材(6)を潤滑した潤滑油を油溜まり(46)に戻すための第1返油通路(52)と、後述するようにクランク室(S5)に潤滑油が溜まったときに、そのクランク室(S5)に溜まった潤滑油を油溜まり(46)に戻すための第2返油通路(53)とが形成されている。
そうして、本スクロール圧縮機(1)では、上部軸受部材(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間を覆う環状のカバー部材(9)がハウジング(5)と上部軸受部材(6)の外輪(62)の上面とで挟み込まれるようにして設けられている。
−運転動作−
本スクロール圧縮機(1)は、以上のように構成されており、次にスクロール圧縮機(1)の運転動作について説明する。
電動機(3)に通電すると、ロータ(32)の回転に伴ってクランク軸(33)が上下方向に延びる軸周りに回転する。これにより、クランク軸(33)の偏心部(33b)に係合した可動スクロール(22)が公転運動をする。可動スクロール(22)の公転運動によって、圧縮室(23)の容積が周期的に増減を繰り返す。この圧縮室(23)の容積増加によって、冷媒回路の冷媒ガスが吸入管(44)等を通じて圧縮室(23)に吸入され、圧縮室(23)の容積減少によって、冷媒ガスが圧縮されて、吐出ポート(21h)等を介して吐出管(45)から冷媒回路に吐出される。
次に、本スクロール圧縮機(1)における潤滑油の流れについて、図4を参照しながら説明する。
クランク軸(33)が回転すると、給油ポンプ(8)により、油溜まり(46)の潤滑油が給油通路(33c)に吸い上げられる。給油通路(33c)に吸い上げられた潤滑油は、クランク軸(33)(偏心部(33b))の上端面から油室(S3)に流出する。
油室(S3)に流入した潤滑油は、軸受隙間(S4)を通ってクランク室(S5)に流出する。このとき、クランク軸(33)と可動スクロール(22)のボス部(22c)との係合部(摺動部)が潤滑油で潤滑される。
そうして、クランク室(S5)に流入した潤滑油は、上部軸受部材(6)に供給される。ここで、上部軸受部材(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間がカバー部材(9)で覆われているため、クランク室(S5)に流入した潤滑油は、内輪(61)と外輪(62)との隙間から上部軸受部材(6)に供給されることはなく、連通溝(33e)を通って内輪(61)の貫通孔(64)からのみ上部軸受部材(6)に供給される。
上部軸受部材(6)に供給された潤滑油は、内輪(61)、外輪(62)、ころ(63a)を潤滑した後、第1返油通路(52)を通って下部空間(S2)に流出する。
一方、前述したように上部軸受部材(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間がカバー部材(9)で覆われているため、給油ポンプ(8)による潤滑油の供給量が多いときには、クランク室(S5)に潤滑油が溜まる。このクランク室(S5)に溜まった潤滑油は、第2返油通路(53)を通って下部空間(S2)に流出する。
そうして、潤滑油は、下部空間(S2)を通って油溜まり(46)に戻される。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、潤滑油が内輪(61)の貫通孔(64)から上部軸受部材(6)に供給されるため、上部軸受部材(6)の内輪(61)を潤滑油で確実に潤滑することができる。その結果、上部軸受部材(6)の内輪(61)の摩耗・焼付きを抑制することができる。
また、可動スクロール(22)とクランク軸(33)との係合部の潤滑と、上部軸受部材(6)の潤滑とを1つの潤滑油の経路で実現しているため、油溜まり(46)から可動スクロール(22)とクランク軸(33)との係合部への潤滑油の経路と上部軸受部材(6)への潤滑油の経路とを別々に設けた場合に比べて、スクロール圧縮機(1)内を循環する潤滑油の総経路長を短くすることができ、そのことにより、潤滑油の油上がり量を低減することができる。
さらに、上部軸受部材(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間がカバー部材(9)で覆われているため、潤滑油がその隙間から上部軸受部材(6)に供給されることはなく、クランク室(S5)から連通溝(33e)を通って内輪(61)の貫通孔(64)からのみ上部軸受部材(6)に供給される。そのため、多量の潤滑油を内輪(61)の貫通孔(64)から上部軸受部材(6)に供給することができ、その結果、内輪(61)の摩耗・焼付きをより効果的に抑制することができる。
加えて、クランク室(S5)に溜まった潤滑油が第2返油通路(53)を通って油溜まり(46)に戻されるから、クランク室(S5)における潤滑油の滞留時間を短くすることができ、その結果、潤滑油の循環効率を向上することができる。
上記実施形態は、以下のように変形してもよい。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態では、貫通孔(64)は、内輪(61)の上下方向の中央部に形成されていたが、変形例1では、図5に示すように、ころ(63a)の上端から下端にかけて対応するように内輪軌道面(61a)に上下方向に亘って開口するように形成されている。
この変形例1によれば、貫通孔(64)から転がり軸受(6)に供給された潤滑油により、ころ(63a)が満遍なく潤滑され、その結果、内外輪(61,62)の摩耗・焼付きをより確実に抑制することができる。
−実施形態の変形例2−
上記実施形態では、上部軸受部材(6)としてころ軸受を採用していたが、変形例2では、図6に示すように、転動体が玉(63b)である玉軸受を採用している。そうして、貫通孔(64)を玉(63b)との摺接部(61c)から外れた内輪軌道面(61a)に開口させている。
仮に、貫通孔(64)を玉(63b)との摺接部(61c)に開口させると、玉(63b)と貫通孔(64)の内輪軌道面(61a)側の開口との間の空間がなくなる乃至小さくなるため、潤滑油を貫通孔(64)から上部軸受部材(6)に供給し難い。
これに対し、本変形例2によれば、貫通孔(64)を転動体(63)との摺接部(61c)に開口させたときよりも転動体(63)と貫通孔(64)の内輪軌道面(61a)側の開口との間の空間が大きくなるため、潤滑油を上部軸受部材(6)に容易に供給することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態においては、スクロール圧縮機について説明したがこれに限られず、その他の回転式圧縮機に適用してもよい。
本発明は、駆動軸が転がり軸受で支持された圧縮機において、転がり軸受の内輪を潤滑油で確実に潤滑することができる点で有用である。
1 スクロール圧縮機
2 圧縮機構
21 固定スクロール
22 可動スクロール
3 電動機
33 クランク軸(駆動軸)
33c 給油通路
33e 連通溝(連通通路)
4 ケーシング
46 油溜まり
5 ハウジング
51 挿通孔
6 上部軸受部材(転がり軸受)
61 内輪
61a 軌道面
61b 外周面
61c 摺接部
62 外輪
63a ころ(転動体)
63b 玉(転動体)
64 貫通孔
8 給油ポンプ
9 カバー部材
S3 油室(連通隙間、連通通路)
S4 軸受隙間(連通隙間、連通通路)
S5 クランク室(連通通路)

Claims (6)

  1. 電動機(3)と、
    上記電動機(3)に連結され、内部に給油通路(33c)を有し且つ上下に延びる軸周りに回転する駆動軸(33)と、
    上記電動機(3)により上記駆動軸(33)を介して駆動され、流体を圧縮する圧縮機構(2)と、
    上記圧縮機構(2)、電動機(3)及び、駆動軸(33)を収容すると共に、潤滑油を貯留する油溜まり(46)が底部に設けられたケーシング(4)と、
    内輪(61)、外輪(62)及び、該内輪(61)と外輪(62)との間の転動体(63a,63b)を有し、上記駆動軸(33)を支持する転がり軸受(6)と、
    上記油溜まり(46)の潤滑油を上記給油通路(33c)に供給する給油ポンプ(8)と、を備え、
    上記転がり軸受(6)の内輪(61)には、上記転動体(63a,63b)が転動する軌道面(61a)及び上記駆動軸(33)側の面である外周面(61b)を内外に貫通する貫通孔(64)が形成され、
    上記給油通路(33c)と貫通孔(64)とを連通し、上記給油ポンプ(8)により上記給油通路(33c)に供給された潤滑油を上記転がり軸受(6)に導く連通通路をさらに備えていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記圧縮機構(2)は、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)の下側で上記駆動軸(33)の上部と係合する可動スクロール(22)とを有し、
    上記ケーシング(4)には、上記駆動軸(33)の上部が挿通される挿通孔(51)を有するハウジング(5)が固定されており、該ハウジング(5)には、上記挿通孔(51)内で上記転がり軸受(6)が固定され、
    上記可動スクロール(22)と駆動軸(33)との係合部には、上記給油通路(33c)に連通する連通隙間(S3,S4)が形成され、
    上記ハウジング(5)の挿通孔(51)には、上記可動スクロール(22)と駆動軸(33)とにより上記転がり軸受(6)の上側に上記連通隙間(S3,S4)に連通するクランク室(S5)が形成され、
    上記駆動軸(33)には、上記クランク室(S5)と上記貫通孔(64)とを連通する連通溝(33e)が形成され、
    上記連通通路は、上記連通隙間(S3,S4)、クランク室(S5)及び、連通溝(33e)により構成されていることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項2に記載の圧縮機において、
    上記転がり軸受(6)の内輪(61)と外輪(62)との上側の隙間は、カバー部材(9)により覆われていることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項3に記載の圧縮機において、
    上記ハウジング(5)は、ケーシング(4)の内部空間を上記圧縮機構(2)が設けられた上部空間(S1)と、上記油溜まり(46)が設けられた下部空間(S2)とに上下に区画しており、該ハウジング(5)には、クランク室(S5)と下部空間(S2)とを連通して、クランク室(S5)の潤滑油を上記油溜まり(46)に戻す返油通路(53)が形成されていることを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の圧縮機において、
    上記転がり軸受(6)は、上記転動体(63a,63b)が玉(63b)である玉軸受であり、
    上記貫通孔(64)は、上記転がり軸受(6)の玉(63b)との摺接部(61c)から外れた内輪軌道面(61a)に開口していることを特徴とする圧縮機。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の圧縮機において、
    上記転がり軸受(6)は、上記転動体(63a,63b)がころ(63a)であるころ軸受であり、
    上記貫通孔(64)は、上記転がり軸受(6)のころ(63a)の上端から下端にかけて対応するように内輪軌道面(61a)に上下方向に亘って開口していることを特徴とする圧縮機。
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