JP5116503B2 - 芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置 - Google Patents

芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、急速冷却庫等に付設されて食品の内部温度を検知することに用いる芯温センサにおいて、特にその内蔵ヒータの断線の有無を判定する装置に関する。
急速冷却庫は、加熱調理した食品を細菌が繁殖しない低温まで急速冷却し、その後の保存に供するために使用されるものであって、収納室内に調理後の食品が収納されると、冷却運転が開始されて収納室に冷気が循環供給されることで食品が急速冷却され、一方収納された食品には、芯温センサが差し込まれて同食品の芯温(内部温度)が検知され、検知温度が設定温度まで下がったら、所定の急速冷却が完了したと見なされて冷却運転が停止され、そののち必要に応じて食品を冷却温度に保持する保冷運転が行われるようになっている(例えば、特許文献1)。
ここで冷却された食品は、冷却運転の停止後あるいは保冷運転中の適当なタンイミングで庫外に取り出されるのであるが、その前に食品から芯温センサを抜く必要がある。そのとき、食品が例えば凍結状態に冷却されていると、芯温センサの差し込み部の回りが固まって抜くことができない事態が起きるため、差し込み部にヒータを内蔵し、ヒータにより差し込み部を加熱して回りの食品を融かすことで、抜き取りを可能とするものが提案されている。
特開平5−10643号公報
ところでこのようなヒータ内蔵式の芯温センサにおいて、ヒータの断線事故が起きる可能性が無いとは言えない。断線の有無は、例えば食品に差し込んでいない状態においてヒータへ通電し、差し込み部が昇温するか否かをユーザーが確かめれば良いのであるが、面倒である上に正確さに欠ける嫌いがある。一方、正確さを期するために、ヒータへの通電回路に電流検知回路を介設して検知電流値により断線の有無を判定することも考えられたが、電気部品の追加等が必要となってコスト増に繋がることから、新たな対策が希求されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、追加部品を要することなくヒータ断線の有無を正確に判定できるようにするところにある。
発明の芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置は、冷却庫内で冷却される食品に差し込まれる差し込み部に、同食品の内部温度を検知するべくセンサ素子が設けられるとともに、前記差し込み部にヒータが内蔵された芯温センサにおいて、前記ヒータの断線の有無を判定する装置であって、前記ヒータへの通電開始時の所定時間前と、通電開始時と、通電開始時の所定時間後における前記センサ素子の検知温度をそれぞれ取り込む検知温度取込手段と、前記検知温度取込手段に取り込まれた検知温度に基づき、前記通電開始時の検知温度から前記通電開始時の所定時間前の検知温度を差し引いた値である通電前温度勾配と、前記通電開始時の所定時間後の検知温度から前記通電開始時の検知温度を差し引いた値である通電後温度勾配とを演算する演算手段と、通電後温度勾配と通電前温度勾配とを比較して、通電後温度勾配が通電前温度勾配に対して所定値を超えていない場合に断線有りと判定する比較手段と、が具備されているところに特徴を有する。
上記構成によれば、ヒータへの通電開始前と開始後の所定時間におけるセンサ素子の検知温度の温度勾配がそれぞれ演算されて、その通電前の温度勾配と通電後の温度勾配とが比較され、通電後の温度勾配が通電前の温度勾配と比べて所定値を超えていない場合に断線有りと判定される。
ヒータへの通電前と通電後の所定時間の温度勾配を比較して断線の有無の判定をするようにしたから、判定時期により冷却庫の冷却態様が異なる等によって、センサ素子の検知温度自体は降下中、上昇中といった、いかなる温度推移形態を取っていたとしても、ヒータ発熱の有無が確実に検知でき、すなわち断線の有無の判定を正確に行うことができる。また、既存のセンサ素子が利用できて格別な追加部品は不要であるから、コスト増を最小限に抑えることができる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記比較手段で断線有りと判定された場合に警報を出す警報装置が設けられている。断線有りと判定された場合には警報手段により警報が出され、修理等の迅速な対応に便利となる。
(2)前記ヒータへの通断電を切り替えるスイッチと、同スイッチをオン操作するべくヒータ通電ボタンが備えられたものであって、前記ヒータ通電ボタンが操作されたのち前記所定時間が経過して初めて前記スイッチをオンさせる遅延手段が設けられ、前記ヒータ通電ボタンの操作時の前記センサ素子の検知温度が、前記ヒータへの通電開始時の所定時間前の検知温度として取り込まれる。ヒータ通電前のヒータオフの時間を確実に取ることができ、断線有無の判定をより確実に行うことができる。
(3)前記比較手段で断線有りと判定された場合に、前記スイッチをオフ操作するスイッチオフ手段が設けられている。断線有りと判定された場合にはヒータのスイッチが自動的にオフとされる。徒に通電動作が継続されることが回避される。
本発明によれば、追加部品を要することなくヒータ断線の有無を正確に判定することができる。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図8によって説明する。本実施形態に係る芯温センサは、急速冷却庫に装備されて使用されるようになっている。
まず急速冷却庫の全体構造を図1によって説明する。機械室11の上面に断熱箱体製の冷却庫本体10が載置され、その前面開口部に断熱扉(図示せず)が開閉可能に装着されている。本体10内の正面から見た右側が、食品Fの収納室12とされ、左側が冷却ユニット16の設置室13となっている。収納室12には、左右一対のトレイ受け15が対向して配設され、食品Fを入れたトレイTが複数段にわたって出し入れ可能に収納されるようになっている。
冷却ユニット16は、冷却器17とその前方に配された2個の冷却ファン18をケーシング内に収めてユニット化したものである。冷却器17が、機械室11内に設置された冷凍装置(図示せず)と冷媒管により循環接続され、周知の冷凍回路が形成されている。
したがって冷凍装置と冷却ファン18とが駆動されると、収納室12の空気が、正面(収納室12に対した面)から冷却ユニット16内に吸引されて冷却器17を通過する間に冷気が生成され、背面側から吹き出された冷気が、庫内の左側壁に当たって手前と奥に分かれて同冷却ユニット16の手前側と奥側の側面に回り込んだのち、一部が右側壁側まで流通しつつ収納室12に送り込まれるといった循環流を生じるようになっている。
また、冷却ユニット16の奥側の側面には、収納室12の庫内温度を検知する庫内温度センサ19が設けられているとともに、収納された食品Fに差し込まれて同食品Fの芯温(内部温度)を検知する芯温センサ20が設けられている。
本実施形態の急速冷却庫では、運転制御の一例として、上記した庫内温度センサ19と芯温センサ20とを用いて、以下に示すような芯温制御モードが実行可能となっている。
この芯温制御モードは、図2を参照して説明すると、庫内温度センサ19で検知された庫内温度Td1と、予め定められた冷却時庫内設定温度TCとの比較に基づいて冷凍装置の運転を制御することにより、収納室12をほぼ冷却時庫内設定温度TCに冷却する冷却運転を行い、その間芯温センサ20により食品Fの芯温Td2を検知し、芯温Td2が予め定められた芯温設定温度TSまで低下したところで冷却運転を終了する。さらに冷却運転に続いて、同じく庫内温度センサ19で検知された庫内温度Td1と、予め定められた保冷時庫内設定温度THとの比較に基づいて冷却装置の運転を制御することにより、収納室12をほぼ保冷時庫内設定温度THに冷却する保冷運転を行うようになっている。なお、保冷運転時には、冷却運転時と比べて、冷却ファン18の回転数が低くなるように併せて制御されるようになっている。
ここで、芯温設定温度TSは、例えば「−30℃〜30℃」の範囲で設定可能であって、本例では「−15℃」に設定されている。冷却時庫内設定温度TCは、通常上記した芯温設定温度TSよりも数K低い温度に設定され、例えば「−40℃〜30℃」の範囲で設定可能であって、本例では「−20℃」に設定されている。保冷時庫内設定温度THは、冷却時庫内設定温度TC以上の温度に設定され、例えば「−40℃〜30℃」の範囲で設定可能であって、本例では、芯温設定温度TSと同じく「−15℃」に設定されている。
上記した芯温設定温度TS、冷却時庫内設定温度TC、保冷時庫内設定温度THは、機械室11の正面上部に配された操作パネル30から、個別に設定し得るようになっている。
ところで冷却された食品Fは、冷却運転終了後さらには保冷運転中の任意のタンイミングで庫外に取り出されるのであるが、その前に食品Fから芯温センサ20を抜く必要がある。ここで上記した運転例のように、食品Fが「−15℃」といった凍結状態に冷却されていると、芯温センサ20の差し込み部22の回りが固まって抜くことができないおそれがあり、そのため本実施形態では、芯温センサ20としてヒータ内蔵式芯温センサを用いている。
そして本実施形態では、上記したヒータの断線の有無を判定する手段が設けられており、以下それについて詳述する。
芯温センサ20は、図3に示すように、合成樹脂製の本体部21の先端に、食品Fに差し込まれる差し込み部22が同心に突設された構造となっている。差し込み部22は、ステンレス鋼等の熱良導性の金属を素材としており、本体部21より小径でかつ先端を尖らせた針状に形成されている。
差し込み部22内における軸線上の先端に寄った位置には、温度検知部であるセンサ素子23が埋設されている。このセンサ素子23は、実際には差し込み部22の温度を検知するものであるが、その検知温度を、同差し込み部22が差し込まれている食品Fの芯温(内部温度)の検知温度と擬制している。
このセンサ素子23に接続されたリード線23Aは、差し込み部22さらには本体部21内を通って同本体部21の基端側から引き出されており、後記する制御部40の入力側に接続されている。
また、同じく差し込み部22内にはヒータ24が埋設されている。このヒータ24は例えばコイルヒータであって、上記したセンサ素子23及びリード線23Aの回りを囲むようにして同じく差し込み部22の軸線に沿って配されている。このヒータ24に接続されたリード線24Aは、同じく本体部21内を通ってその基端側から引き出されている。
ヒータ24の通電回路25は、図4に示すようであって、電源26には、可変電圧(例えば1V〜5V)式の直流電源が使用され、ヒータスイッチ27のオン・オフ(閉鎖・開放)によってヒータ24への通断電が切り替えられるようになっている。
さて本実施形態では、上記したように芯温センサ20の内蔵ヒータ24の断線の有無を判定するための手段が設けられている。
そのため図5に示すように、マイクロコンピータ、タイマ41等を備えて所定のプログラム(図6参照)を実行可能とした制御部40が設けられており、入力側には、芯温センサ20のヒータ24に通電する、すなわちヒータスイッチ27をオンするためのヒータ用の操作ボタン31(以下、ヒータ通電ボタン31)と、芯温センサ20のセンサ素子23とが接続されている。ヒータ通電ボタン31は、図1に示すように、機械室11の正面上部位置に設けられた操作パネル30に配されている。
一方出力側には、ヒータ24の通電回路25に設けられたヒータスイッチ27と、警報装置であるブザー32を作動させるブザースイッチ33が接続されている。
制御部40には、遅延部42、検知温度取込部43、演算部44、比較部45、スイッチオフ部46が設けられている。遅延部42は、ヒータ通電ボタン31が押圧操作されたのち所定の遅延時間t(例えば6秒)経過後にヒータスイッチ27をオンするように機能する。
検知温度取込部43は、上記したヒータ通電ボタン31の押圧時、すなわちヒータ24への通電開始時の所定時間t(6秒)前におけるセンサ素子23の検知温度Ta(以下、通電前検知温度Ta)と、通電開始時の同検知温度Tb(以下、通電開始時検知温度Tb)と、通電開始時の所定時間t後における同検知温度Tc(以下、通電後検知温度Tc)をそれぞれ取り込むように機能する。
演算部44は、上記した検知温度取込部43に取り込まれた検知温度Ta,Tb,Tcに基づき、通電開始時検知温度Tbから通電前検知温度Taを差し引いて通電前温度勾配Tk1を求める演算(Tk1=Tb−Ta)と、通電後検知温度Tcから通電開始時検知温度Tbを差し引いて通電後温度勾配Tk2を求める演算(Tk2=Tc−Tb)とを行うように機能する。
比較部45は、演算部44による演算結果である通電前温度勾配Tk1と通電後温度勾配Tk2とを比較し、通電後温度勾配Tk2から通電前温度勾配Tk1を差し引いた温度値が所定値(例えば1K)未満であったら、断線有りとして断線信号sを送出するようになっている。この断線信号sは、ブザースイッチ33をオンするように機能する。
またスイッチオフ部46は、上記の断線信号sを受けると、ヒータスイッチ27をオフにするように機能する。
続いて、本実施形態の作用を図6のフローチャート並びに図7のタイムチャートを参照して説明する。
冷却された食品Fは、通常は保冷運転に移ってから取り出される。ここで食品Fを取り出す前に芯温センサ20が抜き取られるのであるが、この例のように食品Fの温度が「−15℃」程度で凍結状態にある場合は、そのままでは芯温センサ20を抜くことができないので、ヒータ通電ボタン31を押圧する(図7のタイミングA)。
図6のフローチャートにおいて、ヒータ通電ボタン31がオンされると(ステップS1が「Yes」)、ステップS2において、検知温度取込部43に対して通電前検知温度Taが取り込まれる。ヒータ通電ボタン31がオンされたのち所定の遅延時間t(6秒)が経過すると(ステップS3が「Yes」;図7のタイミングB)、ステップS4でヒータスイッチ27がオンされて、芯温センサ20のヒータ24に通電が開始される。それとともにステップS5において、検知温度取込部43に対して通電開始時検知温度Tbが取り込まれ、続いてステップS6において、通電前温度勾配Tk1を求める演算(Tk1=Tb−Ta)が実行される。
ヒータスイッチ27がオンしてから所定時間t(遅延時間と同じく6秒)が経過すると(ステップS7が「Yes」;図7のタイミングC)、ステップS8において、検知温度取込部43に対して通電後検知温度Tcが取り込まれ、続いてステップS9において、通電後温度勾配Tk2を求める演算(Tk2=Tc−Tb)が実行される。
そうしたら続いて、ステップS10において、通電前温度勾配Tk1と通電後温度勾配Tk2とが比較され、通電後温度勾配Tk2から通電前温度勾配Tk1を差し引いた温度値が所定値(1K)未満であるか、以上であるかが判別される。
ここで、ヒータ24の通電回路25に断線がなく、すなわち正常状態にあると、図7に示すように、ヒータ24への通電開始前では、芯温センサ20の差し込み部22の温度すなわちセンサ素子23の検知温度Td2がほぼ一定に維持されているのに対して、ヒータ24への通電開始後にはセンサ素子23の検知温度Td2が急激に上昇するから、通電後温度勾配Tk2から通電前温度勾配Tk1を差し引いた温度値は1K以上となる(ステップS10が「No」)。この場合は、断線がなく正常であるとしてプログラムが終了する。
一方、ヒータ24の通電回路25に断線があると、ヒータ24への通電開始後でも、図7の鎖線に示すように、芯温センサ20の差し込み部22の温度すなわちセンサ素子23の検知温度Td2は、通電前と同じく低い温度のままであるから、通電後温度勾配Tk2から通電前温度勾配Tk1を差し引いた温度値は1Kを超えない(ステップS10が「Yes」)。この場合は、比較部45から断線有りを示す断線信号sが出され、この断線信号sを受け、ステップS11においてブザースイッチ33がオンしてブザー32が鳴らされ、ヒータ24に断線があることの警報が出される。なおこのとき併せて、ヒータ24に断線があることを示すエラー信号を、操作パネル30の表示部34に表示できるようにするとよい。
また、同断線信号sを受け、ステップS12において、ヒータスイッチ27がオフとされる。
なお、ヒータ24への通電の前後の検知温度を単に比較し、通電後の検知温度の方が通電前のそれよりも高いときには正常で、そうでないときはヒータ24の断線が有ると判定する方法を採用した場合は、以下のような場合に誤判定がなされるおそれがある。
一例として、保冷運転に移行する前の冷却運転中にヒータスイッチ27がオンされたときが挙げられる。すなわち冷却運転中では、図8に参照して示すように、ヒータ通電開始時(タイミングB)よりも前には、センサ素子23の検知温度Td2が降下傾向にあるのに対して、ヒータ通電開始時の後は、検知温度Td2の降下の程度が鈍るか、僅かに上昇するものの、検知温度Td2自体は、通電後の方が通電前よりも顕著に高くなるとは限らないからである。
その点、本実施形態では、上記に詳述したように、ヒータ24への通電開始時(図8のタイミングB)の前後の所定時間t(6秒)における温度勾配Tk1,Tk2を比較するようにしたから、仮に検知温度Td2自体は通電開始後に低下が抑えられる程度ではあっても、温度勾配については、通電後温度勾配Tk2の方が通電前温度勾配Tk1よりも大きくなり、正常であると判定できる。
ヒータ24の断線があった場合は、図8の鎖線に示すように、ヒータ24への通電開始時を挟んだ前後において検知温度Td2が低下し続けると考えられ、そのときは、通電後温度勾配Tk2と通電前温度勾配Tk1との差ができず、これを以てヒータ24の断線が判定される。
また、ヒータ通電ボタン31の操作後に、所定の遅延時間t(6秒)を待ってヒータスイッチ27をオンするようにした理由は、以下のようである。
仮に遅延時間が取られていないとすると、ヒータ通電ボタン31がオンされることに伴いヒータスイッチ27がオンしてヒータ24への通電が開始されることになる。このような場合、例えば図7に示す保冷運転中において、ヒータ24への通電開始後に、何らかの事情によりヒータ通電ボタン31(ヒータスイッチ27)がオフされた(同図のタイミングD)のち、短時間で再度オンされた(タイミングE)ときには、検知温度Td2が高いままでほとんど変化せず、仮に通電開始時(タイミングE)の前後6秒間の温度勾配を比較しても差が出ない。したがって、ヒータ24の断線有りの誤判定が行われるおそれがある。
本実施形態の判定方法は要するところ、ヒータ24への通電開始時を境として、通電前の6秒間のヒータオフ時と、通電後の6秒間のヒータオン時との温度勾配を比較しているのであって、上記のような事例に鑑み、特にヒータ24への通電開始前の6秒間のヒータオフ時を確保するために、上記した遅延時間tを取るようにしている。
以上のように本実施形態によれば、ヒータ24への通電前と通電後の所定時間t(6秒)の温度勾配を比較してヒータ断線の有無の判定をするようにしたから、判定時期により当該急速冷却庫の冷却態様が異なる等によって、センサ素子23の検知温度Td2自体は、降下中、上昇中といった、いかなる温度推移形態を取っていたとしても、言わばヒータ24の発熱の有無が確実に検知でき、すなわち断線の有無の判定を正確に行うことができる。また、既存のセンサ素子23が利用できて格別な追加部品は不要であるから、コスト増を最小限に抑えることができる。
ヒータ通電ボタン31がオン操作されたのち6秒の遅延時間tを取ってヒータスイッチ27がオンするようにしたから、ヒータ通電前のヒータオフの時間を確実に取ることができ、断線有無の判定がより正確に行われる。また、遅延時間tを取ったことにより、仮にヒータ通電ボタン31のオンオフ操作が頻繁に繰り返されてもヒータスイッチ27のオンオフ切替の回数は低減され、それだけヒータスイッチ27の耐久性が向上する。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ヒータ通電ボタンをオンしてからヒータスイッチがオンとなるまでの遅延時間は、断線判定の正確さとヒータ発熱の遅速との兼ね合いで任意の時間に設定可能であるが、5〜10秒の範囲が好ましい。
(2)例えば、ヒータ通電ボタンのオンオフ切替が短時間で行われた場合について、ヒータスイッチにそのまま反映しないような別の手段が講じられていれば、上記した遅延時間を取らないようにしてもよく、そのようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(3)断線の有無を判定することに用いる温度勾配の差の値は、検知感度の高低と誤検知防止との兼ね合いで任意の温度値に設定可能であるが、温度値1〜5Kの範囲が好ましい。
(4)上記実施形態では、通電前検知温度Taとして、ヒータ通電ボタンのオン時の検知温度としたが、ヒータ通電ボタンのオンのタイミングとは別に、通電前検知温度の検知タイミングを設定してもよい。
(5)ヒータ断線有りの警報を出す警報手段としては、上記実施形態に例示したブザーを鳴らす以外に、ランプの点灯状態を変える等の他の手段を採用してもよい。
本発明の一実施形態に係る急速冷却庫の断熱扉を外した状態の正面図 制御運転中の温度推移を示すタイムチャート 芯温センサの概略図 ヒータの通電回路の回路構成図 ヒータの断線判定に係る制御機構部のブロック図 制御動作を示すフローチャート 保冷運転中の検知温度の推移の一例を示すタイムチャート 冷却運転中の検知温度の推移の一例を示すタイムチャート
符号の説明
12…収納室 20…芯温センサ 22…差し込み部 23…センサ素子(温度検知手段) 24…ヒータ 27…ヒータスイッチ 31…ヒータ通電ボタン 32…ブザー(警報手段) 33…ブザースイッチ 40…制御部 41…タイマ 42…遅延部(遅延手段) 43…検知温度取込部(検知温度取込手段) 44…演算部(演算手段) 45…比較部(比較手段) 46…スイッチオフ部(スイッチオフ手段) F…食品 Ta,Tb,Tc…検知温度 Tk1…通電前温度勾配 Tk2…通電後温度勾配 s…断線信号

Claims (4)

  1. 冷却庫内で冷却される食品に差し込まれる差し込み部に、同食品の内部温度を検知するべくセンサ素子が設けられるとともに、前記差し込み部にヒータが内蔵された芯温センサにおいて、前記ヒータの断線の有無を判定する装置であって、
    前記ヒータへの通電開始時の所定時間前と、通電開始時と、通電開始時の所定時間後における前記センサ素子の検知温度をそれぞれ取り込む検知温度取込手段と、
    前記検知温度取込手段に取り込まれた検知温度に基づき、前記通電開始時の検知温度から前記通電開始時の所定時間前の検知温度を差し引いた値である通電前温度勾配と、前記通電開始時の所定時間後の検知温度から前記通電開始時の検知温度を差し引いた値である通電後温度勾配とを演算する演算手段と、
    通電後温度勾配と通電前温度勾配とを比較して、通電後温度勾配が通電前温度勾配に対して所定値を超えていない場合に断線有りと判定する比較手段と、
    が具備されていることを特徴とする芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置。
  2. 前記比較手段で断線有りと判定された場合に警報を出す警報装置が設けられていることを特徴とする請求項記載の芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置。
  3. 前記ヒータへの通断電を切り替えるスイッチと、同スイッチをオン操作するべくヒータ通電ボタンが備えられたものであって、
    前記ヒータ通電ボタンが操作されたのち前記所定時間が経過して初めて前記スイッチをオンさせる遅延手段が設けられ、前記ヒータ通電ボタンの操作時の前記センサ素子の検知温度が、前記ヒータへの通電開始時の所定時間前の検知温度として取り込まれることを特徴とする請求項または請求項記載の芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置。
  4. 前記比較手段で断線有りと判定された場合に、前記スイッチをオフ操作するスイッチオフ手段が設けられていることを特徴とする請求項記載の芯温センサにおける内蔵ヒータの断線判定装置。
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